2011年10月16日

ピアノにまつわるエトセトラ 05

 そんな恥ずかしすぎる映像課題を提出してから約一週間後。
 学校から帰ると、やよい先生からパソコンにメールが届いていました。
 
 きっと、提出した映像についてのご感想が書かれているのだろうな、なんて書いてあるんだろう? やよい先生、イジワルなこと書いてるだろうな、読むの恥ずかしいな…
 なんて考えながら、ドキドキする胸を押さえてメールを開きました。

 そこには意味不明なアルファベットと数字の羅列。
 それだけ。
 他に、説明だとかご挨拶文さえも書かれていませんでした。
 ???
 私は、考え込んでしまいました。

 お夕食やお風呂の間も、ずっとその謎なメールについて考えていました。
 やよい先生にメールか電話で聞いちゃおうか。
 お風呂から上がって、自分のお部屋で髪の毛をお手入れしながら少しイライラしていました。
 
 つまり、あれはきっと何かのパスワードなんだよね?
 やよい先生から、何かパスワードが必要なもの、もらっていたっけ?
 パスワード、パスワード…パスワード!

 不意に、思い出しました。
 やよい先生がお引越しされてすぐの頃、最初の課題をいただいたときに送ってこられた、アダルトビデオのえっちな映像が満載な数枚のDVDと一緒に入っていた1本のUSBメモリ。
 
 そのUSBメモリにはあの夏の日、やよい先生とのプレイ中にケータイやデジカメでたくさん撮られた私の写真が入っているのだけれど、日が経ってあらためて見返すと、私がショックを受けそうな刺激が強すぎる、恥ずかしすぎる写真ばっかりなので、もうちょっと課題が進んで私のヘンタイ度が上がったらパスワードを教えてくれる、ということになっていました。
 
 そのときに、お勉強机の鍵がかかる引き出しの奥にしまいこんで以来、今の今まですっかり忘れてしまっていました。

 私が提出したオナニーショーの映像を見て、やよい先生は私のヘンタイ度が上がった、と判断されたのでしょうか。
 それはそれでなんとなく、嬉しいような、情けないような…
 フクザツな心境。

 いずれにせよやよい先生は、あの日の自分の写真を見てみなさい、とご命令されているわけです。
 あの日やったさまざまな行為は、もちろん今でも鮮明に憶えていますし、どのプレイで写真を撮られたかも、だいたい憶えていました。
 
 そんなプレイの数々を、久しぶりに引き出しから発掘されたUSBメモリを握りしめながら、まるで昨日のことのように思い出していました。
 あんな場面、あんないやらしいことをした、今より少しだけ若い私自身の画像が、この中に入っている…
 もはや見る前から、心臓がドキドキ高鳴り、顔は赤面、からだはみるみる紅潮していました。

 絶対に平常心で見つづけることなんて出来るはずないので、最初からそれなりの準備をすることにしました。
 
 着ているものは全部脱ぎ、椅子の上にはバスタオルを敷きました。
 やよい先生からいただいたえっちなお道具が詰まったバッグも傍らに置きました。
 それからお部屋のドアの鍵をかけ、全裸でパソコンに向かい、USBメモリを差し込んで教えていただいたパスワードを慎重に打ち込みました。

 naokoの後に日付らしい数字が加えられたフォルダが現われ、恐る恐る開くと、画像を表わすアイコンがぎっしり詰まっていました。
 画像ファイルは、5桁の通し番号で整理されているみたい。
 お部屋の電気を暗くして、手動のスライドショーモードに設定しました。

 最初の2枚は、ポラロイド写真のスキャン画像。
 これらは、私も一度見ていますから、そんなに衝撃度は強くありません。
 でも、自分のいやらしい姿が強烈に恥ずかしいことには変わりありませんが…
 やよい先生に差し上げた2枚以外のポラロイド写真は、私が持っていて、一度見たきり厳重に封をしてヒミツの隠し場所に保管しています。

 3枚目からはすべて初見の写真。
 最初の写真は、ピザの配達バイトさんだったユマさんに、やよい先生のお家の玄関先で、裸で椅子に縛り付けられた私がイタズラされている写真でした。
 真横から撮られたその写真の中で、ニヤッと笑ったユマさんの右手が私の股間に伸び、私の顔はなんとも気持ち良さそうに歪んでいました。
 少しアングルを変えながら7枚ほど、撮られていました。

 それらの写真を見ながら、私はもう、いてもたってもいられなくなっていました。
 あれから約3ヶ月。
 時折甘酸っぱい記憶とともに思い出す、誰も知らないやよい先生たちとの秘め事…
 のはずだったのに、現実にその日の証拠が、記録が、鮮明に残っているのです。
 もちろん、私も同意の上で撮っていただいた写真でした。
 
 でも…

 この後ユマさんが去ってから次の日の夕方自宅に帰るまで、やよい先生とどんなことをしたのか、私は全部憶えています。
 だからこの後、どんな写真が出てくるのかも、予想出来ます。
 
 それらを見るのは、すっごく怖くて、逃げ出したいくらい恥ずかしいことでした。
 自分主演のハードSM写真集なんです。
 でも一方で、私の両手は私の意思とは無関係に、こそこそと自分のからだをまさぐり始めていました。

 時折目をそむけたり、急に立ち上がってお部屋をうろうろしたり、写真の自分があまりにも恥ずかしすぎる罰として肌を洗濯バサミで噛ませたりしながらも、スライドショーの、次の写真へ、をクリックすることが止められませんでした。

 素肌にエプロン一枚で、食器を片付けている私。
 全裸でトイレに四つん這いになって、お尻にお浣腸器を挿されている私。
 おっぱいのところだけ切り取られたタンクトップ姿で、泣きべそかいている私。
 
 机に這いつくばって、お尻を真っ赤に腫らしている私。
 お尻の穴を自分で拡げて、タンポンを突っ込まれている私。
 コブつきロープをまたいで、裸の下半身を擦りつけている私。
 仰向けのカエルさんみたいな格好で、アソコをまあるく拡げる器具をつけられた私…

「いやっ、いやっ、いやん・・・」
 
 ちっちゃな声でつぶやきながら、私の左手の指が3本、アソコの中でクチュクチュ啼いています。

 車の助手席でお洋服をめくって、おっぱいとアソコがあらわな私。
 神社の境内で、自らお洋服の裾をめくってノーパンの下半身を晒している私。
 おっぱいとお尻を出したまま駐車場を歩く私。
 
 ファミレスの座席で、おっぱいを露出する私とユマさん。
 車の後部座席で、全裸で絡み合う私とユマさん。
 通っている高校の裏門で、露出狂変質者の人みたいにレインコートの前をはだける私。
 学校裏の農道を全裸で屈んで、お尻を突き出して歩く私とユマさん…

 最後は、私と、やよい先生、ユマさん、シーナさんとのそれぞれのツーショットでした。
 写真は全部で200枚以上ありました。
 私は、それらの写真をくりかえしくりかえし見ながら、いつしか本格的に自虐オナニーを始めていました。

 こんな写真たちが現存する、ということ自体が、マゾな私の被虐心を煽り立てる責めのお道具でした。
 写真の一枚一枚が、ヒュン、という、鞭が空気を切り裂くような音をたてて、私の被虐心を打ちつけてきました。

 私は、なんてはしたない女。
 こんな写真を平気で撮らせちゃう女。
 日本中の女子高校生の中で、こんなにもいやらしい写真を撮られている人なんて、いないはず。
 
 私は、本当にいやらしいヘンタイマゾ女。
 気持ち良くなるためなら、どんなに恥ずかしくて屈辱的な責めも、悦んで受ける女。
 一生、普通の人間には戻れないんだ。
 だから私はどんどん、自分を虐めて、苦しまなければいけないけないんだ。

 そんな自分への侮蔑の言葉を自分に投げつけながら、私の両手は自分のからだを虐めつづけました。
 
 スライドショーが4周くらいした頃、私のからだはフラフラとお勉強机から離れ、ベッドの上に四つん這いになっていました。
 頭の中では、今見た自分主演のヘンタイ画像スライドショーと、約一週間前に見た自分のオナニーショーの映像とがごちゃまぜになって、延々と再生されていました。

 いつの間にか、からだ中にたくさんの洗濯バサミがぶら下がり、おっぱいを麻縄でキツク縛り、猿轡をして、股縄をアソコに食い込ませて、ローターを挿れて、オモチャの手錠をかけて、何度も何度も何度も何度も、イきました。
 
 イってもイっても、からだの奥底の発情が収まることは無いんじゃないか、と思うほど、からだへの快楽を貪欲に欲していました。

 真夜中一時前、イき疲れてウトウトしていたらしい意識が、からだにしつこくまとわりついている疼痛の刺激にハッとして目覚め、やっと我に帰りました。
 
 お部屋のどこかに飛んでいってしまったオモチャの手錠の鍵を焦りながらやっとみつけて手錠をはずし、びっくりするほどたくさんからだに付いている洗濯バサミを、顔をしかめながら一つ一つはずし、めちゃくちゃに結んでしまったロープを苦労して解きました。
 後片付けをしてからバスルームに下りて、こっそりシャワーを浴びました。

 バスルームの鏡の中には、肌に食い込んだロープ痕や洗濯バサミが噛んだ赤い痕が全身に残る、無残な、でも見方を変えれば艶かしい、私のからだがありました。
 
 あーあ…
 またやらかしちゃった。
 きっと2、3日、痕が消えないな…
 今は冬服だからたぶん隠せるけれど、明日、明後日、体育の授業は無かったけか…
 急激に眠くなってきた頭で、そんなことを考えながらシャワーを手早く浴びました。

 お部屋に戻ると、パソコンは点けっ放しでした。
 naokoフォルダからは、やよい先生たちとの健全な写真だけをパソコンに移し、念のためUSBメモリを開くためのパスワードを変えてから、机の引き出しに再びしまいました。

 やよい先生と私のツーショット写真の、ニッコリ微笑むやよい先生のお顔をじっと見つめていたら、なんだかすっごくせつない気持ちになってしまいました。
 今すぐに、やよい先生に、ユマさんに、シーナさんに会いたいと思いました。
 会って、ギュッと抱きしめて欲しいと思いました。

 いけない。
 ウルウルしてきちゃった。
 涙が零れ落ちてしまわないうちに、あわててパソコンを終了して、裸のままベッドに潜り込みました。


ピアノにまつわるエトセトラ 06

2011年10月15日

ピアノにまつわるエトセトラ 04

 鏡に映った、あまりに屈辱的かつ破廉恥な自分の姿。
 私は、食い入るように自分のアソコの中を凝視したまま、赤いロープの縄手錠を両手首にかけました。
 
 両手首の間をつなぐロープは、約15センチ。
 私の両手の自由度は、その範囲に限定されてしまいました。
 膝を折ったままロープで一つにくくられた左右の脚を目いっぱい真横に広げて背中を後ろにそらし、赤いリングを鏡に突き出すようにしゃがみました。

 足元に置いてあるお道具は三つ。
 やよい先生からいただいた子猫ちゃんのマッサージ器と、先っちょがギザギザのアイストング、そしてバターナイフ。
 バーカウンターでのオナニーショーという設定なので、氷つかみはうってつけだな、って思ったのです。

 ブーーーン…
 右手で持った子猫ちゃんのマッサージ器のスイッチをいきなり強に入れ、まずは乳首を洗濯バサミもろともいたぶります。

「んぅあーっ」
 
 子猫ちゃんからの震動でカタカタカタと鳴きながら、木製洗濯バサミが私の左乳首に噛み付いたまま細かく震え出します。

「いいーーっ!」
 
 子猫ちゃんと同じバイブレーションで乳首が小刻みに揺れて、その震動が左おっぱい全体をプルプル揺らします。
 疼痛と快感が入り混じった気持ちいい波が、左おっぱいを中心として水面に波紋が広がるように、全身に伝わっていきます。

「うぅーーっ」
 
 15センチ幅の自由で右手首からつながれた左手は、疼く下半身には届くことが出来ず、もどかしげに右おっぱいを下乳のほうから鷲づかみ、その頂点に取り付いた洗濯バサミをブラブラ乱暴に揺らしています。

「ああーんっ、そんなにしたら、乳首がちぎれちゃいますうぅーんっ!」
 
 妄想に入り込んで、思わず声が出てしまいました。

 すっかり欲情しきっている私の両手は、おっぱい虐めもそこそこに、すぐにでも、卑猥な中身を晒け出している赤いリングの中央部分を陵辱したくて仕方ありません。
 子猫ちゃんを左手に持ち替え、右手でデジカメの延長シャッターを操作して録画を開始しました。

 右手に持ったバターナイフで、楕円形に広げられた私のアソコの外周をなぞるように撫ぜ回します。
 金属のヒンヤリした感触がしたのは最初だけ、すぐに火照る粘膜の熱が伝わって、バターナイフ全体が生温かくなっていました。

「あーんっ!やよいせんせえ、許してくださいぃ」
 
 実際に大きく声に出しながら、バターナイフですくったヌルヌル透明なおシルを両方の内腿にペタペタ、パンにバターを塗るように何度も擦りつけます。
 両内腿がみるみるヌルヌルのベタベタ。

「あーっ!恥ずかしいですぅ~、やよいせんせえぇ、こんな格好、見ないでぇーーーっ」
 
 言ってることとは正反対。
 にじり寄るように鏡に下半身を突き出し、アソコが鏡により大きく映るように腰全体を近づけました。
 
 金属のスベスベにヌルヌルが加わったバターナイフが文字通り滑るように、強制的にくぱぁって広げられたアソコの粘膜を、飽きもせず執拗に撫ぜ回しつづけます。
 ただし、一番敏感な部分はワザとはずして。

 左手に持っている子猫ちゃんの頭は、ずーっとお尻の穴の上でブルブル震えつづけています。
 お尻の穴がムズムズうごめいているのが自分でわかります。

「やよいせんせぇー、お許しくださいぃーっ、見ないでくださいーっ~」
 
 ギュッと目を閉じた私の瞼の裏には、薄暗い地下室のような一室のカウンターの上で、今と同じ行為をしている自分の姿と、それをいやらしい目つきでニヤニヤ見守る、たくさんのお客さまたちの姿が見えていました。

「ほら、あの子ったらラビアまで、派手にヒクヒク動いてるわよ?」
「ビラビラだけじゃないわよ。中のピンクの粘膜全体がスケベそうにウネウネうごめいてるわ」
「あんなにオマンコおっぴろげちゃって、恥ずかしくないのかしらねえ?」
「恥ずかしい格好を見られるのが気持ちいいんだってさ。どうしようもないどヘンタイ女なのよ」
 
 私を蔑む声、声、声…
 見物客の後ろのほうで、呆気に取られたように見入るゆうこ先生のお顔も見えました。

 どんどん昂ぶっていく自分のからだ。
 確かあのデジカメは、あまり長い時間、動画は撮れなかったはず。
 快感の高まりに合わせて、さくっと最終段階に進むことにしました。

「あーーーーっ!!」
 
 左手の子猫ちゃんを蟻の門渡り越しに滑らせ、広げられた穴の奥深くまで無造作にヌプッと挿し込みました。
 子猫ちゃんの頭のリボンの尖った部分がヌルヌルな膣壁をひっかきました。

「あっ、いやんっ!」
 
 アソコから、広げられた穴と同じ形の水冠のように、薄っすら白濁した粘液がヌルリと溢れ零れました。

「うううーーーっ!!」
 
 震動が粘膜を絶え間なく震わせ、子猫ちゃんのいびつな頭が中でゆっくりと回転し、騒ぐ粘膜が陶酔ををからだ全体に送ってきます。

「いいいーーーっ!!」
 
 埋め込まれた子猫ちゃんの持ち手部分が2センチぐらいだけ外に覗いて、その先端が小さな円を描いて震えています。
 右手にアイストングを握りました。

「そろそろフィニッシュね?よい旅を」
 
 妄想の中のやよい先生が、アイストングをカチカチ言わせてニヤリと笑いました。

「この先っちょのギザギザで、なお子のド淫乱の元凶、はしたないおマメをひねり潰してあげるわ」
 
 アイストングの開いたはさみの先端が、私のプックリ膨らんだクリトリスを挟むようにあてがわれました。

「いやーっ、それだけはお許しくださいぃ、やよいせんせぇー、なんでもしますから、なんでもしますからぁ~」
 
 私の右手に握られたアイストングのギザギザばさみが、徐々にクリトリスの表皮に迫ってきました。

「いやいやいやーーっ!!」

 チクン。
 尖った金属が左右から、クリトリスの皮膚にちょこっと触れた感触。
 途端にビクンッと大きく背中がのけぞり、腰も大きく浮いて鏡にくっつくほどアソコを突き上げてしまいます。

「あああーーーーっ!!」
 
 すぐにガクンと腰が落ちると同時に、アイストングのギザギザが今度はより強く、クリトリスの表皮に食い込みました。

「ひいいいいぃーーーーーっ!!」
 
 再びのけぞる背中、浮かぶ腰。
 それでもアイストングの切っ先はクリトリスを離さず、噛み付いたまま引っぱったり揺さぶったり。  
 そのたびに腰全体が上下に激しく動いてしまいます。

「ああ、いいっ!もっと!もっと!もっとつよくぅーーっ!!」

 性器の四ヶ所に噛みついて、穴が閉じないように皮膚を引っぱりつづけている洗濯バサミの疼痛。
 穴の奥深くまで潜り込んで、アソコをグニグニ震わせている子猫ちゃんの震動。
 
 そして、一番敏感な場所の皮膚に食い込んで離れない、金属のギザギザがくれる強烈な刺激。
 それらが紡ぎ出す快感が束になって私を蹂躙し、私のからだが空高く放り上げられました。
 頭の中は真っ白け。

「い、いやんっ、い、くぅ、いくいくぅぅぅ、むうぅんんーーっ!!!」
 
 腰全体をビクンビクン震わせて、たてつづけに3回イキました。

 その日の夜10時過ぎ。
 やっと決心して、録画した映像を見てみました。

 アソコの毛を剃る映像を撮ったとき、画面いっぱいに映し出された自分のアソコをパソコンのモニターで見返して、あまりの恥ずかしさにショックを受けたので、今回のは確認せずに送ってしまうつもりでした。
 
 自分がイクところが映っている映像を見るなんて、あまりに恥ずかしすぎる…
 それもとても正気とは思えない、屈辱的な器具をアソコに取り付けてのヘンタイオナニー…
 撮影を終えて後片付けをした直後は、そう思っていました。

 お夕食を終えてお風呂に入って、胸と太腿に薄っすらと残るロープの痕を見たとき、さっき自分が行なった行為をまざまざと思い出しました。
 そして、ゾクッと感じて勃ち始める自分の乳首を見て、やっぱり見ておかなくちゃ、ってなぜだか強く思いました。
 
 私は、マゾのヘンタイ女でいやらしいことが大好きなんだから、自分のありのままの姿を受け入れなくちゃいけないんだ。
 恥ずかしい自分の姿を見ることまでが、やよい先生の課題なのだから、って自分に言い聞かせました。
 早速妄想が湧き、やよい先生に無理矢理さっき撮影した映像を見せられる、というシチュエーションに自分を放り込みました。

 映像は、約7分間、撮れていました。
 お部屋を真っ暗にして、パジャマでお勉強机の前の椅子に座り、パソコンの画面を固唾を呑んで見守りました。
 赤いリングで押し広げられた自分の性器がモニターに映し出された途端、反射的に顔をそむけてしまいました。
 
 鮮やかなピンクが誘うようにうごめいている、なんていう卑猥な性器。
 目をそらしているうちに、ヘッドフォンから自分のせつない喘ぎ声が聞こえてきました。
 いやーーっ!
 恥ずかしいぃーっ!

 ほらっ!目をそらしちゃだめじゃないっ!
 ちゃんと自分のどうしようもないどスケベさを直視なさい!
 やよい先生の声が聞こえました。

 何度もくりかえし見てしまいました。
 知らず知らずに右手がショーツの中に潜り込み、性懲りも無く再び丸々と勃起したクリトリスを懸命に擦っていました。
 
 左手は、パジャマの上からノーブラのおっぱいを激しく揉みしだいていました。
 洗濯バサミに噛みつかれて痛そうな自分の乳首に欲情し、無理矢理押し広げられたアソコに欲情し、自分のはしたない喘ぎ声に欲情していました。

 映像が終わったらまた最初から。
 最初に感じた恥ずかしさは嘘みたいに消えて、その映像がくれる迫力に魅入られたみたいに、瞳を凝らしてモニターの中の自分の行為を見つめていました。
 
 最初の数十秒間だけ顔も映っていましたが、コーフンしてくるにつれて上半身がのけぞって鏡の枠をはみ出し、最後のほうは激しく揺れるおっぱいから、のたうつアソコまでの映像になっていました。
 イク寸前に激しく上下する自分の腰つきは、まるで獣でした。
 
 スゴイ…
 私って、こんななんだ…
 感じている自分の表情も、どうせなら見たかったかな…
 そんなことを思いながら、止まらない右手で私はまた、気持ち良くイかされてしまいました。

 はあ、はあ、はあ…
 せっかくお風呂に入ったのに、また汗びっしょりになっちゃった…


ピアノにまつわるエトセトラ 05

2011年10月9日

ピアノにまつわるエトセトラ 03

 やよい先生からの課題、ミーチャンさん作の輪っかに洗濯バサミをいくつかぶら下げた装置をアソコに付けてオナニーしているところを自画録りしなさい、をデジタルカメラの動画モードで提出してから約一週間後、私は、思いがけないプレゼントを受け取りました。
 
 私自身、記憶の片隅に置き忘れたまま、忘れ去りそうだったあの夏の日の証拠品。
 それは、あまりにもあからさまな、恥辱にまみれた被虐と羞恥の結晶でした。

 輪っかに洗濯バサミの課題自体も、かなり恥ずかしくて屈辱的な体験でした。
 夏に経験したやよい先生とのプレイの中でも、強烈な印象が残っているミーチャンさん作の悪魔のオモチャ。
 
 それは、靴下とか小さな下着類を干すときに使う、丸いリングに洗濯バサミがいくつもぶら下がっている洗濯物干しを、二まわりくらい小さくして吊るす部分を省いた形状の器具でした。

 今回、送ってきてくれたそれは少し改良されていて、リングは直径20センチくらいの赤いプラスティック。
 やよい先生が使ったのは、そこに普通のプラステイック洗濯バサミが6つ、等間隔にまあるくぶら下がっていましたが、今回のは洗濯バサミが4つ。
 
 リングの右側と左側に、時計の文字盤で言うと2時、4時、8時、10時の位置に短かいゴムで左右対称にぶら下がっていました。
 洗濯バサミ自体もよくあるやつではなく、金属製で、挟む部分の面積が広く、その部分には柔らかめな滑り止めゴムが貼ってありました。

 送られてきた荷物の底にこの器具をみつけた瞬間、私のアソコがヌルンと緩みました。
 そして、これを付けてオナニーしているところを自画録りせよ、というメール課題を読み、もういてもたってもいられないほどからだが疼いてしまいました。
 
 この器具を付けると、アソコの穴がパックリ開かれたまま固定されてしまい、恥ずかしい部分の何もかも、奥の奥までが見事に晒されてしまうのです。
 そんな姿を自分で録画して、やよい先生と、必然的に一緒に見るであろうミーチャンさんに提出しなければいけないのです。
 これ以上の恥ずかしい課題があるでしょうか。

 録画までするとなると準備もいろいろ必要ですし、時間もかかりそう。
 ゆっくり誰にも邪魔されない日に行ないたいと思いました。
 幸い、このところ毎週土曜日の午後は、お家に誰もいない時間を過ごすことが出来ていました。
 
 母は彫金のお教室、篠原さん親娘も、ともちゃんがスイミングスクールに通い始めたので、午後の1時から6時くらいまでは、いつも私一人でお留守番状態でした。
 迷わず、その週の土曜日に決行することにしました。

 土曜日の午後1時半、母たちを送り出して一息ついた後、私は自分のお部屋に閉じこもりました。
 見事な秋晴れの日で、雲ひとつ無く晴れ渡った清々しい午後でした。
 
 課題をいただいた日から、ヒマさえあれば実行の段取りを考えていましたから、やることは全部シミュレーション出来ていました。
 前の日にピアノレッスンでゆうこ先生にお会いしてもいたので、ムラムラのテンションはどんどん上がっていました。

 お部屋に入って、窓という窓のカーテンを全開にしました。
 秋晴れのやわらかい陽射しがお部屋中に入り込み、いっそう明るくなりました。
 私よりも背の高い、一番大きい窓際の1メートルくらい手前にレジャーシートを敷き、防水クッションカバーを付けたクッションを2つ置きました。
 
 この防水カバーは、100円ショップと隣接したペットショップで買うともなしにワンちゃんの首輪や引き綱を見ていたとき、偶然みつけたペット用のものでした。
 少しお高かったけれど思わず買ってしまいました。
 私のえっちなおシルやよだれを、ちゃんとクッションまで染み込まないようにはじいてくれていて、重宝していました。

 それから愛用の姿見を、窓からの光が反射したり逆光にならないような位置に置き、鏡の中がキレイに映せて、なおかつ鏡にデジタルカメラが映り込まないように工夫してセットしました。
 モニター部分が外に開く形式のカメラだったので、意外とすんなり出来ました。
 
 デジタルカメラを固定するのは、前の日に母から借りた三脚。
 ゆうこ先生とレッスンしている写真を撮りたいから、と言って、シャッターの延長コードとともに昨日から借り受けていました。

 テストの意味でその場にしゃがみ、穿いていたスカートをまくってショーツの三角部分を鏡に映しつつ、カメラの角度を微調節しました。
 カメラを動画モードにして、シャッターの延長スイッチを押してみます。
 
 M字開脚のまま、ゆっくりショーツをずり下げていきました。
 三週間くらい前の剃毛課題でツルツルにした私の土手に、ポツポツと密度薄く新しいヘアが芽吹き始めているのが、姿見の鏡に映っています。
 土手を指で撫ぜると、かすかにチクチクするくらい。
 遠目ならまだまだぜんぜんパイパンです。

 延長シャッターを操作して録画を切ってから、ショーツを両膝に引っ掛けたまま立ち上がり、今録画した動画を確認してみます。
 位置はバッチリ、明るさもおっけー。
 
 デジカメの小さなモニターの中に、自らの手でショーツを下ろしていく私の下半身がガサゴソという臨場感溢れる衣擦れの音とともに、鮮明に記録されていました。
 鼻から下部分くらいからしゃがみ込んだ全身がキレイに録れています。
 裸になればおっぱいはもろに映るでしょうし、もう少し身を屈めれば顔全体も映っちゃいそう。
 
 自分主演のはしたない動画を見ながら、どんどんムラムラが昂ぶってきていました。
 着ていたものをすべて、そそくさと脱ぎ捨てました。

 今日の妄想は、榊ゆかりシリーズの最新作。

 今年の1月から書きつづけている榊ゆかりシリーズの妄想執筆オナニーのことは、以前、やよい先生とのお電話中、何かの拍子でポツリと洩らしてしまい、すごく興味を持たれて、そのお話をスグ送ってくるようにご命令されました。
 自信作を何篇かメールで送ったら、すっごく褒められて、今後も何かお話を書くたびに送るようにご命令されました。
 
 そして、やよい先生は、百合草やよい、の本名で、榊ゆかりシリーズへのご出演を快諾してくださいました。
 ついで、と言っては失礼ですが、ミーチャンさんからも、水野美衣子、の本名でドM隷女としてぜひ出演させて欲しい、って頼まれていました。

 百合草やよいさま経営のレズビアンバーで働くことになったゆかりは、カウンターの中でやよいさまがお召しになっていたお気に入りの真っ白なドレスに、誤まって赤ワインを盛大にこぼしてしまうというヘマをしてしまいました。
 やよいさまのドレスは大層お高く、やよいさまは怒り心頭で、どう謝っても許してもらえませんし、すぐに弁償するなんて絶対無理。
 
 そこで、ドSのやよいさまは、ご自分のご趣味と実益を兼ねて、弁償代を稼ぐために常連さんをたくさん呼んで、秘密のショーを見せることを企画しました。
 そのショーとは、ビアンでSなお客さまばかりで満員のバーカウンター上でゆかりが全裸になり、やよいさまに謝りながらの自虐オナニーをご覧いただく、というものでした。
 お客さまにすべてを見ていただくために、あの輪っか器具でアソコを大きく広げた格好での公開オナニーショー。

 裸になった私は、まず自分のおっぱいを、大好きな上下からロープで絞り込む形にキツク縛りました。
 日頃の練習の成果もあり、この頃の私はかなりスムースに麻縄を扱えるようになっていました。
 
 この後もいろいろしなければならないので、二の腕ごとは縛れませんが、二つのおっぱいが無残に歪んで乳首がピンと飛び出すように、ロープのブラジャーみたいな形に縛り上げました。

「ああんっ!」
 
 疼くからだがどんどん敏感になってきて、知らず知らずにえっちな声が洩れ始めます。

 おっぱいの次は両脚。
 鏡前のクッションの上にしゃがみ込み、まず左脚から、折りたたんだ膝が戻れないように、太腿の上からロープを脛に回して左脚を一くくりに縛り上げました。
 右脚も同様にすると、両脚とも膝でUの字にたたまれた形になり、もはや立ち上がることは出来ません。
 
 お尻をついて座り、両膝を左右に180度広げると、アソコのスジも左右に分かれて、くぱぁと口を開けます。
 でも、今日はこの口を、器具で更に押し広げなければならないのです。

 その前にいつものアクセサリー。
ロープに絞られて肌全体をひきつらせた可哀相なおっぱいの頂点で、ツンと飛び出して存在を誇示している、いやらしい乳首。
 その充血してコリコリになったスケベな突起に、木製の洗濯バサミを噛みつかせます。

「うっ!つぅーっ!」
 
 少し前までは、こんな痛みには絶対耐えられないと思っていた激痛が、最近では陶酔するほどの快感に変わっていました。

「いっ!つぅぅんっ!」
 
 右、左と噛みつかせ、さらに両手で左右の洗濯バサミの柄を乱暴に揺らします。

「あーーんっ!」
 
 乳首が上へ下へひっぱられ、ちぎれそうな感覚とおっぱい全体にジワジワ広がる疼痛。

「うっふうぅーんっ!」
 
 痛いはずなのに、なぜだか悦びに満ちた、誰かに甘えるようなため息が洩れてしまいます。

 ひとしきり乳首を虐めたら、いよいよ悪魔のオモチャの出番です。
 鏡の前で両膝を大きく開きました。
 アソコの中は、これからされる恥辱な仕打ちの期待に打ち震え、ビショビショのヌルヌル大洪水でした。

 早くもビチャビチャに濡れてしまった右手の指先で、赤いリングに結び付けられた洗濯バサミの一つを掴みました。
 つづいて、私のアソコの割れスジの向かって右上部分、穴に近い土手部分のヌルヌルな皮膚を左指先で引っぱるように一つまみし、つまんだ皮膚を右手の洗濯バサミに噛みつかせました。

「あぁーんっ!」
 
 鈍い疼痛とともに、敏感になっているアソコ周辺を甘美な刺激が襲います。
 つづいて、さっきの洗濯バサミとは180度反対側の洗濯バサミを、穴の左下部分へ。

「いやんっ!」
 
 鏡に映った私のアソコは、普通に膝を開いていたときとは大違い、露骨に2ヶ所の皮膚を引っぱられて、いびつな形に変形し、穴の面積も広がっていました。
 アソコのまわり2ヶ所から鈍い疼痛を受けている私の穴は、しきりに粘膜をよじらせて、もっともっととせがんでいるよう。
 ヌルヌルなよだれがお尻の穴のほうへしきりに垂れていき、私の両手の指先は、すでにフニャフニャふやけ始めていました。

「んんーっ!」
 
 左上部分を洗濯バサミに噛ませると、穴の上半分が大きく半楕円形に広がりました。
 ピンク色にテラテラ光るクリトリスが肥大して完全に露出。
 それを隠していた鞘は不自然に左右から引っぱられて皮が痛々しく引きつっています。

「いやーっ!」
 
 右下部分が噛まれたとき、私の穴はラグビーボールが太ったみたいな見事な楕円形にパックリと口を開けていました。
 大陰唇と小陰唇が肉襞もろとも均等に引っぱられて左右にそれぞれキレイな曲線模様を描き、その中央でヌラヌラ濡れそぼった鮮やかなピンク色が幾層も重なった、見るからに卑猥な穴が奥へ奥へと誘うようにヌメヌメ蠢いています。

 その穴の頂上に冠のように飾られた、プックリとしてツヤツヤ輝く快楽の象徴たる肉の核。
 穴の中は、濡れそぼっているのにすごく熱そうで、目をこらせば漂う湯気さえ見えてきそうでした。
 その穴の少し下には、惑星に対する衛星のような縮尺で、小じんまりとヒクついているお尻の穴。

 それらのすべてが私の目の前の鏡に、隠すところなく鮮明に映っていました。
 まるで、みんなここをもっとよーく見てっ!って注目を集めたいがために施されたような、キレイな赤色の輪っかに縁取られて。


ピアノにまつわるエトセトラ 04

2011年10月8日

ピアノにまつわるエトセトラ 02

 母は、もうとっくにフラのお教室には行かなくなっていましたが、あのときの3人、ミサコさんとタチバナさん、そして大貫さんとはずっと親しくおつきあいしているみたいでした。
 ミサコさんのご紹介で彫金を習い始めたり、4人で温泉旅行に出かけたり、いろいろしているようです。
 我が家に遊びに来たことも何度かあったみたいなのですが、私が学校に行っていたり外出中だったりで、大貫さんにお会いするのは、中2の夏休み以来でした。

 お約束の時間の少し前に、大貫さんが我が家にやって来ました。
 豊かな黒髪に軽くウエーブがかかった他は、あの頃とまったく変わらない、いえ、よりいっそうお美しくなられていました。
 
 シンプルだけれど肌触りの良さそうな真っ白いブラウスに、ツヤツヤした布質のベージュのロングスカートとジャケットを合わせた大貫さんの姿は、どこのご令嬢?って思うくらいお上品でお綺麗でした。

「直子さん、お久しぶりね」
 
 リビングでジャケットを脱ぎ、ソファーに優雅に腰掛けた大貫さんがニコッと笑いかけてきました。

「ご指導、よろしくお願いします!」
 
 ペコリとお辞儀を返した私は、その後上げた視線がどうしても、白いブラウス越しの大貫さんのバストに向いてしまいます。
 セクシーな形にカーブを描くブラウスの布。
 
 脳裏に浮かぶのは、あの夏の日に見た極小ビキニから盛大にはみ出していた形の良い、たわわなおっぱい。
 私は、あわてて脳内の画像を消し、お愛想笑いみたいにぎこちなく笑い返しました。

「私からもよろしくお願いするわね、ゆうこさん。直子をビシビシ鍛えちゃって」
 
 母が紅茶を煎れながら、茶化すみたいに私と大貫さんを見比べてニヤニヤしています。

「ううん。わたしも直子ちゃんにぜひもう一度会いたいと思っていたから、お話をいただいて、嬉しくなっちゃた。仲良くやっていきましょうね、直子ちゃん?」
 
 大貫さんが蕩けるような妖艶な笑顔を私に向けてくれました。
 私は、文字通り見蕩れてしまいます。
 こんなに綺麗でオトナな雰囲気の美人さんと、これから週一回は必ず会えるんだ。
 その上、この美人さんには、絶対に私と相通じるえっちな秘密があるはず…
 心がどんどんワクワクドキドキしてきました。

 少しの間、3人でお茶を飲みつつ世間話でまったりした後、私のお部屋に移動してピアノレッスンが始まりました。
 母も傍らで見学しています。

「幼稚園の先生になるためのピアノなら、バイエルがだいたい弾けて、簡単な楽譜が初見で弾けるっていうレベルまでもっていけばいいだけだから、直子ちゃんならすぐに体得出来るわよ」
「短期間でラフマニノフやリストを弾きこなしたい、なんて言われたら、わたしも考え込んじゃうけれど、ね?」
 
 まず最初に、私の指がどのくらい今動くのかを見た大貫さんが、やさしく言ってくれました。
 その後、大貫さんがバイエルの一番最初から順番に何曲か模範演奏してくれました。
 その演奏を聴いて、小学生の頃習った曲をどんどん思い出してきて、私も、なんとかなりそうだな、っていう自信というか、希望みたいなものを持つことが出来ました。

「直子ちゃんは、楽譜の読み方のルールもちゃんと覚えているみたいだし、意外と早く習得出来そうね」
「あとは、10本の指がちゃんと動くように日頃から訓練を積み重ねていけばいいだけ」
 
 最初のレッスンが終わった後、大貫さんはステキな笑顔で私の両手を取って、励ましてくれました。
 大貫さんの白くて長くて細くて綺麗な指。
 その感触にやっぱり、あの夏の日のことを思い出してしまい、ドキドキしてしまう私。
 お夕食を一緒に食べた後、母が車で大貫さんをご自宅へ送っているお留守番の間、私は自分のお部屋で大急ぎで久しぶりの思い出しオナニーをしてしまいました。

 大貫さんは、毎週金曜日の夕方に来てくれることになりました。
 夕方から1、2時間、集中してレッスンして、お夕食を食べて、それから母を交えてまったり世間話をして、たまには母とお酒を飲んで泊まっていかれることもありました。
 
 私は、大貫さんと会えることがすっごく楽しみになっていました。
 大貫さんは、やさしくて、優雅で、気さくで、いつしか私は親愛を込めて、ゆうこ先生、と呼ぶようになっていました。

 季節は秋が深まる頃でしたから、ゆうこ先生は毎週、長めのワンピースにフワフワのカーディガンとか、ゆったりしたジャケットにサブリナパンツとか、シックでエレガント系な服装で、ライトブルーな可愛らしい形の車に乗って我が家を訪れました。
 そのファッションがまたすっごく似合っていて、私は会うたびに見蕩れていました。
 
 レッスンも5回を数える頃になると、私もゆうこ先生みたいにオトナな雰囲気の女性になりたいなあ、っていう、まさに憧れの存在に変わっていました。
 私のもう一人の憧れ、やよい先生が動の魅力ならば、ゆうこ先生には静の魅力を感じていました。

 もちろん、ピアノの練習も一生懸命やりましたが、ゆうこ先生に一番聞いてみたいことは、ピアノに関することではありませんでした。
 
 あの夏の日に、なぜあんな水着を着せられていたのか。
 どうして、あんなに恥ずかしがっていながら、それでも着つづけていたのか。
 ゆうこ先生は、ああいう格好をすることが好きなのか。
 まだまだ他にもいろいろ。
 私との共通項を確認したくて仕方ありませんでした。

 でも、ゆうこ先生とお話しするときは、たいてい母も傍らにいましたから、そんなえっち系な質問は出来るはずもありませんでした。
 それでも、母とゆうこ先生の他愛も無いおしゃべりを注意深く聞いていると、段々とゆうこ先生の私生活がわかってきました。

 ゆうこ先生は、普段はゲームやアニメやドラマなどのBGMを作曲するお仕事をされていること。
 そのお仕事は、今はあまり本格的にはやっていなくて、気が向いたときにやる程度なこと。
 有名な歌手のライヴやレコーディングにも、たまにキーボードで参加することがあること。
 そういうときは、ほとんどご自宅に戻れない生活になること。
 
 私の他にもう一人、ピアノを教えている生徒がいること。
 別れた旦那さまは、まったく音楽とは無関係なお仕事の人で、離婚の原因は旦那さまのたび重なる浮気だったこと。
 お金はけっこう貯まっているので、あまりお仕事をしなくても暮らせること。

 母とゆうこ先生がお酒を飲んでいて、ゆうこ先生が少しだらしなくなっているとき、カレシが欲しいって思わないの?って聞かれたことがありました。
 私は、母がいるのがちょっと気になりましたが、思い切って言ってしまいました。

「私、男の人ってなんだか怖い気がするんです…」
 
 母は、あはは、と笑ってから、

「うん。高校女子は、そのくらい臆病でちょうどいいのだよ」
 
 ってニコニコしながら私の頭を撫でてくれました。
 ゆうこ先生も便乗して手を伸ばしてきて、私の髪を撫でながら、

「うんうん。わたしももう男はこりごり。今は直子ちゃんみたいな可愛い女の子と一緒にいるのが一番楽しい」
 
 しみじみした感じでおっしゃいました。

 それを聞いて照れ笑いを浮かべるだけの私でしたが、内心ではズキンドキンと胸が激しく高鳴っていました。
 ゆうこ先生と私、ひょっとするとうまくいくかもしれない。
 理由も無くそんな予感が芽生えていました。

 その頃の私は、いつもとは少し違う種類のムラムラを抱えていました。
 一人で闇雲にいやらしいことをして欲求を満たす、という今までのやりかたでは解消されない厄介なムラムラ。
 
 それは、誰かにからだをさわってもらいたい、誰かに抱きしめられたい、誰かをさわりたい、誰かを抱きしめたい、っていう欲求でした。
 自分で自分を慰めるのではなく、誰かを気持ち良くして、誰かに気持ち良くしてもらう快楽。
 
 それは、約3ヶ月前にやよい先生から教え込まれてしまった、贅沢な快感でした。

 今までに私のからだの隅々までさわって気持ち良くしてくれたのは、中3のときの相原さんとこの間のやよい先生、そしてユマさんの3人だけ。
 涼しさが深まる季節のせいもあるのでしょうが、最近はオナニーしていると頻繁に、その3人からの感触を思い出していました。
 
 つまり俗に言う、人肌恋しい季節、なのかな。
 誰かと裸で抱き合ってぬくもりを感じて、思う存分お互いの肌を貪り合いたい、っていう気持ちが日に日に高まっていました。

 やよい先生が東京に行ってしまい、そういう遊びが出来るお相手の心当たりはユマさんだけでした。
 実際、何度かユマさんに連絡をとってもみたのですが、メジャーデビューCDが出たばっかりのユマさんは、すっごくお忙しい日々を送っているらしく、地方にツアーに出ていたり、レコーディングで缶詰になっていたりで、いつもゴメンネのメールにキスマークの写メを添えた返信が返ってくるばかりで、デートのお約束は延び延びになっていました。

 やよい先生からは、お約束どおり定期的に課題が送られてきていました。
 自分でパイパンに剃毛する過程をビデオ撮影して送りなさい、とか、ミーチャンさん作の輪っかに洗濯バサミをいくつかぶら下げた、アソコの穴をまあるく広げて固定する装置が送られてきて、これを装着してオナニーしているところを自画録りしなさい、などの刺激的な課題も、やっているときは大コーフンしているのですが、それでも頭の片隅に、人肌への願望、が燻りつづけていました。

 そんなせいもあってか、自虐的なオナニーをしていると、いつもよりたくさん洗濯バサミをつけたり、ロープを肌にきつく食い込ませたりと、自分虐めの度合いが増してしまう傾向になっていました。

 そんなときに親しくおつきあい出来るようになった、妖艶なオトナの美女、ゆうこ先生。
 おそらく私と共通する恥ずかしい性癖をお持ちのはずな、ゆうこ先生。
 私のゆうこ先生へのえっちな想いは、日に日に募るばかりでした。


ピアノにまつわるエトセトラ 03

2011年10月2日

ピアノにまつわるエトセトラ 01

 高校2年生の二学期が始まって衣替えも近づく頃、私はピアノを習い始めました。
 私の将来の希望、幼稚園の先生になるためには必須だと知り、必要に迫られての選択でした。
 幸い、母の友人にピアノがすごく上手いかたがいて、そのかたが週一くらいのペースで個人レッスンをしてくださるということになりました。

 私は、小学校3年生までピアノを習っていました。
 きっかけは幼稚園のとき。
 幼稚園の建物に隣接して、とある音楽教室があり、母の意向で幼稚園入園と同時にそちらにもお世話になることになりました。
 
 その音楽教室は、今にして思えばけっこう本格的なもので、若めのご夫婦が経営されていて、幼稚園児から大人の人まで、いろいろな楽器のレッスンを手広く幅広くご指導されていました。
 私がずっと教わっていた先生は、そのご夫婦の奥さまのほうで、きよみ先生と呼んでいました。
 長いストレートヘアを真ん中分けにして、いつもキレイなリボンで長いポニーテールに結んだ、丸ぽちゃでえくぼがステキな気さくな感じの女性でした。

 幼稚園のときのレッスンは、幼稚園でやるおゆうぎの延長のようなもの。
 カスタネットやトライアングルを手に持って鳴らしながら、音楽に合わせてヒョコヒョコ踊るような感じのものだったと思います。
 幼稚園がキリスト教系だったので、聖歌のようなお歌の合唱もよくしていました。
 
   母によると、音楽教室での私がすごく楽しそうだったので、幼稚園を卒園しても、その音楽教室にはそのまま籍を置くことにしました。
 小学校1年生になると週に一回、学校が終わった後に母と一緒にその音楽教室に通って、ハモニカやリコーダーのレッスンを受けました。

 クラシックの名曲をかけて、それを聞いて感想を言い合う、みたいなレッスンもありました。
 私は、たとえばプロコフィエフのピーターと狼、とか、ケテルビーのペルシャの市場にて、みたいな楽しげな雰囲気の曲だとニコニコしてご機嫌で、ドヴォルザークの新世界より、とか、ショパンのノクターン、みたいな哀愁を帯びたメロディを聴くとしょんぼりしてしまうような、非常にわかりやすい子供だった、と母が笑いながら話してくれたことがありました。
 
 ドヴォルザークのユーモレスクが大好きで、前半の軽快で優雅なメロディのところでは、すっごく嬉しそうにしてるのに、真ん中へんの暗めなメロディになると途端に泣き出しそうな顔になって、また最初のメロディに戻るとニコニコし始めるのが面白くて、何度もくりかえし聞かせたものよ、って笑いながら懐かしそうに語る母。
 確かに私、今でもユーモレスクを聞くと同じ反応をしてしまいます。
 さすがに今は、そんなにわかりやすく顔には出さないけれど。

 小学2年になると、本格的な楽譜の読み書きと、何か一つ、習う楽器を決めることになりました。
 確か、ピアノ、電子オルガン、ヴァイオリン、フルートが選べたと思います。
 電子オルガンを担当していたのは、きよみ先生の妹さんで、発表会のときの模範演奏が素晴らしくって、まるでオーケストラみたいでした。
 
 すごいなー、と思った反面、見ていると両手両足がめまぐるしくも忙しく動いていて、難しそうだなー、とも思いました。
 かなり迷って、たぶんピアノが弾けるようになれば、あとは足を練習すれば電子オルガンも弾けるのじゃないかな、なんて甘い考えに達し、きよみ先生が教えてくれるピアノにすることにしました。

 母がなぜだか当時、ピアノの音も出せるシンセサイザーを持っていたので、それをアンプに繋げてリビングに据え付け、練習しました。
 楽器の調整は全部、父がやってくれました。
 小学3年の年度末に転校するまで、バイエルの半分くらいまでは進んだと思います。

 転校してしばらく経つと、まったく鍵盤にはさわらなくなってしまい、いつの間にかシンセサイザーも片付けられてしまいましたが、音楽を聞くのは大好きでした。
 もともと父が洋楽好きで、当時の父のお部屋には、今ではめったにお目にかかれない大きなLPレコードやCDがたくさんあって、父のお部屋に遊びに行くと必ず何か音楽が流れていました。
 ビートルズやカーペンターズ、アバやマイケルジャクソンさん…
 それに、そういうのよりもっとギターがギュワーンとうるさいロックな音楽。
 父のお部屋には、真っ黒な平べったいひょうたんみたいな形をしたエレキギターも置いてあって、ときどき爪弾いていた姿もはっきり憶えています。

 母は、クラシックと日本の女性シンガーの曲が好きみたいで、母のお部屋にもそれなりにCDがたくさん並んでいました。
 私が最初に、母にねだって買ってもらったCDは、パフィだったかな。
 母が好きでよく聞いていたスパイスガールズも、プロモーションビデオをテレビで見て、この外国人のお姉さんたち、なんてカッコいいんだろう!って思ったのを憶えています。

 そんな感じの音楽遍歴な私の8年ぶりのピアノレッスン復帰に、森下家は大騒ぎでした。
 母は、アップライトのアコースティックピアノを買う気マンマンだったのですが、定期的な調律の問題や、生音によるご近所迷惑、大学生になったら私が家を出てしまうかもしれない、っていうことも鑑みて、鍵盤がアコースティックピアノのタッチに近くて、夜でもヘッドフォンで練習出来るエレクトリックピアノにしよう、という父の提案が採用されました。
 
 父が妙に生き生きとして、いろいろなカタログや雑誌を集めて検討した結果、日本の老舗メーカーの、ピアノだけでも音色が10個以上もある88鍵の細長いエレピが私のお部屋にやってきました。

 9月中旬の日曜日、お昼過ぎ。
 私のお部屋に親子3人と篠原さん親娘が勢ぞろいして、エレピとアンプを繋げる父の配線が終わるのを待っていました。
 こんな風に勢ぞろいしてガヤガヤするのも久しぶり。
 なんだか心がウキウキしています。

 ピアノの音が出るようになって、早速、父がつっかえつっかえでしたがジョンレノンさんのイマジンを小さな声で弾き歌いしてくれました。

「けっこう忘れてないもんだねー」
 
 弾き終わった後、父が照れ笑いしながら母に席を譲ります。

「もうずいぶん弾いていないから、なんだかドキドキするわー」
 
 なんて言いながら、母もジョーサンプルさんのメロディーズオブラヴを、何箇所かヘンなところもありましたが弾ききりました。

「うわー、すごい!パパもママもなんで楽譜も見ないで弾けるの?」
 
 私は、真剣に驚いていました。
 両親がこうして楽器を弾くところなんて、ずいぶん見ていなかったから。

「ママは大学生のとき、文化祭の野外ステージでこの曲のソロを取ったんだよ」
 
 父が懐かしそうに教えてくれました。

「家にピアノが来るっていうんで、こっそりお友達の家で二、三回練習しておいたのだけどね」
 
 母が白状しました。

 篠原さんちの小学3年生、ともちゃんもずっとピアノを習っていて、もうとっくにバイエルは終わっているそう。
 ともちゃんは、小さなからだでエレピの前にチョコンと座り、ベートーベンのエリーゼのために、を見事に弾いてくれました。
 
 大トリは篠原さん。

「私もフルートばっかりで、ピアノはほとんどさわっていないのだけれど…」
 
 そう言いつつ、ショパンの別れの曲を難なく弾きこなす篠原さん。

「なんだー、みんなピアノが弾けるんじゃない?なんだかズルイーっ!」
 
 私が今、ささっと弾けそうなのって、ネコふんじゃったとチョップスティックスくらい?
 それさえも弾き通せるか、自信はありません。

「篠原さんのお家にもピアノがあったんだ?早く言ってくれたら良かったのにぃ」
 
 なんとなく篠原さんに文句を言ってしまう私。

「ええ…こんなに立派なのじゃないけれど智子のために…」
 
 篠原さんがなんだかすまなそう。

「だってなおちゃん、ともちゃんがピアノの練習している音が聞こえてきても、今までは何の反応もしなかったじゃない?」
 
 母が篠原さんに助け舟を出しました。

「こんなにみんなが弾けるんなら、みんなに教えてもらえばすぐ、上手くなれるかなー?」
 
 篠原さんに申し訳なくなって、その場をごまかそうと愛想をふる私。

「だめよ。わたしたちはみんな昔習ったまま我流になっちゃっているから、ちゃんと筋道たてて教えてくれる先生につかないと」
 
 母がその場をまとめて、うんうんとうなずくみんな。

「でも、わたしは今習っている最中だから、ときどき一緒に練習しよ?」
 
 ともちゃんが私に抱きついて笑いかけてくれました。

「うん。一緒にがんばろうね」
 
 ともちゃんと手を取り合って、私は俄然、ヤル気が出て来ました。

 そして9月三週目の金曜日。
 早めに学校から帰宅した私は、リビングで母と二人、ピアノのレッスンをしてくださる先生をお迎えするべく、ワクワクしながらお待ちしていました。
 先生のお名前は、大貫木綿子さん。

 そう。
 約3年前、私が中学2年で、トラウマもまだ受けていなかった夏休みのある日。
 母の主催で自宅のお庭で開かれたガーデンパーティに、紐みたいなキワドイ水着でめちゃくちゃ恥ずかしがりながら参加されていた、あのオオヌキさんでした。


ピアノにまつわるエトセトラ 02

2011年10月1日

氷の雫で濡らされて 20

シャワーをゆっくり丁寧に浴びて、からだ中の汗やいろんな液体を洗い流してサッパリしました。
白いバスタオル一枚巻いてリビングに戻ると、いい匂いがしていました。
隣接したダイニングのテーブルの上に、美味しそうなお料理がたくさん並んでいました。

シーナさまのおススメで、シーナさまに買っていただいたグリーンのボートネックのチュニックを素肌にかぶり、リビングのソファーに腰掛けて髪をドライヤーで乾かしました。
胸元の布地が2箇所、控えめに浮き出ていてちょっぴり気恥ずかしい。
そうしている間にシーナさまは、お料理をレンジで温めたり、スープをコンロで炙ったり、イチゴを洗ったりキウイを剥いたり、とテキパキお夕食の準備を進めていました。

「いただきまーす」
グラスに注いだビールで乾杯した後、お夕食が始まりました。
4人掛けのテーブルの長いほうの一辺に、シーナさまと隣り合わせに並んで座りました。
BGMはドビュッシーのピアノ曲。
「いろんな種類が食べたくて、たくさんを少量づつ買ってみたの。だから見た目より、そんなに量的には多くないわ」
シーナさまがトマト系のパスタをお皿に取ってくれながら言いました。

テーブルの上には、色とりどりのいろんなお惣菜が、どれも湯気をたてて並んでいます。
シーナさまは、その小柄なからだに似合わず、モリモリと美味しそうにフォークを小さなお口に運んでいました。
私も今まで使った体力の分、正しくお腹が空いていたので、テーブルのあちこちへフォークを伸ばしてモグモグ食べました。

お食事の間中、シーナさまとたくさんおしゃべりしました。
えっち系な話題ではなくて、フツーのおしゃべり。
主にシーナさまが話題を振って、私が答える感じ。
学校ではどんな科目を専攻してるのか、とか、普段はどこで何を食べているのか、とか、お友達はどんな子たちか、とか、東京に来てからどこへ遊びに行ったか、とか。
まるで、昔からのお友達と喫茶店でおしゃべりしているときみたいに、和気藹々と楽しい時間が流れました。
ちなみに、シーナさまが一番好きな食べ物は、以前地元で働いていたファミレスのエビマカロニグラタンだそうです。

「あらら。もうこんな時間!?」
テーブルの上のお料理もあらかた空になってホッと一息ついた頃、壁に掛かかったまあるい時計に目をやったシーナさまが声をあげました。
8時半を少し過ぎていました。

「あんまり居心地が良くて油断しちゃったわ。そろそろ行かないと」
シーナさまが席を立ち、ご自分のバッグのところへ行って何やら点検をし始めました。
確か9時のお約束、って聞いていました。
「だいじょうぶですか?間に合いますか?」
私も席を立ち、意味も無くアタフタしてしまいます。

「うん。それはだいじょうぶ。後片付けのお手伝い、出来なくてごめんなさいね。散らかすだけ散らかしちゃって・・・」
「いえいえ。そんなの私一人でラクショーですから。それより、長々とお引止めしちゃって、美味しいお夕食までご馳走になっちゃって」
オタオタしながらシーナさまの傍に駆け寄った私の言葉を聞いているのかいないのか、シーナさまは、パチンとバッグを閉じて肩に提げてから立ち上がり、私のほうに向きました。

「今日使った鎖とか道具は、みんなキレイに拭いてからこのカートの中に入れたから。このカートは当分、直子さんちに預けておくわ。そのほうがわたしも次来るときラクだし」
「もちろん中身は自由に使っていいわよ。自分で工夫して、セルフボンデージの拘束アイスタイマー遊び、やってみるといいわ」
シーナさまがニッと笑いかけてくれます。
「直子さんの学校もそろそろ夏休みでしょ?わたしも時間作って必ず近いうちにまた、遊びに来るから。そのときはもっとダイタンでいやらしい遊び、しましょーね」
「はいっ!私も楽しみに待ってます!」

期待に満ち溢れた目を爛々と輝かせた私の答えを聞いたシーナさまは、ニコッと微笑んでからテーブルのほうへ戻り、テーブルの上のアイスペールに右手を突っ込み、大きめの氷を一かけら掴んで戻って来ました。

「んー」
シーナさまがその氷をお口に咥えて私のほうにお顔を突き出しました。
「えっ?」
不意をつかれてキョトンとしている私を見て、シーナさまは咥えていた氷をいったん指でつまんではずし、じれったそうなお顔で私を見ました。
「ほら、早くしてっ!」
言ってから、もう一度氷を咥え直します。
「あ。はいっ!」

いささか情緒に欠けてしまった鈍い私。
気を取り直して、ドキドキしながらシーナさまの咥えた氷に唇を近づけていきました。
今度は二人とも、目は開けたまま。
シーナさまと私の視線が至近距離で交わります。
両腕は、お互いの背中にまわり、互いにギュッと自分のほうへ抱き寄せています。
氷の雫がポタリと垂れて、私とシーナさまの胸元を小さく濡らします。
見つめ合ったまま、互いの唇が重なりました。
2秒、3秒、4秒・・・
7秒間、じっと唇を合わせた後、シーナさまのほうからからだを引きました。
私の口の中に、冷たい氷が残りました。

「それじゃあ、またね。ごきげんよう。鍵は全部、閉めていくからねー」
背中を向けたまま右手だけ上げてヒラヒラさせて、シーナさまがリビングのドアの向こうに消えました。
「ほひへんほー」
口一杯の氷を頬張ったまま、私も大きな声でご挨拶。
玄関まで見送ったほうがいいのかな、とも思ったのですが、なんとなくこのまま、シーナさまの唇の感触の余韻に浸っていたい気分でした。
その場にボーッと立ち尽くしたまま、玄関のドアが閉じるバタンという音を聞きました。

「やっぱり一つだけ、謎が残っているよねー」
流しでお皿やグラスを洗いながら、独り言をつぶやいてしまいました。
シャワーを浴びている最中に、ふっと湧いた疑問でした。
お食事のときにシーナさまに聞いてみようと思っていたのですが、あまりにおしゃべりが楽しくて、聞きそびれてしまいました。

その謎とは・・・
いったんお外に出たシーナさまが、どうしてもう一度私のお部屋に戻ってこれたのか?

前にちょこっとご説明した通り、私のお部屋に来るためには、エレベーターの解除キーを私に申請しなければなりません。
4階にエレベーターを止めるためには、マンションのエントランスでエントランスキーで操作するか、部屋番号を押して私へ連絡して、こちらで操作するかしなければならないのです。
たぶんシーナさまは、私がやよい先生にお渡しした私のお部屋の玄関の鍵は、やよい先生から借りてきていたと思います。
でも、その鍵ではエレベーターは操作出来ませんし、エントランスキーの暗証番号は、私の母以外には、誰にも、やよい先生にもお教えしていませんでした。
それなのにシーナさまは、一度外出され、エレベーターの解除キー申請無しでまた戻ってこられました。

まさかシーナさま、一時間以上の間、蒸し暑い4階のドアの外で待っていたとか?
いえいえ、だってシーナさま、その間にお洋服着替えていらしたし、鞭とか一部の私物は持って帰られたみたいだし、それはありえません。
ていうことは、???・・・

いくら考えても納得のいく結論が出なかった謎の答えは、その夜10時頃にかかってきたやよい先生からの電話で氷解しました。

「なんだかずいぶん盛り上がったみたいね?シーナったら、あの子にしては珍しく大コーフンしてたわよ?」
やよい先生のお声にかぶさって、なんだかガヤガヤ猥雑とした雰囲気が感じられます。
お店からみたい。

「ん?そう。ようやくお店の客足が落ち着いて常連さんばっかになったから、他の子に任せて一息ついて休憩中」
「それよりシーナ、なおちゃんのことずいぶん気に入っちゃったみたいだよ?普段のあの子の趣味とはぜんぜん違うのに」
「えっ?シーナ、言ってないの?ま、わざわざ言わないか。シーナはね、フケ専なの。百合的に言うとウバ専?」
「あはは。なおちゃん、わかんないよねー。つまり、自分より年上の女性を苛めるのが大好きなのよ、シーナは。それも親子ほど年上などっかの有名会社の社長夫人とか、お嬢様育ちのゴージャス系なご婦人とか」
「そういうおばさまがたに、あの子、妙に気に入られちゃうんだよねー。あ、おばさまって言っても、それなりの容姿のキレイでお上品系な女性でないとダメなんだけど」

「そういう人たちには独自のネットワークがあるみたいでね。あと、普段きらびやかに着飾って、ある種、傲慢に振舞っているご婦人方って、意外とマゾ性が強い人が多いみたいなんだよね。ほら、そういう人の配偶者ってお金持ちだから外にもいっぱい女囲ってるじゃない?」
「あんまり構ってもらえないから若い男と浮気でもしたいけれど、バレるとややこしいし自分の生活も危うくなる。その点、女性とならいくらでもごまかし効くし、って、どんどんプレイに嵌まっていくみたい」
「で、そんなお金持ちおばさまのネットワークで、シーナは超人気アイドルなの。シーナ自身も年上苛めが大好きだから、お互いハッピー」
「たまに、おばさまたちが連れて来たM男も苛めてるんだって。男の場合は、絶対に素手ではさわらない、さわらせないで徹底的に泣くまでやる、って言ってた」
やよい先生が愉快そうに笑いました。

「そんなシーナがなおちゃんとのこと、すっごく嬉しそうに言ってきたからさ、あたし、さすがなおちゃん、て見直しちゃった」
「だから、今夜のことは許してあげてね。相手のおばさま、シーナのある意味パトロンだから」
「そのおばさま、なおちゃんのマンションの一番上に住んでいるんだよ」
シーナさまが、そのうち説明する、って言葉を濁していた事情を、やよい先生があっさり暴露してしまいました。

なるほど。
それならエレベーターの謎も、なんとなく解けた気がします。
同じマンション内の行き来なら、なんとでもなりそう。
きっと非常階段を使ったんだ。

「一番上の階は、ペントハウス風になっててね、お部屋部分はその分ちょっと狭いけれど、塀も高くめぐらされてるからまわりから見えないし、庭でキワドイ水着とか素っ裸でも日光浴が出来たりするんだ。今度一緒におジャマしよっか?」
「そのおばさまもそこに住んでいるわけじゃなくて、週に2回くらい、シーナと遊びにやって来る程度。もちろんおばさまの持ち物よ。それで普段はシーナが一人で住んでるんだ」
「そのおばさまとは、あたしも何度か会って、もう気心が知れてるから心配いらないよ。なおちゃんも絶対知ってる有名大会社の社長夫人」
「おばさまは40ちょいくらいの、見るからにお上品な感じの美人さんなんだけど、ドMでねえ。いやらしいカラダつきなんだ・・・」
やよい先生は、お酒が入っているのか少しお下品になっているみたいです。

ご機嫌いいみたいで普段より饒舌なやよい先生は、ずっとしゃべりっぱなし。
私は、一々驚きながらそのお話に耳を傾けていました。

わかったことは、シーナさまがおばさま好きなこと。
私が住んでいるマンションの一番上の階に住んでいること。
そのお部屋の持ち主は、お金持ちでお上品な美人さんのドMで、シーナさまのパトロンさんなこと。
シーナさまがお手伝いしているという、やよい先生のお仕事のことを聞くと、それだけはまたいずれ、とお話をはぐらかされてしまいました。

「だから、これからシーナとなおちゃんは、もう勝手に遊んでいいからね。シーナなら信頼出来るから、あたしも安心してなおちゃんを任せられる」
長くなっちゃったから、そろそろ電話切らなきゃ、ってなった後、やよい先生がポツンと言いました。
なんだか、やよい先生から突き放されたみたいで、一気に悲しい気持ちになりました。
「あ、でも、あたしはあたしでまた、なおちゃんちに行くからね。せっかくなおちゃん、東京に来たんだもの、たくさん苛めなきゃもったいない」
私の沈みかかった気持ちに気づいて持ち上げるみたいに、やよい先生が明るく言ってくれました。
途端に晴れ上がる私の気持ち。
単純だなー。

電話が切れた後、私はしばらくボーッとしていました。
今日のお昼過ぎから今までのことが、あれこれいろいろ頭に浮かんでは消えていきました。
なんだかすっごくたくさんのことが起こって、脳が処理しきれていない感じ。
からだの奥からジーンとしてきて、どんどん眠気が高まっていました。
あれだけたくさんイったからだは、さすがにまだまだグッタリ疲れているみたいです。
今頃シーナさまは、4階分離れた頭上のお部屋で、美人なおばさまを苛めているのかな?
そんなことをふっと考えて、あわてて頭をブンブン振りました。
考えても仕方の無いことは、考えないほうがいいですよね。

とにかく私は、シーナさまというステキなパートナーにめぐり会えたんです。
それも、すっごく身近に住んでいて、会おうと思えばいつでも会えるパートナー。
その上、やよい先生も、まだまだ私と遊んでくれそう。
眠いながらも、気持ちがどんどんワクワクしてきました。

今年の夏は、いつもに増して楽しく過ごせそうです。
まずは明日、シーナさまにメールを入れて、次にお会いする日を相談しよう。
明日が早く来るように、今夜はまだ早いけど、ゆっくり休もう。

冷蔵庫から取り出したロックアイスのかけらを一つ、口いっぱいに頬張りました。
シーナさまの唇の感触が鮮やかによみがえりました。
電気を全部消してチュニックを脱ぎ、裸でベッドに潜り込みました。
仰向けになって目を閉じて、唇をチュッと闇に突き出しました。

おやすみなさい、シーナさま。


独り暮らしと私 01 へ

2011年9月25日

氷の雫で濡らされて 19

何かにからだを強く揺さぶられている気がして、目が覚めました。
「・・・と、カゼひいちゃうわよ?」
誰か、女性の声がぼんやりと耳に届きました。

閉じていたまぶたをゆっくりと開けていくと、私の顔を覗き込んでいる誰かと視線が合いました。
「わっ!」
声を出すと同時に意識がハッキリして、私はガバッと上半身を起こしました。
反射的に飛び退く誰か。

「あんまりぐっすり眠っているから、起こすの可哀相とも思ったのだけれど、そんなに汗かいたからだで裸で眠っていたら100%、カゼひいちゃうからさ」
目の前にシーナさまがいました。
ハワイのムームーみたいなカラフルで涼しげなお洋服を着て、私を見てニコニコ笑っています。
「あ、シーナさん!あ、さま・・・なんでここに?」
言ってから私は、意味も無くまわりをキョロキョロ見渡してしまいました。

「直子さんが無事、脱出できたか心配で見に来てあげたのよ。あと、今はプレイ中じゃないから普通にシーナさんでいいって」
シーナさんがまたベッドのほうに近づいてきて、私の枕元の縁にチョコンと腰掛けました。
「一応自力で脱出できたみたいね」

そうだ。
私、最後にイった後、急に眠くなってきて、そのまま眠っちゃったんだ。
私のからだには、大きなバスタオルが2枚、かけられていたみたいでした。
でも、起き上がってしまったから、今はおっぱい丸出し。
タオルの下で開いている膝を閉じようとしたとき、足首の鎖がジャランと鳴って、両脚は鎖に繋がれたままだったことを思い出しました。

お部屋は、心地良い温度に戻っていました。
シーナさんがエアコンを点けてくれたのでしょう。
バスタオルをかけてくれたのもきっとシーナさん。
マイクスタンドも片付けられ、窓にはレースのカーテンだけ引かれていました。
お外はすでに暗くなっていました。

「わざわざありがとうございます、シーナさん。ご心配とお世話をおかけしちゃったみたいで・・・お部屋も片付けていただいたみたいだし・・・」
「いいの、いいの。わたしもおかげですんごく面白いものが見れたから」
シーナさんがイタズラっぽく笑いかけてきました。

「わたしがいつ、ここに戻ってきたのか、知ってる?」
「えっ?」
「わたしがリビングのドアをそっと開けたとき、部屋はカタカタカタカタうるさい音がしてて、この上で直子さんが、すんごい勢いで悶えてた。オマンコいいーっ、なんて、おっきな声で叫びながら」
シーナさんが愉快そうに笑いました。

「えーーーっ!?」
見られちゃってたの?
それも一番見られたくない、恥ずかしすぎる修羅場なワンマンショーを・・・
私の全身を、全血液が逆流しました。

「直子さんたら、ドアを開いても閉じても、ぜんぜん気がつかないんだもの。夢中になってバイブをズボズボ出し挿れして、おっぱいめちゃくちゃに揉みしだいて」
「腰がビクンビクン、いやらしく何度も浮いていたわ。わたし、リビングのドアのところに立って、ずーっと見ていたの」
「そのうち、床に落ちたローターが私の足元まで転がってきたのね」
「カタカタ凄い音だったから、いくら防音とは言え、下に住んでる人が在宅だったら絶対苦情来るなーってハラハラしてたから、思わず拾い上げちゃった」
「そしたらあなたったら、あれだけうるさい音が鳴り止んだことさえ、気がつかないんだから」
シーナさんが苦笑いを私に向けました。
私は、あまりの恥ずかしさに火照ったまま、うつむいて上目遣い。

「とにかくすんごい喘ぎ方だったわねえ。上半身ガクガク震わせて、おっぱいプルンプルン揺らして、両手でからだ中まさぐって。見方によったら悪魔祓いの儀式中、みたいな?」
「潮噴いたのもバッチリ見ちゃったわよ。ずいぶん飛んだわねえ」
「そのうちに、ローターとかスポイトとかを床にぶん投げた、と思ったらぐったりしちゃって、ベッドにひっくり返って。やがて寝息が聞こえてきた」
「部屋はすんごく暑かったけど、固唾を呑んで見守っちゃたわよ。一部始終。それで、直子さんが眠ってから軽く片付けした後、起こした、ってワケ」
「だから、直子さんが眠っていたのは、ほんの15分くらいね。ちなみに、わたしは、出て行ってから1時間20分くらいで戻ってきたの。そのときはもう鍵は落ちていたから、アイスタイマーもだいたい予想通りだったみたいね」

シーナさんは、お話している最中に立ち上がり、お話しながらダイニングへ行って、またすぐ戻ってきました。

「そんなワケでお疲れさま。わたしが目撃した野生の直子さんは、すんごくいやらしくて、すんごくスケベで、すんごく淫乱で、すんごくマゾで・・・」
言いながらシーナさんの指が、依然としてうつむいている私の顎にかかり、クイッと私の顔を上向きに持ち上げました。
シーナさんと見つめ合います。
私は、絶望的な恥ずかしさで、火傷しそうなほど真っ赤に火照っているはずです。

「それで、すんごくセクシーで、すんごく可愛かった」
「目を閉じて、口を大きく開けなさい」
シーナさま、お久しぶりなご命令です。
この冷たい口調を聞くとやっぱり、シーナさん、ではなく、シーナさま、と呼びたくなります。
私は素直に言われた通り従い、両目を閉じて、口を大きく開けました。

私の口の中に何か冷たい雫がポタリと垂れて、思わず目を開けてしまいました。
シーナさまが長さ8センチくらいのゴツゴツした菱形のロックアイスを端から三分の一くらい、ご自身のお口で咥え、そのお顔を私の顔に近づけてきていました。
シーナさまが目を軽く閉じているのを見て、私もあわててまた目を閉じました。
ロックアイスのゴツゴツした感触が私の口中に侵入してきて、一瞬、唇同士が触れた、と思ったら眼前の気配が遠のきました。
「たぶん、すんごく喉が渇いているでしょう?それしゃぶって落ち着いたら、シャワーを浴びてサッパリしちゃいなさい」
シーナさまがやさしくおっしゃいました。

確かに口の中がカラッカラに乾いていて舌がまわらず、しゃべるのにも不自由なほどだったので、シーナさまに口移しでもらった氷の塊は、まさに甘露の味がしました。
その上、今、たしかに触れ合った私とシーナさまの唇・・・
嬉しさに我を忘れて、思わずシーナさまの細い腰に両腕でギューッとしがみつきました。
ずいぶん前にデパートで出会ったときと同じパフュームのいい香りがしました。

「ひーにゃひゃにゃ。ひゃひひゃひょーひょにゃひひゃひゅ!」
氷を口いっぱいに頬張ったまま感激してお礼を言うと、シーナさまが少し照れたようなお顔になり、これじゃイケナイと思い直したのか、キッと真面目なお顔を作って、私の両腕を邪険に払い除けました。
「言っておくけど、今のはキスじゃないからね?喉が渇いてるだろうと思ったから・・・奴隷にあげる飴と鞭の、単なる飴のほうだから・・・」
「それに、直子さん?どうするつもりだったの?この鍵、ずっと向こうのほうまですっ飛んでたわよ?わたしが来なかったら、足の鎖はどうやってはずすつもりだったの?」
シーナさまは、わざと怖いお顔になって、わたしの目の前に輪っかの付いた南京錠の鍵をプラプラさせました。

それは知らなかったけれど、もうそんなことはどうでもいいような気分でした。
私は、シーナさまと唇チューが出来たことで、すっごくルンルンな気持ちになっていました。
もう、シーナさまったらツンデレなんだからー。
シーナさまは、照れると怒った感じになっちゃうみたいです。

シーナさまが私の両脚の鎖もはずしてくれて、ついでに赤いエナメルの手枷と足枷、ショーツとワンピースも脱がせて丸裸にしてくれました。
私はずっとされるがままで、ソファーベッドの上をゴロンゴロン。
口の中の氷は、とっくに溶けて無くなっていました。

「ずいぶんあちこちに痣が出来ちゃったわねえ。見るからにマゾ奴隷って感じでわたしは好きだけど。完全に消えるまで一週間てとこかな?それまでプールとか温泉には、行けないわねえ」
シーナさまはイジワルそうに言いますが、私は、そんなこともどうでもいいと感じていました。
確かに、私のからだのあちこちに、赤紫や真紅やピンクの痣やみみず腫れが痛々しく、白い肌を飾っていました。
でも、それはそれで艶かしく淫靡で、かえってセクシーにも思えました。
シーナさまにぶたれるなら、どんなに痕が残ったって・・・
シーナさまの細い指が気まぐれに、私のおっぱいや太腿やお尻の痕をなぞるたびに、性懲りも無くゾクゾク感じていました。

「さ、ゆっくりシャワーを浴びてきなさい。その間にわたし、お夕食の用意しといてあげる。さすがにお腹、空いたでしょ?」
「あ、はい。でも、いいんですか?」
「さっき、フードコートでいろいろ買い込んできたから。出来合いのお惣菜だけど、美味しいって評判のお店なの。直子さんと一緒に食べようと思って」
「うわー、嬉しいです。今夜は泊まっていかれます?」
「わたしも当初はそのつもりだったんだけど、急に用事が入っちゃってね。夜の9時から」
「9時からお仕事、ですか?」
急激にガッカリしながら聞きました。
「仕事、とも言えるのか、言えないのか・・・奴隷の一人に急に呼び出されてね・・・」
シーナさまが謎なことを言って、言った後また苦笑い。

「奴隷に呼び出されるご主人様、ってのもなんだか可笑しな話だけどね。ま、いろいろあるのよ、長く生きていると」
「直子さんにもそのうち説明する機会があるでしょう。それまでは、今のは聞かなかったことにしといて、ね?」
シーナさまがニッて笑いかけてきました。

「もちろん直子さんとはまた近いうちに時間作って、じっくり遊ぶつもりよ。あなた面白いもの。どんどんアイデアが湧いてくるし、何よりわたしが萌えられる」
「ゆりさまともさっき電話でお話したの。前半戦のご報告がてら。それで、ゆりさまからも直子さんの今後の貸し出し許可もいただいたし、当分わたしからは逃げられないわよ?」
シーナさまがニヤリと笑って、今は普通に戻っている私の右の乳首をピンって人指し指で弾きました。
「いやんっ!」
その途端に私の官能がポッと小さく燃え上がり、背筋がゾクッとしてしまいました。

どうやら私は、本気でシーナさまとのSMアソビを気に入ってしまったようでした。
今夜はダメでも、近いうちにまたシーナさまが遊んでくれる。
そう考えるだけで、心がワクワクして前向きな気持ちになれました。
奴隷の一人、っていう言葉は少し気になったけれど、シーナさまは社会人だし、昔からやよい先生ともお付き合いされていたし、確かにいろいろあるんだろう、って考え直して、そのことについてはそこで思考停止することにしました。

「ほら、早くシャワーしてらっしゃい」
シーナさまに裸の背中をパチンて軽くはたかれました。
「はい。シーナさまとのお夕食、すっごく楽しみです」
確かにお腹も空いていました。
私は、本心からそう言ってシーナさまに深々とお辞儀をしてから、バスルームに駆け出しました。


氷の雫で濡らされて 20

2011年9月24日

氷の雫で濡らされて 18

「んんんーーーーっ!!」
セルフ焦らしによって蓄積されてきた全身を啄ばむ被虐的官能が、クリトリストを嬲る震動と激しく共鳴していました。
からだのあちこちから湧き起こる凄まじい快感が束ねられ、一点めがけて押し寄せてきます。
「んぐぅーーーーーっ!!」

私は、あえて自分に身悶えることを禁じ、両手両足先に力を入れて、じっと横たわったまま快感の波に耐えてみることにしました。
許して、許して・・・
でも、それも一分ともたず、押し寄せる快感に知らず知らず、腰が激しく上下左右にグイングインとグラインドしていました。
両手両足はウネウネと波打って、私の自由を奪う鎖がジャランジャランと派手な音を響かせました。
「んぬぐぅーーーーーっ!!!」

自分のからだであって、自分のからだではありませんでした。
空っぽの頭の中に、気持ちいい、っていう言葉だけが浮かんでいました。
まるで誰かの体内で精製された快感という液体を、頭の中になみなみと流し込まれたよう。
私とは関係の無い肉塊と化した淫らな肉体は、気持ちよさそうにフワフワクネクネと頭上を漂っていました。

そして今回は、クリトリス責めを止めることが出来ません。
鍵を手にして鎖の拘束から逃げ出せるまでは、嬲られっぱなし。
イった後、ほんの少しだけ遠ざかった気がしたクリトリスへのキツイ刺激が、急激にフェードインしてきました。
この責めを止めるためのスイッチは、イジワルなシーナさまに捨てられてしまった。
そんな妄想が、いっそうの被虐感を煽ります。

発情しきって沸点の低くなったからだに、すぐさま絶頂へ至る波が押し寄せてきます。
自分ではコントロール出来ない、強制的な快感。
来る、来る来る来る・・・
欧米のえっちなビデオで金髪のお姉さんがイきそうなとき、come,come,って喘いでいる訳がわかったような気がしました。
とてつもなく甘美な感覚が、からだの奥底から私に襲いかかってきます。
来る、来る、来るぅ・・・来たぁーーーーっ!
「うんぐぅーーーーーーーっ!!!」
再び私の肉体が空高く放り投げられました。

短かいスパンでたてつづけに何度もイきました。
イった直後の短かいインターバルの間、気絶することさえ許してもらえませんでした。
クリトリスに吸い付いた悪魔の器具からの刺激は、遠のこうとする意識をその都度強引に、現実へ連れ戻しました。

何度目かのインターバルのとき、ふっと顔を上に向けると、すでに輪っかはストッキングを通り抜けて、鍵が落下していました。
あわてて右側に向けた私の視界に、私の右手スレスレで左右にブラブラ揺れている、糸で吊り下げられた鍵が見えました。
ベッド際に立てたマイクスタンドのブーム部分の根元に糸で結ばれ、揺れが収まればちょうど私の右手に鍵が届く位置に調節されていました。
強制陵辱の終焉に目途が立ちホッと安堵したのも束の間、からだがまたまた勝手に昂ぶってきていました。
とりあえず鍵を掴まなきゃ。

高まる快感にあがらいながら上半身をよじって右に向け、右手の指先を伸ばして、でたらめにブラブラ揺れている鍵を捕まえようとします。
・・・触れた。
んっ!
人差し指と中指の間に小さくて平べったい金属が挟まりました。
取れた!
掴んだ途端に鍵をグイッと引っぱったので、マイクスタンドに繋いでた糸がプツンと切れました。
「んんんーーーーーっ!!!」
右手のひらに鍵をしっかり握ったまま上半身がのけぞり、またイきました。
ストッキングからはまだ、ポタポタポタポタ水滴が落ちて、ワンピースのおっぱいを濡らしていました。

次は、右手首の南京錠をはずす番です。
右半身をひねって顔を右手首のほうに寄せ、不自由な右手の鎖を目一杯内側に引っぱって顔のほうに寄せます。
意識を鍵だけに集中させて快感を遮ろうと試みますが、震動は容赦なく全身の官能を炙ってきます。
「んうぅーーんっ!」
上体をひねったおかけで左腿が浮き上がり、股間のバイブレーターの柄が左内腿に当たって激しく膣壁を擦りました。
イレギュラーな刺激に全身が快感で激しく呼応し、あやうく右手を開いて鍵を落としそうになりました。
「んっ!!」
なんとか持ちこたえました。

猿轡をされた口のビチャビチャな布地を舌先で口の奥に押し込み、開いた唇の隙間に鍵を咥えます。
鍵は、長さ10センチくらいの糸で直径5~6センチの金属リングに繋がれていました。
鍵を咥えると、鍵に結ばれた紐の下にリングがぶら下がる格好になります。
重いというほどではないですが、かなりジャマ。
快感の波にさらわれて鍵を挟む唇の力を少しでも緩めたら、鍵は重力によってたやすく下に落っこちてしまうことでしょう。
私の首の上か、胸の上か。
落ちてしまった鍵を再び咥えるのは、容易なことではありません。

私は、なるべく全身を動かさないように唇と手首以外の力を抜きました。
右に捻った顔の唇から飛び出した鍵の先を、手首が届く空間に突き出すように、自分の顔を固定しました。
それから、右手首をソロソロと慎重に顔に近づけていき、手首の南京錠の鍵穴を、突き出した鍵に差し込もうと試みました。
鍵穴が近づくにつれて目の焦点がボヤケ、鍵穴を目視できません。
快感がどんどん高まってきていますが、流されまいと必死に理性が抵抗しています。
カン頼りで3回トライして、ようやく鍵が鍵穴に差し込まれました。

そのまま、顔と手首をおのおの反対方向にひねります。
カチッ!
鍵がはずれたみたい。
鍵は唇に咥えたまま、右手首を顔から離します。
右手首の南京錠が付いた側をタオルケットに何度も擦りつけていると、南京錠のUの字が開きました。
すかさず右手首をでたらめに振って、南京錠がつないでいる鎖をふるい落とします。
カターンッ!
はずれた南京錠が床まで飛ばされて、赤いエナメルの手枷はつけたまま、右手が鎖から解放されました。

間髪を入れず咥えていた鍵を右手でつまみ、上体を左側に傾けます。
左手首の南京錠も右手の鍵で難なくはずれ、やっと両手が自由になりました。

それからの行動は、今思い出してもあまりにはしたなくて、思い出すたびに脊髄反射的に火照ってしまうほど恥ずかしいものでした。

右手は、躊躇無くまっすぐ股間へ伸び、暴れまわるバイブレーターの根元をショーツの布ごとしっかり掴んで、より奥へとグイグイ押し込んでいました。
左手は、口元の猿轡を顎方向へずり下げた後、ワンピースの上から自分のおっぱいを、貼られた電動ハブラシごと激しく、めちゃくちゃに揉みしだいていました。
「あああーーーんっ、もっとぉ、もっとーーーつよくぅぅぅーーーっ!!」
自由になった口が思い切り淫らに悦びの叫びをあげていました。
自由になった上半身がむっくり起き上がり、左手の愛撫で盛大に身悶えていました。

右手は、ショーツの下に突っ込んでバイブの柄を直に持ち、チュプチュプ音を響かせながら高速ピストン運動をくりかえしました。
ショーツは腿の真ん中へんまでずり下がり、びしょ濡れのピンクの布片が左右にだらしなく一文字に伸び切っていました。
もちろんクリトリスは吸いつかれて震わされたまま。
「ああんっ!あああんっ!ああああーーーっ!!」

左手は、ワンピの肩紐を両肩から抜いて、おへそのあたりまでだらしなく諸肌脱ぎになり、露になった赤い痣だらけの右おっぱいを鷲掴みにしていました。
右腕は左おっぱいにギュッと押し付けられてせわしなく上下しています。
腋の下や脇腹に貼りつけてあったローターはとっくにテープが剥がれ、タオルケットの上や脱ぎかけワンピースの中でブーンって唸っていました。
乳首を挟んでいた特製電動ハブラシも、左右ともとっくにはずれていました。

今、わたしのおっぱいは、私の左手で自由自在に陵辱されていました。
乳首をつままれ、ひねられ、引っぱられ、そのたびに大きなアンアン声が響き渡ります。
鎖に繋がれている間中、もっとこうして欲しい、と思っていたことを、一つ残らず左手が実現してくれていました。
爪の痕が残るくらい、おっぱいのお肉に食い込む左手の5本の指。
全身汗でヌルヌルになったからだを激しく撫ぜまわすうちに、左手全体がみるみるふやけていきました。

「あーーんっ、もっと、もっと、もっとぉーーっ!」
「めちゃくちゃにして、めちゃくちゃにしてっ、めちゃくちゃにしてぇーーっ!!」
「あ、オマンコいいっ!オマンコいいっ!オマンコいっちゃうぅぅーー!!」

ローターの一つが床に転がり落ちたらしく、カタカタカタとやかましく響き始めました。
すごくうるさい音なのですが、私にはぜんぜん気になりませんでした。
拘束放置責め最後を締めくくる絶頂を、最高のものにするために必死で自分のからだをいじくりまわしていました。

「ああ、ああ、ああ、ああ・・・」
「もうだめ、もうだめもうだめもう・・・」
自由な上半身を思う存分身悶えさせ、下半身はバイブレーターをより奥へ引きずり込むみたいに激しく上下し、右手が右乳首を、左手が左乳首をギュッとつまんで力任せに思い切り上に引っぱっていました。
両目は半開き。
でも、目先の快楽以外、何も見えてはいませんでした。

「いやっ、だめっ、イっちゃうん、イっちゃうぅーんっ!!」
「ふぅーっはぁーっ、ふぅーっはぁーっ、ふぅーっはぁーっ・・・」
「イク、イクイクイクイク、イクぅーーーーっ!!」
「んっ!!!」
起こしていた上半身が後ろへ大げさにのけぞり、力尽きるように背中がタオルケットに着地しました。
まだ蠢いている電動ハブラシといくつかのローターが、私の背中の下敷きになり、それでも健気に震動を送ってきます。

イった、と自覚した後、ワンテンポ置いて上半身を起こし、右手でクリトリスのスポイトを強引に引き剥がしました。
「んんーーーーっ!!」
グリトリスがありえないくらいグイーッと引っぱられてから、スポンと抜けました。
つづいてバイブレーターを膣壁を思い切り擦りながら抜きました。
ビチャッ!
バイブの先が膣口から飛び出たと同時にアソコ全体が震えたように感じて何かの液体が大量に勢いよく噴出、ベッドを飛び越えて床に飛び散りました。

「ハア、ハア、ハア、ハア・・・」
運動会の徒競走で全力疾走した後の数百倍、息が切れていました。
もうダメ・・・
起こした上半身を再びベッドに倒しました。
背中に当たるローターたち。
「んーーもうっ!」
私は、不機嫌に背中起こし、手に触れたローターを片っ端から胴をひねって電池の通電を止め、ベッドの下に落としました。
2組の電動ハブラシとバイブレーターもスイッチを止めてベッドの隅に放り、クリ責めスポイトは震えているまま遠くに放り投げました。

もう一度背中からベッドに倒れ込みます。
室内は、熱気が充満してすごく暑くなっていました。
全身グッショリ。
エアコン、点けたいな・・・
でも、両足の鎖をはずしてエアコンのリモコンを探すのが億劫で仕方ありませんでした。

床に一個、落ちたはずのローターの音は、いつの間にか、なぜだか聞こえなくなっていました。
見上げると、伸びきったストッキングがだらしなくぶら下がっていました。
氷は、全部溶けちゃったみたい。
ピンクのショーツは、両腿の中間辺りで紐状に、ベージュのワンピースは、お腹のおへその辺りで紐状になっていました。
私は、相変わらず両足首を鎖に繋がれたまま、おっぱいと下半身丸出しで仰向けに寝転んでいました。

両方のまぶたが急激に、重たくなってきました。


氷の雫で濡らされて 19

2011年9月18日

氷の雫で濡らされて 17

押し寄せる快感に翻弄されながらも、なんとか床に落とすことなく、左手でリモコンスイッチを掴むことが出来ました。
リモコンさえ手にすれば、クリトリス虐めは自分でいつでもコントロール出来ます。
リモコンを手に出来てホッとしたせいでしょうか、クリトリスへの刺激が一段とからだ中に響いてきました。

「んーーっ、んーーっ、ぅうーーーっ!!!」
何度目かの絶頂感に酔い痴れた後、余韻の中、手探りの指先でスイッチを切ることが出来ました。
「んーふーっ、んーふーっ、んーふーっ・・・」
荒々しい呼吸音とともに、自分の胸全体が激しく上下しているのがわかりました。

再び乳首とアソコの3ヶ所責めに戻った器具の陵辱は、さっきまでの、クリ肛門脇腹腋の下責め、とのコンボがあまりにも強烈だったせいもあり、最初の頃のように敏感には刺激を感じなくなっているようでした。
と言っても、その刺激に身を任せていれば、じりじりと着実に快感が体内に蓄積されていくのは明白なんですが。
全身もかなりぐったりしていて、その分、頭の中は幾分冷静になってきたようでした。
私は、あらためて自分の今の状況を確認してみました。

猿轡は、よだれでグッショリ。
よだれは、顎や耳のほうまで垂れていて、枕元のタオルケットまでしっとり濡らしていました。
上気しているのに加えてエアコンが切られたせいもあり、体感温度がさっきよりかなり上がっていました。
額の髪の生え際や首筋、そして全身に汗が滲み出て、時折ツツーッと肌を滑るのがわかります。

吊り下げられた氷の塊は、見たところさして大きさに変化はありませんが、胸元へ落ちて来る雫のスピードが上がっていました。
ポタポタポタポタとひっきりなしに雫が私のおっぱいやお腹の上に落ちてきます。
ワンピースの布に染みこんで、火照った肌を一瞬ヒヤリとさせてくれて、とても気持ちいい。

氷入りストッキングが吊るされてから、もう40分くらいは経っているはずです。
エアコンが切られて20分くらい?
とすると、後40分くらいはこの、ベッドに磔陵辱器具責め、から解放されないのでしょうか。
カーテンが開け放されたすりガラスの窓の外も、段々と日が翳ってきていました。
ただ、お部屋の中は、切られたエアコンの残存冷気が薄れるにつれて、ムンムンと熱気が上昇していました。

下半身は、もうヌルヌルのグショグショでした。
イクたびに何かいろんなおシルをアソコから放出していたような気もします。
ショーツは表も裏も満遍なくビッショリみたい。
それでもまだグチュグチュヌプヌプと膣内で蠢いているバイブレーターに、私の性感が懲りもせず昂ぶりつつありました。
「ぬぅーんっ!」
冷静になって頭で考えていた間、からだへの震動が導く快感は、やっぱり律儀に蓄積されていたようです。
「うーーんっ」
鎖を鳴らして両膝を捩り、大きく開いて膣壁のさまざまなところにバイブが当たるように工夫してしまう私は、やっぱり根っからのヘンタイどスケベなのでしょうね。

シーナさまが去って、一人残された自分のお家。
普段普通に生活している見慣れたリビングで、なぜだかソファーベッドに大の字に磔にされ、おっぱいとアソコを電池切れまで止まらないオモチャで嬲られている私。
氷が溶けて鍵が手に入らないうちは、この震動陵辱責めから解放されない私。
シーナさまがプレゼントしてくれた、まさに私好みな被虐シチュエーションを思う存分に楽しまなくちゃ、っていう気持ちになっていました。
あれだけ何度もイったのに、まだ昂ぶってくる自分のからだにちょっと呆れながらも、鍵が落ちて来るまで、囚われのみじめな自分を徹底的に苛めよう、って決めて両目をつぶり、妄想の世界に入りました。

「あの女の人に呼ばれて来てみたら、お姉さん、すんごい格好してますねぇ」
私の目の前に現われたのは、数時間前、ファッションビルのフィッティングルームでお相手してくれた、睫毛パチパチのギャル店員さんでした。
「それ、さっきお買い上げいただいたボディコンワンピでしょ?どうしてそんなに布地が凸凹してるんですかぁ?」
ギャル店員さんが言いながら、私のおっぱいのところにお顔を近づけてきました。
「うわっ!電動ハブラシ2本で乳首挟んでるんだぁ。信じられなーい。どヘンタイぃ」
「ハブラシって歯を磨くために使うんですよぉ?それをこんなふうに使うなんて、淫乱丸出しぃ。きっとオマンコにも突っ込んでるんでしょぉ?」
ギャル店員さんが呆れたようなお顔で、私の顔をマジマジと見つめました。

そのままギャル店員さんのお顔が私の下半身に移動していきます。
「ひゃー。オマンコのほうは、ぶっといバイブぅ!クネクネ動いてグチュグュいってるぅ!」
実際、私の耳にも低い震動音とともにニチャニチャ音が聞こえていました。
「さっきもお店で、ホタテ貝の形のオモチャをオマンコに突っ込んだままお買い物してたんですよねぇ?お連れの人に教えてもらいましたぁ」
「ブーンて音がお店中に聞こえてましたよぉ?恥ずかしくないんですかぁ?」
ギャル店員さんは、心底軽蔑した口ぶりで、それでもギャル口調で私を苛めてきます。

「おっぱいは、SMみたいにロープで縛ってたでしょぅ?背中のロープ丸見えだったしぃ、でっかい乳首がツンツンになっちゃってノーブラ丸わかりだしぃ。ひょっとしてお姉さん、そういういやらしい姿をみんなに見せたいんですかぁ?」
ギャル店員さんは、好奇心剥き出しの視線で私のからだを舐めるように視姦してきます。
「だったらやっぱりぃ、その恥ずかしいムチムチワンピのままショッピングすれば良かったのにぃ。乳首突っ立てて、SMロープチラ見させて、オマンコに挿さったホタテ貝覗かせてぇ」
「そのワンピでしゃがんだら、お尻もオマンコも丸出しになるでしょ?スケベな男どもがわんさか寄って来て、たちまちマワしてくれたでしょうにぃ」
ギャル店員さんのお下品にニヤニヤしたお顔。

私は顔をブンブン横に振って、私は男の人はダメなの、って訴えました。
「ふーん。男はダメだけどヘンタイなんだぁ。なんだかめんどくさいのねぇ」
「なら、女の人にだけ見て欲しいんだぁ。だったらアタシがじーっくり見ててあげるよぉ」
ギャル店員さんの目が、少しショーツがずり落ちた私の剥き出しな土手に気がつきました。

「あらー何これ?おマメにスポイトが吸い付いてんじゃん。ひゃはーっ!チョーウケルぅ!」
「でっかいクリぃ。テラテラおマメがスポイトのプラスチックにへばりついてるぅ。さっすがヘンタイお姉さん。ひっわーぃ。でもこのスポイトは、震えないのっかなぁ?」
私は、わざとらしく左手をぎゅっと握り締めて、背後に隠すような素振りをしました。
もちろん鎖に繋がれているので隠せるはずもなく、無駄にジャラジャラ鎖を鳴らしただけでした。

「ハッケーン!自分でスイッチ持っててもしょーがないじゃん。貸しなさぁーいっ」
あっという間にリモコンをギャル店員さんに奪われてしまいました。
「ここをポチッと、なっ」
ギャル店員さんの長い付け爪の先が、リモコンのスイッチをひねりました。
「むうぅーーっ!」
私のクリトリスに久しぶりの快感が走り、蓄積された震動とともに性感が一気に燃え上がりました。
「うわー、おマメごとプルプル震えるんだぁ。ねえ、気持ちいいぃ?」
私は顔をブンブン縦に振ります。
「だらしのないアヘ顔ねぇ」
でもすぐにスイッチは切られてしまいました。

「あれーっ?お尻のほうからも音がしてたよーなぁ?」
ギャル店員さんが私のお尻とタオルケットの間に腕を滑らせ、手探りで確かめました。
「うひゃー。こいつ、肛門にまでローター貼られてやんのぉ。信じられねーチョーヘンタイぃ」
ギャル店員さんの口調までが段々お下品になってきました。

「んぐぅーっ!」
「んふっー!」
「むぅーっ!」
ギャル店員さんは、スイッチを5秒くらい入れては切りをくりかえして、私をもてあそびます。
「スイッチいれるたんびに、んぐんぐ鳴いてるよぉ、こいつぅ。チョーオモシレーよぉ、このオモチャ、よだれ垂らして悦んでやんのぉ」
ギャル店員さんは、リモコンスイッチを私の顔の上でヒラヒラさせて、ヘラヘラ笑っています。

「この人、屋上で下着脱いで、タンポン挿れてたんです!」
いつの間にか、デパートの屋上で私を心配してくれた、年下学生カップルのツインテの女の子もベッド横に現われ、私を見下ろしていました。
「この人、ワタシが見ているの知ってるクセに、青空の下で平気でしゃがんで、スッポンポンの下半身丸出しにして、パカッと両膝広げちゃって」
「ワタシに見せびらかすみたいにマン毛剃ったオマンコ開いて、いやらしい顔してタンポン押し込んでたんです!本当、不潔な女!」

ツインテ彼女さんがギャル店員さんからリモコンを渡され、また少しの間、スイッチが入りました。
「んぅーんっ!」
「おまけに手首には、脱いだパンティをこれみよがしに巻いてるんですよ?信じられない!」
「そんなにノーパンなことをみんなに知らせたいのかしら?こんなヘンタイ女に声かけなきゃよかった」
ツインテ彼女さんが怖いお顔をして、スイッチのオンオフをくりかえします。
「おまけにそのパンティ、今穿いてるし。ビッチャビチャに濡らして、バイブまで突き挿して」

「イきたいんでしょう?でもイっかせてあっげないよぉー」
「あんたみたいなヘンタイ女、一生いやらしい姿で縛りつけられてればいいのよっ!」
「イきたかったら、今度お店に来るときは、必ず裸にそのワンピだけ着て来るって約束なさーい。カーテン開けっ放しでたくさん試着させてあげるぅ」
「イかせてもらいたかったら、次からは脱いだパンティ、足首に巻くこと。そのほうがもっとみんなにノーパン、気づいてもらえて嬉しいんじゃないっ?この露出狂女」
「それともお店でマネキンする?素っ裸で人間マネキン。みんなの前ですんごくスケベな服ばっか着せ替えてあげるぅ。じーっと動かなければ気づかれないかもよぉ?」
「どうせなら、ここにヘンタイ露出狂女がいまーす、って屋上のみんなに教えてあげればよかったわ」
ギャル店員さんとツインテ彼女さんが交互に私を罵ってきます。

私のからだは、もう待ったなし、っていうくらいものすごーく高まっていました。
最初のうちは10秒くらいスイッチを入れては切りをくりかえし、段々とオンの時間を長くしていきました。
でも、どんどん気持ち良くなっていく途中で、いつも無常にオフになってしまいます。
ギャル店員さんとツインテ彼女さんがイかせてくれないんです。
二人の蔑みの罵声を浴びながら、セルフ焦らしのクリ責めを執拗につづけました。
あーっ、もうイっちゃいたい・・・もうすぐ、もうすぐ、あーんっ、スイッチ、止めないでー・・・

ふっと見上げた視線に入ったストッキング内の氷の塊は、だいぶ小さくなっていました。
この調子ならもうすぐ、鍵が落ちてきそう。
私は、全身汗ビッショリ。
からだがカッカと火照っているのは、エアコンが切れているせいだけではありません。
執拗なセルフ焦らしで、今日一番最高に発情していました。

一刻も早くめくるめく快感に身を委ねたい・・・
イって、イって、イきまくりたい・・・
もう、壊れちゃってもいい・・・
覚悟を決めました。

左手の指先でリモコンのスイッチを入れました。
「んぐうんぅーーーーーぐぅーーっ!!」
たちまち私のからだがでたらめにジタバタのたうちました。
ジャラジャラと響く4本の鎖の金属音。
すさまじい快楽の大波。

その波に思い切り全身で身悶えしつつ、左手首を軽く扇ぐように上に振りました。
私の左手のひらに乗っていたオンのままのリモコンスイッチが、手のひらを離れて小さく放物線を描き、ベッドの縁を越えてフローリングの床にコトンと音を立てて落ちました。


氷の雫で濡らされて 18

2011年9月17日

氷の雫で濡らされて 16

全裸のシーナさまがベッドの右端に浅く腰掛けました。
シーナさまの控えめな胸の隆起の先端は、相変わらずツンと澄まして尖っています。

私の視線を追うように見ていたシーナさまは、挑発するみたいに胸を反らしてフフンと小さく笑ってから、おもむろに私の右胸に手を伸ばし、ワンピースの布の上から手探りで2本の電動ハブラシのスイッチをオンにしました。
「んんーーーっ!」
ブーーンッていう低い震動音とともに、私の右乳首がギザギザチクチクした刺激に包まれました。
何これやだっ、気持ちいいっ!
「あーーーんっ!」
あまりの気持ち良さに思わず大きな声が出てしまいました。

「そうそう、この部屋、ゆりさま言ってたけど一応防音なんだよね?だったらお口は塞がなくてもいいわね?」
「えっ?えーーっと・・・」
「あ、でも、苛められている感て言うか、みじめな気持ちを盛り上げたいなら、猿轡くらいしてあげようか?」
「あ、は、はい。お願い、します・・・」
「あらそうなの?直子さんてば根っからマゾね。おーけー。じゃあそれは、わたしが出ていく前に、してあげる」

電動ハブラシの柄のほうも、おっぱいのお肉に貼り付けられているためにおっぱい全体がプルプル震えて、すっごく気持ちいいです。
いつの間にか私の左側に回っていたシーナさまは、左乳首のハブラシもオンにしました。
「あーーーあーーーっ!」
左右のおっぱいがチクチクプルプル。
私は、鎖に繋がれた手足をジタバタさせて身悶えしてしまいます。

「そうそう。大事なことがもう一つ。このままエアコンつけたままだと、氷が溶けて鍵が落ちてくるまで軽く2時間以上はかかるんじゃないかな?」
「エアコン切っちゃえばもっと早くなるはずよ。夕方だけどまだまだ暑いからねー。この暑さだと1時間くらいかな?」
「でもエアコン切っちゃうと直子さん、即、汗グッショリ。たぶん全身ビチャビチャヌルヌルになっちゃうわね」
「ちなみにこれだけの氷が全部溶けると、小さめなスープ皿一杯分くらいかな。安心して。ソファーや床がビショビショになることは無いわ」
「それより心配なのは、直子さんの汗と愛液のほうね」

言いながらシーナさまは、私のアソコに突き挿さったバイブのスイッチもオンにしました。
「うううううーーーっ!!」
途端にクネクネとショーツの布を踊らせて、私の中で暴れ始める凶悪バイブ。
アソコの粘膜を捏ね繰り回すようにウネウネヌルヌル動き回り、震動も半端ではありません。
「いやーーぁっ、い、い、い、い、いいーーんっ!」
震動に合わせて同じリズムで声が出てしまいます。
左右のおっぱいとアソコの中の震動が一つになって全身で渦を巻いて、これってもうすぐにでもイっちゃいそう。
こんなのが2時間も3時間もつづいたら、本当に私、壊れちゃう・・・

「で、どうするの?切る?切らない?」
「あああーんっ!きって、きって、きてきってーっ!」
「きって、じゃないでしょ?切ってください、でしょ?でもバイブのスイッチを切る気は無いわよ」
あくまでもイジワルなシーナさま。
「エアコンですぅ、エアコンですぅ、切ってぇ、切ってくださいぃ」
「はい、はい、わかりました」
シーナさまの笑い混じりなお声が聞こえてから、パシャッとシャッター音が聞こえました。

「はい。直子さんのケータイで記念撮影しといたわよ。直子さんがクネクネ悶えてるいやらしい姿。で、ケータイはここね」
シーナさまが私の左手首に、私の携帯電話のストラップを落ちないようにしっかり巻きつけてくれました。
その間も私は仰向け大の字のまま、クネクネウネウネ全身を捩じらせて盛大に身悶え中。
溶けた氷の雫が胸や二の腕や顔、いろいろな場所をポタポタ濡らしてきます。

「わたしは、ちょっとシャワー借りて、汗流してすっきりしたらエアコン切って帰るから、その後は一人でせいぜいがんばってね」
シーナさまの裸な背中がリビングのドアの向こうにすーっと消えていきました。
BGMに低く流していたショパンのピアノ曲が雨だれに変わり、妙に大きく、心地良く私の耳に響いてきます。
その他に聞こえるのは、私のからだ3ヶ所を陵辱しつづけるブーンという低い震動音。
2秒に一粒くらい、ワンピースの胸を溶けた氷の雫がポタリと濡らしてきます。

そう言えば今まで私、こんなふうに拘束されて辱められる妄想オナニー、何度もしてたっけなー。
ナワトビやカーテンタッセルで半端に手足を縛って、逃げられないフリをして。
でも今現在の私は、正真正銘の囚われの身。
手首足首はガッチリと鎖に繋がれて、アソコにはバイブ、おっぱいには電動ハブラシ。
吊るされた鍵が落ちてこない限り、この陵辱地獄からは逃げ出せない。
自分の悲劇的な状況に、胸の奥がキューンと疼きます。

そんなことを考えている間も、乱暴に掻き回されるアソコと、激しく震わされるおっぱいへの刺激に、私のからだはどんどんどんどん昂ぶっていました。
どんなに内股にしようとしてもピッタリとは閉じることの出来ない、鎖に繋がれた両脚をクネクネ動かして、今以上の快感から逃れようと試みます。
「あーーーーーっ、あんっ、あんっ」
堪えていのるに、いやらしい声がどんどん出てしまいます。
気持ちのいい波がどんどんどんどん大きくなって、寄せては返します。
許して、ごめんなさい、許して、もうだめぇ・・・
シーナさまという現実のご主人様がいなくなってしまった今、私は心の中で、私を拘束して嬲り者にしている妄想の中のSな女誘拐犯、お顔はまさしくシーナさま、に許しを乞います。
それでも許されるはずはなく、私はあまりの気持ち良さにあがらえなくなって、流されることを決意しました。

「あーーっ、あんっ、あんっ、あんっ!」
知らず知らず、腰が上下にいやらしく動いてしまいます。
突き挿さっているバイブを、より深く迎え入れるみたいに。
顔を上げて、ワンピースの布をいびつに出っ張らせている自分のおっぱいを見ます。
自分の手でめちゃくちゃに揉みしだきたくて仕方ありません。
でも、いくら必死に腕を伸ばしてみても、鎖に繋がれていてはおっぱいに届くはずは無く、無常な鎖がジャラジャラ音を立てるだけ。
「あんっ、いいっ、いいっ、いいーーーっ!」
快感に身を委ねた私に陶酔が訪れます。
からだがフワッと舞い上がる感じがして、頭の中が真っ白になりました。
「いいいぃぃーーーーーっ!!!」
4本の鎖がジャラジャラ激しく鳴りました。

ショパンの子犬のワルツがフェードインするように聞こえてきて、現実が再開されました。
何も変わっていませんでした。
相変わらずアソコとおっぱいをしつこくいたぶってくる強烈な震動。
激しくイってしまったはずなのに、さっきからのつづきみたいに肉体への刺激が快感に変換され、神経は昂ぶり、意識を休ませることなど一瞬も許してくれません。
融点の低い位置から、再び快感の波をさまよい始めることになりました。
「あーんっ、許して、許して、許してーっ、もう許してーっ」
口ではそう言いながらも、私のからだは次の高みへとスロープを急激に登り始めていました。

「直子さん、もう一回目の天国?早いわねー。そんなんじゃきっとからだ、もたないわよ?」
シーナさまの蔑んだお声が聞こえました。
お声のほうへ首を曲げると、シーナさまは、ざっくりとした白いノースリーブの清楚なワンピースを着て微笑んでいました。
「あーさっぱりした。直子さんちのバスルーム、広くていいわね。あっ、ボディソープ、借りたわよ」
のんきにそんなことを言っています。
きっとスッピンなのでしょう、シーナさまのお顔は、お化粧を落としても目鼻立ちがはっきりした可憐で可愛いらしいお顔でした。

「それじゃあこれで、エアコン消しておいとまするわね。あっ、そっか、その前に・・・」
シーナさまが私の枕元に腰掛けました。
「少し顔を上げて、口を開きなさい」
私が言われた通りすると、シーナさまは、豆絞りの手ぬぐいをクルクルっと細長くたたみ、真ん中で一度縛ってコブを作った後、そのコブを私の口に押し込んでから頭の後ろで手ぬぐいの両端をギュッと結びました。
「んっぐっ」
「お約束の猿轡。とってもみじめでお似合いだわ」
シーナさまが私の左手首から携帯電話をはずし、パチパチっと数枚写真を撮って再び左手首に巻きつけてくれました。
それと同時に、私が左手に握っていたローター類のリモコンスイッチが奪われました。

「それでは直子さん、今日は楽しかったわ。また遊びましょうね。ごきげんよう」
シーナさまが私の顔を覗き込んで、ニヤリと笑いました。

「んーぐぅぅーーーっ!!んっんっんっんーーーっ!!!」
突然、クリトリスと腋の下と脇腹とお尻の穴に強烈な震動が襲いました。
シーナさまがリモコンスイッチを入れたのでしょう。
それまでに高まっていた快楽の波が一気にレッドゾーンを振り切りました。
猿轡をかまされた喉の奥から、獣のような悦びの声がほとばしりました。
とくに、クリトリスを吸引したスポイトへの震動は、あまりに強烈でした。
上半身と下半身が別々の方向へビクンビクンとのたうち、頭の中が真っ白にスパークして意識が吹っ飛びました。

「んぬぐぅーーっ!!!」
「んんーーーーーーっ!!!」
何度も何度も強烈な絶頂感が襲ってきました。
シーナさまは、リモコンスイッチを私の左手には戻してくれず、オンにしたまま私の左胸辺りにポイッと放り投げ、背中を向けてスタスタとリビングから出て行きました。
リモコンスイッチを投げたとき、同時にシーナさまが何か言ったようですが、自分の喘ぎ声が大き過ぎて聞こえませんでした。
その後ピピッてエアコンが切れた音は、聞こえたような気がしました。

でもそんなことより今は、早くこのクリ責め器具を止めなくちゃ!
「んふーっ、んふーーっ!」
私は、上半身をめちゃくちゃに捩って、胸の上のスイッチの小箱を左手が届くところまで誘導しようと試みます。
そうしている間も、全身を全力で陵辱してくる各器具がくれる快感に、意識が持っていかれそうになります。
クリトリスを小刻みに震わすスポイト、穴を掻き回すバイブ、お尻の穴に貼られたローターがくれる震動。
この3ヶ所責めに、私の下半身は別の生き物と化して、ウネウネ蠢いていました。
「んふーんっ、んふーんっ、んふーんっ・・・」
呼吸を荒くして小さく唸りながら上半身をくねらせ、リモコンスイッチの小箱をまずベッドまで落とし、左肩と肘を使って左手の指先が届くところまで押していきました。

もし誤って、このリモコンスイッチをベッドの下に落としてしまったら・・・
もう絶望的です。
こんなクリトリスへの刺激が2時間もつづいたら、間違いなく私は壊れてしまうでしょう。
イってもイっても終わらない快楽の果てには、何が残るのでしょうか?
意識がトンで悶絶して、目覚めたら不感症になっちゃってたりして・・・


氷の雫で濡らされて 17

2011年9月11日

氷の雫で濡らされて 15

「さてと、お待たせ。やっと準備が終わったわ」
シーナさまは、ダイニングのほうから何かの入ったボウルを両手で持ってソファーベッドに近づいてきて、そのボウルを椅子の上に置いてから問いかけてきました。

「これから直子さんを天国へ連れて行ってくれるお道具たちを紹介するわね。まずこれ」
にゅっ、と目の前に突き出されたのは、私の電動ハブラシでした。
でも、それはただの電動ハブラシではなくなっていました。

「直子さんのオモチャ箱にもこれが3本もあったから、わたし、ピーンて閃いちゃった。面白いものが作れたわ」
シーナさまがニヤリと笑いました。
シーナさまが差し出した改造電動ハブラシは、ブルーとピンク2本のハブラシのブラシ部分を向き合わせて重なり合うように、ブラシ近くの部分と柄の部分が輪ゴムで束ねられていました。

「ここをこうやって開いて・・・」
シーナさまが重なり合ったブラシ部分を指で開き、私の左おっぱいに近づけてきます。
「えっ?」
ブラシ部分が乳首を左右から挟むようにして、指を離しました。
「あんっ!」
輪ゴムの張力でブラシのギザギザが左右から乳首側面を挟んできます。
乳首全体にザラッとした刺激がまとわりつきました。
「ね?これでスイッチ入れたら、どんな感じなんでしょうねえ?」
シーナさまが楽しそうに小首をかしげました。

「途中で乳首からはずれちゃったらツマンナイから、テープで固定しておくわね。安心して。医療用の粘着テープだからお肌に害はないわ。絆創膏みたいなもんだから」
シーナさまが私の左おっぱい周辺の汗をタオルで拭いてくれてから、下乳に押し付けるみたいにハブラシの柄部分をテープで直接おっぱいの肌に、入念に貼り付けました。

仰向けの顔だけ上げて、恐る恐る自分の左胸を見てみます。
乳首からぶら下がるように、長さ15センチくらいの筒がおっぱいに白いテープで貼り付けてあります。
なんだか異様な感じ・・・
人体実験、という単語がふと、頭に浮かびました。

「右おっぱいには、わたしが持ってきたハブラシね。こっちのほうがいくらか震動、強いかも」
シーナさまがそう言って、右乳首も同じ細工を施された少しデザインの違う電動ハブラシの毛先で噛まれ、テープで固定されました。
こちらのハブラシの柄の色は、グリーンとシルバー。

「おっぱいはこれで良し、っと。次はオマンコね。じゃーん!」
シーナさまが私の目の前に突き出したのは、直径4~5センチ、長さ17~18センチのピンク色したほぼ円錐形の筒でした。
ほぼ円錐形と言ったのは、その形状が直径4~5センチの球を4つ連ねたようなウネウネしたデザインだったからです。

「直子さん、男性器の形自体がNGだっていうからさ。それだと普通のバイブレーターは使えないじゃない?確かにわたしもペニス型のバイブって好きになれない、って言うか、なんだか笑っちゃうのよね、あの形で」
「それで、これにしたの。でも、これで正解よ。わたしの一推しバイブ。スゴイのよ。わたしの知り合いや奴隷たちにも大好評!」
シーナさまが笑いながら言って、その円錐形の底部分をクイッってひねりました。
途端にブーンって唸りながら、根元を含めて4箇所ある球と球のつなぎ目の所を軸に円錐全体がクネクネとランダムにうねり始めました。

「ね?スゴイでしょ?これが直子さんのオマンコの中で暴れ回るってワケ」
言いながらシーナさまは、私の下半身のほうへ移動してベッドに乗ると、無造作に私のピンクのショーツを腿まで下ろしました。
「きゃっ!」
そんな私の悲鳴には無頓着に、スイッチを切って動かなくなったバイブを無造作に、ヌプッと私のアソコに挿し込んでから再びショーツを上げました。
「こうやってパンツの布で押さえておけば、どんなにこのバイブが暴れたって抜けちゃう心配はないでしょ?」

私のアソコの奥深くまで挿し込まれたバイブレーターは、それでも柄部分が5~6センチ、外に出ていました。
その柄部分の底をショーツのクロッチ部分の布が押さえている、言わばストッパーというわけです。
ショーツの布が柄の形に突っ張って飛び出していて、なんとも卑猥な下半身・・・

「あとは、カワユイ直子さんのための大サービス的な、オプションプランね」
つづいてシーナさまが取り出したのは、不思議な形をしたものでした。
手のひらに乗るくらいの大きさで、ほおずきくらいの赤くて丸いスポイト状のものが付いています。
スポイトの先っちょはプラスティックの小さな溝になっていて、その溝の中にケバケバが仕込んであります。
その下に小さな電池ケースのようなもの。

「これはねえ・・・」
シーナさまが再びベッドに乗り、私の下半身に覆いかぶさりました。
ショーツのゴムのところがめくられ、無毛な土手部分まで露になります。
あっ!わかった!
私が思った瞬間、スポイトの先っちょが、大きく腫れてツヤツヤな私のクリトリスにかぶせられました。
間髪を入れず、キューッとクリトリスが吸い込まれます。
「ああーーんっ!」
スポイトの吸い付く力で、パンパンに腫れた私のクリトリスが吸われた状態のままプラスティック溝の中に固定されてしまいました。
そんなに痛くはなくて、ゾクッとする感じ。

「それでこれは、リモコンでオンオフできるのね。オンにすると・・・」
「あああああーーーっ!」
吸引されたままのクリトリス全体に激しい震動が響き、プラスティック溝の中のケバケバがせわしなくサワサワと充血したクリトリスを撫ぜてきます。
「んんーーーっ!!」
思わず下半身全体でジタバタしてしまうほどの強烈な快感!
もうだめー、と思ったところで震えがピタリと止まりました。

「ね?これもスゴイでしょ?でもこれは入れっぱにしたら、本当に直子さん、イキ過ぎて死んじゃうかもしれないから、自分でコントロールさせてあげる」
シーナさまがそう言って、鎖に繋がれている左手にリモコンコントローラーを握らせてくれました。

「それとついでに、直子さんの大好きなこれもてきとーに貼っておきましょう」
卵形のローターが左右の腋の下と脇腹、そして腰を浮かせられてショーツを少し下げられ、お尻の穴の上にも直接テープで貼られました。
「今貼ったローターも、そのコントローラーで動くから、お好みに合わせて自分でスイッチ入れなさい」

シーナさまは、私のショーツを元通りにした後、ボディコンワンピースの裾も元通りに腰のところまで戻してくれました。
「布地が伸びちゃうかもしれないけど、いいわよね?もともとわたしが買ったものなんだし」
「あ、はい・・・」
おっぱいに取り付けられた電動ハブラシの筒が、ジャストフィットなワンピの布の張力でおっぱいに押し付けられておっぱいが潰れ、ロープで縛られているのとはまた違う被虐感を感じてしまいます。

顔を上げて自分の胸元を見ると、ワンピの布がいびつに凸凹していて、何かを服の下に取り付けられていることは一目瞭然。
なんだか本当に、どこかの変態科学者にさらわれて、不気味な人体実験の検体にされてしまった気分です。

「もうとっくにわかっているとは思うけど、これからわたしは、直子さんに取り付けたおっぱいとオマンコ陵辱装置のスイッチを全部オンにして、放置したまま、おいとましようと思っているのね」
シーナさまがベッド縁に浅く腰掛けて、私の髪を軽く撫ぜながらニヤニヤ笑います。
「電池は全部、新品に換えたばっかりだから、少なくとも3~4時間は、乳首とオマンコが震えっぱなしになるわ。嬉しいでしょ?」
私は、はい、とも、いいえ、とも答えず、すがるようにシーナさまの目を見つめます。

「いったい、何度イけるかしらねえ?イキ過ぎて気を失っちゃったりして・・・」
うふふ、と笑ったシーナさまが、傍らからストローをさしたコップを手に取り、ストローを私の口元に寄せてくださいました。
ストローを銜えて吸うと、冷たいレモンソーダが喉に流れ込んできました。
喉がかなり渇いていたので、たくさんたくさん吸いました。

「それで、直子さんがそんな状況から脱出するためには、この鍵が必要なのね」
コップを床に置いたシーナさまが、今度は私の鼻先に小さな金属製の鍵をぶら下げました。
その鍵は、長さ10センチくらいの糸で直径5~6センチの金属リングに繋がれていました。
「この鍵は、直子さんの手枷、足枷と四方の鎖を繋いでいる4つの南京錠共通の鍵なの」
そう言いながらシーナさまが立ち上がりました。

「一回しか説明しないから、よくお聞きなさい」
シーナさまがボウルの中から何かを取り出しました。
「ほら、これ」
それは、黒いストッキングに氷、さっきシーナさまが買ってこられたロックアイス、を詰め込んだものでした。
ストッキングは、両端細りで真ん中部分だけ膨らむような形で、長さ10数センチくらい氷を詰め込まれていました。
一番膨らんでいるところの幅が10~12センチくらい。
ぶら下げるように持った腿側の先っちょは縛られて、袋状になった爪先のほうからは、ポタポタと雫が垂れてきています。

シーナさまは、鍵が繋がれた直径5~6センチの金属リングをその先っちょからストッキングに通しました。
リングは、氷の塊に阻まれ途中で引っかかりました。
「このストッキングの中の氷があらかた溶けてしまえば、リングがストッキング布を通るようになって、鍵が落ちてくる、っていう仕組みはわかるわよね?」
「は、はい・・・」
「これを、直子さんの胸のあたりにぶら下げておいてあげる。氷が溶けて鍵が落ちてきても、直子さんの手に届かなかったら意味ないから、鍵に紐を付けて、ちょうど直子さんの右手あたりに落ちてぶら下がるようにして」

「これはね、欧米ではアイスタイマーとかアイスリリースって呼ばれている、主にセルフボンデージ、自縛遊びのテクニックなの」
「氷が溶けて、鍵が手元に落ちてくるまでは、からだをいたぶる陵辱から直子さんは、自由になれない、ってワケ。萌えるでしょ?」
言いながらシーナさまは、私の右側枕元あたりにマイクスタンドを立て、上に一杯に伸ばした後、ブームの先に氷詰めストッキングを結び付けました。
ブームを斜め上横向きに調整して、氷詰めストッキングが私のおっぱいのあたりに来るまでブームを伸ばし、固定するためにギュッとネジを締めました。
スタンドの脚が倒れないように、シーナさまのカートを重石としてマイクスタンドの脚の上に乗せました。
ポタリポタリと氷の雫が私のワンピの胸元を濡らし始めました。

「鍵が落ちてきたら、まず右手で掴んで、それから顔を近づけて鍵を口に咥えて、手首の南京錠の鍵穴に突っ込むといいわ。手首と口、届くわよね?」
シーナさまに言われて私は、寝たまま出来るだけ手首を顔に近づけ、顔も起こして右側にひねり、出来るだけ右手首に近づけてみます。
だいじょうぶ、ラクショーです。

「右手さえ自由になっちゃえば、あとは他の鍵をはずすだけで、直子さんは自由になれるわ」
「ただし、たとえば右手で鍵を取り損ねちゃったり、咥えた鍵を落としちゃって鍵が手の届かないところに行っちゃったりしたら、ゲームオーバーね。電池が切れるまで快楽に身を任せるしか手は無くなっちゃう・・・」
シーナさまがうふふ、って笑い、私の鼻にキスしました。

「注意事項は、こんなところね。一応サイアクの事態のために、直子さんの左手が届くところに直子さんの携帯電話を置いておいてあげるけど、鎖に繋がれたままの手でうまく使えるのかは、私にはわっかりませーん」
シーナさまがすっごく嬉しそうに笑いました。


氷の雫で濡らされて 16

2011年9月10日

氷の雫で濡らされて 14

「さっきから直子さんがとても気持ち良さそうに喘いでるの見ていたら、わたし、らしくもなくムラムラしてきちゃった」
シーナさまが剥き出しの下半身を大きく開いて、ソファーベッドの上に乗ってきました。
「こんなになっちゃったのは直子さんの責任だから、当然、直子さんに責任をとっていただくわよ?」
仰向けで見上げる私の顔の上を、シーナさまの細くてしなやかな右脚がまたぎました。

私の顔の真上をシーナさまの両腿の付け根が塞いでいます。
まったく毛が生えていない、ツヤツヤでスベスベそうな真っ白な肌に一筋、縦の亀裂が走っています。
その亀裂が徐々に私の顔に近づいてきました。
その亀裂は、私の顔に近づくに連れて左右に割れ始め、私の顔のすぐ前まで来たときにはパックリとピンク色の中身を晒していました。

「んぐっ!」
私の唇にピンク色が押し付けられました。
「直子さん、さっきわたしにキス、したがってたわよね?上の唇は許さないけど、こっちの唇なら、いくらでも舐めていいわよ?」
シーナさまは、私の顔面上に野球のキャッチャーさんのみたく両膝を左右に大きく広げてしゃがみ込み、アソコを私の唇に押し付けてきました。
俗に言う、顔面騎乗。
「ほら、舐めて。舌を挿れて。わたしを気持ち良くしてちょうだい!」
腰を軽く前後に動かして、私の顎から鼻先あたりまでにアソコを擦り付けてきます。
「むぅーっ!」
私はベロを精一杯伸ばして、シーナさまのパックリ開いたアソコを舐め始めました。

シーナさまの中は、すでにヌルヌルに濡れていました。
シーナさまのおシルは、少ししょっぱくて少しほろ苦くて、とても美味しいものでした。
私は、舌先をすぼめてシーナさまの中まで夢中になって舐め上げました。
「そう、そこよ。あっ、気持ちいいっ!」
おシルは後から後から、湧き出てくるみたいでした。

シーナさまが見下ろしてくる視線が、私の見上げる視線とぶつかります。
シーナさまは両方の眉の間を少し曇らせて、その可愛らしいお顔を少し歪めて、せつなげな表情になっていました。
さっきまでしていたブラジャーがいつのまにかはずれていました。
下から見上げたシーナさまのバストは、ごくごく控えめな膨らみでしたが、ピンと尖った可愛らしいピンク色の乳首がシーナさまのコーフン具合を如実に顕していました。

「んーーっ、もっと奥まで、舌を潜らせてちょうだい。舌を出したり挿れたりしてちょうだい」
私は、唇に押し付けられるアソコに夢中で舌を這わせ、穴のほとりで唾液に濡れてキラキラ息づいている肉の芽に唇をすぼめて吸い付きました。
ずずずーっ。
「ああーーっ、そこ、そこそこーっ。もっと吸って、もっと舐めてーっ」
シーナさまのクリトリスは、さほど大きくはありませんが、充分な存在感を放って膨れ上がり、小粒な真珠のようにテラテラと気高く輝いていました。
「もっと、もっと、もっとぉーっ!」

シーナさまが私の顔を押し潰すみたいに、強烈にアソコを押し付けてきます。
私の唇にぴったり密着した粘膜の襞に舌を捻じり入れ、私も夢中でシーナさまの粘膜を貪ります。
シーナさまの上半身が後ろにのけぞって、わたしの胴体の両脇に両手をついた状態になりました。
首を起こし気味にした私は、真正面からシーナさまのアソコを舐める格好になります。
「うまいわ。うまいわよ直子さん。もっとペチャペチャ音立てて舐めてーっ」
シーナさまの上半身がブリッジしているみたいな姿勢になって乳首が天を衝き、全身をプルプル震わせてコーフンされています。

「ちょ、ちょっと待ってね直子さん。からだを入れ替えるから、今度はお尻の穴まで舐めてちょうだい」
シーナさまのからだが寝ている私の右側に翻った、と思ったら素早く体勢を入れ替え、今度は私にお尻を突き出す形でまたがってきました。
「ほら、お尻の穴も舐めて。お尻の穴からオマンコまでジュルジュル舐めてーっ!」
シーナさまのお尻の穴は、小さくてひっそりとしていて、すっごくキレイでした。
お尻の穴の周辺、蟻の門渡り、アソコ周辺、どこにも毛一本無いツルッツルのスッベスベ。
私は、シーナさまのお尻のスジに沿って下を這わせ、すぼめたお口のようなちっちゃなシワシワを丁寧に舐めました。
「あーーっ、いいっ、いいっー!オマンコも舐めて、オマンコ舐めてーーっ!」

シーナさまが両手で私のおっぱいをワンピースの上から鷲づかみして乱暴に揉みしだきながら、腰を前後に激しく振ってきました。
私の鼻から顎にかけてまでにシーナさまの粘膜が行ったり来たりして、激しく擦りつけられます。
シーナさまの指で激しく乳首がつままれ、捻られ、私もどんどんコーフンしてきました。
「ああっー、ああんーっ」
「あーー、いいわ、いいわ、イク、イきそうーっ!」
私は、舌を伸ばしきった状態にして、行き来する粘膜に刺激を与えつづけました。
「いい、いい、いーーーー、イーークゥーーーーっ!!!」

私の唇にアソコを押し付けた状態でシーナさまの腰の動きが止まりました。
私の舌はシーナさまのアソコの中。
ときどきヒクヒク中が引きつっているのがわかりました。
やがて、私の顔からシーナさまの下半身が離れていきます。
私の顔は、全体がヌルヌルのベトベトでした。

「あー、気持ち良かったわー、直子さん。あなた、舐めるのうまいのねー」
シーナさまが全身をタオルで拭きながら、もう一枚のタオルを私に渡してくれました。
私も上半身を起こし、渡されたタオルで顔を拭きます。
「久しぶりに本当に気持ち良かったわ。ありがとうね、直子さん」
オールヌードのシーナさまが身を屈め、私の頬にチュッて唇をあててくれました。
「これで心置きなく、直子さんをここに置き去りに出来るわ。さ、最後の仕上げをしちゃいましょう」

「たぶん直子さんは今のでまた、ムラムラな欲求不満が跳ね上がったことでしょうね?」
「でも安心して。これから先は、ずーーっと直子さんのターンだから」
シーナさまは、上半身を起こしていた私の左手首を掴むや否や、乱暴に引っぱってエナメル製の手枷を嵌めました。
私の背中がベッドに戻り、シーナさまは手枷の金具をベッド脚から伸びる鎖に南京錠で留めました。
つづいて右手も同様に拘束され、私はベッドに仰向け大の字で拘束されてしまいました。
と言ってもキツキツで身動き出来ないほどではなく、腕は肘を軽く曲げるくらい、脚も膝を少し曲げるくらいは出来ます。
ただ、いくら肘を曲げても指先が肩に届くほどではなく、膝を曲げても股間が30度以下に閉じることは無い、というくらいの余裕です。

「直子さんはね、これから思う存分イってもらうことになるの。もうイヤっって思うくらい」
シーナさまがイタズラ顔でベッド脇から身を乗り出し、ボディコンワンピースの裾に手をかけて、ジワジワと胸元までめくり上げました。
私のおっぱいが露になります。
「相変わらず元気のいい乳首ねー。まだビンビン」
右手を伸ばして左乳首をギューッと潰して捻ります。
「あーーんっ!」
「いい声。わたし、直子さんのその声、好きよ」

「ねえ、直子さん?あなた、電動ハブラシで遊ぶとき、ブラシのほうで擦るの?それとも柄のほう?」
「あ、えっと、乳首だったら、ブラシのほうで・・・」
「ふーん。じゃあ、こんな感じ?」
シーナさんが私のオモチャ箱からブルーの電動ハブラシを取り出してキャップをはずし、ブラシを私の左乳首にあててからスイッチを入れました。
ブーーン。
微かな震動音とともにハブラシが震動し始め、毛先のザラザラとした触感が乳首の皮膚を細かく擦り始めます。
「ああふーーんっ」
その気持ち良さに、私は思わず身を捩ってハブラシから逃げてしまいます。
「へー。すごい反応ねー。ますます楽しみだわ」

「さっき、乳首だったら、って直子さん言ったけど、乳首以外だったら、どこにあてるの?」
「あ、あの、えっとクリトリス・・・」
「あー。そうね。それも気持ちいいわよね。そっちはブラシじゃないの?」
「はい。ブラシをあてると、すぐイっちゃうから、楽しむときは柄のほうで・・・」
「なるほどねえ。すぐイっちゃうのもつまんないものねえ?」
シーナさまがまたハブラシのスイッチを入れて、今度は私の下半身のほうへ腕を伸ばしてきます。
でも、途中でスイッチを切って、プイッと背中を向けました。

「それじゃあわたし、直子さんを壊しちゃう準備をするから、直子さんはしばらくそこでリラックスしていて。準備が終わって本番が始まっちゃったら、あなた、それこそ休むこと出来なくなっちゃうから」
「あ、は、はい・・・」
私、壊されちゃうみたいです・・・
何をされちゃうんだろう?
あまりのドキドキに意味も無くからだを捩って、無駄に鎖の音をジャラジャラさせてしまいます。

「あ、そうだった森下さん。ベッドルームのエレピの前にマイクスタンドがあったわよね?あれ、ちょっと借りるからね」
学校の課題の弾き歌いの練習のために揃えた機材でした。
「はい。ご自由にそうぞ・・・」
ワンピースを胸までまくり上げられて、おっぱい丸出しの仰向けで、私は大の字になったまま首だけ横に向け、シーナさまの動きを目で追いました。

シーナさまは全裸のまま、ベッドルームに入ったり、ダイニングに行ったり、私のオモチャ箱を漁ったり、ご自分のカートから何か取り出したり、しばらくの間、あわただしく動き回っていました。


氷の雫で濡らされて 15

2011年9月4日

氷の雫で濡らされて 13

シーナさまが私の背後にまわりました。
「ほら、もっと高くお尻を突き上げて!お仕置きの鞭打ちよっ!」
「あ、はいっ!」
私は、上半身を支えていた両腕の肘を折り、床に両肩が付くほど這いつくばって、代わりに膝立ちのお尻だけ上に思い切り突き出しました。
おっぱいが冷たい床を擦り、乳首が床に押し付けられてひしゃげています。

「もう少し両脚を開きなさい」
「は、はい」
お言いつけ通りにお尻を突き上げたまんま、両膝を滑らせて両脚を開いていきます。
こんなに開いてしまったら、シーナさまにお尻の穴もアソコの中も、丸見えになってしまう・・・
屈辱的な姿勢で感じる、甘美な被虐感。

「じゃあ行くわよ!覚悟なさい」
ヒュンッ!ピシッ!
シーナさまのお声と同時に私の左側の尻たぶが燃え上がりました。
手で叩かれたり、定規でぶたれたりするのとはぜんぜん違う痛み。
乗馬鞭の舌の部分だけの範囲が、私のお尻の皮膚に正確に打ち付けられます。
それは、痛いと言うより熱い感じ。
お尻の皮膚を素早く引掻くような感触の後、その部分がボッと熱くなります。
何て言うか、すごく熱くなっているものを不用意にさわってしまって、さっと手を引っ込めた後のような、火傷しそうな痛み。
鞭が肌から離れた後、打たれた場所がジンジンしてきました。

ピシッ!
今度は右側の尻たぶ。
「ああんっ!」
私は、左頬を床にベッタリ貼り付けて、ゼイゼイ息を荒くしていました。
鞭が振り下ろされる前に聞こえる、ヒュンッていう音でギュッと目をつぶります。
からだ中が無性にコーフンしていました。

ヒュンッ!ピシッ!
「わたしはね、今日、直子さんとまったり仲良くするためにここに来たわけじゃないのよ?直子さんを苛めるために来たの。直子さんで遊ぶために来たのよ!」
ヒュンッ!ピシッ!
「あーんっ!いったーいっ!」
「直子さんはね、わたしのオモチャなの。わたしが好き勝手いじくりまわして、壊しちゃってもかまわない、ただのオ、モ、チャ」
ピシッ!
「わたしにキスしようなんて、100万年早いわよっ!いいっ?わかったっ?」
「は、はいー。ごめんなさい、シーナさまぁ」
お尻が鞭打たれるたびに、なぜだかジリジリと私の両脚が開いていってしまいます。

ヒュンッ!ピシッ!
「直子さんの淫乱オマンコ、パックリ口を開けてダラダラよだれ垂らしてるわよ?はしたないわねえ?そんなに気持ちいいの?」
「は、はいー。ありがとうございますぅ」
お尻全体がヒリヒリ熱を持ち、ジンジンジンジンしていました。
痛くて、痒くて、ムズムズして、もうどうにでもしてっ!っていう感じ。
ピシッ!
「肛門までヒクヒクうごめいてるわよ?ここに何か挿れて欲しいのかしら?」
鞭の先をお尻の穴にグリグリ押し付けられます。
「んーーっ、許してくださいーっ」
シーナさんの蔑み声が私の官能を揺さぶります。
ピシッ!
私のアソコ、奥がピクピクしているのがはっきりわかります。
「あーーーっ!」
ヒュンッ!ピシッ!
「でもまあ、このくらいにしておきましょうか。次の予定もあることだし。日が暮れちゃうとそれだけ、直子さんが苦しむことになっちゃうからねー」
ピシッ!
「あああーーーんっ!」
最後に右の尻たぶを叩かれた後、しばらく沈黙がありました。
私は床に突っ伏したまま顔を上げられず、火傷しそうなほどヒリヒリ火照っているお尻の疼痛にぐったり身を委ねていました。

「オーケー。立っていいわよ。直子さんが犯した罪の代償を鏡で見てみなさい」
シーナさまが、頭のほうへと下りのスロープを描く私の背中の真ん中あたりを、軽く鞭でつつきました。
私は、ゆっくりと上半身を起こし、膝立ちになってから立ち上がろうとしました。
お尻の周辺だけ、自分のからだではないみたいにフワフワ火照っていて、足先にうまく力を入れられません。
それでもなんとか、シーナさまの助けを借りて立ち上がりました。

鏡に映した私のお尻は、真っ赤っかでした。
ところどころ引きつったみたいなミミズ腫れになり、少し内出血しているところもあるみたい。
とにかく見るからに熱そうに腫れぼったくなっています。
そして事実、私は、自分のお尻の熱にクラクラして、ムラムラしていました。
「ほら、これで冷やしなさい」
シーナさまが水に濡らしたタオルを渡してくれました。

「あっあーんっ!」
タオルをお尻につけるとヒンヤリして気持ち良くはあるのですが、タオル地のザラザラが超敏感になっている肌には刺激が強すぎ、ヒリヒリがぶり返して下半身全体がなおさら火照ってきて、ついついえっちな声が出てしまいました。

「直子さんは、乗馬鞭で叩かれたのは初めてでしょ?どうだった?」
シーナさまがペットボトルのお水を一口飲んでから私に渡してくれました。
「あ、はい。何て言うか、手とか定規とかとは違う感じで、まさしく、調教されている、っていう感じで、私、好きみたいです」
「へー。叩かれて、辛くないの?」
「あ、もちろん辛いですけど、シーナさまが叩いてくださってるんだなあ、って思うと嬉しい気持ちもあって・・・」
「そう。直子さん、けっこうぶたれるのもお好きみたいね?それは、わたしも嬉しいわ」

私の目の前に立っている、ブラとショーツだけ身に着けたシーナさま。
小柄ながらしなやかで、文字通り、透き通るような白い肌のこの妖精さんのお姿を間近で見ていると、どんどんどんどんドキドキワクワクが強まってきます。

この人と強く強く抱き合って、濃厚なキスをしてみたい・・・
そんな不埒な願望が胸に渦巻きます。
だめだめだめ。
また余計なことをしたら、今度こそシーナさま、帰ってしまわれるかもしれない。

シーナさまのお顔から控えめなバストに目線をそらし、さらにその目線を下げたとき、気がつきました。
シーナさまのショーツの三角形頂点も、薄紫色の布が色濃く変色するほど濡れていることに。
シーナさまも私とのプレイで、感じてくださっているんだ。
私を叩いて濡れたんだ・・・
なんだか、すっごく嬉しい気持ちになりました。

「あそこのソファー二つ、どっちでもいいけどベッドになる?」
シーナさまが突然聞いてきました。
私のお尻の熱も段々とひいてきて、私はバスタオルでからだを丁寧に拭いているときでした。
シーナさまは、ご自分のカートの中をガサゴソやっていました。

「はい。あっちの黒いやつはソファーベッドですけど・・・」
「脚が鉄製のほうね?それは都合がいいわ。なら、それをベッドにしといてくれる?」
「あ、はい・・・」
きっと次のプレイに使うのでしょう。
私は、お言いつけの通りにソファーをベッドに変形しました。

「それ、本皮とかじゃないわよね?」
「あ、はい。ビニールレザーかなんかだと思いますけど・・・」
「それならバスタオルを敷けばいいかな。タオルケットとかあれば一番いいけど・・・」
「あ、ありますあります。ちょっと待っててください」
私は、素っ裸のままリビングを飛び出し、玄関脇のウォークインクロゼットに飛び込みました。
エアコンの効いていない廊下やウォークインクロゼットには、真夏の熱気が充満していました。

ベージュのタオルケットを抱えてリビングに戻ると、シーナさまは、床に散らばった洗濯バサミを片付けていました。
「あ、そんなこと、私がやりますから」
「いいのよ。それよりそのベッドをもう少し窓際に移動してちょうだい。陽射しが届くくらいの場所のほうが、直子さんが長い時間、苦しまなくて済むから」
シーナさまがイジワルそうに言います。
「えっ?」
「でも、直子さんなら、苦しくもないかもね。手こずったほうがかえって楽しいかも」

私は、バルコニーがせり出している大きな窓際の近くまで、今はベッドの形になっているソファーを移動しました。
ソファーは、片側だけキャスターになっている仕組みなので、移動は楽チンでした。
「うん。そのへんでいいわね」
シーナさんも窓辺に来て、窓にかかっているレースのカーテンをシャーっと全開にしました。
すりガラス越しの強い陽射が室内をいっそう明るくしてくれます。

「今、5時前でしょ。あと1時間くらいはお日様出てるわよね?ま、今夜も熱帯夜だって言うし、そんなに気にすることもないでしょうけど」
シーナさまが独り言みたくつぶやきました。

「さてと、直子さん?」
シーナさまが裸のか細いウエストに両手をあてて、私を見つめました。
「鞭のお仕置きもよくがまんして耐えたから、今度はご褒美よ。直子さんをもうイヤっていうくらい、イかせてあげる」
「だけど、直子さんはわたしの奴隷だから、奴隷は奴隷らしい状況でイってもらうわ」

「まずは、そのベッドにタオルケットを敷いて、さっきわたしが買ってあげたベージュのボディコンワンピ、売場の女の子が、これ着たままショッピングしたら?ってからかったやつね。あれを着なさい」
「そう言えば、あの女の子、面白かったのよ。直子さんが試着してるとき、試着室の外でわたしにヒソヒソ声で、なんかブーンって音してません?だって」
「直子さんのホタテ貝の音に気づいていたのね。もちろん教えてあげたわよ。あの子のオマンコに入ってるんだ、って」
「こういう形状のパンツで、って詳しく教えてあげたわ」
「そしたら、うわー。それってチョーヘンタイじゃないですかあ?だって。面白い子だったわね」
シーナさまはすっごく愉快そう。
私は、今さらながらに思い出して、恥ずかしさにカアーッと火照ってしまいます。
シーナさまったら、ばらしちゃってたんだ・・・

「あと、あなたの手首のそのパンツ・・・」
ギクッ!
これについても何か言っちゃったのかしら?
「それ、ヨレヨレになっちゃってもいい?」
「えっ?はい?」
「だからそのパンツ、大切に穿いている大事なものなの?って聞いてるの」
「い、いえ。別に・・・」
「だったら、ワンピを着たら、それもお穿きなさい」
「は、はい・・・」

私は、あらためて自分の右手首に巻いているピンクのショーツを見ました。
あれほどグショグショだったのに、今はすっかり乾ききっていました。
もっともその分、なんだかツーンと臭ってきそうな感じもします。
そうだった。
試着室にいたときは、まだこのショーツは脱いでいなかったんだっけ。
どうでもいいことを思い出しました。

ベッドにタオルケットを敷いた後、シーナさまに買っていただいたボディコンワンピを身に着けました。
前と後ろが大きく開いたノースリーブ。
ピチピチピッタリだから乳首丸わかり。
裾は、絶対領域ギリギリの超ミニ。
少し動いただけで、ベージュ色の裾から私の毛の無い土手とワレメのスジがこんにちは、してしまいます。
全裸よりもかえってえろくていやらしい格好。
これならショーツは穿かないほうがいいんじゃないかなー、なんてえっちな私は思ってしまいますが、ご命令なので仕方ありません。
ピンクのショーツを右手首からはずし、両脚を通しました。

私がそうしている間に、シーナさまは、ご自分のカートから取り出した何かの器具を、ベッドの四隅の脚に取り付けていました。
ジャラジャラと鈍く光る、細いけれど頑丈そうな鉄の鎖。
ヌメヌメした光沢の艶かしい拘束具、たぶんエナメルの手枷と足枷。
そんな禍々しい器具の数々を手馴れた手つきでベッドの脚に、次々と装着していました。

私には、すぐわかりました。
つまり私は、このベッドに大の字で拘束されちゃうんだ。
両手首、両足首を繋がれて、まったく抵抗出来ない格好で。
背筋がゾクゾクしてきました。
シーナさま、その格好の私に、何をしてくれるんだろう・・・

でも、それだったら全裸のままのほうがいいんじゃないかな?
どうしてわざわざ、ワンピとショーツなんて着せたんだろう?
そんな疑問も湧きました。

「直子さん?用意出来たわよ」
シーナさまのお声にビクンとして、ヌルンとアソコの奥が疼きました。
「ベッドの上に乗って、仰向けになってちょうだい」
「は、はい」
私はおずおずとベッドの上にあがり、そーっと身を横たえました。
左足首が乱暴に掴まれ、赤いエナメルの足枷を足首に巻かれました。
足枷に付いている金属のリングと、ベッドの左脚から繋がっている鉄の鎖の先端の輪っかが重ねられ、南京錠でカチャリと留められました。

ゆっくりと歩いてベッドの右後方に移動したシーナさまは、私の右足首を掴み、同じように右側の鎖に繋ぎました。
繋がれた両脚は、開きっぱなしで動かせない、なんてことはぜんぜん無く、ベッドの脚から足首までの鎖がけっこう長めなのでたわみがあり、腰を含めて意外と大きく動かせます。
でも、これで両手まで繋がれたら、どうなるかはまだわかりませんが。

「鎖に繋がれた気分はどう?直子さん?」
ベッド脇から身を乗り出したシーナさまが右手を伸ばし、私の45度くらいに広がった両腿の付け根部分をショーツの上から布地をスジに食い込ませるように撫ぜてきました。
「あーーんっ!」
私が脚をよじるたびに、左右の鎖がジャラジャラと鳴ります。
その音がいっそう被虐感を駆り立ててきます。

「あらあら。もう湿ってきてるじゃない?直子さんって、本当にスケベなヘンタイ女なのねー。脚繋がれただけでこうだもの」
シーナさまの指の力が強まり、私のアソコにショーツの布を押し込むように突き立ててきました。
「ああんっ、気持ちいいですぅ、シーナさまぁ」
私は、まだ自由な両手でショーツの端をおへそのほうへ引っぱり、ショーツを食い込ませるのに協力していました。

シーナさまの指が不意に離れました。
どうしたのかな?
ベッド脇のシーナさまを見ると、シーナさまは私に向かってニッコリと微笑み、スルスルスルっとご自分のショーツをその場で下ろされました。


氷の雫で濡らされて 14

2011年9月3日

氷の雫で濡らされて 12

私の真正面に立ったシーナさまは、ワンピースの左半分の布を元通りに伸ばして、私の左胸に押し付けました。
尖っている乳首が布地を浮き上がらせます。
すかさず、乳首の形に浮き出た布ごと、右手に持っていた洗濯バサミで挟みました。
「あーーんっ!いったぃーぃ!」
充血したコリコリ乳首が洗濯バサミの強い力で潰され、ちぎれるような激痛が襲いました。

「ほら。これで左のおっぱいは隠れたわ。次は右」
右側の布も右胸に押し付けられ、間髪を入れず、布ごと乳首が洗濯バサミに挟まれました。
「あーっ!だめぇーーっ!」
激痛を伴う甘美な快感に下半身をモゾモゾとくねらせてしまいます。
「はい。これでいやらしいおっぱいは隠れました、っと。あとは飾りつけ、ね?」
シーナさまは、私の左右の乳房の皮膚を布ごとつまんでは、それぞれの乳首のまわりを囲むように洗濯バサミをいくつもぶら下げていきました。
「いっ、いたい!いたいですぅ」
私の声には一切かまわず、左右の脇腹も無造作に洗濯バサミで挟まれました。

「こんなものかしらね?どう?」
シーナさまに背中を押されて、私は姿見と対面しました。
鏡の中には、おっぱいのふくらみ始めから太腿まで、ワンピース越しにたくさんの洗濯バサミをぶら下げた私の姿が映っていました。
左右乳首に1つずつ、それを囲むように4つずつ、脇腹に3つずつ、太腿にも3つずつ。
お尻にも10個以上ついているはずです。
全身のいたるところからジンジンとじれったい疼痛を感じ、その痛みが束になって私のアソコの奥を疼かせていました。
「ああんっ、ふぅぅーんっ」
息がゼイゼイ荒くなり、がまんしきれない喘ぎ声が洩れてしまいます。

「お顔がずいぶん上気しているわねぇ?とっても色っぽいわよ?」
シーナさまが乗馬鞭の先で、私の脇腹を噛む洗濯バサミたちを軽く揺すります。
「ふぅーんっ・・・ふぅーんっ・・・」
「さあ。そろそろそのお洋服、脱いでいただきましょうか?」
「これだけの洗濯バサミが一気にはずれたら、どのくらい痛いのかしらねー?」
シーナさまが可笑しくってしょうがない、みたくクスクスクスクス笑っています。

「でも、痛いのだけじゃあまりに可哀相だから、特別に、気持ちいいこと、も加えてあげましょう。カワイイ直子さんだから、ね?」
ニヤニヤ笑いのシーナさまが持つ乗馬鞭の先が、私の左手に触れました。
「その手に握っているもの、挿れていいわよ。直子さんのオマンコに」

このプレイの間中、ずっと左手に握り締めていたローター。
おずおずと左手を開き、ローターとシーナさまのお顔を交互に見比べました。
それから、ローターを右手に持ち替え、少し上半身を屈めてローターを自分の股間のほうへ持っていこうとしました。
そのとき、シーナさまの鞭が私の右のふくらはぎをペチッと軽く叩きました。

「あっ!」
「ちょっと!わたしがせっかくお情けをかけてあげたのに、あなた、お礼も言えないの?」
「あっ。ご、ごめんなさい。えっと、あの、ありがとうございます・・・シーナさま・・・」
「何がありがたいのよ?」
シーナさまは、乗馬鞭の先でワンピース越しに私のアソコを、怖いお顔でグリグリつついてきます。
「あ、あの、ローターを挿れることを許していただいたこと・・・です」
「挿れる、ってどこに?」
「あ、えっとアソコ・・・」
「アソコじゃないでしょ?わたし、さっきはっきり言ったわよね?」
「は、はい・・・な、直子のオ、オマンコ・・・」
はしたない言葉を実際に口に出し、私の欲情がどんどん燃え上がっていきます。

「ほら、さっさと突っ込んじゃいなさい」
シーナさまに急かされて、私はその場で中腰になり、ワンピの裾に右手を入れ、手探りでローターをアソコの奥に挿入しました。
「んぅーっ!」
からだを少し屈めただけで、あちこちを噛んでいる洗濯バサミの痛みがぶり返しました。
ローターを押し挿れたことでえっちなおシルが溢れ出し、内腿までヌルヌルのベトベトになっていました。

「挿れた?そしたらこっちを向いて。わたしのまん前に立ちなさい」
「両脚は肩幅より少し広めに開いて、両手は頭の後ろ!」
私は、言われた通りマゾの服従ポーズでシーナさんの前に立ちました。

「ああんっ!」
ローターのスイッチが入りました。
この震動は、たぶん中。
アソコの中での震動が全身に伝わり、からだのあちこちからの疼痛がいっせいに掻き回されて、再びアソコに戻ってきます。
増幅された痛みは、アソコの中で次々に快感に変換され、震動と共鳴し始めます。
立っていられないほどではありませんが、両脚がガクガク震え始めました。
あぁ・・・気持ちいい・・・

「いい?わたしが直子さんのワンピースを一気にずり下げてあげるから、絶対しゃがみ込んだりしちゃダメよ!」
「わたしはね、直子さんの苦痛と快楽に歪む、そのカワイイお顔を目の前でじっくり眺めたいの。だから出来るだけ両脚を踏ん張って、耐えなさい」
「もしもしゃがんじゃって、洗濯バサミが一つでも取れてなかったら、わたし、そのまま帰っちゃうからね?もう遊んであげない」

それは絶対イヤだと思いました。
シーナさまに、もっともっと苛められたい・・・
出来ることなら、これから一晩中でも。
やよい先生とはまた違った、シーナさま独特の冷酷さみたいなものが、私のマゾ波長とぴったり合っているみたいでした。
シーナさまの一挙手一投足一言動に、私のからだは悉くゾクゾク感じていました。

「返事は?」
「は、はいっ!私、シーナさまがもうお相手してくれないなんて、絶対イヤですから、がんばります!」
「あら、可愛いこと言ってくれるじゃない?」
シーナさまが久しぶりにニッコリ笑って、股間のローターが強になりました。
「ああーーーんっ!」
全身がビクンとのたうち、思わず前屈みの内股になってしまいました。
こ、このままじゃ、気持ち良すぎてやっぱり立っていられないかも・・・

「あ、そうだった。忘れちるところだったわ。さっきみたいに派手な悲鳴あげられたらたまらないから、お口を封じておきましょう。舌出して!」
私が従順に精一杯突き出した舌に洗濯バサミが1つ、挟まれました。
「んうぐぅー」
私の口は閉じることが出来なくなり、たちまちよだれが溢れ出しました。

「これでよしと。それじゃあ、行くわよ!」
シーナさまの右手が私の胸元の布にかかり、私を見つめてニヤリと笑ったと思った瞬間、シーナさまは素早く身を屈め、両手で私のワンピースの裾を掴み、一気に胸のあたりまで勢い良くまくり上げました。
バチッバチッバチーッ!
胸のほうからずり下ろされる、って思い込んでいた私は、完全に不意を突かれました。
私のお尻のお肉が何箇所も乱暴に引っぱられ、キリで刺されたような痛みがお尻全体を襲いました。
「んんーーーぐぅうぅぅーっ!」
お尻と太腿とお腹から押し寄せた激痛がアソコの中の震動に共振して、強烈な快感に目の前が真っ白になりました。
しゃがんじゃだめ、しゃがんじゃだめ・・・
呪文のように心の中でくりかえして、崩れ落ちそうになる膝を必死でこらえます。

間髪を入れず、上半身の布をずり下げられました。
バチッバチッバチーッ!
十数個の洗濯バサミが肌を擦ってはじけ飛び、今度は、乳首とおっぱいと脇腹が何者かによって引き裂かれました。
右の乳首が信じられないくらい、グイーッと下に引っぱられて伸びたのが一瞬見えました。
ギュッと瞑ったまぶたの裏に鮮やかな閃光が見えました。
そんな、すべてをかき消すおっぱい周辺の激痛。
「んぐぃぬぅぐぅぅぅーーーーっ!!!」

痛いとか、辛いとか、熱いとか、そんな感覚を超越した何かにからだ全体が襲われ、すべての思考が停止していました。
ただ、快感に忠実な自分のからだだけがビクンビクンと反応して、激痛さえ許容してしまう、あまりに気持ちいい巨大な波に私の全神経が呑み込まれながら、私はイきました。

「ハア、ハア、ハア・・・」
いつ、しゃがみ込んでしまったのか、いつ、意識が戻ったのか、わかりませんでした。
気がついたときには、床に全裸でひざまずいてうなだれていました。

足元に落ちているクシャクシャのワンピース。
床一面に飛び散ったカラフルな洗濯バサミたち。
全身を飾る赤い斑点。
ヒリヒリ熱を持っているお尻とおっぱい。
ほっぺを濡らす涙、顎を汚すよだれ、全身を流れる汗、腿を伝う愛液。
いつ、ローターを抜かれたのか、いつ、舌の洗濯バサミをはずされたのかも、憶えていませんでした。

ただ、あまりに強烈な快感を体験して、心の中に歯止めをかけていた何かの箍が、洗濯バサミがはじけたみたいにパチンと音を立ててはずれてしまったことだけは、実感していました。
私のからだは、イってもますます、よりいっそう淫らに欲情しつづけていました。

「すんごく気持ち良さそうだったわねー?わたし、なんだか嫉妬しちゃったわよ」
シーナさまのお声が聞こえて、パサッと白いバスタオルが上から、私の肩にかけられました。
「シーナ・・・さま・・・」
シーナさまは、私にとって、かけがえのない人になっていました。
快楽をくれる人。
シーナさまにすがりつきたくて、うつむいていた顔を上げ、声が聞こえたあたりに視線の焦点を合わせました。
「あっ!シーナさま?」

シーナさまはいつの間にか、ブラウスとスカートを脱いで下着姿になっていました。
薄紫色のレースのブラと、お揃いのショーツ。
それ以外は何も身に着けていない、華奢で真っ白なお肌。
バストはかなり控えめですが、小柄ながらもスラッとしたその白いからだにマッチしてて、なんだかおとぎ話の中性的な妖精さんのよう。
手に持った乗馬鞭は、さしずめ魔法のステッキ。
私は、シーナさまの足元にひざまずいて見上げたまま、しばし見蕩れてしまいました。

「ほら、タオルでからだの汗、拭いちゃいなさい。まだまだ直子さんの調教は、始まったばかりなんだから」
シーナさまもしゃがんでくれて、バスタオルで私のからだを拭いてくれます。
「ああんっ!」
快感の余韻で敏感になっている私の肌に、タオル越しのシーナさんの手が触れるたびに、私は、いともたやすく喘いでしまいます。
「直子さんのからだ、すんごく熱くなってるのねえ?こんななら、またすぐイっちゃうんじゃない?」
私は、シーナさまが持つバスタオルに身を摺り寄せるみたいに肌を擦り付けます。
「んふーっ、シーナさまぁ、もっとー」
シーナさまは、しゃがんだままおもむろに右手を私の股間に伸ばし、中指をヌプッと挿入されました。
「ああんっ、ありがとうございますぅ」
シーナさまの中指が私の中をグリグリ掻き回してきます。

「直子さんのオマンコ、熱くてグチョグチョね。それに何これ?おっきなクリトリス!」
シーナさまの右手親指で私のテラテラに膨張したおマメが押しつぶされました。
「あーーっ!そこはーーーっ!」
シーナさまの親指の爪でコリコリと引掻かれる私のクリトリス。
「だめーっ、だめだめだめだめーっ!もっとーーっ!」
私は思わず、シーナさまの細い肩を両手で抱き寄せ、きつく抱きしめていました。
シーナさまの親指の引掻く速度がどんどん上がっていきます。
「あ、いやっ、だめ、もっと、もっと、イク、いく、だめっ、イっちゃうーんっ!」
シーナさまを抱き寄せたまま床に押し倒すような格好で、知らず知らず唇を重ねようとしていました。

「イクぅーーーーっ!!!」
シーナさまの親指に屈し、イクぅーの、う、の形のまま私の唇がシーナさまの唇を塞ごうとした瞬間、シーナさまは、プイッとお顔をそむけて邪険に私のからだを突き離し、左手で私の右頬をパチンッと強くビンタしました。
クリトリスへの刺激で真っ白になっていた頭に、頬を打たれた衝撃が加わり、一瞬、痛い、という感覚がよみがえりました。
でも、それも束の間、頬を打たれたという屈辱感が被虐感に変換され、からだ中で感じていた快感が何倍増しにもなり、全身がビクンビクンのたうちました。

「ちょっと!どこの世界に許しも得ず、ご主人様にキスしようとする奴隷がいるの?直子さん、あなた本当に自分の立場がわかってないわね?そこに四つん這いになりなさい!」」
シーナさまの鋭いお怒りのお声にさえ、ゾクゾク感じてしまっている私は、イったばかりのフラフラな下半身になんとか力を入れて膝立ちになり、シーナさまの足元で両手をつき、四つん這いになりました。

シーナさまからされるあらゆることは、それがどんなに痛みを伴おうと私にとっては嬉しいこと、って感じるようになっていました。
シーナさまがくれる痛みは、快楽に直結する。
私のいやらしい欲求を満たしてくれる。

文字通り、ご主人様が遊んでくれるのを期待して、舌を出してハアハア息を荒くしているワンちゃんのように、シーナさまの足元で四つん這いになって顔を上げ、上目遣いでシーナさまのお顔をすがるように見上げました。
シーナさま、私をめちゃくちゃにしてください・・・
もしも私のお尻に尻尾が生えていたら、千切れんばかりに激しく振られていたはずです。


氷の雫で濡らされて 13

2011年8月28日

氷の雫で濡らされて 11

「あそこの姿見を自分の横に置きなさい。直子さんがストリップする姿が自分で見れるように」
シーナさんのご命令で、窓際に置いてあった姿見を私が移動している間に、シーナさんはベッドルームからキャスターの付いた椅子を持ってきて、私が立つべき位置のまん前に置きました。

まだ立ったまま左手を椅子の背もたれにつき、右手に持った乗馬鞭でご自分の左太腿あたりを軽くペチペチしているシーナさんが、所定の位置に戻った私に薄く笑いかけてきました。

「だけど直子さん、今そのワンピースの下、即、素っ裸なのよね?一枚脱いで終わりじゃストリップも面白くないわよねえ?ハンデをつけましょう」
ニヤリと笑ってシーナさんがつづけます。

「まず、胸元のボタンを全部留めなさい」
「は、はい」
私は、4つはずしていたボタンをすべて留めました。
スタンドカラーなので、喉のところまで布に覆われました。

次にシーナさんは、私のオモチャ箱に入っていた赤いロープの縄手錠、脚用のロープの長さが80センチくらいのやつ、を私の足元に投げつけました。
「それの片方を左の足首にかけなさい」
私はしゃがみ込み、ご命令通り左の足首に輪っかを通しました。
「もう片方は、ロープを後ろにまわして右手首に」
後ろにまわして、の意味が咄嗟にはわからず少しまごつきましたが、しゃがんだまま右手をお尻のほうにもっていき、ロープをまたぐ形で、まだピンクのショーツを巻きつけたままの右手首に輪っかを通しました。
「そう。それでいいわ。立って」
私は、おずおずと立ち上がりました。

左足首と右手首が赤いロープの縄手錠でつながれています。
普通にまっすぐ立っていれば、右手を下ろしている状態でロープに若干のたるみがある程度ですが、もしも右手を胸の辺りまで上げようとすると、左足首が引っぱられ、左脚の膝を折って後ろに曲げなければなりません。
必然的に右脚一本の片足立ちになってしまいます。

「左手は使用禁止ね。これでも握っていなさい」
近づいてきたシーナさんが、車に乗っていたとき私のアソコに入っていたローターを私の左手に握らせました。
「それで、仕上げはこれ」
ロープで左足首につながれた私の右手に、テレビ横のラックに入っていたコミックスの単行本を渡されました。
いったい何をさせられるんだろう?・・・
胸がどんどんドキドキしてきました。

「これで準備完了。ルールを説明するわ」
シーナさんが椅子に座り、両脚を優雅に組みました。

「直子さんは、その本を頭の上に乗せて、落とさないように注意しながらワンピースを脱がなきゃならないの」
「胸元のボタンを全部はずして、肩脱ぎすることになるわよねえ?本を落とさずに裾から捲り上げて頭から脱げるのなら、その方法でもいいのだけれど?」
シーナさんがバカにするみたいにフフンて笑いました。

「それで、直子さんが頭の上に乗せた本を落としてしまったら、そのたびに罰としてわたしがこの洗濯バサミを直子さんのからだにあげるわ」
シーナさんがご自分のカートから取り出したプラスチティックケースには、色とりどりのプラスティック製洗濯バサミがぎっしり詰まっていました。

「直子さん、バレエやっているのだから片足立ちでバランス取るのはお上手でしょう?せいぜい罰を受けないように、がんばって、ね?」
シーナさんがまたフフンて笑い、脚を組み替えました。
タイトスカートの裾がせり上がり、シーナさんの奥の薄紫の布が、一瞬見えました。

「はい。それじゃあ森下直子さんのフラミンゴストリップショー、スタート!」
シーナさんの愉快そうなお声に促されて、私は本を持った右手を上げ始めました。

いくら右手を上げようとしても、左足首と80センチでつながれているので、右手が頭まで上がりません。
左脚を後ろに思い切り上げてから、軸足の右膝を折って前傾姿勢で片足しゃがみの形になってからでないと、頭の上に本が乗りません。
やっと本が乗って、曲げていた右膝を伸ばし立ち上がろうとするとき、当然ヨロヨロして頭に乗せた本が落ちてしまいました。
「はい。罰ね」
シーナさんが嬉しそうに私に近づき、ワンピースの布地ごと私の左脇腹のお肉を洗濯バサミで挟みました。
「んっつぅ!」

何度もくりかえして何度も失敗しました。
せっかくうまくいっていたのに、左手に握っているローターが突然震え出し、私がビクンとして本が落ちてしまう、っていうことも何度かありました。

結局、一番上のボタンを一つはずすまでに、14個の罰をいただいてしまいました。
太腿に2つ、脇腹に2つ、おっぱいの乳首のまわりに3つ、それぞれ左右対称な場所を洗濯バサミで飾られました。
右横の鏡に、そんな私の、洗濯バサミをからだにたくさんぶら下げた異様な姿が映っていました。

噛まれた箇所がそれぞれジンジンと疼痛を送ってきています。
お部屋のクーラーはちゃんと効いているはずなのに、私の全身が火照って汗ばみ、まさしく性的にコーフンしていました。
立っているだけでハアハアと息が荒くなり、内股になってモジモジしてしまいます。
「やれやれ。ゆっくり座って見てるヒマもないわね?」
シーナさんは、私がミスるたびに嬉しそうに近づいてきて、洗濯バサミをカチカチ言わせました。

そして、このとき私はすでに気がついていました。
こんな状態にされた後ワンピースを脱ぐということで、どんな事態が引き起こされるか、ということに。

15回目のチャレンジをする前に本を拾おうとしゃがんだとき、あるアイデアを思いつきました。
左足首と右手首をつないでいるロープを右脚の前に出してしまえば、右手が比較的自由に動かせて、しゃがんだままで本を頭に乗せることが出来るんじゃないかな・・・
しゃがんでいると皮膚が動いて洗濯バサミに噛まれている場所の痛みが盛大にぶり返すのですが、そんなことも気にならないほど良いアイデアに思えました。

ただ、シーナさんははっきり、ロープを後ろに回して、と指定されました。
それが厳守すべきご命令であれば、私のアイデアは、それに背くことになります。
でも、あらー、よく気がついたわねー、なんて褒めてもらえる可能性もあります。

一か八か・・・
私は、しゃがんだまま右足を浮かせてロープを前に出し、右手も前に持ってきてから本を拾いました。
そのままの姿勢で右手を上げていくと、頭に難なく本を乗せられました。
そのままソロソロと立ち上がりつつ、シーナさんを盗み見みます。

シーナさんがツカツカと近寄ってきて、立ち上がった私のワンピ裾のすぐ下、右太腿の肌を乗馬鞭の先でピシッとたたきました。
「いたいっ!」
頭に乗せた本がバサッと落ちます。
たたかれてからしばらく、その部分がジーンと痺れ、見る見る赤くなっていきます。

「ちょっと直子さん?わたしは、ロープを後ろに回して、って言ったはずよ?誰に許可もらって勝手なことやってるの?」
シーナさんが鞭の先で私の顎のあたりをスリスりしながら詰問します。
すっごく怖いお顔をされています。
「ご、ごめんなさいっ!」
私は、新たに知った痛みの恐怖で泣きそうでした。

「謝っても無駄よ。今のは重大な反則だから。ペナルティもそれなりのやつを覚悟なさい」
シーナさんが洗濯バサミの詰まったプラスティックケースを提げて私に近づき、無造作にお腹やお尻をどんどん挟んでいきます。
「ああん、痛いです、痛いですぅ・・・シーナさーん、許してくださぁいぃ・・・」
ワンピごとお尻の肉をつままれて、どんどん洗濯バサミに挟まれます。
「シーナさん?そうじゃないでしょ?さまでしょ?!さまっ!」

シーナさまは、私のお尻に10個くらい洗濯バサミをぶら下げた後、前に回って私のお腹を挟み始めました。
「ほら、ぼやぼやしていないで、もう本は乗っけなくていいから残りのボタン、はずしちゃいなさい」
「は、はいっ。シーナさま」
私は、もう一度ロープを後ろに回してから片足立ちになり、フラフラしながらも残りの5つのボタンをウエスト付近まではずしていきました。
その間もシーナさまは、私のおへそから下くらいの皮膚をつまんでは、洗濯バサミに噛ませていました。

「ボタン、はずし終わった?」
「は、はいっ」
横目で鏡を見ると、私のお尻全体に色とりどりの洗濯バサミが15個くらい、お腹から下の下半身にも同じくらい、プラプラ揺れていました。
お尻と下半身全体が腿の付け根のほうまでジンジンジンジン熱を持って、ヘンになりそう。

「それじゃあ、ワンピを脱ぎやすいように、先に両腕を抜いておきましょう」
シーナさまが私の前に来て、ボタンをはずしたワンピースの胸元左側の布をつまみました。
「シ、シーナさま?ま、まさか・・・」
震える私の声が終わらないうちに、シーナさまがその布を無造作に左側に引っぱりました。
私の左肩がはだけるとともに、左側のおっぱいや脇腹を噛んでいた5個の洗濯バサミが布もろとも引っぱられます。
洗濯バサミたちは、私の皮膚を未練がましく噛んで引っぱりながらもやがて布越しに肌を擦り、バチバチバチッと派手な音をたててはずれていきました。
「イィヤァーーッ!」
そのあまりの激痛に、思い切り悲鳴を上げてしまいました。
目尻に溜まった涙が、今にも零れそう。

「すっごい声ね?そんなに嬉しいの?ほら、さっさと左腕を袖から抜いちゃいなさい」
シーナさまは、何事もなかったようなお顔で私の左手を掴み、器用に動かしてワンピ袖から抜きました。
ワンピースの左半分の布地がペロンと垂れ下がり、私の左おっぱいが丸見えになりました。
縛られていた縄の痕と洗濯バサミに噛まれていた痕がところどころ赤くなって、艶かしくも無残な乳房。
それでも乳首はピンッと背伸びして天を衝いていました。

「次は右手よ。出来ればあんまり派手な悲鳴は上げないで欲しいのだけれど。耳がキンキンしちゃうから。よくって?直子さん?」
「は、はい。シーナさま・・・」
また、あの激痛がやって来る・・・
恐怖と期待で私の膝がガクガク震えていました。

シーナさまは、私の手首から縄手錠をはずしてくれた後、前ぶれもなくぞんざいにワンピ胸元右側の布を力任せに引っぱりました。
バチバチバチッー!
再度の派手な音ともに、私の右半身を激痛が襲い、5つの洗濯バサミが床に散らばりました。
「んぐぅーーっ!」
歯を食いしばってなんとか悲鳴はこらえました。
でも、その激痛は前回以上の強烈さで、両目から涙がポトポト零れ落ちました。

右腕もシーナさまが袖から抜いてくれて、私は上半身を完全にはだけた姿になりました。
鏡には、二つの乳首をそそり立たせた、赤い斑点模様がまだらに付いた私の無残なおっぱいが映っていました。
「ハア、ハア、ハア、ハア・・・」
私の呼吸は、獣みたいに荒くなっていました。

本来であれば、この状態になったらワンピースは重力に引っぱられ、ストンと足元に落ちるはずでした。
それを阻んでいるのは、お腹や脇腹やお尻を噛んでいる洗濯バサミたち。
洗濯バサミが噛んでいる支点にワンピースの上部分の布の重さが加わり、私の皮膚を下へ下へと引っぱって痛みが倍増していました。
そんなに辛いのに、私のアソコの奥では、とめどなくヌルヌルなおシルが分泌されつづけていました。

「あらあらー。おっぱい丸出しははしたないわよ?直子さん。そんないやらしいおっぱいは、ちゃんと隠しておかなきゃ」
シーナさまが冷酷そうなお顔でまた近づいてきました。


氷の雫で濡らされて 12

2011年8月27日

氷の雫で濡らされて 10

「お疲れさま。どう?今日は楽しかった?」
「えーっ?!」

まさか、これでおしまい?
シーナさんもう帰っちゃうの?
まったく予期していなかったシーナさんの言葉に、私は心底がっかりしてしまいました。
こんな中途半端な欲求不満状態で放っぽりだされちゃうなんて・・・

「なーんてね。嘘よ」
シーナさんがイジワルくニヤニヤ笑って、私のワンピースの裾の中に手を入れてきました。
「ああんっ」
「直子さんて、本当にわかりやすいわね?そんなに悲しそうな顔しなくてもいいから。今日はまだまだずーっと、つきあってあげるわよ」
ニヤニヤ笑いのままシーナさんが私のアソコに入っているローターを、手探りでズルンと引き抜きました。
「んーっ!」
シーナさんの冷たい手が私の無毛な土手をスルッと撫ぜて、私のからだががビクンと震えます。
「ローター、ヌルヌル。これ、直子さんのバッグにでも入れておいて」
私が腰掛けているバスタオルの端っこでローターを適当に拭ってから、私に手渡してくれました。

「ところで直子さんのお部屋に、氷はある?」
「は・・・い?」
「氷よ。冷蔵庫の製氷器で作る、冷たーい、こ、お、り」
シーナさんが愛らしいお顔を少し傾けて、カワイラシク聞いてきます。
「ああ、はい。えっと確か・・・あったけかな?」
何日か前に飲み物を作るのに使ったのは憶えていましたが、その後、また作っておいたかどうか・・・
「あったと思うんですけど、ないかも・・・」
「ふーん。じゃあ、まあいいわ」

シーナさんが私の顔をじーっと見つめてきます。
その目がふっと細くなって、唇の両端を歪めるみたいにフフンって一回、笑いました。

「わたし、これから車置いてくるから。直子さんは、お部屋をうんと涼しくして待っていてちょうだい」
さっきまでとは打って変わった、良く言えば低めで落ち着いた、悪く言うと愛情の感じられない冷たいお声で言われました。
そのお声を聞いて、なぜだか私はキュンと感じてしまいます。
何て言ったらいいか、人に指図とか命令し慣れている口調。
私、これからこの人にいろいろ理不尽なご命令をされて苛められちゃうんだろうな、ってわかってしまう、そんな口調なんです。

「部屋に戻っても、着替えたりシャワー浴びちゃダメ。気持ち悪いかもしれないけれど、そのままの服装で待ってなさい」
「でも、そのお化粧だけは落としていいわ。その顔じゃあ直子さんの魅力、半減だものね?」
「あと、直子さんのオモチャ箱を出しておくこと」
オモチャ箱っていうのは、今までやよい先生からもらったり自分で集めたえっちな遊びに使うお道具を入れた、鍵のかかるアンティークな感じのトランクケースのことで、私がこっちへ引っ越してきたときにやよい先生がプレゼントしてくれたものでした。
シーナさん、何でも知っているんだなあ。

「車置いたら電話するから。直子さんのお部屋、4階だったわよね?」
「はい」
「わたしが行くまで、間違っても自分のからだ、まさぐったりしちゃダメよ。いくら欲求不満でも」
「はい。わかっています」
私はゾクゾクしながら従順にお返事しました。

自分のバッグとシーナさんに買っていただいたお洋服の包みだけ持って、車を降りました。
時刻は午後の3時半過ぎ。
これからシーナさんは、どんなことをしてくれるのだろう・・・
一度はあきらめかけた私のワクワクが、早々と乳首に顕れていました。
相変わらずギラギラ煌いているお日様がマンション入口のステンレスのアーチにキラキラ反射しています。

私が住んでいるマンションは、8階建てで1フロアにつき一世帯だけ入居しています。
なので、エレベーターは基本的にエントランスキーで指定された階にしか行かず、他の階で扉が開くことはありません。
つまり、4階の住人が乗ったら4階に直行、途中の3階や5階のボタンを押すことも降りることも出来ないんです。
それを解除出来るのは、各世帯に備え付けのスイッチだけ。
マンション住人への訪問者は、1階のエントランスで住人に連絡してキーを解除してもらわなくてはなりませんし、宅配便や郵便配達の人も1階の管理人室までしか立ち入り出来ないシステムで、外部からの不審な侵入者をシャットアウトしていました。

4階の自分のお部屋に戻った私は、まっすぐにリビングに入り、すぐさまクーラーを全開にしました。
ひょっとするとやよい先生がお家に来てくれるかも、っていう期待もあったので、お部屋はキレイに片付けてありました。
からだ中が汗でベトベトしていて、すぐさまシャワーを浴びたい気持ちでしたが、ダメってご命令されちゃったので出来ません。
洗面所に入り、お化粧をすっかり落としてから、また薄くメイクし直しました。

ベッドルームからオモチャ箱を引っ張り出してリビングのソファーの横に置き、飲み物でも用意しておこうか、ってダイニングに行きました。
冷蔵庫の製氷室には、しっかり氷が出来ていました。
ショパンのピアノ曲のCDを数枚エンドレスリピートにして、リビングのテーブルにグラスと飲み物とクッキーを置き、ソファーでしばしボーっとしていました。

お部屋に戻って25分後にシーナさんから電話がかかってきました。
ほどなくお家の玄関に現われたシーナさんは、コンビ二で何か買ってきたみたいで、コンビ二袋を手に提げ、大きめなカートを引っぱっていました。
「ふーっ。すっずしー。それじゃーおじゃまするわね」
白い半袖フリフリブラウスと黒のタイトスカート姿のシーナさんがヒールを脱ぎました。
「あ、そのお荷物、お持ちします」
シーナさんが引っぱっていたカートの取っ手をたたみ、私が持ちました。
意外と重い・・・何が入っているんだろう?
きっと車の中に積んであったのでしょう。
これから私を苛めてくれる、お道具なのかな?

「へー。ずいぶん綺麗に片付いてるのねー。それに、なかなかいいセンスだわ」
リビングに入ったシーナさんがお部屋をグルッと見渡して言いました。
私がインテリアのお手本にしたのは、高二のときに訪れたやよい先生の一人暮らしのお部屋でした。
調度品や内装の色の基本は黒と白と茶、それにゴールドとシルバー。
カーテンは森の木立のようなグリーン。

「ほとんど物が置いてなくて、なんだかホテルのお部屋みたい」
「玄関入ってすぐのお部屋をウォークインクロゼットにして、そこにお洋服とかこまごましたものは全部入れちゃってるんです」
「へー贅沢ねー。こういう生活感が希薄な部屋、わたし大好きよ」

シーナさんは、コンビニ袋をガサガサやって缶ビールを2本取り出しました。
私が、それなら飲める、ってお教えした銘柄でした。
「あと、これは冷蔵庫の冷凍室に入れておいて」
シーナさんからコンビ二袋ごと渡されたのは、ゴツゴツしたロックアイスの包みでした。
「あ、氷、ちゃんとあったんですけど・・・」
「そうなの?ま、いいわよ。入れといて」
私が冷蔵庫のところへ行っている間に、シーナさんが缶ビールを一缶開け、私が用意しておいたグラスについでおいてくれました。

「さてと。一応カンパイしましょう。直子さんとのデート第二部の幕開けだし」
ソファーに横並びに座って見つめあい、チンってグラスを鳴らしてからビールをゴクゴク飲みました。
美味しいーっ!
「とりあえずの一杯でやめておきましょ。酔っ払うのが目的じゃないから」
シーナさんは、ブラウスのボタンを胸元裾野まではずして、薄紫色ブラのレースを覗かせていました。

シーナさんがキョロキョロとお部屋を見回しています。
「直子さん?寝るときは別の部屋なの?」
テレビのモニターに向けてL字型に配置したソファーとクッション以外、リビングで寝転べるものは置いてありません。
「はい。隣のお部屋をベッドルームにしてるんで・・・」
リビングと横開きのドアで繋がっている10帖の洋間をベッドルームとして使っていました。
そちらには絨毯が敷いてあって、あるのはベッドとパソコンが乗った机とCDやDVDの詰まったラック、そしてエレクトリックピアノ。
「見せて」
シーナさんが立ち上がりました。

「なるほどー。これがゆりさまが言っていたベッドかー」
そのお部屋に設えてあるベッドは、私の母が学生時代にここに住んでいたときから使っていた、アンティークな雰囲気のある立派なベッドでした。
なんでも当時にノルウェーからわざわざ輸入したもので、すべて木製のがっしり、しっかりした造りでセミダブルくらいの広さ。
とっても寝心地のいいベッドです。

ベッドの四隅は、綺麗な植物、たぶん薔薇の彫刻を施した直径10センチくらいの頑丈な木製の柱で支えていて、高さは私の股下の少し下くらい。
その柱のてっぺん部分は先細りになり、丸みを帯びた直径5センチくらいの楕円形な頂がツヤツヤ黒光りしています。
その形状は、やよい先生がこのベッドを初めて見たときに、なんだか無性に挿れてみたくなる形ねー、ってえっちに笑いながら言っていた通り、なんとなく卑猥な形でもありました。
やよい先生がお泊りにきたときも、実はその柱で遊んでしまいました。
「なるほどー。これは使えるわねー」
シーナさんもなんだか感心したように、その柱の突起をしばらく撫ぜていました。

リビングに戻ったシーナさんは、ソファーの横に置いた私のオモチャ箱を開けました。
「うわー。いろいろたくさん入ってるわねー。直子さん、これ全部試したんだ?」
シーナさんが麻縄の束やアイストング、輪っかに洗濯バサミがぶら下がったやつなんかを手に取ってはしげしげと眺めて、冷やかしてきます。
「は、はい・・・」
私は、自分のえっちな秘密を見られた恥ずかしさに、ゾクゾク感じてしまいます。

「ふーん。いろいろ楽しめそうねー。あっ、変なものみっけ!」
シーナさんが長さ15センチくらいの赤くて細長い筒を手に取りました。
「あっ、それは・・・」
シーナさんが躊躇なくキャップをはずしてスイッチを押しました。
ブーーン・・・
低くかすかな震動音。
「これって電動ハブラシよね?でもここに入ってるってことは、歯を磨くために使っているんじゃなさそうねえ?」
「直子さん?これで毎晩、どこ磨いているの?」
シーナさんが軽蔑するように聞いてきます。
「そ、それは・・・」
「それに、何で3本もあるの?」

シーナさんとのプレイは、もう始まっているようでした。
シーナさんの低く、冷たく、蔑むようなお声は、私の被虐心をことごとく見事に煽りたて、ジンジン感じさせてくれます。
私とシーナさんって、サドとマゾの相性がいいみたい。

電動ハブラシのスイッチを止めてオモチャ箱に放り投げたシーナさんは、ご自分のカートを開けて何か棒状のものを取り出しました。
それは、やよい先生がくれたSMのDVDで見たことのあるものでした。
アンテナのような形状で、先に靴べらみたいな形の皮のベロが付いた棒。
乗馬用の鞭に違いありません。
シーナさんが座っている私の目の前にスクッと立ち、右手で持った乗馬鞭を私の目の前の空間に、手首のスナップを効かせて軽く振り下ろしました。
ヒュンッ!
鞭が空気を切り裂く音がきこえて、私のからだがゾクッと震えました。

「それじゃあ、そろそろ始めましょうか?直子さんが喜びそうな苛めかた、ゆりさまと一緒にいろいろ考えてきてあるから」
「あ、は、はい・・・」
「でも、最初に断っておくけど、わたしはゆりさまみたいにやさしいSではないからね?苛めるときは徹底的に苛めちゃうほうだから、痣の一つや二つは覚悟しときなさい」
「ゆりさまからも室内の調教に関しては、何のNGももらっていないから。好きなようにしていいって」
「ひょっとすると今日、直子さん、壊れちゃうかもしれないわね?」
ニヤリと笑って、鞭でヒュンって空気を切り裂くシーナさん。
私は、その音にまたビクッとしてうつむいたまま。
でも、アソコからはおシルがトロトロあふれ出して、ワンピのお尻とソファーを汚していました。

鞭のベロの部分がうつむいた私の顎に当てられました。
鞭に誘導されるように顎を上げる私。
見上げた目線がシーナさんの冷めた視線とぶつかりました。

「直子さん、わたしに苛められたかったのよね?」
「・・・」
「返事はっ?!」
「は、はいっ!」
乗馬鞭を持った途端、そのつぶらな目の色がまた変わって、いっそう冷酷そうなお顔に豹変したシーナさんの迫力に、私はブルブル震えてしまうばかり。
でも、それは期待からくるワクワクのブルブル。

「まず手始めに、直子さんにストリップをしてもらうわ。立ちなさい」
シーナさんが乗馬鞭のベロで私の右腋をつついて立たせ、リビングの中央に誘導されました。


氷の雫で濡らされて 11
**

2011年8月21日

氷の雫で濡らされて 09

ペットコーナーにシーナさんの姿はありませんでした。
おトイレにでも行ったのかしら?
私は、携帯電話をかけてみました。
お話中でした。
ここで少し待ってみよう、とベンチに座った矢先に電話がかかってきました。

「意外と早かったわね。わたし今3階にいるの。だからそーねー、さっき寄った化粧室のあたりまで来てちょうだい」
「あ、はい・・・」
「服は乾いた?」
「えっと、だいたいは・・・」
自分の胸元を見ると、まだ少し湿ってはいますが、普通の感じに戻っていました。
「そう。じゃあ待ってるわ」
プチッと電話が切れました。

エスカレーターで下りていく間、手首に巻かれたショーツが気になって仕方ありませんでした。
明るいピンクでレースの飾りがチマチマ付いたそれは、確かに一見シュシュみたいには見えるのですが、よーく観察すれば布の重なり具合とかレースの配列がかなり不自然。
さっきの女の子にさえ見破られちゃったくらいですから、行き交う人の中には気がついている人がいるかもしれません。
あの娘、あんなところにこれみよがしに下着付けちゃって、きっとノーパンをアピールしたいのね・・・
とか思われているかもしれません。
それでも私はシーナさんに叱られるのが怖くてはずすことが出来ず、なるべく右腕を動かさないように、目立たないように緊張して3階に向かいました。

3階のフロアを南へ向かい、シーナさんと出会ったお化粧室の近くまでやって来ました。
突然、ポシェットの中のローターがヴーーンって低く唸り始めました。
「ひゃっ!」
思わずポシェットを右手で押さえていると、死角になっていた通路からシーナさんがツカツカと近づいてきました。

「あら、直子さん?ローター、挿れてないの?」
シーナさんが私の目の前で立ち止まりました。
「あ、は、はい・・・」
「なんだ、がっかりね。直子さんなら喜んで挿れてくると思ったのに」
「あ、あの、ま、迷ったんですけど・・・」
「ゆりさまの躾がまだ行き届いていないってことだわね。で、タンポンは?」
シーナさんは冷たいお顔になって、冷ややかに聞いてきます。

「あ、はい。挿れました」
「そう。だったら・・・」
シーナさんがそう言いながら、まわりを見渡しました。
婦人服売場はさっきよりも人がいて、おばさまやお姉さまたちが行き交い、そこそこ賑わっていました。
「ま、いいか。行きましょ」
シーナさんが私の右手を取り、グイッと引っぱって歩き始めました。

7、8人が乗ったエレベーターが動いている間、シーナさんは無言でした。
つないでいた手も離し、じーっと天井付近を眺めていました。
1階で降りて、そのままデパートの外に出ると、シーナさんがまた手をつないできました。

デパート前を行き交う人、人、人。
老若男女入り乱れて、みんな一様に暑さにまいっているご様子。
白昼堂々女性同士で手をつないで歩いている私たちの、そのつながれた右手首で揺れているピンクの布片が注目されているような気もしてきます。
「どちらへ行かれるんですか?」
黙ったままのシーナさんに話しかけても、シーナさんは振り向きもせずズンズン歩いていきます。

デパートから少し離れた駐車場ビルに入りました。
「それにしても今日は本当に暑いわねー。さっさと車に乗りましょう」
「えっ?車って?」
「あれ?言ってなかったっけ?わたし、今日、車で来たのよ」
シーナさんがエレベーターのボタンを押して、誰も乗っていないエレベーターに乗り込み、3階で降りました。

薄暗いスペースにたくさんの自動車が規則正しく並んでいました。
吹き抜けになった駐車場は風が通って、表の通りよりは涼しい感じです。
「確かここいらへんだったと思うけど・・・あ、あったあった」
シーナさんの愛車は、黄色くて四角張っている可愛らしい感じの車でした。
「人がいなければここでもちょっと遊ぶつもりだったんだけど、無理そうね。仕方ないからさっさと行きましょう」
10メートルくらい向こうで、家族連れらしき一家のチビちゃんがはしゃぎ声を上げていました。
新しく入って来たらしい車が、シーナさんの車の3台向こうに駐車しようとしていました。
そんな光景を眺めている間に、シーナさんはもう車に乗り込んでいました。

助手席のドアを開けると、シートの上に薄いグリーンのバスタオルが敷いてありました。
「座り方は、わかっているわよね?」
「はい・・・」
久しぶりの生尻じか座り。
ワンピースの裾を浮かせて、バスタオルの上に裸のお尻を直に置きます。
二年前の夏、やよい先生とドライブしたときを懐かしく思い出しました。

シーナさんがエンジンをかけると、エアコンから冷たい空気が吹き出し、ラヴェルのピアノ曲が流れ始めました。
私がシートベルトを締めようとすると、シーナさんが手を伸ばしてきて制しました。
「その前に胸元のボタン2、3個はずして、背中を向けて」
「あ、は、はい」
シーナさんに背中を向けてうつむき、ワンピースの胸元のボタンを2つはずしました。

シーナさんの手が私のワンピ背中に差し込まれました。
「ああんっ」
シーナさんの手にワンピの背中の布が引っぱられ、肩脱ぎみたいな状態になり、両肩が完全に露出してしまいました。
「あの、ちょっと、シーナさん?」
私の胸元は、横8の字にかかったロープがモロ見え、両乳首ギリギリまで露になっていました。
この車のそばに人が来ませんように。
祈るようにフロントグラスを見つめていると、ちょうど目の前を一台の車がゆっくりと通り過ぎていきました。
「きゃっ!」
思わず両腕で胸をかばってしまいます。

「はい。ほどけたわ」
シーナさんの手が背中から抜かれ、縄ブラが緩んでいました。
「あとは自分ではずしてね。もう2時間以上縛ったまんまだったから、そろそろいったん、はずさないとね」

左右のおっぱいにじわじわと血流が戻る感覚。
ジーンとしびれていたおっぱいがジンジンジワジワしてきました。
横8の字に締め付けられていたおっぱいがやっと自由を取り戻し、そこだけ別の生き物みたいにウズウズ疼いています。
乳房全体が熱を持ち、ワンピの布地がちょっと擦れただけで、ビンビン感じてしまいました。
痛いような、痒いような不思議な快感。

この快感をしばらく味わっていたかったのですが、シーナさんが言ったことを思い出して襟ぐりから右手を差込み、ほどけたロープをワンピの外に引っ張り出しました。
「ああんっ!」
ロープのザラザラが左の乳首を不意に擦って、尖った乳首がピンッって弾かれて、その気持ちよさに思わず大きな声が出てしまいました。
「あらー。気持ち良さそうねー。この開放感もいい感じでしょ?それじゃあ前を向いて」
シーナさんも運転席で前に向き直りながら言いました。

「このロープは?・・・」
引き抜いたロープを束にまとめてからシーナさんに差し出しました。
「それは直子さんのバッグにでも入れておいて。また後で使うかもしれないから」
「あ、それとワンピのボタンはそのままよ。はめちゃダメ。そのワンピ、スタンドカラーだから合わせておけば見えやしないわよ。そのくらいの勇気は、あるでしょ?」
「あ、はい・・・」
「シートベルトして」
私は、肩脱ぎ状態だけを直し、胸元のボタンを4つまで開けた状態でシートベルトをしました。
シートベルトがたすき掛けになり、胸元を押さえてくれます。
ちょっと安心。

「シートベルトしたら、ワンピの裾をめくりなさい」
「えっ?」
「え、じゃないわよ。直子さんがちゃんとタンポン挿れているか確かめるの。早くしなさい!」
シーナさんの叱責に、私はあわてて裾をまくり上げました。
ツルツルな私の腿の付け根部分から、白い紐が一本、垂れ下がっています。
シーナさんが私のほうを向いて確認しました。
「じゃあ、それ、抜いちゃって、代わりにローター、突っ込みなさい」
シーナさんのお声が取りつく島もないほど冷たかったので、私は黙ってポシェットを開け、ローターを取り出しました。
「直子さんのおツユでグズグズに汚れたタンポンは、ポシェットの中のビニール袋に入れて、またポシェットに入れておきなさい」

私は、タンポンの紐を引っぱりタンポンを抜いて、言いつけ通りに処理した後、ローターをウエットティッシュで拭ってから自分のアソコに押し込みました。
すでにバスタオルに垂れるほどジュクジュクでしたから、ローターもツルンと難なくおさまりました。

「さてと、ようやくドライブ出発ね。その前に一つだけご忠告。これから駐車場を出て駅前の通りを抜けるまで、たぶんずっとノロノロ運転だと思うの。この車のまわりをひっきりなしに歩行者が行き交うことになると思うわ」
「だから、ずっと普通の顔をしていること。出来ればニコニコ笑っているのがいいわ。間違ってもいやらしいアへ顔とかしてわたしに恥をかかせないでちょうだいね」
そこまで言ったシーナさんがブォンと車を発進させ、同時に股間のローターが震え始めました。

「あーーんっ!」
いきなり最強です。
予期していたとは言え、火照ったからだに油を注ぐような強烈な刺激に、私は知らず知らず内股になってアソコの中のローターを締め付けてしまいます。
こんなんじゃ、すぐにイっちゃいそう・・・

車はゆっくりとスロープを下り、料金支払機の前で停車しました。
股間の震動は波紋のように、アソコから私の全身へと快感の波を送ってきます。
私は自分の胸の前で両腕を交差して、自分を抱きしめるみたいにうつむいて、快感に抵抗を試みます。

「あぅぅうぅ」
それでもあまりの気持ち良さに、意図しない声が喉の奥から洩れてしまいます。
「ほら、そろそろ通りに出るから、シャキッとしなさい!」
そんなことを言われても・・・
「んぐぅ・・・」
気持ちの良い波が何度も何度もからだに押し寄せるのを、私はうつむいて必死にがまんするしか出来ませんでした。

車が駐車場の出口に到着して、お外の通りへの信号待ちの間、制服を着たキレイなお姉さんに止められています。
上目遣いに見る目の前の舗道には、ひっきりなしの歩行者がガヤガヤと歩いています。
さすがに覗き込んでくるような人はいないみたいですが、みんな見るともなしに車の中を見ていくみたい。
そんなことを考えている間も、からだはどんどん昂ぶっています。
ビクンビクン波打つからだを制御できません。

もう、いいや!
せめてイキ顔をみなさんにお見せしないように、うつむいたままイっちゃおう。
「んぐぅーっ」
私がそう決心したときに、ローターの震動がピタリと止まり、車が駅前の大通りに滑り出しました。
「直子さん?あなた、イっちゃおう、って思ったでしょ?わたしは、普通にしてなさい、って言ったのに」
シーナさんの冷たいお声。
私は悲しくて仕方ありません、
あと少しでイけたのに・・・
自分を抱いたままうつむいています。

「まったくいやらしい子なんだから。人が大勢歩いてるっていうのに、おかまいなしでイキたいの?」
車は何度も信号に捕まり、ノロノロと進んでいました。
相変わらず窓の外を無数の人たちが行き交っています。
「あら?イけなくて拗ねちゃったの?子供みたいねえ」
車がようやく繁華街を抜け、スイスイと走り始めました。
「あんっ」
ローターのスイッチが入りました。
でもこれは弱。

シーナさん、怒っちゃったかな?
私は、シーナさんが今どんなお顔をしているのか見たいと思い、顔を上げました。
シーナさんは澄ましたお顔で運転していました。
でも、それより驚いたのは今走っている道。
見覚えのあるその通りは、私が毎日学校へ行くのに歩いている道でした。
「あ、あのシーナさん?これからどこへ行こうと・・・」

「はい。着いた」
私の言葉が終わらないうちに車が停まりました。
そこは、私が住んでいるマンションのまん前でした。


氷の雫で濡らされて 10
**