2011年5月5日

しーちゃんのこと 01

しーちゃんとは、中学校の三年間ずっと同じクラスでした。
最初に言葉を交わしたのは、私が愛ちゃん=川上愛子さんとバレエ教室でお友達になり、その流れでクラスの愛ちゃんたちのグループに紹介されたとき、中学一年の6月のことでした。

藤原しのぶちゃん、という名前で紹介されたその女の子の第一印象は、幼っぽくてすっごくカワイイ子だなー、でした。
しーちゃんは、前髪長めでふんわりカールな栗毛色のショートヘアーに、黒目がちでまん丸な大きな瞳が特徴的で、まるでヨーロッパのアンティークなお人形さんのようでした。
背は私より少し低くて、全体的にスレンダー。
初めて紹介されたときは、まだ胸もほとんど膨らんでなくて、中性的な美少年のような佇まいでした。

性格は、大人しめ、控えめな感じで、愛ちゃんたちのグループで集まると、背が高くて発育もいい曽根っちの傍らでいつも、私たちのおしゃべりを聞いてニコニコ笑っていました。
でも、打ち解けていくうちにかなりの物知りさんなことがわかりました。
私たちがおしゃべりしていて、何か思い出せないこととかで悩んでいると、それって・・・てポツンと核心を突く答えを出してくれたりします。
かと思うと、ときどき抜群のとんちんかんな天然っぷりを発揮することもあって、何ていうか、不思議な女の子でした。

曽根っちとユッコちゃんとしーちゃんが同じ小学校からのお友達で、愛ちゃんとあべちんが別の小学校で一緒で、中学に入って愛ちゃんとユッコちゃんが体育の時間にお友達になったのを期に、今の愛ちゃんたちのグループが出来たそうです。

しーちゃんのお家でお泊り会をしたことも何度かありました。
初めて行ったとき、とても驚きました。
しーちゃんのお家は、昔から代々この土地で薬屋さんをしているそうで、今は駅前すぐのところに立派な4階建てのビルを建て、一階が店舗、二階全体がしーちゃんたちの住まい、三階と四階はマンションとして貸しているそうです。
二階のしーちゃんたちのお家は、普通のマンションみたく廊下に3つの扉があって、家族みんなのお家としーちゃんのお部屋、しーちゃんのお姉さんのお部屋がそれぞれ独立していました。
しーちゃんのお部屋は、12帖くらいのワンルームで、簡単なキッチンとユニットバスも付いていました。
壁際のラックや衣装ケースには、コミックス本とTVゲームとアニメのDVD、音楽CDがぎっしり。
コミックスは、有名な少女マンガはもちろん、少年マンガからちょっとえっちなのまで、すっごくたくさんありました。
お隣のお姉さんのお部屋にもまだまだあるそうです。
あとは、大きなテレビモニターとさまざまなゲーム機、シンプルなベッドとお勉強机とクロゼット。

「うちの家系はネー、コレクター体質らしいの。パパは趣味でおやじバンドやってるから、ギターを何本も買ってきちゃうし、ママは中学生の頃から今でもクイーンの大ファンで、ステージ衣装のレプリカとかまで買っちゃうんだヨ」
しーちゃんが苦笑いしながら教えてくれました。
「クイーンて、ウイ~アザチャ~ンピョ~ン、のクイーン?」
私が聞くと、
「そう。日本でデビューしたときからずっとなんだって。来日公演も全部行ったし、ファンレターの返事までもらったって」

そんなしーちゃんのお部屋は、遊ぶものには事欠かず、夜通しTVゲームやボードゲームしたり、飽きたらマンガ読んだりして、いつもすっごく楽しく過ごせました。
こういう独立したお部屋を持っていたら、家族に気兼ねなくいろんなことができるなあ、なんて羨ましくも思ったり。

しーちゃんは、絵を描くのも上手でした。
お勉強のノートを貸してもらうと、あちこちの片隅に可愛らしいマンガチックな動物や女の子のイラストが描いてありました。
お部屋には、油絵のキャンバスやイーゼルもさりげなく置いてありました。
何度目かの訪問のとき、描きかけの油絵の風景画を見せてもらったことがありました。
色彩の濃淡の加減とか、私は絵画とかぜんぜんわからないのですが、なんだか本格的で、スゴイ、と思いました。
小学校の6年間ずっと、近所の絵画教室に通っていたそうです。
しーちゃんのお部屋にいつもそこはかとなく香っていた油絵の具の匂いの記憶は鮮明で、今でも同じ香りがすると瞬間的にしーちゃんを思い出します。

しーちゃんと一対一で親しくお互いのお家を行き来するようになったのは、三年生のとき、9月中旬に行った修学旅行がきっかけでした。
それまでも、グループ単位でいつも一緒に遊んでいたし、しーちゃんも含めてグループのみんな対等に大好きだったのですが、私の一番の親友は愛ちゃんでしたし、しーちゃんは曽根っちと一緒にいることが多かったと思います。

修学旅行の行き先は、関西の古いお寺がたくさんある一帯でした。
お部屋割りとグループ行動の単位となる班分けは、幸い一班6人づつということになったので、私たちはいつものグループみんなで同じお部屋に泊まれることになりました。

修学旅行自体は、もちろんワクワクで超楽しみなのだけれど、一つだけ、気にかかってることがありました。
たぶん、みんなでお風呂に入ることになるでしょう。
みんなの裸が見れるのは、すっごく嬉しいのですが、当然私も裸になることになります。
私は、こういう性癖なので、みんなに裸を見られると何か良からぬ余計な妄想をして、その場の空気をおかしくしてしまうかもしれません。
あんまり過剰に恥ずかしがったり、みんなの裸をジロジロ見たりは、よくないよね・・・
できるだけ平常心で、ごく普通に振舞わないと。
気まぐれに私に訪れるムラムラ期は、3日前にした渾身のオナニーで治まっていましたし、グループの5人に対してえっち系の感情はぜんぜん抱いていなかったので大丈夫とは思うけれど、やっぱり少しドキドキしていました。

旅行一日目の夜、お夕食の後でやっぱり、みんなでお風呂に入りに行こう、ということになりました。
泊まったホテルのお風呂は、広い湯船の大浴場で、一応温泉でした。
私たちの他にも、他のクラスの子たちや一般客のおばさまたちなど、十数名くらいがすでに入っていました。

私は、内心かなりドキドキしながらも過剰に隠すこと無く、たんたんと服を脱いで裸になり、タオルで前だけ押さえて他のお友達をうかがいました。
脱衣所で一番モジモジしていたのは、しーちゃんでした。
胸から下をバスタオルで厳重に隠して、モゾモゾと脱いでいました。
「そんな一生懸命隠したって、どうせ中に入ったら見られちゃうんだよん?」
曽根っちが笑いながらしーちゃんをからかっています。
「だってワタシ、子供みたいなからだなんだもん。アソコの毛もちょびっとだし・・・恥ずかしい・・・」
しーちゃんは真っ赤になって、バスタオルを素早くタオルにチェンジして股間を隠しました。
「いいんだよ、それでこそしーちゃんじゃん」
そう言う曽根っちは、タオルを首に掛けた丸裸で、豊かな胸をプルプル揺らしながらしーちゃんの手を取っていました。
なんだか年の離れた姉妹みたいでした。

洗い場の鏡の前に横一列に6人並んでからだを洗いました。
私の隣は愛ちゃんとあべちん。
「なお姫、本当、立派に育ったねー」
あべちんがわたしのおっぱいをしげしげと見ながら、言ってきます。
「あべちんだって、案外着やせするタイプなのねー」
私も負けじとおどけた感じでやり返します。

愛ちゃんとは、バレエのレッスンのときの着替えでお互い見慣れていました。
その他の4人のヌードは初見です。
おっぱいの大きさで言うと、大きい順に、曽根っち、私とあべちんが同じくらい、愛ちゃん、ユッコちゃん、しーちゃん。
アソコの毛もさまざまで、一番しっかり生えていたのは、やっぱり曽根っち。
あべちんと愛ちゃんとユッコちゃんが同じくらいで、やっぱり私は薄いほうみたいで、しーちゃんの順。
しーちゃんは、本当にまだスジの上にチョロチョロ、って感じでした。
何て言うか、5人それぞれ、その人らしい裸で、みんなそれぞれキレイでした。

曽根っちは、もう充分オトナのからだ、って言っていいほどのセクシーな存在感。
愛ちゃんは、腕と脚に筋肉がしなやかについたスポーティなからだ。
ユッコちゃんもしなやか筋肉質系、くっきりスクール水着通りな日焼けの白い部分が艶かしかった。
あべちんは、オトナと子供の端境期、発達途上まさしく女子学生っていう感じ。
しーちゃんは、ロリータなすべすべお肌のお人形さん。

愛ちゃんにやさしく背中を流してもらいながら、そんなことを考えていました。

無事、えっちな妄想を浮かべることもなく、でも5人の裸はしっかり脳裏に焼き付けて、お風呂から上がりました。
学校指定のパジャマ代わりな体操ジャージに着替えたら、これから寝るまでは、楽しいおしゃべりタイムです。


しーちゃんのこと 02

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