「…きなさい、ほら、着いたわよ、お勤めの時間よ…」
どなたかのくぐもったお声とともに頬を軽くペチペチと叩かれる感触で意識が戻ります。
束の間の、ここはどこ?私は誰?状態はお約束。
ここはまだお車の中で、私はぐっすり眠りこけていたよう。
起こしてくださったのはお姉さまでした。
「広場に着いたのよ。もう5時半過ぎだからジョセが散歩に向かっちゃってて、あたしらと同時くらいにここで鉢合わせたの」
お姉さまがご説明くださりながら、私の首輪にリードを繋いでくださっています。
と、私の胸元を見るといつの間にかエプロンは外されて、首輪とサンダルだけの全裸に剥かれていました。
「今はかなちゃんがジョセの相手してるから、早く行っておあげなさい」
お車は広場の入口脇に駐められていて、お車の中には私とお姉さましか残っていません。
まだ半分寝呆け頭ながらも中腰になった私のお尻をパチンと叩かれ、首輪のリードを引っ張られて車外に連れ出されました。
幾分陽が翳ったとは言え夕陽の熱気がまだ残る高原の夕暮れ。
この辺りはゲリラ豪雨には襲われなかったらしく、水溜りも見当たらず木々も芝生も青々と乾いたまま。
時折心地良いそよ風が素肌を撫ぜていきます。
広場の東屋がある場所から少し離れた芝生を中村さまがゆっくりこちらへ歩かれてきます。
どうやら木立から東屋へ戻られる途中みたい。
今朝方私が東屋のテーブル下の簀子の上に置いたジョセフィーヌさまお散歩用のバッグを片手にぶら下げています。
「ジョセのうんちはもうワタシが埋めといたから。ジョセは今パトロール中、程なく戻ると思う」
おっしゃりながらお姉さまと私の前までいらっしゃった中村さま。
ジョセフィーヌさまのお散歩グッズバッグを私に差し出してきます。
「はい、タッチ交代。それでこれはジョセ用のおやつね」
バッグと一緒に中村さまから渡されたのは、わんちゃん用の一口ビスケットの袋。
「今回はペーストのおやつはナシ。今夜は屋敷の庭でバーベキューディナーするから直子もジョセといつまでもイチャイチャしてないで、早めに切り上げて戻ってくること」
水道でシャベルを水洗いしつつ中村さまがつづけられます。
「もっと人数が多いときはここでやるんだけど今日は6人だし時間も押しちゃったから。それに庭のほうが準備も後片付けもラクだしね」
「ジョセも勘付いてるみたいだから早く帰りたがるはず。ディナーのあいだにゆっくりイチャイチャすればいいよ」
からかうような笑顔で中村さまがおっしゃり、洗ったシャベルをタオルで拭ってタオルごと私に差し出してきます。
それらを受け取ってバッグにしまい、他の方々は、と辺りを見回すと、五十嵐さまは角田さまを被写体に広場のあちこちで写真を撮られていました。
お姉さまはいつの間にか私の傍らを離れ、広場の入口近くにしゃがんでお背中を向けていました。
何をされているのだろう?と考えていたら、木立の奥からジョセフィーヌさまが私たちに向けてまっしぐらに駆け込んできました。
まず中村さまに纏わり付かれ頭をワシワシと撫でられています。
しばらくそうされた後、傍らにいた私と目が合ったもののプイとそっぽを向かれ、タッタッタと芝生の中央付近まで駆け出されるジョセフィーヌさま。
お散歩の時間に遅れたことに怒ってらっしゃるのかな?お名前を呼んで私も後に付いていったほうがいいのかな?なんて考えていたら、急にまたUターンして戻っていらっしゃいました。
私の足元まで来られるとやおら、私の首輪に繋がったリードの持ち手をガブリ。
そのまま力任せに引っ張られトットットとつんのめる私。
強い力で首輪を引っ張られ、前のめりに歩き出した私の剥き出しなおっぱいがブルンブルンと大袈裟に跳ねています。
そのままいつもフリスビーをする広々とした空間までリードを引かれて連れて行かれます。
これでは本当にどちらが飼い主でペットなのかわかりません。
私がバッグの中からご愛用の青いフリスビーを取り出すと、ジョセフィーヌさまはやっとリードの持ち手からお口を離してくださいました。
ブランと戻った縄状ロープのリードが尖り始めた左乳首を軽く弾いて、ビクンと感じてしまいます。
「あんっ!」
と、一声悶えて顔を上げると、お姉さまがまたいつの間にか私の傍らにいらっしゃっていました。
両手にピンクのゴム手袋をお嵌めになり、右手になにやら草の束を握られて。
「ほらこれ、摘んどいてあげたわよ」
私の目の前に差し出されたのは見紛うこと無きおぞましきイラクサさまの草束。
青ジソに似た青々とした葉がまばらに茂る20センチくらいの茎を4、5本の束にして、一括りにした持ち手のところにはご丁寧にウエットティッシュが白く巻かれています。
「今回はペーストのおやつはナシなんでしょう?ジョセが構ってくれなくて刺激が欲しくなったら使うといいわ」
ジョセフィーヌさまに強引にリードを引かれたことでマゾ心に小さく火の点いた私を見透かすみたいに目を細められた笑顔で、芝生に置いたバッグの上にその草束をソッと置かれたお姉さま。
その横にはおまけみたいに、ドライブ中の雨宿りで私が下と上のお口で味わった栄養ドリンク剤の空き瓶も。
「だけどまあほどほどにして、早めに帰ってきなさいね」
ついでみたいに付け足されたお姉さまは踵を返され、スタスタとお車の方に戻られます。
私はそのあいだ中イラクサさまに目が釘付けで、一昨日あるじさまからいただいた、そのもどかしくも意地の悪い甘美な苦痛に思いを馳せていました。
やがて遠くでお車のドアを閉じるバタンバタンという音が数回響いた後、エンジン音が遠ざかっていきます。
これでこの広場にはジョセフィーヌさまと全裸に首輪リードの私だけ。
ジョセフィーヌさまはブンブン尻尾をお振りになり、私の右手のフリスビーと私の顔を交互に見ています。
「それではジョセフィーヌさま、運動のお時間です。フリスビーを一緒に楽しみましょう」
まるでご主人さまのご子息と遊ぶ召使いのようなへりくだった気持ちで、ジョセフィーヌさまに語りかける私。
フルネームを呼ばれて益々ブンブン尻尾をお振りになるジョセフィーヌさま。
「ジョセフィーヌさま、いきますよ。はい、フェッチです」
はい、の後に思い切りバックスイングして、フェッチです、という号令と一緒にフリスビーを放り投げます。
捻ったからだを戻すとき剥き出しの両乳房も左右に思いっきり暴れています。
ジョセフィーヌさまはフリスビーめがけてまっしぐら。
ジョセフィーヌさまのお姿を目で追いかけながらふと考えます。
今の私の状況。
人っ子ひとりいない山中の夕暮れに芝生広場で首輪とサンダル以外素っ裸の私が他人様のワンちゃん相手にフリスビー遊び。
おっぱいもお尻もマゾマンコも丸出しなのに少しの不安も感じていないばかりか、超リラックスしている私。
普通に都会で日常生活をしていたら絶対に味わえない気分と体験です。
裸を視てもらいたいというマゾの露出症的な快楽とはまた別の、普通に野外で裸でいることの自然回帰的な開放感。
俗に言う裸族への沼に嵌ってしまいそう。
そんなことを考えていたらジョセフィーヌさまがフリスビーを咥えられて一目散に戻ってらっしゃいます。
フリスビーを受け取りジョセフィーヌさまの頭をワシワシ撫ぜながら左手に握ったご褒美のビスケットを差し出します。
私の左手にジョセフィーヌさまの鼻先が当たり生温かい舌で掌がペロペロ舐められます。
「よーし、もう一回です、ジョセフィーヌさま」
そんな感じで3回4回とフリスビーに興じますが、私には段々と良からぬ欲求が。
掌をジョセフィーヌさまに舐められるたびに、あのペーストを自分の秘部に塗りつけてジョセフィーヌさまに舐められる、気絶しそうなほどのめくるめく快感が体内によみがえるのです。
でも今はペーストが無いので、その快感は望めません。
私がなんとなく気落ちしてしまっていることにジョセフィーヌさまも勘付かれたのでしょうか。
6度目のご褒美が終わって私の掌から離れたジョセフィーヌさまがそのまま後肢立ちになられ、私に覆い被さるように身体を預けて私のお腹を舐めてきました。
「いやん、くすぐったいー」
一瞬腰が引けたものの、その反動で思わず前屈みになる私。
ジョセフィーヌさまのお口との距離が縮まり、私のおっぱいまで舌が届き、左右のそれを入念に舐めてくださっています。
「ああんっ…」
ペースト無しでも舐めてくださるんだ…
汗はうっすらかいているので塩味が気に入ったのかな…
なんて考えながら芝生にお尻を突いた私は、いつしかジョセフィーヌさまに押し倒される格好に。
仰向けに横たわった私を四本肢で跨ぐ形に覆い被さったジョセフィーヌさま。
私のからだを踏まないように器用に肢を動かしながら顔もからだも、おっぱいも下腹部もペロペロペロペロ舐めてくださっています。
尖った乳首を舌で転がされるとビビッと電流が走り、うぅーんと身悶えてしまいます。
やがて下腹部の裂け目から透き通った粘液が滲み出し、ジョセフィーヌさまはすかさずそこへと舌を這わせます。
「はぁぁんっ!」
尖った肉芽が転がされ、思わず大きな淫声が迸ります。
「そう、そこを、もっとぉぉ…」
仰向けの両脚の膝を立て180度近くまで広げ、その部分を誇示するようにジョセフィーヌさまに差し出す私。
でもジョセフィーヌさまはその部分にはそれ以上ご興味を示さず、私の広げた両膝のあいだにポツンと横たわるリードの持ち手を咥えられました。
その途端に思い出したのが昨日、初めてのお散歩帰りの玄関先での出来事。
ジョセフィーヌさまが咥えられた持ち手に繋がるリードの太くてザラザラした感触が私の股間に食い込む股縄のような陵辱。
すかさず私は仰向けなからだを反転し、ジョセフィーヌさまに背を向けてしゃがみ込む体勢なります。
お尻の後方にリードを咥えたジョセフィーヌさま。
私の首輪からからだ前面にピンと張り詰めた縄状リードが股間で直角に折れ、ジョセフィーヌさまによってグイグイ引っ張られます。
撓んでは張り詰め撓んでは張り詰め、腫れた肉芽ごと潰されては緩み、食い込んでは離れをくりかえす蹂躙。
「あんっ、いたいぃ、いいっ、いいぃぃーっ、もっとぉぉ…」
苦痛のほうがより勝るような快感なのに頭がボーッとしてきてどんどん気持ち良くなってきます。
股間への緩急出鱈目でランダムな刺激でも、快感が着実に下腹部の奥底に蓄積されています。
ああん、もっとぉ、もっと刺激を…
知らず知らず目の前のバッグの上に横たわる草束に右手が伸びていました。
これで素肌を嬲れば更なる苦痛が訪れるはずですが、更なる苦痛はより大きな快楽に変わるはずです。
茎の束を手に取り目をつぶって胸に近づけます。
触れたか触れないかという刹那、左おっぱいにチクンとする刺激が広がります。
今すぐにでも草束を放り出したいのですが、逆に自暴自棄のような感情の高まりで草束を左おっぱいから右おっぱいへと押し付けるように擦り付けました。
「あーーっっ、いっつぅーーー!」
葉っぱたちが滑る感触に一瞬遅れて、素肌の皮一枚下からジンジンウズウズ痺れくる無数の痛痒い疼痛。
瞬時に両乳房への刺激が許容を超え、右おっぱい上を通り過ぎた草束は芝生上に放り投げられました。
同時に両おっぱいを乱暴に鷲掴む私の両手。
思い切り掻き毟りたいけれど赤く爛れてしまうから駄目。
僅かに残った理性がお姉さまのアドバイスを思い出させます。
だから決して爪は立てずに乱暴に揉みしだきます。
シクシク疼く両方の乳房をむんずと掴み、人差し指と薬指のあいだに逃した勃起乳首をギュウギュウ押し潰します。
ふと気づくと下半身への刺激は失くなっていました。
ジョセフィーヌさまは私がイラクサさまの草束に手を伸ばしたのをご覧になって、とばっちりは御免とばかりに避難されたのかもしれません。
少し離れた芝生にゴロンと寝そべって、私の痴態を横からぼんやり眺めていらっしゃいました。
それならと、私の左腕が眼の前の栄養ドリンク剤の空き瓶を掴みます。
右手は腕まで使って両乳房を激しく擦りつつ左手は躊躇なくズブリと両足の裂け目へ。
もちろん飲み口の細いほうからです。
しとどに濡れた粘膜は空き瓶を難なく呑み込み、底を握って抽送運動開始。
継続的にもどかしく苛んでくるおっぱいへの疼痛とチュプチュプ音を立てて粘膜を摩擦する硬く冷ややかな感触にどんどん昂ぶる私。
芝生に左頬を埋めて腰だけ高く突き出した顔面支点の四つん這いで昇天間近。
「ああん、いいっ、いいのー、もっともっとぉーっ!!」
「いくっ、いっちゃうっ!あんっ、ジョ、ジョセフィーヌさま、イッてもいいですかっ、イッてもいいですかぁーっ!」
「もっとかきまわしてっ!めちゃくちゃにっ!ああーいいっ、いくぅ、いくぅ、いいーーーーくぅーーーっ!!!」
頭の中に無数の星が弾け飛び、やがて真っ白になるほどの快感。
意識も弾け飛び、束の間気を失なったと思います。
気がつくと芝生の上にうつ伏せで突っ伏していました。
さっきからハアハアとうるさいのは自分の呼吸でした。
おっぱいはまだしつこくシクシクと疼いていますが、いつになく深く充実した快感の余韻を感じていました。
屋外で何の不安も無く生まれたままの姿で自慰行為に耽るという行為は、子供の頃から憧れていたものでした。
お尻がムズムズするなと思ったら、ジョセフィーヌさまが舐めてくださっていました。
全身のあちらこちらがまだヒクヒクと痙攣している中、なんとかからだを起こし一息つきます。
からだを弄り始めた頃よりも太陽が少し翳っていますが、一体どのくらい時間が経ったのかはわかりません。
ジョセフィーヌさまは入口近くの東屋の屋根の下で私に視線を向けてブンブン尻尾を振っておられます。
もはやフリスビー遊びは切り上げて早く帰りたがっていらっしゃるのは一目瞭然でした。
バッグからバスタオルを取り出し全身を軽く拭ってから、私も後片付けを始めます。
私を慰めてくださった栄養ドリンクの空き瓶さまの中には、乳白色に濁った粘液が瓶の三分の一くらいに生暖かく溜まっていました。
遠くの芝生まで飛んでいたイラクサさまの草束も一応怖々拾い、東屋のテーブルの上に、空き瓶さまは水道で洗ってバッグへ。
ひと通りの片付けを終えて私が肩にバッグを提げると、ジョセフィーヌさまが私のリードの持ち手を再びパクリと咥えられます。
でも今度は強引に引っ張るようなことはされず、私の四、五歩先を私に合わせたペースで歩く形で帰途につくジョセフィーヌさまと私。
首輪に繋がったリードをジョセフィーヌさまに引かれている私は完全にご主人さまの下僕ペットでした。
最初こそゆったり歩いてくださったジョセフィーヌさまでしたが、お屋敷が近づくに連れて段々と早足になっていかれました。
帰路の三分の二くらい過ぎた頃には走っていると言っても良いくらいグングン首輪が引っ張られます。
それでなくても山道の上り坂ですから、私はハアハア肩で息をつきながら従います。
とうとう我慢しきれなくなられたのか、お屋敷の門が見えるとジョセフィーヌさまはお口に咥えられたリードの持ち手をポロリとお離しになられ、全速力で敷地内に駆け込んでいかれました。
ギターの弦みたいに張り詰めていたリードがブランとお腹に戻り、息を切らせた私もトボトボ敷地内に入ります。
玄関へとつづくアプローチにはどなたもおらず、木立越しの芝生側で何やら物音がしていました。
木立の向こう側がぼんやり明るく照らされているように見えるのは、何か明かりを灯しているから?
さっきよりまた少し薄暗くなった夕暮れのせいか、そこはかとなく幻想的です。
みなさまがバーバキューの準備をされているのだな、と察した私は、玄関には向かわず木立を抜けて芝生のお庭のほうへ歩を進めました。
「ああ、帰ってきたのね。結構早かったじゃない」
お屋敷のほうから何やらカートを押してきたお姉さまが気づかれてお声をかけてくださいます。
お姉さまったら、一昨日に温泉旅荘さまからいただいた紫色寄りの青い浴衣をお召しになられ、優艶に微笑まれています。
足元にはひと足お先に到着されたジョセフィーヌさまがブンブン尻尾を揺らしてじゃれつかれています。
今朝方お洗濯物が干されていた一帯にテーブルや椅子が置かれ、カートに載せたお料理がいくつかすでに運ばれているみたい。
お洗濯物の物干し紐に小洒落たデザインのカンテラがいくつも吊るされて、その灯りが暗くなり始めた夕暮れを淡く照らし出しています。
「今日はあんまり汚れてないのね。でも汗まみれだからチャッチャとシャワーしてきなさい。もたもたしてたら先に始めちゃうからね」
芝生に置かれたコンロの脇にカートを置かれたお姉さまがこの位置からも内部が丸見えな例のシースルーバスルームを指差されます。
お姉さまが押されていたカート上にはステンレスの串に刺されたお肉やソーセージ、とうもろこし、各種お野菜などが並んでいて、いかにもこれからバーベキューという感じです。
私が肩から提げていたバッグはお姉さまが引き取ってくださいました。
「はいっ」
私もなんだかワクワクしてきて元気よくご返事し、首輪から垂れたリードをブラブラ盛大に揺らしながらいそいそとバスルームに駆け出しました。
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