2011年1月30日

図書室で待ちぼうけ 24

「とーってもステキな男の子に出会っちゃったの、こないだのパーティで」
ケーキを食べ終え、ティッシュで口元を拭った相原さんが弾んだ声で話し始めました。
「なんて言うか、わたしが常日頃思い描いていた理想通りの人なの」
それから相原さんは、乙女チックな表情で延々と、その男の子のことを熱心に話してくれました。

立食形式のパーティでたまたま隣り合って、向こうから話しかけてきたから最初は警戒していたのだけれど、話しているうちに趣味や興味がことごとく合うことがわかって、意気投合しちゃったそうです。
「わたしとすごく似ている感じなの。考え方とか感性とか」
「世の中を斜めに見てる、って言うか、カレのお父さんも政治家で、そこの三男なんだけど、政治なんてくだらないから絶対やりたくない、って。もっと創造的なことがしたい、って」
「お笑いのツボとか見てるネットのサイトとかがわたしともろかぶりなの。でも文科系オンリーじゃなくて、スポーツジム通ってからだも鍛えてるし柔道も習ってるんだって」
「ガキっぽいえっちな感じとかも全然なくって、すっごくイイ感じの人なの」
相原さんは、文字通り瞳をキラキラ輝かせてしゃべりつづけます。

相原さんのお母さまもパーティ会場で二人が盛り上がっているのを目撃してるから当然公認で、パーティ翌日の日曜日に早速デートをして、その日もたくさんたくさんおしゃべりして、相原さんのお家にも寄ってご挨拶したそうです。
その男の子は、現在高一で、県下でも一番優秀と言われている男子校に通っているから、相原さんもその系列の女子高を受験することに決めたそうです。
「だって、再来年にその男子校と女子高、統合するんだって。そしたらカレと一年間は、同じ高校に通えるじゃん」
勉強やスポーツに忙しいその人が自由に出来る時間が火曜日の放課後しかないので、火曜日の放課後にその人に苦手な科目のお勉強を教えてもらって、その女子高の受験に備えるんだそうです。

それが今週の火曜日、図書室に相原さんが現われなかった理由でした。

「へー。ステキな人と出会えてよかったねー・・・」
私は、どんどん沈んでいく自分の気持ちを悟られないように、つとめて明るく言いました。
「うん。これはきっと、運命的な出会い、だと思う」
相原さんは、頬を紅潮させて無邪気に言い放ちます。
照れながらも自信に満ちた相原さんがすっごく魅力的で見蕩れそうになりますが、見ているとどんどん心が痛くなってくるので、うつむいて目をそらしました。

「それでね・・・」
ずーっとしゃべりっぱなしだった相原さんが急に声を落とし、私の顔を今日初めてまっすぐに見つめました。
「しばらくの間、わたし、えっちなこと、封印することにしたの」
ひそめた声で私に言います。

やっぱり。
私には、次につづく言葉が予想できました。
落胆が顔に出ないように心の中で身構えます。

「だから、森下さんとのアソビももう、できない」
「・・・う、うん。そのほうがいいと、思う・・・」
「だよね?学校の教室や公園で裸になったりするの、やっぱりヘンだよね?ヘンなオンナだよね?」
「・・・」
「だから森下さん、わたしがあんなことやってたってこと、ぜーったい、誰にも言わないでね。秘密にしといてっ。お願いっ!お願いっ!」
私に向かってペコペコお辞儀をくりかえしています。
「うん。もちろん。今までだって誰にも言ってないし、これからも・・・」
「そうだよね?森下さんはそういう人じゃないもの、ね?あーよかったー」
心底ホッとした、って表情になりました。

「これがそのカレ」
パーティで撮ったらしい何枚かの写真を手渡してくれました。
相原さんより7~8センチくらい背の高い、どちらかと言えば細身でショートウルフカット、表情に少し幼さが残るものの整った顔立ちな、見るからに爽やかそうなスーツ姿の男の子が相原さんと並んでニーッって笑っています。
「カッコイイでしょ?」
「うん。相原さんのドレスもすっごくステキ」
私は、わざと男の子のことにはふれず、相原さんのドレスを褒めました。
実際、相原さんのドレス姿はすっごく綺麗だったんです。
髪を少しアップめにして、両肩の出たデコルテを着こなしてポーズをとる相原さんは、オトナっぽくてセクシーで、私にとってはその男の子よりも何百倍も魅力的でした。

「でも、まだ森下さんにはカレの実物、会わせてあげない。わたしたちがもっと親密になってからじゃないとカレ、森下さんに盗られちゃうかもしれないから。カレとわたしが気が合うってことは、カレと森下さんも趣味が合う、ってことでしょ?森下さんカワイイから、あぶないあぶない」
相原さんが冗談めかして、私が見ていた写真をバッと取り上げました。
「そんなことしないよ。二人はお似合いだと思う。がんばってね」
私は、なんだか疲れてきました。

「本当は、カレが望むならすぐにでもヤッチャテいいんだけど、ほら、今わたしちょっとマズイじゃない?」
相原さんがまた声をひそめます。
「えっ?なんのこと?」
「剃っちゃったじゃないアレ。毛。カレがアレ見たら、ナンダコイツ?って思われちゃうじゃない?あーあ。なんであんなバカなことしちゃったんだろう・・・生え揃うまで見せられないよー」
バカなことじゃないよ、すっごくキレイだよ・・・
言いたいけれど言えません。

それからもしばらく相原さんのお惚気につきあいました。
私の心の中は、真っ暗く沈み込んでいましたが、うんうんて相槌をうって、がんばってって激励して、そのうちお母さまがいらしてリビングでまたシュークリームをご馳走になって、世間話をして、そろそろおいとましようとおトイレを借りたとき、やっぱり生理が始まりました。
一応必要なものはバッグの中に入れてきてたので、あわてずにはすみましたが。

エレベーターまで送ってくれた相原さんは、別れ際にこんなことを言いました。
「わたし、森下さんにすっごく感謝してる。だって森下さんがパーティ行ったほうがいい、って言ってくれなかったら、行かないつもりだったんだもん。そしたらカレとも知り合えなかった」
私は、小さく左右に首を振りながらも黙っていました。
「それで、うちの母親が、森下さんってたぶん、あげまん、だって言ってた」
「あげ?まん?」
「なんだか、その人とつきあうと相手の運気が上がる女性のことをそう呼ぶんだって。母親、この前のとき森下さんの手相見てたじゃん?それでだと思うんだけど」
「ふーん・・・」
「わたし、まさしくそれだった。ありがとう。ね?」
「私、何もしてないよ・・・」
「ううん・・・」
相原さんは、ゆっくり私の背中に両腕をまわして、ぎゅーっと抱き寄せました。
でも、すぐにからだを離してニッコリ笑います。
「それじゃあまた学校で、ね?たまに教室まで会いに行くから」
「・・・うん」
「バイバーイ」
「・・・ばいばい」
もちろんキスは、くれませんでした。

エレベーターの扉が閉まって、私はズルズルとその場にへたり込みました。
なんだか疲れきっていました。
悲しいとか、寂しいとか、悔しいとかよりも、とにかく疲れて心が空っぽになっていました。

その夜は、どうにも眠くて早くにベッドに入りました。
グッスリ寝込んで夜明け近く、時計を見ると午前三時半、なぜだかパッチリと目を覚ましました。
その途端、数時間前に相原さんから聞いた言葉の数々が、雪崩のように頭の中を埋め尽くしました。
暗闇の中で上半身を起こします。

もう相原さんと秘密のアソビ、出来ないんだ。
もう相原さんとキス、出来ないんだ。
もう相原さんの裸、見れないんだ。
もう相原さんは私のからだ、さわってくれないんだ。
もう相原さんとえっちなお話、出来ないんだ。
涙がポトポトポトポト、パジャマやお布団を濡らします。

相原さんのことが大好きで、ずっと一緒にいたかった・・・
そんな気持ちに今さらながら気づきます。
私、フられちゃったんだ・・・
いいえ、相原さんにとっては、私とのことに恋愛的な感情はまったく無かったでしょう。
たとえば子供の頃、仲のいい女の子同士でお医者さんごっこをするのと同じようなアソビの感覚。
勝手に恋愛感情を抱いていたのは私だけ・・・
相原さんの中では、本当の恋愛ができそうな相手をみつけたから、子供っぽいアソビから卒業することにしただけ。
私とは、ずっと気の合うお友達でいられる、って思っているはずです。
つきあうとかフられる以前の問題だったんです。

でも私は、相原さんに対して普通のお友達以上の感情、たぶん愛情を感じていました。
それは、相原さんからカレシが出来たから、って言われてすぐに、はいそうですか、と忘れられるものではありません。
かと言って、相原さんにこれ以上、二人でえっちなことしようよ、って迫るなんて、私には到底出来ません。
幸いなのは、相原さんとは違うクラスだから、会わないと決めれば意外とかんたんに会わずにすむこと。
そうやって忘れていくのが一番なんでしょうけど・・・

同性を好きになると、こういうすれちがいがあるのか・・・

私は、ひとしきり泣いた後、いつの間にかまた眠っていました。

次の週の火曜日。
期末試験間近なので、図書室はまあまあ賑わっていました。
当然ですが、相原さんは来ません。
私は、図書室を閉めた後一応、三年一組のお教室を覗きました。
誰もいませんでした。

その次の週は、期末試験期間で図書室はお休み。
私は、かなり真剣にお勉強に励みました。

試験が終わってホッとした頃には、相原さんショックからもだいぶ立ち直って、えっちなことをしたい気分も戻ってきていました。
お部屋でひとりえっちをしていると、相原さんの手や唇の感触を思い出して、せつなくなることもありましたが・・・
雨の中を傘をささずにズブ濡れで帰って、スケスケ露出の気分を味わったりもしました。

その次の火曜日は、いつものヒマな図書室に戻り、まったりと過ごしました。
もう帰りに相原さんのクラスを覗くこともしませんでした。

その次の週の火曜日が中学生の私にとって最後の図書室当番でした。
3年生は受験が控えているので、一学期末までで現場での委員活動はおしまいということになっていました。
私は、ひそかに何か思い出になることがしたいな、って思っていました。

その日もまったりとした図書室でした。
補佐の子は、いつか少女コミックを貸してくれた2年生女子でした。
まったく利用者が来なくて、二人でずっと小さな声でおしゃべりしているうちに4時になりました。
「もう今日はいいわね。後は全部私がやるから、あなたもう上がっていいよ」
「あ、そうですか?ありがとうございます」
補佐の子がニッコリ笑います。
「先輩、ご苦労さまでした。お世話になりました。受験勉強、がんばってくださいね」
「うん。ありがとう。あなたも元気でね」
「はい!」
補佐の子が嬉々として廊下に飛び出していきました。

静まり返った私一人だけの図書室。
私は席を立ち、カウンターから出て、奥の書庫にゆっくりと歩いていきます。
一番奥まったところで立ち止まり、からだを屈めてスカートをまくり上げ、ショーツをスルスルっと脱ぎました。
上履きも脱いでショーツを足元から抜き、スカートのポケットに突っ込みます。
上履きを履き直し、そのまま閲覧机のほうまで戻り、ノーパンを意識しながらぼんやりと夏の夕方の西日が射し込む窓の外を眺めました。

あと10分位したらもう一度書庫の奥に行って、ブラウスを脱いでブラもはずすつもりです。
オールヌードになってしばらくたたずむつもりです。

相原さん、早く来ればいいのに・・・


しーちゃんのこと 01

2011年1月29日

図書室で待ちぼうけ 23

一応お教室の中に入って、相原さんの机のところまで行ってみます。
バッグとかも置いてなくて、相原さんが学校に残っている形跡はありませんでした。
どうしちゃったんだろう?
廊下に出て、図書室前の女子トイレも覗いてみましたが、個室は全部空いていました。
私は、急におろおろしてしまいます。

何か急用が出来て、今日は都合悪くなったのかもしれない・・・
何か急病になってしまって、今日は学校をお休みしたのかもしれない・・・
相原さんの携帯電話の番号を聞いておけばよかった・・・

一人とぼとぼと帰り道を歩きながら、私はどんどん寂しい気持ちになっていました。
あらためて考えてみると、私と相原さんは、お互いの家の電話番号も教えあっていませんでした。
なんだかとても心配な気持ちなのですが、かと言って、これから相原さんのお家まで訪ねていくのも大げさな気がするし。
とにかく明日のお昼休みに相原さんのクラスまで会いに行ってみよう。
いつも相原さんと別れる商店街の交差点で、そう決めました。

次の日のお昼休み。
私は、愛ちゃんやあべちんたちと集まってお弁当を食べながら、気もそぞろでした。
相原さんのクラスを覗いて、もしいなかったら、どうしよう?
クラスの他の子に聞いてみるべきよね・・・
また、学校のどこかでえっちなアソビしてるかもしれないし・・・
学校中の女子トイレを探してみようか・・・
お弁当を食べ終わって立ち上がろうとしたとき、ドア際の席の男子に大きな声で呼ばれました。
「もりしたーっ、お客さんが呼んでるよー」
ドアのところに相原さんが立って、小さく手を振っていました。

「昨日はごめんっ!森下さんに言うヒマがなくって、勝手に約束破っちゃて・・・」
相原さんは、本当に申し訳無さそうに胸の前で両手を合わせて深くお辞儀をします。
「う、うん・・・お教室に行ってもいなかったから、ちょっとビックリしちゃったけど・・・でも昨日、何かあったの?」
「昨日の昼にも、放課後行けないこと森下さんに断わっておこうと思って、ここ来たんだけど、森下さんいなかったから」
「昨日は、お昼休みも図書室当番だから・・・」
「あっ、そっかー。図書室行けば良かったんだー。わたしってバカー」
相原さんは、なんだかいつもよりルンルン明るい感じです。

「それで、昨日は何かあったの?」
「そうそう。それで、これは説明するとすっごく長くなる話なんだけど、でも森下さんには絶対聞いて欲しい話なんだけど、火曜日がもうダメになっちゃうから・・・」
「えっ?」
「あ、だから、わたしこれから火曜日の放課後に時間がとれなくなっちゃうんで、森下さんとの約束をキープすることができなくなっちゃうの、ね?だから、えーっと、今週の土曜日、時間ある?」
「え?うん・・・今週の土曜日は別に予定ないけど・・・」
「よかった!じゃあ2時にこの間と同じ場所で。またわたしの家へ来て」
「う、うん。それはいいけれど・・・でも、昨日は何かあったの?」
「うん。だからそれは土曜日に教えてあげる。ごめん。わたしこの後すぐ職員室に行かなければならないから。じゃあ、土曜日2時ねー」
そう明るく言って、相原さんは小走りに廊下を戻って行きました。
結局、相原さんがなぜ昨日現われなかったのか、私にはまったくわからないまま、土曜日を待つことになりました。

「ねえねえ、今の2年のときに同じクラスだった相原さんでしょ?」
私が自分の席に戻ると、すかさずあべちんが聞いてきました。
「うん。そう」
「なお姫、相原さんと友達だったんだー?」
「うん。3年になって図書室で会ってから、お話しするようになったの」
私は瞬間、だいたい一ヶ月前の出会いから今までのアレコレを思い浮かべて、ちょっとどきどきしながら答えます。

「へー。あの人、2年のときは無口で目立たない人だったよねー。アタシ、一回もしゃべったことなかったんじゃないかなー?」
曽根っちが横から口をはさみました。
あべちんが肯いて、
「相原さんて、なんとなく1年のときの、まだわたしらと打ち解けていない頃のなお姫に似てるなー、って思ってた」
「育ちの良さそうな感じとか、いつも一人で本読んでるとことか。だからわたし、相原さんのことひそかに、なお姫2号、って呼んでたんだ、心の中で」
お弁当箱を片付けながらあべちんがつづけます。
「相原さんって黙ってると、なんとなく人を見下しているみたいな表情に見えない?とくに目が。だから近寄り難かったんだよねー」
「でも、今見た感じだとずいぶん明るめになったねー。元々キレイな顔の人だなーとは思ってたけど、なんだか見違えちゃってた」
私は、そうそうその通り、って感じに大きく肯きました。

土曜日。
私は、何を着ていこうか迷っていました。
生憎、朝から小雨がパラつく梅雨どき特有の気温も湿度も高いジメジメしたお天気でした。
今日、相原さんから何をお話しされるのか、私には皆目見当がつきませんが、えっちな展開になって欲しいなあ、ていう願望は溢れるほどありました。
ただ、少し気になっているのは、そろそろ生理がやって来る周期なこと。
でもまあ、だいじょうぶでしょう。

やっぱり脱ぎやすい服がいいよね・・・
あれこれ考えて結局、生成りのコットンのシンプルな半袖ワンピースにしました。
約束の時間前には一応雨も上がっていたので、折りたたみの傘をバッグに入れて家を出ました。

相原さんは、この間の帰り際に着ていたインディゴブルーのざっくりした半袖ワンピース姿で待っていてくれました。
「なんだかはっきりしない天気。早くカラッと夏にならないかなあ」
相原さんが空を見上げながら、少し前を歩いていきます。
今日の相原さんがノーパンノーブラなのか、見ただけではわかりません。
でも、私はこうしていつもの相原さんに会えただけでも、とても楽しい気分になっていました。

相原さんのお家に着くと、グレーのスウェット姿な相原さんのお母さまが迎えてくれました。
「森下さん、いらっしゃい。涼しくしてお待ちしてたのよ。さ、どうぞどうぞ中へ入って」
あれ?
お母さま、いるの?

相原さんのお家におじゃまするのは、これで2回目ですが、もはやお母さまともすっかり打ち解けた感じになっていました。
そして、この前おじゃましたときよりも、相原さんもお母さまも、何て言うか楽しげで、明るめで、ウキウキしているように感じました。
あれ?

私の頭の中を急速に?が埋めていきます。
何かがおかしいんです。
私と相原さんは、靴を脱ぐとそのまま二人で相原さんのお部屋に直行しました。
相原さんのお部屋は、カーテンが大きく開かれ、明るくキレイに整頓されていました。
お部屋の真ん中に小さなガラスのテーブルが置かれて、私と相原さんはクッションを敷いて絨毯の床に向かい合って座りました。
相原さんは、カエルさんのぬいぐるみをひとつ、膝の上に置いてニコニコしています。
ほどなくドアがノックされ、お母さまがケーキと紅茶のポットを運んできてくれました。
「どうぞ召し上がって。今日はゆっくりしてってね」
お母さまが私に向けてニッコリ笑いかけてから、静かにお部屋を出て行きました。

私は、戸惑っていました。
なんて表現したらいいのか・・・
すっごくヘンな言い方ですが、健全すぎるんです。
普通にお友達のお家に遊びに来て、普通に迎えられてる感じ。
それはつまり、いたって普通なことで、戸惑うようなことでは全然ないのですが、私と相原さんがそういう健全な空間に身を置いていることに対して、大きな違和感を感じていました。

つまり、こういう状況では、今まで私と相原さんが共有してきた、えっちなこと、が入り込んでくる余地がまったく無いんです。

「じゃあ、とりあえずケーキ食べましょ?」
相原さんは、なんだかルンルン系シアワセっぽいオーラを発しながら、私を見てニッコリ微笑みます。
「う、うん」
私は、得体の知れない悪い予感が胸の中に広がるのを感じながら、相原さんがお話しし始めるのを待ちました。


図書室で待ちぼうけ 24

2011年1月23日

図書室で待ちぼうけ 22

スカートの裾をウエストに挟んで、まくれた状態をキープした相原さんは、両手で胸を隠すような素振りをしたり、かと思うと胸は突き出して両手を後ろに組んだり、顔は写さないで、っていう感じでわざとそむけたりと、見て欲しいのだけれどやっぱり恥ずかしい、みたいな絶妙なポーズと表情を作ります。
それを私も頬を赤くしながら夢中でカシャカシャ撮りました。

相原さんが教壇の上によじ登ろうとしたとき、チャイムが鳴りました。
「あーあ、下校時刻になっちゃった。でももう一枚だけ」
急いで教壇の上に上がった相原さんは、両脚を大きく開いて前に投げ出し、両手はお尻の後ろについておっぱいを突き出すように上半身をのけぞらせた、すごくいやらしいポーズをとりました。
「森下さん、撮って」
せつなそうな表情をした相原さんが私に悩ましい目線を投げてきます。
私は、綴目が2センチくらい開いてしまっている相原さんのアソコのピンクな中身が画面のまん中にくるように調整して、シャッターを押しました。

相原さんは、急いで教壇から降りてブラを直し、ブラウスのボタンをはめています。
私は、相原さんに近寄ってケータイを差し出しました。
「ありがと。これで念願が叶った」
相原さんがニコって笑い、素早くチュッって私に唇を重ねました。
「それじゃあ、帰りましょ」
「・・・うん」
すっかりコーフンしてしまった私は、相原さんに寄り添うようにからだをくっつけてお教室を出ました。

撮った画像を見るために、周囲をキョロキョロ気にしつつ、二人でからだをぴったりくっつけて相原さんのケータイの画面を覗き込みながら歩きます。
「ずいぶん枚数撮ったんだー。うわー。これなんかちょーやらしくない?」
「相原さんたらノリノリなんだもの」
「うわっ、これー。自分でも恥ずかしー」
「でもその表情、すっごくキレイだよー」
ひそひそとお話してクックッって笑います。

「もうあと2、3枚分くらい、メモリ残ってるかな?」
相原さんの言葉が合図だったように二人は無言で公園への路地を曲がりました。
でも、今日も子供たちとおばさまたちが数人、遊んでいました。
「まあいっかー。これからまた何度もチャンスあるだろうし、わたしにまた発情期が来たら、もっともっとえっちな感じのを撮ってもらうから」
公園の入口の前で立ち止まって、相原さんがひそめた声で言いました。
またブラブラと駅への道に戻ります。

「ねえ、相原さん?」
「ん?」
「相原さんは、男の人との経験、あるの?」
この数日間にむくむくとわいてきた、聞いてみたいことの一つでした。

「あるみたいに見える?」
「うーんと・・・相原さん、そういうことすごく詳しいから、ひょっとしたら、って思って・・・」
「わたしの知識は全部ネット。わたしのからだをあんな風にさわったのは森下さんが初めて。誰かのからだをあんな風にさわったのも。男の裸なんて、まったくさわったことない」
「そうなんだ・・・」
「わたしは今のところ、早く男としてみたい、っていう欲求はないの。前にも言ったと思うけど、バカな男とだったら可愛い女子とのほうがいいや、って感じ」
「わたし、理想高いから。すっごくステキな人じゃないとその気にならないだろうなあ」
「今は、男とえっちがどうこうって言うよりも、自分の性欲を鎮める方法、って言うか、より気持ち良くなる方法をいろいろとみつけることに興味がある。自分は、どういう状況で、どうされるのが一番気持ちいいのか、とか」
「男と女のセックス、ってなんだか生々しいじゃない?交尾、生殖、下手したら妊娠って感じでさ。オチンチンに興味が無いわけじゃないんだけど・・・アレをわたしの中に入れるんだったら、少なくともその相手の男がすごく尊敬できるとか、どうしようもなく愛しちゃったとか、がないとイヤだなあ。今のところ」
「ふーん」
相原さんの露骨な言葉遣いに少しビクっとしながらも、良かったーって胸を撫で下ろします。

「森下さんは?」
「あ、私も同じかなあ・・・今のところ男子には全然興味ない」
「でもわたし、森下さんがあんなにえっちな顔するなんて思いもよらなかった。すごく感じやすいし」
私はギクッとしてしまいます。
「すっごく可愛かった。森下さんの恋人になれる男はシアワセもんだろうなー」
相原さんがイタズラっ子の目で私の顔を見ながら笑います。
「そ、そんなこと・・・ないと思う」
「恥ずかしがるとこがまた、可愛いー」
うつむいてしまった私をからかうように言ってきます。
私は、絶対に口に出しては言えない言葉を相原さんに向かって心の中でつぶやきました。
私は、男の人を好きになることは、ないの・・・
そして今、私の恋人は、たぶん相原さん、あなたなの・・・

いつもの交差点でお別れです。
「今日森下さんに会ったら、終わったと思ってた発情期がぶりかえしちゃったみたい。こんなこと珍しい。普通は最低一週間くらいは大人しくなるのに」
相原さんが笑って言います。
「来週はきっと、わたしのえっち度も先週並みに戻ってると思うから、またいろいろ遊ぼう、ね?」
相原さんが耳元でささやきました。
「うん」
私は、相原さんにからだを寄せてうなずきます。
「あ、それから今週末のパーティ、楽しんできてね」
「うん。写真いっぱい撮ってくるから」
そう言って片手を小さく振りながら、相原さんは横断歩道を渡っていきました。

中二のとき、男性恐怖症の件でバレエの先生にご相談したときに言われた、いつかきっと目の前に現われる大切に思える人、って相原さんのことなのかもしれないな・・・
私は、お家への道をゆっくり歩きながら、そんなことを考えていました。

次の火曜日までの一週間は、とても長く感じました。
相原さんのことばかり考えていました。
えっちなことに対する欲求はもちろんでしたが、そればかりではなく、単純にお顔が見たい、会ってお話がしたいっていう感情でした。
かと言って、別の日の昼休みや放課後に2クラス分離れた相原さんのクラスのお教室まで会いに行く、ということはしませんでした。
何か違う気がしたんです。
私と相原さんだけしか知らない、火曜日放課後に図書室で会って、その後、お教室で二人だけで秘密のお話や遊びをする、っていうルールは、守りたかったんです。
文字通り、指折り数えて火曜日が来るのを待ちました。

その日は、学期末の試験も近づいて来ていたので利用者も多く、珍しく忙しい図書室でした。
おまけに、二年生の理科の先生が参考書に指定した室内閲覧のみ貸出し不可の図書を持ち出してしまった生徒がいるみたいで、その問い合せの対応や、いつから無くなっていたのかを調べるために他の委員を呼び出したり、担当の先生への報告やらで、いつになくせわしなく時間が過ぎていきました。
私は、放送室や職員室への行き来は補佐の子にやってもらって、図書室での受付に専念しつつ、忙しいながらも入口のドアが開くたびに来室者をチェックして、相原さんが来るのを心待ちにしていました。
でも、退室時間までに相原さんは現われませんでした。

貸出し不可図書の持ち出しは大問題ですから、図書室を閉めた後も補佐の子と二人、職員室で担当の先生と打ち合わせをして、私が一人になれたのは、いつも相原さんと教室で落ち合う時間より15分くらい遅くなりました。

相原さんは、きっと図書室が混んでいるのを見て、遠慮してお教室で待っていてくれる・・・
そう信じて急いで階段を駆け上がり、息を切らして三年一組のドアをガラッと開けました。

西日に照らされたお教室には、誰もいませんでした。


図書室で待ちぼうけ 23

2011年1月22日

図書室で待ちぼうけ 21

スカートの裾を気にしつつ、早足で家路を急ぎました。
夜7時前の駅前通りは、通勤やお買い物帰りらしい人たちがたくさん歩いていました。
こんなところで転んでスカートがまくれたりしたら・・・
交通事故に巻き込まれて倒れてしまったら・・・
そんなことを想像するだけで、カーッと頭に血が上ってしまいます。

家に着いて、母への挨拶もそこそこに自分のお部屋に飛び込みます。
スカートをまくり上げて、自分のアソコに手をやります。
溢れ出すほどではありませんが、ジットリと濡れていました。
相原さんのお部屋やお風呂場で、あんなに何回も何回もイったのに、また、です。
アソコを少し広げてティッシュで丁寧に拭きとってから、新しいショーツを穿きました。

その夜。
ベッドに寝転がって今日の出来事を思い出しました。
初めて、な体験ばかりでした。

初めてインターネットのえっちなページを見ました。
初めて他の人がオナニーしているところを見ました。
初めて唇と唇のキスをしました。
初めて他の人の裸のからだをあちこちさわりました。
初めて他の人に裸のからだをあちこちさわられました。
初めてのピンクローター。
初めて他の人の指でイかされました。
初めて他の人の前でオナニーをしました。
初めてノーパンで町に出ました。

こんなにたくさんの、初めて、をくれた相原さんのことが大好きになっていました。
相原さんとキスをして、お互いのからだをまさぐりあって、相原さんのアソコに指を入れて、相原さんにも指を入れてもらって、お互いに気持ち良くなって・・・
からだのあちこちにまだ残っている相原さんからの愛撫の感触をたまらなく愛おしく感じていました。

でもその夜は、さすがに頭もからだも疲れてきっていたようで、オナニーがしたいと思いながらもまもなくグッスリ眠ってしまいました。
翌日曜日、母がお昼からお出かけでお家に誰もいないのをいいことに、午後中ずっと、お部屋の姿見の前で裸になって思う存分、相原さんとのあれこれで思い出しオナニーをしました。
妄想の中の相原さんは、本当の相原さんよりもっとイジワルでした。
私のお尻をぶったり、イきそうになると焦らしていやらしい言葉を投げつけたりもしました。
すっごく気持ち良くって、何回も何回もイきました。

次の週の火曜日。
湿度高めな蒸し暑い一日。
その日も相変わらずヒマな図書室でした。

相原さんが図書室に現われたのは、退室時間間近でした。
私は、相原さんに早く会いたいと思っていたので、なかなか姿を現わさない相原さんにヤキモキしていました。
補佐の後輩の子にも早く上がってもらっていたので、相原さんが来たときには、図書室には私しかいませんでした。
相原さんは、まっすぐにカウンターまで来てニッコリ笑ってから、
「先に教室で待ってる、ね」
って告げるとすぐ図書室を出て行きました。
閉室時間までまだ5分くらいあったのですが、私は手早く片付けをして図書室を閉め、相原さんが待つ教室へと急ぎました。

「この間は、お疲れさま。すっごく楽しかった、ね?」
なんだか照れ臭そうに笑いながら、相原さんが手招きをします。
いつもの時間のいつもの教室、いつもの席。
相原さんは、今日は上着は着てなくて、半袖ブラウス姿でした。
ブラジャーもちゃんと着けているようです。

「こう蒸し暑いと、さすがにブレザーはカンベンして、って感じ。で、上着着てないとノーブラもマズイっしょ?」
私の視線を追っていたらしい相原さんが弁解するみたいに言いました。
「でも、ノーパンにはなってるんだ。自分で設定したお約束だし。ほら」
そう言って立ち上がると、私の目の前でスカートをバサッっとまくり上げました。
相原さんの無毛なアソコが目に飛び込んできます。
私は、思わず顔がほころんでしまいます。

「でも、どうもあの日森下さんと遊んだことで、わたしのえっち心が大いに満足しちゃったみたいで、発情期が去ってっちゃったみたいなんだ」
「今は、あんましえっちな気分になれない、って言うか・・・興味が向かないって言うか・・・」
相原さんは、すぐにスカートを戻して席に座り直しました。

私は、ひそかにがっがりです。
私は、あれからずーっとえっちモード全開でした。
ふっと気がつくと、いつも相原さんとのことばかりを考えていました。
相原さんとこんなことをしてみたい、あんなことをしてみたい、って妄想ばっかりしていました。

「だから、今日は森下さんと普通におしゃべりしようと思って」
相原さんにその気が無いのであれば仕方ありません。
私たちは、好きなマンガや音楽、お洋服やお化粧のこと、学校でのあれこれや進路のことなんかをたくさんおしゃべりしました。
やっぱり相原さんと私は波長が合うみたいで、えっちなことじゃなくても、とっても楽しくおしゃべりできました。
私は、進路をまだはっきり決めていなくて、とりあえず共学じゃなくて女子高へ行く、くらいしか考えていなかったのですが、相原さんも同じらしく、一緒の高校に行けるようにがんばろうね、なんて誓い合ったりもしました。

「そう言えば今週末だよね?パーティ」
「うん。あの翌日、母親と繁華街のブティックに車で行って、綺麗なドレス買ってもらったんだ。オトナっぽいブルー系でツヤツヤした生地の肩が出ちゃうやつ。もちろんショールもするんだけど」
「へー。いいなあ」
「もしもパーティがつまらなくても、あのドレス買ってもらえただけでおっけー、って感じ。キレイなアクセサリーとかも買ってもらったし。写真撮ったら見せてあげる」
「うんっ!」

「あ、そうだった!また忘れるとこだった」
あと15分くらいで最終下校時刻、ってなった頃、相原さんが自分のバッグをガサゴソして何かを取り出しました。
「これ」
相原さんが見せてくれたのは、学校に持って来ることは禁止されている携帯電話でした。
「せっかく森下さんていうパートナーが出来たのだから、えっちな写真撮ってもらおうって思ってて、いつも忘れちゃってたの」
「今はえっち気分薄れてるけど、せっかくだから撮ってくれる?」

相原さんが私の手を取って、そのケータイでの写真の撮りかたを教えてくれました。
二人で黒板の前の陽が当たる明るめな場所に移動します。
「一人でセルフ撮りしても、なかなかいい感じに撮れなくてさ」
相原さんが黒板をバックにして、私の前に立ちました。
パサッとスカートをまくり上げます。
「撮って」
私は、ケータイのレンズを相原さんの下半身に向けてシャッターを押しました。
カシャーッって音がして、ケータイの画面に相原さんの無毛なアソコが固定されました。
毛穴のプツプツや割れ始めのスジまでクッキリ画面に残されています。

「全身も」
そう言われて私は後ずさりし、画面に相原さんの全身が入るように調整します。
「ねえ?お顔も写しちゃって、いいの?それとも首から下?」
私は、どきどきが早くなるのを感じながら尋ねます。
「あ、うん。別にいいよ。別に誰に見せるワケでもないから」
相原さんは、スカートの裾を両手で胸の下あたりに上げて掴んだまま、なんでもなさそうにそう言って笑います。
「それじゃーいきまーす」
私が言うと、急に笑顔をひっこめて、なんとも言えない恥ずかしそうなお顔を作りました。
カシャーッ!
ケータイ画面に映し出された相原さんの姿は、いたいけな女子中学生がイジメかなんかで誰かに命令されて無理矢理お教室でスカートをまくらされているようにも見えて、私はゾクゾクっと感じてしまいます。
「もう一枚」
カシャーッ!
「もう一枚」
カシャーッ!
相原さんは、教壇にもたれたりお尻を出したり、さざまなポーズを作りました。
それを私はどきどきしながら夢中でカシャカシャ撮影しました。

「シャッターのカシャカシャっていう音を聞いていたらなんだか、からだがだんだんコーフンしてきちゃった・・・」
その言葉通りに紅潮した頬の相原さんは、
「ちょっと待ってて」
と言うと、うつむいてブラウスのボタンをはずし始めました。
私は、ケータイを片手にじーっとそんな相原さんをワクワク見つめます。

ブラウスのボタンをすっかりはずした相原さんのはだけた胸に、白いレースのブラジャーが見えています。
どうするつもりなのかなー、って見ていると、相原さんはブラを着けたまま両方のカップをお腹のほうにグイッとズリ下げました。
カップから解放された二つの乳房のふくらみがプルッと現われて、ツンとしたピンクの乳首も露になりました。
ズリ下げられたブラの二つのカップ上縁がそれぞれ左右の下乳を持ち上げているので、尖った両乳首がなおさら上を向いて伸び上がっているように見えます。
「こういうのって、なんだか無理矢理脱がされた感があって、よくない?」
相原さんがニッと笑います。
私は、ゴクンとツバを飲み込んでからケータイを構えました。


図書室で待ちぼうけ 22

2011年1月16日

図書室で待ちぼうけ 20

それから脱衣所に戻り、濡れたからだをバスタオルで丁寧に拭いました。
背中は、相原さんがやさしく拭いてくれました。

「あー、さっぱりしたっ!なんだか心もからだもっ。ねえ、先にわたしの部屋に戻ってて」
相原さんが手早くからだを拭ってからそう言い残し、裸のままリビングのほうへ消えていきました。
私は、また黄色いバスタオルをからだに巻きつけて、相原さんのお部屋に戻りました。
ベッドの縁に浅く腰掛けます。
私も同じように、なんだかすっきりさっぱりな気分でした。

ほどなく戻って来た相原さんが、よく冷えた缶入りのスポーツドリンクを私に手渡してくれて、自分でもパチンと開けてグイーっと飲みます。
「あーーっ!美味しいぃっ!」
私もゴクゴク喉に放り込むように飲みました。
本当に美味しいっ!

「もう五時半過ぎかあ」
相原さんがそう言って、スタスタと窓のほうに歩いて行き、閉じていたカーテンを左右に豪快に開きました。
まだ充分に明るい光が窓から差し込んで、途端にお部屋が明るくなります。
「ずいぶん陽が長くなったねえ。もうそろそろ夏至だもんねえ」
明るいお部屋の中で見る相原さんの全裸は、綺麗だけどやっぱり、私がちょっと恥ずかしくなってしまいます。
そう言う私もタオル一枚だけの姿なんですが・・・

服を着なきゃな、って思いながら私は、ベッドの枕元に置いてある汚してしまったショーツをじーっと見ていました。
「あっ、そうそう。新しいパンティ貸すから。ちょっと待っててね」
私の視線に気づいた相原さんはそう言うと、私が見ていたショーツをひょいとつまみあげ、持っていたキミドリ色バスタオルの間に挟みました。
「このパンティは、わたしが洗ってから、後で返してあげる」

言われて私も思い出します。
「相原さんがこの間、図書室で私に預けたショーツ。洗濯して今日持ってきてたんだった」
私は立ち上がり、相原さんの机の上に置きっ放しだったポーチから包みを出して渡します。
「あ、洗濯しておいてくれたんだ。ありがとう」
相原さんがニッコリ笑ってその包みを持ち、クロゼットの前にしゃがみ込みました。

「えーっと、水色のパンティ、みずいろのパンテイっと。ねえ?似たようなやつのがいいよねえ?」
相原さんが引き出しをガサゴソしながら、振り向かずに聞いてきます。
「あ、どんなのでもいいよ」
私は、しゃがみ込んだ相原さんの裸のまあるいお尻をぼんやりと眺めながら答えました。
そのとき、ピピピッっていう電子音みたいのが鳴って、机の上の何かの装置みたいのがピカピカ光り始めました。

「あーーヤバイっ!母親帰ってきちゃったみたい。この音は、下のエントランスでうちの部屋番号が押された合図なの」
「すぐに母親が上がってきちゃうはず。森下さん、早く服着てっ!」
相原さんは、スクっと立ち上がって私のほうを振り返りそう言った後、クロゼットから適当なワンピースを手に取って、ササっと頭からかぶりました。

私は大いに慌てます。
巻いていたバスタオルを取って裸になり、ちょっと考えた後、まずスカートを穿きました。
それからブラを胸にあてがうと、相原さんがサササッと寄ってきて後ろのホックを留めてくれて、ついでに上にまとめた髪もほどいてくれました。
私は、急いでブラウスに袖を通し、ボタンをはめていきます。
その間、相原さんが私の髪をブラシで整えてくれていました。

その後、相原さんがベッドの上や机の上をあれこれ片付けているとき、玄関のほうでガチャガチャ音がしてドアが閉じる音がしました。
「あらー、ナツミー、いるのー?」
廊下をパタパタ歩いていく音とともに大きな声が聞こえました。
「はぁーいっ!」
相原さんが大きな声で答えます。
相原さんは、インディゴブルーで膝丈のざっくりした半袖ワンピースを着ています。
からだの線が出ないシルエットなのでバレないでしょうけど、あの下は全身素肌です。
そして、私も図らずもノーパン状態になってしまいました。

二、三分してから相原さんのお部屋のドアがノックされて、相原さんのお母さまが顔を出しました。
「あらーっ。ナッちゃんがお友達連れて来るなんて珍しいわねえ。いらっしゃい」
「わたしの友達で森下さん。これ、わたしの母親」
相原さんが紹介してくれました。
「あ、はじめまして。森下直子です。おじゃましています」
ぺこりとお辞儀をしました。
相原さんのお母さまは、占い師と聞いていたのでなんとなく、ふくよかなおばさまを想像していたのですが、目の前にいるその人は、カッチリしたスーツを着こなした出来るキャリアウーマン、て感じのスラっとした女性でした。

「ようこそいらっしゃい。ゆっくりしていってね。ナツミ、今日はデパ地下でお惣菜たくさん買ってきたから、お料理はしなくていいわ。あ、そうだ、あなたもうちでお夕飯食べて行く?」
「あ、いえ、母に7時頃までには帰る、って言ってあるので・・・ありがとうございます」
「そっか、残念。じゃあタイヤキ食べましょう。なんかクリームチーズが入ったやつなんだって」
「は、はあ・・・」
「それじゃあ、着替えたりお茶入れたりするから、10分後にリビング集合、ね?」
相原さんのお母さまがニッコリ笑ってお部屋から出て行きました。
細い銀縁のメガネのせいか、一見怖そうにも見えた相原さんのお母さまでしたが、なんだか気さくな感じの人みたいです。

「相原さんのお母さまって、なんだかカッコイイ。スーツもメガネも決まってるし、オトナーって感じ」
「まあ、若作りって言うか、テレビとか出始めてからプロポーションの維持とかに相当気を使ってるみたい。近くのスポーツジムとかにも通ってるらしいし」
相原さんが興味無さそうな口ぶりで言います。
「あの人にとってオンナでありつづけることは武器だから。今でも本当にキレイな裸してるよ。その努力は素直に感心する」
相原さんは、自分の髪をブラッシングしながらそっけなく言いました。
「ふーん。私も今度気をつけてテレビ欄、チェックしよう・・・」
少しの沈黙。
「あっ、そうそう。森下さんにパンティ、あげなきゃ、ね」
相原さんがクロゼットに跪いたとき、用意できたわよー、って大きな声で呼ばれました。

リビングの応接ソファーのテーブルの上にタイヤキの乗った白いお皿が三つ。
その脇に日本茶の入った可愛い湯飲みが添えられています。
「どうぞ召し上がれー」
相原さんのお母さまは、くすんだピンク色のスエット上下に着替えて髪も後ろに束ねていました。
お化粧も軽く落としたみたいですが、相原さんとよく似た綺麗なお顔立ちです。
「いただきまーす」
「ナッちゃんがこの家にお友達連れて来たの、初めてじゃない?」
相原さんは、ちょっと首をかしげただけで、黙ってタイヤキにかぶりつきました。

その後は、もっぱら私が質問されました。
同じクラスなのか、とか、どのへんに住んでいるのか、とか、進路は決めたのか、とか・・・
私は、極力丁寧にお答えしました。
相原さんはずっと黙ったまま、二人のやりとりを聞いていました。
タイヤキは、すっごく美味しかったです。

三人とも食べ終わってホっとした頃、相原さんのお母さまが突然腕を伸ばしてきて、私の左手を取りました。
しばらく手のひらを眺めた後、左手は解放され、代わりに右手が取られました。
同じようにしばらく手のひらを眺められた後、
「森下さんのお誕生日はいつなの?」
と尋ねられました。
私が答えようとすると、
「ちょっとぉー。わたしの友達、勝手に占わないでくれる?」
って相原さんが初めて口をひらきました。
別に怒ってる感じではなくて、なんて言うか、呆れて諭すみたいな言いかたでした。
「あー、ごめんごめん」
相原さんのお母さまが照れたように笑って頭をポリポリ掻きました。
「それから、キッチンに置いてあるクッキーは森下さんのお土産。ちゃんとお礼言って」
「あ、そうなの。ありがとうねー」
なんだか不思議な親娘関係・・・

「わたし、来週のパーティ、やっぱり行くから・・・」
相原さんが脈絡無くポツンと言いました。
「あら、本当?」
相原さんのお母さまが嬉しそうな声をあげます。
「うん。森下さんに相談したら、絶対行ったほうがいい、って薦められちゃったから・・・ものは試しで行ってみる」
「それなら明日、お洋服買いにいきましょう。良かったー。ありがとうねえ、森下さん!」
わけわからないうちに相原さんのお母さまに感謝されて、両手を握られブンブン振られてしまいました。

窓の外がさすがに薄暗くなっています。
時計を見ると6時45分でした。
「あ、そろそろ私、おいとましないと・・・」
「あら、もうそんな時間?」
「今日はごちそうさまでした。タイヤキすっごく美味しかったです。相原さん、また来週、学校で」
「うん。気をつけて帰って、ね」
「また遊びにいらっしゃいね。森下さん」
相原さんのお母さまが玄関で、ニコニコ笑って見送ってくれました。

エレベーターのところまでは、相原さんが送ってくれました。
「母親が帰るの、いつもはもっと遅いんだけど。ごめんね、最後のほう、バタバタしちゃって」
「ううん。面白かった。お母さまもステキだし」
「森下さん、結局今、ノーパンでしょ?」
「う、うん・・・」
「どう?どきどきする?」
「う、うん・・・」
「だいじょうぶ。森下さんの家近いし、今日は強い風も吹いていないみたいだし・・・あ、でも走って転ばないように、ね。派手に転ぶとスカート、まくれちゃう」
「イジワル・・・」
薄く笑っていた相原さんの唇が近づいてきて、エレベータの前で軽くキスをしました。

「それじゃあ。気をつけて」
「うん。また来週、図書室で。ばいばーい」


図書室で待ちぼうけ 21

2011年1月15日

図書室で待ちぼうけ 19

すっかり泡が洗い流された相原さんのいい香りがしているからだを、私のほうに引き寄せました。
シャワーの水流が私たちのからだを叩いています。
「相原さん。私、相原さんのからだにさわるの、好きみたい・・・さわられるのも」
私は、まだ少しくすぶっている動揺が収まるまでやんわりと相原さんを抱いて、その体温を感じていました。
「どうしたの?森下さん?」
相原さんは最初のうち、怪訝そうな感じでしたが、やがてからだの力を抜いて、私にすっかりからだを預けてきました。

「それでね、森下さん?」
相原さんが後ろ手に片手を伸ばしてシャワーを止めてから言います。
「わたし、下は絶対イヤだけど、ここなら、カワイイ女の子のなら、一度舐めてみたいと思っていたの」

そう言うなり、私の胸に顔を埋ずめます。
私の右乳首が相原さんの唇に包まれました。
「あっ!」
相原さんが舌先で私の乳首を転がします。
「あんっ、ああんっ!」
からだをよじる私を両手でしっかり押さえて、私の乳首を舐めたり、軽く噛んだり、チュウチュウ吸ったりしてきます。

それは、なんとも言えない甘美な刺激でした。
指でさわるのとは明らかに違う、舌のちょっとザラザラとした感触、唇のちょっとヌメっとした吸いつくような感触。
チロチロした動きの、水棲軟体動物に肌の上を這われているような、なんとも言えないもどかしさ。
「あーーんっ、だめぇーーんっ!」
相原さんの顔が左の乳首に移動して、同じことをしてきます。
私の乳首は、またたくまに両方ともピンピンに尖ってしまいました。

「すっごく気持ちいいみたいねえ?森下さんの乳首、もう両方ともツンツン」
「う、うん。なんだか今までに感じたことのない刺激で・・・からだが蕩けそう・・・」
「ねえ、わたしにもやって!」
相原さんがからだを離し、私に向かっておっぱいを突き出してきました。
「う、うん」
私は、おずおずと相原さんの胸に唇を近づけます。

「ああんっ!」
相原さんの可愛らしい声が聞こえてきます。
私がされたように、私も相原さんの乳首を舌で舐めたり、吸ったり、軽く噛んだりしてみます。
「あんっ、あぁーんっ!」
相原さんも、身をよじるように悶えて、乳首がみるみる固くなってきました。
私は唇で右乳首、右手で左乳首を刺激しながら、相原さんのからだをクネクネ踊らせます。

誰かの乳首を口に含むのなんて、考えてみると赤ちゃんの頃以来でしょう。
そして、乳首をしゃぶるという行為は、しているほうもなんだか気持ち良くなってくるんですね。
幼い頃、母に抱かれておっぱいを吸ったときの安心感、みたいな、記憶にも残っていないはずのやさしく懐かしいような感覚が呼び起こされて、私は夢中で相原さんの乳首を吸いながら、うっとりしていました。

あんあんっ、と小さく喘いでいる相原さんが私の股間に右手を伸ばしてきました。
指が一本、ツルンと中に侵入します。
「やんっ!」
その刺激に思わず、唇が相原さんの乳首から離れてしまいました。
「・・・森下さん、また中がヌルヌル・・・」
上気した顔の相原さんがトロンとした目で言いつつ、ゆっくり指を動かしてきます。
「あっ、あんっあーんっ!」

しばらく私の中でクネクネ動いていた指が突然、止まりました。
「そうだっ!今度は森下さんが自分の指でやってみて」
「えっ?」
相原さんが私の中から指を抜きました。

「今日は、森下さんにひとりえっちを教えてあげる、っていうのが一番の目的だったじゃない?だからここでやってみて、自分で」
「ここで?・・・」
私のオナニー姿を見せろ、って相原さんは言っています。
私の被虐M心がズキンって反応します。
「で、でも・・・」
一応ためらう素振りをしていますが、私の心は期待にどきどき高鳴っています。
「だいじょうぶ。さっきわたしにしたように指を動かせばいいだけ。さっきの森下さんの指、すっごく気持ち良かったもの」
「それに、わたしも手伝ってあげるし、わたしもやるから」
「で、でも・・・明るいし、恥ずかしい・・・」
私は、すっかりやる気です。

うつむいた私の顎を持って顔を上げさせ、唇を重ねてきました。
その間に相原さんの左手が私の右手を取り、私の股間へ誘導します。
私は、自分のアソコに右手をあてがいました。
「指を入れて、中をクニクニして」
言いながら相原さんの唇が私の左乳首を含みます。
「あーーっ」
チロチロ動く相原さんの舌に乳首が転がされて、ゾクゾクーっと快感が全身を這い回ります。
私の右手も快感に煽られるように動き始めます。
「あっ、あっ、あーんっ・・・」

私は、立ったまま少し両膝を曲げてガニ股気味になり、右手で自分のアソコを掻き回しています。
人差し指と中指の二本を挿れて、チュプチュプとさするようにこねまわします。
右のおっぱいには、中腰になった相原さんの顔が貼りついて、尖った乳首をぺロぺロと蹂躙してきます。
相原さんの右手は、中腰になったためにグイっと後ろに突き出された自分のお尻のほうに伸びて、無毛のアソコを弄っているようです。
私の左手は、私のお腹のとこらへんにある相原さんのおっぱいをまさぐり、下向きになった乳首をつまんでいます。
相原さんの左手は、私の背中で這い回り、ゾワゾワ撫ぜたり、軽く爪を立てたりしています。

相原さんがときどき顔を上げて私を見上げます。
私も気持ち良さに顔を歪めながらも、相原さんの視線に応えます。
見て・・・よーく見て相原さん・・・私のこの恥ずかしい格好・・・いやらしい表情・・・
決して口には出せない想いを精一杯視線に込めて、相原さんを見つめます。

相原さんの肩越しに、お互い自分の股間を弄っている二人の下半身を映した洗顔用の大きな鏡が見えています。
相原さんの二本の指が、自分の毛の無いアソコをせわしなく出たり入ったりしているのが、鮮明に映っています。
私も相原さんの指遣いにリズムを合わせて、自分のアソコに指を突き立てます。
「んー、んっ、あーんっ」
「ふんっ、ふんっ、ぬーーっ」
二人の押し殺した喘ぎ声と、粘膜を擦るピチャピチャという音だけが、明るいバスルームに独特のエコーを帯びて卑猥に響いていました。

相原さんのほうが少し早くイったようでした。
相原さんのからだがビクンと大きく動いた後、ハアハアと荒い息遣いとともに、肩が激しく上下しているのが見えていました。
私もあともう少し、となったところで、ザーッと激しいシャワーが降ってきました。
相原さんがシャワーのコックをひねったのでしょう。
バチバチバチッっと音をたてて、両乳首が水圧で下を向いてしまうくらい激しく、大粒の水滴に打ちつけられます。
「あんっ!あーーーーんっ!すごいいいいーっ、いいいいーーーんんんんっ!!!」
敏感になっている全身を容赦なく叩く痛いほどの水滴。
初体験な快感の渦に私は、アソコの中に指を入れて固まったままイキました。
自分のアソコの中がウネウネと伸縮をくり返しているのを自分の指に感じながら。
からだが何回か、ビクンビクンと震えました。

やがて、相原さんの両腕が伸びてきて、私をやんわりと抱き寄せます。
私も相原さんの背中に両腕をまわして応えます。
二人の唇が軽く重なります。
二人ともまだ、息が乱れていて吐く息が熱いままです。
ぬるま湯のシャワーが相変わらず激しく二人のからだを叩きます。
夕立のような音の中でしばらく二人、そのままじーっと抱き合っていました。


図書室で待ちぼうけ 20

2011年1月9日

図書室で待ちぼうけ 18

「どうだった?気持ち良かった?森下さん?」
ずいぶん時間が経ってから、相原さんがポツンと聞いてきました。

私と相原さんは、ほぼ同時にからだをのけぞらせてイった後、お互いのからだから離れて仰向けになり、しばらくベッドの上でハアハア言っていました。
二人のからだは、胸からお腹にかけてだけが、せわしなくリズミカルに上下していました。

「なんだかスゴかった。からだが浮き上がるような・・・なんだかちょっと怖いような・・・」
「でも、すっごく気持ち良かったでしょ?」
「うん・・・」
「すっごい汗、かいちゃった、ねえ?」
相原さんは、ゆっくり上半身を起こすと何かを探すようにベッドの上をあちこち見た後、おもむろにベッドから下りてクロゼットのほうへ歩いて行きました。
寝たままそれを見ていた私も上半身を起こします。

相原さんは、黄色とキミドリ色のバスタオルを右脇に抱えて戻ってきました。
ベッドの縁に腰掛けて、黄色のほうのバスタオルを私に差し出してくれます。
「ありがとう」
受け取った私は、からだを拭こうと座り直します。
ちょうどお尻の下になったピンク色のベッドカバーがグッショリ濡れていて、ヒヤッとした感触がありました。
相原さんは、黙ったまま、自分のからだをキミドリ色のバスタオルで丁寧に拭いています。

「相原さん。ごめんね。お布団をずいぶん汚しちゃったみたい・・・あっちこっちが濡れちゃってる・・・」
私は、自分のからだを拭きながら、おずおずと謝りました。
「いいの。気にしないで。どうせベッドカバー洗うのも布団干すのもわたしだから。それに森下さんとわたしのおツユだもん、全然気にしない」
私のほうを見てニッコリ笑います。
汗で額やほっぺに貼りついて乱れた髪の毛と、上気した顔、潤んだような目元にゾクっとするほど色気があって、あらためて、相原さんて綺麗な顔立ちだなあ、って見蕩れてしまいました。

「一応、汗拭いたけど、やっぱりなんだかベトベトして気持ち悪いな」
相原さんが立ち上がり、バスタオルを首に掛けながら言いました。
「そう言えば今、何時なんだろう?」
独り言みたく言いながら、パソコンの机のほうへ歩いて行きます。
「まだ4時20分。だいじょうぶそう」
独り言にしては大きな声で言って、またベッドまで戻ってきました。
私は、一応からだを拭き終え、黄色いバスタオルをからだに巻いたところでした。

「ねえ、森下さん。からだ、ベトベトしてるでしょ?シャワー浴びよう」
「えっ?」
「そのまま家に帰るの、気持ち悪いでしょ?汗流しちゃおうよ」
「ほら、早く早く」
相原さんが私の右手を掴んで少し強引にひっぱりました。
「う、うん・・・」
私もちょっとはそう思っていたので、相原さんにされるがままにベッドを下り、お部屋のドアのところまでついていきます。

相原さんがドアを開けると、まぶしい光が目に飛び込んできました。
相原さんのお部屋がカーテンもピッタリ閉じた薄暗がりだったので、すっかり忘れていましたが、今日は気持ちのいい晴天でした。
廊下は電気が点いていなくてもまだ充分明るくて、その廊下を相原さんの白いお尻が小さく左右に揺れながら進んで行きます。
そうか!
シャワーを二人で浴びるとなると、今度は明るいところで私の裸を隅々まで見られてしまうんだ・・・
さっきまでは薄闇だったので、裸でいることの恥ずかしさもあまり感じなくなっていたのですが、明るいところで、と気がついた途端、薄れていた恥ずかしさが一気に甦りました。
またまたからだがカーッと熱くなってきます。
それは、私にとって心地良い種類の恥ずかしさではあるのですが・・・
相原さんは、そんな風に動揺している私を振り向きもせず、私の右手をひっぱっています。

バスルームは、廊下を一度リビングの入口まで戻り、その対面にある、まわり廊下を少し奥に入ったところにありました。
広めの洗面所兼脱衣所の奥にある浴室は、広いバスタブを埋め込んだ6帖くらいのゆったりした造り。
もちろん、明るい電気が煌々と点いています。

「とりあえず、からだの汗だけ流しちゃおう。髪の毛は濡らさないようにしたほうが、後がめんどくさくないと思う」
脱衣所に二人で入って、相原さんが私のほうを向きました。
明るいところで見る相原さんの裸身は、全体に白い肌のところどころに、からだを擦りつけ合ってちょっと赤くなってる部分、おっぱいの裾野とか、脇腹とか、太腿とか、があって、なんだか艶かしい感じでした。
情事の後、みたいな。

相原さんは、自分の後ろ髪を束ねてゴムで留めてから、やってあげる、と私の背後にまわり、私の髪を全体的に上にまとめてヘアピンで留めてくれました。
「うわー。森下さん、髪アップにしてもイイ感じ。ちょっと大人びた感じになって、これはこれでキレイ。顔ちっちゃいからなー」
「うそー。相原さんのほうがちっちゃいよー」
「はい。できた」
言いながら私の右肩を軽くポンと叩き、ついでに私が巻いていたバスタオルもスルッと背後からはずしてしまいました。
「あっ!やんっ!」
バスタオルがパサっと足元に落ち、反射的に右腕で胸、左手で股間を隠してしまいます。

「今さら隠してもしょうがないでしょ?」
相原さんは、嬉しそうな顔で私の正面に回り、私の両腕を力ずくではがします。
「明るいところで見ると、森下さん、ほんと白いねー。スベスベのツヤツヤ」
「おっぱいは、森下さんのほうがちょっと大きいかな。乳首も」
「ソコの毛、本当に薄いんだ。ムダ毛も少なそうー、いいなあー」
私の裸をマジマジと身ながら、いろんなことを言ってきます。
「あーん、そんなに見ないで・・・恥ずかしい・・・」
私は、両手をアソコの前に垂らして、モジモジうつむいてしまいます。
「ううん。すっごく綺麗だって。もっと自信持って」
相原さんがやさしく肩を抱いてくれました。
「それじゃあ、シャワー浴びよう、ね?」

浴室に入り、シャワーが肩口くらいからあたるようにセットして、二人寄り添ってその下に立ちました。
ぬるま湯くらいの温度。
勢いのある水流が私たちのからだを叩き始めます。
しばらくは、お互い自分のからだを撫でていましたが、やがて、相原さんが両腕を伸ばして私のからだをやさしく撫で始めました。
私も真似して、相原さんのからだに両腕を伸ばします。

相原さんがいったんシャワーを止めて、いい香りのするボディソープを手に取り、私のおっぱいにピュッとかけました。
手でそこを撫ぜるとたちまち泡立ちます。
相原さんも自分のおっぱいにつけて泡立たせた後、またお互いで撫でっこが始まりました。

「あーーっ。気持ちいいっ!」
相原さんは、首から下泡まみれな私のいろんな場所に手を滑らせながら、本当に気持ち良さそうにつぶやきました。
私だって同じです。
相原さんのからだは、なめらかで、スベスベで、余計なお肉がどこにも付いてなくて、泡の感触ともあいまって、いつまででも撫でていたい、と思うほどの気持ちの良さでした。

「ネットの告白文とか読んでいるとー」
泡まみれの私をやさしく撫でている泡まみれの相原さんが、突然切り出しました。
「セックスのときって、オマンコ舐められるらしいの」
「えっ!?」
相原さんがオマ・・って口に出すことには、それほど驚かなくなっていましたが、今は、その内容に仰天して思わず相原さんを撫でる手が止まりました。
「なんだか汚くない?オシッコが出るとこのすぐそばだよ?」
相原さんも私を撫でる手を止めて、私をじっと見つめて言います。
「わたし、あんまりそんなことされたくない」
「私も・・・」

「それで、お返しってわけじゃないけど、男のアレを咥えなきゃいけないらしいの」
「えーーっ!?」
「冗談じゃないよねえ。男のって言ったら、オシッコ出すとこ、そのまんまじゃない?汚すぎ」
私は、驚きすぎて声も出せません。
さっきまでの気持ち良さが全部どこかへ消えてしまいそうです。
「フェラチオっていうらしいんだけど、わたし、絶対やりたくない。って言うか、絶対噛んじゃう。噛み切っちゃう」
相原さんが冗談めかして笑ってから、シャワーのレバーをひねりました。

私の頭の中に、久しぶりにトラウマなフラッシュバックが甦りました。
ただ、幸いなことに頭の中を一瞬、横切っただけで、すぐに消えてくれました。
ちょっとの間ボーッとしてしまった私は、目の前にいる相原さんに気づいて、心底ホッとします。

ザーッという音とともに、見る見る二人のからだに付いた泡が洗い流されていきます。
相原さんの両手がまた、私のからだを這いまわり始めました。
私もゆっくりと相原さんのからだに両腕を伸ばしました。


図書室で待ちぼうけ 19

2011年1月8日

図書室で待ちぼうけ 17

「あんっ!」
相原さんの右手が、濡れたショーツ越しに私のアソコを包みます。
「森下さんのココ、ブーンってえっちに震えてる。それにパンティ、ビッショビショ」
右手のひらを強く押し付けてきて、やんわり掴んできます。
「あーんっ!」
「気持ちいいの?」
私は、すぐ目の前にある相原さんの顔をじっと見つめ、顎をちょっと引いてから目を閉じます。
すかさず、相原さんがくちづけをくれます。

私の右手も、相原さんのツルツルなアソコを同じように包み込んで、同じようにやんわりニギニギしています。
手のひらに相原さんのえっちなおツユがべったり。
お互いに上体だけ少し起こして、お互いの左手をお互いの背中に回して、ぴったり寄り添います。
「そろそろ、もっともっと気持ち良くしてあげよっかなあ?」
唇を離した相原さんが小さく笑い、私のアソコを包む右手の動きが早くなりました。
「あーーんっ!」

「あれ?」
相原さんがふいに、私のアソコをニギニギする手を止めました。
私も、なんだかおかしいな、ってさっきから思っていました。
「振動がゆるくなってきちゃってる」
相原さんは、私のショーツに挟んだピンクローターのスイッチ箱を抜いて、確かめます。
「あらら。電池切れみたい・・・」

私の中で震えているローターの振動が、ほとんど感じられないくらいゆるくなっていました。
それに伴って、さっきまで感じていた心地良い腰のシビレもどんどん遠のいてしまい、もどかしさを感じていたところでした。
「ずーっとつけっぱなしだったからかなあ」
「おっぱいのときに、せっかくスイッチ握らせてあげてたのに一度も切らないんだもの」
「そんなにブルブルが気に入っちゃった?森下さん?」
「わたしだって、こんなに長時間、点けっぱなしでしたことなかった」
「残念だけど、予備の電池は無いし・・・」

「やだ、森下さん。そんなに悲しそうな顔、しないのっ」
相原さんがすごく可笑しそうに笑いながら、私の頬に軽くキスをします。
「安心して。わたしの指で、森下さんをちゃーんと気持ち良くしてあげる」
「ひょっとしたら、ピンクローターなんかより、わたしの指のほうが断然気持ちいいかもよ?」
言いながら、相原さんが膝立ちで私の下半身のほうに移動します。
私は、また仰向けに横たわる格好になりました。

相原さんが私のショーツに両手をかけて、スルスルスルッと腿のところまで下ろしました。
「森下さんの生オマンコ、全米初公開っ!」
「いやーんっ!」
「ちょっと両膝、立ててくれる?」
素直に従うと、ショーツがどんどん股間を離れていき、両足首から抜かれました。
ついに相原さんのお部屋で全裸です。
「このパンティ、ビショビショのヌルヌルだから、帰るときもう穿けないよ?どうする森下さん?ノーパンで帰る?」
相原さんは、イタズラっ子みたいな顔つきで、両手でショーツの両端をつまんで広げ、私の目の前にショーツのクロッチ部分を突きつけてきました。
広範囲に濡れて、濃いブルーに変色してしまっています。
「やんっ!」
今さらながらの恥ずかしさに、私は両手で顔を覆ってしまいます。
でも、心の中では、そっかー、いい機会だから思い切ってノーパンで帰ってみよっかなー?なんて思ってもいました。

相原さんは、私のショーツを丁寧にたたみ、からだを伸ばしてベッドの枕元の飾り棚に置きました。
相原さんのおっぱいが、寝ている私の顔に軽く押し付けられて気持ちいい。
「あは。うそうそ。帰るときにわたしのパンティ、一枚貸してあげるから」
笑ってそう言うと、相原さんは私の両膝に手をかけてグイッと押し広げてから、自分のからだを割り込ませてきました。
「ああんっ、やあんっ!」
「止まっちゃったローターは、抜かなきゃ、ねー?」

相原さんがローターの手前のコードをつまんで、ゆっくりひっぱり始めます。
私の中に居る、今はもう完全に止まってしまったローターが、徐々に入口までひっぱられます。
コードにつながった楕円の先が、私の閉じたアソコを中からゆっくりとこじ開けていきます。
「ああんっ!」
今までに無い感触に思わず声が洩れます。
ローターの真ん中の一番太い部分までがお外に出たとき、相原さんがコードをひっぱるのを止めました。
私のアソコに何かが挟まっているのが自分でもよくわかります。
私のアソコが何か異物を咥え込んでいる、っていう感触です。
「いやっ、だめっ、恥ずかしい・・・」

相原さんは、ぐいっと顔を近づけてしばらく、私のその部分をじーっと凝視していました。
「森下さんのオマンコ、何て言うか、控えめで、こっそりしてて、カワイイ感じ」
相原さんがそんなことを言いながら、おもむろにコードをクイッとひっぱりました。
ローターがツルンとお外に飛び出ます。

間髪を置かず、相原さんの右手人差し指がヌルッと、私のアソコに挿し込まれました。
「あーあんっ!」
「森下さんの中、すごく熱い。それになんだか全体にピクピク動いてる」
相原さんは、右手をそのまま置き去りにして上半身を滑らせ、私に寄り添うように寝そべってきました。
相原さんの指が私の中でクネクネと蠢いています。
「あっ、あっ、あーんっ!」

「森下さん、上半身だけ起きてくれる?」
言われた通りにすると、相原さんもからだを起こし、二人で向き合いました。
二人がお布団の上にだらしなく投げ出している両脚が、心地よく折り重なっています。
相原さんの指はずっと私の中を掻き回しています。
「ほら、森下さんの指も私の中に、挿れて」
相原さんの左手が私の右手首を掴み、自身の下腹部へ誘導します。
私の右手は、また相原さんの無毛なアソコにピッタリ貼りつきました。
中指だけクイッと曲げて、相原さんの中に潜り込ませます。
「あはんっ!」
相原さんの可愛らしい声が聞こえて、からだがピクンって震えます。
相原さんの中も熱くて、ヌルヌルで、ヒクヒク蠢いていました。
私は、おそるおそる中指を動かし始めます。

私たちは、お互いの右手でお互いのアソコに指を一本ずつ挿れて、クニクニ動かしています。
お互いの左手はお互いの上半身をせわしなくまさぐり合っています。
私の右乳首がつままれます。
私も相原さんの右乳首をギュッとつまみます。
「あーんっ!」
「あっ、あっ、あっ!」
「はあはあはあはあ・・・」
「そこ、そこ、そこーっ」
「あんあんあんあん・・・」
唇を合わせていないときだけ、二人の喘ぎ声と荒い息遣いが聞こえてきます。
お互いの下半身からもクチュクチュクチュって、いやらしい音が聞こえています。

お互いの指の動きがスピードアップしてきました。
私は、中指でかき回しながら、親指で相原さんのお豆ちゃんのあたりをずーっとさすっていました。
左腕は、相原さんの背中に回して、ぎゅっと抱きつき、上半身をぴったり密着させてお互いのおっぱいをクネクネ擦りつけています。
「も、森下さん・・・あんっ、き、気持ち、いいっ、いい?」
私の左肩に顎を乗せた相原さんが、耳元で喘ぎ喘ぎ聞いてきます。
「う、うんっ。あんっ、あんっ、あ、相原さん、さん、も?」
「う、うん。もっと、もっと早く、うっんんー動かし、てっ」
「あーあーーっ、うーんっ、わかった、わかったーっ、ああーーーっ」

相原さんがわたしの中に侵入させた指は、いつの間にか二本になっているみたいです。
私の中の上下左右をグリグリグリと掻き回してきます。
相原さんの親指も、私のプックリ膨らんだクリトリスを押しつぶすみたいにグイグイ押してきます。
私も負けじと、人差し指も挿れて、相原さんの中をピアノを弾くみたいに二本の指先でパタパタ叩きながら掻き混ぜます。
「あーーーっ!すごいっ、すごい、すごーいーーっ!」

脈絡も無くキスをして、脈絡も無く背中に爪を立て、脈絡も無くおっぱいを擦り付け合い、その間、二人の右手は片時も休まず中を嬲り合い、熱い全身が汗みずくになって、チュプチュプという音と共に二人一緒にどんどんどんどんたかまっていきました。

「あーーーっんんんんんんーーーーーっ!!!」


図書室で待ちぼうけ 18

2011年1月3日

図書室で待ちぼうけ 16

ベッドの上で膝立ちになって、私がスカートを脱ぐのを見つめていた相原さんが、私に向かって右手をまっすぐに伸ばしてきました。
私は、左腕で胸を隠したまま右手を差し出し、相原さんの手を握ります。

すると、急にその手をグイっとひっぱられ、そのまま相原さんに抱きつくようにベッドの上に転げ上がりました。
私が仰向けになり、相原さんは私の右横に、裸のからだを横向きにしてピッタリと寄り添いました。
「うふっ。いよいよ、ね?覚悟はいい?」

相原さんは、左手をベッドについて上体を起こし、私に覆いかぶさるようにしながら、右手で、まだ胸を隠している私の左手首を掴み、ちょっと強引にひき剥がします。
それと同時に、相原さんの右脚が私の右脚に絡みつきました。
相原さんの両脚で私の右太腿を挟むような形になったので、私の右太腿に相原さんのツルツルのアソコがじかにあたりました。
ヌルヌルと熱くなっているその素肌の熱を太腿に感じて、私もカーッと熱くなってしまいます。

相原さんは、そのまま顔を下げてきて、唇を重ねてきました。
相原さんの右手が私の左おっぱいをやさしく揉みしだき、ときどき乳首をつまんできます。
両腿の間を私の右太腿に押し付け、腰全体を小さくゆっくりと前後にスリスリしています。
「んんーふぅー」
私は、おっぱいへの愛撫の気持ち良さと太腿のヌルヌルな感触にどんどん発情して、がまんしきれずに塞がれた唇から、くぐもった声が漏れてしまいます。
相原さんに弄ばれているので右脚は動かせませんが、その分、左脚がクネクネ動いて、はしたなく開いてしまいます。

相原さんが唇を離して、上体を起こしました。
「森下さんの肌、脚もお腹も背中もみんなスベスベで気持ちいいっ!それに乳首がすっごく固くなってる。コリコリ」
「あ、相原さんにさわられていると、すごく気持ちいいから・・・」
私は、正直に言いました。
「それなら、もっと気持ち良くなろう、ね?」
相原さんが右手にピンクローターのコードを持ちました。
スイッチのほうの箱を私の右手に握らせます。
「ここを親指でカチっと回せば、動き出すから」
私の右手に自分の左手を重ねて、手探りで教えてくれました。

相原さんは、右手でローター側のコードをつまんでぶら下げ、私の左おっぱいの乳首横あたりにそっとあてました。
「ほら、森下さん。スイッチ入れて」
私は、教えられた通りに、右手の親指でスイッチを入れます。
ブーンっていう振動音が聞こえてきて、私の左おっぱいを今までに無いこそばゆい感覚が襲います。
「あんあん、あーーんっ!」
思わず上半身がのけぞりそうになりますが、私の首の後ろから抱くように回された相原さんの左腕と、右おっぱいに押し付けるように重ねられた左半身に押さえつけられます。
相原さんの熱くなっている体温が、私のえっちな炎にますます油を注ぎます。
相変わらず股間をスリスリ擦りつけてくる相原さんの腰に右脚も押さえられているので、私の感じている気持ち良さを自由に表現出来るのは、左脚だけです。
その左脚は、膝を大きく曲げてだらしなく横向きに倒れ、恥ずかしい大股開きの状態になってピクピクしています。

やがて相原さんは、私の精一杯尖った左乳首の先端に、さわるかさわらないかのあたりにローターをぶら下げました。
「ほらー、そんなにクネクネ動くと、一番気持ちいいところに振動があたらないよ?」
相原さんが、からかうように言ってきます。
「ああんっ!」
乳首の先にローターの振動があたるたびに、あまりの気持ち良さにからだをよじってしまいます。
今の相原さんはイジワルですから、ローターの位置を動かしてはくれません。
なので私は、その振動が欲しければ、自分からおっぱいごと乳首を突き出して、ぶら下がっているローターにあてなければなりません。
「あんっ!あんっ!」
からだをよじるのをがまんして、しばらく振動を楽しみますが、やっぱり、からだが動いてしまいます。
もう一度乳首を突き出します。
「あんっ!あんっ!あんっ!」
私のアソコから、とめどなくおシルが溢れ出てきてるのが自分でわかります。

「森下さん、感じやすいんだ。カワイイー。それに自分からおっぱい突き出してるし」
相原さんは、そう言って笑うと、ローターを右手のひらに包み込んで、ローターごと私の左おっぱいを鷲掴んできました。
「あーーんんっ!」
ギューッと掴まれたおっぱいの軽い痛みと、おっぱいにめり込んで肌をブルブル震わせているローターの継続的な振動が新鮮で、私はビクンビクンとからだを震わせます。
「あーーんっ、いい、いい、いいいーっ」
相原さんの右手が左おっぱいを離れ、右おっぱいに移動しました。
私の右おっぱいに初めての振動の洗礼です。
「あっ、あっ、あはんっ!」
相原さんは、右乳首を指先でつまみつつ、右おっぱいにローターを押し付けて強く、弱く揉みしだいてきます。
「やんっ!やんっ!やんっ!」

相原さんの手は、やがて私のおっぱいを離れ、腋の下や脇腹、おへそあたりをローターごと撫ぜてきました。
私は軽く目をつぶって、相原さんにされるがままです。
さわられる場所が移動するたびに小さく、声をあげています。
「森下さん、本当に感じやすいんだ。ローター、からだのどこにあててもその度に、あんあん、啼いてる。すっごく気持ち良さそうに」
そんな声に目を開けると、相原さんは、いつの間にか絡めていた腕も脚もほどき、大きく開いた私の両脚の間に膝立ちになって上半身を屈め、真正面から私のからだを見下ろしていました。

私は、もはやからだを大きくのけぞらせることもなく、半ばぐったりと身を横たえています。
ローターの振動がくれる蕩けるような、シビれるような感触も、もちろんでしたが、生まれて初めて、他人の手で自分のからだをやさしく、ときには激しく、愛撫してもらう感触があまりに気持ち良すぎて、一々反応できないほどの快感が、からだ中に延々と渦巻いていました。

私を気持ち良くさせようと、からだをまさぐってくる、しなやかな手。
自分でするのとは、全然違うさわりかた、どこをさわられるか予測できないスリル。
相原さんの発情している熱いからだ。
相原さんもときどき発する、気持ち良さそうな吐息、ため息、喘ぎ声。

それらに、完全に身を委ねきっていました。
まだ下半身はさわられていないのに、二度も三度も小さくイっていました。
私のからだ、もうどうにでも好きなようにしてください、っていう気分でした。

突然、私の股間をシビれるような強烈な快感がつらぬきました。
「あーーーっ、いやーーんっ!」
相原さんは、唐突に私のショーツの上から、右手ごとローターをもろに私の敏感な場所に押しあててきました。
やっぱり、ここは特別です。
「あーああーーんっっ!んっ、んっ、んーーーーんっ!!!」
押しあてられた途端に、強烈な刺激が私の股間を蹂躙し、ぐったりしていたからだが大きくビクビクンとのけぞって、あっけなくイってしまいました。

それでも相原さんは、そのままローターを押しあてつづけます。
「森下さんのここ、すごいビショビショ。後から後から蜜があふれ出てる。えっちなからだー」
嬉しそうに言いながら、ローターをグイグイ押し付けてきます。
「あん、あん、あーーん、だめ、だめ、だめーっ!」
イったばかりだというのに、休むヒマもなく、第二、第三の波が押し寄せてきます。
「ほら、ここをこうすると、もっといいでしょ?」
相原さんは、右手を押し当てたまま、左手で私のショーツの股際の上のほうを持って上に引っぱり上げます。
ショーツのクロッチ部分のところの布がひっばり上げられて細い紐のようになり、私のワレメに食い込んできます。
「あーんっ、いやいやーっ、そんなことっ、そんなことしたらぁーーっ」
その部分を覆う布が無くなってしまったため、ローターがじかに肌にあてられ、振動に肌が震えます。
「あーんっ、あーんっ、そこっそこっ、そこだめーっ、そこーーーっ!」
私は仰向けのまま、右手にピンクローターのスイッチ箱をギューッと握りしめ、左手はお布団の布を、これまたギューッと掴んで、からだ全体を強ばらせて快感に耐えています。

「森下さんのここの毛、薄いのねえ。少ししかない。それも髪の毛みたいにサラサラな直毛。いいなあ。うらやましい」
相原さんは、ローターを包んだ右手の小指と薬指でその毛を軽くひっぱりつつ、紐状になったショーツをさらにグイグイとワレメに食い込ませてきます。
紐状ショーツを小刻みに左右に振って、お豆を嬲ってきます。
クリトリスにじかに押し付けられたローターの震えと、ワレメに擦れる紐状ショーツの感触に頭の中が真っ白になってきました。
「そこだめーーーっ、そこそこそこーーーっ」
「あーー、いいーーー、いいいーーっ、いいいいーーーっ!!!」
再び、私のからだが激しくビクビクビクンと震えて、今日何度めかの絶頂に達しました。

そこで、相原さんの右手がやっと、私の股間から離れました。

「ね、すごかったでしょ?でも、せっかくだからやっぱり、こっちも経験しとかなくちゃ」
相原さんは、手を休めることなく、私のショーツに手をかけてスルスルと脱がせ始めました。
私は、ハアハア大きく息をしながら、仰向けのまま、ぐんにゃりしています。
朦朧とした頭で、やっとショーツを脱がせてくれるんだ、これでとうとう全裸だなあ、なんて考えていたら、両膝のちょっと手前でショーツが止まりました。

あれ?って思う間も無く、相原さんの指がズブリとアソコの中に突き挿さりました。
乱暴にグルグル中を掻き混ぜてきます。
「あぁーんっ!」
「うわーっ、中もビショビショ、大洪水」
相原さんが歌うように言ってから、あっさり指を抜き、代わりに震えているローターをヌプッと突っ込みました。
「あーーーーんんんんっ!」
今日これで何種類目なのか、もはやわからない未体験の感覚がまたもや下半身を襲います。
少しの異物感とともに膣全体がブルブル震えて、気持ち良さの波がお腹のほうへせり上がってきます。
「あーっ!、だめ、だめ、だめ、だめーっ!」
相原さんは、さっき膝まで下げた私のショーツを再び上に上げて穿き直させ、私が右手にギューッと握っているスイッチの箱を、手をこじ開けさせてもぎ取ると、私のショーツの左腰のゴム部分に挿しました。
「これで森下さんも、両手を自由に使えるでしょ?」
私の股間からコードが生えて、左腿の上をたわんで、ショーツと左腰の隙間に挟んだスイッチ箱につながっています。
「さあ、今度は、お互いのからだをさわり合って、楽しみましょう、ね?」

相原さんが私を見下ろしてニッコリ笑いながらつづけます。
「森下さんたら今、すっごくえっちな顔してる」
それはそうです。
私のアソコの中でローターがブルブル震えて、私を刺激しつづけているのですから。
私は、終わらない快感に身悶えして顔を歪ませています。
さぞかしえっちな顔になっていることでしょう。

「あ、相原さん・・・」
私は、仰向けに寝そべったまま両手を上に上げ、相原さんを迎え入れる準備をします。
相原さんも、当然のように上体を倒してきて、私の仰向けのからだにぴったりからだを重ねてきました。
おっぱいとおっぱい、お腹とお腹。
両脚を大きく開いたショーツ越しの私のアソコの上に、相原さんの裸のアソコが重なります。
私の奥で震えている振動が、相原さんのアソコにも伝わっているでしょうか。
私は、両手を相原さんの背中に回し、ギューーッと抱きしめます。
相原さんがやさしいくちづけをくれます。
二人とも目を閉じています。

しばらくそうしてから、お互い横向きになって向かい合い、腕を伸ばしてお互いのからだをまさぐり始めました。
「森下さんのからだ、柔らかくて、スベスベで、だーい好きっ」
「私も相原さんのからだ、しなやかで、大好きっ」
「森下さん、いっぱい、さわって」
「相原さんも」
相原さんが私のおっぱいを両手でやんわり揉んできます。
私も相原さんのおっぱいに片手を伸ばしながら、もう一方の手を相原さんの下半身に滑らせます。

私のアソコの中は、振動に麻痺してきたみたいで、下半身全体が感覚を失なったように心地よくシビレてきていました。
このシビレは、ちょっとした刺激で、今までに無い大きな快感に変わる予感がします。
私は、相原さんの無毛なアソコに左の手のひらをそっとあてて、相原さんの手が追って来るのを待ちました。


図書室で待ちぼうけ 17