2026年8月2日

我慢と免許と脅迫状 07

 お姉さまのお顔を見たくもないなんて思うことは、私には未来永劫ありえませんし、あたしだってひと月以上我慢していた、というお言葉はつまり、お姉さまも私とえっちなことをしたいとずっと思ってくださっていたという告白とも受け取れるので、私は天にも昇る気持ち。
 
 それに着衣の下がノーブラノーパンというはしたなさが久し振りともいうことで、以前にも増しての新鮮な恥ずかしさで裏地に擦れる尖った乳首の刺激だけで全身がキュンキュン疼いてしまいます。
 落ち着かなきゃと思い何か話題を…

「ホテルって、さっき通り過ぎたあのお城みたいな建物ですか?」

「そう。農村部の見渡す限り田園田畑っていう地域には唐突にラブホがありがちなのよ。ほら、今は知らないけれど昭和の頃、農家って世代同居な大家族が多いし家も日本家屋で防音とかは考えられていないでしょ?若い夫婦が家族やご近所に気兼ねなくイチャイチャ出来るところが必要だったのね」

「私、来るとき田園風景の中に突然西洋のお城が現われて、一瞬どこか中世の頃にでもタイムスリップしちゃったのかって思いました」

「ふふ、直子らしいわね。見た感じかなり前からありそうな感じの建物だったからユカリもあそこでご両親に仕込まれたのかもね。あ、でもユカリの実家はそんなところ使わなくても敷地内のお屋敷使いたい放題か」

 ハンドル片手にご愉快そうな笑顔でおっしゃるお姉さまも心無しかウキウキされているご様子。
 これからお姉さまとホテル、一ヶ月以上ぶりのえっちな交わり…私、何されちゃうんだろう?とワクワクが止まりません。
 そうこうしているとフロントガラスの奥にあの建物が見えてきました。

「近付いてみるとそんなに大きくはないんですね。でも円錐形の塔にトンガリ屋根の装飾とか城壁のてっぺんもノコギリ状だし、絶対お城がモチーフですよね」

 ワクワク気分のまま私が言うと、すぐにお姉さまも返してくださいます。

「でもやっぱり相当年季が入っている感じね。ほら、あそこ、塗装が剥げて折角のレンガ風模様がまだらになっちゃってる」

 と言う間にもお車は城門のようなアーチ型ゲートをくぐり、地下にあるらしいホテルの駐車場へと滑り込んで行きました。
 お車が十数台くらいは駐められるであろうコンクリート打ちっ放しな薄暗い駐車場に数台のお車がポツンポツン。
 奥の壁際で一際オレンジ色に輝いている一画がホテル館内へと通じるエレベーターのようです。

 一階に停まっていてすぐにやって来たエレベーターの狭い箱の足元には真紅の絨毯、壁三面は鏡となって上気した私たちの姿を三方から映し出し、これからえっちする身にとってなかなか気恥ずかしい空間。
 一階がフロントのようで、階数ボタンを押すこともなく扉が閉まると同時にすぐ上昇し始めます。
 と思った数秒後、軽やかな電子音をたててエレベーターが停止し扉が静かに開きました。

「あ、でも中はちゃんと今どきの感じにリニューアルしているのね。フロントが無人だしモニターで部屋選べるし」

 お姉さまがお独り言のようにおっしゃり、私の手を引いて明るい光のほうへと歩き出されます。
 薄暗い間接照明でジャズピアノが低く流れるなかなかに幻想的なフロントに降り立った私たちの眼前に燦然と広がる明るい大画面モニター、30室くらいある各お部屋の画像?映像?
 その画面が黒一色になって、在室、とだけ表示されているお部屋は三部屋だけでした。

「どうせなら一番ゴージャスぽいお部屋にしない?あそこなんかどう?」

 お姉さまが指をさされたのは、最上階の4階にある、エクスタシー・スイーツ、というお名前のお部屋です。

「こっちのパネルで操作するのね」

 大画面モニターの手前側に大画面と同じ画面を縮小したタッチパネルがあり、お姉さまが、エクスタシー・スイーツの画面にタッチすると、女性のお声で音声アナウンスが流れ始めます。
 そのアナウンス通りに操作しているとルームカードキーがパネル下の機械から発行され、これで4階のお部屋に入室出来るようです。

「休憩も宿泊もあまり値段変わらないみたいだけれど、とりあえず休憩にしておいた。疲れて寝ちゃっても後から変更も出来るみたいだし」

 いつもより小さめ軽めな淡いベージュのトートバッグを提げられたお姉さまがお財布をしまわれながら愉しそうにおっしゃいます。
 お姉さまもヤる気マンマンなご様子。
 これだとお部屋に入るなり、またあの強烈なくちづけがいただけそう…
 ワクワクとドキドキがごちゃまぜになったワキドク状態でお姉さまを見ると、お姉さまもニッと笑い返してくださり、つづけてこうおっしゃいました。

「それじゃあ直子はここで服を脱ぎなさい」

「えっ?!」

 一瞬おっしゃったご命令の意味がわからず、でもすぐに意味も理解して…

「えーーっ!?だってここはまだホテルのフロントですよ?」

 お姉さまはニヤニヤ笑いで私を見つめ返してくるだけ。

「そう、ホテルのフロントだけれどここはラブホテル。そういうことをするための場所だから大丈夫なはずよ、今は他のお客さんも少ないようだし」

 ご愉快そうにお姉さまがおっしゃいます。

「たぶんここも監視カメラでホテル側に見張られているのだろうけれど、もともとそういう場所なんだから、そういうことをしてもそういうプレイとして見逃がしてくれるはず」
「集音マイクで音声も拾っていると思うからはっきり言うけれど、この子は露出性癖があって見知らぬ人に自分の裸を視られると興奮しちゃうヘンタイさんなので、カメラの向こう側のかたたちも、この子のいやらしいからだをじっくり視てやってくださいね」
「直子だって、誰かに視られていると思うとより淫らになれるでしょう?スケベなことを1ヶ月半くらい我慢してきたのだもの、そのくらいのご褒美はあたしだって考えているから」

 相変わらずニヤニヤ笑顔なお姉さま。
 ここで裸になったらどんな気持ちになるのだろう?あ、でもえっちなおツユが垂れ流し状態になっちゃいそう…と、ご命令を受け入れそうな私。

「ほら、あたしがこれだけはっきりお問い掛けしたのにホテル側からは何の動きも無いでしょ?それはつまりそういうこと。だから直子は脱ぎなさい」

 私たちがフロントに降り立ってから5分以上は経っているでしょうが、フロント内はジャズピアノの調べが低く流れる以外はしんと静まり返っています。
 プライベートではない場所、いつどなたが来られるかわからない場所で裸になるという、一ヶ月半振りの逡巡、背徳感、羞恥、被虐がまざまざとよみがえってきます。

「わ、わかりました…」

 ワキドク状態でもうどうなってもいいと思ってしまった私は覚悟を決めます。
 ジャケットはお車の中ですでに脱いでいてお車に置いてきてしまったので、今はブラウスと膝丈キュロットスカートだけ。
 その下に着けていた下着もすでにお車内で脱いでいますから、上も下も脱いだ途端に即裸ん坊です。

「監視カメラは多分あそこらへんにあると思うから、そっちを向いて脱ぎなさい。脱いだら隠しちゃ駄目よ。いつものポーズで思う存分視てもらうこと」

 お姉さまが大画面モニターの上のほうを指さされます。
 私もきっとその辺りにあるのだろうなと思っていました。

 ふと、ずっと前にミサさまからご命令されたお言いつけを思い出し下半身、キュロットスカートから脱いでいきます。
 ウエストのゴム内側に両手を入れ、グイッと外側へと緩めて腰骨をくぐらせただけで、スカートだった布地はいとも簡単にストンと足元に落ちました。
 落ちたスカートはお姉さまが回収してくださいます。

「この子はマンコを余計な邪魔なくよく視てもらいたいがためだけにマン毛を永久脱毛しています。上付きの無毛なスジから皮を脱ぎ去って卑猥に飛び出している腫れきったクリトリスにもご注目ください」

 お姉さまが監視カメラを視ているかたたちへ向けたサービスなのでしょう、恥ずかし過ぎる解説が私の被虐を煽り立てます。
 休めの形に広げた両脚の内腿を溢れ出た愛液がツツーッと滑り落ちます。

 次はブラウス。
 下のほうからボタンを外すとすぐに現われる素肌、胸元まで外したら一層イキリ立つ両乳首。
 両袖を抜いてブラウスがお姉さまに回収されると同時に両手を後頭部へ持っていく私。
 これで私は全裸、正確に言うと黒のハイソックスとチョーカー、茶色のローファーだけ身に着けた全裸です。
 見上げる大画面モニターの向こう側にあるであろう好奇の視線を確かに感じていました。

「これがドマゾ女の服従ポーズ。こんなあたしたちですから大目に見てくださいね」

 お姉さまの半ば薄笑い気味の媚びるようなお願いをお聞きしながら、私は禁欲期間中忘れかけていた恥辱感、屈辱感を久々に思い出します。
 夏日に滴る汗のように内腿を次々と滑り落ちる愛液がハイソックスに染み込んでフロントの床を汚していないのだけが救いです。

「さあ、それじゃあお部屋に向かいましょう。でもその前にこれも、ね?」

 いたずらっぽい笑顔のお姉さまがおっしゃって何やらトートバッグ内をガサゴソされています。
 マゾの服従ポーズのままそれを見守る私。

「見事禁欲中の課題をクリア出来た直子にもう一つご褒美を用意したの。直子もきっと気に入ると思うわ」

 そうおっしゃって取り出されたのは何やら高級そうな山吹色の四角い箱。
 それを開けて更に中から取り出されたのは…えっ何?チョーカー?首輪?

「ブランドものの首輪。正真正銘の中型犬用のワンちゃん用首輪。一式買ったらけっこう値が張ったんであたしもびっくりしちゃった」

 お姉さまがお見せくださったのは、濃茶なベルトの両端に肌色のラインが走る細めの首輪。
 リードを付ける金属の輪っかのところにLとVを組み合わせた金色のチャームがぶら下がっていました。
 
 お姉さまがいつの間にやら私の背後に回られ、手慣れた感じに私の黒いチョーカーを外されてから、代わりにその首輪を巻き付けてくださいます。
 同じブランドものなのでしょう、同じような柄のリードがチャームと同じ輪っかに取り付けられます。

「思った通り、やっぱり似合う。直子ほどのマゾペットならやっぱり首輪もブランドものじゃないと世間が許さないわよね」

 ワケのわからないご感覚で悦に入られるお姉さま。
 正真正銘のワンちゃん用首輪というお言葉で被虐感に拍車がかかってしまう私。
 でも着け心地はいい感じ。
 リードがグイッと引っ張られてエレベーター方向へと戻るお姉さまと私。

「そういうことなら私、四つん這いになったほうが良いですか?」

 気を利かせたつもりだったのか、マゾっ気全開だったのか、自分でも思いもよらなかった言葉を口走ってしまいます。

「あら、四つん這いになりたいの?四つん這いになってマンコも肛門も見せびらかしたいんだ。直子がしたかったらしてもいいけれど、でも早く部屋に行きたいからやっぱりそのまま着いていらっしゃい」

 エスっ気全開なお姉さまらしい、私の心中を値踏みされるように蔑むご口調。
 再び三面鏡張りなエレベーターに乗り込み、服従ポーズな自分の裸がこれでもかと映し出される箱内。
 お姉さまはそんな私を眺めてニヤニヤされるばかり。
 エレベーターは2階3階へと静かに進み、4階へ着いて扉が開いた瞬間…

 そこにはちょうど退出なされるのでしょう、見知らぬカップルさまが待ち受けておられました。
 扉が開いてしばらく、対面したまま固まる四名。

 そう言えば4階は二部屋だけだったけれどもう一部屋のほうは在室だったな…
 いくらお客さまが少ないと言っても、こういう可能性はあったんだ…
 このカップルさま、女性のほうがお年上っぽいな…
 お若そうな男性のほうはギョッとしたお顔の後にすぐ嬉しそうなお顔に豹変されたけれど、女性のほうはたじろがられてからすぐにムッとしたお顔に変わられていたな…
 いずれにせよ私の恥ずかし過ぎる格好、また見知らぬ人さまに目撃されちゃった…

 瞬時にそんなことを考えた私の股間から淫らな液体が更にダラダラと滴り落ちていきます。
 エレベーターの扉が閉まるときに垣間見えたお若そうな男性さまの未練たらしいお顔…

 エクスタシー・スイーツのお部屋は、色鮮やかなペルシャ絨毯が優雅に敷き詰められ、品の良い調度品があちこちに置かれた本当に広くてゴージャスなお部屋。
 ローファーを脱いで真っ白くて高級そうな室内履きに履き替えます。
 大きな円形ベッドの向こう側に全面ガラス張りな浴室が見えます。

 でも期待に反してお部屋に入ってもお姉さまは私にむしゃぶりつかれてはくださいませんでした。
 リードを握る手を離されたお姉さまはエスっ気全開な瞳で私を睨みつけられ、こうおっしゃいます。

「ここであたしはまず直子の自慰行為、オナニーを見物します。禁欲の果てに辿り着いた直子渾身のオナニーをね」
「でもその前にあたしもヘンな汗かいて気持ち悪いから先にシャワーを浴びてきます。浴びているあいだに我慢しきれない直子がひとりで果ててしまったら台無しなのでイタズラできないように手錠をしましょう」

 おっしゃるなり私は後ろ手にされ、重くて無骨な本格的手錠で両手を拘束されました。

「こうしていれば直子の指もアヌスぐらいにしか届かないでしょう。アヌスでならイッてもいいわよ。あたしの期待を裏切りたいならね」

 意地悪くおっしゃるお姉さま。

「あ、それにここのバスルーム、シースルーだからあたしの裸で直子が発情しちゃう可能性もあるわね。だからおまけにアイマスク」

 お姉さまってば、お洒落なトートバッグに不釣り合いなアイテムをいろいろしのばされていたみたい。
 入口ドア付近の壁際に後ろ手錠で立たされた私の視界も塞がれました。
 両手の自由と五感のひとつが奪われた私の意識の中に、これまで経験した同じような状況のさまざまな恥辱が鮮やかによみがえります。

 やがて聞こえてくる微かな衣擦れの音。
 しばらくして遠くから聞こえくるくぐもった水音。
 私の意志に抗うようにお尻をまさぐりたがる両手の指を必死になだめる私。
 お姉さまのご期待を裏切るようなことなど到底出来ません。

 10分くらい経ったのでしょうか。
 全裸アイマスクの後ろ手錠で立ち尽くすお預け状態な私。
 聴覚だけが鋭くなり、周囲の物音のどんな小さな変化にも敏感に反応してしまいます。

 あ、今水音が止まった、しばし沈黙、ガタン、これってドアが開いた音?あ、ドアが閉じた、人が近づいてくる気配、でもこっちには来ない…

 それと一緒にミント系の嗅ぎなれない香りがただよってきます。
 お姉さまがシャワーで使われたボディソープかなにかの香りでしょうか。

 その香りはしばらく私の周辺に淡くただよっていたのですが、急に香りが強くなったと思ったら首輪に繋いだリードを引っ張られました。

「あんっ!」

 目が見えない上に後ろ手錠でしたから、さほど強くない力で引っ張られてもヨロヨロよろめいてしまいます。

「あ、驚かしちゃった?ごめんごめん。用意が出来たから着いてきて。見えなくて不安だろうけれどゆっくりでいいから」

 お姉さまのお優しいお声がすぐそばで聞こえ、ミントの香りも一段と強くなっています。
 そのままソロリソロリとリードに導かれるまま10歩くらい進むと、またお姉さまからお声がかかります。

「はい、そこでストップ。止まったらそこで回れ右して、ゆっくり腰を下ろしなさい。大丈夫、すぐにお尻が着くから」

 ご指示通りに腰を落としていくとお尻に何かが触れる感触。
 その何かはクッションみたいに柔らかく、でも表面は少しザラザラしている感じ。
 結局そこに座り込む格好になりました。

「手錠を外してあげるから、直子のオナニーショータイムの始まりね。思う存分からだをまさぐってイキ果てなさい」

 お姉さまのお言葉と共にミントの香りが強くなり、まず首輪からリードが、次に後ろ手錠が外されます。
 アイマスクはまだ装着されたまま。

「ほら、目の前で視ていてあげるから、溜まりに溜まった性欲を爆発させなさい。最初は乳首?それともいきなりマゾマンコに指を突き挿すのかしら」

 からかうようなお姉さまのお声がすぐ近くに聞こえます。

「は、はい…」

 とお答えはしたものの、まずはお姉さまと抱き合いたかったな、という無念の思いがよぎります。
 でも、これもお姉さまのリクエストなのだから、と気を取り直してまずはおずおずと両乳首を虐めにかかります。

 さっきからの焦らしプレイでパンパンに腫れ上がっている両乳首は、ちょっと触れただけで電流のような快感がピリピリ走り、思い切って捻り上げると、それだけでイキそうなほどの高感度。
 右手で右乳首、左手は股間へ滑らせておマメを摘んだだけでもうだめです。

「あーっ、いいです、気持ちいいです、あぁーんっ、お、お姉さま、お姉さまぁ、イッてもいいですかぁ、イッてもいいですかぁーーっ!!!」

 お姉さまのお赦しのお声もないままにあっさり一回目のオーガズム、でも両手は止まることなく左手が膣内へと潜り込み、右手は両乳房をせわしなく乱暴に揉みしだいています。

「ああんっ、いいっ、いいですぅ、お姉さまぁ、直子のイクとこ視てくださいぃ、いやらしい直子がいやらしくオナニーでイクところをぉ、あっ、イクっ、またイクっ、イッちゃうぅぅぅっ!!!」

 そんなふうに何度目かにイキそうなったとき、お姉さまのお声が聞こえました。

「やっぱりアイマスクしていると表情がよく見えないから魅力が半減だわね。直子はなんていってもイキ顔が本当にいやらしいのだから…」

 お声が聞こえたと思ったら視界が戻りました。
 そこで驚愕。
 私のアイマスクを外して、ご自分のお席に戻られるお姉さまの後ろ姿。
 トップが高くて張りのある形の良いヒップ、お姉さまも全裸でした。

 私が座らされたのは大きな円形ベッドの縁。
 そこに大きめの青いバスタオルが敷かれ、その上に私のお尻が乗っています。

 お姉さまはその私と1メートルも隔たない至近距離な位置でスツールに腰掛けられ、真正面から私の痴態を眺められています。
 その素肌は上気され、美乳の先端はツンと尖り、右手の指先が濡れたように光っているのは、お姉さまも私を視ながらご自分で慰めていらっしゃったのでしょう。

 そんなふうに考えながらも私が自分をまさぐる手は止まりません。
 お姉さまが今、私をオカズにオナニーされている…
 その現実に私の性感がぐんぐんヒートアップしていきます。

 それからはずっとお姉さまの裸身を見つめながら自分を虐めました。
 お姉さまも私の痴態を凝視しつつ淡い翳りに隠された股間の指を動かされています。
 
 互いの瞳がふと見つめ合い、間を置いて同時に歪みました。
 私とお姉さま、一緒にイケたみたい…



2026年6月14日

我慢と免許と脅迫状 06

 お約束は午前10時、オフィスビルに隣接する高層ホテルのエントランス前。
 ワクワクし過ぎて随分前なのに早起きしてしまいます。

 まずはシャワーを浴びて沐浴潔斎。
 入念にからだを洗ってから姿見に自分の全身を映します。
 こうしてじっくり自分の裸を見るのも凄く久しぶり。

 禁欲期間中は激しい運動や思い切り汗をかくこともなかったので、少し体重増えちゃったかな?
 でも今日これからに昂ぶる期待で、両乳首にはすでに血流が集まり始めています。

 裸身をいったんバスタオルに包み、ジャムトーストとバナナミルクで軽い朝食。
 ひと息ついてからもう一度歯磨きしておトイレへ、バスタオルを取り全裸で便座に腰掛けます。
 
 もう一ヶ月以上のあいだ、お浣腸はおろかお尻弄りもしていませんので順調なお通じ。
 ビデでアソコも綺麗に洗浄し全裸のまま、これまた長らくえっちな遊びには使われていなかったマジックミラー張りのサンルームへ。

 何を着ていくか。
 いくらお姉さまでも運転超初心者の私を運転中にイタズラしてくることは無いでしょうから、脱ぎやすい服装を考える必要はないのですが、その後には待望のお愉しみが控えているはずです。

 女性が運転するときはパンツルックが望ましいと教習所で習ったのですが、ガーリーな雰囲気も欲しいので、下は山吹色で少しフワッとした膝丈のキュロットスカート、それに白のフリルブラウスを合わせて、濃紺でマオカラーのショートジャケットを羽織ることにしました。
 靴はローファーにするとして膝下が寂しいので黒いハイソックスを履いて、首には小さなハートのチャームが付いた細めで黒のベルベットチョーカー。
 なんだか教習所に通っているときによくしていた服装になってしまいました。
 
 ただし下着類だけは、お愉しみのことも考慮して服を着ていても脱ぎやすいアイテム、すなわちブラはフロントホックでストラップもホックで外せるリンコさまたちによって魔改造された白のハーフカップブラ。
 ショーツも両サイド紐で結ぶ式な白いローライズショーツ。
 この手の下着を身に着けるのも久し振りですから、それだけでワクワクも膨れ上がってしまいます。

 今日はお姉さまに可愛がってもらえるんだ、という期待が大きすぎてマゾ性さえ隅っこに追いやられているみたいな私。
 でも念のため長らく愛用してくすみの目立つワンちゃんみたいな赤い首輪と長めの縄状ロープなリードをポシェットに忍ばせてお部屋を出ます。
 あ、ポシェットにはその他にスマホとお財布も入っています。

 透き通った青空が広がる秋晴れの池袋。
 お約束の20分も前なのに待ち合わせ場所に着いてしまいます。
 高層ホテルに出入りされているのは外国籍のかたばかり。
 知らない言葉のかまびすしいおしゃべり声が耳元を通り過ぎていきます。

 スマホのソリティアで暇を潰しつつ待っているとSNSにお姉さまからのご連絡通知。
 あと数分で着くとのこと。
 時計を見るとジャスト10時です。

 エントランス前の通りを眺めてみても、お姉さまのサファイアブルーなお車は見当たりません。
 そっか、今日はお姉さまのあの高級車を運転するんだ…教習所のお車より大きいし…大丈夫かな…
 一抹の不安とともにしばらくキョロキョロ通りを見渡していると、目の前にグレーの地味なお車が止まりました。
 プップッと小さくクラクションが鳴ります。

 何なのかな?私が邪魔なのかな?
 そう思ってお車の中を見遣ると運転席に座っていらっしゃるのは、紛うことなきお姉さま。
 えっ!?と思う間もなくお姉さまがドアを開けて降りてこられます。

 今日のお姉さまは、鮮やかなスミレ色のボートネックな七分袖チュニックに落ち着いたブルーのイージーパンツで足元は白いスニーカーという、ずいぶんカジュアルながら素敵すぎる装い。
 右手の薬指には私とお揃いなシルバーのリングがキラキラ輝いています。
 困惑と喜びがごちゃまぜになって、どんな顔をすればいいのかわからない私。

「お待たせー、運転を代わりましょー。直子は運転席に乗って乗って」

 ご陽気なお声で私を促すお姉さま。
 私はまだこの事態を飲み込めていませんが、それでもご挨拶。

「おはようございます、お姉さま。でも、このお車は…」

「あれ?知らなかった?これは会社の車、営業車よ。地下の駐車場で見かけたことあるでしょ、あたしの車の隣で」

 まだ?マークな私。

「ああ、そうか、アヤやたまほのが営業でしょっちゅう乗り回しているから駐車場で見たことないのかもね」

 ずっと顔が?マークな私が面白いらしくすごく愉しげなお姉さま。

「たまほのが免許取ったときに会社で買ったのよ。たまほのも免許取り立てで心細いだろうからって教習所の車と同じ車種のワゴンを」

 お車をよく見てみると確かに教習車と同じお顔をしていて、ひとつ違うのは後ろ部分が箱状になっていること。

「大きめな荷物を積むこと多いからワゴンにしたの。でもハンドル周りは教習のときに乗った車と同じはずよ」

 そう再度促されて運転席におずおずと乗り込むと確かに、運転席まわりが教習のとき乗っていたお車とほぼ同じ外観でした。
 お姉さまが助手席に収まりになり、私も幾分ホッとして私のメイデンドライブが始まります。

「そうそう。免許取り立ての子って発車するまでの儀式が無駄に長くて細かいのよね」

 エンジンはかけっ放しでバトンを渡されたのですが、シートベルトをして運転席の椅子を調整してミラーを確かめて…と緊張している私をご愉快げにからかわれるお姉さま。
 サイドブレーキを外し発車合図のウインカーを出してアクセルを遠慮がちに踏み込むと、お車がソロソロと動き始めました。

 始めのうちはおっかなびっくりだったのですが、車線変更などナビゲーターなお姉さまのご指示が的確でだんだんと運転に余裕が出てきています。
 路上教習で通った道も抜けて未知の領域へ。
 初体験の工事規制片側交互通行や緊急車両優先もどうにかこなし、右へとのご指示で右へ、左に寄ってとのご指示なら左へ、ドビュッシーさまのピアノ曲が低く流れるお車はお姉さまのご指示通りにどこかへ向かっています。
 ちなみに私の予想通り、運転中にお姉さまからのえっちなご命令はまったくありません。

 いつの間にか片側二車線の国道らしき道路を快調に進んでいる私が運転するお車。
 道路はそれなりに混み合ってはいますが、幸いひどい渋滞にも合わず先行車のお尻に車間を取って着いていく安全運転ドライブ。
 お車に備え付けのカーナビはオフったまま、ここがどこなのか、どこへと向かっているのか、さっぱりわかりません。

 ドライブのあいだ、お姉さまは会社の社員さまたちの面白いクセとかお取引先のユニークな方々のことなど面白可笑しくお話くださって、私にずいぶんお気を遣われているみたい。
 おかげで私もずいぶんリラックスしています。
 やがてお昼少し前頃、お姉さまからご提案が。

「週末だし混み合う前に少し早いけれどランチを済ませちゃいましょう。もう一時間以上走っているから直子も少し疲れたのじゃない?」

「あ、はい…」

 私たちが走っている街道沿いには、周辺の土地を広く使ったファミレスやアウトレットが現われては遠ざかっていきます。

「あそこなんかどう?」

 お姉さまが指差された方向に、田舎そば、という大きなのぼりと看板が見えました。
 ウインカーを左に出した私は慎重に左車線へと移り、広い駐車場へと滑り込みます。
 幸い駐車場もまだ混んではなく空きがたくさんあったので、若干不安だった駐車も難なくクリア。
 でもやっぱりそれなりに緊張はしていたみたいで、車外に出たときは思わず、んーーっ、と思い切り両腕を上げて伸びをしてしまいました。

 お姉さまとお揃いで、とろろせいろに小さな山菜おこわが付いたセットをオーダー。
 お食事中もお姉さまは出張中にご一緒したお得意先さまの卵かけご飯に対する過剰なこだわりを面白可笑しくお話くださり、いつぞやのバカンス初日のお蕎麦屋さんみたいにえっちなご命令などはまったくありませんでした。

 お食事も終わり、私たちが柚子のシャーベットに舌鼓を打っているころ、お店がだんだんと混み始めます。
 学生さんぽいカップル、ご年配のご夫婦らしき男女、小さなお子さん連れのご家族、お仕事の途中らしい制服姿の男女4名…
 みなさまそれぞれ楽しげにメニューを選ばれ、美味しそうにお食事を楽しまれています。
 みなさまとお姉さまの笑顔を交互に見つつ、世間で一般的に言われているデートってこういう雰囲気なのだろうなと、ふと思います。

「お店も混み始めてきたし、あたしたちはそろそろ出よっか」
 
 お姉さまに促されてお蕎麦屋さんを後にします。

「この辺まで来ればあともう少しのはずだから、直子もがんばって」

 助手席からの励ましに、はい、とお返事する私。

「それで私たちは、どこに向かっているのですか?」

 私の問いかけに、それはまだ内緒、とはぐらかされるお姉さま。
 しばらく国道らしき幹線道路を進んでから、その角を左ね、とご指示をいただきます。
 片側一車線の細い道路へ入った途端に車外の風景が一変しました。

 長い一本道の左右に広がる広大な畑や空き地や田んぼや林。
 道路脇には雑草が生い茂り、たまに木立、たまに民家。
 すれ違うお車も激減し、私の前後にも一台も見えません。

 秋晴れの青空な秋のお昼どき。
 交差点も信号も無い一本道でお車をひたすら走らせていると、何だか別世界に来てしまったみたい。
 遥か前方に西洋のお城みたいな建物が見えてますます混乱し、通り過ぎるとき横目で見たら、えっ!?あれってひょっとしてラブホ?

 そんな感じに5~6分ほど走るとようやく赤信号に突き当たりました。
 正面には背の高い丘のような草ぼうぼうの斜面。
 それ沿いに道路が左右に横切っています。

「この信号を左ね」

 お姉さまのおっしゃる通りに丘沿いの道をしばらく行くと、やがて丘へと上がる右カーブへとつづいていきます。

「ここは利根川沿いの土手ね、って、あれ江戸川だったけか…」

 自信なさげなお姉さま、と思う間もなくお車は、その利根川だか江戸川を渡る立派な橋へと侵入していました。
 運転席から見る限り川のお水はそんなになみなみとはしていなくて、茶色と緑色の草がぼうぼうな感じ。
 橋を渡りきると今度は川の反対側の土手で、そのまま土手沿いを左へ、というご指示。

 橋を渡り終えてすぐのときはそうでもなかったのですが、土手沿いの道を進んでいくとやがてお車がやっとすれ違えるくらいの道幅となりました。
 土手の反対側も見渡す限り田舎の田園風景でその奥のほうにまた別の土手らしき丘がつづいているのも見えます。
 遥か遠くに民家らしき建物が木立に囲まれてポツンポツンという感じで、道路もいつの間にか舗装が途切れた砂利道に。

 右前方に林っぽい木立が見えるなと思ったときお姉さまから、その林の脇に車を停めなさい、というご指示をいただきました。
 小ぢんまりとした林まで近づいてみると、その入口っぽいところはお車三台くらいが停められる空き地となっていたので、一番左端にフロントから突っ込んでお車を停めました。

「はい、よくできましたー。エンジン止めていいわよ」

 私がエンジンを止めると同時にお姉さまが私のシートベルトを外され、いささか強引に上半身を引き寄せられたと思う間もなく私の唇にお姉さまの唇が重なります。

「んぐぅっ!」

 思いがけないお姉さまの行動に再び困惑と悦びがごちゃまぜとなってしまう私の脳内。
 お姉さまは私の口腔内奥深くまでご自分の舌を潜り込ませて、私の舌や歯、口内粘膜全体を蹂躙してきます。
 絡み合う舌と舌、舐め上げられる歯の裏側。
 お互いのよだれが垂れてしまうのもお構いなしな激しい口づけに、性器の奥底から激しく潤んでくるのをはっきり感じています。

 私にとっては永遠につづいて欲しいくらいの熱烈なディープキスも気がつけば終わっていて、ふたりとも小さくハアハアと荒い息をつきつつ見つめ合います。
 嬉しさで心臓が破裂しそうなほどドキドキ。
 見つめ合っていたお姉さまの瞳がふと、やり過ぎたかな、という感じで照れたようにそらされます。

「あ、あの、ここはどこなのですか?」

 少し気まずい空気に、何か話題を作らなきゃと浮かんだ言葉をそのまま口に出した私。

「ああ、ここは千葉と茨城の県境あたり。あ、埼玉もだったかな。利根川だか江戸川だかの土手沿いのどこか」

 お答えくださるお姉さまは、もういつものご様子に戻られています。

「このあたりは農村部で幹線道路からも離れているし周りは田畑ばかりだから、ネットとかではカーセックスの穴場なんて言われているの。夕方から夜にかけて不審な車があちこちに駐まっているって」
「とくに今の時期は稲刈りも終わって人通りも無さそうだから、久しぶりの直子と車で愉しむにはうってつけだと思ったのよ」

 嬉しすぎるお姉さまのお言葉ですが、ここでまたひとつの疑問が湧き上がります。

「でもお姉さまは、なんでこんな場所をご存知だったのですか?お仕事とも関係無さそうですし…」

「ああ、それはユカリの実家がこのあたりだったから」

「ユカリさまって、お姉さまの服飾部時代のお仲間で今はモデルさんをやっていらっしゃるという…」

「そう、そのユカリの実家っていうのが、何ていうか豪農でね。この辺りの土地をいくつも持っている大富豪で、実家の広大な敷地内にも立派なお屋敷が三つも四つも点在しているの。そのうちのひとつをユカリは自由に使えたから、あたしたちも合宿だ、お泊り会だと言ってはお邪魔していたんだ」
 
 そこでお姉さまがイタズラっぽく微笑まれました。

「ユカリの直子みたいな性癖もここで育まれたらしいわよ。あの子も幼いときから自分が恥ずかしいメに遭うのを妄想するのが大好きだったみたいで、小学生高学年のころから夜な夜な寝床を抜け出して表に出ては自然の中で裸になって、背徳的なスリルを愉しんでいたらしい」
「その頃だったら今にも増して人通りも少なかっただろうし、夜の闇も深かったのだろうけれど、怖さよりも性的な興奮が上回っていた、って言ってた」

 お言葉を紡ぎながらお姉さまの瞳が妖しく輝きます。

「その頃に始めて一番興奮出来てしばらくはルーティンになっちゃったっていう自慰行為っていうのが、最初にやったのは中学一年の夏休みだったらしいけれど、実家の裏手から少し歩くと土手に出れたのね。それでその土手沿いの砂利道にひとつだけポツンと夜になると電灯が灯る電信柱があったそうなの。たぶんユカリの実家から電線が繋がれていたのだと思うけれど」

「夜中の一時過ぎにそっとベッドを抜け出してパジャマにサンダルでその土手沿いの電灯を目指すの。それで電灯の下に着いたらゆっくりとパジャマを脱いでいくの、何者かに脅迫されているみたいに怯えながら。漆黒の暗闇の中をわざわざ一点だけ明るく照らし出している電灯の光の下でね」

「下着まで脱いで素っ裸になったら、立ったままおもむろに自分を慰め始めるの。頭の中で得体の知れない魑魅魍魎たちに乱暴に汚される妄想を思い描きながら。もちろん声は精一杯我慢しながらね。口は真一文字につぐんで苦痛ゆえな悦びの声を必死に堪えながら」

「それでその魑魅魍魎たちはなかなか開放してくれないんだって。何度かイッてもまだ素肌を舐め回したり乳首を引っ張ったり膣内を掻き回したりしていて。気がついたら午前三時を回っていた、なんてこともあったらしい」

「まあそれが今のユカリを形作っているとも言えるわよね。モデルとしてたくさんの見知らぬ人たちに裸身を晒したり、ランウェイをほぼ裸の格好でスポットライト浴びながら歩いたり…」

 そこまでおっしゃったお姉さまが束の間私をじっと見つめ返したと思ったら、今度はゆっくりと唇を近づけてくださいます。
 今度は慈しむように優しい蕩けるようくちづけ。
 互いの舌がふざけあうように絡み合い、お姉さまの右手は私の左おっぱいに。

「あれ、直子の乳首、カッチコチでハードグミみたい。それに大きく膨らんじゃってブラの布地を突き破りそう。なあに?今のユカリの話で興奮しちゃった?」

 私の唇からご自身の唇を離されたお姉さまがからかうみたいにおっしゃいます。

「あ、いえ、それよりもお姉さまのキスで…」

 お姉さまの右手がためらうことなく私の股間に伸びてきます。

「うわ、パンツの上から触ってもわかるくらい湿ってる。ていうことはマゾマンコはもうビショビショグショグショだわね」

「は、はい…」

「直子があたしをのキスだけでそんなに濡らしてくれるなんてとても嬉しいわ」

 そこでもう一度優しいキッス。

「本当はここでカーセックスとやらも体験してみようかなとも思っていたのだけれど、やっぱり昼日中のまだ明るい林の中でっていうのは不安で落ち着かないわね。よし、さっき通り過ぎたホテルに行きましょう。直子は席を代わって。ホテルまではあたしが運転するから」

 私が助手席に回りお姉さまが運転席へ。
 すぐにお車が方向転換しドビュッシーさまが流れ始めます。

「直子はそこで下着を上下とも取ってしまいなさい。外しやすい下着を身に着けていることはお見通しなのだから」

「…は、はい…」

 やっといつものお姉さまが戻ってこられたようです。
 私は恥じらいつつもモソモソとブラウスの内側に腕を入れてフロントホックと肩紐を外し、襟ぐりからかつてブラジャーだったものを引っ張り出します。

 つづいて今度はキュロットパンツのウエストから右手を差し込み、両サイドの紐を解いてから少し腰を浮かせ、お腹のところからかつてショーツであった布を引き摺り出します。
 案の定ショーツのクロッチ部分を中心に盛大に濡れそぼっていて、キュロットパンツの裏側を盛大に汚してしまいました。

「ショーツの裏側をあたしに見せなさい」

 ハンドルを握られ前方を向いたままなお姉さまのご命令で、私は両手でショーツを裏向きに広げ、クロッチの濡れそぼった汚れ部分をお姉さまの横顔に突き出すように差し出します。

「見なくてもわかるくらい臭ってくるわね、直子の匂い。ホテルに着いたら覚悟なさい。当分あたしの顔を見たくないって思えるくらいご奉仕させてあげるから」

 お姉さまがイジワルっぽくおっしゃった後、ポツンとおひと言つづけられました。

「あたしだって一ヶ月以上我慢していたんだからね…」


2026年4月11日

我慢と免許と脅迫状 05

「ああ夢イキかー。それは盲点だった。でもスケベな直子ならさもありなんな充分考えられるイシューだったわね」

 予想外にお姉さまがご納得されたお顔になられています。
 てっきり叱られると思っていた私は戸惑いと共に自分でも予想外なご質問を口走ります。

「チーフは夢イキってご存知なのですか?」

「それは知っているわよ。寝ているあいだに夢の中でイッちゃうことでしょ。あたしの初めては中二だったか中三だっか、あれ?高一だったけかなぁ…」

 お姉さまが束の間遠い目をされて、私はその麗しいお顔にズキュン!
 そのお話、すごく知りたい。

「あ、でもそれを夢イキって呼ぶと知ったのはもっと後でネットで、睡眠中、イク、って検索してからだけどね」

 お茶目に笑われるお姉さま。

「そう言えば直子、さっき、夢イキしちゃったみたい、って曖昧なこと言っていたけれど、経験したの、まさか初めてなの?」

「あ、はい。起きたらシーツやパジャマが物凄く濡れていて、からだにもなんだか気持ち良さの余韻みたいなのが残っていて…」

「でも直子のことだからえっちな夢なんて年がら年中見ているでしょうに」

「それはそうなのですけれど、あんなにお布団やパジャマを汚してしまったことは今まで一度もなくて、最初はオネショしちゃったんじゃないかって焦っちゃったくらいでした」

「そっか。まあ直子の場合、現実でイキまくっているしすぐに我慢せずにオナニーもしちゃうから就寝中に夢の中でもイク暇なんてないんだね。つまりは直子がいかに今まで禁欲していなかったかっていうことだから、いかにも直子らしい初体験よね」

 ご愉快そうにおっしゃるお姉さま。
 この事態をあまり深刻に捉えられてもいないご様子なので、少し調子に乗って一番気になっている点をお尋ねしてしてみます。

「それで、あの…これってお約束を破ってしまったことになってしまうのでしょうか?」

 恐る恐る、懺悔をした信徒が審判を委ねるような敬虔な気持ちを込めたお伺い。
 お姉さまは目線を上げて少し考えるようなお顔をした後、あっさりおっしゃいます。

「仕方ないんじゃない、不可抗力だし。自分ではコントロール出来ない、言ってみれば性的欲求の暴発でしょ?防ぎようがないもの。寝るな、って命令するわけにもいかないし」

 相変わらずあっけらかんとされたお姉さま。
 でもワザとらしく笑顔をひっこめられて、こうつづけられました。

「でもこれに味をしめて夢イキを期待するようなことをするのは駄目よ。寝る前にえっちなことばかり考えて、そういう夢を見るように自分を誘導したりするのは」

「あ、はい、それはもちろん…」

「この禁欲期間は直子が今までいかに恥知らずな方向に傾いてきちゃっているかを確認して反省して軌道修正する機会なのだから、極力えっちなことは考えずに日々普通の生活を送ること」

 ごく生真面目ご口調でそうおっしゃってから再びパソコンのほうへ向き直られ、どうやらお仕事に戻られるようです。

「は、はいっ!がんばります」

 右手の薬指に嵌めた銀色に輝く百合の花モチーフを眺めながら、お姉さまのお背中に向けて改めて覚悟を決めて宣言して、私も先週やりかけだった見積書のための原価集計作業にとりかかります。
 
 ふたりしばらくお仕事に集中してフッと一段落、顔を上げてみるとお姉さまがいつの間にか椅子をこちらに回転され私を見ていることに気づきました。
 目が合うとお姉さまがニッと笑われます。

「ねえ、今までであたしが一番印象的だった夢イキの話。教えてあげよっか?」

 いたずらっぽいお顔になられたお姉さまが私を見つめながらおっしゃいます。

「あ、はい。すごく聞きたいです」

 お姉さまからの唐突なご提案に戸惑いつつも、その内容に興味津々な私。

「横浜で直子と出会って二週間くらい経った頃かな。ショップでのマケリサ上がってオフィス勤務に戻った頃」

 えっ!私が関係あるの!?
 少し遠い目をされたお姉さまのお顔をますますじっと見つめてしまいます。

「しばらくオフィスを留守にしていたから書類仕事がたまっちゃって、ひとりで残業してたんだ。部室に数日泊まり込んでね」
「それがやっと終わって一安心した日の夜。部室のベッドにひとりで寝たときのことだった」

 そこまでおっしゃったお姉さまが再び私を見つめ意味ありげに微笑まれます。
 私はなぜだかドキドキし始めています。

「気にかかっていたことが片付いてぐっすり眠ったはずなのだけれども、何度か夢を見てね。その夢の内容は全部はっきり覚えてる」

 お姉さまがまっすぐ私を見つめてくださいます。

「全部横浜で直子と出会ったときにしたことを反芻する夢。試着室で裸にさせてランジェリーを着せたり脱がせたり、恥ずかしい格好でわざと放置したり」
「でもひとつ実際と違うのは、試着室でもあなたはアンアン盛大によがり声を上げて他のお客さんの見世物になっていたこと。試着室のカーテンも開け放しちゃってね。ギャラリーもいっぱいいて…」

 からかうように笑われるお姉さま。

「あたしも気持ち良さで目が覚めそうになって、あれ?これって夢?現実?ってわからなくなっていたけれど、でも実際気持ちいいからつづき見たさにすぐ微睡んで」

 デスクの上にあった飲みさしのティーカップに一口唇をつけられたお姉さまが再び語り始められます。

「で、あたしがあまりの気持ちいいオーガズムで朝方目覚めちゃったときに見ていたのも、モールの防音スタジオであの日、直子が見せてくれたオナニーショーの再現」
「これも大まかにはあの日の記憶通りなのだけれど、ひとつ違うのは、あたしも下着姿になってショーに乱入しちゃっていたこと」

 少し照れたようなお顔になられるお姉さま。

「仰向けの大股開きで、おっぱいにいくつも洗濯バサミぶら下げてバターナイフで自分を虐めている直子にどうにも我慢できなくなって、ワンピース脱ぎ捨ててあなたの顔面にまたがったの」
「あなたが一生懸命ベロを伸ばしてご奉仕してくれて、ショーツ越しでもそれが凄く気持ちいいのよ。ああ、凄くイイ、イクイク、イッたーって深い余韻と共に目覚めたのが朝方の6過ぎ」
「実際は酷い有様よ。部室だから私物のビッグTシャツ一枚とショーツで寝ていたのだけれど、ショーツはお尻のほうまでぐっしょり、Tシャツもシーツも下半身部分中心にジットリ、全身汗ばんでヌルヌル。でも不思議に嫌な感じはほとんどしていなくて、快感の余韻と満足感が勝っていた」

 ご記憶を反芻されるように目を瞑られたお姉さま。

「あれであたし、あ、あの子とは相性いいかも、って思ったんだ。それで次に会う約束の日が俄然愉しみになってきた。何をやらせようか、どこで脱がせようかって」

 笑いながらおっしゃるお姉さま。

「で、実際に会ったら、あたしの予想を遥かに上回るド淫乱なヘンタイさんだったのがあなただったってワケ」

 そこで私のほうを向かれたまま両目を閉じられ、真面目なお顔に変わられました。
 少しの沈黙の後、静かにお言葉をつづけられます。

「あたしも調子に乗っていたことは認める。あなたって自分のマゾ性に本当に素直で、あたしのどんな命令にも従順に従って、それがあたしも愉しくて」
「だけどここ最近、どんどんエスカレートしていっているあなたを見ていて、だんだん不安になってきた。このまま突っ走ったら直子は、ただ快楽だけを貪り尽くす恥知らずな総受け性欲モンスターに成り下がっちゃうんじゃないかって」

 憐れむようなお顔で私を見つめてくださるお姉さま。

「最近の直子って、ひどく辱められそうな命令を受けるほど目がトロンと潤んでうっとりした顔になっちゃうような傾向があるじゃない」
「それがドマゾ女のサガって言ってしまえばそれまでなんだけれど、人として女性として最低限の羞恥心て言うか、品格、エレガントさみたいなものは失わずに保っていてほしいのよ」

 そこまでおっしゃったお姉さまは突然立ち上がられ、デスクの上のバーキンを肩に提げられました。

「だから今回の禁欲命令は一度クールダウンして直子が自分を見つめ直す内省期間。そのあいだに自分のしてきたことを振り返ってみて直すべきところは直して、より品のあるエレガントなマゾ女を目指しなさい」
「あたしも、っていうかあたしたちもこの禁欲期間が明けたら直子への接し方を少し変えるつもりだから。で、まあとりあえず直子は免許の取得まであと少しなのだからがんばりなさい。じゃあまたね」

 最後のほうのお言葉はお部屋のドアを開けながら。
 投げキッスひとつを私にくださったお姉さまは、あわただしくも颯爽と次のご出張先へと旅立たれました。

 そんな会話をお姉さまとしたせいなのか、はたまた夢イキで一息ついたのか、それからの数日間はめったにムラムラの発作が起きることもない普通な日々の中で教習に集中することが出来ました。

 教習所での講習は第二段階の路上教習に移っていました。
 初めのうちは一般のお車も普通に走られる路上に出るなんて、と無駄にドキドキしていたのですが、二度三度とくり返せば日常となっていきます。
 これといったアクシデントもなく順調にハンコをいただけました。

 ときどきえっちな妄想が頭にチラつくこともあるのですが、こうして下着まできっちり身に付けた普通の服装で普通の生活を送りつづけていると、私がこれまでしでかしてきたあの手の行為がいかに世間一般の常識から逸脱したアブノーマルなことであったのかを思い知らされます。

 ある日の路上教習でこんなことがありました。

 その日はみきわめ間近でもあったため土曜日の午前中に二時限連続で予約を入れていました。
 担当教官さまは、それまでも何度かご一緒したことのある40代くらいのややふくよかな女性のかた。
 お言葉遣いが柔らかでお優しい感じのかたでした。

 路上に出てしばらく走った後、繁華街近くの交差点で信号待ちをしたときのこと。
 横断歩道手前の停止線一番前に停車したのですが、その目の前の横断歩道をキワドイ格好の女性おふたりが談笑されながらゆっくりと繁華街の方へ横断していきました。
 おそらく何かのアニメのコスプレだと思うので、近くで何かイベントがあるのかもしれません。
 
 おふたりとも背は低めの可愛らしい感じで、紫髪のお一人は上半身は星型のブラのみで下半身は濃い紫色のレギンス。
 銀髪のもうお一人は上半身こそ緑色で軍服ふうのしっかりした長袖上着を召されていましたが、丈はウエストまでしかなく下半身は下着なのか水着なのか、かなりローライズな黒のタンガショーツに緑のロングブーツ。

 おふたりで一本のクラシカルな日傘を相合傘にさされ、上には私物らしいお揃いのロングカーディガンを羽織られていました。
 紫髪のかたが星型のモチーフの付いたステッキ状のアイテムも持たれていましたので、魔法少女ものなのかな。

 10月にしては温かくよく晴れた繁華街の週末。
 カジュアルかつファッショナブルな服装で週末を楽しむ方々の中でも明らかに異質でした。
 行き交う人々の中でもとくに男性のかたが、さりげない好奇の視線を彼女たちに投げかけています。

「あーあ、あんなに素肌さらしておへそまで出しちゃって、裸同然じゃない。そんなにまでして注目を浴びたいものなのかしらねえ」

 突然、助手席の担当教官さまが普通のお声でつぶやかれました。
 ビクッとして担当教官さまのほうへ顔を向けた私と担当教官さまの視線がぶつかります。

「コスプレだか何だか知らないけれど、よくあんな恥ずかしい姿で表通りを堂々と歩けるものよね。まるで露出狂そのものじゃない」

 御冗談めかしたご口調で私に同意を求めるように笑いかけてこられる担当教官さま。
 露出狂という私の代名詞のような思いがけないお言葉にもう一度ビクンと反応したものの、そうですよね、という意味合いを込めて作り笑いでうなずく私。
 
 でも心の中では、ああいう恥ずかしい格好を人前に晒すことで快感を得てしまう種類の人間も稀にいるんですよ、とおずおず反論しています。
 そのお話はそれだけその場で終わったのですが、私にとっては、ああ、普通の人の感覚ってこういうものなんだな、ということをあらためて再確認させていただけるものでした。

 その日、家に戻ってから考えました。
 担当教官さまがこのあいだの夏のバカンス時の私、たとえばモールの駐車場の片隅にひとり放置され薄物一枚で自慰行為を強制されている私を目撃されていたら、どんなご感想を持たれるのだろう。
 
 露出狂、社会不適応者、性嗜好障害、色情狂、ヘンタイ…
 でもあのとき、もうどうなってもいいと思うほど、もの凄く気持ち良かったのもまた事実なのですけれど…

 みきわめも無事合格をいただき卒業検定を残すのみとなった頃、次の生理が訪れそうな予兆と一緒に、けっこう激しく、無性に屋外で恥ずかしいメに遭ってみたい、という欲求がこみ上げてきたときがありました。
 ようやくゴールが見えてきたので気が緩んだのでしょうか。

 イケナイとは思いつつも頭の中にはえっちな妄想、そのときはなぜだか一昨年の秋、シーナさまと伺った西池袋のセレクトショップでさんざん恥ずかしい見世物にされたときの切なすぎる逡巡を鮮明に思い出していました。

 悶々とした気持ちで教習所からオフィスへと戻り、パソコンを立ち上げて何気なく大手SNSを覗いたら、とある動画配信者の女性が白昼の街中で半裸になって撮影しコーゼンワイセツで書類送検されたというニュースが飛び込んできました。
 その途端に頭から雲散霧消する私の妄想。

 気になって、公然わいせつ・逮捕、というワードで検索してみると、その多くは男性が街中で下半身を露出した、というものでしたが、そういう行為をすれば目撃されたどなたかしらにツーホーされてケーサツに捕えられハンザイになってしまう、ということが現実でした。
 もともとが臆病な私ですから、すっかり萎縮してしまっています。

 そんなこんなでしたが10月中旬、禁欲のご命令をいただいてから一ヶ月と十数日で試験場の本免学科試験も一発でクリアし、待望の自動車運転免許証を拝受することができました。
 そのあいだ、一度の自慰行為をすることもなく夢イキの一回だけで乗り切れたのは我ながら驚きでした。
 なんだ、私だって我慢しようと思えば我慢できるんじゃん、なんて自画自賛したり…

 運転免許取得の翌朝は、ちょうどお姉さまも出張からお戻りになられる日だったので、ワクワクしながら眠りに就きます。
 おっと、その前にもちろんお姉さまにメールでご報告。
 禁欲生活をつづけていたにも関わらず、お姉さまに逢えるという喜びだけで、えっちなムラムラも心の奥底に引っ込んだまま。

 その日の早朝も私の次にオフィスにご出勤されたのはほのかさまでした。
 朝のご挨拶につづいて運転免許を取得できたことをご報告すると、おめでとう、とご自分のことのように喜んでくださいます。
 
 次にご出社くださったリンコさまミサさまも同じようなご反応で、私としては少し肩透かし。
 禁欲期間が明けたら嵩にかかって恥ずかしいご命令を連発されてくるかな、と心のどこかで思っていましたから。
 オフィス内での凌辱でしたらコーゼンワイセツには該当しませんし…

 そんなちょっと釈然としない思いを抱きつつ、ノルマを達成した開放感を感じながら久々のオフィスワークに専念した午前11時半ば過ぎ、相変わらずノックの音もなく唐突に、お姉さまが社長室にお顔をお出しになられました。

「免許取れたらしいじゃん、おめでとう。これで直子もまた一歩、社会人に近づいたわね。免許証見せて」

 お姉さまの第一声。
 免許を取るということは社会人に近づくということなんだ…
 とミョーに感慨深い私。

「それで昨夜は思い切りオナニーしたの?今まで溜まっていた分を吐き出すみたいに」

 私が差し出した免許証を眺めつつ、からかうようにお姉さまが聞いてこられます。

「あ、いえ、なんだか達成感が凄くて、メールをお送りした後ぐっすり眠り込んでしまいました」

 照れながらも正直に打ち明ける私。

「あら、いい傾向じゃん。それだったらあと二日だけ我慢しなさい。あたしが直子のメイデンドライブにナビゲーターとして助手席で付き合ってあげる。この週末はゆっくり出来るから」

 お姉さまがニッコリおっしゃいます。

「メイデン?ドライブ?」

 引っかかったお言葉をそのままオウム返しする私。

「あら、案外教養無いのね。メイデンは初めてのっていう意味。メイデンボヤージュって聞いたことない?新しく作った船の初めての航海のこと。日本語訳は処女航海」
「アイアンメイデンっていう有名な拷問具があるでしょ?人型の鉄の人形の内側に何本も棘があって、そこに閉じ込められると身体中に突き刺さるっていう。あれも訳すと鉄の処女」

 屈託の無い笑顔で恐ろしいことをおっしゃるお姉さま。

「あれって一説によると、とある中世の貴族のご夫人が粗相してしまったメイドを刺し殺したら返り血を浴びた肌がツヤツヤしたから、処女の血を浴びると肌が綺麗になるって思い込んじゃって、処女をありったけ集めてその血を搾り取るために作らせた拷問具とも言われているわね」

 その手の蘊蓄にお詳しいお姉さま。

「まあ、それは関係ない話として、この週末は直子の運転でどこかへドライブしましょう。行き先は決めないで、行った先で泊まってもいいし、もちろん初めての運転で疲れたようなら直子の部屋に帰ってゆっくりしてもかまわないし」

 えっ、つまりは週末はずっとお姉さまとご一緒ていうこと!?
 お姉さまとの久しぶりのお泊りデート!
 それに、あと二日オナニーを我慢しなさいというご命令って、つまり…
 私のHPもMPも完全復活です。

 週末までの二日間もオフィスでのえっちなご命令はどなたからも無く無難に過ごし、もちろんオナニーも自重して、待望の土曜日を迎えました。