2011年9月24日

氷の雫で濡らされて 18

「んんんーーーーっ!!」
セルフ焦らしによって蓄積されてきた全身を啄ばむ被虐的官能が、クリトリストを嬲る震動と激しく共鳴していました。
からだのあちこちから湧き起こる凄まじい快感が束ねられ、一点めがけて押し寄せてきます。
「んぐぅーーーーーっ!!」

私は、あえて自分に身悶えることを禁じ、両手両足先に力を入れて、じっと横たわったまま快感の波に耐えてみることにしました。
許して、許して・・・
でも、それも一分ともたず、押し寄せる快感に知らず知らず、腰が激しく上下左右にグイングインとグラインドしていました。
両手両足はウネウネと波打って、私の自由を奪う鎖がジャランジャランと派手な音を響かせました。
「んぬぐぅーーーーーっ!!!」

自分のからだであって、自分のからだではありませんでした。
空っぽの頭の中に、気持ちいい、っていう言葉だけが浮かんでいました。
まるで誰かの体内で精製された快感という液体を、頭の中になみなみと流し込まれたよう。
私とは関係の無い肉塊と化した淫らな肉体は、気持ちよさそうにフワフワクネクネと頭上を漂っていました。

そして今回は、クリトリス責めを止めることが出来ません。
鍵を手にして鎖の拘束から逃げ出せるまでは、嬲られっぱなし。
イった後、ほんの少しだけ遠ざかった気がしたクリトリスへのキツイ刺激が、急激にフェードインしてきました。
この責めを止めるためのスイッチは、イジワルなシーナさまに捨てられてしまった。
そんな妄想が、いっそうの被虐感を煽ります。

発情しきって沸点の低くなったからだに、すぐさま絶頂へ至る波が押し寄せてきます。
自分ではコントロール出来ない、強制的な快感。
来る、来る来る来る・・・
欧米のえっちなビデオで金髪のお姉さんがイきそうなとき、come,come,って喘いでいる訳がわかったような気がしました。
とてつもなく甘美な感覚が、からだの奥底から私に襲いかかってきます。
来る、来る、来るぅ・・・来たぁーーーーっ!
「うんぐぅーーーーーーーっ!!!」
再び私の肉体が空高く放り投げられました。

短かいスパンでたてつづけに何度もイきました。
イった直後の短かいインターバルの間、気絶することさえ許してもらえませんでした。
クリトリスに吸い付いた悪魔の器具からの刺激は、遠のこうとする意識をその都度強引に、現実へ連れ戻しました。

何度目かのインターバルのとき、ふっと顔を上に向けると、すでに輪っかはストッキングを通り抜けて、鍵が落下していました。
あわてて右側に向けた私の視界に、私の右手スレスレで左右にブラブラ揺れている、糸で吊り下げられた鍵が見えました。
ベッド際に立てたマイクスタンドのブーム部分の根元に糸で結ばれ、揺れが収まればちょうど私の右手に鍵が届く位置に調節されていました。
強制陵辱の終焉に目途が立ちホッと安堵したのも束の間、からだがまたまた勝手に昂ぶってきていました。
とりあえず鍵を掴まなきゃ。

高まる快感にあがらいながら上半身をよじって右に向け、右手の指先を伸ばして、でたらめにブラブラ揺れている鍵を捕まえようとします。
・・・触れた。
んっ!
人差し指と中指の間に小さくて平べったい金属が挟まりました。
取れた!
掴んだ途端に鍵をグイッと引っぱったので、マイクスタンドに繋いでた糸がプツンと切れました。
「んんんーーーーーっ!!!」
右手のひらに鍵をしっかり握ったまま上半身がのけぞり、またイきました。
ストッキングからはまだ、ポタポタポタポタ水滴が落ちて、ワンピースのおっぱいを濡らしていました。

次は、右手首の南京錠をはずす番です。
右半身をひねって顔を右手首のほうに寄せ、不自由な右手の鎖を目一杯内側に引っぱって顔のほうに寄せます。
意識を鍵だけに集中させて快感を遮ろうと試みますが、震動は容赦なく全身の官能を炙ってきます。
「んうぅーーんっ!」
上体をひねったおかけで左腿が浮き上がり、股間のバイブレーターの柄が左内腿に当たって激しく膣壁を擦りました。
イレギュラーな刺激に全身が快感で激しく呼応し、あやうく右手を開いて鍵を落としそうになりました。
「んっ!!」
なんとか持ちこたえました。

猿轡をされた口のビチャビチャな布地を舌先で口の奥に押し込み、開いた唇の隙間に鍵を咥えます。
鍵は、長さ10センチくらいの糸で直径5~6センチの金属リングに繋がれていました。
鍵を咥えると、鍵に結ばれた紐の下にリングがぶら下がる格好になります。
重いというほどではないですが、かなりジャマ。
快感の波にさらわれて鍵を挟む唇の力を少しでも緩めたら、鍵は重力によってたやすく下に落っこちてしまうことでしょう。
私の首の上か、胸の上か。
落ちてしまった鍵を再び咥えるのは、容易なことではありません。

私は、なるべく全身を動かさないように唇と手首以外の力を抜きました。
右に捻った顔の唇から飛び出した鍵の先を、手首が届く空間に突き出すように、自分の顔を固定しました。
それから、右手首をソロソロと慎重に顔に近づけていき、手首の南京錠の鍵穴を、突き出した鍵に差し込もうと試みました。
鍵穴が近づくにつれて目の焦点がボヤケ、鍵穴を目視できません。
快感がどんどん高まってきていますが、流されまいと必死に理性が抵抗しています。
カン頼りで3回トライして、ようやく鍵が鍵穴に差し込まれました。

そのまま、顔と手首をおのおの反対方向にひねります。
カチッ!
鍵がはずれたみたい。
鍵は唇に咥えたまま、右手首を顔から離します。
右手首の南京錠が付いた側をタオルケットに何度も擦りつけていると、南京錠のUの字が開きました。
すかさず右手首をでたらめに振って、南京錠がつないでいる鎖をふるい落とします。
カターンッ!
はずれた南京錠が床まで飛ばされて、赤いエナメルの手枷はつけたまま、右手が鎖から解放されました。

間髪を入れず咥えていた鍵を右手でつまみ、上体を左側に傾けます。
左手首の南京錠も右手の鍵で難なくはずれ、やっと両手が自由になりました。

それからの行動は、今思い出してもあまりにはしたなくて、思い出すたびに脊髄反射的に火照ってしまうほど恥ずかしいものでした。

右手は、躊躇無くまっすぐ股間へ伸び、暴れまわるバイブレーターの根元をショーツの布ごとしっかり掴んで、より奥へとグイグイ押し込んでいました。
左手は、口元の猿轡を顎方向へずり下げた後、ワンピースの上から自分のおっぱいを、貼られた電動ハブラシごと激しく、めちゃくちゃに揉みしだいていました。
「あああーーーんっ、もっとぉ、もっとーーーつよくぅぅぅーーーっ!!」
自由になった口が思い切り淫らに悦びの叫びをあげていました。
自由になった上半身がむっくり起き上がり、左手の愛撫で盛大に身悶えていました。

右手は、ショーツの下に突っ込んでバイブの柄を直に持ち、チュプチュプ音を響かせながら高速ピストン運動をくりかえしました。
ショーツは腿の真ん中へんまでずり下がり、びしょ濡れのピンクの布片が左右にだらしなく一文字に伸び切っていました。
もちろんクリトリスは吸いつかれて震わされたまま。
「ああんっ!あああんっ!ああああーーーっ!!」

左手は、ワンピの肩紐を両肩から抜いて、おへそのあたりまでだらしなく諸肌脱ぎになり、露になった赤い痣だらけの右おっぱいを鷲掴みにしていました。
右腕は左おっぱいにギュッと押し付けられてせわしなく上下しています。
腋の下や脇腹に貼りつけてあったローターはとっくにテープが剥がれ、タオルケットの上や脱ぎかけワンピースの中でブーンって唸っていました。
乳首を挟んでいた特製電動ハブラシも、左右ともとっくにはずれていました。

今、わたしのおっぱいは、私の左手で自由自在に陵辱されていました。
乳首をつままれ、ひねられ、引っぱられ、そのたびに大きなアンアン声が響き渡ります。
鎖に繋がれている間中、もっとこうして欲しい、と思っていたことを、一つ残らず左手が実現してくれていました。
爪の痕が残るくらい、おっぱいのお肉に食い込む左手の5本の指。
全身汗でヌルヌルになったからだを激しく撫ぜまわすうちに、左手全体がみるみるふやけていきました。

「あーーんっ、もっと、もっと、もっとぉーーっ!」
「めちゃくちゃにして、めちゃくちゃにしてっ、めちゃくちゃにしてぇーーっ!!」
「あ、オマンコいいっ!オマンコいいっ!オマンコいっちゃうぅぅーー!!」

ローターの一つが床に転がり落ちたらしく、カタカタカタとやかましく響き始めました。
すごくうるさい音なのですが、私にはぜんぜん気になりませんでした。
拘束放置責め最後を締めくくる絶頂を、最高のものにするために必死で自分のからだをいじくりまわしていました。

「ああ、ああ、ああ、ああ・・・」
「もうだめ、もうだめもうだめもう・・・」
自由な上半身を思う存分身悶えさせ、下半身はバイブレーターをより奥へ引きずり込むみたいに激しく上下し、右手が右乳首を、左手が左乳首をギュッとつまんで力任せに思い切り上に引っぱっていました。
両目は半開き。
でも、目先の快楽以外、何も見えてはいませんでした。

「いやっ、だめっ、イっちゃうん、イっちゃうぅーんっ!!」
「ふぅーっはぁーっ、ふぅーっはぁーっ、ふぅーっはぁーっ・・・」
「イク、イクイクイクイク、イクぅーーーーっ!!」
「んっ!!!」
起こしていた上半身が後ろへ大げさにのけぞり、力尽きるように背中がタオルケットに着地しました。
まだ蠢いている電動ハブラシといくつかのローターが、私の背中の下敷きになり、それでも健気に震動を送ってきます。

イった、と自覚した後、ワンテンポ置いて上半身を起こし、右手でクリトリスのスポイトを強引に引き剥がしました。
「んんーーーーっ!!」
グリトリスがありえないくらいグイーッと引っぱられてから、スポンと抜けました。
つづいてバイブレーターを膣壁を思い切り擦りながら抜きました。
ビチャッ!
バイブの先が膣口から飛び出たと同時にアソコ全体が震えたように感じて何かの液体が大量に勢いよく噴出、ベッドを飛び越えて床に飛び散りました。

「ハア、ハア、ハア、ハア・・・」
運動会の徒競走で全力疾走した後の数百倍、息が切れていました。
もうダメ・・・
起こした上半身を再びベッドに倒しました。
背中に当たるローターたち。
「んーーもうっ!」
私は、不機嫌に背中起こし、手に触れたローターを片っ端から胴をひねって電池の通電を止め、ベッドの下に落としました。
2組の電動ハブラシとバイブレーターもスイッチを止めてベッドの隅に放り、クリ責めスポイトは震えているまま遠くに放り投げました。

もう一度背中からベッドに倒れ込みます。
室内は、熱気が充満してすごく暑くなっていました。
全身グッショリ。
エアコン、点けたいな・・・
でも、両足の鎖をはずしてエアコンのリモコンを探すのが億劫で仕方ありませんでした。

床に一個、落ちたはずのローターの音は、いつの間にか、なぜだか聞こえなくなっていました。
見上げると、伸びきったストッキングがだらしなくぶら下がっていました。
氷は、全部溶けちゃったみたい。
ピンクのショーツは、両腿の中間辺りで紐状に、ベージュのワンピースは、お腹のおへその辺りで紐状になっていました。
私は、相変わらず両足首を鎖に繋がれたまま、おっぱいと下半身丸出しで仰向けに寝転んでいました。

両方のまぶたが急激に、重たくなってきました。


氷の雫で濡らされて 19

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