2010年10月3日

また雨の日にカクレガで 20

その日が近づいてくると、私は悩み始めました。

あの日から時間が経つにつれて客観的になってきて、やっぱり、あんな小さな男の子とそんな遊びをするのは、すごくイケナイコトだ、という気持ちが日に日に大きくなってきていました。
でも、心の片隅とからだには、あの日の快感が強烈に刻まれていて、カズキくんともっとあんなこともしたい、こんなこともされたいという気持ちもふくらんでいました。

いよいよその日が近づいてきて、会いに行くのはやめよう、とほぼ決めながらも、まだあれこれ考えていたら、ふと気づきました。
その日、会ったからと言って、またカクレガであんなことが出来るとは限りません。
晴天だったら神社にも人がいて、スカートまくりさえできないかもしれません。
でも、カズキくんに会って普通におしゃべりするだけでも、それはそれで楽しいはずです。
あの日みたいに軽い気持ちで、思い出の場所でちょっと冒険してみるみたいな感じで、過度な期待は持たないで、お友達になったカズキくんに会いに行こう。
約束の日前日に、そう決めました。

当日は、幸か不幸か、時折こまかい雨が降ったりやんだりな小雨模様のお天気でした。
朝早く起きた私は、再び真剣に悩み、迷いました。
神社の様子にもよりますが、この感じだとまた、カクレガへ行くことになりそうな気がします。
やっぱり会いに行くのはやめるべきか・・・

でも、私のからだは、すでにウズウズ疼き始めていました。
カズキくんの小さな手の感触をからだが欲していました。
そして何よりも私自身の心が、もう一度カズキくんの笑顔が見たい、会っておしゃべりがしたいと思っていました。

お友達の家に遊びに行ってくる、と母に告げ、お昼ごはんを食べてから家を出ました。
あの日と同じネイビーブルーのノースリワンピースと素足にヒール低めな白いサンダル。
バッグには、一応着替えの服と、バスタオルとタオルを多めに入れてきました。
目的の駅のトイレで、今日は着替えはしないでワンピースのまま、ショーツだけ脱いでノーパンになりました。
アソコの上の狭い範囲に、ポツポツ薄っすら陰毛が生え始めています。
私は、一回大きく深呼吸をして気持ちを落ち着けてからトイレを出て、改札を抜け、神社に向かいました。

トタン屋根の下に着いたのは、約束の時間の10分前でした。
雨は、小降りですがパラパラと降っていて、蒸しています。
ここに来るまで、神社内では誰にも会いませんでした。
神主さん一家は、今日はいるのかな?
そんなことを考えながら、トタン屋根の下でドキドキしていました。

約束の時間の5分前に、赤い傘をさした小柄な女の子が、ゆっくりとこちらに近づいて来るのが見えました。
傘を低くさしているので顔は見えませんが、白いフワフワなスカートから伸びた細い脚が、一歩一歩近づいてきます。
私の3メートルくらい前まで来て、その脚はピタっと止まり、傘が後ろに傾いて、その子の顔が見えました。
私をじーっと見つめています。
「あ、あのう・・・やましたなお子さん、ですか?」
その女の子の唇が動きました。

その女の子は、見たところ小学校高学年くらい?
夏らしい真っ白なフワフワ半袖ワンピースに白いハイソックスを履いて、通学用らしい濃茶色のローファーを履いています。
髪は、肩までの柔らかそうなウェーブヘアを白いカチューシャで留めています。
細面の、どちらかと言うと内気そうな顔立ちですが、切れ長の目が聡明そうな雰囲気も醸しだしています。
全体的には、ちょっと儚げな感じのするキレイな女の子です。

「は、はい?」
私は、少しドギマギしながら答えました。
「わたしは、今日カズくん・・・あっ、サトナカカズキくんに頼まれて、ここに来ました・・・ナガオカミキっていいます・・・」
落ち着いた感じのよく通る声質です。
「は、はい?」
「えーっと・・・みきねーちゃん・・・」
「ああっ!あのバトンの?・・・」
「はいっ!」
ミキちゃんがニコっと笑いました。

「カズくんは、今日ここに来れないんです。それでわたしがカズくんに頼まれて、なお子さんにこれを渡すようにって・・・」
ミキちゃんが、可愛らしい女の子がペロっと舌を出しているイラストが描かれた赤くて平べったいキャンディの空き缶を私に差し出してきました。
空き缶は、セロテープで厳重に封がされていて、振るとカタカタ音がします。
「中に手紙が入ってるんだと思います。わたしの目の前で読んでもらって、その様子を後で教えて欲しいって、カズくんに頼まれました」

私は、悪い予感を感じながら、その缶に巻かれたテープを苦労して剥がしました。
缶を開くと、キレイに折りたたまれた手紙らしき紙片と、ぐるぐる巻きにした封筒に入った何か小さな塊が入っていました。
私はまず、紙片を広げました。
そこには、縦書きの便箋に丁寧にエンピツで書かれた、カズキくんからのメッセージが書かれていました。

「なお子お姉さんへ
ごめんなさい。ぼくは、今日おやくそくを守ることができません。
ぼくのお父さんとお母さんがきゅうにりこんすることになって、
ぼくは、お父さんといっしょに、とおくの町でくらすことになりました。
ぼくは、すごくくやしいです。
なお子お姉さんともう一どあそびたかったです。
おやくそくを守れなくて、本当にごめんなさい。
お姉さんからもらったうでどけいは、一生大切にします。
あと、かくれがのかぎをお姉さんにあげます。
けんちゃんのお父さんにかえしに行ったら、
おまえが思い出のためにもっていろ、と言われました。
ぼくは、なお子お姉さんが思い出になってほしいので、このかぎをあげます。
ぼくは、本当にかなしいです。
なお子お姉さんにもう一どあいたかったです。
さようなら」

手紙を読んでいる途中から、私の目から大粒の涙が次々に溢れ出てきて、手紙の上にポタポタと落ちました。
手紙を読み終えて、封筒を広げて開けてみると、中から、あの未来から来たネコ型ロボットのフィギュアが付いたキーホルダーが出てきて、一本だけ小さな鍵がぶら下がっていました。

それを見た途端、私はその場に崩れるようにしゃがみ込んで、顔を膝に埋めて本格的に泣き始めてしまいました。
いつの間にかミキちゃんが私の隣に来ていて、同じようにしゃがんで、私の背中をゆっくりとやさしく、さすってくれていました。

「一週間前の夜に、カズくんがわたしの家に、真剣な顔をして来たんです・・・」
ミキちゃんが背中をさすってくれていた手を止めて、震えている私の肩を抱くような形で身を寄せてきて、小さな声で話し始めました。

「最初は、カズくん、すごく興奮していて、何を言いたいのかわからなかったのだけれど・・・」
「カズくんのご両親が離婚することは、知っていました。わたし、あやっち、あ、えーと、カズくんのお姉ちゃんと同じクラスだから・・・」

だとするとミキちゃん、中学一年なんだ・・・
私も、意外な成り行きの最初の衝撃がちょっと収まってきて、膝から顔を上げてミキちゃんのほうを向きました。
カズキくんからみきねーちゃんのことを聞いたときから、みきねーちゃんって小学校5年生くらいの女の子って、勝手に思い込んでいました。

「なんでも、二週間くらい前に神社で、すっごくキレイな大人の女の人とお友達になって、今度の土曜日にまた会う約束をしたのだけれど、カズくんが急に引越しちゃうことになったから、約束守れないから、わたしが代わりに行って謝って欲しい、ってことでした」
「わたし、最初はめんどくさいなあ、って思っちゃって・・・お姉ちゃんに行ってもらえばいいじゃない、って言っちゃって・・・ごめんなさい」
ミキちゃんが私の顔を見つめて、ニコっと笑いました。
「あやっちは、お母さんと一緒にまだしばらくこっちで暮らすんです」
「でも、カズくんは、どうしてもみきねーちゃんじゃなきゃダメなんだ、って言い張るんです」

「わたしが、なんでわたしじゃなきゃダメなの?って聞いたら・・・」
「そのお姉さん、つまり、なお子さんとわたしが、なんとなく雰囲気が似ているからって言うんです」
「カズくん、なお子さんのこと、すごくキレイだキレイだ、って何度も言ってたから、わたしもそんな人に似ているって言われて、ちょっと嬉しかったりもして・・・」

「それで、ちょっと好奇心湧いちゃって、そのお姉さんと、どんなことして遊んだのか教えてくれたら行ってあげる、って言ってみたら、カズくん、顔真っ赤になっちゃって・・・」
「でも、普通におしゃべりしただけ、って言い張って、具体的なことは、何も教えてくれませんでした。あと、みきねーちゃんのバトンをちょっと借りた、って言ってました」
私の顔が赤くなってしまいます。

「カズくんは、今週の木曜日に、迎えに来たお父さんと一緒に引越していきました」
ミキちゃんは、しんみりとそう言ってから、急に顔を上げて、まっすぐに私を見つめます。
「でも、今日、来て良かった。なお子お姉さん、本当にステキですね」
言いながら、ミキちゃんがゆっくりと立ち上がりました。
私も誘われるように、ゆっくり立ち上がります。

「ねえ、なお子お姉さん。カズくんとカクレガで、何して遊んだんですか?」
ミキちゃんが、軽く首をかしげてイタズラっぽく聞いてきます。
私は、答えられるはずがありません。

それにしてもミキちゃん、中学生になってもまだ、小学生の男の子たちと一緒にお医者さんごっこの患者さん役をしているのでしょうか?
あらためてミキちゃんの全身を上から下まで眺めてしまいます。
身長は、私より5センチくらい低いから150センチまん中くらい?
胸もまだそんなに膨らんでいないみたい。
もう初潮は来たのかな?

そんなことを考えながらうつむいて黙っていると、ミキちゃんがゆっくりと建物の軒下のほうに数歩、歩いて行ってから立ち止まりました。
「なお子お姉さん・・・」
私に小さく手招きしています。

「そこに立ってくれますか?」
ミキちゃんの50センチくらい前を指さします。
私たちは、向かい合いました。
ミキちゃんの両手がゆっくりと下へ伸びていき、自分のフワフワな白いスカートの裾をつまむと、またゆっくりと上にまくり上げていきます。

「・・・見てください・・・」
ミキちゃんの白くて細い両腿の付け根付近が徐々に現れてきます。
ミキちゃんは、下着を着けていませんでした。
薄っすらと生え始めたわずかな陰毛に飾られたミキちゃんの幼いアソコが私の目に映りました。
ミキちゃんは、スカートの裾を握ったまま、少し頬を染めて私の顔を潤んだ瞳で見つめています。

「なお子お姉さんのも、見せてくれませんか。今、ノーパンですよね?さっきしゃがんだとき、ちょっと見えました・・・」
ミキちゃんがまたイタズラっぽく微笑みます。

「・・・それともこれから、わたしと二人でカクレガ、行きましょうか?・・・」



10 件のコメント:

  1. 更新早いですね。みきちゃんですか
    内容も凄そうでわくわくします。
    みきちゃんに告白プレーやなおさんの性癖披露も?
    やっぱりみきちゃんにスパンキングされたりお縛りされて目隠し露出プレーなんて
    次回も楽しみにしております。

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  2. コメントありがとうございます。
    このお話は、ひとまずこれでおしまいです。
    ミキちゃんとのあれこれのお話は、稿を改めて、
    いつかまた読んでいただく予定です。

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  3. 今回で終わりかなて思ってたのに・・・
    まだまだ続くんですね!
    週末が楽しみです。
    ドキドキしながら、楽しみにしてますね!

    季節の変わり目で気温差が激しいので、お外のお遊びにも気を付けて、体調を崩さないようにね!

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  4. noripi- さま
    あたたかいコメント、ありがとうございます。
    近頃は、こもり気味でお外ではあまり遊んでません。
    noripi- さまもご自愛くださいねっ(≧∀≦)ノ

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  5. 面白かったので一気に読んじゃいました。
    子猫がキーワードだったのですかね。
    NPを知った子猫が消えて男の子が代わりに登場。
    その男の子とエッチなお医者さんごっこ。
    でもその男の子も突然いなくなる。
    代わりに現れた女の子。
    男の子との遊びを本当は知ってか知らずか、また魅惑の世界へいざなう。

    全体的に印象派の雰囲気がしました。

    次回作もとても楽しみです。
    女の子同士の秘密の遊び、直子さんの本領発揮というところでしょうね。
    更新は急ぎませんが期待はしています(^^♪

    さてこれからnoripi-さんがお勧めと言われた『グノシエンヌなトルコ石』読破にかかります。
    読破出来たらまたコメントしますね。
    (さすがにちょっと時間はかかるかも ^_^; )

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  6. こんな所でなに恥ずかしい事を言ってるのよ!
    あおいさんのアホ!!
    私のおすすめて・・・

    『グノシエンヌなトルコ石』が、好き
    て、話をしただけだぞ!!


    直子さん
    今回の章は焦らずのんびり書いてね!
    書くのが辛くなったら止めて他の話に変更しなよ!
    無理して書く事ないからね!
    話を途中で投げ出しても、恥ずかしい事じゃないよね!
    あおいさん!!
    そして、新しい物を書いたら良いのよ!
    海苔ピーは直子さんのお話が読めなくなる方が寂しいよ!

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  7. あおいさま
    コメントありがとうございます。
    読者にも登録していただいて、うれしいです。
    ミキちゃんとのお話に戻ってくるのは、
    だいぶ後になりそうですが、
    気長に待っていていただけると幸いです(≧∀≦)ノ

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  8. noripi- さま
    温かいコメントありがとうございます。

    「トラウマ」の章は、えっちをイタス場面がほとんど出てこな
    くて、それを期待されて読んでいただいているかたたちには、
    心苦しいのですが、これを書いておかないと、その後のアレコ
    レに進めないので、もうしばらくお付き合いいただけると幸い
    です。
    あと二、三週はかかりそうなのだけれど・・・

    早くセルフボンデージのお話が書きたいです(笑(≧∀≦)ノ

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  9. noripi-さんへ
    好きってことはお勧めじゃないの?
    良いから好きなる、好きなものは良いもの
    良いものはお勧めできるんじゃない?
    なんか日本語がややこしくなってきた。
    紙面汚しで直子さん、すみません。

    読者になったのはいいけど画面汚しじゃなかったかなぁ?
    入力して画面に登場してからチビッと気恥ずかしくなりました。
    もし不都合だったら連絡下さいね。
    ざっくばらんな性格ですから気兼ねせず。

    >「トラウマ」はえっち場面がほとんど出てこない
    よくあることです。
    この過程を踏まず、いきなりどエッチ場面を登場させると「やりまくり小説」に成り下がりますからね。
    心理描写を中心に頑張って下さい。

    そっかぁ・・・2~3週間後かぁ、それまでにトルちゃん読み上げないとなぁ(*^^)v

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  10. あおいさま
    コメントありがとうございます。

    ぜんぜん画面汚しなんかじゃありません。
    コメントをいただいたり、あおいさまみたいに読者に登録
    していただくと、ああ、読んでくださっているかたがいる
    んだなあ、って励みになります。嬉しいです(≧∀≦)ノ

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