2020年7月5日

肌色休暇一日目~幕開け 05

「あんっ、だめっ、あっ、またっ、またまたっ…」

 右手は股間、左手は右おっぱい。
 からだをまさぐる両手が止まりません。

 左斜め前に見えている大きな車窓からの風景は、やっと旅行らしくなっていました。
 建物が密集している一帯を抜けると、広々とした田んぼなのか畑なのかをくりかえし、晩夏の日差しに照らされたのどかな田園風景が文字通り目にも留まらぬ速さでビュンビュン置き去りにされていきます。

 そんな景色を気にしつつ私は、露天温泉へと向かう列車の個室でほぼ全裸でオナニーしているのです。
 首にはマゾのシルシの赤い首輪、素足に外出中の証であるベージュピンクのフラットシューズだけを身に着けて。

 高架を走っているときはいいのですが、通過する踏切の警報音が聞こえるほど接近したまま一般道路と平行して走るときのほうが長く、そんなときは窓の外を通る車や人影がはっきり見えてしまいます。
 さらに、通過するホームがこちらの窓側になるときもあり、ホームで電車を待っていらっしゃるたくさんの人影が至近距離で見えるときもありました。

 もちろん特急列車ですから凄いスピードで通過して、私のはしたない姿に気づいたとしても、気づいたときには遠く走り去っているのでしょうけれど…

 …これが直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、視てください…
 先ほどお姉さまから教わったばかりのおねだり文を、心の中で何度も唱えてしまいます。
 非常識な、アブノーマルなことをしている、という後ろめたい気持ちが被虐へと昇華し、性懲りもなく幾度も昇り詰めてしまいます。

「直子?もうちょっと喘ぎ声は抑えて。電車の音も結構うるさいけれど、両隣にもお客さん、乗っているのだから」

 私のスマホに目を落とし、何やら作業に没頭しているふうなお姉さまからのご叱責。

「あんっ、はいぃ、ごめんなさいぃ、いぃっ…」

 両手での愛撫は止めず、それでも声は出来るだけ我慢しなくちゃ、と自戒する私。

「んんっ、またっ、あんっ、またきちゃうっ!またきちゃうぅっ…」

 それでも堪えきれない淫声と共に、5度め?6度め?何度めかのオーガズムを迎え入れようとしていたとき、不意にお姉さまがこちらへと伸ばされた右手に、私の右手首を掴まれました。

「出来たわよ。直子のお仕置き」

 エクスタシー寸前のマゾマンコから強引に右腕を引き剥がされ、目の前に私のスマホが突き出されます。
 可愛い女子高生アニメキャラが4人、南極のオーロラをバックに笑っている見慣れた私の待受け画面、ではありませんでした。

 受け取った私のスマホの待受け画面に、M字大開脚な私の姿が鮮明に映し出されています。
 つい今しがたこの座席でした、自分の両手で自分のマゾマンコを奥の奥まで剥き出しにした、はしたな過ぎる姿が。

 もちろん顔もちゃんと映っています。
 悩ましげに眉間を寄せ、おそらくマゾマンコのマゾマ辺りを口走っているのでしょう、半開きの濡れた唇が誘うように突き出されています。

 なんてイヤラシい顔…
 ただ、待受け画面ですからほんの数秒でスリープ状態の真っ暗けに戻ってくれるのが救い。

「あら、真っ暗になっちゃった?」

 ご愉快そうなお姉さまのお声。
 ご自分のスマホをお取りになり、数回タップ。

 たちまちお姉さまからの着信を告げる私のスマホ。
 自分の浅ましい姿が再び露わになり、マナーモードもいつの間にか解除され着信音は…

 …これが直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ…

 あわてて着信ボタンを押し、自分の恥ずかし過ぎる音声を中断させる私。
 ホッとして電話を切り、念の為、と指紋認証でログインしてみると…

 ログイン後の画面は私が押し開いていた無毛性器の大アップ。
 ご丁寧にも画面を埋めていたアプリのアイコンのカメラだけを左上端に残し、残りのアイコンは次ページ以降に移動して、遮るもの無くピンク色丸出し。

 もっともこちらは顔も写っていないし、濡れそぼったピンク色がいびつな楕円を描いている抽象画みたいな絵面ですから、一瞥して何の画像かはわからないはず。
 画像上部で一際目立っている、ツヤツヤと腫れ上がった小豆粒のような肉芽が恥ずかし過ぎますが。

「この旅行中はずっとこれね。ロック画面もホーム画面も壁紙の変更は禁止」

 お姉さまの右手が私からスマホを取り上げ、テーブルの上に置きました。

「それで食事とかカフェとか、お店に入ったときは必ず、画面を表に向けてスマホをテーブルに置きなさい」
「マナーモードにするのも禁止。大丈夫、電話の着信音以外はバイブだけで、メール着信や通知の音は一切出ないように設定しといたから」
「電話のときは、さっきのセリフをフルセンテンス全部聞き終えるまで出ちゃダメ」

 お姉さまのご説明の最中、テーブルの上のスマホがタイミング良くブルルッと震えました。
 画面が明るくなり浮かび上がる、私のM字大開脚フルヌード。

 お姉さまがスマホをお手に取り、私のほうに向けてくださいます。
 画像の私のおっぱい上に白く走る帯は、たまに遊んでいるネットゲームからの更新通知。

「こんなふうに通知が来たら、その都度ログインしてちゃんとロック画面から消しておくこと」
「常に直子の恥ずかしい写真がすべて見えるよう、キープしなさい」

 ご命令口調でピシャリとおっしゃるお姉さま。
 手渡されたスマホでログインし、再び自分の性器大アップ画像とご対面。
 そのままお姉さまに手渡し、お姉さまがテーブル上に戻すと数秒で画面が暗くなりました。

 これはつまり、たとえばどこかのお店でスマホをテーブルの上に置いたとして、いつなんどき画面が明るくなり画像が浮かび上がってしまうかわからない、ということを意味しています。
 私がこのスマホで遊ばせていただいているゲームは4つくらい。
 その他にSNSもいくつか登録していました。

 これらのサイトからの通知やメールがランダムに届くたびに、私の浅ましい画像が衆目に晒されるのです。
 置いてあるスマホを手に取れば、ちょっとでも傾けた瞬間に待受け画面が点灯します。
 テーブルに置くときも同じ。
 それから数秒間は確実に、お近くにいるかたならどなたでも、そのスマホ所有者本人のはしたな過ぎる素っ裸写真見放題状態。

 更にどなたかから電話がかかってきてしまったら…
 確かに、ゲリラ羞恥晒し者責め、と呼べる、残酷なお仕置きでした。

「さてと、それじゃあたしはちょっと、おトイレに行ってくるから」

 お姉さまがご自分のバッグをお手に取り、ゆっくりと立ち上がられました。

「直子はあたしが帰ってくるまで大人しくしていなさい。もうオナニーも禁止。一切からだをまさぐっちゃだめよ」

 お姉さまの目が、テーブルの上に佇む何本かのシードルの空き瓶に向けられました。
 つられて私も。
 200ミリリットルの小瓶、ちょうどいいサイズの太さと長さ。
 さっき何度目かのオーガズム寸前に、待った、をかけられたのを思い出し、ジワッと疼きが戻ってきます。

「そんな目を見たら、信用は出来ないわね。やっぱり立ってこちらにいらっしゃい」

 個室の入口ドアの前まで出られてから、私に手招きされるお姉さま。
 はい、と立ち上がり、テーブルを迂回してお姉さまの傍らへ。

「あたしに背中を向けなさい」
「両手をお尻に回しなさい」

 右手首を掴まれた、と思ったらカチャン、つづいて左手首にもカチャン。
 バッグから取り出されたのでしょう、重たいスチール製の手錠であっという間に後ろ手拘束されてしまいました。

「これでもうオイタは出来ないでしょう?あ、でも直子ならお尻の穴くらい弄れちゃうのかな」

 からかい気味のお姉さまの指が私の顎に添えられ、上を向かされます。

「これでも咥えて大人しくしていなさい。あ、窓の外にハダカ見せるのはぜんぜん自由だから」
「窓辺に立って流れる景色を楽しむのも特急列車旅の醍醐味じゃなくて?窓枠があの高さだから、立っていればマゾマンコまでギリギリ、誰かに視てもらえるかもよ?」

 ご冗談めかしたお姉さまのお言葉と一緒に、私の唇に何かが押し付けられます。

「むぐっ!」

 私の唇に押し込まれたのは、この手錠の鍵なのでしょう。
 ヒンヤリしたリングの感触と、ほんのり鉄の味。
 下唇に小さな鍵が揺れて触れるのがわかります。

 スライド式のドアを躊躇なく、スルスルッと開けられたお姉さま。
 通路の向こうにも景色が流れる大きな窓。
 お姉さまのおみ足が電車の進行方向と同じほうへと、振り向きもせずに踏み出されます。
 
 それを全裸の後ろ手錠で見送る私。
 スライドドアがスルッと閉じると、真ん中に嵌め込まれた素通しガラスに薄っすらと、自分の裸身が映りました。

 ドアを離れて二歩、三歩と窓のほうに近づきます。
 ちょうどどこかの駅を通過するところ。
 数秒のあいだですが、ホームに佇む数名の人影が見えました。

 独り取り残されて今更のように、羞恥心と心細さがこみ上げてきました。
 窓の外は見通しの良い田園地帯となり、遠くの土手の上のような道を、この電車とほぼ同じ速度で走っていく車が何台か見えています。

 それを窓から眺めている私は、剥き出しのおっぱいを隠すことも出来ない後ろ手錠。
 それでも窓から離れず、何かの罰のようにお外に裸体を向けつづける私。
 先ほどのご冗談めかしたご提案も、私の耳にはご命令に聞こえてしまうのです。

 試しに後ろ手錠の指を自分のアヌスに伸ばしてみます。
 残念、あと数ミリで届きません。
 代わりにお尻の割れスジを未練がましくスリスリ撫ぜて我慢します。

 窓の外にチラッとでも人影を認めるたびに、心臓がドキンと跳ねてしまいます。
 恐怖なのか興奮なのか、性懲りもなくジンジンと火照ってしまう全身。
 自分が今置かれている状況の異常さを自分で良く理解しているゆえなのでしょう、思考がどんどん悲劇的なほうへと向かってしまいます。

 そう言えばお姉さまは大丈夫と断言されていたけれど、本当に検札の人とか車内販売のかたとか、鉄道会社のかたがこの個室を訪れることは無いのでしょうか…
 もし、万が一、お姉さまご不在のあいだにそんなことになってしまったら、私は、お姉さまは、このバカンスは、どうなってしまうのでしょう…

 浮かんでしまった怖い考えを振り払いたくて、イヤイヤをするみたいにドアのほうを振り向いたとき、ドアの窓ガラスを黒い影が埋めました。
 
 コンコンッ!
 軽くノックする音。
 ドキンッ!
 今までで一番激しく跳ね上がる心臓、固まってしまう私。
 返事を待たずにスルスルッと横開きに滑るドア。

「えっ!?」

 思わず声を出してしまった私の唇から手錠の鍵が滑り落ち、振り向いている顔の真下にあったテーブルの上に、コトンッと音を立てて着地しました。

 入ってこられたのは、私の悪い予感が的中して、制服を召された車掌さま…
 ではなく、あたりまえですがお姉さまでした。

 咥えていた鍵を取り落とすほど驚いてしまったのは、自分の怖い考えに囚われていたのも大きいのですが、それに加えて、戻られたお姉さまのお姿でした。

 上下とも真っ黒で、白くて細いサイドラインが二本通ったスリムフィットなスウェットスーツ。
 上は七分袖でジッパーの前開き、下はストンと真っ直ぐストレート。
 おトイレに行かれる前よりシャープさスポーティさが5割増しで、ナイスプロポーションな魅力も10割増し。

「どうされたのですか?お姉さま」

 思わずドアの前まで駆け寄ってしまいます。

「どう、ってほどのことじゃないんだけどさ……ニットやパンツにシワ寄っちゃうの、イヤだから……」

 最後のほうはゴニョゴニョっと濁されたお姉さま。

「そ、そんなことより背中向けなさい。手錠外してあげるからっ」
 
 劣勢を誤魔化されるみたいに一転したお強い口調で私におっしゃいました。
 テーブルの上から鍵を拾い上げられたお姉さまがご自分のバッグをゴソゴソされ、新しい白いバスタオルをお出しになります。
 
 それから、さっきまでお座りになられていた座席の真ん中を区切る肘掛けを背もたれ側にお上げになってベンチシート状にした後、座席全体を覆うようにバスタオルをお敷きになります。
 そしてやっと私の手錠を両手首とも外してテーブルに置き、私をご自分のほうへと向かせ両腕を私の剥き出しな背中に回されて、やおら唇を重ねてきました。

「あふぅっ!」

 立ったまま私をギューッと抱きしめてくださるお姉さま。
 私の口内に舌を侵入させてこられ、貪るように求めてくださいます。

「だって、あんなもの見せられたら、あたしだってヤリたくなっちゃうのは仕方ないでしょ?直子がインラン過ぎるのがイケナイのよっ」

 不意に唇が離れ、お姉さまがいつになくな早口でまくしたてられます。

「あんな気持ち良さそうな声、聞かされつづけたら誰だってヘンになっちゃうのっ。あたしが下になるから、直子はあたしを、それ以上ないってくらい気持ち良くしなさい。旅行の経費はカラダで払ってもらう、って言っておいたはずよね?」
「あたしが下になるのは、直子を下にしたらタオル敷いていても座席をビチャビチャにしちゃいそうだから。いい?直子が愉しむのではなくて、あたしを悦ばせるのよ?」

 らしくない上ずったようなお声でそこまでおっしゃると、私を抱きしめたまま誘い込むように座席に仰向けに横たわられました。
 
 素肌に当たっている生地の感触でわかります。
 お姉さまは今、ノーブラです。
 素肌に直にスウェットを着ておられます。
 スウェット生地越しにふたつの硬い突起部分が私の素肌を少し凹ませてきます。

 お姉さまの思いもよらぬ発情ぶりに、私もさっきまでの心細さはどこへやら、ヤル気満マンマン完全復活。
 抱き合っていた両腕を互いに離し、仰向けのお姉さまのお顔を見下ろすように上体を起こしました。
 
 お姉さまのスウェットのジッパーをみぞおちくらいまで下ろして右手を滑り込ませると、やっぱりお姉さまの生おっぱい。
 左手をスウェットパンツのゴムの下に滑らせるとすぐに、お手入れされたヘアーの手触り、そして両腿のあいだの生プッシー。
 裂け目に沿って指を這わすと、そこはもう充分な湿り気を帯びていました。

「下着も全部、おトイレで脱がれてきたのですか?」

 わかりきったことを敢えて聞いてしまう、いつになくイジワルな私。

「だって着たままシたら、汚してしまうでしょ…」

 羞じらうようにお答えになるお姉さまが、めちゃくちゃ可愛い。
 途中まで下ろしたお姉さまのシッパーを下まで完全に下ろしました。
 ハラリと割れた前立てから、お姉さまのカッコいい円錐バストが白日の下に。

 つづいて両手をお姉さまの腰に当て、ゴムに引っ掛けた指で一気に、スウェットパンツを膝くらいまでずり下ろしました。
 お姉さまの細長いデルタ型ヘアー、シュッとなめらかな恥丘、真正面からは何も見えない下付きな裂けめ。
 走る電車の中で、すべてが丸見えになっていました。

 今度は私からお姉さまの唇を奪うように覆いかぶさります。
 互いの舌を貪りつつもお姉さまの下半身に右手を伸ばし、お尻の穴近くにあるもうひとつの穴に、人差し指と中指をズブリ、挿し込みました。

「んっ、んふぅーんっ…」

 お姉さまが走る電車のおトイレの中でわざわざ着替えられて全裸となり、ノーパンノーブラのスウェットスーツ姿で、私とシたいがために、私の元へと戻ってきてくださった…
 その事実が私を異様に興奮させていました。
 おトイレの中でのお姉さまのお姿を想像すると、もう居ても立っても居られないほど。

「あっ、はんっ!そう、そこっ…」
 
 お姉さまの押し殺した吐息が、至近距離から私の耳朶をくすぐってきます。
 私は焦らすみたいに慎重に、二本の指でお姉さまの中をやさしく捏ね回し、唇は向かって右の勃起ニップル、左手は左の美乳房へ。

「んんぅーっ、あっ、あっ、ぁはぁあーーんっ!!」

 お姉さまの身悶えるお声が一際大きくなったとき、唐突に次の停車駅に接近している旨を告げる車内アナウンスが個室内に響きました。
 でもまあ、車内アナウンスというのは、いつでも唐突なのですが。
 
 一瞬ビクッと震えたお姉さまのおからだ。
 仰向けで私に組み敷かれている右腕を精一杯お伸ばしになり、窓の隅でだらしなくひと纏まりになっていたカーテンの端を掴まれ、力一杯右側へと薙ぎ払われました。

 いくらご発情されているとしても、駅のホームにたむろしている見ず知らずな不特定多数の方々にご自身の超魅力的な裸身をお視せになるお気持ちは、さらさらお持ちで無いご様子なお姉さま。
 
 私だって、どなたにも見せたくありません。
 おからだを愛撫する手をしばし休めて腕を伸ばし、車窓を覆ってくださるカーテンを一分の隙間もなく、キッチリと閉じて差し上げました。

肌色休暇一日目~幕開け 06


2020年6月28日

肌色休暇一日目~幕開け 04

「そこに立って、あたしのほうを向いて、ワンピースを脱ぎなさい」

 窓際を指差し、ご自身は対面で優雅におみ脚を組み替えられるお姉さま。
 窓の外を日常の景色がビュンビュン過ぎ去っています。

 こんなところで裸になるんだ…
 背徳感がゾクゾクっと背筋を伝わり、脳内と股間が痺れるように疼いてきます。

「何その嬉しそうな顔は?個室とは言え、公共の電車の中で裸になろうとしているのに」
「直子、あなた、近ごろ羞恥心薄れていない?脱ぎたい、視せたいオーラ全開って感じ」

 呆れたお声でなじるようにおっしゃるお姉さま。

「そ、そんなことは……」

 口では即座に否定してしまいますが、実は自分でも最近同じように感じていました。

 オフィスのみなさま及び関係者の方々全員に私のどうしようもない性癖を大々的にご披露してしまったあのファッションショー以来、初対面の女子大生のみなさまへのセルフ緊縛レクチャー、やよい先生のお店での百合便器ご奉仕、年端も行かない男の子たちへの裸身提供などなどと、たくさんの方々に私の浅ましい痴態をご覧いただいてきました。
 見知ったお顔が傍らに付いていてくださりすれば、安心して性癖のおもむくまま。

 ただ、数々の恥辱プレイを経た今、自分の中で変わりつつある、とある感覚、に戸惑いと言うか、新しい不安と期待が生まれていました。
 お姉さまや見知っているお顔のかたたちの前で恥ずかしい姿を晒すことに慣れ過ぎてしまったのでしょうか、まったく見知らぬかたに視ていただきたい、という欲求が増してきているのです。

 私の素肌を舐め回すような、見ず知らずの不特定多数のみなさまからの視線。
 その瞳に映る、驚きだったり、好奇だったり、憐れみだったり、蔑みだったり。
 その瞳と私の視線が合わさるとき、性的興奮の度合いがグンと高まることに気づいてしまったのです。
 視ないで、でも視て、の視て、のほうの比重が自分の中でどんどん大きくなっているみたいなのです。

 もちろん見知らぬ男性の視線は怖いですし、一連のプレイが無事に出来たのもお姉さまやお仲間に守られていたからこそ、というのはわかっています。
 それでも、もっとたくさんのかたに淫らで恥ずかしい姿を視て欲しい、というはしたない願望は膨らむばかり。
 まして今日は最愛のお姉さまとご一緒プラスふたりきりなのですから、私の理性なんてマゾの沼奥深くに沈み込んだままなのです。

 電車の進行方向に背を向けた座席の窓際に立ち、ワンピースの袖を、それでも躊躇いがちに抜きました。
 対面のお姉さまが手を伸ばされ、ワンピースはお姉さまの座席側へと没収されました。

「もちろんパンツもね」

 ビデオカメラのレンズを向けたまま、お姉さまの冷ややかなお声。

「はい、お姉さま」

 レンズをじっと見つめつつ、前屈みになってショーツを脱ぎ去ります。
 クロッチ部分、と言ってもあて布は外されているのですが、は、お尻のほうまでじっとりと濡れそぼっていました。
 手渡したショーツと引き換えみたいに、お姉さまが青いバスタオルをテーブルの上に置きました。

「へー、こっちもキレイに焼けているじゃない?直子の柏餅マンコが美味しそうにぷっくり目立ってイイ感じよ」

 里美さまがタンニングサロンで私の下半身のためにご用意くださった着衣は、該当部分がハート型の真っ白いCストリング。
 なので、私の腰回りやお尻に紐状の日焼け跡は一切なく、恥丘から陰部にかけてだけ、クッキリ青白くハート型に焼け残っています。
 ここも乳首部分に負けず劣らず、否が応にも視る者の視線を惹きつけてしまう卑猥さです。

「おーけー。じゃあ後ろ向いて、お尻も見せて」

 私が服従ポーズのままからだを180度回転させて背中を向けると、一瞬の間を置いて、ププッと吹き出されたお姉さま。

「ふーん、なるほどねえ…里美ってば、そうきたかー…」

 お姉さまのお声は、堪らえようとしても抑えきれない失笑まじり。
 タンニングサロンで初めて背中を焼く前、里美さまが困ったようなお顔でこんなことをおっしゃっていたのを思い出します。

「チーフのたっての希望でね、直子のお尻の上くらいに日焼けで何か、落書きしといて、だって」
「ひとことで直子を顕わすような自己紹介的な言葉。でもAVやエロマンガによくある、肉便器とか性奴隷とかみたいな品の無いのじゃなくて、なんとなく優雅さというか気品も感じられる言葉3~5文字くらい、だって」

「わたし、一晩悩んじゃった。日焼け跡だから画数多い字だとちゃんとキレイに読めるようには焼けないだろうな、とか」
「で、ここはシンプルが一番、て開き直ったの」

 そうおっしゃって、里美さまがうつ伏せの私に、ボディペインティング用のラテックス塗料で書いてくださった文字列を今、お姉さまがお読みになられたのです。
 そのときは私も何て書かれたかはわからず、次のサロン予約日まで剥がしてはダメ、と厳命され、お家に帰ってからお仕置き部屋で裸になり、鏡に映してみました。

 お尻の割れ始めの少し上、フルバックのショーツならギリギリ隠せそうなところに、一文字3センチ四方くらいの大きさで5文字。
 中央寄りの横書きで、里美さまの女性らしい手書き文字が白い塗料で書いてありました。

 鏡文字になっているので、咄嗟には読めませんでした。
 頭の中で反転し読めた瞬間、先ほどのお姉さまのようにクスッと笑ってしまいました。
 でもそのすぐ後、今後このイタズラ書きがもたらすであろう、私の身に降りかかる恥辱に思いが至り、からだ中がカッと火照りました。
 
 この日焼け跡が完成してしまえば、それからずっと私が裸になるたびに、この文字が読まれてしまうのです。
 季節が過ぎて、日焼け色が肌から引いてくれるそのときまで。
 三度目のサロンのときにいったん塗料を剥がして慎重に書き直され、四度目が終わったときには、ハッキリクッキリと読めるように白く浮き上がっていました。

 マゾですの

 この5文字が私のお尻のすぐ上に書かれている自己紹介です。
 最初にサロンへ伺った次の出社日、当然のようにリンコさまたちにオフィスで裸にされ、これを読まれて思いっきり笑われました。

「確かに語尾に、の、を付けると少しだけ品が良くなるわね。可愛らしくて直子っぽい」

 リンコさまたちと同じようなご感想をつぶやかれたお姉さま。
 首だけひねってお姉さまのほうを窺うと、ご自分のバッグから簡易的な三脚を取り出され、私に向けてビデオカメラを固定されました。
 それから私のスマホを手に取ります。

「おーけー。じゃあ次は、そのバスタオルを座席に敷いて、窓際の席にこちら向きに座りなさい」

 服従ポーズを解き、自分でバスタオルを手に取り、ご命令通りに座ります。

「もっと深く座って両足も座席の上に乗せなさい。もちろん両膝は思い切り開いて」

 柔らかな背もたれに背を預け、両足もグイッと持ち上げ座席に乗せると、あられもないM字大開脚ポーズ。

「いい格好ね。それじゃあお仕置きを始めましょうか…って、おっとその前に、その格好にその白いチョーカーはお洒落過ぎてミスマッチ。もっとお似合いなのに変えておきましょう」

 お姉さまがバッグから取り出されたのは、くすんだ赤色で幅3センチくらいのごつい首輪。
 正真正銘ペットのワンちゃん用レザー首輪で、これまでのお姉さまとのあれこれのとき、ほとんどずっと私の首を飾ってくださっている首輪でした。
 お姉さまが近づいてきて、手早くチョーカーを外し、思い入れ深い首輪を嵌めてくださいます。

「チョーカーの日焼け跡も残してもらったんだ?良かったじゃない?外しても首輪しているみたいに見えて、マゾっぽいて言うか、とても直子っぽい」

 そんな軽口をたたきながら。
 首輪には真ん中にリードを付ける用のシルバーリングが下がり、全体的にシミやくすみが目立ちます。
 
 これはつまり、今まで私が味わった汗や涙やよだれや蝋、プラスどなたかの体液などで汚された結果なわけで、まさしくマゾ奴隷の証。
 おそらく旅行が終わるまで着けっ放しということになるのでしょう。

「じゃあお仕置きを始めましょう。その格好で自分の両手で直子のマゾマンコを目一杯押し広げて、こう言いなさい…」

 ご自分のお席にお戻りになったお姉さまが私のスマホをもてあそびつつおっしゃったとき、次の駅に到着間近という車内アナウンスが室内に響き渡りました。

「あら、もう大宮なの?さすがに速いのね」
「駅のどのホームに停車するかによっては、直子、凄く恥ずかしいことになるかもよ?」

 からかうようにおっしゃったお姉さまが、アナウンスで中断されたお仕置き内容のご説明をつづけます。

「自分の両手でラビアを目一杯押し広げて、そのイヤラシく濡れそぼった膣内を見せびらかしながら、こう言いなさい」
「直子のマゾマンコです。奥の奥まで、どうぞじっくり視てください」
「あたしを見ながら、ハッキリした口調で、お願いするみたいに、つづけて10回ね」

「わ、わかりました…」

 それのどこがお仕置きなのか、今ひとつ理解しかねています。
 お姉さまの前でなら、むしろ悦んでおねだりしたいようなセリフなのですが。

 自分の両手をMの字の真ん中に持っていき、人差し指と中指の腹をラビアに押し付けます。
 ヌプっとした感触を両指先に感じつつ、右手左手をそれぞれ腿側に引っ張ります。
 濡れた粘膜が外気に晒された途端、ゾワゾワっとした快感が背筋をつらぬきます。

「な、なおこの、マ、マゾマンコです…奥の奥まで、ど、どうぞじっくり、ご、ご覧くださいぃ、ああんっ!」

 教えられたセリフを実際に声に出したとき、得も言われぬ興奮が胸にせり上がりました。
 広げた膣内で粘膜がヒクヒクっと引き攣ったのが自分でわかりました。

「もっとはっきりと大きな声で。心の底からあたしにお願いする感じで言いなさい」

 お姉さまは私のスマホを構え、どうやら写真をお撮りになっているご様子。
 たてつづけにシャッター音が聞こえていました。

「直子のマゾマンコです。奥の奥まで、どうぞじっくり、み、視てくださいぃ…」

 今度はお姉さまが向けられたスマホのレンズをしっかり見つめ、悩ましげに、おねだりするみたいに言ってみました。
 自分で口にしている恥ずかし過ぎるセリフに、ムラムラ感じてしまっています。

「今のはイイ感じ。その調子でもう少しゆっくりハッキリ」

 お姉さまはフラッシュを光らせたり光らせなかったり、いろいろ試行錯誤されているご様子。
 私の指は溢れ出る自分の蜜で、早くもふやけ始めています。

「直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、ご覧ください…」

 5回めを言い終えた頃、電車が減速を始めました。
 チラッと窓のほうに視線を走らせると、線路のレールが何本も並ぶ、よくあるターミナル駅周辺の風景。
 
 この電車、もう少しで駅に停まるんだ…
 思った瞬間、さっきよりも強い快感がゾクゾクっと背筋を駆け上がりました。

「ほら、まだ10回言っていないわよ?電車がホームに停車しても、10回言わないうちは許さないからね」

 お姉さまも窓の外を見遣り、あらためてスマホを構え直しました。

「さっきと違って、真ん中辺のホームに滑り込みそうね。スリル満点」

 ご愉快そうなお姉さまのお声。

「これが直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、視てください…」

 みるみる電車はスピードを緩め、やがてホームへと滑り込んでいきます。
 少し視線を動かすだけで、大きな窓からお外の景色が視界に飛び込んできます。

 窓のすぐ横は線路、そのお隣にもうひとつ線路、そのすぐ横は別のホーム。
 電車が完全に停車しました。

 そのホームには、電車を待っている人影がたくさん見えます。
 残暑の中、所在無さげにこちらを見つめる人、人、人…
 紛れもない、ありふれた日常的風景が窓の外に広がっています。
 そんな中で、今している私の格好ときたら…
 
 あちらからこちらが、どのくらい見えているのかはわかりません。
 でも、これだけ大きな窓ですし、ホームからの距離も電車の横幅二台分ですから5~6メートルくらい?
 座席の高さ的に、剥き出しなおっぱいまでは余裕で視認出来ることでしょう。
 乗降ドアが開いたらしく、ホームのアナウンスや喧騒が大きく聞こえてきました。

「ほら、あと3回。外に気を取られていないで早く言っちゃいなさい」

「あ、はい、ごめんなさい…こ、これが直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、ご覧くださいぃ…」

 目の前のレンズに向けて言っているのですが、内心では窓の外のホームにいらっしゃる方々に向けてお願いしていました。
 レンズに向けている自分の目がキョロキョロと、落ち着き無くお外を気にしてしまっているのがわかります。

 あ、こっちをじーっと見つめている男性がいる…
 あの女子大生風のおふたり、こちらを指差してコソコソ話している…
 あ、あっちのご年配のおじさまにも気づかれたみたい…
 ああん、電車さま、早く出発して…

「直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、視てください…」

 グングン昂ぶる背徳感。
 9回目のおねだり中に発車チャイムが重なり、やっと電車が動き始めました。

「けっこう視られちゃったみたいね、利用客の多いホームの近くだったから」
「これでツーホーとかされちゃったら、あたしたち次の駅で降ろされちゃうのかな?」

 お言葉とは裏腹に、そんなことまったく気にもされていないみたいに愉しげなお顔のお姉さま。
 構えていたスマホを下ろされ、シードルの飲み口を優雅に唇へと運ばれます。

「まだ9回だけれど、もういいわ。いい画がたくさん撮れたから」
「ここから次に停まる駅までは、かなり時間があるはずだから、しばし休憩。あたしの用事が終わるまで、直子はそこでオナニーでもしていなさい」

 私のスマホをテーブルに置いて私に近づいて来られ、どこから取り出されたのか木製の洗濯バサミを、私の尖りきったふたつの乳首にぶら下げてくださいました。

「はぁうんっ!」

「どうせ今のでサカリきっているのでしょう?せっかくの個室なのだから、思う存分、好きなだけイクがいいわ」

 投げつけるようにおっしゃり、再び私のスマホを手に取られるお姉さま。
 お言葉に甘えて、陰唇を押し広げていた両手を外し、ふやけきった指ですぐさま股間をまさぐり始める私。

 ジュブ…ジュブジュブ…ジュブ…
 恥ずかし過ぎる淫音が室内を満たして、バスタオルがみるみるぐっしょり。

「あんっ、うっ、いいっ、くぅぅぅ!!!」

 朝からのあれこれで、性感がいっぱいいっぱいだったのでしょう。
 ちょっとクリトリスに爪を立てただけで、全身にキツイ電流が駆け巡り、ものの数十秒で呆気なくイッてしまう私なのでした。


肌色休暇一日目~幕開け 05


2020年6月14日

肌色休暇一日目~幕開け 03

 ホームの行き止まり、その先はもう改札へとつづくのであろう上り階段、付近まで進まれたお姉さまが不意に立ち止まられます。
 おかしいな、という感じに少し小首をかしげてから回れ右。
 今度は、ようやく追いつきそうになっていた私目がけて戻っていらっしゃいました。

「新宿寄りの一番端、って聞いていたのだけれど、乗車位置のマークが見当たらないのよ」
「5号車のまではちゃんとあったのに、6号車のがさ…」

 お独り言モードで足下を見つめつつ、私に近づいてこられます。
 私は、と言えば左手で掴んだブラジャーの布片の、片方のカップとストラップをだらしなく垂らしたまま、その場に立ち尽くしています。
 
 そんな私の傍らを俯いたまま通り過ぎるお姉さま。
 地下への階段をコの字に囲む壁際で再度、立ち止まられました。

「あーっ!なんだ、ここかぁ、見過ごしてた。なんだか色々ごちゃごちゃ貼ってあるんだもん」
「考えてみれば六両編成って短いもんね。思い込みって怖いなあ」

 相変わらずお独り言モードのお姉さまですが、最初の、あーっ!のご発声が大きかったので、なにごと?とばかりにホームで電車を待っていた方々が訝しそうにお姉さまにご注目されています。
 平日の中途半端な時間帯なのでホームの人影はまばらなのですが、視線が2メートルくらい離れたところでボーッと立っている私にも注がれるのを感じ、あわててブラを両手で包み込むように持ち直しました。

 こんなところで、ノーブラを誇示するみたいに、外したブラを剥き出しで持っている私…
 さっき階段をあわてて駆け上がったとき、ワンピースの布の下で奔放に暴れていた乳房の重みと、布地に擦れる乳首の感触がよみがえり、股間の裂けめがキュンと疼きました。
 顔の火照りを隠すようにうつむいて、ゆっくりとお姉さまに近づきます。

「あの…これ…」

 中学生女子が憧れの先輩にバレンタインチョコを渡すときみたいに、モジモジおずおずと両手をお姉さまに突き出しました。

「あ、ごめん。あたし今両手塞がっているから、席に着くまでノーブラ直子が持ってて」

 からかうようにおっしゃるお姉さま。
 左肩にトートバッグを提げ、左手には先ほどのお買い物袋、右手には私のポシェットとご自身のであろうスマホを掴んでいらっしゃるので、確かに両手は塞がっています。
 差し出した両手をそのまま自分の胸の前まで戻すとワンピが素肌に押し付けられ、うつむいた視界に布地をクッキリと押し出す左右の突起がハッキリと見えました。

 不意にホームに響き渡る甲高いチャイム音。
 つづけて明瞭な女性のお声で、電車の到着が告げられます。
 私でも知っている有名な温泉地のお名前を冠した特急列車のようです。

「さ、いよいよね。あたしも乗るの初めてだから、楽しみー」

 お姉さまがニッコリ笑いかけてくださいます。
 私も車内でいったい何をされちゃうのか、ドキドキとワクワクが半分づつ。

 ほどなくして、見るからに速そうな流線型の電車がホームへゆっくりと滑り込んできました。
 オレンジ色のストライプに縁取られた大きな窓。
 座席もずいぶんとゆったり配置してあるみたい。

 あの窓際で裸になったら、外から丸見えじゃない?
 あと、近くの座席の人たちにも。
 でもあまり座席は埋まっていないみたい…

 そんな、はしたない妄想に耽っていると、一番後ろの車両の連結部を少し超えたところで電車が完全に停止しました。
 目前のドアがスーッと開きます。
 優雅に乗り込むお姉さま、つづいて私。
 この乗車位置から乗り込むのは私たちだけみたいです。

 えっ!?
 最後尾の車両には座席がありませんでした。
 窓際にブルーの絨毯が敷かれた細い通路がまっすぐにつづくだけ。
 もう片側には、お部屋のドアっぽい金色の把手がいくつか見え隠れしていました。

「驚いた?奮発しちゃった。コンパートメント」

 先を行かれるお姉さまが振り向いて、いたずらっぽく微笑みながらおっしゃいました。

 コンパートメント?
 なんとなく聞き覚えのある単語…
 そうだ、海外の推理小説でよく密室殺人が起きちゃう場所だ…ていうことは、個室?

 私が小さな脳味噌をフル回転させているのも知らず、お姉さまがひとつのドアをくぐられました。
 突き当り一つ手前のドア。
 どうやらそこがお姉さまと私が過ごすコンパートメントのようです。

「へー、想像していたよりゴージャスじゃん」

 お姉さまがお部屋をグルっと見回してつぶやかれました。
 私もつられて見回します。

 品の良いワインレッドで統一された室内。
 絨毯が敷かれた床にゆったりした二人がけのソファーが向かい合い、あいだには大理石っぽいテーブル。
 ソファーに座った姿勢なら、壁一面、と言えるほどに大きな窓。
 確かに超ゴージャスな空間でした。

「ここなら直子も、誰に気兼ね無く、思いっきり恥ずかしい姿になれるでしょ?」

 すでに片方のソファーに腰掛けられ、トートバッグからハンディなビデオカメラらしき機器を取り出されたお姉さま。
 私に向かい側に座るよう顎をしゃくられ、レンズを私に向けてきます。

「最初は普通に指定席で向かうつもりだったのよ。それで、下着とかをこっそり脱ぐように命令したりしてアソぼうかな、って」
「でも指定席だとまわりに誰が来るか、座ってみるまでわからないじゃない?子供連れファミリーとか、尊大なおやじの団体とかだったら、イタズラしにくくなっちゃう」

 お姉さまには、私と普通に純粋に観光旅行を楽しむ、という選択肢は皆無のようです。
 それは私も同じなのですが…

「あの、でもいくら個室といっても、あまりえっちなことはしないほうがいいのではないですか?えっと、検札?の人、車掌さんが巡回にくるかもしれないですし…」

「あたしが聞いたところでは、検札は無いって。切符がオンライン化しているから必要ないらしいわ」

「あと、こっち側のドアもガラスだから、どなたかが通路を通ったら…」

 通路側のドアには、真ん中にほぼ等身大で素通しな長方形のガラス窓が嵌め込まれています。
 ちょっと覗けば、室内丸見えなはず。

「だからわざわざ端のほうの部屋にしたんじゃない?トイレはさっき入った乗降口のところだから、この部屋の前を通る可能性があるのは、一番端の部屋の人だけ。他の部屋の人がわざわざ戻ってこの前を通るわけないし、車内販売もその電話で呼ばない限り来ないわ」
「でも、まったく誰も通らないのも直子にはつまらなそうだから、敢えて一部屋だけ、ズラしてみたの」

 気がついた不安な点をお姉さまが一々打ち消してくださるたびに、私のドキドキがムラムラにすり替わっていきます。
 普通の座席よりも大胆なことが出来る個室を選んだ、イコール、お姉さまは私に凄く大胆なことをさせようと思っていらっしゃる…

「ほら、あたしたちのバカンスが愉しいものになることを祈って、まずは乾杯しましょう」

 テーブルの上にさっき買ったシードルのボトルを並べ、キャップをひねるお姉さま。
 私にも一本、手渡してくださいました。

「それじゃあ、露出癖どマゾ女直子の恥辱紀行・温泉編、クランクインを祝して、カンパーイっ!」

 恥ずかし過ぎるタイトルを口走られたお姉さまと、ボトルをカチンと合わせ、ごくごくっ。

「あーおいしーっ!午前中からお酒飲めるっていうのも旅行の醍醐味よね。車運転してるとこれが出来ないから、そういう意味でも初日電車にしたの、正解だった」

 早くも一本飲み干され、二本めに手を伸ばされるお姉さま。
 私は最初に半分まで飲んで、フーッと一息。
 喉と鼻を通過していく、よく冷えたリンゴの風味が気持ちいい…

「さてと、それじゃあ直子、ワンピのボタン、全部外しちゃいなさい」
「えっ!?」

 二本めを半分くらい飲んだところでテーブルに置いたお姉さまが、ビデオカメラを構え直して私に向けてきました。

「えっ、じゃないの。もう電車も走り始めたし、ここではふたりきり。視せたがりの直子がワンピ着ている理由もなくなったじゃない?早くあたしに生おっぱいを見せなさい」

 気がつけば電車は走り始めていました。
 大きな窓の外を都会の景色がビュンビュン過ぎ去っています。

「今回のバカンスではね、出来る限りビデオや写真を撮って、ミサとリンコに編集してもらって、直子の野外露出写真集決定版を作ってもらう約束なの。出来が良かったらうちの通販で売ってもいいかな、って」

「テーマは、日常のエロス。日常的なシチュエーションに異物としての肌色、ってミサが力説してた。だから直子には、いつでもすぐに裸になれる格好でいてもらいたいのよ」

「わ、わかりました…」

 少しトロンとされた目つきで艶っぽくご説明くださるお姉さまに、私もズッキュン。
 シードルをもう一口飲んでから立ち上がり、胸元からボタンを外し始めます。

 走っている電車の中でお洋服を脱ぐなんて行為、普通に生きていたら絶対ありえません。
 私が今しているのは、それだけヘンタイ的行為。
 あ、でも寝台車とかだったらパジャマに着替えるかな…あれ?でも今日本に寝台車ってあるのかしら?
 そんなとりとめのないことを考えつつ、ドキドキしながらボタンを外しました。

「外したら、あたしに向かって広げなさい」

 レンズ越しのお姉さまの目が、私をじっと見つめてきます。
 おずおずとワンピースの合わせを開く私。
 マンガでよく見る、露出狂、の格好。
 外気にさらされる私の勃起乳首。

「へー。キレイに焼けているじゃない?想像していた以上に、エロいわよ?」

 すごく嬉しそうにおっしゃったお姉さま。

 そうなんです。
 お姉さまからのお電話でこのバカンスが決まった翌日のお昼時、突然、里美さまがオフィスに迎えに来てくださいました。
 
 お車で連れて行かれたのは、お隣駅近くの住宅街にある瀟洒なタンニングサロン。
 後でお聞きしたら、エステでお世話になったアンジェラさま系列のお店なのだそうです。

 そこで丸裸にされ、渡された衣装?を着て日焼けさせられたのです。
 お姉さまからのご依頼だそうで、これは絶対、7月にやよい先生のお店でご一緒したシーナさまのパートナー、ワカバヤシさまのお姿に影響を受けられたのでしょう。

 上半身には私の乳暈より一回りくらいだけ大きいティアドロップ型の白いマイクロ紐ビキニを着けさせられ、中三日間隔で4回、通わされました
 そのあいだ、私のお世話をしてくださったのも、里美さま。
 毎回、全裸な私の全身に丁寧にローションを塗ってくださり、帰りに気が向くと里美さまのオフィスに寄って、虐めてくださったりもしました。

 その結果を今、お姉さまに初めてご披露しています。
 こんがり、とまではいかないまでも、うっすら小麦色な私の素肌。
 おっぱいも横乳、下乳まで小麦色なのですが、その頂点付近だけ涙型に生々しく青白いまま。
 その生白さが、尖立した大きめ乳首を囲む濃ピンクの広め乳輪を露骨に際立たせていました。

 自分で見ても、イヤラしい、と思います。
 否が応にも、そこに目が行ってしまう、言い換えると、そんなに、そこまでしてそこに注目してもらいたいんだ?って呆れちゃうほど。
 まさしく、卑猥、という言葉がピッタリ。

 ちなみに、チョーカーも着けたまま日焼けさせられたので、首にもクッキリ、ラインが残っています。
 なので、日焼けが引くまで私は、人前でチョーカーを外すことが出来ません。
 もひとつちなみに下半身には、もっと卑猥な刻印を施されています。

「おーけー。ワンピから手を離していいわ」

 レンズを私に向けたまま、お姉さまがおっしゃいました。
 手を離すと前立てがパサッと戻りました。
 ただ、私の尖った乳首に布の端が引っかかり、おっぱいを完全に隠してはくれません。

「そろそろ浦和に着く頃ね。そのままの格好で窓際の席に座りなさい。前を直してはだめよ」

 お姉さまがおっしゃるのを待っていたかのように、女性声のアナウンスが停車駅のご案内を告げました。

「そうね、窓際に頬杖ついて、目を瞑って寝たフリしていなさい。駅に停車してから走り出すまでずっと、ね」
「は、はい…」

 ご命令通り窓際の席に座り、窓辺に寄り添うようにからだを寄せます。
 窓の外の景色はまだ、あまり旅行っぽくありません。
 民家や商店街など、見慣れた東京郊外の景色。

 お姉さまがカメラを構えたまま、私のほうに身を乗り出してきました。
 さっき座るときからだを前屈みにしたおかけで、おっぱいをスッポリ包み込む形になってくれたシャツワンピの前立てを、片手で片方づつ、不自然に押し開いてきます。

 再び丸出しとなった私の生おっぱい。
 おまけに下半身まで大げさに開かれ、白いショーツも丸出し姿です。

 タイミング良く電車が減速を始め、窓の外は東京と変わらないくらい都会な佇まい。
 こんなところで、こんな大きな窓際で、おっぱい丸出し?
 ショーツの奥がジュンと潤んできます。

「ほら、寝てるフリ寝てるフリ」

 相変わらずカメラを構えているお姉さまが、とても愉しそうにサジェスチョン。
 ドキドキ高鳴る心臓を押さえつけるみたいに、左手で頬杖をつき、窓に顔を向けて目を閉じました。

 やがて電車が停まる気配。
 乗降口ドアが開いたのでしょう、ホームの喧騒、アナウンス、そして発車チャイム音。
 目を開けて窓の外を確認したい衝動に駆られますが、反面、見てしまうのが怖い気持ちも。
 やがて喧騒が遠のき、電車が走り出す気配。

「目を開けていいわよ」

 お姉さまのお声で、恐る恐る姿勢を直します。

「何人くらいが視てくれたと思う?」

 イタズラっぽく尋ねるお姉さま。
 私の答えを待たずに、つづけられました。

「あたしが見たところでは、ホームで、おやっ?って感じで気づいたサラリーマン風男性が数人、ギョッとしたみたいに眉をしかめたおばさまがひとり。発車するまでジーッと見つめていた学生風男性がひとり、ってところかしら」
「そうそう、ケータイをこっちに向けていた男の子もひとりいたっけ」

 さも嬉しそうにおっしゃって、私の顔がみるみる羞恥に染まっていくのを眺めた後、フッと真顔に戻られました。

「なーんてね。乗降ホームがこっち側に変わってあたしも一瞬焦ったけど、この時間だし乗っているの一番後ろでしょ?近くには誰もいないの」
「せいぜい走り出したときにホームにちらほら人影が見えただけ。つまんない絵しか撮れなかった。せっかく至近距離で直子がおっぱい丸出しにしているのに」

 ふてくされ気味に、本日三本目のシードルに手を伸ばされるお姉さま。
 イタズラに失敗した子供みたい。

「でもまあそれはそれとして直子?あなた、あたしの命令に背いたわね?」
「あたし、直子が旅行に持ってきていいもの、ちゃんと指定したわよね?」

 お気を取り直すみたいに居ずまいを正されたお姉さまが、怖いお顔で、冷たい声音で私に告げました。

「えっ!何がですか?わ、私、全部お姉さまのおっしゃる通りにしてきたはずなのですけれど…」

 突然のお姉さまのお怒りに、おっぱい丸出しのまま、あたふた慄く私。
 服装はご命令通りだし、着替えだって持ってきていないし、お金もカードも持ってきていないし…

 「じゃあ、これは何?」

 お姉さまが私のポシェットをテーブルにお乗せになり、中を開いて取り出された私のスマホ。
 そのスマホのブックカバー型スマホケースのポケットから取り出されたのは、小さく折りたたまれた一万円札。

「あっ!」

 目の前に差し出されて、ようやく思い出しました。
 夏真っ盛りの頃、お気に入りのアニメキャラがあしらわれたスマホケースを手に入れて入れ替えたとき、それまでずーっとそうしていたように、非常時緊急時用現金を新しいケースにも入れ直していたことを。

「直子がトイレに行っているあいだ、ヒマだからポシェットの中身を一応点検したときにみつけたの」
「まさか直子があたしの命令を破るはずが無いと思っていたから、最初は気づかなかったけれど、直子のスマホ、あたしのより新しいから使い方に慣れておこうと思って開いたとき、ケースの不自然な膨らみに気づいたの」

「あ、ごめんなさい。でもそれ、私もすっかり忘れていたんです。ずーっとそうしてきたので、入れ替えるときに習慣で…」

「言い訳はいらない。今重要なのは、直子が私の命令を破った、という事実だけ」
「池袋で気づいたのだけれど、この電車、大宮までは普通に副都心を走るから、大宮過ぎて人目が減ってから虐めようと思っていたけれど、気が変わったわ」

 お姉さまの瞳がどんどん嗜虐色に染まるのがわかります。
 同時に私のからだも、こうなったらもう何をされても仕方がない、全部私のせい、と被虐色に染まってきます。

「どマゾが命令に背いたら、お仕置きが必要なのは、わかるわよね?」

 お姉さまがやっと、愉しそうなお顔に戻ってくださいました。

「は、はい…」

 ごく自然にマゾの服従ポーズを取った私も、きっと凄く淫らなどマゾ顔になっていたと思います。


肌色休暇一日目~幕開け 04


2020年5月31日

肌色休暇一日目~幕開け 02

 そんなふうにひとりでドキドキハアハア感じていたら、いつの間にかお車は交差点を抜け、車道からも右側へと外れようとしています。
 目前に、えっ?トンネル?
 まさか、池袋駅前にトンネルなんてありません。
 あ、駐車場か。

 緩いスロープをゆっくり下って、地下駐車場へと吸い込まれていくお姉さまのお車。
 ここにお車を停めちゃうの?あ、デパ地下でお買い物でもしていくおつもりなのかな?
 それとも駅から電車で行くのかしら…
 頭の中をハテナマークで一杯にしているあいだにもお車は薄闇をゆっくり進み、ずいぶん奥の隅っこのスペースにそのまま駐車されました。

「さあ、いよいよ休暇の始まりね、仕事はひとまず全部忘れて、ゆっくり楽しみましょう」

 シートベルトをお外しになり、運転席で組んだ両手を前に伸ばし、んーっ、と伸びをされたお姉さま。
 それから素敵な笑顔でこちらをお向きになり、私の顔から下っていったお姉さまの視線が、剥き出しなショーツの一点で固定されました。

「あらあら、ずいぶん濡らしちゃっているじゃない?パッと見でもわかるくらい」

 お姉さまの左手が私の股間に伸び、人差し指でその部分をツン。
 すぐに離れるとその指先から、粘性を感じる透明なか細い糸がツーっと一筋伸びて切れました。

「車の中で下着見せるだけで、そんなに気持ち良かったんだ?ほんとにイヤらしい子」
「あっ、いやんっ!」

 不意の刺激に思わずからだがビクンと跳ね、のけぞった拍子にお尻がシートを滑りました。
 そんな私のはしたない姿を、ふふん、とお鼻でお笑いになってから、お姉さまがお車のダッシュボードの下のほうに目を移されました。

「あらら、早く着き過ぎちゃった。まだショッピング街、開いてないわね」

 お独り言のようにつぶやかれるお姉さま。

「ま、ちょうどいいか。あたし、ちょっと外に出て電話してくるね」

 私の返事は待たずにスッとドアを開けてバタン。
 閉じたドアのすぐ傍らでケータイ電話の画面をタップされています。

 私はと言えば、まだシートベルトをしたまま、両手でワンピの前立てを押し広げたまま。
 下半身も相変わらずめくりっ放し。
 だって、お赦しが出ないのですもの。

 地下駐車場の片隅のため周囲が薄暗くなったおかげで、お車のウインドウに自分の姿がはっきり映っています。
 誰も視てくださるかたなく、駐車場の壁に向かって下着を見せびらかしている間抜けな露出症女。
 首に細く巻き付いている純白のエナメルチョーカーが、暗いガラス鏡の中で妙に目立っています。

 視線を下へとずらすと、白いブラカップ、凹んだおへそ、そして白いビキニショーツ。
 さっきお尻が滑ったとき、ショーツの布地が股間に一層押し付けられてしまったのでしょう。
 布地にぽってり盛られているみたいに見えた私の恥ずかしい蜜の雫がベッタリと布地に広がり、その部分をより卑猥な状態にしていました。

 肌色が透けるほど張り付いた布地は、突起もスジもそのものの形通りに、やわらかな曲線を描き出しています。
 ああんっ、いつまでこんな姿でいなければならないのでしょう…

「お待たせっ。そろそろお店も開くだろうから、ぼちぼち出ましょうか」

 お車のあらゆる窓からギャラリーに覗き込まれ、見世物の辱めを受けている妄想に目を瞑って耽っていたら、不意にお姉さまが乗り込んでいらっしゃいました。

「あれ直子、まだその格好なんだ?」

 呆れたようなお姉さまのお声。

「だって、お姉さまからのお赦しがなかったから…」

 恥ずかしい妄想をしていたことを見透かされたような気がして、拗ねたようなお返事になってしまいます。

「そんなに気に入ってくれたんなら、ここを出るまでその格好で歩かせてもいいんだけどさ、どうもこの駐車場、警備員さんが働き者ばかりみたいでね、ひっきりなしに巡回してるみたい」
「さっきも電話してたら、こっちをすごく胡散臭そうに見ながら歩いていったわ。あんな短時間に違う警備員が入れ代わり立ち代わり二人も」
「だからとりあえず駅入って電車に乗るまでは、フツーにしてて」

 運転席に再度落ち着かれたお姉さまがおからだをひねり、後部座席に置いたお荷物を引き寄せながら、おっしゃいました。

「あの、お姉さま?私たち、これから電車に乗るのですか?このままお車で向かうのではなく…」

 まだ胸元は押し開いたまま、先程から一番気になっていたことをお尋ねしました。

「あれ?言ってなかったっけ?」

 お姉さまご愛用のバーキンバッグを回収され、中を覗き込みながらのお応え。

「バカンス一日目は温泉に泊まるって。ほら、他人様の別荘だと、自分たちでしなくちゃならないことも結構ありそうでしょ?初日くらいはゆっくり、上げ膳据え膳で過ごしたいじゃない」
「別荘にも管理人ていうか、お世話してくれる人たちを頼んではあるのだけど、仕事の知り合いでもあるしさ」

 お姉さまがやっと、私のほうを向いてくださいました。

「それに今日泊まる旅館、露天風呂が充実しているんだって。お部屋据え置きのから大きいのまで。森に囲まれた混浴のもあるみたい」
「だから直子も、誰に咎められることなく、心置きなく、合法的に、お外で全裸を晒せるってワケ。嬉しいでしょ?」
「そのスジの人からご紹介いただいた宿なのよ。多少やんちゃしちゃっても大丈夫なはず、だって」

 お姉さまにしては少々はしゃぎ過ぎな感じの、いつになく高揚したお声。
 やっぱりお姉さまもバカンスは嬉しいんだ…
 そのご様子に、私も今更ながらどんどん期待が膨らんできます。

「だからさっさと服を直して、電車の時間に遅れちゃったら元も子もないわよ?」
「あ、はいっ!」

 急いでシートベルトを外し、ワンピの裾を直してから胸元のボタンを留め直します。
 お姉さまはバーキンを肩から提げ、すでに車外に下り立たれています。

 えっ!?お姉さまのお荷物、それだけ?
 三泊四日の旅行にしては大して膨らんでもいない、まるで通勤途中のようなお姉さまのお姿。
 必要なものは現地調達されるのかな?
 訝しがりながら私も、車外に出ました。

 お姉さまに右手を掴まれ、手を繋いで駐車場内を歩き始めます。
 迷いの無い足取りでスタスタと進まれるお姉さま。
 繋いだ手で引かれるようにお姉さまのお背中を追う私。
 やがて重そうな扉を開くと、もうそこはさまざまな路線の各改札へとつづく地下通路でした。

 通勤通学ラッシュはとっくに終わって、もう午前10時になろうとしている頃なのに、右へ左へ忙しなく行き交う人、人、人。
 駐車場内がしんとしていたのもあり、突然迷い込んだ雑踏喧騒にちょっと気後れしてしまいます。

「おはようございます。いらっしゃいませ」

 ちょうど開店の時刻となったデパートの入口付近から、ご挨拶をされる店員のみなさまのお声が聞こえてきます。
 人混みをスルスルすり抜けて進むお姉さまはやがて、深々とお辞儀されているデパートガールさまたちの脇を通り抜け、いわゆるデパ地下と称される食品売り場に入られました。

「お昼時に現地到着予定だから、お弁当とかはいらないわね。向こうでご当地グルメランチと洒落込むのがバカンスの正道だもの」
「飲み物と、何か軽くツマめてお腹に溜まらないお菓子かなんか…」

 私に意見を求めるふうでも無い、お独り言モードなお姉さまは結局、飲みきりサイズのシードルを何本かと、一口サイズのクラッカーとチーズをお買い上げ。
 お買い物袋は当然私が持ち、空いたほうの手を再び繋いでデパ地下を出て、そのまま地下通路をJR改札口へ。
 私に切符をくださり、自動改札を入ったところで没収。

 無秩序な人の流れを器用にすり抜けて、やがて駅のホームへとつづく上り階段の麓に。
 傍らの壁際に女子トイレの入り口が見えています。

「まだ時間に余裕はあるわね。直子、トイレは大丈夫?」
「えっ?あっ、はい…えっと…」

 突然尋ねられてあたふたしてしまう私。
 オシッコのことなんて微塵も考えていなかったので、したいのかしたくないのかすぐにはわかりません。
 うーん、したいと言えばしたい気もするけど、でもやっぱりそんなにはしたくもないような…
 
「迷ってるなら、してきたほうがいいわよ。電車にもトイレはあるはずだけれど、直子は、行けないと思うから」

 煮え切らない私をニヤニヤ眺めながら、謎なお言葉をくださるお姉さま。
 とくに、直子は、のところを意味ありげに強調されました。

「あ、はい。では、お言葉に甘えて…」

 今も股間に張り付いているショーツのシミも拭っておきたかったので、おトイレを済ませておくことにしました。

「荷物は持っていてあげる。5分前にはホームで並んでいたいから、なるべく手早くチャッチャとね。この階段の周辺で待っているから」
「あ、お姉さまは、なさらないのですか?」
「あたし?あたしは大丈夫。いつでもしたいときに出来るから」

 ニッと微笑まれたお姉さまが、私の手から先程のお買い物袋を取り上げられました。
 ついで、という感じで、私が首から下げていたポシェットもなぜだか没収されます。
 更に、当然、という感じにポシェットが開けられ、中から持参したフェイスタオルを取り出して手渡されます。
 手渡されるとき、私の耳元にお姉さまの唇が寄せられ、くすぐったい吐息と一緒にこう囁かれました。

「トイレの個室でブラジャーを外してきなさい」

 ドキンッ、と心臓が跳ねました。

「は、はい…わかりました、お姉さま…」

 唐突に、私がまだお姉さまの会社に入りたての頃、お姉さまのマンションにお泊りをして連れ出された露出遊びのことを思い出していました。

 膣内にリモコンローターを仕込まれ、お昼下がりの地下鉄車内で弄ばれたこと。
 駅構内の証明写真ブースでおっぱい丸出し写真を撮るようにご命令され、その写真を透明バッグのみなさまに見えるほうへ表向きに入れて晒したまま、休日のオフィス街を歩かされたこと。
 途中のドラックストアで、女性店員さまにお浣腸のお薬の場所をお尋ねし、わざわざそこまで案内していただいたこと、などなど…

 あのときいただいた羞恥と恥辱の記憶がまざまざとよみがえります。
 そして、今回の旅行があのときの記憶を軽く凌駕してしまうだろうことも確信した瞬間でした。

 最初にお姉さまのお車で行くと聞かされ単純に、目的地に着くまでふたりだけの密室内であれこれされることだけを妄想していた私には、今の状況は青天の霹靂でした。
 そして先程のご命令は、電車内でいくら不特定多数の目があったとしても、あたしは容赦するつもりは毛頭無いわよ、という、お姉さまのご宣言、と捉えました。

 電車内の座席でも私、ひょっとしたら全裸に剥かれちゃうのかも…
 駅で停まるたびにホームのみなさまに、私の恥ずかしい姿が晒されちゃったり…
 全裸で見知らぬ駅に置き去りにされちゃったらどうしよう…
 とめどなく暴走する妄想にゾクゾク感じながら女子トイレに入りました。

 ズラッと並んだ個室で空いているのは3つ。
 そのうち一番奥の端に陣取りました。

 まずはショーツを下ろして、股間と布地の湿りをトイレットペーパーで拭き取ることにします。
 うわーっ、ヌメヌメのぐしょぐしょ。
 湿りなどという生易し代物ではなく、布地のゴム付近、お尻の割れ始めのほうまで恥ずかしくも生臭いシミが広がっていました。
 私って、どうしてこんなに濡れちゃうんだろう…
 自分でも呆れるほど。

 スジを挟み込むオマンジュウはテラテラ光りながらぷっくり膨らみ、先端の恥ずかしい肉芽もすっかり脱皮してジンジンツヤツヤ輝いていました。
 不用意に刺激しないよう注意深く拭いてから、オシッコの態勢へ。

 便座に腰を下ろすと不思議なことに尿意が高まり、予想外にたくさん出ていきました。
 シャワー装置をビデにして中のヌメリまで洗浄。
 ついでにお尻にも切り替えて、まだ使ってはいないけれど念のため洗浄。

 フーッと一息つくと、心做しな爽快感。
 ゆっくり立ち上がり、ショーツをずり上げます。
 でもトイペで拭いただけですから、やっぱり火照った股間に濡れている布地がヒンヤリ。

 さて、これからはご命令の実行です。
 前開きワンピースのボタンを襟元から4つ外して、まず両腕を両半袖から引き抜きました。
 今日しているブラジャーはフロントホックですから着脱は楽チン。

 胸元のホックを外すと、カップに押さえ込まれていたおっぱいがぷるんと震えます。
 そのまま肩紐も外し、あっという間のトップレス。
 駅の公衆おトイレ個室の空間に、私の勃起乳首生おっぱいが晒されました。

 数年前の私だったら、こんな状況だけで膣内にいやらしいおツユが溢れ出していたことでしょう。
 でも最近頓にヘンタイ経験値が上がってしまった私。
 
 せっかく脱ぎやすいフロントホックを着てきたのだから、お姉さまもどうせなら電車内で、外すようにご命令してくださればいいのに…
 なんて不埒なことが頭をよぎる始末。

 外したブラジャーを閉じた便器の蓋の上に置き、ワンピのボタンを戻していきます。
 シャツワンピなので身幅もゆったりめで、割としっかりした麻混生地ですから、よほどのけぞったりしない限り、乳首位置も露骨に浮かないみたい。
 
 襟元ふたつだけボタンを開けた状態でワンピを着終え、便器の上のブラジャーを手に持ったとき、あっ!と気がつきました。
 お姉さまが私をおトイレに送り出すとき、ポシェットまで取り上げた理由を。

 外したブラジャーを収納する場所が無いんです。
 今私は手ぶら、
 ワンピースには左胸に小さな、とてもブラジャーを入れることは出来そうにない、ポケットがひとつあるだけ。
 お姉さまに持たせていただいたフェイスタオルも、広げたって20センチ四方くらい。
 とてもブラを包み込んで隠すことは出来ませんし、これから洗面所で手を洗い、それを拭ったタオルでブラを包むこともイヤでした。

 どうやら私は、自分が今脱いだブラジャーを剥き身で手に持って、お姉さまのもとに戻らなければいけないようです。
 おトイレを出て、見知らぬ人たちがたくさん行き交う駅構内の人混みを抜けて。

 さすがお姉さま、と思うと同時に、股間がヒクッと潤みました。
 カップとカップを合わせ、出来るだけ小さな塊にしてブラジャーを持ち、個室をそっと出ました。

 幸い洗面台にも誰もいません。
 小走りで近づき、フェイスタオルとブラの塊を台に置き、素早く両手を洗いました。
 フェイスタオルで手を拭いてから折りたたみ、少し迷った末に胸ポケットに押し込みます。
 真っ白なブラの塊を隠すように両手でふんわり握り、小走りに出口へ。
 おっと、出る前に入口脇の姿見で念の為、胸ポチのチェックも忘れずに。

 相変わらずひっきりなしに行き交う方々にぶつからないよう注意しながら、胸の前で揉み手しているみたいなポーズになって、お姉さまのもとへと急ぎます。
 両手から白い布が少しだけはみ出してはいますが、まさかこれがさっき自分で脱いだばかりのブラジャーだとは、誰も気づかない…はずです…

 お姉さまは送り出したときとほぼ同じ場所で、うつむいてケータイを弄りながら待っていてくださいました。

「お待たせしました」
「あ、おかえり。ちゃんと出した?」

 ケータイの画面からお顔を上げ、薄く微笑まれるお姉さま。

「あ、はい」
「そう。じゃあ、渡して」

 右手を私に差し出されるお姉さま。
 おずおずとやんわり握っていた両手を開き、白い布の塊を丸まったまま渡す私。

「あら、まだあったかいのね。直子の体温が残ってる」

 おっしゃりながら布片を広げ、わざわざブラジャーの形にお戻しになられたお姉さま。
 近くをお通りになっていたお若そうなサラリーマンスーツ姿の男性がお気づきになられたようで、一瞬ギョッとされたように足をお止めになられ、それから好奇に染まったお顔で私たちのほうをシゲシゲと見つめつつ、通り過ぎていかれました。

「おーけー。じゃあ行きましょう」

 完全にブラジャーの形に戻っている白い布を、またもやわざわざ私に返してくださってから、お姉さまはクルッと踵を返し、ホームへとつづく階段を上り始めます。

「あ、お姉さまっ!ちょっと待って…」
 
 持たされたブラジャーを、取り敢えずクシャクシャに丸めて片手に握り、お姉さまに追い縋ります。
 ホームに出ても振り向きもされないお姉さまは、そのままズンズンとホームの端の方へと進まれるのでした。


肌色休暇一日目~幕開け 03


2020年5月24日

肌色休暇一日目~幕開け 01

 会社近くの繁華街を連日賑わせていた親子連れや学生さんグループの喧噪がパタッと途絶えた頃、少し遅い夏休みをいただけることになりました。
 火曜日から土日を含めて六日間も。

 更に嬉しいことに、お姉さまも私と同じ日程でお休みを取られ、ふたりで旅行に出かけることに。
 行く先は、関東圏の人たちには避暑地として名高い、山間のリゾート地。
 お姉さまのお知り合いが瀟洒な別荘をお持ちだそうで、そこを自由に使ってよいとのこと。

 水曜日から三泊四日。
 そのあいだずうっと、お姉さまと一緒、のはずです。
 そのお話を出張中のお姉さまからのお電話で唐突に告げられたとき、文字通り跳び上がって大喜び。

 でも、ヘンタイな私とミストレスなお姉さまとのバカンスですから、一筋縄ではいきません。
 お出かけするにあたっての注意事項をいくつか言い渡されました。

「直子は旅支度とか一切しなくていいから。着の身着のまま、からだひとつでいらっしゃい」
「そうね、簡単なコスメとスマホ、あとはフェイスタオルくらいをポシェットに入れてぶら下げてくればいいわ。着替えとかお金は一切持ってこないように」
「当日の服装は、失くしちゃったり破かれちゃってもいいブラとパンツに、こないだ買ってあげた前開きのワンピね」

 お電話の向こう側からイタズラっぽいお声でご命令くださるお姉さま。
 失くしちゃったり破かれちゃってもいい…
 その意味深なお言葉にキュンキュン感じてしまう私。

「で、でも宿泊費とか旅費とかお食事とか、お金かカードくらいは私も持っていったほうが…」

 オフィスの社長室でひとり、例によってリンコさまたちのご命令により全裸で勤務していた私は、剥き出しな下腹部に指を滑らせたい衝動を抑えるために、ご命令で気になったところを上ずった声でお尋ねしました。

「いいのよ。その辺は全部、直子のカラダで払ってもらうから」
 
 あっけらかんとおっしゃるお姉さま。

「とにかく今言ったことは全部、ちゃんと守ること。それじゃ当日ね」
 
 かかってきたときと同じように、唐突に切れたお姉さまからのお電話。

「なになに?チーフとふたりきりで旅行?いいなあ」

 お電話が切れて数秒後、お部屋に雪崩れ込んでいらっしゃったリンコさまとミサさま。
   お揃いのアニメキャラTシャツにデニムのショーパン姿。
 もちろん監視カメラで私とお姉さまとの会話を盗み見アンド聴きされていたのでしょう。

「あそこの別荘、雰囲気いいんだよねー、うちらもコスプレの撮影で何度か使わせてもらったけどさ」
「そう。ヨーロッパ中世風のゴージャスな洋室とか、純和風な昭和っぽい畳部屋もあって、雰囲気あった」
「また庭と周りの森がいいカンジなんだよねー。あそこで直子を裸にしたらいい写真撮れそう」
「うん。ヌーディスト系なアートっぽいのもイケるし、猟奇っぽい緊縛放置とかの耽美系シチュにもピッタリだと思う」

 おふたりは、私がおじゃますることになるらしい別荘のお話を交互にいろいろ教えてくださりつつ、全裸な私唯一の着衣である首輪から垂れたチェーンを引っ張って、手際よく窓辺のテーブルまで誘導していきます。

 午後三時を過ぎて、やっと翳り始めた夏の日差しに照らされた窓際のテーブル上に仰向けで寝そべります。
 両膝を立てて右手で右足首、左手で左足首を掴みます。
 必然的に両腿は自然に開き、恥ずかしい亀裂を日差しに向ける形の寝そべりM字開脚。
 少し顔を上げると目の前の大きなガラス窓の向こう側に、地上100数十メートルの青空だけが広がっています。

 最初の頃は、プレイが始まるごとに手錠とか縄で丁寧に拘束してくださっていたのに、それも面倒くさくなられたのか、この数日間でテーブルに乗せられたら自らこの姿勢を取るよう、しっかり躾けられてしまった私。

「相変わらずビンカン濡れ濡れだねえ、ナオちゃんのインランプッシーは」
「ぁあんっ!」

 立て膝M字の中心を覗き込むようにお顔を突き出してきたリンコさまが腕を伸ばし、私のラビアに軽く指を添えると、ジャンケンのチョキの形で更に押し広げてきます。
 おふたりでプロデュース中の新型バイブレーター試作品を片手にほくそ笑むミサさま。

「今日もしばらくのあいだ、うちらの商品開発につきあってもらいましょうか、憐れなギニーピッグちゃん」

 パッと見はよくある棒状の肌色バイブなのですが、表面のシリコンがお魚の鱗みたいに可動する仕様。
 大小の鱗が棒部分にびっちり施されています。
 なので、挿れるときはすんなり入るのですが抜こうとすると鱗たちがめくれ上がり、無数のビラビラが膣壁全体を万遍無く容赦無くゾリゾリ逆撫で擦るのです。
 そのシリコン鱗の形状や密度、配置具合に悩んでいる、とリンコさまはおっしゃるのですが…

 お盆期間をご趣味の同人活動でしっかり休まれたおふたりは、夏休みの宿題消化に焦る小学生さんのように、お休み明けから連日、私をおもちゃにしています。
 雅さまとほのかさまは入れ替わりお休みに入られ、綾音さまとお姉さまは長期出張中。
 オフィス内は、リンコさまとミサさまによる独裁王国状態。
 完全服従なメス犬モルモットに、性的実験したい放題、ヤリ放題。

 今日、私は何時頃開放されるかな?
 それまでに何回、イカされてしまうのかな…
 青空に向けて大きく開いた私のマゾマンコにあてがわれた振動にビクッと肩を震わせつつ、私はそっと目を閉じます。

 あぁ…あんっ!あうぅっ……
 
 月が変わって、待ちに待った旅行当日。
 朝からお日様全開快晴の残暑厳しきバカンス日和。
 待ち合わせは朝の9時半、オフィスビル群の麓にあるホテルの正面入り口前でした。

 出勤ピークも過ぎ、ビル内のショッピングモール開店にはまだ早い中途半端な時間帯なので、通り過ぎる人も車もまばら。
 通りには数台の大きな観光バスが並び、ホテルのエントランスには大きなスーツケースと共に数名の男女がたむろしています。
 どうやら外国からの旅行者さんたちのようで、耳慣れないお言葉での会話が背後から聞こえてきて、目を閉じているとどこか異国の街角に居るみたい。

 そんな光景を見るともなしに見ていたら、見慣れた青色のお車が私の立っている舗道のほうにスーッと近づいてきました。

「おっはよっ!」

 助手席側の窓がスーッと下がり、間髪入れずの弾んだお声。

「おはようございます」

 ちょうどガードレールが途切れたところへ助手席ドアが来るように停めてくださったお姉さまに、私も元気にご挨拶。

「早く乗って。窓開けてると夏の熱気に蹂躙されちゃう」
 
 お芝居がかったお姉さまのお声に促され、助手席に乗り込みます。
 窓がスーッと上がり、車内はヒンヤリ、心地よく冷えています。

「ちゃんと言われた通りにしてきたみたいね。ワンピもよく似合っているわよ」
 
 シートベルトを装着しようとモゾモゾしている私を、運転席からジッと眺めるお姉さま。
 数日前にお姉さまが買ってくださった丸襟膝上丈の半袖前開き水色シャツワンピースを褒めてくださいます。

 そんなお姉さまのお姿は…と横目で窺うと…
 カーキ色でゆったりめなボートネックのサマーニットに濃いめなブラウンのサブリナパンツ。
 最近ショートにされた髪型とも相俟ってシャープでスポーティ、すごくカッコいい。

 お車がスーッと音もなく発進し、私は運転されるお姉さまの端正な横顔を見つめます。
 やがて赤信号に捕まり大きめな交差点で停車。

「ちょっとワンピの裾まくって、パンツ見せてよ」
 
 不意のお言葉にビクンとからだが震えます。
 お姉さまはお顔だけこちらに向け、ニヤニヤ笑い。

 停止線で停車しているのでフロントガラスの先は横断歩道。
 左側に寄っているので私の横は舗道。
 まばらですがもちろん、前や横を行き交う歩行者の方々のお顔までハッキリ見えています。

 こんなところでそんなご命令をくださるお姉さま…
 でも私は、この旅行期間中、お姉さまのどんなご命令にも絶対に服従する、という覚悟を決めていました。
 
 これからお姉さまの運転で数時間、目的地までの密室空間。
 きっとお姉さまから、手を変え品を変え私を辱めるご無体なご命令をいただくことでしょう。
 
 たとえ助手席で全裸になれと命じられても、パーキングエリアを恥ずかしい服装で歩くことを命じられても…
 私はすべて従うつもりです。
 お忙しいお姉さまが私のためだけにセッティングしてくださった、初めての、ふたりだけのバカンスなのですから。

 そんなことを考えながら両膝中間辺りのワンピースの裾を右手でつまみ、おずおずと自らめくり上げていきます。
 その右手がおへその上くらいまで上がったとき、濃茶のレザーシート上に少し日焼けした生々しい太股とデルタ型の白い布地が露わになっていました。

「ふうん。またずいぶん地味なのを穿いてきたんだ」
 
 からかうようにおっしゃるお姉さま。

 私が穿いてきたのは、コットンで純白無地のありふれたフルバックビキニショーツ、いわゆる、綿パン、って呼ばれる下着。
 お色気の欠片もない代物ですが、リンコさまたちの魔改造により、クロッチ部分のあて布が剥がされています。
 なので、無毛の土手下が生々しく密着していて、更に、こんな街中でパンツ丸出しにさせられている刺激に、奥のほうから潤って…

「確かにそれなら、失くしちゃっても惜しくはないわね」
 
 面白くもなさそうにお姉さまがおっしゃったとき、信号が変わりました。

 お車はゆっくりと左折。
 お姉さまからのお赦しが無いので、私はずっと裾をまくったまま。
 上が高速道路らしき高架下の幅広い道の右側車線を、快調に進み、やがてまた信号。

「ブラのほうも。一応見せて」
 
 停車すると同時に、お姉さまがお顔をこちらに向けておっしゃいました。

「あ、はい…」

 今度は右折車線の前から3番めくらいに並んでいるので、歩行者からはかなり遠い感じ。
 まだお赦しが出ないので、裾の布地をウエストを絞るリボンに挟んでショーツ丸出しをキープしつつ手を離し、両手でワンピースのボタンを首下から外し始めます。

 アンダーバストくらいまで外したとき、お車が動き始めました。
 大きな交差点を右へ曲がると…
 あれ?

 お姉さまの運転されるお車は、なぜだか池袋駅東口の駅前方向に進んでいるよう。
 オフィスビルのすぐ傍に高速道路の入口があるので、私はてっきりすぐそれに乗るのだろうと思い込んでいました。
 いったん高速に乗ってしまえば、渋滞以外めったに停まることはないので、さして気にせず下着姿をお見せしていたのですが…

 駅前が近づくにつれ、人通りはどんどん増えています。
 片側2車線の広い車道の右寄りを走っているので、歩行者のみなさまからの距離はあるのですが、360度どこにも他人の目がある状態。

 こんなところで自ら胸をはだけ、ブラジャーをお見せしなければならないなんて…
 ボタンの外れた前合わせをギュッと右手で掴んだまま固まってしまった私に呼応するように、お車がまた赤信号に捕まります。

「どしたの?早く見せてよ」
 
 イジワルさを目元に湛えて私の顔を覗き込んでくるお姉さま。

「あ、はい…あのぅ……でも…」

 またもや停止線先頭の停車なので、目前の横断歩道とほんの数メートル。
 駅前に近づいたぶんだけ増えた歩行者さまたちが右へ左へひっきりなし、こちらへ目線を投げてくるかたも数人。
 あのかたたちから、私の丸出しショーツは見えてしまっているのかしら…

「じゃあ、車が発進したら、胸をはだけなさい。はだけたら直しちゃだめよ」
 
 うつむいたまま硬直状態な私に助け舟を出してくださるお優しいお姉さま。

「もう一度信号に捕まったら、それは直子にツキが無かった、っていうことね」
 
 ちゃんと恥辱の余地も残してくださる、やっぱりイジワルなお姉さま。

 信号が変わり、再び目抜き通りを走り出すお車。
 私はボタンをもう一つ外し、思い切って両肩近くまで、ワンピの前合わせを両手で開きました。

「裾を直していいとは言ってないわよ?」
 
 両手で胸元をはだけた拍子に、ワンピの裾がパサッと戻ってしまっていました。

「あたしはパンツとブラを同時に視たいの。見せなさい」
 
 お姉さまのキツめなお声でのご命令。

「は、はい。ごめんなさい」
 
 すかさず裾をめくり直し、その布をウエストリボンに挟み直しました。
 あわてたためか大きくめくり過ぎ、さっきより露わになる部分が増えておへそまで丸出し。  
 誰がどう見てもワザと見せつけているとしか思えない、まさしく露出狂の仕業。

 それから再び両手で胸元を押し開きます。
 着けているのは、ショーツとお揃いの純白コットン、クォーターカップの前開きブラ。
 これで私の下着は上下とも、文字通り白日の下に曝け出されました。

「下がそれなら、上はやっぱりそうなるわよね。下着だけ見れば清純派?」
 
 蔑むみたいにおっしゃりつつ、お姉さまのお車は駅前の広いロータリーに入りました。
 
 自分が今している行為が恥ずかしすぎて、どうしてもうつむいてしまいます。
 不意に私の左側のドアウインドウがスルスルっと下がり始めました。

「えっ!?」

「せっかく直子がえっちに下着姿を見せつけてくれてるんだから、この暑い中通勤通学で頑張っている人たちにもラッキーをお裾分けしてあげようと思ってさ」

 お姉さまがお芝居口調で微笑みます。

 開け放たれた窓からドッと流れ込んでくる残暑の熱気と街の喧騒。
 思わず視線が上がると、視界に飛び込んでくる街の風景。

 セールを告げるデパートのタペストリー、高級ブランドで着飾ったブティックのマネキン、壁一面のハイヴィジョンディスプレイ、そして、視界の端からひっきりなしに現われては通り過ぎていく、老若男女とさまざまな色、形の自動車。
 
 東京でも5本の指に入る人通りの繁華街。
 その見慣れた街並みを、お姉さまのお車がゆっくり進んでいきます。
 自らワンピースの胸元と下半身を覆う着衣を押し広げ、真っ白な下着を見せびらかすように露出している露出症ヘンタイ女を助手席に乗せて。

 おまけにロータリーに入った途端に車道は数珠つなぎ。
 大きな交差点を超えるまで、進んでは停まりのノロノロ運転。
 更に交差点の両端に信号待ちの人たちの大きな群れ。

 これだけ人がいれば、絶対私に気づいている人、いるだろうな…
 あの子、何してるんだろう?って思ってそう…
 遠目なら下着じゃなくて、暑いから水着なんだろう、って思うかも…
 でも、自分で開いた姿勢のままなのは、やっぱり不自然だよね…

 何かの罰ゲームだって思われるかな… 
 命令されてやらされてるんだって…
 それとも、わざとだって思われてる?
 見せたがりのヘンタイマゾ女だってバレてる?
 
 あ、あの男の人、こちらを二度見した…
 知っている人に見られていたら、どうしよう…
 あ、今度は若い男の人が、こちらを指さした…
 やっぱり視られてる…

 ああんっ、視ないで、視ないで…
 お願いだから早く、交差点を通過して…
 
 あんっ、でも、でももっと視て、直子の恥ずかしい姿、もっとしっかり視て蔑んで…

 顔の紅潮や腋の下に滲み出る汗は、窓から入り込む熱気のせいだけではありませんでした。
 剥き出しの下半身にも熱が集まり、あて布のないクロッチ部分の先端が、透明な蜜を垂らしたかのようにぽってりと、濡れそぼってテカっていました。


肌色休暇一日目~幕開け 02



2018年7月29日

三人のミストレス 31

「へー、水に浸けるとヌメリが出るんだ?」
「太さもいろいろあるんだね」
「あ、ヌメリ舐めたらちょっぴり甘い感じ」

 私の脚の方ではしゃぐお声は、肥後ずいきとやらに群がっているギャラリーの方々でしょう。
 やよいママさまのお声は聞こえてきませんが。

 私の口はジャクリーンさまの膣口とディープキスをする形で塞がれ、伸ばした舌で懸命のご奉仕中。
 襞に沿ってジャクリーンさまの嬌声がひときわ高くなる場所を探しあて、そこを重点的に責め立てています。
 口中に絶えず愛液が流れ込み、その排水も大変です。

「えっ?いきなりそんな太いの、挿れちゃうんですか?」
 呆れたようなどなたかのお声につづいて、やよいママさまの弾んだお声が聞こえてきました。

「いいのよ。この子、あたしと会わないあいだに、いろんな人からいろいろ教え込まれて開発されたみたいだし、この程度なら難なく咥え込むはずよ」
 やよいママさまがご愉快そうなのは私も嬉しいのですが、開発、という表現が生々しくて恥ずかし過ぎます。

「ぬぅぐっ・・・」
 ジャクリーンさまのマゾマンコの下で、私の喉奥からくぐもった悲鳴。
 私のマゾマンコに押し当てられた柔らかいヌメリが、一気にズズンとずいぶん奥まで侵入してきたのです。

「んむぅぅ・・・」
 表面は柔らかいけれど芯がしっかり詰まっているみたいなヌメヌメした棒状のモノが、私の膣穴一杯に押し込まれました。
 本当にいっぱいいっぱいな感じ。
 だけどプラスティックやガラスや金属、今までに経験したディルドやバイブとはどこか違う、何て言うかオーガニック?な感触。

 強いて言えばお野菜のゴーヤを挿れたときの感覚に似ているかな。
 バナナくらいの柔らかさで表面がゴーヤのイボイボで覆われている感じ。
 そのもの全体がみるみるうちに人肌ほどに温まって膣壁との境界線が失くなり、膣奥深く溶け込んでしまったみたい。

 あまりの気持ち良さに声帯がングング震えて、その振動がジャクリーンさまのマゾマンコにも伝わったらしく、あふんっ!と大きく喘がれました。
 相変わらずおっぱいからマゾマンコのあいだまでの私の素肌は、無数の手によって無秩序にイタズラされています。
 
 でも、私ばっかり気持ち良くなっていては失礼。
 気持ち良さに身を委ねつつ私も、懸命にジャクリーンさまの女性器を貪ります。

「うわっ、根本までズッポリ入っちゃった・・・」
「あれ、20センチくらいあったよね・・・」
「膣がパンパンに拡がっちゃってる」
 至近距離から今の私の状況を教えてくださる、ご親切なギャラリーのかたたちのお声。

 奥深く侵入してきてしばらくそのままだった肥後ずいきは、やがてゆっくりとピストン運動を始めました。
 膣口付近までゆっくり抜かれ、それから再び奥を突かれるほどに戻され、をくりかえします。
 
 膣壁がランダムな凹凸でヌルヌル擦れ、粘膜から悦び液の分泌が増したみたい。
 粘膜がされるがままに身を委ねているのがわかります。
 その焦らすような、ある意味緩慢な動きが凄く気持ちいい。
 快感がジワジワ蓄積されていく感じ。

「ママさんの手の動きにピッタリ合わせて、腰振ってる」
「うん、卑猥だね。大股開きで脚を固定されているのに、腰だけウネウネ動いてる」
「跨ったおばさんの腰の振り方も凄いね」
 どなたかの実況中継。

 肥後ずいきのピストン運動の振り幅が、どんどん大きくなってきました。
 いったんマゾマンコから完全に引き抜かれてから、突如一気につらぬかれる感じ。
 その間合いもスピードも早くなってきています。

「んむぅ・・・んもぅ・・・」
 ジャクリーンさまのマゾマンコの下でくぐもった嬌声が止まりません。
 グングン高みへと昇っていく私の昂ぶり。
 ゴールはもうすぐ。

 引き抜かれた肥後ずいきが焦らすように、しばらく戻ってこないことがありました。
 そうされると空洞となったマゾマンコが、疼いて疼いてたまりません。

 ジンジンジンジン、痺れるような痛みみたいな痒みみたいな感覚が粘膜全体を覆っています。
 膣内温度も確実に上がっているはず。
 粘膜全体がムズ痒く騒いで、物理的な刺激を切望しています。

 早く、お願いです、もっと、もっと・・・
 言葉にならない悲鳴がジャクリーンさまの粘膜を震わせます。

「マンコがポッカリだらしなく口開けて、閉じないね」
「中がヒクヒク蠢いて、おねだりしてる」
「肥後ずいきって、媚薬効果もあるんだったっけ」
 どなたかのお声に、あっ、そういうことだったのか、と納得の私。

 そうしてやっと一気に突っ込まれた肥後ずいきの気持ち良さと言ったら・・・
「んむぅふぅぅーーーっ・・・」
 肺の中のすべての空気を絞り出すみたく声帯が震え、夢中で腰を動かします。

「ママの手、動いてないのに、この子が腰振って出し挿れし始めた」
「拘束されているから、腰だけ別の生き物みたい」
「さすが、ママやシーナさんお墨付きの淫乱マゾ奴隷だね、まさしく淫乱レズ便器って感じ」

 違うんです、私は今、お姉さまだけのものなんです。
 お姉さまが悦んでくださるから、今日ここに来ただけなんです。
 ギャラリーの方々のご感想に心の中で抗議しつつも、腰の動きは止められません。

「直子はもうすぐみたいね。ジャクリーンはどう?」
 やよいママさまのハスキーなお声が聞こえました。

「あぅ、は、はいぃ、直子さまのクンニリングスは、とても気持ちよろしゅうございますぅ・・・ああんっ!」
 遥か頭上のジャクリーンさまから、うわずったお声での現状ご報告。

 私も頑張らなくちゃ。
 見えないながらも当たりをつけて、ジャクリーンさまのクリットにコリッと前歯を立てました。

「ああーっ、そこ、そこいいっ、直子さま、もっとそこをーっ!」
 私の顔を押し潰すみたいにジャクリーンさまの力の抜けた下腹部が押し付けられ、私は窒息寸前。

「ふーん、その喘ぎ声の感じじゃ、まだまだって感じね」
 やよいママさまのからかうようなお声が聞こえました。

「待ってなさい。直子をイカセたらあなたにも極太をあげるから、それできっちりイキなさい。バトルで勝ったご褒美なのだから」
 嬉しそうなやよいママさまのお声と共に、私の股間の肥後ずいきがより激しく動き始めました。

「んぐぅ・・・んむぅ・・・んごぉぉ・・・」
 歓喜に向かってグングンヒートアップする私のからだ。
 やよいママさまの手の動きもスピードアップ。

「んむぅぅーーーっ!!!」
 最奥を思い切り突かれてから、勢い良くスポンと抜けた陵辱棒。
 両脚に飛沫が当たる感触。

「うわーっ、すっごいシオ!」
「お腹の動きに合わせてピュッピュッて、凄い勢いでほとばしってる」
「今までで一番たくさん出てるんじゃない?」
「内腿が両方とも、ヒクヒク痙攣してる」

 腰が浮き上がるほどの物凄い絶頂感に、全身が溶け出したよう。
 顎が上がって一瞬ジャクリーンさまのマゾマンコから口が離れてしまい、物凄い勢いでジャクリーンさまが股間を押し付けてきました。

 私は舌を突き上げる力もなく、ただハアハア荒い吐息をジャクリーンさまのマゾマンコに送り込むのみ。
 私のダランとだらしなく開けっ放し出しっ放しな唇と舌に、ジャクリーンさまが腰を捻りつつ粘膜を擦りつけてきます。

 そんな強烈なオーガズムを味わったにもかかわらず、肥後ずいきが去ってしまった粘膜が猛烈に、お帰りを待ち侘びていました。
 物理的刺激を失なって放ったらかしの粘膜が、口を開けたままヒクヒク痙攣をやめません。

「んがぁーっ、んもぅとぉ・・・もっとぉーっ・・・」
 私の口とジャクリーンさまのマゾマンコのあいだに隙間が出来ると、私の淫声が意味をなします。
 私の感情とは無関係な、マゾマンコの粘膜が懇願する叫びでした。
 
 そんなふうになりながら私は、軽いショックも感じていました。
 自分の舌技には、少なからず自信を持っていたのに・・・

 これまで、やよい先生、シーナさま、お姉さまと、手や指を一切使わず口だけでご奉仕して、いつだってご満足いただいていました。
 唇と舌と歯、それだけを使って女性器にご奉仕し、終わった後、直子は凄く上手い、と蕩けたお顔で褒めていただいてきました。
 それが今夜、ジャクリーンさまには通用しなかったのです。

「ジャクリーン?いったん直子から降りてくれる?」
 やよいママさまのお声が聞こえ、圧迫されていた口許がふっとラクになりました。
 同時に視界も開けます。

 私の上半身に左右から数本の手が伸びていました。
 ある手は私の右おっぱいをわしづかみで揉みしだき、ある手は左の乳首をギュウギュウ押し潰し。
 ある手はお腹から脇腹を絶え間なくまさぐり、ある手は下腹部の土手を撫ぜるようにさまよい。
 一番肝心な疼きまくっている粘膜部分は放ったらかしでした。

「あーんっ、マゾマンコ、マゾマンコをもっと弄ってくださいぃっ!」
 自由になった私の唇が、思わずはしたない要求を口走っていました。

「あらあら。ずいきの媚薬効果って、本当だったのね。直子?オマンコを弄って欲しいの?」
 やよいママさまがご感心されたようなお声で尋ねてきます。

「は、はいぃ、さっきのを抜かれてから、直子のマゾマンコの中がジンジン痒くて、仕方ないんですぅ・・・どうか、弄ってくださいぃ・・・」
 思っていることを正直にお答えしました。

「へー、直子がそんなに切羽詰まっておねだりするなんて、さすが大奥御用達の性具なだけあるわね。これだけでそんなになっちゃうんじゃ、今夜のメインディッシュを食べさせたら直子、壊れちゃうかもしれないわよ?」
 やよいママさまがイタズラっぽく微笑まれ、お言葉をつづけられます。

「でもその前に、直子にはしなくちゃいけないことがあるでしょ?今夜の負け犬セイドレイなのだから、ちゃんとジャクリーンをイカせてあげなくちゃ」
 私の膣内に入っていたのであろう肥後ずいきを、目の前に差し出してくるやよいママさま。

 えっ、こんなに太くて長いのだったの?
 こんなのを出し挿れされて私、イッちゃったんだ・・・
 あーん、もう一度挿れたい・・・
 マゾマンコの疼きが狂おしいほどに高まります。

「直子?口を開けなさい」
 やよいママさまのご命令口調。

「ずいきのこっち端を口で咥えて固定して、ジャクリーンのオマンコに突き立てておあげなさい。歯で噛み締めても害はないから」
「ジャクリーンは直子のマン汁をたっぷり吸い込んだこの同じずいきで、自分で気持ち良くなるように直子の顔の上でガンガン腰振って、さっさとイキなさい」
 やよい先生時代と同じような蔑みきったドS口調を、ずいぶんお久しぶりにお聞き出来ました。

「ああ、はいぃ、寛大なミストレス、百合草会長さま、ご慈悲深きご配慮、ありがとうございますぅ・・・」
 私の顔の右横でマゾの服従ポーズなジャクリーンさまの、感極まったように媚びたお声。

「ただし今度はあたしたちに顔を向けてまたがりなさい。ジャクリーンは大ベテランマゾだから、もはやオマンコだけの刺激じゃ物足りなくてイケないのでしょう?同時に他のところも、みんなでたっぷり虐めてあげるから」
 私のからだをまさぐることをやめない6人のギャラリーの方々を見回して、同意を求めるようにニヤッと微笑まれたやよいママさま。

「あっ、まだ駄目よジャクリーン、がっつかないのっ!」
 私の右横でジャクリーンさまが動く気配がしてすかさず、やよいママさまの鋭い叱責。
 同時にピシッと肌を打つ音と、ヒッという悲鳴。
 ジャクリーンさまがどなたかにお尻かお背中か、鞭打たれたようです。

「あたしの説明はまだ終わっていないし、便器の準備だってまだでしょう?ほら直子?口」
 おっしゃりながら私の顔へと左手を伸ばされ、私の鼻をつままれるやよいママさま。

 鼻をつままれると必然的に口でしか呼吸が出来ず、否が応でも口を開けざるを得ません。
「んぐぅ・・・」
 開いた口に肥後ずいきの柄の部分が押し込まれました。

 口中に広がる紛れもなく植物なお味。
 始めはえぐみが強いのですが、そっと歯を立てて支えるとほんのり甘いようなしょっぱいような。
 もちろん沁み込んだ自分のマン汁の味も混ざっているのですが。

「それで直子には、ジャクリーンに奉仕しているあいだ、いいものをご馳走してあげる」
 私の大股開きの両脚のあいだのスペースに、相変わらずメイド服姿のアキコさまが、銀色のキャスタートレイを押して何かを運んでこられました。

 大きな半円形の透明ボウルになみなみと注がれた真っ白な液体。
 そんなボウルがふたつ、トレイに載っていました。

「これ、何だかわかる?」
 イタズラっ子なお顔になられた、やよいママさまからのお問いかけ。

 何?牛乳?生クリーム?まさか木工用ボンドとか?でもそれで何を・・・
 もしもこの中に正解があったとしても、今の私にはお答え出来ません。
 肥後ずいきを咥えさせられたお口でモゴモゴ言いながら、顔を左右に振るだけです。

「これ、さっき来たとき早々に直子が美味しい美味しいってパクパク食べてくれた山芋を擦って作ったトロロ汁」
「これもお店のご贔屓さんがお中元にって、送ってくださったのよね、大量に」
 愉しそうに私の顔を見つめてくるやよいママさま。

「これを直子の全身に塗りつけてあげる、っていう趣向なの。今夜のメインディッシュ」
 やよいママさまがパチンとウインクをくださいました。

「痒いわよー。あたしとシーナがミーチャンとジャクリーンのからだで実験済みだから」
「ずいきの媚薬成分とも合わさったら、直子のからだ、どうなっちゃうのかしらね?」
 私の目を真っ直ぐに見つめ、射すくめるようなドSの微笑みをくださったやよいママさま。

「ただ原液だと意外に早く乾いてしまって、すぐガビガビになっちゃうから、全身マッサージ用のローションで薄めたらこんな量になっちゃたんだ」
「乾いてガビガビになったのも、それはそれで凄く痒い、ってジャクリーンは言っていたけれど、見た目がキレイじゃないしね」
「配合が難しかったわ。これが究極のブレンド。飲み込んでも無害なローションだから安心して」

「あと、こんなものも作ってあるわ」
 やよいママさまが高く掲げられたのは、ディルド状に削られた、おそらく生の山芋が3本。

 それぞれ形状と太さが少しづつちがうみたい。
 薄皮を綺麗に剥かれて真っ白で、見るからにヌメヌメしていて痒そうな山芋ディルド。
 あんなのを突っ込まれたら・・・

「食べ物でイタズラするのは気が引けるけれど、後でみんなで美味しくいただけば、バチは当たらないでしょう」
「みなさんも興味があれば使っていいわよ、たっぷりあるから。その代わりあくまで自己責任ね。粘膜に付くとマジで痒いから」
 お道化た口調でやよいママさまがみなさまにおっしゃり、ドッと沸く場内。

「さあ、あたしはずいきでたっぷり堪能させてもらったから、直子のオマンコはもういいわ。これからは直子のオマンコもアヌスもみなさんのもの。順番だけは守って、ごゆっくり真新しいレズ便器を味わっていって」
 やよいママさまのお声にもう一度、さっきよりも大きく沸きたつ場内。

「整理券7番から10番の人も混ざっちゃっていいですよ。そこに使い捨てのニトリル手袋もあるから、山芋苦手な人はどうぞ」
 進行役に戻られたらしいミイコさまのお声。

 と同時に、私の下半身に何かネットリしたものが垂れる感触。
 あわてて目をやると私の下腹部に、乳白色で粘性の液体がやよいママさまの手でドロリと垂らされているところでした。
 あれが山芋ローション・・・

 思う間もなくジャクリーンさまの日焼けされたお尻が、私の顔めがけて迫ってきていました。






2018年7月16日

三人のミストレス 30

  私が放置されている一帯にのみ眩いライトが灯り、会場全体は薄暗くなっていました。
 恥ずかし過ぎて周囲を伏し目がちにチラチラ盗み見ることしか出来ませんが、以前にも増してピッタリ寄り添うカップルさんや着衣の乱れているかたが増えたみたい。
 パートナーさまのジーンズのウエスト部分から手を入れてガサゴソされている密着カップルさまのシルエットが、薄暗がりに見えました。

 私を囲むみなさまのお話し声は、鮮明過ぎるくらいハッキリと耳に飛び込んできます。
 それもかなりいたたまれない内容のが。

「あーあ、こんなに股おっ広げちゃって、何もかも丸見えじゃない?」
「こんな姿、ご両親がもし見たら、その場で泣き崩れちゃうでしょうね」
「目つぶって恥ずかしがっているくせに、乳首が弄って欲しそうに、こんなにとんがってる」
「拘束された途端に肌が火照りだしてたし、根っからのドマゾメスなんだろうね」

 捕らえた獲物をジワジワといたぶる心境なのでしょう。
 どなたのお声も嬉々として弾んでいらっしゃいます。

「それではお待ちかね、バトル敗者の無制限お仕置きタイムを始めたいと思いまーす!」
 私の顔のすぐ横に立たれていたミイコさまが大きなお声でご宣言されました。
 私の視界に、ガーター状のハーネスで飾られたミイコさまの形の良い生お尻が見えています。

「わたしたち百合草会の新しいレズ便器、その記念すべき最初の利用者は、今夜のバトル勝利者、牝ブタジャクリーンが上を、下は、もちろん会長の百合草ママ、ということで、会員のみなさん、異議はないですね?」
 ミイコさまのお問いかけに、一斉にイェーィッ!と応えられるお客様がた。

「それでは早速、と言いたいところなのですが、せっかくこんなにおあつらえ向きの格好をしているので、やるべきことを先に済ませちゃいたいと思います」
 おっしゃりながらミイコさまがこちらをお向きになると、ミイコさまのポストイット陰毛で飾られたプックリ土手が、ちょうど私の顔の位置でした。
 しほりさまがミイコさまに何か手渡されました。

「先ほど惜しくも負けてしまったスレイブ直子のアヌス書道ですが、わたしもママも、こちらも素晴らしい作品と思うので、軸装か額装してお店に飾るつもりです」
 丸められていた和紙を広げ、私はマゾ女、をもう一度みなさまにお見せになるミイコさま。

「ですので、作者の捺印をもらっておきたいと思います。誰か、捨てちゃってもいいような口紅、持ってません?」
 ミイコさまのお道化たおっしゃりかたにアハハと笑うみなさま。
 幾人かがお手をお挙げになるのを制するように、お姉さまの凛としたお声が響きました。

「そういうことだったら、飼い主のあたしのを使うといいわ」
 ご自分のポシェットからお洒落なフォルムのリップスティックを取り出されたお姉さま。

「あれ?これって先シーズンの新色じゃない?いいの?このブランドだとけっこうしたでしょ?」
 受け取られた口紅をしげしげと眺め、ミイコさまがお目を丸くされています。

「いいのよ。サロンで試したときは、いいかな、って思ったけれど、やっぱりあたしにはちょっと赤過ぎるし色落ちもしやすいみたいなの。だから直子にでも上げようと思って入れっぱにしたまま忘れていたやつだし」
 微妙なご表現ながら、嬉しいことをおっしゃってくださったお姉さま。

「やさしい飼い主さんだこと。それならスレイブ直子のマン拓をとるのは、飼い主さんにお任せしましょう」
 ミイコさまのからかうようなお言葉に、パチパチとまばらにおこる拍手。

「でもこんなにマン汁グショグショじゃマン拓どころじゃないわね。はいタオル。まずは拭いてあげて」
 ミイコさまが笑いながらお姉さまに白いタオルを渡されました。
 多分、私がこのお店に来るときまで素肌に巻いていたバスタオルでしょう。

 私の下半身方向へ無言でツカツカと歩み寄られたお姉さまが、左右に大きく広げられた私の両脚のあいだにお立ちになられました。
 私も少し顔を上げ、お姉さまと真正面で視線を合わせます。
 わざと作ったような冷たい視線に射すくめられます。

「あーあ、こんなにビチャビチャに濡れまくっちゃって、まったくこの子は・・・」
お独り言のようにつぶやかれ、たたんだタオルを無造作に押し付けてくださいます。

「はうぅぅ・・・」
 毛羽立ったタオル地が腫れ切った剥き出しのクリトリスを潰してきて、はしたない呻き声が零れてしまいます。

「感じているんじゃないわよ、本当にいやらしい子ね。今は直子のマン汁を拭き取ってあげているだけなんだからね?」
「しばらくのあいだ、マン汁垂らすの我慢しなさい。終わったらいくらでも溢れさせていいから」
 
 明らかに周りのお客様がたを意識されたお姉さまのお言葉責め。
 あちこちからクスクス笑いが聞こえました。

 しばらくのあいだタオルを私の股間にギューっと押し付けていたお姉さまが、おもむろにタオルを動かし始めます。
「んあーっ!」
 やっぱり零れ出てしまう私の淫ら声。

 だって、お姉さまのタオルが私の恥丘と股間と内腿をぞんざいに擦ってくるのですもの。
 粘膜と襞を乱暴に愛撫されている感じ。
 とくにタオル地で右へ左へとつづけざまに弾かれる腫れ上がりきったクリットへの刺激が、私の理性をスパークさせてしまいます。

「こんなものでいいかな。さっさと済ませちゃいましょう」
 タオルの愛撫が突然終わり、股間から離れました。

「見て。ラビアが全部、外向きに開き切って、中身が丸見え」
「ほんとだ。何か挿れて欲しくてたまんない、って感じね」
「中がヒクヒク蠢いているから、早くしないとまたよだれ垂らしちゃうんじゃない?」
 ギャラリーの方々の呆れたようなご感想が幾つも聞こえ、私のマゾマンコに視線の集中を感じています。

「ラビアにルージュ塗って、形が分かるように採ればいいのよね?」
 お姉さまが、おそらくミイコさまに向けたご質問。

「うん。出来るだけ卑猥に採ってくれると嬉しいな」
 ミイコさまのご愉快そうなご返事。
 私の股間に至近距離で群がられていた方々が場所を空け、代わりにお姉さまが私のマゾマンコの真正面に膝立ちになられました。

「んっ・・・」
 唐突に大陰唇を何か冷たいものでなぞられる感覚。
 左側、右側とマゾマンコの輪郭を楕円形になぞられた後、そのものは内側へと侵入してきます。

「んんーっ・・・」
 小陰唇のビラビラにも口紅が塗られているみたい。
「あうーっ!」
 最後に、完全に皮がめくれ切って突出している肉の芽を押しつぶすみたくグリグリさせて、そのものは去っていきました。

「こんな感じでいいかな?」
 お姉さまのお問いかけで私の股間を覗き込むミイコさま。

「ええ、上出来。でもそのルージュ、塗るとずいぶん明るく発色するのね」
「あんっ!」
 おっしゃりながらミイコさまが少し修正を加えられたみたい。
 クリット周辺とお尻の穴周辺をグリグリ撫ぜ回されました。

「それじゃあこの辺りの余白に押し付けてマン拓、お願いね。でも早くしないと、また中からおシルが溢れそうよ?」
 からかうようにおっしゃたミイコさまのお声につづいて、股間に何かが押し付けられました。

 今度はかなり薄い感じ。
 私がさっき肛門で書いた、穴書道の和紙でしょう。
 押し付けられた和紙越しに、お姉さまの手のひらのぬくもりも感じます。

 手のひらや指をもぞもぞ動かして、私のマゾマンコ全体の輪郭をなぞるお姉さま。
 そのもどかしい感覚が焦れったくてキュンキュン感じてしまう、どうしようもない私。
 でもそんな至福の時間はすぐ終わり、私の股間からお姉さまのぬくもりが去りました。

「はい。これがスレイブ直子のマン拓。股間の唇のキスマークでーす」
 早速私のマン拓をみなさまにご披露されるミイコさま。
 パチパチ沸き上がる拍手と冷やかし。

「へー、綺麗に採れるものね」
「見事に男子の落書きの形ね。毛は無いけど」
「パックリ空いた穴のところが湿っていて、破れちゃいそう」
「やだ、下の穴まで採れてるじゃん」

「ほら」
 しばらく高く掲げた後、ミイコさまが私の眼前でも広げてくださいました。

 私はマゾ女、の女という字の左横に、ボルドーレッドで卑猥な形が押印されていました。
 私の女性器そのままの形。
 それも閉じているときのではなく、大股開きしているときの形状。

 輪郭、大陰唇の肉厚、小陰唇のシワ、陰核の位置と大きさ。
 それらが見事に再現されていました。
 
 何よりも恥ずかしいのは、口紅の乗っていないパックリ開いた楕円形の真ん中部分。
 その部分は口紅ではなく白濁しているっぽい何かでネットリ濡れていました。
 多分乾いたら黄ばんじゃうはず・・・

 更にその上、楕円形の下にオマケみたいな小さな丸。
 まさに、菊門、という感じで細かいシワも鮮明に、肛門の形までもがクッキリ写し採られていました。

 こんな卑猥で恥知らずな作品がこれから先このお店に飾られつづけて、ここにはおられない見知らぬお客様がたをも含めて、大勢のかたの目に触れてしまうんだ・・・
 私が今夜ここで行ったこと、これから行われることが事実であるという、紛れもない証拠として・・・
 そんなことを考えていたら、マゾマンコの奥がヒクヒク反応してしまいました。

「あー、こいつ自分のマン拓見て感じてやんの」
「見た見た。今ピンクの粘膜がウネウネ蠢いたよね」
「ルージュの塗られたオマンコってなんかそそるもんあるね。ディープキスしたくなっちゃう」
 
 お姉さまが退かれ再び私のマゾマンコにかぶりつきになられたお客様がたの、ご容赦無い侮蔑やからかい。
 それをお聞きしてますますヒクついてしまう、どうしようもない私のマゾマンコ。

「はいはーい、それじゃあ今度こそお仕置きタイム開始ね。ジャクリーンは直子の頭のほうに来て」
 ミイコさまが私の顔を見下ろしつつおっしゃいました。
「あと、整理券1番から6番までの人はスレイブの周りに集合。他の人たちは少し下がってくれるかしら」

 ミイコさまのお声で私の周囲がザワザワ動き始めました。
 視界の左側にジャクリーンさまの裸身が見え、開いた両脚のあいだにはやよいママさまとカメラのレンズをこちらに向けた小野寺さまが見えました。
 私の左右至近距離からも人影が数人、私を見下ろしてきます。

「バトルウイナーのスレイブジャクリーンは、これからご褒美タイム。スレイブ直子の顔にまたがって、思う存分マゾマンコを気持ち良くしてもらいなさい。スレイブ直子は口と舌を使って、ジャクリーンに精一杯奉仕すること」

「整理券6番まで人たちはそのあいだ、スレイブ直子のからだを好きにイタズラしていいわよ。そこのテーブルにクリップとか電マとかバラ鞭とか、いろいろ用意してあるからね」
 そこまでおっしゃったミイコさまのお傍に、ツカツカとやよいママさまが近づいてこられました。

「それで、今夜は面白いモノも用意しておきました。ママからご紹介してもらいまーす」
 ミイコさまからマイクを手渡されたやよいママさま。

「うちのお店のご贔屓さんがお中元で送ってくださったの。そのかた九州在住で、あたしもまだ使ったことはないモノなのだけれど・・・」
 おっしゃりながら何か白っぽいものを右手で高々と掲げられたやよいママさま。

 寝そべっている私の視点からはよく見えないのですが、白っぽくて棒状で、なんだか卑猥な形をしているっぽいモノ。
 お客様がたのザワザワ声が広がります。

「ねえ、あれって・・・」
「うそ、本当にあるんだ。て言うか今でも作ってるんだ?」
「ヒゴズイキ?・・・」
「そうよね?わたしも実物は見たことないけど・・・」

「そう。その昔大奥で大流行したっていう、由緒ある性具、肥後ずいきの張り型をたくさん送ってきてくださったの」
 やよいママさまのご愉快そうなお声。

 やよいママさまが右手を下ろされたので、私もそのモノを間近で見ることが出来ました。
 何て言うか、白い麻縄みたいな藁みたいのを棒状に編み込んだような形状。
 その形は男性のアレを模しているようにも見えましたが、木彫りのこけしっぽくもあり、郷土玩具的な民芸品ぽい素朴さもあって、拒絶感はさほど感じませんでした。

「なんでもハスイモっていうおイモの成分が媚薬になって粘膜がウズウズしちゃうらしいわね。今夜はこれを使って、すごくお久しぶりなあたしの愛弟子、直子をメロメロにしちゃいたいと思います」
 やよいママさまが私に視線を合わせ、ニッコリ微笑んでくださいます。

「ダンボール箱一杯に送ってくださって、さすがに人数分はないかもだけれど、水洗いすれば何度か使えるっていうから、今夜はみなさんで直子を虐めながら、大奥気分を味わいましょう」
 やよいママさまのお呼びかけに、イェーイッ、ヒューヒューと盛り上がるお客様がた。

「それでは始めましょう」
 ミイコさまの号令とともに、場内に流れていたリズミカルなソウルミュージックの音量が一段と上がりました。

「順番待ちのみなさんも、待っているだけじゃなくて勝手にどんどん盛り上がってくださいねーっ!」
 BGMに負けじと弾んだお声でお客様がたを煽るミイコさま。

「知っての通り、ここの防音は完璧だから、どんなに大きな声を出しても平気ですからねーっ!パートナーとでも、今日知り合ったばかりでも、レッツメイキンラーヴ!」
 そう言えばここって、元はライブハウスだってどなたかがおっしゃっていたっけ。
 そのお声を最後にミイコさまもマイクを置かれたようでした。

「直子さま?失礼いたしますね?」
 私に呼びかけるお声のほうに顔を向けると、ジャクリーンさまの剥き出しな恥丘が私の顔のすぐ左横にありました。
 汗なのか愛液なのか、下腹のほうまで濡れてテラテラ光っています。

「これも決めごとですので、奴隷は逆らうことが出来ません。直子さまのお口でオーガズムをいただくように命じられています。どうかお気を悪くなされないでくださいませ」
 少し屈んで私の顔を心配そうに見下ろしてくるジャクリーンさま。
 すぐ眼の前に白くたわわおっぱいが垂れ下がり、ユラユラ揺れています。

「は、はい?・・・」
 ジャクリーンさまがあまりに恐縮されているご様子なので、私も当惑気味なお応えになってしまいます。

「これから直子さまのお顔に跨がらせていただきます。奴隷のだらしないマゾマンコですが、どうか可愛がってやってくださいませ」
「は、はい、私が負けたのですから当然の務めです。どうぞご遠慮なさらず、私をお使いください・・・」
 私も場の雰囲気に呑まれたのか被虐がぐんぐん高まり、マゾそのものなお応えがスラスラ口をついてしまいます。

「なんだかマゾ女同士で学芸会やってるよ?」
「ほら、牝ブタちゃん?さっさとまたがっちゃってよ。でないとこっちも始まらないんだからさあ」
「たっぷり虐めてあげるから、がんばってよね、直子チャン?」

 私のからだの脇に立たれているTシャツにジーンズ姿のヤンチャそうな女性おふたりが、茶化すようにはすっぱなお声を投げつけてきます。
 おふたりの手には、それぞれ洗濯バサミと電マが。

「はい、お待たせして申し訳ありません。それでは直子さま、本当に失礼をお許しください」
 ジャクリーンさまのお声が終わらないうちに、私の顔にジャクリーンさまの女性たる部分が覆いかぶさってきました。

 発情した女性特有のむせかえるような臭いが鼻腔一杯に充満し、ぬめった柔らかなお肉が唇に押し付けられました。
 ジャクリーンさまはステージを向いて私の顔に跨がられたため、視界もすべて奪われてしまいました。

 唇に押し付けられたお肉に向かって舌を突き出すと、お肉は溶けるようにすんなり割れ、もっと柔らかで弾力に富む、濡れそぼった内部へと侵入出来ました。
 目の前に見えるのは、少しシワの寄ったジャクリーンさまの日焼けした下腹部だけ。
 舌を思い切り伸ばして小陰唇を形に沿って舐め上げると、ジャクリーンさまが、ひいっ、と小さく啼かれました。

 同時に私のおっぱいが左右とも、乱暴にわしづかみされた感覚。
「んぐぅーっ!」
 ジャクリーンさまのマゾマンコの下で、喉奥からほとばしり出た悲鳴がくぐもってかき消されます。

 すぐに腿と言わず腋と言わず、からだじゅうのいたるところに何かが触れる感覚。
 お客様がたが私のからだをさわっていらっしゃるのでしょう。
 整理券6番までっておっしゃっていたから6名様、手だけでも12本。

 脇腹を撫ぜられたり、腋の下をくすぐられたり、太腿を叩かれたり。
 もちろんおっぱいは両方とも、執拗に揉まれ、つねられ、乳首を引っ張られ、捻られ。
 拘束されて無抵抗な私のからだは、お仕置きの趣旨通り、生贄の慰みものとしてみなさまのオモチャと化しているようでした。

 顔の上のジャクリーンさまは、ご自分で腰を動かし始め、私の舌を膣内へと誘導されようとなさっています。
 からだを弄られる快感に口を開くと流れ込んでくるジャクリーンさまの愛液。
 私の口の中は、しょっぱ苦く、ほのかに甘いなまぬるい粘液で一杯となり、自分のよだれと入り混じって溢れ出し、顎の方へとボタボタ垂れていきます。
 
 両乳首に慢性的な疼痛を感じるようになったので、クリップか何かを挟まれたのでしょう。
 下乳をプルプル震わせてくるのは電マかな。
 両脇腹をサワサワ撫ぜ回してくださるどなたかの手が気持ち良すぎる・・・

 そんなふうに私のからだがどんどん昂ぶる中、大きく広げた両太腿の付け根部分だけは、まだどなたも触れてくださっていませんでした。


三人のミストレス 31


2018年7月1日

三人のミストレス 29

 ギャラリーのみなさまがザワザワと移動する気配を感じます。
 私がお尻を正面に突き出しているミイコさまたちがいらっしゃるサイドへと、再び集まられているのでしょう。

「この子は、ここに来る前の身内のパーティでも、裸に剥かれてさんざんオモチャにされてきたんです」
 マイクに乗せてみなさまに語りかけるお姉さまのお声が、とっても愉しそう。

「うちのオフィスのそばの、街中にある普通のビストロの2階でストリップして、素っ裸でオナニーショーして、あと何やったんだっけ、直子?」
 イジワルく私に尋ねてくるお姉さま。

「あ、はい・・・あの、えっと、コブの縄で綱渡りとか、えっと、ヨガのポーズと・・・」
 一生懸命思い出してみますが、なんだか遠い昔のことのよう。

「そうそう。お店のママさんやバイトの子、最後は知らないお客さんたちまで巻き込んじゃって、お尻とマンコにワインボトル突っ込まれてイッたんだよね」
 笑いながらおっしゃったお姉さまが、私のアヌスに突っ込まれたままの書道筆をグリグリッと、押し込むみたいに動かしました。

「はうっ!」
 私の体内に埋め込まれたアナルビーズ状の書道筆の軸先が、私の一番弱い部分を正確に刺激しました。
 快楽の電流が腰から全身へピリピリとほとばしり、四つん這いを支えていた両腕が脆くも崩れ去ります。
 
 顔面と両肩でからだを支える形になった私のお尻は、より高く突き上がってしまいます。
 まるで、もっとよくみなさまご覧になってください、と誇示するみたいに。

「そこでも数え切れないくらい浅ましくイッていたのに、たった数時間後にまたここで、今度はほとんど初対面のみなさんの前で裸になっているんだもの、本当にはしたない淫乱ビッチよね?あたしのセクレタリイは」
 呆れたお声でおっしゃりつつも、お姉さまが操る書道筆は確実に私の弱点を蹂躙しています。

「あ、あっ、あーっ!・・・」
「あぐっ、んぐっ、いやっ、そこっ、だめぇぇ・・・」

「そのとき、あたしじゃない人の指でアナルほじられてイカされていたんだけど、なんだか見ていてまどろっこしかったのよね」
「あたしならもっとあっさりイカせられるのに、って言うか、焦らされているのを愉しむみたいに腰振っているこの子が腹立たしくてさ」
 半分ご冗談のような蔑み声でおっしゃったお姉さまでしたが、私はそのお声の中に嫉妬みたいなニュアンスを感じ、キュンと嬉しくなります。

「だからあたしは、あっさりイカセます。多分、あっという間ですからお見逃し無いように」
 最後までご冗談ぽくおっしゃったお姉さまは、そこでマイクを手放されたようでした。

 体内の奥深くまで押し込まれていた球状の突起が、腸壁を擦りつつズルズルと引き抜かれていきます。
「あーーーっ!」
 排泄と同じ感覚。
 異物と一緒に余計なモノまで出ていってしまいそうな、強烈な羞恥と背徳感。

 入り口まで引っ張られ、体内にひとつだけ珠を残した状態から、今度はズズズッと再び中へ押し込まれます。
 抜くときの倍の速さで。

「んーーぁーーっ!!」
 筆先が私の弱点をクリーンヒットして快感スパーク。

 その行為を徐々にスピードを上げながら、手早くくりかえすお姉さま。
 たまに引き抜くときに勢い余って、軸先がそっくりお外へ出てしまうときもありました。
 そんなときお姉さまは、すぐに押し込みへと移行せず、イジワルく一呼吸置かれました。

 珠が去り、自分の肛門が珠の直径の大きさのままパックリ口を開けて空気にさらされているのが、自分でもわかりました。
 そんなはしたない様子をじっくりみなさまにご覧になっていただきなさい、とでもおっしゃるように、イジワルくお手をお休めになるお姉さま。
 みなさまの目前で徐々にすぼまっていく自分の穴の動きが手に取るようにわかってしまい、強烈に恥ずかしい。

 そんなふうにくりかえされてものの数分もしないうちに、私にピークが訪れようとしていました。
「あ、お、お姉さま?イッても、ああ・・・イ、イカせていただいて、よ、よろしぃーで、しょうかぁ?・・・」

 つい数時間前、絵理奈さまから躾けられた通りの懇願を口にする私。
 犯されていないすぐ下の穴から、ふしだらなよだれがボタボタ溢れているのが自分でもわかりました。

「そんなにかしこまらなくていいのよ?いつもプライベートであたしとしているときみたいに、拗ねて甘えて、イッちゃいなさい」
 お姉さまの蕩けるような肉声が、私の耳朶をくすぐります。
 そのお一言が嬉し過ぎて、今のこの衆人環視という恥ずかし過ぎる状況が、お水に入れた綿あめみたいに私の頭の中から消え落ちていきます。

「んーっ、イキますぅ、イッちゃいますぅ、そこっ、そこそこっ、もっとーっ、もっとつよくぅーっ!!」
 お尻の穴から全身へと広がる甘美な痺れ。
 とめどなく排泄しているところをお姉さまにずっと視られているような、極上の羞恥と被虐がごちゃまぜになった快楽。

「ああ・・・もうだめです、イキます、ごめんなさい、ごめんなさいぃーイぃークぅーーっ、うっ、うっ、うーっ!!!」
 
 媚びるような声でなぜだかお詫びの言葉を口走りつつ、抑えきれない快感の中心に身を投げた私。
 両腿がビクンビクンと震え、お尻がガクンと跳ね上がり、背中をプルプル震わせながらイキ果てました。
 お姉さまがアナルの筆を動かし始めてから5分も経っていないはず。
 マゾマンコから性懲りもなくお潮がピューピュー、ほとばしっていました。

「はい。以上がドヘンタイスレイブセクレタリー直子の、公開アナルイキショーでした。おそまつさまでしたー」
 再度マイクを握ったお姉さまのお道化たご挨拶。
 湧き起こる盛大な拍手と歓声。
 今更ながらにお客様がたの存在を思い出して大いに恥じ入る、間の抜けた私。

 余韻に浸る暇もなく、お姉さまが差し伸べてくださった右手に縋って立ち上がります。
 未だ書道筆はアナルに突き挿さったまま。
 よろよろと立ち上がった私の下半身はお漏らししちゃったみたいにグショグショ。

 私がしっかり立ち上がったのを見計らって、股のあいだの筆がお姉さまの右手によって無造作にズルリと引き抜かれました。
「はうっ!!!」

 収まりかけていた快感が、腸壁を乱暴に擦られる刺激で呼び覚まされ、名残惜しげにピューッと吹き出る私のお潮。
 左手でお姉さまの腕を掴んでいないと立っていられないほどの腰の震え。

「あぁうぅぅ・・・」
 下半身全体を覆う甘美な痺れに、喉奥から勝手にいやらしい呻き声がせり上がってしまいました。

 お姉さまは抜いた筆の軸先を私の口許まで運んでくださいます。
 再び鼻をつく、自分の体内の臭い。
 それでも唇に押し付けられれば躊躇無く、パクリと咥えてしまうヘンタイな私。

 しばらくしゃぶらされた後、お姉さまは抜いた筆を墨汁にくぐらせ、私のお腹に、マゾ女、と大きく落書きしてくださいました。
 と言っても汗まみれだったので墨が滲んで滑り出し、すぐに読めなくなってしまいましたが。

「はい。素敵なオマケを見せてもらったところで、第3ラウンド、穴書道対決の審査に移りたいと思いまーす」
 テーブル下のミイコさまが、ギャラリーのみなさまへマイク越しに語りかけます。

「飼い主さんにはいったん降りていただいて、ほら、おばさん?出番よ、さっさと舞台に上がりなさい」
 ミイコさまのご指示でお姉さまと入れ違いにジャクリーンさまが、テーブルの上に上がって来られました。

 ジャクリーンさまは、さも当然のように両手を後頭部に回し、マゾの服従ポーズになられたので、私もそれにならいました。
 テーブルの上に、からだのどこも隠そうしていない裸女がふたり。
 そのふたりを取り囲んで見上げる数十名の女性たち。
 イッたばかりの私のマゾマンコに、また新たな淫欲の種火が灯りました。

「審査は、始める前に説明したようにみなさんの拍手の勢いで決めるのですが、その前に、審査する上で参考になるであろう情報をお教えしておきたいと思います」
 なぜだかご愉快そうな笑顔のミイコさまが、思わせぶりにおっしゃいました。

「今までみなさんがご覧になった通り、バトルはここまでスレイブジャクリーンが2連勝、スレイブ直子は勝ち星無しです」
 意味ありげにそこでいったんお言葉を切り、周りを見渡されたミイコさま。

「今夜のバトルは5種目用意していて、先に3勝したら勝ち抜けですので、つまりスレイブ直子は現在、ギリギリ崖っぷちの状態です」
 ミイコさまが私を見上げてイタズラっぽくウインク。

「この穴書道勝負も牝ブタおばさんの勝ちとなると、その瞬間からスレイブ直子は、ここにいる全員のレズ便器としてお仕置きタイムに突入します」
 もう一度グルっと周りを見回されるミイコさま。

「スレイブたちのあられもない発情ぶりに、テンションマックスなみなさんも多いみたいですから、そのへんのことも考慮して厳正な審査をお願いします」
 最後まで思わせぶりな微笑みを絶やさずに唇からマイクを外されたミイコさまに、場内からお声がかかりました。

「ちなみに、なんですけどー、残りのバトルはどんなのなんですか?」
 元気の良い可愛らしい感じのお声でした。
 ミイコさまが再びマイクを唇に近づけられました。

「うーん、第4ラウンドに考えていたのはクリット綱引きで、最後は電マの耐久戦なのだけれど、はっきり言ってあんまり面白そうじゃないよね?お仕置きでも似たようなこと出来ちゃうし」
 クスクス笑いのさざ波が広がりました。

 ご冗談ぽくおっしゃったミイコさまのお言葉で、ああ、私の負けが確定したな、と思いました。
 場内全体が、早くこの手であのマゾオンナを虐めてやりたい、という雰囲気に染まっている感じがしました。

「それでは審査を始めます。スレイブは自分の作品を高く掲げて、みなさんにもう一度見せてあげてください」
 ミイコさまのご指示で私とジャクリーンさまに、さっき書き上げた細長い和紙が手渡されます。

 私のは、私はマゾ女。
 ジャクリーンさまのは、被虐性淫乱変態熟女。
 ふたりとも自分の裸身を隠すように、和紙の先端を両手で持って、首元から下にその作品を掲げました。

「ではまず、スレイブ直子の穴書道作品が良かったと思う人?」
 ミイコさまの呼びかけで一斉に沸き起こる大拍手。

 あれ?思っていたより拍手がある?
 あわててテーブル下を見渡すと、どなたもニコニコお顔をほころばせ、温かく拍手してくださっていました。
 手を動かしていない人は、おひとりもいらっしゃらないみたい。
 ひょっとして、これなら勝てちゃう?

「はい。それでは次に、牝ブタおばさん、スレイブジャクリーンの作品のほうが優れていたと思う人?」
 一瞬途切れた拍手が、再び沸き起こりました。
 そして今度のほうが、その勢いが完全に勝っていました。
 やはりお客様がたは、私をレズ便器としてもてあそぶことに全員一丸となっておられたようです。

「はい、みなさんお聞きになった通り、今回のスレイブバトルは3戦連勝で、スレイブジャクリーンの完全勝利となりましたー」
 ミイコさまのお声に嬉しそうに微笑まれるジャクリーンさま。
 里美さまが作品を回収してくださり、私はテーブル上でジャクリーンさまに抱きすくめられました。

 汗ばんだジャクリーンさまの素肌と私の素肌が密着します。
 やわらかいおっぱいと固い乳首、少し緩み気味なやわらかいお肉にふうわり包まれて、いい匂いがしてすごく気持ちいい。

 その抱かれ心地は、お姉さまややよいママさま、もちろんシーナさまともぜんぜん違って、なんだか母親に抱かれたときみたいな感じ。
 母と裸で抱き合ったことなんて、中学生くらいのときにお風呂ででしかありませんが。
 そう言えばジャクリーンさまって、私の母とたいしてお歳が変わらないんだっけ・・・

「これで今夜のお仕置きスレイブは、ニューフェイスのスレイブ直子に決定しました。これからみなさんお待ちかねのお仕置きタイムに突入しまーす」
 ミイコさまの高らかなご宣言にドッと沸く店内。
 同時にメイド服姿のアキコさまがしずしずとテーブル下に、ひとり掛けソファー状のものを押してこられました。

「では早速、スレイブ直子には生贄チェアーに磔になってもらいましょう」
 ミイコさまのご合図でジャクリーンさまに手を引かれテーブルを降りる私。

 生贄チェアー?
 なんとも凶々しいお名前・・・

 それは一見、家電店でよく見かける電動式のマッサージソファーとか、美容室のシャンプーチェアーみたいにも見えました。
 キャスターで移動出来て、背もたれも足置き台も自由自在にリクライニング。
 ただ、肘置きにしては妙な形の台みたいのが、座ったらちょうど腰の辺りの左右に突き出ているのが変ですが・・・

 と、そこまで考えたとき、ふと気づきました。
 分娩台だ・・・
 婦人科の診察で使う、両脚を大きく拡げて固定しちゃう分娩台。
 私は婦人科さんのお世話になったことはまだ無いので実物を見たことはなかったのですが、SMのえっちビデオで何度か見たことがありました。

「生贄はここに腰掛けなさい」
 ミイコさまが乗馬鞭で、その椅子をポンポンと叩きました。
 ミイコさまの瞳が、最初のお浣腸のときのようにエス色に妖しく染まっています。

「これからおまえは、この椅子の上で手足の自由を一切封じられて、ここにいる全員のレズ便器と化すの。夜明けまでね。どう?ゾクゾクしちゃうでしょ?」
 ミイコさまのご命令通り、生贄チェアーに恐る恐る腰を下ろしつつ、お姉さまのお姿を探します。
 お姉さまは少し離れたところでこちらを気にもされず、やよいママさまと何やら楽しげにおしゃべりされていました。

 その椅子に腰掛けるや否や、背もたれを後ろ抱きする形で手錠を掛けられました。
 手錠は椅子の後ろの支柱に鎖を絡める形で嵌められたみたいで、その姿勢のまま、上半身の身動きがまったく取れなくなりました。

 背もたれはちょうど私の肩の高さまで。
 頭を支えるヘッドレストのような部位はありませんでした。

 つづいて左脚をしほりさまに持ち上げられ、私が不思議に思っていた肘置きみたいな部分に膝から下が乗せられベルトで固定されました。
 同じように里美さまのお手で右脚も。

 その部分は椅子の下から伸びているアームによって自由自在に動かせるみたいで、みるみるうちに大股開きの格好で固定されました。
 寝そべったガニ股、まさしく女性が出産に臨むときのような格好です。

「ああ・・・いやぁーっ・・・」
 思わず絶望的な溜息が漏れてしまうほど屈辱的な姿勢。
 さーこママさまのお店でさせられたハッピーベイビーのポーズの進化系。
 マゾマンコもアヌスも、パックリ開いたまま空気に晒されています。

「その子はバレエしていたから、股関節は柔らかいの。もっと拡げたって平気よ」
 笑いながらおっしゃるお姉さまがニクタラシイ。

 そんなふうにみるみるうちに、おっぴろげかつ無抵抗な格好で拘束されてしまった私を乗せた生贄チェアーが、明るい照明の中、拡げたマゾマンコで風を切ってステージの傍へと押されていきます。
 チェアーを押してくださるのはメイド服のアキコさま。
 
 寄り固まっていた人並が私を通すために左右に割れ、至近距離から私の屈辱的な格好をニヤニヤ見下されました。
 やがてステージのすぐ前に、頭をステージに、下半身を客席に向けた形で止められ、キャスターが動かないように固定されました。

 ミイコさまの前にみなさまが群がっているのは、私にイタズラする順番をクジ引きで決めているみたい。
 小野寺さまのビデオカメラが、私の股間に真正面から向けられています。

 お姉さまは相変わらずやよいママさまとご談笑中。
 ニップルファイトの後の放置プレイ中に私をからかってきたギャルっぽいおふたり組が、すっかり下着をはだけさせたお姿でニヤニヤと私の顔を覗き込んできました。

 クジ引きを終えたかたたちがどんどん私の周りに集まっていらっしゃました。
 私、これからどうなっちゃうんだろう・・・・
 すべてをさらけ出した格好のまま、両手両脚ビクとも動かせない生贄の私が出来ることは、期待と不安にマゾマンコとアヌスをヒクヒク引き攣らせることだけでした。


三人のミストレス 30


2018年6月10日

三人のミストレス 28

 テーブルの上で膝立ち前屈みになり、自分の両手で自分のお尻の割れスジを左右に押し拡げます。
 たくさんのお客様がたが凝視されている、その目の前で。
 アナルだけではなく、その少し下にある女性の穴の粘膜までもが外気にさらされている感覚があります。

 私、今、大勢のみなさまの前で、とてつもなく恥ずかしいことをさせられている・・・
 今更ながらの圧倒的な絶望感を伴った羞恥が、自分の全身を淫らに火照らせてくるのがわかります。
 ああ・・・視ないで・・・でも・・・視て・・・

「ああっ・・・」
 みなさまにお尻を向けているのをいいことに、こっそりと被虐に酔い痴れていた私の口から零れた、はしたないため息。
 どなたかが私の割れたラビアのあいだに、指を挿入されたみたい。
 いつもの習性で挿れやすいようにとお尻をグイッと高く突き出すと、両肩がテーブルのほうへとガクンと下がり、右ほっぺがテーブルの赤い敷物にくっつきそう。

「直子って本当、枯れない泉よね。さっきあんだけイキまくっていたのに、相変わらずマゾマンコ、グチュグチュ」
 指をお挿れになったのはもちろん、最愛なるお姉さま。
 そのまま膣壁を擦るみたいにズブズブとイタズラされ、不意に抜けました。

「筆を咥えやすいようにケツの穴をほぐしてあげる。マン汁がローション代わりになるから、直子って便利よね?」
 からかうようなお声と一緒に、今度は私のアナルに、さっきと同じ指が侵入してきました。
 細くて長くてしなやかな、お姉さまの生の右手人差し指。

「あんっ、あんっ・・・」
 中をクイックイッとほじられるたびに、抑えられない喘ぎ声が出てしまいます。

 お姉さまがテーブルに上がられてからは、ギャラリーの方々もずいぶんお静かになられていました。
 余計な野次やクスクス笑いも聞こえず、何て言うか、固唾を飲んで見守られている感じ?
 そのぶん自分の出す淫ら声がより大きく響き、いたたまれない恥辱感。

「このくらいほぐれればいいでしょう」
 唐突に指が抜け、お姉さまが私の顔のほうへと移動される気配。

「両手はいったん外していいから、あたしに顔を向けなさい」
 私の正面にしゃがみ込まれたお姉さま。
 テーブルの敷物に顔を押し付けるみたく這いつくばっていた私は、お尻に回していた両手を外して敷物の上に突き、四つん這いに戻りました。

 四つん這いの私の顔の、頭2つ分くらい上から見下ろしてこられる、しゃがみ込まれたお姉さまのお美しいお顔。
 この構図って、本当に飼い主とそのペットそのもの・・・
 と思ったとき、私の鼻先にお姉さまの右手が突きつけられました。

「ほら、しゃぶってキレイにして」
 しなやかな5本の指のうち、1本だけ根本まで濡れそぼったお姉さまの人差し指。

 その指から漂う、ツンと鼻をつく独特の臭い。
 さっきまで私の肛門に突っ込まれていたお姉さまの人差し指。

 もちろん私にためらいなんてありません。
 舌を伸ばしてお姉さまの人差し指にむしゃぶりつきます。

 しょっぱさと苦味が入り混じった自分の体内の味が消えると、そこに残るちょっぴり甘みを含んだお姉さまの指のお味。
 もし私が本当にワンちゃんだったら、しゃぶっている最中ずっと、千切れんばかりに尻尾を振っていたことでしょう。

「はい、じゃあ本番よ。もう一度これをしゃぶって」
 お姉さまの指が引き抜かれ、代わりに口腔に侵入してきた書道筆の軸先。

 お姉さまの指に比べると三倍以上の太さに感じます。
 ちょっぴりゴムの味を感じるそれも、私は夢中で頬張りました。

「おーけー、また自分でケツの穴おっ拡げていなさい」
 書道筆を引き抜かれたお姉さまが立ち上がられ、お声が私の背後へと移動していきます。

 今度は私は最初からお尻だけ高く突き上げ、自分の両膝と敷物に押し付けた右頬の3点だけでからだを支える、アナルおねだりポーズ、になりました。
 なんだかお姉さまとふたりだけでえっちな遊びをしている感覚になっていました。
 周りのかたたちの存在をいっとき、完全に忘れていました。

 ビーズ状の軸先はまず膣内に深々と突っ込まれ、グリグリと私の愛液を絡め取った後、私が自ら押し拡げているお尻の穴にそっと充てがわられました。
「あぁ・・・」
 それだけで期待の嬌声を洩らしてしまう、どうしようもない私。

「挿れるからね、力抜いていなさい」
 お声と同時に体内にヌルっとした固いものが、ズブズブとゆっくり埋め込まれてきます。

「あっ、あーっ、ああーーっ・・・」
 本来は出すこと専用なはずの器官に侵入してくる異物。
 狭すぎる空間にピッタリ密着しながら無理やり押し入ってくる異物に戸惑う粘膜。
 アナルに蓋をされ、排泄の一切を禁じられてしまったような屈辱。
 そんな背徳感、被虐感、絶望感が長い溜息となって、私の喉奥からほとばしり出てしまいます。

「あらあら、あんなに太いのが、やすやすと入っちゃうような子になっちゃったんだ、なおちゃんは・・・」
 遠くから聞き覚えのあるお声。

 素で驚かれ、思わずお口から出てしまったような、お独り言のようなお声。
 やよいママさまでした。

 そのお声が耳に届いた瞬間、忘れかけていた羞恥心が決壊したダムの水流のように、胸中に押し寄せてきました。
 いやっ、やよい先生・・・そんなこと、おっしゃらないで・・・

 否応なしに現実へと引き戻されます。
 そう、ここはたくさんの見知らぬお客様がたが見物されている大きなテーブルの上。
 私はそこで、お姉さまからアナルを犯されて身悶えているということを。

 初めは挿入はおろか弄られることも、視られることさえ恥ずかし過ぎてイヤだったアナル。
 でも歴代のミストレスお三かたから、異物挿入、お浣腸、肛門拡張、アナルビーズと手解きを受け、今では、そこを刺激すれば確実に気持ち良くなれる方法まで会得していました。
 お久しぶりにお会い出来たやよい先生、いえ、やよいママさまが思わず呆れられてしまうのも、ご無理の無いことでした。

「おっけー、こんなもんでいいでしょう。立ちなさい」
 しばしのほろ苦い郷愁を破ったのは、お姉さまのお声。
 再び私の顔のほうへとお戻りくださったお姉さまが、身を屈めてお手を差し伸べてくださいました。

「あ、はい・・・」
 自分のお尻から両手を外し、いったん四つん這いに戻ってからそのお手を見上げ、おずおずと右手を差し出します。
 私の手をしっかりと握ってくださったお姉さま。
 そのお手に縋り、膝立ちから爪先立ちへと体勢を変えて立ち上がります。

 両脚のあいだの違和感は、肛門に突き挿さった書道筆。
 お尻の穴から幾分後方向きに、まるで硬いシッポみたいに突き出ていました。

 ビーズ状の段々3つが全部埋まるくらい深く埋められたみたいで、からだを動かすと微妙に粘膜に擦れるみたい。
 痛くはなくて、むしろ気持ち良い感じが心配です。

 お姉さまに手を引かれ、私のお尻に群がられていたギャラリーのみなさまのほうを向かせられます。
 こんなにたくさんの方々に、私は自ら押し拡げたアナルを晒していたんだ・・・
 そして今は、全裸で筆のシッポを生やした姿をじっと凝視されています。
 逃げ出してしまいたいほどの羞恥を嘲嗤うかのように、両内腿を愉悦の液体がダラダラ滑り落ちてしまいます。

「みなさん視ておわかりのように、アヌス書道はマンコと違って、筆が真っ直ぐ下にではなく、少し斜め後ろ向きになってしまいます」
 ずいぶんお久しぶりにお聞きしたように感じる、マイク越しのミイコさまのお声。
 お姉さまと手を繋いだままな私の裸身を指さしつつのご説明。

「ですので書くときは、さっきのおばさんのときとは逆を向き、スレイブは自分の股ぐらから覗き込むような姿勢で前進しながら、書き進むことになります」
 ミイコさまのご愉快そうなお顔。

「これって意外と難しいらしいのよね、自分から見えている左右と紙の向きが逆になるから。おばさんもアヌス書道初めてのとき、かなり苦戦していたものね」
「みなさんも、そのあたりにも注目して見物すると面白いと思います。あと、このスレイブはなにぶんにも初体験ですので、指南役として飼い主さんのアドバイスも許可しますから、飼い主さんもそのまま壇上に残ってください」
 ミイコさまのお声と一緒に、場内にもザワザワが復活して、拍手やがんばってー、のご声援も聞こえてくるようになりました。

「それではあらためまして、スレイブ直子のお題は、私はマゾ女、の5文字です。始めてください」
 ミイコさまのご説明が終わると、ギャラリーのみなさまが見やすそうな位置へとザワザワ散らばられます。
 結局360度、どちらを向いてもどなたかしらお客様のお顔が見える状況に。

「さあ始めましょう。まず最初に筆に墨を浸けなさい」
 私の手を取ったまま、墨汁のボウルのほうへと導いてくださるお姉さま。

 お姉さまってば、この公開調教っぽい雰囲気がお気に召されたみたいで妙にノリノリなご様子。
 私へのご指示も全部マイクに乗せてみなさまにお聞かせしちゃうおつもりらしく、私をみなさまの見世物にする気マンマン。
 ボウルの傍で恋人繋ぎが離れ、自由になった両手が自然に後頭部へと行ってしまう、哀しいマゾの性。

 ボウルの少し前に立って和式のおトイレで用を足すときみたいにしゃがみ込み、お尻の穴から突き出ている書道筆の筆先に墨汁を含ませます。
 この格好、かなり恥ずかしい・・・
 排泄姿を間近から大勢に見物されている気分です。

「たっぷり浸けていいけれど、墨を紙に垂らさないように縁に擦りつけて絞りなさいよ」
 お姉さまから見下ろしつつのアドバイス。
 筆先をボウルの内側に擦り付けるとき、いやらしくグラインドしてしまう自分の腰の動きが恥ずかし過ぎます。

「そうだ、直子はジャッキーみたいに、緊張感をキープするための戒め、は要らないの?」
 イジワルく尋ねてこられるお姉さま。
 ギャラリーのみなさまがクスクス笑われています。

「あ、いえ。と、とくにはいらないです・・・」
 今の私はそれどころではありません。
 お尻の穴に筆を挿して見ず知らずのみなさまの前でお習字、なんていう生まれて初めての恥辱体験に胸がドキドキし過ぎて、一刻も早く終わらせてテーブルを降りたいだけ。
 そんな私の返答に、クスクス笑いの波がより広がりました

「ふーん、珍しいのね。普段の直子は洗濯バサミとか目玉クリップとか、大好物なのにぃ」
 お芝居がかったお姉さまのお言葉に、今度はみなさま大笑い。
 私は笑い声を浴びながら、マゾマンコの奥が疼いて疼いて仕方ありません。

「じゃあさっさとお習字を始めましょう。最初の文字は、私、よ」
 お姉さまに促され、服従ポーズのまま書き初め用紙を跨ぎました。

「ほらー、さっきミイコさんが言っていたじゃない?そっち向きではダメ。逆、逆」
 文鎮のほうを向いてガニ股スタンバイした私に、笑いながらのお姉さまの駄目出し。
 
 確かにこの状態でしゃがんでも、筆は遥か後ろにあって、まともに文字なんて書けなさそう。
 よたよたと180度回転して和紙を跨ぎ直すと、筆先が文鎮のすぐ下に来て、逆よりずっと書きやすそうです。

「そう、それで股のあいだから筆を覗きながら、筆先をコントロールするの」
 お姉さまから笑顔のおーけーをいただきホッとして、やや深めに腰を落としつつ考えました。

 えっと、私、っていう漢字は、まず右から左斜め下に一回払ってから横棒、縦棒で、左右に払って、それから右側にカタカナのムを細長く、それで、は、は・・・
 目を閉じて真剣に考えつつ、時折自分の股ぐらから筆先を覗き、どう動かすかシミュレーションしてみます。

 だいたいの筆遣いが固まったところで、ふと周囲に目を遣ると、薄い笑いを一様に浮かべられた同性のお顔たちにぐるりと取り囲まれていました。
 全裸に首輪でお尻に書道筆を挿してしゃがみ込んだ女を眺めている、憐れむような蔑むような、嗜虐と好奇に満ち溢れた無数の目、目、目・・・

 私、なんで今、こんなところで、こんなことをしているのだろう・・・
 今までにも不特定多数の方々の前で痴態を晒したときに感じたことのある、切ないような虚しいような、でも決して嫌いではない、いいえ、むしろ積極的に陥りたいような、蠱惑的な虚無感。

 妄想で思い描いていたことがいざ現実となったとき、対応しきれない戸惑いと、ついにやってしまったという罪悪感、絶望感。
 それらは徐々に願望を叶えたという喜びに変わっていき、性的な高揚感へと収束していきます。
 真っ白な和紙の上に汗でも涙でもない透明な液体が一滴、ポタリと垂れました。

「ほら、早く書き始めないと墨が乾いちゃうわよ?」
 お姉さまのお一言でフッと我に返り、思い切ってガクンと腰を沈めました。

「あんっ!」
 筆先が和紙に着地し、体内の軸先がグイッとより深いところまで届きました。

 まずは払い、次に横棒、縦棒を長く下ろして左右に払い・・・
 私、の、のぎへん、のところで墨が掠れるようになり、いったん墨汁ボウルのほうへ戻り、しゃがんで墨汁に浸します。
 腰を振って墨汁を絞ってからまた和紙に跨がります。

 それからは夢中でした。
 シミュレーション通りに腰をグイグイ振って、予想通りの線が引けると凄く嬉しく感じました。

 腰を揺らすたびに、前屈みのため垂れ気味になっている自分のおっぱいがブルンブルン揺れているのが自分の目にも見えていました。
 筆先が和紙に届くたびに、肛門に挿さった軸先が腸壁をなぶり、どんどん気持ち良くなって小さく声をあげていました。
 それに伴って和紙にも無数の愛液染みが垂れ、その上を墨が通ると滲んでしまいました。

 女、の字の最後の払いを書き終えて立ち上がろうとしたとき少しよろけて、すかさずお姉さまが背後から肩を抱いて支えてくださいました。
 私はお姉さまのお胸に背中を預けながら、ビクンビクンと小さくイッていたと思います。

「はい。スレイブ直子も書き上がりましたー、終了でーす。こちらがその作品、私はマゾ女」
 テーブル下のミイコさまのご合図。
 お姉さまは片手で私を支えたまま、書き終えたばかりの私のお習字をもう片方の手で拾い上げ、高く掲げてみなさまにお見せになりました。
 沸き起こる拍手と小さな笑い混じりのざわめき。

「ほら直子、シャンとなさい!」
 まだお姉さまにもたれ気味な私の肩を揺すり、小さく叱責くださったお姉さま。

「は、はい・・・」
 私もお姉さまからからだを離し、後頭部に両手を当てて基本ポーズに戻りました。
 お尻の書道筆はまだ挿さったままです。
 
 書き終えたお習字は、各文字の大きさのバランスが悪かったり、は、の字の右側のぐるんが逆巻きだったりはしましたが、初体験にしては我ながらよく書けたかなと思います。
 お姉さまがテーブルサイドにおられた幾人かのお客様にマイクを向け、ご感想を募りました。

「ちっちゃな子供が見よう見真似で一生懸命書いた字みたいでカワイイ」
「変なところもあるけれどちゃんと、私はマゾ女、って読めるから合格」
「さすがに、マゾ、の二文字がとても上手い」
「書いているときの表情が凄くエロかったから、少しくらいのミスは許す」

 などなど。
 よかった、概ね好評みたい。
 お姉さまもみなさまのご感想にお気を良くされたのか、再び私の傍らに戻られておっしゃいました。

「初めてにしたら上出来よ、よくがんばったわね直子。だからご褒美をあげる。もう一度四つん這いになりなさい」
 嬉しそうな笑顔のお姉さまに促され、再び両膝を折る私。
 
 今度は始めからミイコさまたちがいらっしゃるメインと思われるサイドにお尻を向けてひざまづきました。
 顔だけ横上に向けて、私のお尻傍のお姉さまを見上げます。

「わかっているじゃない?一度言われたことは忘れずに、飲み込みも早い。本当に直子はいいマゾペットで可愛いスールよ」
 お姉さまからのお褒めのお言葉に頬が緩んでしまう私。

「筆を抜きがてらあたしがイタズラしてあげるから、今度はアナルでイクところをみなさんに見ていただきなさい」
 つづいたお言葉は、ドエスそのものなヘンタイ過ぎるご命令。

「えっ?い、今ここで、アナルだけで、ですか?・・・」
 戸惑いがそのまま言葉になりました。

「そう。さっきはマゾマンコに電マ突っ込んでイッていたじゃない?でもあんなの普通の人なら誰でもイケるわ。だけど直子は普通じゃないでしょ?」
 お姉さまってば、この雰囲気を完全に愉しんでいらっしゃいます。

「大丈夫よ。このあいだもあたしの前で何度もイッたじゃない?あちらのスレイブの飼い主さんからいただいた特性アナルビーズで」
 テーブル下のシーナさまとジャクリーンさまにお顔をお向けになるお姉さま。

 それは事実でした。
 私がひとりアソビでみつけた、アナルのツボ、みたいな場所をお姉さまにお教えしたら、お姉さまはあっという間にその場所への刺激の仕方を体得してしまい、それからは面白半分に何度も何度も、ふたりのときでもオフィスでも、アナルだけでイカされていました。

「世の中には、アナルが気持ちいいのはゲイの男性だけ、女性がアナルでイケるはずがない、と思い込んでいる人もいるらしいの」
 今度はしほりさまのほうに視線を遣るお姉さま。
 私の目の前にいらっしゃったOL風なブラウス姿の女性おふたりも、お顔を見合わせてウンウンというふうにうなずいていらっしゃいます。

「そんな偏見をマゾ直子のヘンタイテクニックで覆しておあげなさい」
「あ、はあ・・・」

 アナル書道中は小さくイッただけだったので、欲求不満は残っていました。
 それに、お姉さま直々に私をイカせてくださる、というご提案が何よりも嬉し過ぎるご褒美でした。

 見知らぬ大勢のみなさまがご覧になっている、という現実感が再び薄れかかっていました。
 今日一日、午前中からあまりに恥ずかし過ぎることばかりしているので判断基準がおかしくなってしまっているのでしょう。

 お姉さまからのヘンタイ過ぎるご褒美を、私は悦んで頂戴することにしました。


三人のミストレス 29


2018年5月27日

三人のミストレス 27

 テーブル上のジャクリーンさまに向けて書道筆を差し出すミイコさま。
 服従ポーズを解いて近づいてこられたジャクリーンさまは、少し不安気なお顔です。

「さすがの牝ブタおばさんも浮かない顔しているわね?今までで文字数最高よね?それにこんなに細い筆も」
 からかうようなイジワルいお声のミイコさま。

「でもまあわたしたちにも慈悲はあるの。まず、この筆、筆ペンよ。だからいちいち墨で筆先を湿らせる必要はないわ」
「これだけの画数の漢字だから、いちいち墨汁の場所に戻っていたら、墨がポタポタ垂れてせっかくの作品が台無しになっちゃうもの」
 ミイコさまのわざとらしい、おやさしげなお芝居声。

「あと、これ」
 ミイコさまが傍らのテーブル上から、何やらつまみ上げられました。
「このトゲトゲサックを軸先に取り付けていいわ。根本だけでもいくらか太さが増すでしょうから、マンコの奥でしっかり咥え込みなさい」

 ミイコさまが右腕を高々と掲げてみなさまにお見せになったものは、柔らかそうなシリコンゴム製っぽい、肌色で長細い指サックみたいなもの。
 長さは5センチくらい、指サックの周囲全面が1センチくらいのトゲトゲ突起にびっしりと埋め尽くされていました。

 確かにあれを軸先に付ければ、軸先が2センチ以上は太くなるでしょう。
 つまり都合、直径3センチ。
 ただしトゲはたぶん柔らかくてふにゃふにゃだし、ザラザラな感触が無駄に腟内を刺激しちゃって、却って集中出来ないとも思うのだけれど。

「じゃあ舞台の真ん中で、筆をマンコに咥えるところから、みなさんにお見せしなさい。ひとりで出来るわよね?」
 最後はご命令口調に戻られたミイコさま。

「はい、ミストレス」
 筆ペンとトゲトゲサックを渡されたジャクリーンさまがテーブル中央へとゆっくり向かわれました。

 豊満なお胸の前に書道筆をお持ちになり、筆の軸先にかぶせたトゲトゲサックをしげしげとご覧になっています。
 書道筆の細長い軸三分の一くらいが肌色のトゲトゲに覆われ、健全だった書道筆があっという間に、妖しげな婬具に変わり果てていました。

 休め、の形だった両脚のお膝をガクンと曲げて腰を落とし、M字開脚姿勢になられたジャクリーンさま。
 右手に持たれた書道筆のトゲトゲを無造作にズブリと、こちらに思い切り突き出しているご自分のオマンコに突き挿しました。

「んふぅっ・・・」
 色っぽい溜息がジャクリーンさまのお口の端から零れ出ます。
 筆が膣内に潜り込んだとき、ラビアからポタポタと愛液が溢れ出たのも見えました。

「やだっ、あんなにすんなり入っちゃうの?」
「マンコがマン汁でグショグショなんだろうね」
「それも、あんなに奥まで・・・」
「あれじゃまんま、オナニー用のイボイボディルドじゃん」

 ギャラリーのどなたかが感嘆のお声をおあげになった通り、書道筆の軸は、ジャクリーンさまの女性器内に奥深く挿し込まれていました。
 30センチ位長さのあった軸の半分以上が体内に埋まっているみたい。

 少し腰をユラユラさせて、収まり具合を確かめていらっしゃるような素振りをお見せになったジャクリーンさま。
 M字開脚のまま、こちらにお顔をお向けになりました。

「恐れ入りますがミストレス水野さま?奴隷がみなさまの前で粗相をしないよう、あらかじめ戒めをお与えいただけないでしょうか?・・・」
 潤んだ瞳でミイコさまを見つめられるジャクリーンさま。

「戒め?」
 オウム返しなミイコさま。

「はい。奴隷の緩んだマゾマンコが、みなさまからせっかくお貸しいただいたお筆を取り落としたりしないよう、奴隷のいやらしく腫れ上がった部分に、痛みをお与えいただきたいのです。そうすることで奴隷は緊張感を保てる、どうしようもなく淫らな牝ブタでございますので・・・」
 切なげなハスキーボイスで訴えかけてくるジャクリーンさま。
 あ、ジャクリーンさまもご自分の性器のことを、マゾマンコ、ってお呼びになるんだ、となぜだか嬉しい気持ちになっている私。

「腫れ上がった部分に痛み?・・・ああ、乳首にクリップが欲しい、っていうことね?それでマンコの締まりがより良くなると。なるほど、マゾ女の真骨頂ってとこね」
 嘲るようにおっしゃったミイコさま。
 あらあら、みたいなニュアンスの呆れ笑いのさざ波がギャラリーのみなさまに拡がりました。

「ふーん。さすがにイベントショーに出慣れているおばさんね、場の盛り上げ方も心得てる、っていうか、今夜はずいぶん弱気なんじゃない?」
 ミイコさまのからかうようなお声に、みなさまも更にクスクス。

「ハンデもあることだし、いいわよ、って言いたいところだけれど、これはわたしの一存ではいかないわね。おばさんが筆を落としちゃうところを見たい、っていう人もいるだろうし」
 おっしゃりながらミイコさまは、少し離れたところでご覧になっていたシーナさまのほうにお顔を向けられました。

「ここはおばさんの飼い主さん、ドミナさまの裁量としましょう」
 ミイコさまが腕を伸ばされ、シーナさまにマイクをお渡しになりました。
 マイクを持たれたシーナさまは、一瞬ニヤッとミイコさまに笑顔を返され、おもむろにマイクに唇を近づけられます。

「うちの牝ブタが負けるのを期待しているかたには悪いけれど、わたしはどんなことでも負けるの大嫌いなの。だから牝ブタのわがままを許します」
 ギャラリーのみなさまに向けてきっぱりとおっしゃったシーナさまが、次に壇上のジャクリーンさまをまっすぐに睨みつけながらつづけました。

「ただし、そこまでしてやったんだから途中で筆を落としでもしたら、バトルの勝敗に関わらず、夜明けに素っ裸で公園便器だからねっ!」
 突き放すようにおっしゃったシーナさま。
 ご自分のバッグをガサゴソされ、ミイコさまに何か手渡されました。

「悪いけれどこれを、テーブルの上に置いてやって」
「えっ?三つ?」

 手渡されたミイコさまの不審げなお声。
 それは、私たちがお店に来たときからジャクリーンさまがずっと乳首にぶら下げられていた、あの重そうなチェーン付きの金属製かけはりでした。

「ほら、さっさと自分で付けなさい」
 シーナさまの冷たいお声にビクンと肩を震わされたジャクリーンさま。
 中腰ガニ股で銀色のかけはりチェーンを拾い上げます。

「こいつには乳首以外にもう一箇所、いやらしく腫れ上がらせている肉豆があるからね。特別にキツイやつを大サービス」
 シーナさまの蔑み切ったお声が場内に響きました。

 股から筆を覗かせたまま壇上中央にお戻りになったジャクリーンさまは、まずご自分の左乳首を、左手の指先でつままれました。
「んんーっ」
 色っぽい吐息をあげつつ、自らかけはりの先端をご自分の左乳首に噛みつかせます。
「あふぅ・・・」

 左乳首からカーブを描いて重そうに垂れ下がった鎖のもう片方の先端を、今度は右乳首に挟むジャクリーンさま。
 弓状になった鎖の真ん中らへんにもうひとつ、ちょっと大きめな黒色のかけはりがくっついていました。
 
 黒かけはりを右手で外されたジャクリーンさまは、その禍々しい形をした責め具をご自分のお顔の前で2度3度、開閉させました。
 先端の金属がぶつかりあう、カチカチという不穏な音が微かに聞こえました。

 やおら前屈みになられたジャクリーンさまが、ご自身の股間を覗き込まれます。
 膣口から伸びる書道筆の軸。
 その少し上で、愛液にまみれてテラテラ艶光りしている小指先大の肉芽。

 黒かけはりをお持ちになった右手がソロリと近づいていき、性器を覆った、と思ったらすぐに離れました。
「んぬぅぐぅーーっ!」
 ゾクゾクするほど痛々しくも艶っぽい、エロ過ぎる呻き声が聞こえました。

「ハア、ハア・・・ドミナ、みなさま、あ、ありがとうございます・・・お、おまたせいたしました、そ、それでは、お習字させて、い、んっ、いただきます・・・」
 一気に心拍数が上がられたご様子のジャクリーンさまが、息も絶え絶えにご挨拶されました。

「おーけー。おばさんはわかっていると思うけれど、書いているあいだ、筆に手を添えたりするのは反則よ。あくまでも腰の動きだけで書き切るんだからね」
「はいっ、心得ております」
 ミイコさまのご注意にお応えされたジャクリーンさまの両手は、素早く後頭部へ動き両腋全開。
 マゾ女の穴書道は、やっぱり服従ポーズが基本姿勢のようです。

 赤い敷物の上に置かれた半切サイズの細長い和紙。
 その和紙を跨いで、文鎮の置かれた側をお向きになり、グイッと腰を落とされたジャクリーンさま。
 前屈みのM字体勢で狙いを定め、一文字目にとりかかられます。

 ジャクリーンさまのお題は、被虐性淫乱変態熟女、の九文字。
 どの文字も画数が多い上に、文字数も多いので和紙内のスペース配分も難しそう。
 なのにジャクリーンさまはスラスラと、被虐性、まで進まれました。

「しかしいつ見ても、うまいもんよね?」
「あたし、右手で書いても、虐、っていう字、書けないかも」
「ジャッキーにとってあの文字列は自分の肩書みたいなものだもん。少なくともこのお店では」
「気持ち良さそうに顔歪めちゃって、腰がウネウネうねってる」
 ザワザワ聞こえてくるギャラリーのみなさまのお好き勝手なご感想。

 ジャクリーンさまは膣に突き挿さった筆を匠に操り、順調に筆を進めています。
 時折ラビアから垂れた透明の雫が、ポタポタと和紙を汚してしまうのはご愛嬌。
 跨いだ和紙の上をM字開脚でヨタヨタ後ずさりしながら、躊躇なく文字を書き上げられていきました。

 ジャクリーンさまが字の形に腰を振るたびに、両乳首から垂れ下がった鎖とたわわなおっぱいが一緒にブランブランと揺れていました。
 もちろん股間に噛みついた黒かけはりも一緒に。

 終わってみれば拍子抜け。
 ジャクリーンさまは難なくそつなく、九文字をお見事に書き切られました。

「書き上げたら自分で持って、みなさんにお見せしなさい。筆は抜いていいから」
 ミイコさまに促され、ジャクリーンさまの右手が股間に伸びます。

 筆を引き抜く一瞬前に、筆の軸がより深くグイッと、ジャクリーンさまの体内に埋まったように見えました。
 同時にジャクリーンさまの両肩がビクビクンと震えました。
 私は、あ、イッたんだな、と思いました。

 それからジャクリーンさまは文鎮のほうへと移動され、文鎮をどかせて和紙の両端をつまみ上げられました。
 上気したお顔を隠すように高々と掲げられたジャクリーンさまの作品、被虐性淫乱変態熟女。
 一斉に湧き起こる大拍手。

 確かに見事な書きっぷりでした。
 途中、筆が抜けちゃいそうな場面も無く、各文字の大きさも端正に整った、まさに達筆。
 垂れてしまった愛液でトメやハネの部分が滲んでしまったり、熟、の字の下の点々が、愛液の滲みで五個あるようにも見えますが、私だったらちゃんと手で書いても、これほど上手くは書けないだろうな、と思うほどの出来栄えでした。

「相変わらずの華麗な筆捌きだったわね?ハンデをものともせず、腰くねらせていやらしく自己紹介を書き切ったドマゾ牝ブタに、もう一度大きな拍手を」
 ミイコさまの呆れ半分な賞賛のお言葉に、ヒューヒューご反応されるお客様がた。

「本当に、これはもうマンコのアートよ。あとで署名と、ルージュのマン拓で押印してもらって、掛け軸にして末永くお店に飾らせてもらうわ」
 イタズラっぽくおっしゃったミイコさまのお言葉に、拍手が鳴り止まない場内。

「さあ次は直子の番。おばさんは降りてきていいわ」
 ジャクリーンさまの作品は里美さまに手渡され、まだざわつく雰囲気の中、ミイコさまのお声が響きました。
 ドキンッ!

 自発的に両腕を後ろ手に組んだジャクリーンさまが、ゆっくりとテーブルから降りてきました。
 両乳首とクリトリスのかけはりはまだ挟んだまま。
 お近くで見たらかけはりの挟み口が皮膚に食い込み、乳首もクリトリスも瓢箪型に変形していました。
 鎖とかけはりとおっぱいをブラブラ弾ませつつ、ジャクリーンさまは嬉しそうにシーナさまのもとへと向かわれました。

 入れ違いに私がテーブル上へと促されます。
 首輪と手枷足枷のベルト以外、何ひとつ身に着けていない私は、みなさまの目線がちょうど私の無毛マゾマンコの位置の、360度から丸見えな舞台の上に立たされました。
 えーと、舞台の上では服従ポーズ、だったっけ・・・
 里美さまとしほりさまが手早く、赤い敷物の上に新しい半切紙をセットされています。

「牝ブタおばさんはマンコだったので、対戦者は無論のこと、アヌスです。アヌスにこれを挿して書いてもらいます」
 私がテーブル中央でマゾの服従ポーズになったのを確認してから、ミイコさまが先ほどとは別の書道筆を取り出されました。
 
 第一印象は、太い・・・
 その筆は軸全体が真っ黒で、ジャクリーンさまのときのものよりふたまわりくらい軸が太く、おまけに軸先はアナルビーズみたく球体状の段々になっていました。
 
 つまりは直径3センチくらいのアナルビーズを挿し込むのと同じこと。
 球体の段々は3つ、筆先は太めで真っ白でした。
 その禍々しい形状に自分のマゾマンコがキュンキュン疼いてしまうのを止められません。

「アヌス書道の場合は、マンコに比べて軸がしっかり固定されますから、筆捌きは比較的ラクなはずです」
 マイクを通したご愉快そうなミイコさまのお声。

「とは言っても、こちらのスレイブにとってはおそらく人生初の穴書道挑戦ですから、揮毫するお題もイージーモードにしました」
 ミイコさまのお声が本当に愉しそうに弾んでいます。

「私はマゾ女、の五文字。これもスレイブの自己紹介みたいなものですね」
 ミイコさまのお声にクスクスご反応されるお客様がた。

「紙の用意も出来たようだし、早速筆をアヌスに突っ込んで欲しいところだけれど、なにぶん初めてだから、ひとりでやらせると危なっかしいわね・・・」
 気をもたせるようにしばし沈黙されたミイコさま。

「やっぱりここは飼い主さんに、スレイブのアナルのお世話をしていただこうと思います。飼い主さん、どうぞ壇上へ」
 やよいママさまのお隣で愉しそうにご覧になられていたお姉さまが、えっ?あたしが?というお顔を一瞬され、やよいママさまや他の見知らぬお客様からお肩をポンポン叩かれています。

 まいったな、という照れたお顔でテーブルに上がられたお姉さまに、大きな拍手が贈られ、私の傍らに居心地悪そうに並び立たれました。
 その拍手が止むのを待って、ミイコさまがつづけられます。

「今、壇上に上がられた飼い主さんをスレイブは私生活では、お姉さま、と呼ぶ関係で、社会生活上では、重役と秘書、という関係性だそうで、なかなか妄想が捗る乙女なご関係だと思いません?」
 ミイコさまの茶化すようなお言葉に、ヒューヒューと冷やかしでお応えになるお客様がた。

 ああ、やっぱりお姉さまのお名前やお仕事、お立場は、こういう場所では公にはされないんだな、と、ちょっぴりホッとした私。
 でも、お姉さまは以前からこのお店にお遊びに来られていたようなので、常連さまにはそれなりに知られちゃってはいるのかもしれませんが。

「このスレイブ直子のアナル調教は、それ以前のミストレスだった百合草ママやシーナちゃんも、来たるべきステディな飼い主さんのために深くは手を出さずにとっておいた、という美談もあるようなので、この機会にその開発の進み具合を、じっくりと見せていただきたいと思いまーす」
 ミイコさまのご冗談めかしたお言葉に、アハハ、と笑われるかた、へー、とご感心されるかた・・・
 壇下からお姉さまにもマイクが手渡されました。

「あたしもこんな大勢の前で直子のアナルをほじくるハメになるとは、思ってもいなかったよー」
 マイクを口許に、笑いながらつぶやかれたお姉さま。
 けっこうアルコールを召されているはずのお姉さまは、思ったほどにお照れになってはおらず、ご愉快そうなお顔で私を見つめてくださいます。

「まあそういうことなら仕方ないかな。それじゃあ直子?おまえのケツにあたしが直々にこれをぶち込んであげるから、穴書道対決、がんばりなさい」
 アルコールのせいなのか、普段あまりお口になさらない、品の無いお言葉を口走られるお姉さま。
 ミイコさまから手渡された書道筆の淫靡な軸先をしげしげと見つめた後、視線を私に戻してニヤッと笑われました。

 私をじっと見つめたまま、やおらにその軸先の球状段々部分をパクリと、形の良い唇に咥えられます。
 そしてアイスキャンディでもしゃぶられているかのように、ジュルジュルと音をたてて軸先を舐め回し始めました。
 そのあいだずっと、私の顔をじっと悩ましげに見つめたまま。

 しばらくしてお姉さまのお口から取り出されたそれは、お姉さまの唾液に万遍なくまみれ、ライトを反射してヌラヌラ光っていました。
 その軸先を私の鼻先に突きつけてきたお姉さま。

「あたしが今舐め回したヌルヌルのこれが、これから直子の淫らで貪欲な肛門に突き挿さるのよ?どう?嬉しいでしょ?」
 完全に私とプライベートなときのエスモード発動と同じ眼つきになられている、麗しのお姉さま。

「は、はいっ!もちろんですっ!」
 私もマゾ度全開の本心からお答えしました。
 軸先から垂れているご自分の唾液が、お姉さまのしなやかな指先を濡らしています。

「でもその前に、これを直子のマゾマンコにぶち込みなさい。あたしの唾液と直子のマン汁が充分絡み合うようにね」
「はい、お姉さま、ありがとうございます・・・」
 服従ポーズを解き、受け取った書道筆を前屈みで自分のマゾマンコに突き立てました。

 ズブズブっと難なく埋まっていく球状段々の軸先。
 三段の球状が見えなくなってもまだ、より奥へと筆を侵入させてしまいます。
 段々がランダムに膣壁を擦って、気持ちいい・・・
 ああ今、お姉さまの上のよだれと私の下のよだれが、私の膣内で混じり合っているんだ・・・
 このままかまわず、軸でマゾマンコをめちゃくちゃに掻き回したくて仕方ありません。

「そんなものでいいわ。お出しなさい」
 でもすぐに、お姉さまの無情なご命令で渋々筆を引き抜く私。
 マゾマンコと軸先のあいだを、幾筋もの浅ましい糸が引いては途切れました。

「おや、さっきまでは付いていなかった白く濁ったおツユが混ざっているわよ?筆が黒いからよく目立つこと」
 再び鼻先に突きつけられた軸先。
 さっきとはあきらかに違う、いやらしい臭いがプーンと鼻を突きました。

「本当にスケベでいやらしいマゾ娘よね、直子って・・・」
 イジワルくおっしゃった後、その白濁したおツユの部分を、舌先でチロッと舐め取ってくださったお姉さま。
 
 ああん、早くソレを、私の爛れたケツの穴に、ぶち込んでくださぃぃ・・・

「ほら、さっさとそこに四つん這いになりなさいっ!」
 思いついた、はしたないおねだりをお姉さまに告げるべきか迷っていたら、次のご命令をいただいてしまいました。

「は、はい・・・」
 その場にひざまずき、お尻をお姉さまへと向ける私。

 バチーンッ!
「ひぃっ!」
 すかさず右の尻たぶに強烈な平手打ちをいただいてしまいました。

「違うでしょ?直子のケツはみんなのケツなのだから、みなさんにお見せしなくてどうするの?」
「は、はいぃ、ごめんなさいぃ」
 あわててミイコさまたちのほうへとお尻を方向転換する私。

 私の右隣にしゃがまれたお姉さま。
「ほら、自分でケツに両手をやって、あたしに開発されたケツの穴を自分でおっ拡げなさい。みなさんに中まで、よーく見えるようにっ!」
 耳元で囁いて欲しいのに、お姉さまの囁きはマイクに乗って、場内中に響き渡りました。

「は、はい・・・」
 今までテーブル周りにバラバラ散らばっていたお客様がたも、ゾロゾロと私が突き出しているお尻の正面に集まってこられるのがわかりました。


三人のミストレス 28



2018年5月13日

三人のミストレス 26

「んぐぅぁ・・・」
 不意にお隣から、ひときわ切なそうなジャクリーンさまのくぐもった唸り声が聞こえてきました。

 そっと横目で観察すると、ジャクリーンさまの真ん前に陣取られたお若そうな女性がおふたり。
 ロングとショートのソバージュヘアを同じように明るめに染めた、メイク濃いめなギャルっぽい雰囲気の、おそらくカップルさん。

「あー、さっきチーママが、奴隷には触っちゃダメ、って言ってたじゃん」
 ショートヘアのかたがロングヘアのかたの脇腹に、肘をグイグイ押し付けつつ大きなお声でおっしゃいました。
 といっても咎めるようなご様子ではなく、茶化してじゃれ合っておられる感じ。

「だって、すっごく触って欲しそうにでっかい乳首突き出してんだもん。弄らずにいられないじゃん」
 ロングヘアのかたがまったく悪びれずにおっしゃいました。

「ジャクリーンおばさんの乳首、両方共すんごい熱持ってて、火傷しそうなくらい熱くなってた。そりゃそうよね、あんだけずっと乳首挟まれっ放しだったんだから」
 どうやらおふたりのうちのおひとりが、ジャクリーンさまの乳首に直接何やらイタズラされちゃったみたいです。
 ジャクリーンさまは少し潤んだ恨めしげな瞳で、おふたりのお顔を見つめていらっしゃいます。

「さっきの電マ、すっごく気持ち良かったみたいじゃん?緩んだからだがまだ汗とマン汁でヌラヌラだし。あ、太腿にはクッキリ鞭の痕までつけちゃって」
「オマンコからいまだに、酸っぱい臭いが漂ってるよ?」

「ジャクリーンてもういい歳なんでしょ?なのにいまだにそんなに牝フェロモン、ダダ漏れなんだ?」
「こんなにヘンタイな牝ブタマゾなのに、昼間はヒルズ辺りで素知らぬ顔で着飾ってセレブな奥様気取ってるって本当?」

 可笑しそうに笑いながら大きなお声で、ジャクリーンさまをからかうように罵倒されるおふたり。
 それからもいろいろと非道いことをジャクリーンさまにおっしゃいつつ、おっぱいにお手を伸ばしては、ギリギリ触れそうなところで引っ込めたり。
 取り囲むみなさまも面白そうに、おふたりのお言葉にウンウンうなずいたりしていらっしゃいます。

「むぐぁぅう・・・」
 ジャクリーンさまはといえば、ボールギャグを噛まされた自由にならないお口から、幾度となくお言葉にならない呻きをあげられるばかり。
 口の端から溢れ出たよだれがダラダラと顎をつたい、豊満なおっぱいのカーブへと滴り落ちていました。

 そんなおふたりとジャクリーンさまのやりとりに、いつの間にか見入っていた私。
 ふと視線を感じて顔をフロアに向けようとしたとき、ショートヘアのほうのかたとバッチリ目線が合ってしまいました。

 ニヤニヤ笑いを浮かべて私のほうへと移動してこられるおふたり。
 お隣からまた、くぐもった呻き声が聞こえたのは、ジャクリーンさまがまた、どなたかにどこかを触られたのでしょうか。
 でも近づいてこられたおふたりに目は釘付けで、確かめる余裕はありません。

「こっちのニューフェイスは、うちらとそんなに歳、変わんないんじゃね?」
「うん。おばさんとは肌の張りがだんちだよね。なのに、こんなところに裸で連れ込まれて、こんな格好させられちゃって」

「でも絶対自分で望んで来たんだと思うよ。だって見なよ、このドエム丸出しで物欲しげな誘い受け顔。絶対虐められて感じちゃうムッツリスケベだって」
「そうだよね。さっきのオナニーも、みんな固唾呑んで見入っちゃってスゴかったもん。おかげでこのイベントじゃ久々に、超エロいオーラで客まで盛り上がってない?」

 おふたりが少し背伸びしながらフロア後方を見渡されました。
 私もつられておふたりから目線を外し、少し薄暗いフロアを見渡します。

 ジャクリーンさまと私の周りに群がった十数名以外のかたたちが、一団から少し離れた場所でそれぞれ独自に愉しまれていらっしゃいました。
 もちろんみなさまステージのほうを向いてはいらっしゃるのですが、傍らのパートナーさまとも、いろいろご活発なご様子。
 
 お酒片手に身を寄せ合い、こちらを指差して仲睦まじく談笑されているカップルさん。
 互いの唇をずっとくっつけあったまま、微動だにされないカップルさん。
 互いのからだをせわしなくまさぐりあうカップルさん。

 ステージ前に押しかけてこられないお客様がたは、どうやらステディなカップルさんが多いみたい。
 ブラウスのボタンがすっかり外れて、胸をはだけていらっしゃるかたや、ジーンズが半脱ぎになっていらっしゃるかた、すっかり下着姿になって踊っているかたなど、客観的に見たらかなり非日常的な光景となっていました。

「・・・なんつーか、フロアのほうもけっこうエロくない?」
 ロングヘアのかたのつぶやくようなお声が聞こえ、視線をおふたりに戻しました。

「さっきのこいつらのケダモノじみたイキっぷりにアテられちゃったんだよね。うちだってかなりムラムラきてるもん。こんな雰囲気になるのって、超お久じゃね?」
「お仕置きタイムの前に脱いじゃうヤツが出るって、あたしが知ってる限りじゃ、例のアユが飛び入りしたとき以来じゃないかな?」

「ああ、あんときもスゴかったよね。客の大半がマッパで、あっちこっちで乳繰り合ってたっけ」
「あの日けっこう、カップルが出来上がったらしいよ。今日の客の中にもいるんじゃないかな」

 私の裸身をニヤニヤ眺めつつ、愉しげにおしゃべりされるおふたり。
 私もそのお話をお聞きしながら、このイベントって最後はそんなふうになっちゃうんだ?とびっくりしていました。

「ま、うちらは倦怠期だからさ、ぼっちのマゾい子でもいたら連れ出して遊べれば、なんて思ってたけど、今日は当たりだわ」
「どうせ今日の生贄はこいつだろうし、どう虐めるか、じっくり観察しとかなきゃ」

「こういう一見大人しそうなのに、実はど淫乱の虐められたがりマゾ子って、すげーそそるよね」
「マジ、泣かせたいもん。お仕置きタイムになったら、たっぷりご奉仕してもらわなきゃ」

「百戦錬磨のジャクリーンにマゾバトルで敵うわけないもんな。うちらだってレズ便器は新しいほうが愉しいし」
「ジャクリーンは上手いんだけどさ、なんか反応がワンパで飽きてきちゃった」

 私たちの目前で大きなお声で、思い切りお好き勝手なお言葉責めで私たちをなぶられるおふたり。
 レズ便器、というお言葉が、絶望的に自分にぴったりな感じがして、ゾクゾクヒクヒク感じてしまいます。

「おい、おまえ?名前、なんだっけ?」
 ショートヘアのかたが私に突然問い掛けてきました。
「あぐぅぅ・・・」
 お答えしようとしても言葉にならず、ただ空しく口の端からよだれを垂れ流す私。

「ギャグされてるんだから言える訳ないじゃん。確かみんなはナオコって呼んでた。あたしのダチと同じ名前だから覚えてる」
 ロングヘアのかたが私に代わってお答えくださいました。

「ナオコか。じゃあナオコ?ケツの穴、見せて」
 ショートヘアのかたがニヤニヤしながらおっしゃいました。

「ほら、命令されたらさっさと後ろ向いて、ケツをこっちに突き出しな」
 これは・・・従わなければいけないのだろうな・・・
 その蓮っ葉で高圧的なおっしゃりかたがなぜだかとても新鮮で、私のマゾ性がゾクゾクざわめいてしまいます。

「ほら、おまえらここにいる全員の性奴隷なんだろ?さっさと命令どおりにしろよっ!」
 おそらくワザとなのでしょうが、本当に怒っているみたいな低くて怖いお声を投げつけられて、からだ全体がゾクゾクビクン。

「あぐぅ・・・」
 声にならないお返事をしてからおずおずと両足を動かし、フロアに背中を向けました。

「よーし、もっと両足大きく開いて、ケツをこっちに突き出せ。両膝曲げて腰落として」
 ショートヘアのかたのご命令通りにすると、後ろ手錠のガニ股前屈みでお尻だけ思い切りフロアに突き出した無様な格好。
 いかにも突き出したそこに、何かしてください、とおねだりしているような気分になってくる、マゾ女以外には耐えられないお下品ポーズ。

「おー、見えた見えた、ナオコの肛門。マゾにしちゃ意外とひっそりしてるな。ジャクリーンのなんか糜爛しちゃって柘榴みたいなのに」
「でもこいつ、さっき電マでオナってたとき、手錠の指を必死に伸ばして、ケツの穴にも指突っ込んでほじってたから、けっこう使い込んでると思うよ」

 ロングヘアのかたの大きなお声に、クスクスと忍び嗤う他のお客様がた。
 視られていた・・・と全身の血液が逆流しそうなほどの羞恥に染まる私。

「お、マンコとケツ穴の襞が同時にヒクヒクうごめいた。こんなにこっ恥ずかしい格好視られて、そんなに嬉しいんだ?ナオコちゃんは?」
 嘲嗤うようなお声の息がお尻に直接当たり、ますますゾクゾク感じてしまう、どうしようもない私。

「うわっ、だらだらマン汁まで垂らして悦んでるよ。本当、かなりのスキモノだね、このナオコちゃんは」
 ショートヘアのかたのお芝居じみた嘲りのお言葉に、もはやクスクスではなく、はっきり侮蔑のニュアンスを含んだ乾いた笑い声がフロアに広がりました。

「お仕置きタイムになったら、うちらのマンコ、嫌っていうほど舐めさせてやるから、しっかり気持ち良くしてくれよな」
「ちゃんと気持ち良く出来たら、ご褒美にそのケツの穴に、ぶっといディルドをぶち込んでやるからさ、ね?ナオコちゃん?」
 フヒャヒャヒャと品の無い笑い声がつづきました。

 それからしばらくおふたりのお声は聞こえなくなり、かといってお許しもいただけていないので、お尻突き出しポーズを解く訳にもいかず、そのままフロアに背を向けつづけました。
 明るい照明の下でお客様全員にアヌスとマゾマンコを赤裸々に晒しながら、いつ触られるか、いつ何か挿入されるかとソワソワドキドキ胸を高鳴らせながら。

 ときどき、お尻をこっちにも見せてー、というお声がかかると、お尻をそちらにお向けし、こっちにもー、というお声で、またお尻を振り。
 あまりの恥ずかしさに、いつしか両目をギュッと瞑り、口の端とマゾマンコからよだれをポタポタ垂らしながら辱めに耐えていました。

「はい、みなさま、お待たせしましたー。準備が整いましたので、今度はこちらでショーのつづきをお愉しみくださいー」
 背後で唐突にミイコさまのお声が響き、ふと目を開けると目の前にしほりさまがいらしていました。

「ほら、第3ラウンド開始。もうそのポーズは解いていいのよ。それとももっとまだみんなに淫乱マンコとアナル、見せていたい?」
 からかうようにおっしゃったしほりさまが、私のリードの先を掴まれました。

「次のバトルは、あのテーブルの上でやるんだって。芸術点勝負だから、直子にも十分勝つチャンスがある、ってママさんが言っていたわよ」
 しほりさまにリードを引かれ後ろ手錠のまま、よたよたとステージを降りる私。

「みなさんはスレイブが通れるように、道を空けてやってくださーい」
 ミイコさまのお声は、フロア中央のお酒やお飲み物が置かれていた大きなテーブルのほうから聞こえてきます。
 いつの間にかフロア側も昼間のような明るさに戻り、BGMもクラシックのワルツ曲に戻っていました。

 ステージからテーブルまで、リードを引かれたセイドレイたち、里美さまに引かれたジャクリーンさまとしほりさまに引かれた私、の厳かな行進。
 左右に分かれて通り道を空けてくださったお客様がたの、至近距離からの視線、視線、視線・・・

 ステージを降りてすぐのところにいらした、先ほどのショートとロングのおふたり組は相変わらずのニヤニヤ笑い。
 ボタンの外れたブラウスを掻き合せて、気怠げにこちらを視つめてくるおふたり。
 セクシーなランジェリー姿でお手を繋がれたまま眺めているおふたり。
 しっかり抱き合いくちづけを交わしつつこちらも視ているカップルさん。

 どなたの視線もジャクリーンさまと私を、自分たちとは違う種類のどうしようもないヘンタイな何か、としてご覧になっているのは確かでした。
 そして、アルコールもけっこう進んだのでしょう、場内全体の緊張感が最初の頃よりもぐんと緩み、お客様がた同士の連帯感が増して、みなさま程好くリラックスされている雰囲気を感じました。

 たどり着いた大きなテーブル脇。
 テーブルの上はすっかり綺麗に片付けられ、長方形のテーブル上にひと回り小さく絨毯なのかタオルなのか、真っ赤な敷物が敷かれていました。

 テーブル横には昇降用なのでしょう、木の踏み台がひとつ。
 テーブル沿いの最前列にはすでに、お姉さま、やよいママさま、シーナさま、レンズを構えた小野寺さまが陣取っておられます。

「ほら、とりあえずスレイブはみなさんによく見えるように、上にあがりなさい」
 ご指示されるミイコさまは、いつの間にか菱縄縛りを解かれていました。

 代わりに身に着けられたのはオープンバストな黒のレザーハーネスボンデージドレス。
 バストも性器も相変わらず丸出しながらカラーとタイ、襟は着けたままなので、お持ちになった乗馬鞭とも相俟って、一層女王様らしさが増しています。
 キメの細かいお肌に縄目の赤い痕がチラチラ残り、エロティックなお美しさは10倍増しです。

「あ、リードと手錠は外してやって。それで、あがったらわたしのほうを向いていつものポーズね」
 ミイコさまのお言葉で後ろ手錠が外され、久々の両手の自由を味わうも束の間、しほりさまに背中を押されてテーブルの上に追い立てられました。

「お待ちかねの第3ラウンドの勝敗は、お客様の拍手で決めていただきます。これからこの壇上でスレイブたちが、とある芸を披露します」
 ご自身はテーブルには上がらず、言わばリングサイドでご説明を始められたミイコさま。

 ミイコさまがご説明をされているとき、ジャクリーンさまと私はテーブルの上でマゾの服従ポーズ。
 赤い敷物のほぼ中央で両手を後頭部に当て、360度、どこからでも眺められる位置に裸身を晒していました。
 せっかく自由になった両手を有効に使うことも許されずに。
 
 その上、テーブルの高さが絶妙で、こうして立ち尽くしているとお客様がたの目線がちょうど私たちの性器の位置。
 お客様がたは普通に立っていると否が応でも、ジャクリーンさまと私のマゾマンコに目が行く高さでした。
 長方形のテーブル四辺に万遍なくお客様がたが集まり、私たちを見上げています。
 
「みなさんには、スレイブたちがその芸をしているときの所作の美しさや、出来上がった作品の出来栄えなどを総合的に判断していただき、優劣を決めていただきたいと思います」
 ミイコさまのご説明がつづいています。
 私はみなさまから容赦無く視姦されつつ、これから何をやらされるのか気が気ではありません。

 横目でチラッとジャクリーンさまを盗み見ると、悠然と落ち着いていらっしゃるご様子。
 豊富なご経験上、何をさせられるのかおわかりなのでしょう。
 ということはまた、私に勝ち目はないのかな・・・

「ということで、これからスレイブたちには、書道をしてもらいます」
 ミイコさまのお声に、ああっ、とどよめくみなさま。

「と言ってもヘンタイマゾスレイブに普通にお習字させても面白くもなんともありませんから、第3ラウンドは穴書道バトル、です」
 テーブルの周辺から、あ、それか!というお声やクックックという冷笑が聞こえてきました。

 私も、穴、というお言葉でピンときました。
 そう言えば以前、シーナさまからそんなビデオを見せられたことがあったっけ。

「ただ、今現在、こちらの直子が0勝2敗と劣勢ですので、バトル的にも盛り上げるために特別に、牝ブタおばさんにハンデを科したいと思います」
 ミイコさまが私を見上げて軽くパチンとウインクをくださいました。

「牝ブタおばさんは何度か経験済みだし、プライベートでも練習しているなんてシーナちゃんに聞いちゃったからね」
 ミイコさまのお道化たお声に、アハハと笑われるお客様がた。

「ご存知のように、百合草会の穴書道は、マンコかアヌスに書道筆を挿して、課題の文章を揮毫し、その優劣を競うものですが、ハンデ戦ということで、今回はこちらからスレイブに穴を指定します」
 ミイコさまのご説明は、何をおっしゃっているのか、その意味はわかるのですが、内容そのものがあまりにアブノーマルで頭がクラクラしてしまいました。

 つまり、性器かお尻の穴に書道筆を挿入して、何かしらの文章をお習字する、ということなのでしょう。
 シーナさまからお見せいただいたビデオもそういう内容でしたし、そのときに、こういった芸は、大昔からストリップショーや温泉場の芸者さんの余興として、連綿と受け継がれてきたものだ、というご説明も受けました。

 でも、いざ自分がするとなると、お話はぜんぜん別です。
 こんな見知らぬ人が大勢ご覧になっている前で、全裸のマゾマンコに筆を挿し込んで、しゃがみ込んでヨタヨタとお習字するなんて・・・
 そんなの、よってたかってふたりを笑い者にしようという魂胆が見え見えです。

 でも、そんなご無体なご命令にさえ逆らえないのがマゾのマゾたる所以。
 みなさまとご一緒になってアハハと屈託のない笑顔を見せられているお姉さまを盗み見て、これは、お姉さまもお望みになっていることなんだ、と覚悟が決まりました。

「では始めます。先攻は牝ブタおばさん。筆はマンコに挿してもらいます」
 ミイコさまのお声が場内に大きく響きました。

「だから直子はいったん降りてきなさい」
 ミイコさまに呼ばれてポーズを解き、おずおずとフロアに降り立つ私。
 ミイコさまのお隣で、服従ポーズで待機するよう命ぜられました。

「これがなぜハンデかというと、牝ブタおばさんは歳のせいか使い過ぎのせいか、膣がかなり緩くなっているという情報を飼い主のかたからいただいたからです。確かに最近の穴書道でおばさんは、アヌスばかり使っていた記憶がわたしにもあります」
 ミイコさまの身も蓋もないご説明に、ウヒャヒャヒャとご愉快そうに嗤うお客様がた。

「なので、その失われた膣圧を取り戻すためにも、敢えてこのいつもより細い筆をマンコでコントロールして、なおかつ達筆を披露してもらいたいと思います」
 パチパチと沸き起こる拍手。
 ミイコさまが取り出されたのは、軸の直径が1センチくらいな太さの、普通に中学生さんが学校でお使いになりそうなお習字筆。

 確かにこの太さの筆を膣内に入れ、締め付けながら字を書くのは大変そう。
 でも私なら出来ないこともない・・・かな・・・

「もちろん書いている最中に筆を取り落としたら、その場で失格です。相手も同じ失敗をしたら再戦。相手が書ききれば出来の優劣は問わず、相手の勝ちとなります」
 ミイコさまのご説明に、再び品の無い笑い声。

 テーブルの上には里美さまとしほりさまが上がられ、せっせとご準備されています。
 赤い敷物の上に、お正月のお書き初めで使うような長方形の和紙が敷かれました。
 文鎮が置かれ、傍らの透明のボウルの中にたっぷり墨汁が注がれました。

「それでは揮毫する文字を発表します。せっかく細めな筆にしたのだから、ちょっと複雑にしました。内容はおばさんの自己紹介みたいなものです」
 可笑しそうにフッとお鼻で笑ったミイコさまが、一呼吸置かれてからつづけます。

「被虐性淫乱変態熟女。全部で9文字。全部漢字で書きなさい」
 再び場内が下卑た笑いに包まれました。


三人のミストレス 27


2018年5月6日

三人のミストレス 25

 乳首の痛みが増すほどに電マの唸りも大きくなり、今ではヴィーンという音程の上がったモーター音がハッキリ聞こえるほど。
 チェーンに引っ張られ、ありえないほど伸び切った左乳首。
 その充血した鴇色の表皮を、ステンレスの鰐口がジリジリと滑り落ちようとしているのがわかります。

「あーーっ!あっ!あっ!いぃーーっ!あーーっ!・・・」
 痛みと気持ち良さで、一瞬たりとも口をつぐんでおくことが出来ません。

 のけぞった横目の視界に映るたくさんのお客様がたのお顔。
 こんなに浅ましい姿をじっと視られている、という事実。
 電マがもたらす物理的な性的快感に、恥辱という精神的スパイスが加わることで、その高揚感を何十倍にも高めてくれていました。

「いぃっ!いいっ!もうだめっ!、あっ、あっ、イッちゃう、イッちゃいますぅーっ!!」
 一際激しい痛みが左乳房を襲い、ワンテンポ遅れて伸び切っていた左おっぱいがブルンと胸に叩きつけられました。

「ああぁーーーっ!!!」
 同時に膝立ちブリッジの腰がガクンガクンと跳ね、腰が抜けちゃいそうなほどのオーガズム電流が全身を駆け巡ります。
 マゾマンコをジャクリーンさまのほうへとこれでもかと突き出し、拳ほどもある電マのヘッドを開いた陰唇に潜り込ませるみたいに押し付けたまま。

 あまりの連続する快感に意識まで遠のきかけたとき、暴力的な力で右おっぱいが引っ張られました。
「ぐあっ!ぬうっーんーーーっ!!!」

 おっぱいが引き千切られたのではないかというくらいの激痛に、電マのホイールも思わずフルに。
 瞬く間に激痛までもが超快感へと変換され、からだが浮いちゃいそうなほどの到達感。

「あーっ、だめっ、でちゃうっ!でちゃうぅーっ!!!」
 激し過ぎる振動のせいなのか、マゾマンコの奥がムズムズゾワゾワざわめいて、何かが跳び出しちゃいそうな感覚。

「いやーっぁぁ、みないで、みないでぇーっ!!!」
 本能的な羞恥の叫びと、ギャラリーのみなさまからの、おおっ!という低いどよめきが同時でした。
 その驚き呆れたようなお声の束が、見知らぬ方々に視られている、という現実を揺るぎないものとし、被虐の快感がより増幅してしまいます。

 プシャーーッ!
 私のマゾマンコからほとばしり出た大量の液体。
 さっきバスルームでオシッコはしたばかりだから、これは紛れも無くお潮。
 対面のジャクリーンさまに届きそうなほど勢い良く、断続的に何度も何度も、ピチャピチャとステージの床を叩きました。

 全身が溶けちゃいそうなほどの超快感が徐々に去り始め、どこもかしこもヒクヒク痙攣しっ放し。
 余韻の中でグッタリのけぞる私。
 それでも括られた両手で握った電マは落とさず、いまだマゾマンコに未練がましく押し付けています。
 からだの防衛本能なのか、さすがにホイールは最弱まで、知らないうちに戻していましたが。

「あーあ、第2ラウンドも直子の負けね。イキっぷりは可愛かったけれど・・・」
 ぼんやりと呆けた頭に、マイクを通したミイコさまの憐れむようなお声が聞こえてきました。

「それにしてもこっちの牝ブタおばさんはしぶといわね。電マのヘッドをマンコにめり込ませているのに、ぜんぜんイク気配も無いじゃない」
 ミイコさまのイジワルさ全開のお言葉。
 そのお声で私も緩慢に上体を起こし、ジャクリーンさまのほうを見ました。

「あの音だと振動も最強のはず。なのにアウアウうるさく喘ぐだけで、余裕でオナニーを愉しんじゃってる。マゾ人生のベテラン過ぎて不感症になっちゃったんじゃない?」
 嘲嗤うみたいにエスっ気たっぷりなミイコさま。

「もう決着は付いたのだから、やめるかイクか、どっちかになさい」
 ツカツカとジャクリーンさまのもとに歩み寄ったミイコさまが、プルプル震えている右の太腿を乗馬鞭でピシリと打ち据えました。
 鞭を振るうと、ミイコさまの剥き出しの美おっぱいもプルンと震えます。

「ひいっ!あぁミストレスぅ、イカせてくださいぃ、ここで止めるのだけはお許しくださいぃ・・・奴隷に、奴隷にもっと鞭を、鞭をお与えくださいぃ・・・」
 荒い呼吸の掠れたお声で、ジャクリーンさまが悩ましく懇願されました。

「ここでやめさせたほうが、おまえにとって非情な罰になるのは、長いつきあいでわたしも知っているわ」
 私が知っていたミイコさまとは別人みたいな、まるでやよいママさまのようにお見事な女王様っぷり。

「でも一応はバトルで勝ったのだし、勝者へのご褒美ということでイカせてあげるわ。直子も視ていることだし」
 私のほうへチラッと視線を走らせたミイコさま。

「その代わりとっととイクのよ。この後の予定もあるのだから、5分以内。それに、お客様の前でイクからには、牝ブタのおまえらしく無様に浅ましく、お客様が愉しめるイキざまをご披露するのよ?初お目見えの直子でさえ、ちゃんと潮は吹いたのだから」
 ミイコさまのそのお言葉にパラパラと起こった拍手は、私に向けてのものなのでしょうか。

「もう電マだけじゃイケないだろうから、手伝ってあげる。鞭だけでいいの?」
 ミイコさまの乗馬鞭がヒュンと一閃します。
 ピシッ!

「ひいっ!で、出来れば鎖も、思いっ切り引っ張ってくださいませ・・・ご遠慮なしに、奴隷のふしだらな乳房が千切れるくらい、思いっ切り・・・」
 うるさいくらいヴーンと唸りをあげている白い電マヘッドのすぐ上で、私の親指くらいに腫れ上がったジャクリーンさまの柘榴色のクリトリスが、白濁した愛液にまみれてテラテラ光っています。

「思いっ切り、って言われても加減が難しいわね。じゃあ、お手数だけど手慣れているおまえのドミナにお願いしよっか。悪いけれどステージに上がってきてくれる?」
 ミイコさまがシーナさまのほうをお向きになり、手招きされました。

「悪いのはわたしのほうよ。うちの牝ブタがすっかり手間かけさせちゃって」
 シーナさまはステージにお上がりになった途端、クリップから鎖がだらしなく垂れ下がったジャクリーンさまの左乳房を、思いっ切り平手でバチバチーンと往復ビンタされました。

「ヒィャンッ!」
 ジャクリーンさまの悲痛なのか嬉しいのかよくわからない、甘えたような悲鳴が響き渡りました。

「本当にこいつ、甘やかし過ぎたのかド淫乱が極まっちゃってイキにくくなっているの。次からはショーの前一ヶ月くらい、チャスティティベルトでも着けて禁欲させなきゃダメね」
 面白くもなさそうに吐き捨てられるシーナさま。

「お手を煩わせて悪いけれど、そちらのおふたりも手伝ってくださる?里美さんは向かって右側のチェーンを、しほりさんは直子の電マを取り上げて」
 シーナさまのご指示に従われてしほりさまが近づいて来られ、私がまだ未練がましくマゾマンコに押し当てていた弱振動の電マを奪い取っていきました。

「いい?わたしのワンツースリーの号令で、チェーンを思いっ切り、やり過ぎかな?って思うくらい強く引っ張っちゃって」
 まず里美さまにご指示されるシーナさま。

「それと同時にあなたは、その電マを最強にして、こいつのマンコのてっぺんでテカテカ充血しているみっともないクリトリスに押し当てて。どんなに腰をくねらせても絶対外さないようにね。こいつ、クリも使い過ぎて、ずいぶん鈍感になっているから」
 こちらはしほりさまへのご指示。

「ミイコさんは、鞭をお願い。どこでもご自由に、この牝ブタのからだ全体を真っ赤にしちゃっていいから」
 お願いされたミイコさまの唇の端が、嬉しそうにクイッと上がりました。

「あ、それからあなたは、もっと右横のほうから引っ張ったほうがいいわ。そんなふうにこいつのマンコの後ろにいると、汚いマン汁が直撃しちゃうわよ?こいつ、イクときは絶対、恥ずかしげもなく潮を撒き散らすから」
 シーナさまにご指摘され、里美さまがあわててジャクリーンさまの右横に避難されました。

「ほら牝ブタ?おまえごときのために、こんなにたくさんのレディースが、おまえがイクための手助けをしてくださるのよ?ちゃんと御礼を言いなさい」
 シーナさまの往復ビンタが、今度はジャクリーンさまの右おっぱいにビビビッと炸裂します。

「ああーっ、み、みなさま、あっ、こんな、ど、奴隷のために、わざわざ本当に、はっ、ありがとうございますーっ!!んふぅう・・・」
 甲高いモーター音をあげる電マをご自分の女性器に押し当てたまま、ジャクリーンさまの息も絶え絶えな御礼のお言葉。
 さすがのジャクリーンさまも最強電マの長時間に渡る振動と、最愛のパートナーでいらっしゃるシーナさまからのツボを心得たビンタ責めで、かなり高まっていらっしゃるご様子です。

「じゃあまず、下準備にチェーンをこれくらい引っ張って。あ、チェーンは手首に巻きつけておいたほうがいいわ。こいつのおっぱい、意外に重いから」
 ジャクリーンさまの左側、腰のすぐ脇の位置に陣取ったシーナさまが、ご自分の右手首に巻きつけたチェーンをグイーッと引っ張りました。

 撓んでいたチェーンがみるみるピンと張り詰め、乳首を先頭に乳房が左方向へビローンと伸び切ります。
 日焼けされたときは水着だったのか下着だったのか、浅めなハーフカップブラジャーのカップの形通りに焼け残った青白いおっぱいが、ほぼ仰向けにのけぞったジャクリーンさまの胸から持ち上がりました。

「見てよこのおっぱい。こいつ垂れパイだからだらしなくブヨブヨに伸び切っちゃって、牛のおっぱいそっくりよね」
 嘲嗤うようなシーナさまのお声。

 哺乳瓶の吸い口を思わせる柘榴色の大きな乳首と、それに連なる派手めの乳暈がクリップの鰐口に噛みつかれ、私の人差し指の第二関節くらいまでの長さに伸び切っていました。
 乳暈につづくたっぷりの青白い房がジャクリーンさまの胸板から、まるで別の軟体な生き物のようにタプンと持ち上がっています。

 胸板と乳房の付け根の皮膚には細かい縦ジワが走り、本当に今にも引き千切れちゃいそう。
 それは、とても残酷で、そしてとてもエロティックな光景でした。
 劣情のあまり思わず手錠で括られた不自由な両手の指をお尻側から、一生懸命自分の秘部に伸ばしてしまう私。

「こう、ですか?」
 シーナさまを真似され、里美さまもご自分の右手に巻きつけたチェーンを引っ張り始めました。
 ジャクリーンさまの右おっぱいが持ち上がり始めます。

「んくぁーっ!!」
 切なげな悲鳴をおあげになるジャクリーンさま。

「うわっ、結構重い・・・」
「でしょ?もっと強く引っ張っても、まだまだ外れないわ」
 里美さまのお独り言っぽいつぶやきに、嬉しそうにお応えになるシーナさま。

 ジャクリーンさまの右おっぱいも左と同じように、里美さまの右手から伸びる張り詰めたチェーンによって右横方向に持ち上がっています。
 左右に泣き別れとなったジャクリーンさまの青白いスライムおっぱい。
 自分がされているわけでもないのに、視ているだけで私もゾクゾク昂ぶってしまいます。

 うわー痛そう、よく伸びるもんね、ジャクリーンてあれで40超えているんでしょ?などなど、ギャラリーのみなさまがたの面白がられているお声。
 ジャクリーンさまは、その端正なお顔を歪め切り、はぁ、はぁ、と荒い呼吸で身悶えていらっしゃいます。

「わかったでしょ?こいつのマゾ乳首から大好物のクリップを引き剥がすには、今している以上の力で思いっ切り引っ張らなっきゃいけないの」
 里美さまにニヤッと、フレンドリーに笑いかけるシーナさま。

「わかりました」
 とても嬉しそうに頷き返される里美さま。

「それじゃあ本番いくわよ?牝ブタもちゃんとイキなさいよ?これでイケなかったら、今夜はずっとおあずけだからね?」
「はいぃ、はいぃ、ドミナぁぁ、はっ、早く奴隷を、めちゃくちゃにしてくださいませぇぇーっ!!」
 ジャクリーンさまはすでに全身がピクピク震え、爆発寸前というご様子。

「それじゃあスリーからカウントダウンね。カウントするたびにミイコさんは鞭をくれてやって、ゼロでミッション実行。いくわよ?」
 シーナさまがステージ上のみなさまを見回しておっしゃいました。

「スリー!」
 ピシッとミイコさまの乗馬鞭がしなり、ジャクリーンさまの膝立ちの右腿に真っ赤な鞭のベロ痕が。

「トゥー」
 ピシッ!今度は左腿。

「ワンッ!」
 ピシッ!
「あひぃっ!!」
 鞭がジャクリーンさまの下腹部をヒット。

「ゼロッ!」
「くぅぅっ!あぁ、ひぃぃぃっ!!くぅぅーーっ、いっ、いっ、いぃぃーーーあぁぁーーーーっ!!」

 ジャクリーンさまの左おっぱいがありえないくらい更に伸びた、と思ったら、ビッターンとダイナミックに胸元に戻っていきました。
 クリップが外れたとき、ブチッという音が本当に聞こえたような気がしたほどの痛々しさ。

 ジャクリーンさまのおっぱい、たわわな上にあんなに弾力性に富み、おっぱい全体があんなに伸びるのなら、ボリュームで完全に負けている私が綱引きで負けちゃうのも仕方ないな・・・
 と、妙に納得してしまいました。

 しほりさまは右足横からジャクリーンさまの無毛な股間に電マを押し付けていらっしゃいます。
 ジャクリーンさまがご自分で当てられている電マと接触しているのか、時折ギュイーンという凄まじい唸り音があがります。

「あーーーっ、いぃあぁぁーーーっ、むぅぅーーっ、んぐぅぅーーっ!!」
 少し遅れて里美さまが引っ張られていた右おっぱいも、一際激しくブルンと飛び跳ねました。
 ようやく胸板へと舞い戻った両おっぱいに、ミイコさまの情け容赦無い乗馬鞭が振り下ろされます。

「ひっぎぃーっ!あーーっ、イキますっ、イッちゃいますっ、でますっ、でちゃいますぅぅ・・・」
 立ち膝をたたんで思い切り後方にのけぞられたジャクリーンさまの腰が上下にガクンガクン波打ち、Vの字に開かれた両腿のあいだから勢い良くプッシャーと液体が飛び散りました。

「あうっ、あうっ、あうっ、あうっ」
 波打つ腰の動きに合わせて、綺麗な波打ち線を描く、まさに潮、と呼ぶべき歓喜の洪水。
 
 その飛距離は、真正面で対峙していた私の腰まで優に届き、腿と言わずマゾマンコ、そしておっぱいまでをもビチャビチャ濡らしてくださいました。
 目の前の凄まじすぎる光景をオカズにしつつ必死に伸ばした指先で粘膜をクチュクチュ擦っていた私は、その潮を浴びながら人知れず再びイッてしまっていました。

「まったくうちのマゾ牝ブタのイキっぷりは、本当に品が無いわよね。ケダモノみたいな唸り声あげちゃって、羞じらいの欠片もないんだもの」
 呆れ声であてつけるように言い放つシーナさま。

「でもまあ、ニップルファイトには勝ったのだからよしとするわ。その調子でそこの小娘を、百合草会名物、終わらない百合肉便器地獄に叩き堕としてやりなさい」
 イキ呆けてトロンとされていたジャクリーンさまのお顔が、そんなシーナさまからの労いのお言葉で一瞬、あどけない幼女みたく嬉しげな笑顔になりました。

「ほら、いつまでへたりこんでいるの?さっさと立って、お客様がたにご挨拶なさい」
 小さなお声でミイコさまに叱責され、おずおずと立ち上がるジャクリーンさまと私。
 ふたりとも全身汗まみれ、とくに下半身は愛液と潮でビチョビチョのドロドロでした。

「ご覧のように第二ラウンド、ニップルファイトも牝ブタおばさんの勝利となりました」
 ミイコさまがお客様がたに告げると、場内割れんばかりの大拍手。
 拍手の中に、直子ちゃん、次はがんばってー、というご声援も聞こえました。

「つづきまして第3ラウンド、といきたいところなのですが、ご覧の通り、ステージがこんなありさまですので、次は場所を移動して、もっとみなさんのお近くで見物いただきたいと思います」
 ミイコさまがお道化た感じでアナウンスされました。

 確かにステージ上は私たちが撒き散らした潮と愛液でビショビショで滑りやすそう。
 水はけはいいみたいだけれど、完全に拭き取るのにはけっこう時間がかかりそうです。

「準備が整うまで少し時間をいただきますので、みなさんしばしのご歓談を」
 おっしゃってから、ステージ段差際に立たれているミイコさまから手招きされました。

「お待ちいただくあいだ、この位置にスレイブたちを立たせて展示しておきますので、たった今浅ましくイッたばかりの性器やアヌス、乳房などを、どうぞ間近で、心いくまでご覧になっていてください」

「ただしまだ、くれぐれもスレイブたちのからだには、触れないようにお願いします。いずれ勝敗が決まった後に、じっくりねっとりと弄らせてあげますから」
 イタズラっぽくフロアに向けておっしゃったミイコさま。
 すぐにこちらを振り返っておっしゃいました。

「ほら、ここに並んで立ちなさい。足は休めくらいに開いて」
 指し示されたのは本当にステージの最前中央、フロアのお客様がたがちょっと手を伸ばせば容易に触れられる位置でした。

「基本的に立っているだけでいいわ。話しかけられるとめんどくさいでしょうから、これを嵌めといてあげる」
 手慣れた手つきで、まずジャクリーンさまに、そして私にボールギャグが嵌められました。
「・・・あぐぅ・・」
「・・・あうぅ・・」

「触らないように、とは言っておいたけれど、それでも触ってくる人もいるかもね。まあ、適当にあしらいなさい。股開けとかアヌス見せろとか、ポーズのリクエストには出来るだけ応えてあげなさい。後ろ手錠で不自由だろうけれど」
 
 ミイコさまからざっくりとしたご指示をいただいただけで、ジャクリーンさまと私はステージ上に後ろ手錠全裸置き去り放置。
 たった今イッたばかりで、汗や体液もそのままの生々しく火照った裸身を、為す術なくみなさまに晒しつづけることとなりました。

 ミイコさまたちが準備のためにステージを降りると、再び激しいヒップホップ音楽が流れ始めます。
 フロア側の照明を少し落とし、ステージ周辺だけをワザと一際明るく目立たせる気配りがイジワル過ぎます。
 お客様がたがゾロゾロと、ジャクリーンさまと私の眼前に群がってこられました。
 
「近づくとやっぱり臭うわね?すごい牝臭い」
「そりゃそうよ、あれだけ愛液やら潮やら垂れ流したんだもの」
「こうして間近で視ると、やっぱり年齢差って隠せないものね」
「うん、お肌のハリがぜんぜん違うよね。あと粘膜の色素沈殿」

 お客様がたはアルコールのせいもあるのでしょうが総じてテンションがお高く、私たちの裸身を眺めつつ、口々にご勝手なことを愉しげにおっしゃっています。
 おしゃべりしつつおっぱい寸前までお顔を近づけられ、じーっと私の乳首に見入るかた。
 しゃがみ込んで下から私のマゾマンコを覗き込むかた。

 まさしくジャクリーンさまと私は展示物でした。
 もしも動物園で全裸の人間を展示したら、きっとこんな感じになるのでしょう。
 でも動物園なら檻に入れられますが、今のふたりは手を伸ばせば触れられるサファリパーク状態。
 
 その上、一切の抵抗は禁じられた、このお店中で最下層セイドレイ。
 今の状態は、生きている剥製展示、と喩えたほうが近いかもしれません。
 好奇と侮蔑の瞳と、お言葉の暴力に一方的に晒され、抵抗も逃避も出来ずにただひたすら恥じ入るばかり。

 こんな至近距離からの見知らぬ大人数による視姦陵辱。
 人間性さえ剥奪された見世物生体標本状態。
 
 初めて味わう屈辱的なシチュエーションに、私のマゾ性はぐんぐんヒートアップしてしまい、マゾマンコからはもちろん、ボールギャグの隙間から垂れるよだれも抑えることが出来ませんでした。


三人のミストレス 26