2021年6月27日

肌色休暇一日目~幕開け 20

 「夕方の大露天風呂でシヴォンヌさんだっけ?あのハリウッドおっぱいの人に引き止められてお願いされたのよ。半額以下、いえ四分の一の料金でいいから形だけでも今夜フリの宴会が入ったことにしてくれないか、って」

「四分の一っていうのは宿の取り分らしくて、でも臨時に宴会に呼ばれたっていう連絡が宿から行けば後日いくばくかのチャージバックと実績ポイントが貰えるらしいの。事務所での待遇も上がるし」

「あの子たちって日銭商売じゃない?そのくらいの額なら領収証貰っとけば福利厚生か接待の経費で落とせるし、まあいいかなって三分の一で手を打ったの」
「あの時点でも女将さんやキサラギさんには充分よくしてもらっていたし、ね?」

 準備しましょうか、とおっしゃるわりにソファーに腰掛けてワイングラスを傾けるだけのお姉さま。

「あちらお三人と私たちふたり、で宴会ですか?」

「ううん、昨夜大浴場で知り合った連泊OL四人組にも声かけるらしい。だから総勢…4たす3たす2…つまり九名の女子会」

 全裸でお姉さまの前に立った私を見上げつつ、わざとらしくコミカルにお姉さまがおっしゃいました。
 意外にお酒の酔いがまわられているのかもしれません。

「でもでも、私、この格好で行くのですか?」

 まったくもう、お姉さまのお考えはまったく予測不能と少々呆れながらも、女性九名での女子宴会とお聞きして邪な期待にムラムラしてくる私のふしだらなからだ。

「あ、そうだった。いいんじゃない?どうせ直子は虐められるんだし。あの子たちも温泉でのイジりじゃ不完全燃焼で、そのリベンジってとこもあるだろうし」
「あ、でも最初から全裸じゃ面白味に欠けるかな?イジられて辱められながら虐められてとんでもない痴態を晒すのが直子の真骨頂だし」

 ムラムラがゾクゾクへと進化してしまうようなお言葉をくださったお姉さまが立ち上がられ、壁際のご立派な総桐箪笥へと近寄られます。

「キサラギさんが確か、特別にここに、って…」

 真ん中辺の抽斗を開けられて何かビニール袋をふたつつまみ出されました。
 見ると、没収されちゃった浴衣と同じようなお色柄の浴衣?と赤いおふんどし?
 でもふたつとも以前のと何かが違う気も…
 お姉さまがビニール袋をお破りになられ、中の布地を引っ張り出されます。
 
 やっぱり赤いおふんどし…でも何か見た目の質感が…
 お姉さまが広げられた赤い布片は、明らかに先ほどのものとは違っていました。
 全体的にヒラヒラ頼りない感じ。
 薄っぺらくて透け感まで感じる、この素材はシルクかしら?

 浴衣のほうは広げてひと目で違いがわかりました。
 丈が短い、と言う生半可なものではなく、おそらく腿の付け根すぐ下ぐらいまでしか届かない短さです。
 浴衣と言うより半纏?ハッピ?
 帯も付いていて、お色柄も大露天風呂に行くまで着ていたものと同じではあるのですが…

「本当にここの人たちって至れり尽くせりね。キサラギさん、直子のこと、あたし以上にわかってらしゃる」

 上機嫌なお姉さまが私の顔を覗き込んできます。

「あたしが着せてあげるから、その前にトイレに行って出すもの出してきちゃいなさい。終わったらビデでちゃんとキレイに洗いなさいよ」

 背中を軽くポンと押されておトイレへ。
 出すもの出して、ってお浣腸もしておけっていうことかしら?
 でもお浣腸薬、持ってきていないし…

 訝りながら便座に座ります。
 ほどなくオシッコが、予想より随分長く出ていきました。
 お酒飲んだせいかな?

 一度流してから念の為、んっ、と力んでみましたが、固形物が出たがっている気配はありません。
 水流をビデに合わせ膣口を洗浄、右手を股間に潜り込ませて自分で陰唇を押し広げ念入りに洗いました。
 水流が時折クリットをヒットして、そのたびに小さくンゥッ。
 最後に強めの水流でお尻の穴と周辺も念の為の洗浄。

 おトイレから戻るとお姉さまはソファーでメイクの真っ最中。
 と言ってもファンデし直して眉と目元、口元をチョチョイと弄るくらい。
 それだけで艶っぽさ数倍増しなのですから、さすが私のお姉さま。

「じゃあ、あたしの前に立って」

 お姉さまがコンパクトミラーを覗き込んだままでおっしゃいます。
 お化粧中なお姉さまの前に全裸で立ちはだかる私。
 両手が自然に後頭部へ行ってしまうのは条件反射なのか、はたまた一種の刷り込み現象なのか。

 やっとお顔を上げてくださったお姉さま。
 すぐ目の前に私の剥き出しなアソコ。

「本当に直子って、見事な上付きよね?こうして明るいところで間近であらためて見ると、しみじみそう思うわ」

 今更なことを今更しみじみおっしゃるお姉さま。

「そんなふうにただ立っているだけで、割れ始めからクリの頭巾まで丸見え。その上、直子のクリはすぐ腫れちゃって、すぐ頭巾も脱いじゃうし」
「毛があればもうちょっとはマシなのでしょうけれど、自分の意志で失くしちゃったのでしょう?本当に恥ずかしいマンコ、って言うか、恥ずかしがりたいヘンタイのマゾマンコ、って感じよね?」

 イジワルい笑顔なお姉さまからの唐突なお言葉責め。
 ビデでせっかくさっぱりした粘膜がジワリと潤むのがわかります。

 お姉さまが赤い布片を手にゆっくり立ち上がられたので、私は一歩退きます。
 私のウエストがお姉さまの両手で挟まれて、赤くて細い紐が縛り付けられます。
 お尻のほうから股下をかいくぐってきた布片が下腹部の前に垂れ下がり、再度赤いおふんどし姿の完成。

 布の肌触りがさっきのものとは全然違います。
 薄くて軽くてしなやかで、逆に言えばとても頼りない感じ。
 更に今度のやつは前垂れ部分がとても短くて、赤い布地が作るVゾーンの先端までも届いていないみたい。
 その短い前垂れ部分をお姉さまがギュウギュウ引っ張られます。

「あんっ、あぁんっ」

 お尻の割れスジに沿って覆っている布片が絞られて紐状となり、割れスジにクイクイ食い込んできます。

「これはさっき、おっぱいを隠した罰。命令違反分のお仕置きね」

「えっ?私、フロントでもここでも、頑張っておっぱい隠しませんでしたよ?」

 とても恥ずかしくて何度も隠そうとは思ったけれど隠さなかったのは事実ですから、控えめに抗議してみます。

「何言ってるの?その前よ。正面玄関入って三和土で草履からスリッパに履き替えるとき。仲居さんの前で咄嗟におっぱい庇っていたじゃない?」

 冷たいお声のお姉さまが、やっと前垂れを引っ張るの止めてくださいました。
 お尻部分の布が完全にTバック状になっているのがわかります。
 たぶんお尻の穴さえ隠せない、か細い紐状に。
 剥き出しの尻たぶをペチンと軽く叩かれます。

「あんっ!」

「今の口答えもお仕置き対象ものね。後で何か考えるから」

 細めた瞳で冷たくおっしゃり、つづいて浴衣?を手に取られます。

 袖を通してすぐにわかりました。
 それはまさしくハッピでした。

 丈は両腿の付け根スレスレ。
 帯を締めるとその裾がもう数センチ上がり、前垂れで隠しきれない赤いVゾーンまで覗きそう。
 おまけに胸元のVゾーンも浴衣よりルーズなので、おっぱいの谷間がこれみよがしに見えています。

「あら、色っぽくていいじゃない?いかにも、the温泉街、って感じ。じゃあ最後の仕上げね」

 お姉さまが櫛で髪を梳かしてくださり、眉と目元をチョチョイ。
 唇にだけ幾分グロッシーな紅をさしていただき、おめかし終了。

 お姉さまが私のハート型ポシェットにご自分と私のスマホとカッパさまこけしを突っ込まれ、ご自分でお持ちになります。
 時刻は夜の8時40分。
 お姉さまに手を引かれお部屋を後にしました。

 お廊下には相変わらずジャズピアノの調べが低く流れています。
 やがて十字に交差したお廊下をそのまま真っすぐに進むとつきあたり。
 左側のお部屋の入り口に、個室宴会場、の木札。

「ああ、ここね」

 横開きの引き戸をスーッと開けるとそこは沓脱。
 お草履からスリッパに履き替え、一段上がった板の間の重そうな鉄製ぽいドアを開けます。

「ああ、やっと来たー。もう先に始めちゃってるからねー」

 黄色いお声にお出迎えされてお部屋の中を見ると…
 
 えんじ色の絨毯が敷き詰められた12帖くらいの洋間。
 壁際にシルバーグレイのソファーがLの字型に並び、その前に大きな楕円形のテーブル。
 お部屋奥がステージ状になっていて、大きなモニタースクリーンとカラオケの機械。

 宴会場とお聞きして、畳敷きのお座敷大広間を予想していた私はびっくり。
 まるで都心の大きめなカラオケルームと言うか、照明が少し薄暗いこともあって洒落たカラオケバーみたいな雰囲気。

「このおふたりが、さっきから話題になっているレズビアンカップルの、ですのちゃんとそのお姉さまね」

 金髪のカレンさまのハスキーなお声が私たちをご紹介してくださいます。

「それでこっちの4人組が隣の県で製薬会社の営業職をされてるOLさん傷心慰安旅行、卯月の間の御一行様。左からスズキさん、コガさん、ミドリカワさん、サノさん」
「うづきの間、ってなんかいやらしくね?」

「おお、よく名前覚えてるねぇ。さすがベテランお水っ!」

 OLさまのおひとりから混ぜ返されるカレンさま。
 Lの字型ソファーの一辺に、オレンジ色、黄色、ピンク色、赤色の旅荘ご用意な浴衣をそれぞれ召されたOLさま四名が並んで座られています。
 L字のコーナーにコンパニオンのカレンさま、サラさま、L字が曲がってシヴォンヌさまと座っていらっしゃるので、そのお隣にお姉さま、私の順で着席しました。

「それじゃあメンツも揃ったし、もう一度カンパーイっ!」

 カレンさまの音頭でみなさまそれぞれ飲み物を高く掲げます。
 シヴォンヌさまがワイングラスにおビールを注いで回してくださったので、それを持ってとりあえずカンパーイ!

 ひと口飲み干してから、あらためて周囲を観察します。
 スピーカーからは私があまり詳しくないJポップの軽快な男声曲がうるさすぎずな音量で流れています。
 どうやらモニタースクリーンの画面と連動しているみたい。

 コンパニオンのお三かたは、さっきお部屋でお見かけしたサラさまがおっしゃった通り、半袖ミニスカートのセーラー服姿でメイクも派手めにバッチリ。
 お三かたとも胸元に赤いリボンを結ばれてキュートでもあるのですが、やっぱり何か異様な感じでもあります。
 何て言うか、行ったことはないけれど映画や写真で見る、夜のお酒のお店のオネーサマがた、という雰囲気。
 
 とくに比較的大柄なシヴォンヌさまにはサイズが小さ過ぎたのでしょう、布地がパツパツなボディコンシャスに貼り付いてしまっていて、そのグラマラスな曲線が乱暴なお色気を振り撒いています。
 テーブルに隠れて見えませんが、お三かたとも先ほどのサラさまみたく下にスウェットも穿いておられないでしょうし、テーブルの下では短すぎるスカートから下着が丸見えなことでしょう。

 大きな楕円テーブルの上にはクラッカーやチーズ、乾き物が乗ったオードブルの大皿二枚と、野菜ステイックのグラス、それにワインクーラーが3つ。
 アイスペールがいくつかとおそらく缶ビールや缶酎ハイが入っているのでしょう銀色のクーラーバッグが3つ、その脇に伏せられたジョッキやコップ、ワイングラスがたくさん。
 カラオケステージ前には早くも潰された500ミリの缶ビール缶酎ハイの空き缶が数個、大きめなコンビニ袋にまとめられています。

 サラさまカレンさまがOLさまがたのお相手を、シヴォンヌさまがお姉さまのお相手を賑やかにされ、お楽しげにご笑談。
 OLさまがたは色とりどりの酎ハイやカクテル、サラさまカレンさまはおビール、シヴォンヌさまは冷酒、お姉さまは白ワイン。
 みなさまお夕食を終えてすぐなのでしょう、テーブル上のおつまみには殆ど手をつけておられません。
 
 半開きになったクーラーボックスの中にシードルの小瓶をみつけ、私はそれに切り替えます。
 新しいグラスに注いでフーッとひと口飲み下してから、あらためて右斜めにおられるOLさまたちのほうを盗み見ます。

 ご年齢は…お姉さまよりちょっと下…かちょっと上くらい?
 メイクは申し訳程度だけれど、それは女子会と割り切られてのご油断だと思います。
 四名さま全員、見事に暖色系の浴衣を選ばれていて、その一角がとても華やか。

 目立つほど髪を明るめに染めておられるかたもおらず、カレンさまたちが醸し出されるギャル感とはあまり馴染みそうもない、意識高い系まではいかないまでもSNS映えにはこだわりを持たれておられそうな、トレンディなオフィスレディさまがた?
 黄色い浴衣のボーイッシュヘアな女性が一番落ち着いていらっしゃるぽくて、その座の中心的リーダー。
 ピンク色の浴衣のソバージュヘアの女性が何となくお元気が無い感じ。

 ときどきそこかしこから私へ盗み見の視線を感じつつ、何となくシラッとした雰囲気の女子会時間が過ぎていきます。
 ロリータなサラさまが幾度となく意味ありげな視線を私に投げてくださるのですが、かと言ってそれ以上の進展は無く、私にはどなたも話しかけてくださらず、時間とお酒だけが喉元と空間を過ぎていきました。

「ねえ?もうお酒も飽きちゃった。あんたたち宴会コンパニオンなんでしょ?なんか芸でもやって盛りゃ上げてよぅっ!」

 口火を切られたのは、私から視て一番右端のオレンジ色の浴衣の女性。
 ショートワンレングスの髪がカッコいい少しグラマラスな姉御肌ふう。
 少し呂律が怪しいのはご酩酊のせいでしょう。

「芸たって、うちらピンキー専門だしさ…んじゃあ、野球拳でもしてみる?あとはツイスターゲームとか」

 気づかないくらいの苦笑いを一瞬、浮かべられた金髪のカレンさまがお愛想笑いでお相手されます。

「えーっ、何言ってるの?女同士でハダカになって、くんずほぐれつして何が面白いのよ?」
「そうそう、うちらおたくらのハダカ、露天風呂でイヤっていうほど視たし視られたし」
「おっぱい自慢でもしたいの?そりゃあうちらはレーナ覗いて全員ヒンヌーですよーだ!」
「野球拳やるんなら板前の松ちゃん連れてきて。松ちゃん相手なら素っ裸にひん剥いてやるっ!」

 OLさまがた一斉の大ダメ出し。
 そっかー、オール女子同士だと一般的にはそういうご反応なんだ…
 と、妙にお勉強になっている私。
 シードルをグイッと飲み干します。

「んじゃあカラオケでもする?」

 OLさまがたのダウナーな勢いに若干引き気味なカレンさまからの二の矢。

「ここのカラオケ、さっき見たら有料じゃん。二曲5百円、五曲千円って、何?」
「わたしら昼間、町まで出てカラオケボックスでさんざ歌い倒してきたっつーの。もう声ガラガラ」
「女だけで温泉宿に二泊なんて、するもんじゃないわねー。一泊目は目新しくていいとしても、すること無さすぎて、とっくに繁華街のネオンが恋しいわ」
「町に出ても遊んでいるのはカップルか女子供ばっかりだったし、イイ男軍団なんてどこにも転がっていないしー」

 ネガティヴなブーイングをここぞとばかりに撒き散らされるOLさまがた。
 コンパニオンお三かたも、もはや苦笑いを隠されようともされず、お手上げなご様子。

「んじゃあ開き直って、みんなでパンスト相撲でもする?…」

 やれやれ顔なカレンさまが開き直られたご提案をされようとされた、そのとき…

「それならみなさんに、面白いものをご覧いただこうかしら」

 スクッと立ち上がられたお姉さまが、みなさまからよく見えるテーブルの中央に、あるものをお置きになられました。
 それは私のスマホ。
 あんっ!いやんっ!
 
 間髪入れずにご自分のスマホからコール。

 …これが直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、視てください…

 恥ずかし過ぎる音声とともに浮かび上がる、私の恥ずかし過ぎるセルフくぱあ画像。
 いやらしい呼び出し音声は無情に三回繰り返され、ようやく留守電サービス音声に。
 私の中で被虐が、盛大に背筋を貫きました。

「ちょっと、今の声、何?この画像、何?」
「えっ?これが待受なの?この人の声とヌードだったの?」
「マゾですのってそういうこと?信じられないんですけど…」
「もう一回見せて、もう一回」

 にわかにお騒がしくなられたOLさま四名中三名さまとコンパニオンのお三かた。
 リクエストに快くお応えになられ、何度も私のスマホを鳴らされるお姉さま。

 …これが直子のマゾマンコです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり、視てください…

 凄い、自分でマンコ拡げてる、正真正銘露出狂のヘンタイじゃん、と私のスマホをおのおのの手に回しつつ、画面をしげしげと眺められるみなさま。
 決まって最後に実物の私のほうへと、信じられないというふうな視線を向けられます。
 マゾマンコがキュンキュンわなないてしまう私。

 そんな中でピンクの浴衣のソバージュヘアの女性だけが、私の顔を射抜くような、挑戦的なお顔で睨まれていました。

「今、ナオコ、って言ったよね?」

「は、はい…」

 威嚇そのものな射すくめられる視線に気圧されて、ちょっと掠れたお返事。

「てめーっ!」

 黄色いお声とともにテーブル上の飲み物がこぼれる勢いで立ち上がられました。
 先ほどまであんなにお元気無さそうでしたのに…


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