直子のブログへお越しいただきまして、ありがとうございます。ここには、私が今までに体験してきた性的なあれこれを、私が私自身の思い出のために、つたない文章で書きとめておいたノートから載せていくつもりです。
2013年5月19日
独り暮らしと私 09
ここはまだ宇宙船の中。
一回目の人体実験が終わって、宇宙人さんからお食事をふるまわれることになりました。
ただし、たとえお食事タイムと言えども、その最中にも私に羞恥オーガズムオーラを出させたいと考える、ご自分の健康増進に貪欲な宇宙人さん。
そのためにセッティングされた、恥辱のランチタイム。
キッチンに戻った私は、午前中にスーパーで買ったゴーヤを1本のままよーく水洗いしてから水を切り、トレイに載せました。
それから、余ったホイップクリームが入ったボウルと、皮を剥いていないバナナもよく洗って1本トレイに載せてベッドルームへ移動。
シーナさまのオモチャ箱から選りすぐって別に保管している、お気に入りグッズ袋を漁り、重め太めな鎖と手錠を一つ、同じトレイに載せました。
そのトレイをおっぱいの下くらいに両手で持って、しずしずとバスルームへ。
トレイに載っているものたちを見ているだけで、下半身が期待で熱を帯びてきました。
スープボウルの脇にトレイをそのまま置いて準備完了。
鏡に映っているエンジ色の首輪の私を、もうひとりの私が淫らな瞳で見つめています。
「ショクジダヨ、スケベマゾオンナ!」
宇宙船内の別のお部屋。
湿気のある少しジメジメした大理石風タイル張りのお部屋に放り込まれた私の首には、いつの間にか首輪みたいなものが巻かれていました。
宇宙人が私の意識をコントロールするための器具かもしれません。
お部屋には、これもいつの間にか、あの異国美人さんが一緒でした。
私の教育係として呼び寄せられたらしい彼女も、転送されてきたのでもちろんオールヌード。
どこかのえっち漫画家さんが精魂込めて描き上げたような、見事なボンキュッボンのプロポーション。
ほんのり日焼けした素肌のバストと下半身にだけ、細く紐状に残るかすかな日焼け跡がすっごく卑猥です。
「ナニジロジロミテル?ホントニスケベオンナダナ」
お尻をバチンとぶたれます。
「ああんっ!」
さっきとうって変わって、異国美人さんの言葉遣いがずいぶんぞんざいになっています。
「オマエハスケベマゾオンナダカラ、ランチモ、ドッグスタイルデ、レイダウンシテタベル。テヲツカウ、ダメネ」
右手の人差し指をクイッと曲げて、そばに来るように、のジェスチャー。
恐る恐る近づきます。
手に持った鎖をジャラジャラ言わせて、邪悪な笑みを見せつける異国美人さん。
私は鏡の前に立ち、股縄をする要領で鎖を下半身に巻きつけ始めました。
お腹から背中のほうへとウエストに巻きつけから、背中側で鎖が交差するお尻のスジ上あたりで結び目を作って鎖の向きを変え、垂直に垂れ下がる鎖をそのまま両腿の間を通して前へ戻し、おへそのあたりを横に通る鎖に再度くぐらせました。
鎖の余った部分がアソコの前に垂れ下がる形。
鉄鎖ふんどしの出来上がりです。
それから、まず左手首に赤いエナメル手錠の片方を嵌めました。
その左手で股間に垂れ下がっている鎖の真ん中へんを持った後、両手をお腹の前で合わせ、手錠のもう片方を右手首に嵌めました。
左右の手錠を繋いでいるチェーンは5センチくらい。
そのチェーンに余った鎖の端のほうをでたらめにグルグル巻きつけます。
これで、手錠と鎖が繋がった状態になりました。
ただ、今嵌めたエナメル手錠は、手首に巻きつけてマジックテープで留める式のものなので、その気になれば自分でバリバリッと容易にはずすことが出来ちゃう代物。
お手軽に拘束感を味わいたいとき、よく使っているものでした。
「ユー、ビッチスレイヴ、ハンズアップ!」
ご命令通りに両手を挙げた全裸の私の腰に、異国美人さんが手馴れた手つきで太い鎖をふんどしみたいに巻きつけました。
「オマエハドッグダカラ、チェインデツナイデ、ニゲラレナイニスル」
余った鎖の端を持ってクイッと引っ張る彼女。
「ああんっ!」
私のおへそからアソコを通過してお尻に至る冷たい鎖が、陰の唇をこじ開けてグイグイ食い込んできます。
「ああん、いやんっ・・・」
「ハハッ。コレハ、オマエノシタノクチノゴチソウダ。ウレシイダロ?」
鎖をクイクイしながら、上に挙げていた私の両腕を乱暴に掴んで下ろし、瞬く間に手錠をかけられました。
「サア、タベロ。シッダウン!イータァップ!」
背中を押されて、よろめくようにスープボウルの前にひざまずきます。
今まで見たことも無い不思議な食べ物。
「ゼンブノコザズタベタラ、コッチノクチニモ、モットイイモノヤル。ゴホウビダ」
私の股間を這う鎖をクイクイ引っ張りつつ、彼女の視線がトレイの上のゴーヤを捉えていました。
スープボウルの手前、バスルームの冷たいタイルの上に正座している私。
その向こうには、私の姿を映す大きな鏡。
両手は手錠で拘束され、その手錠から伸びた鎖が股間へとつづいています。
腕を胸の前くらいまで上げると、たわんでいた鎖がピンと張って、股間の唇に食い込んできます。
「いただきます」
小さく言ってから、スープボウルに顔を近づけようと、膝立ちで上体だけ前へ傾けていきます。
前のめりの上半身を腹筋だけでは支えきれなくなってバランスが崩れ、まず拘束された両手がスープボウルのすぐ左隣に腕から着地しました。
四つん這いでお尻だけ高く突き上げた、いやらしい格好。
手錠と股間との距離が今までに無く開き、その間を繋ぐ鎖が張りつめて股間に食い込み、閉じていたワレメを強引に押し開きました。
「ああーーっ!」
閉じ気味だった両膝が知らずに大きく開き、鎖がますます深くめり込んできます。
幸い、溢れるほどの蜜が潤滑剤となり、鎖が擦れてもたいして痛くはなかったのですが、小さな唇もこじ開けられ、粘膜に直接当たっているのがわかりました。
それどころか、熟しきって外へ飛び出していたつぶらな果実が、ちょっと動くたびに、鎖のデコボコにズリズリ翻弄されちゃっています。
「あんっあん、だめぇーん」
こんなんじゃ、お食事どころじゃありません。
両手を手前に引き寄せ、鎖の張力を緩めました。
とりあえずはまず、食べるほうが優先です。
こんもり盛られたホイップクリームを、舌を思い切り伸ばしてペロリとすくい上げました。
はあんっ、おいしー。
甘くって、フワフワやわらかくて。
やっぱりちゃんと、お腹へってたみたい。
最初は恐々だったのですが、やがてスープボウルに顔を突っ込むように、しばらく夢中でクリームだけベロベロ舐め上げました。
クリームを舐め、スープボウルの縁を舐め、立っているバナナの側面を舐め、自分の口の周りを舐め。
そうしているうちになんだかどんどん、狂おしい気持ちになってきました。
四つん這いになって、手を使わずに食べるお食事。
何て言ったらいいのか、野性的な感情?
性的なコーフンにも似ているような、動物的な昂ぶり。
上目遣いで鏡を見ると、床にひれ伏した自分の顔のあちこちに白いクリームがついています。
ほっぺ、鼻のアタマ、あご、おでこ、髪の毛にも・・・
顔が汚れるのもおかまいなしに、口だけでものを食べる自分の姿。
お尻だけ高く突き出して、これって後ろから見たら絶対、広がったアソコも肛門も丸見えのはず。
そんな自分のあさましく恥ずかしい姿に、もっと辱めて欲しい、むちゃくちゃにして欲しい、っていうマゾの性分がいっそう駆り立てられます。
同時に、感情がどんどん野生的になってきて、ウガーッって、意味も無く吼えてみたい気分。
夢中で舐めていたらいつの間にかピチャピチャピチャ、舌がミルクに届くようになっていました。
ミルクを舌だけで飲むのって、すっごくまどろっこしいんです。
一度で口の中に入る量はごくわずか。
何度も何度も舌ですくい上げなくてはなりません。
その行為に段々イライラしてきて、わざともっと大きな音が出るように舌を鳴らして舐めつづけます。
そしてまた、このピチャピチャというお下品な音が、凶暴な感情をさらに煽ってくるのです。
私はただのケモノ。
食欲も性欲も、したいときにしたいようにしたいだけ。
もはや理性は、遠い宇宙の彼方へ完全に消え去っていました。
気持ちの昂ぶりがはっきりと、性欲にも繋がっていました。
ミルクをピチャピチャ舐め上げながら、拘束された両手をジリジリと前へ滑らせて鎖の張力を復活させます。
アソコに食い込んでくる鎖をより奥へと迎え入れるように、上下左右に腰を振り始めてしまいます。
冷ややかな鎖に粘膜とつぶらな果実を蹂躙されながら、お皿をベロベロ舐め回し、立っているバナナをあんぐりと咥え込み、そのままムシャムシャと歯を立て、ゴックンと喉を鳴らして咀嚼します。
一つ食べたらすかさず次の獲物へ。
バナナが全部なくなったらスープボウルに顔を突っ込み、キスするみたいに尖らせた唇でふやけたシリアルもろとも、残りのミルクをチュルチュルと音をたててすすりこみます。
シリアルの最後の一かけらまでキレイに舐め上げて、スープボウルが洗い立てみたく真っ白のツルツルになったとき、食欲は消え失せ、私のからだは、性欲だけの塊となっていました。
高く突き上げた腰を絶え間なく上下に動かし、お尻の割れスジに沿って張りつめている鎖をヌルヌル滑らせます。
上半身も床を擦り、へばりついたおっぱいがタイルを磨き、尖った乳首が刺激してもらおうとタイルの境目を探していました。
「ふーんっ、ぅふーんっ」
ああーんもう・・・早くイっちゃいたい・・・
身悶えしながら目を閉じて、異国美人さまのごほうびを待ちわびます。
「ユー、クレイジービッチ!オオサワギシテ、ホントニドッグミタイダナ。ハズカシイオンナダ」
うすら笑いの異国美人さまに鎖をグイグイ引っ張られ、私はそれに合わせてワンちゃんみたいに、しっぽならぬお尻を激しく振っています。
「ホラ、ゴホウビダ。コレガホシイカ?」
目の前でプラプラ、ゴーヤを振られます。
「コノビターメロン、オマエノシェイヴドプッシーデタベロ。オンザバック!」
異国美人さまのしなやかな素足に腰の辺りを軽く蹴られ、私は仰向けになりました。
「デモ、コレハビターダカラ、スコシスイートニシテアゲルヨ」
異国美人さまは、いったんゴーヤをトレイに戻し、代わりにクリームの入ったボウルを手にしました。
ボウルに残ったホイップクリームをホイッパーですくい、仰向けの私のからだにポタポタ垂らし始める彼女。
私のおっぱいがみるみる、白く染まっていきます。
ホイッパーごとクリームを肌になすりつけられ、ホイッパーのワイヤーが固くなった乳首をピンピン弾きます。
「ああん、やめてくださいぃ、いたいですぅー・・・」
バスルームのタイルに仰向けになった私は、手錠の両手でボウルをつかみ、自分のからだにトロトロとホイップクリームを垂らしました。
おっぱい、おへそ、お腹、土手・・・
ボウルが空になったらホイッパーで、肌にクリームをでたらめになすりつけます。
バルーン状のワイヤーが私の肌をヌルヌル滑り、その無機質な感触にからだがビクンビクン反応してしまいます。
おっぱいの頂上をシャカシャカすると、乳首が弾力のあるワイヤーにプルプル弾かれてどんどん尖ります。
土手のクリームをホイッパーですくい取り、鎖をずらしてホイッパーの頂上部をアソコの入口に直に押し付けます。
私の蜜とクリームが混ざり合ってヌルヌルベトベト。
直径5センチくらいのホイッパーがツルっとアソコに入っちゃいそう。
もちろん、萼から飛び出たつぶらな果実はワイヤーの餌食。
横殴りに蹂躙するとすっごく気持ちいい。
「あんっ、あんっ、あんっ!」
手錠で両手を拘束されているので、一度に一箇所しか責められないもどかしさ。
異国美人さまにおねだりして、そろそろフィニッシュを迎えさせてもらおう。
私の蜜とクリームとのブレンド味がついたホイッパーをペロペロ舐めながら、目をつぶりました。
*
*独り暮らしと私 10へ
*
2013年5月12日
独り暮らしと私 08
最初にキッチンの水切り棚の上にバターナイフとアイストングを発見。
ベッドルーム兼お勉強部屋の机の上で50センチ定規とルレット、アイマスクを発見。
バスルームの鏡横の棚に電動歯ブラシ2本発見。
刑事さんが洗面所であきらめてくれて良かった。
電動歯ブラシは、お揃いのデザインのブルーと赤で、もし彼女がこれをみつけたら、あらぬカレシ疑惑が確定しちゃうところでした。
今までの発見場所を見ると、どうも私は、本来それがあるべき場所、に置いてごまかそうとしているようです。
木は森に隠せ、というやつですね。
それならって、サンルームに行ったらやっぱり、洗濯バサミ入れのバスケットの一番上に、私がお洗濯物には絶対使わない、おびただしい数の木製洗濯バサミがこんもりと山になって溢れ出ていました。
そう言えば洗面所から戻るときにひとりがこれを見て、
「わー、木の洗濯バサミって、珍しいよね今時」
って言われてドキンとしたことを思い出しました。
「うん。形が可愛いな、と思って通販で思わず買っちゃった」
って、ごまかしました。
本来あるべき場所が無いものたち=見られたら言い訳出来ない恥ずかしいオモチャたち、は、ウォークインクロゼットに吊るされたいろんなお洋服のポケットから続々と出てきました。
リモコンローター3つ、クリットローター、コントローラー、ほぼ円錐形バイブレーター、鎖付きの手枷足枷・・・
麻のロープと長い鎖はまとめて、台に乗らなければ届かないクロゼットの一番上の棚に突っ込まれていました。
でもこの隠し場所は、今考えると危なかったかもしれません。
女子同士は、ねえクロゼット見せて、みたいな展開になることもありますから。
それで、ちょっと着てみていい?ってなったら・・・
もっとも、このときのお友達はアニメやマンガのお話で趣味が合って意気投合したお友達で、ファッション関係のお話はほとんどしていませんでしたから、たぶん大丈夫って思ったのでしょう。
そして、最後までみつからなかったのが、シーナさまからいただいたばっかりのチョーカーでした。
これまでの隠し場所パターンから言って一番可能性ありそうなクロゼット内の、全部のお洋服の全部のポケットを探ってみてもありませんでした。
まだ捜索していなかったバルコニーも隅から隅まで探し、アクセサリー入れの中身を全部ぶちまけ、家中の戸棚や収納をすべて開けて探し、納戸の奥深くに隠してある私とシーナさまのオモチャ箱の中身もそれぞれ総点検し、トイレもバスルームも、家具と壁の隙間も全部探ったけれどみつかりませんでした。
チョーカーが入っていた立派なケースだけは、空のまま私の机の鍵がかかる抽斗に保管されていました。
素敵なチョーカーが失くなってしまった事はもちろんショックでしたが、何よりもプレゼントしていただいたシーナさまに申し訳ない気持ちで一杯でした。
お気を悪くされて、私とはもう遊んでくれなくなっちゃうかもしれない・・・
そんなふうにウジウジ考えて、あんなに旺盛だったムラムラも嘘のように萎んでしまいました。
不幸中の幸いは、シーナさまがしばらくお忙しくて、このマンションにいらっしゃらないこと。
このお部屋中のどこかに絶対あるはずだから、シーナさまがお戻りになるまでに絶対みつけよう。
みつからないうちにシーナさまに聞かれたら、全部正直にお話しよう。
そう覚悟を決めて、ヒマがあればいろいろ探していたのですが、なぜだかこの洗濯バサミのバスケットだけは、探し直していなかったのでした。
早々と木製洗濯バサミがみつかったことで、無意識のうちに捜索範囲から除外してしまったようでした。
だけど、何故チョーカーだけ、洗濯バサミバスケットの奥深くに押し込んだのだろう?
自分の行動なのに、その理由がまったく思いつきません。
ま、いっか。
そんないわくつきのチョーカーがみつかって、私は心の底からホッとしていました。
これがみつかっただけでも、がんばってお洗濯した甲斐があったというもの。
全裸家政婦生活することを決めて良かったー。
ホッとしたせいなのか、なんだか少しお腹が空いてきた気がしました。
私は、ムラムラの強いときはあまり空腹を感じない性質なのですが、今日は朝からいろいろやって体力もたくさん使ったし、このへんで栄養補給をしておいたほうがいい気もします。
時計は、すでに午後の1時を回っていました。
4回目の洗濯機さまのお仕事が終わっていたので、そのお洗濯物を干してから軽くランチをとることにしました。
ほぼ1ヶ月ぶりに再会出来た、シーナさまにいただいたチョーカー。
着けた途端に私のマゾ気質が目に見える形で顕われてしまうという、おそろしいアクセサリー。
バスケットの底から取り出そうとチョーカーに触れたらもう、一刻も早くそれを首に嵌めたいという願望にあがらうことは出来ませんでした。
そして嵌めた途端、私のからだがムズムズ疼き始めました。
全裸にチョーカーだけ着けて4回目のお洗濯物を干しながら、ランチタイムもマゾっぽくするべきだな、って考えていました。
首輪を着けたらからには、やっぱりワンちゃんスタイルということになるでしょう。
そう、SMの写真でよく見る、四つん這いになって手は使わず、お口だけで食べ物を摂取しなくてはいけない、屈辱的なお食事作法。
これも、やってみたかったけれどまだやったことがないこと、の一つでした。
お献立は当然ドッグフード?
でも、私はワンちゃんを飼っていないので、そんなものお家に置いてありません。
ていうか、あれって人間が食べても大丈夫なのかな?
そういうビデオで女優さんがお口に入れているの観たことあるけれど。
見た目は美味しそうにはとても見えないな。
ふと頭の中に、猫さんがうずくまってミルクをピチャピチャ舐めている絵が浮かびました。
そうだ、ミルクがいいかな。
ミルクにシリアルを浸して、あと、さっき買ってきたバナナを・・・
なんとなくイメージが湧いてきました。
メス犬じゃなくてメス猫になっちゃうけれど。
猫さんて、マゾっていうイメージではないな。
やっぱりワンちゃんのほうが、ご主人様には従順だからマゾっぽい。
どうでもいいことを考えながらお洗濯物を干し終え、すぐにキッチンに向かいました。
大きめのスープボウルを食器棚から出しました。
この大きさならバナナ2本でも大丈夫そう。
それから冷蔵庫を開けてホイップクリームの素を取り出し、別のボウルにあけてミルクを注ぎました。
何本かのワイヤーがまあるくバルーン状になっているホイッパーでシャカシャカシャカ。
シャカシャカすると、剥き出しのおっぱいがプルプル揺れちゃいます。
ホイップクリームが出来たので、次はバナナを剥きます。
2本剥いてそれぞれ真ん中で半分に切り、まあるいスープボウルの四隅に断面を下にして立てて置きました。
こうしておけば咥えて食べやすいはず。
スープボウルにミルクを半分くらいの深さまで注ぎ、お気に入りのあんまり甘くないチョコ味のシリアルをひとつかみ、バナナに囲まれた真ん中に投入。
仕上げに、さっき作ったホイップクリームを絞り出す用のビニールに入れて、全体に満遍なくニュルニュルニュル。
シリアルはすっかり隠れ、バナナも先っちょがちょっと見えるくらいになっちゃいました。
あらら、それでもまだけっこうクリーム、余っちゃった。
スープボウルにこんもり盛られたまっ白いクリームの山。
これをお顔で迎えにいったら、顔中クリームだらけになるでしょう。
コメディのテレビ番組でたまに見かける、パイ投げの犠牲者、みたいな自分の絵が頭に浮かびました。
うん、マゾっぽい。
さて、これをどこで食べましょう?
絶対に床を汚しちゃうことはわかっています。
どうせこの後お掃除もする予定だし、リビングでもいいかな。
でも、せっかくだから何の気兼ねも無く、とことんはしたなくなってみたい気もしています。
余ってしまったクリームを見て、思いついたこともあるし・・・
となると、後片付けが一番ラクそうな場所、床にお水が流せるバスルームということになります。
よーし、ランチの後はバスルームを先にお掃除することにしよう。
まだ手をつけていないお洗濯物も少しだけ残っていましたが、洗濯バサミも干すスペースも足りなそうなので、明日にすればいいや。
そうすれば明日も、洗濯機さまと遊べるし。
今作ったバナナ&ショコラミルクのクリーム添えマゾナオコ風をトレイに載せ、しずしずとバスルームまで運びました。
洗い場の大理石風な冷たいタイルの上に、スープボウルを直に置きました。
もちろん、食べている姿が壁に嵌めこまれた等身大の鏡に映って、それが自分でよく見える位置にです。
見慣れたバスルームに食べ物を置いただけで、なんだか非日常的な空間に変わったように感じられます。
ここで四つん這いになって、ミルクをピチャピチャ舐めるのか・・・
そう考えると、じわじわ感じてきてしまいます。
メニューは猫さん用ですが、あくまでメス犬マゾペットにこだわるためにも、首輪に付ける引き綱、リードが欲しいところ。
数週間前からシーナさまが置きっ放しにしている、シーナさまのオモチャ箱。
中身は自由に使っていいとお許しをいただいているので、チョーカーをいただいた日の夜に、確か鎖が入っていたはず、と探しました。
2メートルくらいの鎖が入ってはいたのですが、それはけっこう本格的な重め太めの鎖で、チョーカーに繋いだら華奢なチョーカーのほうが壊れちゃいそうな感じでした。
チョーカーに繋ぐのはあきらめましたが、私は、その鎖のえっちな別の使い道をすでに編み出していました。
バスルームからキッチンへといったん引き返す間に、屈辱のランチタイム妄想の方針が決まりました。
*
*独り暮らしと私 09へ
*
2013年5月11日
独り暮らしと私 07
チョーカーをケースからおずおずとはずします。
意外に重い。
金具の装飾がたくさん付いているから、そのせいでしょうか?
腕時計より幾分重たい感じ。
ビーズとパール周辺の細工模様がすごく細かくて刻んであって、確かに高級品ぽい。
「あっ、ベルトみたく巻きつけるんじゃないんだ」
ケースの台に隠れていて見えなかったのですが、着脱の方法はネックレスのように背中側の金属製の留め具でした。
デザインがベルト風で長さ調節の穴まで空いていたので、てっきり首に巻きつける方式と思い込んでいました。
留め具をはずして、肩にかかる髪を軽く払ってから、恐る恐るチョーカーを首にあてがいました。
「やってあげる」
シーナさまが席を立ち、私の隣の席に移動してきました。
二人並んで座る格好。
「背中を向けて」
座ったまま上半身だけをひねって言われた通りにすると、窓の外に顔を向けることになります。
窓の外はデパートのグルメフロア通路。
まばらですが、お買い物やお食事を楽しむ人たちが行き来しています。
ガラスにはうすーく、首に何かを巻かれている私の姿も映っています。
私は、目を伏せては上目で通路をチラッと見て、をくりかえして落ち着きません。
いまのところ私に目を留める人はいないみたいだけれど・・・
マゾの首輪を嵌められている私の姿。
心臓のドキドキが止まりません。
「出来た。サイズもあつらえたみたいにピッタリね。こっち向いて」
「はい・・・」
ゆっくりとシーナさまのほうへ向き直りました。
目が合うと、シーナさまが瞬間、息を呑んだように見えました。
それからしばらく、ふたりして無言で見つめ合っていました。
首輪をされる、ということを想像していたときに予想したほど、きつくも苦しくも無かったのですが、やっぱり首周りに形容し難い奇妙な圧迫感を感じていました。
マフラーやショールを巻いたときには感じたことの無い、異物感と言うか拘束感と言うか・・・
「あ、あの・・・どう、どうですか?似合ってますか?」
シーナさまがずっと何もおっしゃらないので、沈黙に耐え切れなくなって私のほうから聞いてしまいました。
「あ、うん。どう、って言うか・・・」
シーナさまは、私から目をそらして宙を見るようにしてから目を閉じ、返す言葉を探しているようでした。
なんだか少し動揺されているみたい。
「どう、って言う次元じゃないわ。あなた、似合い過ぎよっ」
小さく吐き捨てるように言って、再び私を見つめてくるシーナさまのお顔は、なぜだか怒っているみたい。
私を睨みつけるようにまっすぐに見ながら言葉をつづけます。
「さっき、わたしのほうに振り向いたときの、あのうっとりした顔は何?もう、マゾ丸出しじゃない」
「なんでこんなもの着けただけで、そんなにいやらしくなっちゃうの?呆れちゃう」
決して乱暴な調子ではなく、突き放すような冷ややかな口調。
数週間前に、このお声にたくさん虐められました。
この口調のときのシーナさまは、完全にSになっています。
「直子、今、濡らしてるでしょ?」
イジワルく私の顔を覗き込んできます。
「あっ、え、は、はい・・・」
さっきチョーカーを自分で首にあてた途端にキュンときて、シーナさまにうなじをさわられている間、ジワジワ溢れ出ていました。
「やっぱりね。わたしはまだまだ直子のこと、甘く見ていたみたいね」
「さっきあなたが振り向いたとき、わたし、この後の仕事キャンセルしようかって、一瞬本気で考えたもの」
「このまま直子をどっかのホテルに連れ込んで、思いっきり虐めて虐めて虐め抜きたいって」
「それくらいすごいドマゾオーラが出てた」
思いもよらないシーナさまのお言葉にびっくりすると同時に、それを言葉責めと捉えて疼きだすからだ。
ああんっ、たぶん私、今もどんどん、マゾオーラを出しちゃってる。
「だから、それはもうはずしなさい」
「えっ?」
「えっ、てさあ?そんなもの着けてマゾ全開の直子を一人で街に放り出せるわけないじゃない?」
「本当はこの後、ここでパンツでも脱がせて、首輪にノーパンでさよならまたねマゾっ娘なおちゃん、なんて別れようかと思ってたけど、そんなこと出来っこないわよ、今の直子見たら」
「今、直子の頭の中、いやらしいことで一杯でしょう?」
「それしている間中、気になって気になって、妄想しつづけちゃうに決まってるわ」
「それ着けたまま、そんなマゾオーラを街中に振りまきながら帰ってごらんなさい、ここは池袋だし、家に着くまでに何人のバカな男からちょっかい出されることか」
「それで直子の身に何かあったら、わたし、ゆりさまに顔向け出来なくなっちゃうわよ」
もう一度背中を向けて、チョーカーをはずしてもらいます。
窓ガラス越しの視界右端に、おかあさまらしい女性に手を引かれた幼稚園児くらいのフリフリドレスを着た可愛いらしい女の子が現われました。
私が気づいたときには、その子はもう私を見ていました。
珍しいものを見る興味津々のまなざしで、歩きながらずっと私の喉元を凝視していました。
私の目の前を通り過ぎたときは、バッチリ目が合ったので、私がうつむいて目をそらしました。
左端のほうへ消え去るときも、お顔だけこっちに向けてまだ見ていました。
視界から消え去る寸前、こちらを指差して女性に何か言ったようでした。
シーナさまがチョーカーを元通りケースに収め、パチンと金具を留めました。
「そろそろ時間だからわたしは行くけれど、直子はもう少しここにいて気持ちを落ち着けなさい」
「えっちなことを考えちゃだめよ、いい?」
「ここを出たらトイレに行って、アソコをビデで丁寧に洗って、お化粧を念入りに直してから帰りなさい。わかった?」
「・・・はい」
「それと、そのチョーカーは、わたしかゆりさまが一緒じゃないときは、絶対着けて外出しないこと。着けていいのは当分直子の家の中でだけ。いい?これも命令だからね」
「今晩電話するから」
そう言って立ち上がり、私の頭を軽く撫ぜるとパッと伝票を取って、スタスタ歩いて行ってしまいました。
シーナさまに言われた通りの手順をちゃんと踏んで、デパートを後にしました。
音の出ていない携帯音楽プレイヤーのイヤホーンを両耳に突っ込んで、うつむいて足早に繁華街の雑踏を抜けました。
お家について、すぐにでももう一度チョーカーを着けてみたかったのですが、着けたら最後、歯止めが効かなくなってしまうのがわかっていたのでグッとがまん。
学校の課題やお夕食を手早く済ませ、あとはもう寝るだけとなった夜の7時過ぎ、さっきの服装のままリビングの鏡の前で着けてみました。
チョーカーの留め具を喉のところで留めて、それからグルッと後ろに回しても大丈夫なくらいの余裕が、チョーカーと首の間にありました。
着けた途端に私から発せられるというドマゾオーラ。
自分で見てもよくわからないけれど、鏡の中の私はなんとなく普段より従順そうに見えなくもない、かな?
でもそれって、首輪を着けたから囚われの人っぽくなったていう、イメージからくる連想ですよね。
いずれにせよ着けた途端に、さっきのティーラウンジのときと同じように、私のからだが疼き始めたのは事実でした。
このリングに乳首を挟んだりラビアを挟む鎖が付けられる、って言ってたっけ・・・
その夜私は、久しぶりに自分のからだを本格的にロープでギッチリ縛っての、緊縛自虐オナニーに長時間耽りました。
夜の9時過ぎに携帯電話が震えて、着信を見るとシーナさまでした。
手錠で繋がれた不自由な両手でなんとか出ました。
出先かららしく、電話の向こうに街のざわめきが聞こえました。
何をしてるのかと聞かれたので、正直に、チョーカーを着けて緊縛オナニーをしています、と答えました。
「わたし、今夜からしばらく、そっちに帰れそうにないのよね」
シーナさまが電話の向こうで、本当に悔しそうにおっしゃいました。
それから数日後。
夏休み前最後の登校日。
学校帰りに、ゼミで仲の良いお友達ふたりと連れ立って池袋で映画を観ました。
観終わって、イタリアンのお店でおしゃべりしていたら成り行きで、おふたりがこれから私のお部屋に来る、ということになってしまいました。
「いいじゃなーい、ここから近いんだしー」
「うわー。なおっちの私生活って、チョー興味あるぅ。楽しみぃー」
さあ大変。
シーナさまからチョーカーをいただいた日以来毎晩、そのチョーカーを着けての自分虐めに精を出していました。
昨夜も、妄想の中のシーナさまにリビングでたくさん虐められてイキ疲れたように眠り、今朝は、シャワーなどをしていたら時間が無くなって、昨夜の後片付けをちゃんと出来ずに登校してしまったのでした。
「今すっごく散らかってて恥ずかしいから、ざっと片付けるまで悪いけれどちょっと待っててね」
4階の我が家のドアの鍵を開けながら早口でそう言って、返事も待たずに自分だけササッとドアの内側に滑り込み、ガチャンとドアを閉じてカシャンと鍵をかけました。
さあ、急げー。
リビングの床に転がっていたのは、ローター数個、洗濯バサミたくさん、ロープ、ルレット、チョーカー、アイストング、電動ハブラシ、長い定規、バスタオル、etc、etc・・・
5分間くらい家中をドタバタしてから、やっと玄関の鍵をカシャンとはずすと、
「ケーサツだ!動かないで!家宅捜索します」
まだ私がドアを開かないうちに向こうからグイッと開かれ、学生証を高くかざしたお友達がお芝居声で言って、はしゃぎながらおふたりが玄関になだれ込んできました。
「ひゅーひゅーひゅー!なおっちもスミにおけないねえ」
「なあに?ゆうべ男でも来てたの?通い夫?」
「別に隠さなくてもいいのにぃ。あたしたちの仲じゃない」
ニヤニヤ笑いで盛大に冷やかされます。
「ううん。そんなんじゃなくて、本当にすごく散らかってたから・・・」
「まあまあまあ。わたくしに任せれば、一発で犯人の嘘を暴いてやりますよ」
「へー、ここがなおっちの部屋かー。広いねー。セレブじゃん」
「うわーテレビでけー」
異様にテンションの高いおふたり。
リビングのあちこちを、もの珍しそうに見て回っています。
しまい忘れたものがないか・・・私は気が気ではありません。
「ところで奥さん、洗面所に案内していただけますか?」
さっきから刑事さん気取りのひとりが、またお芝居声で聞いてきました。
洗面所にお連れすると、
「ふーむ。歯ブラシはピンクのが一本だけ。おお、カミソリが!ああでもこれは女性用ですな」
それからキッチンの食器棚の中と冷蔵庫の中とランドリールームを見られました。
「おっかしーなー。男が出入りしてれば、このうちのどっかに痕跡があるはずなのになー」
「だから、散らかってただけなんだってー」
「まあ、いいや。今日のところは、そういうことにしておきましょう」
刑事さんがあきらめてくれたみたいです。
その後、デパ地下で買ってきたお惣菜やスイーツをつまみながらDVDを見たりゲームをしたり、ガールズトーク花盛り。
本当はいけないことなのですが、来る途中にコンビニで買ってきた甘いカクテルで異常に盛り上がってしまい、最後はいつの間にかリビングのソファーで各自眠りこけていました。
翌朝早くにおふたりが帰り、私はカクテルのせいか頭が痛くて、自分のベッドで本格的に就寝。
起きたら夕方近くになっていました。
まだ少しズキズキする頭で昨夜の宴の残骸を片付けていたら、その宴が始まる前にも、私一人で急いでリビングのお片付けをしたことを唐突に思い出しました。
ただ、何をどこにどう隠したのか、まったく思い出せません。
思い出そうとすると頭がズキズキ痛みます。
その日はそんな調子なのであきらめてゆっくり休み、翌日朝から、本格的な捜索に取りかかりました。
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