2024年3月17日

肌色休暇四日目~類に呼ばれた友 01

 翌朝、尿意を感じて起きると枕元のデジタルはまだ朝の6時40分。
 おトイレに行こうと起き上がると、お隣でご就寝したはずのお姉さまのスペースはもぬけの殻。

 あれ?お姉さまもおトイレなのかな?
 寝惚け頭で訝しみつつおトイレ前まで行っても鍵はかかっていません。

 ここでようやく不安を感じ始め、小用を足しながら、なぜお姉さまがいないのか、について考えます。
 どんどん不安が膨らんできて、済ませるや否やおふんどしも締め直さずそのままにおトイレを飛び出しました。

 まずは広い寝室をグルっと見回します。
 するとすぐに発見。
 リビングへ通じるドア脇のソファーに置かれたレポート用紙大の置き手紙。
 急いで駆け寄り目を通しました。

 My Dear NAOKO
 昨夜の片付けの手伝いをしてきます。
 シャワーを済ませて7時40分迄にホールに来ること。
 もちろん全裸で。首輪も忘れずに。

 昨夜の片付け、ということは私もお手伝いしに行ったほうがよいのでしょうか…
 でも、シャワーを済ませて、と書かれてもいるので、シャワーを浴びるのはおーけーみたい。
 それならば出来るだけ手早く済ませてからお手伝いに加わるのが得策と判断しました。

 あらためて洗面所に入り、まずは歯磨きと洗顔。
 それからもう一度おトイレに入って大きいほうを排泄。
 髪を濡らさないようにシャワーキャップを着けて浴室へ。
 全身に気持ち良い水圧を感じていると、昨夜のことが思い出されます。

 結局あの後、お尻花火をもう二回、やらされました。
 花火が六本あって二本づつですから計三回というわけです。

 二回目からはお尻をいやらしく揺らすことも命じられ、私は花火を挿したお尻を精一杯突き上げて上下左右にグラインドさせました。
 もちろんそうしながらも内側から伸ばした右手で肉芽を苛めることはやめず、たてつづけにイッていました。
 みなさま、わあキレイ、なんてはしゃぎつつキャハハと大笑いされていました。

 お尻花火の後、五十嵐さまはそのままテーブルに私を寝かせてのローソクプレイをやらせたがったのですが、中村さまの強いご反対のため却下。
 なんでも以前、あるM女さまにローソクプレイをシた後、そのM女さまが肌に付いた蝋をよく落とさずにシャワーを浴びたため排水溝を詰まらせて、修理に来られた業者のかたへのご説明で、とても恥ずかしい思いをされたそうで、後片付けが面倒臭いから、とにべ無くお断りされていました。

 結局、他に良い案もないので、そこでオナニーショーでもしていなさい、ということになり、もっと明るく照らし出されるようにとスポットライトが私の近くに配置し直されました。
 空になったなで肩のワインボトルが手渡されたのは、それをマゾマンコに突っ込めという意味でしょう。

 そして、見物の方々を飽きさせないように自分が今何をシているのかいやらしい言葉でご説明しつつ喘ぎ声も大きく張り上げて身悶えながらイキなさい、という五十嵐さまからのご命令。

 クリットイキで充分火の点いていた私のからだは、より深い膣中イキの快楽を貪欲に切望していたので、表向きは恥じ入りながらもそのご提案をワクワクで受け入れました。
 テーブルに仰向けに寝転んで両膝を立て、その中心に容赦無く空きワインボトルを呑み口のほうから突き立てます。
 ボトルを掴んだ右手はすぐに抜き挿しを始め、左手は大きく膨らんだ右乳首を捻り潰します。

 …あん、奥まで深く突き挿さっています…ひんやりしていて気持ちいいですぅ…直子はワインボトルさまに犯されて悦ぶヘンタイ女なんですぅ…
 …あぁん、奥まで届いてるぅ、イッちゃうぅん、みなさまぁイッてもよろしいですかぁ、ああん、イクぅ、イッちゃうぅぅ…

 ご命令通り自分の浅ましい行為を自分の口で説明しながらクネクネ身を捩らせてアンアン喘ぎます。
 目の前にはわざわざ椅子を移動されてこられた寺田さまと中村さま、私のマゾマンコ側には五十嵐さまと角田さまがそれぞれご親密に身を寄せ合われ、クスクスニヤニヤと薄笑いを浮かべて私の痴態を凝視されています。
 愛しのお姉さまだけはなぜだかお背中を見せて、大きなテーブルのほうを向かれて何かされていました。

 それでも、私の恥じ入るべき姿が好奇の目で視られている、という状況に私の被虐はヒートアップ、ボトルを乱暴に出し挿れしつつグングン昂ぶっていきました。

 …あぁん、またイキますぅぅ、イッちゃいますぅぅぅ…みなさまぁぁぁ、イッてもよろしいで、ぁんっ!よろしいでしょうかぁぁ!!あぁんイクっ!!キちゃうぅぅぅ!!!…

 失神寸前の深く激しい絶頂感の中、意識を手放してはいけないとハァハァ荒い吐息とともにギュッと瞑っていた両目をなんとか開きます。
 始めはボンヤリとしていた視界が徐々につまびらかになってくると、すぐには信じられない光景がそこにありました。

 寺田さまと中村さまが椅子から立ち上がられ、ひしと抱き合いながら熱い口づけを交わしておられます。
 おふたりとも浴衣の前がはだけ気味で、元からサイズ違いの浴衣をお召しな寺田さまに至ってはすっかり帯は解け両襟が割れ、たわわな果実がおふたつともお外に飛び出ていました。

 更に中村さまがその寺田さまの豊満な右おっぱいを左手でむんずと鷲掴みされ、更に更にわしわし揉みしだきもされています。
 恍惚のご表情でお顔を歪められる寺田さま。
 密やかに洩れるふたつの淫声。
 中村さまも寺田さまの左手で下半身を責められているようです。

 何か視てはいけないものを視てしまった気がして視線を逸らすと、そちらには五十嵐さまと角田さま。
 こちらのおふたりも浴衣を盛大にはだけられてくんずほぐれつの真っ最中。
 
 露わとなった五十嵐さまの控えめな胸部に角田さまの長い舌が執拗に這い回っています。
 夜目の中で影を作るほどいきり勃っている五十嵐さまの乳首。
 こちらも恍惚のご表情で弓なりにのけぞられる五十嵐さま。
 断続的に音量の変わる悩ましい吐息。

 思いもよらぬ方々の痴態を唐突に見せつけられて最初は戸惑っていた私でしたが、これは私の浅ましいオナニー姿に誘発されて発情なさっているのでは、と思いついた途端になんだか嬉しくなってきました。
 緩慢になっていた私の右手の動きに活気がよみがえります。

 私が淫らになればなるほど寺田さまや五十嵐さまたちにも気持ち良くなっていただける…
 そう考えただけで得も言われぬ淫靡な高揚感に支配され、自分を虐める両手に拍車がかかり無我夢中の境地に。

 いつの間にか手放してしまっていた意識が戻り、そっと両眼を開けるとそこにはどなたもいらっしゃいませんでした。
 ライト類はまだ灯っているものの聞こえるのは晩夏に気の早い控え目な虫の音、そして仰向けな目の前に広がる満点の星空。
 えっ!?放置されちゃった?と思った瞬間…

「あっ、起きたんだ?意外に早かったね。それじゃあ部屋に戻りましょう」

 聞こえてきたのは愛しのお姉さまのお声。
 お優しげなお顔で互いの唇が触れ合わんばかりに覗き込まれました。

 スポットライトやカンテラを全部消すと本当に怖いくらい真っ暗となり、お空の月や星たちが一層きらびやかに瞬きます。
 お姉さまに手を引かれ裏口からお部屋に戻ると、時刻はまだ夜の10時前。

 ほろ酔いのお姉さまは上機嫌で、それからふたりでお風呂に入り、お互いのからだを洗いっこしてから裸のまんまベッドに倒れ込んで抱き合い、パジャマ代わりのロングTシャツを着てからもしばらくイチャイチャしていたのですが、いつの間にか眠りに就いていました。
 もちろんそのあいだ中、お互いのからだをまさぐり合い貪り合い、お姉さまを何度もイカせて差し上げたのは言うまでもありません。

 気持ち良いシャワーを浴びながら昨夜のあれこれを反芻してバスルームを出ると、時刻はもう7時15分に。
 急がなきゃ、と大急ぎで首輪を嵌め、軽くファンデと髪を梳かしてから全裸のままお部屋を飛び出します。

 大広間に降りるといつもの楕円形テーブル席に中村さまがポツンとおひとり座って、スマホをいじっておられました。
 たっぷりした白いワイシャツをルーズに羽織られた色っぽいお姿。
 頭上のシャンデリアが煌々と輝き、ヨハンシュトラウスさまのワルツ曲が低く流れています。
 これは、美しく青きドナウ、だったかな…

「あ、直子、おはよー。今日はどうしたの?ずいぶん早いじゃない」

 私に気づいてくださった中村さまがお声をかけてくださいました。

「あ、おはようございます。あの、昨夜のお片付けがあるとお姉さまから知らされて、早めに出てきたのですが…」

 中村さまのお声を聞いた途端、昨夜の終わり際の光景を思い出してしまい、なぜだかドギマギしてしまう私。

「ああ、もうとっくに終わったよ。食べ残しや生ゴミを昨夜エミリーがまとめておいてくれたから、テーブル類やカンテラを片付けるだけだったしね」

 中村さまのお声につられるように、厨房へ通じるドアを開けて寺田さまとお姉さまもお姿をお見せになります。
 中村さまは真っ赤なタンクトップにジーンズ、お姉さまは黒のスウェット上下といういでたちです。

「あたしもここでバーベキュー参加するのもう三度目だからね。終わり間際にしっちゃかめっちゃかになるのは知ってたから。去年うちの会社で来たときは、うちの社員一同だけドン引きしていたし」

 お姉さまが呆れたようにおっしゃると、寺田さまが後を引き継がれます。

「ああ、あのときは大人数だったから広場でやったのよね。昨夜みたいにライト照らしてM女ふたりに調教ショーやらせて。百合草ママのお店のお客さんたちもいたから、いたるところでアオカン三昧だったっけ」

 毎年ここでそんな愉しそうなことをされているんだ、と羨ましく思っていると、寺田さまがつづけます。

「でも、去年も昨晩もエミリーが生ゴミを片付けておいてくれて助かったよ。一晩放置しちゃうと野生動物やカラスが食い散らかしたり虫が湧いたりして大変だったろうから」

 お姉さまは私がオナニーショーをやっているとき、どうやらおひとりでせっせと宴会の後片付けに精を出されていたみたいです。
 さすがお姉さま。

「ジョセの散歩までまだ時間あるから、直子もしばらくまったりするといいわ。今、お茶淹れてあげるから。二日酔い気味でしょ?」

 寺田さまがおやさしくお声がけくださいます。
 不思議なことにそんなに二日酔いでもないのだけれど…
 寺田さまが厨房へと引っ込まれ、つづいてお姉さまも。
 中村さまも再びスマホに没頭されたので、手持ち無沙汰の私は座らずにフラフラと大広間の散策へ。

 それにしても立派な大広間。
 思えばここへ来てからこの大広間をじっくり観察するのは初めてなような。
 そう言えば今日は東京へ帰る日だっけ、と思い出し少し感傷的な気分になりつつ、白黒市松模様のフロアをゆっくり歩いて、壁の絵画や見事な彫刻に目を遣ります。

 五十嵐さまと角田さまはどうされたのかな、ひょっとしてまだ眠ってらっしゃるのかな?なんて考えていたら、広間に設えてあるグランドピアノの前にたどり着いていました。
 
 鍵盤の蓋は開きっぱなしで譜面台の上にも数枚の楽譜が置きっぱなし。
 その、ところどころに手書き文字でメモが書かれたスコアシートのコピーには、確かな見覚えがありました。

「あれ?この譜面…」

 私が思わず独り言を洩らしたところへ、寺田さまが湯呑に淹れた熱いお茶をわざわざ私のもとまで持ってきてくださいました。

「はい、煎茶のいいやつ淹れてあげたから。いくらかスッキリするはずよ」

 寺田さまから手渡され、フーフーしながら一口啜ります。
 いい香りとやわらかな口当たりで美味しい。
 エアコンが適度に効いていますから熱いお茶でも美味しくいただけます。

「五十嵐さまと角田さまはまだご就寝されているのですか?」

「彼女たちは片付け手伝ってから、ちょっとその辺ひと回りしてくるって散歩に出かけたの。昨夜ずいぶん燃え上がったみたいだから、まだふたりだけで余韻に浸りたいんじゃないの」

 からかうようにイタズラっぽくおっしゃって、私の顔を覗き込むような仕草をされる寺田さま。
 なぜだかドギマギしてしまう私。
 
「あの、それでこの楽譜なんですけれど、どなたの…」

 お茶を半分くらいまで飲んで一息ついてから気を取り直し、目前に現われた不可思議な疑問について寺田さまにお聞きしてみようと思いました。

「ああ、それは先週来ていたM女さんのものね。忘れてっちゃったんだ。東京に戻ったら返してあげなきゃ」

 あっけらかんとおっしゃった寺田さまがつづけられます。

「アタシらはM女さんとだけ認識してて本名は知らないんだけど、音楽の世界ではそこそこ知られたお名前の人らしいわよ。今どきの若い人向け音楽の裏方さんなんだって。アタシはそういうのぜんぜん疎いのだけれど」
「マダムレイって呼ばれてる三十路半ばくらいのマダムのツレのM女さんで、たぶん百合草ママのお店のお客さんじゃないかな」

「実際、そのピアノで何曲か弾いてくださったの。全裸に乳首クリップと錘ぶら下げて、ボールギャグ噛まされてヨダレぽたぽた垂らしながら」
「えっちだったわよー。豊満なバストがゆらゆら揺れて、そのたびにクリップも痛そうに揺れて」
「演奏の善し悪しってよくわからないけど、確かに凄くお上手だったし、なにより凄く色っぽかった」

「どんな曲を弾かれたのですか?」

「うーん、アタシ、クラシックそんなに詳しくないから、知ってた曲は、亡き王女のためのパヴァーヌ、だっけ?ラヴェルの綺麗なやつ。実際凄く綺麗だった。弾いてるのはおっぱいユラユラ、ヨダレだらだらなM女のクセにね」
「あと印象に残っているのは、なんだか軽やかな曲で、あっ、そう、テレビのお料理番組で聞いたようなメロディの曲」

 その曲の楽譜が目の前のピアノの譜面台に乗っています。
 ストラヴィンスキーさまのペトリューシュカ。

「こんな感じの曲ですか?」

 ピアノに向かい、立ったまま鍵盤に指を置きます。
 あんな難曲、もちろん弾きこなすことは出来ませんが、両手でざっと冒頭のテーマのメロディをなぞるくらいのことは出来ます。
 たぶんそのM女さまであろうかたに、途中まではレッスンしていただいた曲ですから。

 この旅行中も名塚先生絡みで何度かそのお名前を思い出していました。
 中学生の頃にその大胆な水着姿に衝撃を受けた母とお知り合いの美しい女性。
 高校生のある時期には文字通り身も心もご一緒し、私に名塚先生の官能小説を教えくださったそのかたのお綺麗なお顔といやらしいおからだがまざまざと脳裏によみがえります。

 大貫ゆうこ先生。
 マダムレイさまというかたは、その当時からゆうこ先生のパートナーだった立花レイカさまのことでしょう。 
 
 まだつづいていたんだ…
 そしてゆうこ先生は今でもマゾヒストでレズビアンなんだ…
 なんだか凄く嬉しい気持ちに満たされます。

「そうそうそれそれ。タカタンタカタカタッタッターン!」

 嬉しそうな寺田さまのお声。
 私も今でも意外と指が覚えていて、つっかえずに八小節ほど音符が追えました。

「そのM女さまってたぶん、私が高校生の頃に個人レッスンしてくださっていたピアノの先生だと思います」

「あれー?あたしその話、たぶん聞かされていないよ?」

 私が告白すると同時にいつの間にか私の背後まで来られていたお姉さまが訝しげなお声をあげられました。

「あらあら、エミリーがなんだか不満そうね。青かった頃の直子の秘められた思い出なのかな?」

 寺田さまが愉しそうに混ぜ返されます。
 あれ?私、お姉さまにゆうこ先生とのことは告げていなかったかな?
 お姉さまのリアクションを見て私も動揺しています。
 そこに助け舟を出してくださったのは中村さま。

「まあまあ、その話は後でふたりでゆっくり追求してもらうとして、ジョセの散歩時間が迫っているから準備しなきゃ」

「あら、もうそんな時間?じゃあ直子、こっちに来なさい」

 少し怒ってるようなご様子を見せつつ、お姉さまが私を楕円テーブルのほうへと引っ張ります。
 ぞろぞろと後へつづかれる寺田さまと中村さま。

「直子、今朝のお通じはどうだった?大きいほう」

 楕円テーブルの前に対峙してのお姉さまからのご質問。

「どう?とおっしゃいますと…」

「だから出したのか?って聞いてるの」

「あ、はい。出ました…少しゆるめでしたけれど…けっこうたくさん…」

 ゆるめだったのはお酒のせいだと思います。

「ゆるめね。それだと200ってとこかしら」

 お姉さまが背後の中村さまを振り向かれます。
 その中村さまの右手には、いつの間にご用意されたのかガラス製のシリンジ、つまりお浣腸器。
 あの大きさだと100ミリリットルのやつ。

「このシリンジで二発ってとこね」

 お姉さまの手にシリンジが渡り、傍らのボウルから何やら液体を吸い込まれるお姉さま。
 満タンになったシリンジを私に見せてニヤリと笑われたお姉さまがおっしゃいました。

「直子、そのテーブルに上半身だけ突っ伏して、お尻をこちらに差し出しなさい」


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