直子へ
久しぶりに池袋に戻って来たのに、直子は帰省中とのこと、なんだかがっかり。
こちらに帰ってきたら連絡すること。
それと、このメールを読んだら、次に私と会う時まで、陰毛の処理は一切禁止。
これは命令、厳守すること。
というメールでした。
その当時の私は、久しぶりの実家でのんびりと過ごし、生理中でもあったので、全裸家政婦の頃からつづいていたムラムラも、ずいぶん大人しくなっていました。
でも、そのそっけない文面のメールを読んだ途端、からだがウズウズ疼き始めました。
一番最近にソコの毛を処理したのは、全裸家政婦生活を思い立った8月の下旬でした。
あれから約二週間ちょっと。
もともと薄い私の股間にも、ようやくうっすらと翳りの片鱗が見え始めている頃でした。
ナプキンをあてるときにそれが気になって、東京に戻ったらまたキレイに剃ってしまおう、なんて考えていた矢先のメールでした。
処理するな、って言われると、余計に処理したくなってしまうもの。
けれどシーナさまのご命令ですから、絶対逆らえません。
シーナさまがまた、何か企んでいらっしゃる・・・
アソコの毛を処理するな、というご命令が、ひどく淫靡なことに思えて、いろいろ妄想をめぐらせては、実家でひとり悶々としていました。
東京に戻って学校に通い始めると、夏休み中とは生活のサイクルが一変して、しばらくは慌しく日々が過ぎていきました。
シーナさまには、もちろん戻ってすぐにご連絡したのですが、お仕事で遠方へお出かけされていて、お戻りになるのは2、3週間後ということでした。
そうこうしているうちに月が変わり、念願の裸コート用にオリーブグリーンのコートを手に入れたこともきっかけとなり、秋・冬物のお洋服をウォークインクロゼットで整理していた日曜日の午後。
とっかえひっかえいろんなお洋服を着ては脱ぎ、鏡の前でひとりファッションショーをしていたとき、からだ全体がムラムラ、すっごく昂ぶっていることに気がつきました。
その日から再び、お部屋での全裸生活が始まりました。
エレベーターからお部屋のドアまでのあいだにストリップすることを決めたり、乳首穴空きTシャツを考えついたのもこの頃のことです。
学校へは毎日ノーパンジーンズ&チュニックで通い、体育授業の着替えでスリルを味わったり、おトイレの個室で慰めたりもしていました。
最後に処理してから約一ヶ月。
私のソコの毛は、ほぼ普通の状態に戻っていました。
と言っても、もともとが薄い私です。
土手の割れ始め付近から上への狭い範囲に、密度も粗く一本一本細くて直毛な短い毛がチョロチョロ生えた状態。
私の場合、ここまで生えるともうこれ以上伸びたり濃くなったりはしなくて、ずっとそのままな感じなのです。
鏡に映すと、何て言うか、貧相、っていう言葉がぴったりな感じで、剃り落としたくてたまらなくなります。
高二の頃、やよい先生に初めて剃られちゃうまでは、薄い、という自覚はあったものの、そんなに気にすることも無かったのですが、パイパンを覚えてしまい、それがずっと、普通の状態、になってしまった今となっては、ソコに毛があることにうまく馴染めなくなっていました。
恥毛、という言葉がありますが、私にとってソコに毛がある状態は、まさしく、恥ずかしい毛を生やしている、という感覚でした。
だから逆に、その状態が新鮮と言うか、自分のソコがパイパンのときよりもより卑猥でだらしなくも思えて、そんな毛を生やしている自分を責め立てる自虐オナニーに、いつもより力が入っちゃったことも事実でした。
その週の週末の夜に、シーナさまが私のお部屋にいらっしゃることになりました。
シーナさまとお逢いするのは、夏休み前にデパートでばったり遭遇してチョーカーをいただいたとき以来でしたから、丸々二ヶ月ちょっとぶりでした。
ムラムラ期真っ最中で全裸生活中の私でしたから、これも何かのご縁と思い、思い切って全裸でシーナさまをお迎えすることにしました。
金曜日の夜7時過ぎ。
お部屋のインターフォンが鳴って、モニターでシーナさまとしっかり確認してから、全裸のままそーっと玄関のドアを開けました。
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」
そのときのシーナさまのびっくりされたお顔。
でもすぐに視線を私の胸から下半身へとすべらせながら、
「あらあら、やる気マンマンね」
と、嬉しそうにニッと笑ってくれました。
秋らしい浅紫色のステキなワンピースに身を包んだシーナさまは、両手にたくさんの荷物を持ってらっしゃいました。
お逢い出来なかったあいだシーナさまは、海外を含むいろいろな場所に行ってらしたようで、私のために食べ物や雑貨など、たくさんのお土産を持ってきてくださいました。
そのお土産にまつわるシーナさまの旅のお話や、私が始めた全裸生活のことなどを、シーナさまに私のからだをいろいろもてあそばれながら、夜が更けるまでたくさんおしゃべりしました。
一緒にお風呂にも入りました。
私の予想では、ご命令で伸ばした私の陰毛は、きっとお風呂のときにシーナさまからどうにかされちゃうのじゃないかな?って期待していたのですが、まったくそんなことはなく、普通にイチャイチャしただけでした。
ずいぶん夜更かしをしてから、ふたりとも裸のままひとつのベッドで寝て、ずいぶん朝寝坊しちゃいました。
私は全裸、シーナさまは素肌にバスローブを羽織ってのブランチの後、しばらくボーっとしていたら、唐突にシーナさまがおっしゃいました。
「さてと、そろそろ準備したほうが良さそうね」
「え?何のですか?」
「午後になったら出かけるわよ、ふたりで。ちょっとしたドライブね」
「あ、そういう予定だったのですか。えっと、どちらへ?」
「そんなのヒミツに決まっているじゃない。だから直子にも、それなりの格好をしてもらわないと」
シーナさまがイタズラっぽく笑いました。
シーナさまとお外へお出かけ、となると、つまりは何か羞恥プレイをすることになるのでしょう。
となると・・・
「えっと、それはつまり、やっぱりノーパンとか・・・」
「ううん。今回はそういうのじゃなくて、きっちりキメて欲しいのね」
「たとえば、良家のお嬢様風とか・・・あ、でもそんなこと言うと直子、無駄に悩んじゃいそうだわね」
「フォーマルな感じって言うか、セレブな感じって言うか。まあ、カッチリした感じならいいかな。直子ってスーツ、持ってる?」
「あ、はい、一応は・・・」
大学の入学式用に買った、薄めなベージュ色でノーカラーのショートジャケットと膝丈スカートの可愛いっぽいスーツを、このあいだのお洋服整理のときに久々にみつけて着てみたばかりでした。
「ならそれを基本に清楚っぽくね。あと下着もちゃんとしたやつをね。もちろんメイクも普段よりちょっと気合を入れてみて、ね?」
シーナさまがパチンとウインクして、私の頬にチュッとしてくれました。
「わたしもいったん上に戻って準備してくるから。1時までには、またここに戻ってくるわ」
それだけ言い残すと、シーナさまはバスローブの前をちょちょいと結んで、ご自分のバッグから鍵の束だけ取り出してポケットに突っ込み、タタタッと玄関から出て行ってしまいました。
シーナさまったら、素肌にバスローブだけの姿で8階まで戻るんだ。
エレベーター内には監視カメラがあって管理人さんが見ていらっしゃるかもしれないのになー、大胆だなーって思って、思い出しました。
そうだった、エレベーターは使わずにお外の非常階段を使っているんだった。
以前、あんまり頻繁に直子の部屋に出入りしていると、管理人さんに不審がられそうじゃない?とおっしゃって、管理人さんとそのフロアの住人しか持っていない、建物の側面に設えてある非常階段に出られる非常口の鍵を、お貸ししたことがありました。
シーナさまはそれで合鍵を作り、私の部屋の出入りには、あまりエレベーターは使わず、お外の非常階段を使われているみたいでした。
だけど、バスローブ一枚で土曜日のお昼時にお外の非常階段を登るのって、それはそれでもっと大胆ですよね。
シーナさまらしい、ってクスッと笑ってしまいました。
シーナさまはいったい、私をどこへ連れて行こうとしているのだろう?
考えながら着替えをしました。
着替えと言っても、元が全裸でしたから、お洋服を身に着けただけですが。
お言いつけ通りに、下着はシルクでレースがたくさん付いた可愛らしいピンクの上下。
スーツだからパンティストッキングも穿かなくちゃ。
フリルがヒラヒラの白いリボンブラウスを羽織り、メイクもいつもより念入りに。
なんだか久しぶりのおめかしに、ワクワクしてきました。
どこかの一流レストランにでも連れて行ってくれるのかな?
なんだかテレビドラマとかでよく見る、お見合い、の前みたい。
まさか・・・ないよね?
誰かのパーティにお呼ばれでもしているのかしら?
シーナさま、そういうセレブなお知り合い、多そうだから・・・
慣れないおめかしに意外と手間取り、ジャケットの袖に腕を通したときには、もう1時前でした。
ほどなくインターフォンが鳴り、シーナさまが戻っていらっしゃいました。
「へー。なかなかいい感じね。良家のお嬢様に見えるじゃない?」
私の姿を見るなり、シーナさまが満足そうにおっしゃいました。
「そのスーツって、あのブランドのでしょ?直子、いいもの持ってるのねー」
そういうシーナさまは、ダークなストライプのパンツスーツに、黒のシースルー気味なフリルブラウスで、なんだかマニッシュな感じ。
カッコいい!
髪も片方にまとめてサイドに流し、メリハリの効いたメイク、中性的って言うか美少年ぽく変身されていました。
「本当はもっとフェミニンな感じにしようかとも思ったのだけれどさ、車運転するの考えると、どうしてもパンツスーツになっちゃうのよね」
「だから今日は思い切って、そっち寄りにちょっとやり過ぎてみたの」
「たまにはこんなのもいいでしょ?」
シーナさまが自嘲気味におっしゃりながら、私の全身をマジマジと見つめています。
「うーん、すごくいいのだけれど、何かが足りないわねー」
美少年なシーナさまが考え込んでいます。
「そうだ。ずいぶん前に会ったときにあげたチョーカー、着けてごらんなさい。あれ着けたら完璧よ、きっと」
ドッキーン!
シーナさまのお口から、チョーカー、という言葉が出たとき、心臓が口から飛び出しそうなくらいに跳ねました。
久しぶりのおめかしのワクワク気分なんて、一気に吹き飛びました。
普通の人には単なるアクセサリーに見えても、私にとっては、メス犬マゾペットの首輪、としか思えない、あのチョーカー。
いただいた当初は、お部屋で自分をいたぶるときによく着けていたのですが、汗やいろいろなおツユで汚してしまうのがもったいない気がして、だんだん着けなくなり、最近はずっと大事にしまったままでした。
まがりなりにもシーナさまとお出かけするのですから、そこに何かしらのえっちな目論見が無いわけがありません。
それを私ったら、おめかししてどこかでお食事かしら?なんて能天気にワクワクしたりして。
きっとこのおめかしだって、私をより効果的に辱めるために必要な道具立てのひとつなのでしょう。
忘れかけていたムラムラが全身に広がり、健全だったワクワクを瞬く間に不健全なワクワクに塗り替えてしまいました。
私、これからどこで、何をされちゃうのだろう?
チョーカー、という一言だけで、全身がみるみるうちに疼きだしたのがわかりました。
久しぶりに穿いたパンティストッキングとショーツの下で、早くもアソコが潤み始めていました。
「あら、もうこんな時間。急がなくちゃ。わたし、車をマンションの前まで持って来るから、先に出るわ」
「直子は、チョーカーを持って、門の前で待ってて。チョーカーは車の中で着けてあげるから」
そう言い残すと、シーナさまは慌しく玄関から出て行きました。
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*コートを脱いで昼食を 14へ
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