ご命令通りに楕円テーブルに突っ伏してお尻を差し出します。
えっ!?私、こんな朝早くからお浣腸されちゃうの?これからジョセフィーヌさまとお散歩に出かけようっていうのに?
あまりにご無体な展開に心の中は大パニック状態です。
「かなちゃん、今何時?」
シリンジに液体を吸い上げつつ、お姉さまが中村さまに尋ねられます。
「んーと7時52分。まだちょっち早いかもねー」
中村さまが突き出した私のお尻を眺めつつ、ご自分のスマホを覗いて答えられます。
「そっか。ならあと3分くらい、直子のアヌスでもほぐしてあげようか」
お姉さまがイタズラっぽくおっしゃり、シリンジをテーブルに置いたと思うと、私のお尻の穴に突然ズブリと生人差し指を挿し込んでこられました。
「ぁふぅんっ!」
思わずのけぞる私。
お姉さまはお構いなしに私のお尻の穴をぐりぐりマッサージしてこられます。
想定外のご褒美にみるみる昂ぶる私。
あんあん喘いでしまいます。
「まあ、こんなもんでしょ。かなちゃん、何時になった?」
「8時まで5分切ったね」
「おーけー」
お姉さまがお返事を返すや否や、私のアヌスに今度はシリンジの先っちょを突き挿してこられます。
「んーーーっ!」
生温い液体が勢い良く体内に入ってきて思わず唸り声を上げてしまう私。
少しのインターバルの後、すかさずニ発目。
「どう?直子」
「えっ?ど、どうって言われましても…」
「ふーん、まだ余裕ありそうね。あと50、挿れておきましょうか」
ニヤッと笑われたお姉さまがもう一度シリンジをボウルに突っ込まれ、そのシリンジを再び私のアヌスへ。
「ああんっ、んうぅーーー!」
最後の50はけっこう効いたみたいで、お腹が少し苦しい感じ。
「で、これで蓋をしてあげる」
お姉さまの手にフワフワな尻尾。
先っちょに禍々しい形の突起が付いているのでアナルプラグでしょう。
お姉さまの手で私のアヌスがグイっと拡げられ、ズブリとプラグが挿し込まれました。
「んーーっ!」
「これでよしっと。それでこうして、ジョセとお揃い、メス犬直子の出来上がりー」
頭にもネコミミのカチューシャを着けられ、背中を軽くポンと叩かれました。
「尻尾はキツネで耳はネコだけどね」
一部始終をご覧になっていた中村さまがポツリと交ぜ返されます。
「ほら、これが直子の肛門の臭い。クサイでしょ?舐めてキレイにして」
さっきまで私のアヌスをほぐしていたお姉さまの生人差し指が私の鼻先に突き出されます。
本能を呼び覚ますような何とも言えず獣臭く、それでいて懐かしい臭い。
お姉さまの深爪気味な人差し指をパクリと咥え、夢中でしゃぶります。
しょっぱ苦いけどなぜだか甘美なお姉さまの指。
「原則として広場に着いてからだけど、途中でどうしても我慢出来なくなったら道端でしちゃってもいいわよ。広場まで10分くらいはかかりそうだし」
「ただしどこでしたとしても、排泄物は跡形もなくちゃんと埋めてくること。ジョセのの後始末と同じ要領ね」
「で、今日のジョセのおやつはペーストだけにしたから。たぶんこれでジョセとはお別れだから、たっぷり愉しんでくるといいわ」
「でもジョセも昨夜美味しいものたくさんもらったから、今朝はまだあまりお腹空いていないかもね」
お姉さまが注意事項をおっしゃっているあいだ、私はずっとお姉さまの指をしゃぶりつづけています。
そっか、今日でこのお屋敷ともお別れなんだなと、ちょっぴりセンチメンタルになりながら。
お姉さまが首輪にリードを繋いでくださり、お散歩用バッグが渡されます。
「あ、でも午前中には出かけたいから10時までには帰ってきなさい」
首輪にリード、ネコミミにアナルプラグの尻尾を着けたサンダル全裸の私をみなさまが玄関まで見送ってくださいます。
最後にお姉さまから投げかけられたお言葉に、午前中で帰っちゃうのか、とがっかり度が二割増し。
お外に出ると今日も晴れ渡って清々しい青空。
玄関前に待機していたらしいジョセフィーヌさまが、ワンッ、と小さなお声で一声吠えられた後、戸惑い気味ぽく不思議そうにジーっと私を見てこられます。
私の頭と尻尾が気になるご様子。
気を取り直すように一度全身をブルブルっと震わせたジョセフィーヌさまがいつものように私のリードの持ち手をパクっと咥えられ、ジョセフィーヌさまに先導されて歩き始めます。
お腹は少しシクシクとはしていますが、まだ全然余裕みたい。
ときどき鳥さんのお声がチチチと聞こえる晴天の山道を、いくぶん早足で進んでいきます。
道半ば、5分くらい歩いたところでだんだんお腹が痛くなってきました。
この頃になるとジョセフィーヌさまは私のリードの持ち手を離され、急に駆け出されたり引き返してみたり、道端の草花にお鼻先を突っ込まれてみたりと、お散歩を満喫されています。
私のお腹はグルグルと鳴り、クゥーっという大きい音までが時折聞こえてきます。
まだ我慢できる範囲ですし、何よりもこんな山道の途中で用を足すなんていう恥知らずなことは出来ません。
まあ、お外を全裸で歩いているということだけで充分恥知らずなのですけれど。
早く広場まで行って草むらに入りたい…
その一心で歩くピッチを上げ、競歩のようなスピードで広場を目指します。
急にスピードを上げた私に喜んで、グルグルと足元にまとわりつかれるジョセフィーヌさま。
広場の入口が見える頃には決壊間近。
寄せては返す便意のサイクルがかなり短くなって、アナルプラグをしていなければきっと洩らしていたでしょう。
逆に考えるとプラグさえ外さなければ洩れることはないかもなので、気を紛らわすために今後の段取りを考えます。
まずジョセフィーヌさまの排泄場所を確認して、そこから離れた適当な草むらに入って穴を掘ってからプラグを抜いて出す…
頭の中がギリギリになっているのでアバウトな計画しか思いつきません。
私の眉間には常時深いシワが刻まれていることでしょう。
やっと広場の入口にたどり着くと、ジョセフィーヌさまがいきなり駆け出されます。
ああ、草むらに行かれるんだな、ジョセファーヌさまも我慢されていたんだ、なんて思っていたら、全然方向違いの大きな木のほうへ。
えーーーっ!?
そこにはおふたり分の人影が。
「やっと来た」
「おめかししてもらったんだ。かわいいじゃん、メス犬直子」
そこには角田さまと五十嵐さまの寄り添われるお姿が。
おふたりともそれぞれビデオカメラを持たれています。
あれ?角田さまが持たれているのはお姉さまのカメラ?
「寺っちに、8時過ぎに広場に行けば面白いものが見られるってニヤニヤ笑いで言われたからさ。なーんだ、ジョセの散歩か」
おふたりが朝からお散歩に出かけられたと聞かされたときに、これはジョセフィーヌさまのお散歩で何かちょっかい出されるかなとチラッとは思ったのですが、深く考えないようにしていました。
まさか、こんなご無体な状況を待ち伏せされているなんて…
おふたりがこちらに近づいてこられます。
おふたりの足元にじゃれついていたジョセフィーヌさまが、こんなことしている場合じゃなかった、とでもおっしゃりたげにフイっと方向転換し、いつもの草むらに飛込まれました。
「でも本当に真っ裸で山の中ウロウロしているんだ。ライヴで間近で見るとそれはそれで衝撃だわ」
五十嵐さまが私の間近までいらっしゃって値踏みするように私のからだをご覧になっています。
角田さまは早くも私を被写体に撮影開始。
「尻尾まで着けてもらっちゃって、マジ、メス犬じゃん」
五十嵐さまがおっしゃると、
「尻尾はキツネで耳はネコミミだけどね」
と中村さまと同じツッコミを入れられる角田さま。
そのとき、私のお腹がわりと大きく、キュルキュルキュルと鳴きました。
そろそろ本当に限界でした。
その音と私の辛そうな表情でピンとこられたのでしょう、五十嵐さまが心底嬉しそうなお顔になられ私に尋ねます。
「ひょっとして直子、浣腸されてる?」
「は、はい…」
もう我慢が限界近いので泣きそうな声になっています。
「あ、それじゃあ尻尾もただの飾りじゃなくてアナルプラグなんだ。蓋して洩らさないように」
「は、はいぃ…」
おふたりも私がお浣腸をされていることまでは知らなかったみたい。
「出る時にやられたとして、ここまで歩いて10分くらいかかるから、ずいぶん我慢しているんだねえ。どのくらい入れられたの?」
お顔と口調がどんどんイジワルになられる五十嵐さま。
「に、250です…」
「あはは。お屋敷のお姉さまがたは本当にイジワルだねえ。あ、だからエミリーさんがうちらにビデオカメラ貸してくれたんだ。これで撮影してきてっていう意味で」
五十嵐さまがおひとりでご納得され、もはや撮影を始められている角田さまに向けてグッジョブサイン。
それからまた私に質問を浴びせてこられます。
「で、直子はどこでやるつもりなの?」
「えっ、あの、えっとはい、どこかそのへんの草むらの木陰に入って、人知れず穴を掘って…」
「それじゃあ駄目よ。木陰だと木とかが邪魔してよく見えないからキレイに撮影出来ないじゃん。そうねえ…」
即座にご否定されてから辺りをグルっと見回す五十嵐さま。
「あそこはどう?あの芝生が途切れて土になってるとこ。あそこなら土も柔らかそうだから穴掘りも捗りそうじゃん」
五十嵐さまが指差された場所はジョセフィーヌさまが飛び込まれた草むらとはまた別の、芝生と草むらの境目の一画でした。
確かにその辺りは土色が濃く湿った感じで柔らかそうではあるのですが、私がそこにしゃがんだ場合、目隠しをしてくださる草木は一切なく、つまり全身丸見えとなります。
「えっ?あの、やっぱりどこか草が生い茂ったところで隠れてしたほうが…」
「駄目よ撮影するんだから。あそこならちょうど太陽の位置もいい具合だし、青空の下でいい絵が撮れると思うなー」
私の懇願は五十嵐さまによって即却下。
「ボクはスカは苦手だけど、他人がやられて苦しんでるのを見るのは好き」
角田さまがレンズを私に向けてやりとりを撮影されながら、唐突なお気持ち表明。
「あはは。ディレクションはうちに任せて、ユカはそのまま冷静に撮影だけしてればいいから」
五十嵐さまが角田さまにおやさしくおっしゃり、つづけて私の背中を軽く押します。
「決まりね。ほら、いくよ」
「でも…」
「デモもストも無いの。聞き分けのないこと言うと、この場でそのプラグ引っこ抜いて、太腿汚して盛大にお洩らししているところを撮って直子のお姉さまに見せちゃうよ」
ちょうど最大級の便意がなんとか引いたところで、次が来たらプラグさえ押し出しちゃいそうです。
苦痛を堪えるために、んぅー、とか、むうーっ、とか知らずに絞り出してしまう唸り声も増えてきています。
お腹はずっとシクシク痛み、グルグルという音もひどくなる一方なので仕方なくトボトボ従います。
その場は広場入口のほぼ対面、背の高い木や草は生えてなくて見通しの良い、1メーター四方くらいの更地でした。
バッグからシャベルを取り出し、出しちゃって楽になりたい一心でしゃがみ込み、はあはあ息を荒くしながら土を掘り始めます。
確かに土は比較的柔らかいのですが、力が入れられずになかなか掘り進めません。
下手に力んだら出ちゃいそうで…
ティースプーンで一杯づつすくって飲むオレンジジュースのようなもどかしさ。
自分が排泄するための穴を自分で掘っている屈辱感。
その穴に排泄するところを知人たちに見られ撮影までされるという恥辱感。
それらはマゾ的には悦ぶべきことなのですが、やっぱりみじめで切なくてウルウルしてきてしまいます。
そのあいだにも情け容赦なく強烈な便意が襲ってきます。
「ああ、まどろっこしい。力むと出そうなんでしょ。貸しなさい、うちがやってあげるから」
しばらく私の様子をご覧になっていた五十嵐さまも私と同じ感想をお持ちになられたようで、私からシャベルを取り上げると、いとも簡単に約20センチ四方、深さも20センチくらいある立派な穴を掘り上げてくださいました。
「…んむぅー、あぁ、ありがとうございますぅ…」
穴を見て、やっと出せると気が緩んだのか、急に襲ってきた猛烈な便意に身悶えしつつ五十嵐さまにお礼を伝えます。
「こっちを向いて、ここにしゃがんで。プラグもうちが抜いて上げる。万が一穴に落っこどして可愛い尻尾が直子の汚物で汚れちゃったら嫌でしょ」
広場の入口のほうを向いてしゃがむようにと五十嵐さまのご指示。
穴を跨いで、排泄物がうまく穴に収まるであろう位置にしゃがみ込みます。
私の左側には掘り上げた土がこんもりと盛られています。
二メートルくらい離れた真正面から角田さまのレンズが狙っています。
「んぅぅ、と、撮らないでくださいぃ…」
ダメ元で角田さまに訴えかけてみますが、正面のレンズは微動だにしません。
それならと両手で顔を覆うと、
「顔を隠すのも駄目よ。ていうか直子の両手はそこじゃないでしょ?頭の後ろ、服従ポーズ」
私の背後に回られ早くも尻尾の先を掴んでいらっしゃる五十嵐さまに厳しく叱責され、渋々両手を後頭部に回しました。
そのまま見上げると、雲ひとつ無い抜けるような青空。
哀しすぎる青空…
「カウントダウンで抜くからね。3、2、1、ゴーで。ユカ、しっかり撮ってよ」
五十嵐さまの前説で私の公開処刑が始まります。
全身が羞恥に震え、穴があったら、実際私のお尻の下に穴はあるのですが、入りたい心境です。
「いくよっ!さん、にい、いち…」
ゴーのお声とともに私の肛門を塞いでいたプラグがスポンと抜け、同時に私の肛門から勢いの良い水流がシャーーッと穴底の土を削ります。
「あぁぁーーいぃーやぁーーっ!みないでぇぇぇーーーっ!!」
思わず大声で叫んでいました。
顔を覆いたいのに禁じられているので、その代わりギュッと目を瞑って羞恥に耐えていました。
永遠に止まらないのではと思うくらい、腸内を満たしていた水分が勢い良く飛沫を上げていました。
でも本当に恥ずかしいのはこの後からでした。
鉄砲水のような水流が落ち着くとお腹がグルグル鳴り出し、猛烈な便意が襲ってきました。
そして固形物がひり出る感覚と恥ずかしい排泄音や破裂音。
それらが断続的につづき、私はイヤイヤするように首を振りながら、とうとうご命令に背いて自分の顔を覆ってしまいます。
最後にプスゥーっと間抜けな溜息が私のお尻から出て、便意は落ち着いたようでした。
私はしゃがみ込んだまま、目尻に涙を溜めてがっくりうなだれています。
本当に今すぐこの場から、この世から消え去りたい心境でした。
しばらくそうした後、しゃがみ混んだだまま穴の右斜め後ろぐらいに後ずさりしてお尻を地面に着きました。
チラッと見えた穴の中には浅く水が溜まり、小さな茶色い固形物もちらほら浮かんでいるのが見えました。
そのまま体育座りで頭を抱え、またうなだれます。
「派手にやらかした割にはあんまり臭くないじゃん。屋外だからかも知れないけど。じゃあ、埋めちゃうよ」
お声がしてゆっくり顔を上げると五十嵐さまが別のビデオカメラを構えながら近づいてこられます。
ジョセフィーヌさまも、もうとっくに排便も近辺パトロールも終わったのでしょう、五十嵐さまの後ろでブンブン尻尾を振っておられます。
さすがに不憫に思われたのか、おやさしいお言葉をかけてくださる五十嵐さま。
自らシャベルをお持ちになられ、掘り返した土で穴を埋めてくださっています。
角田さまがそんな様子をもまだ撮影されています。
そう、さっきの様子は一部始終、映像で残されているんです。
私が叫んでしまったところも、排泄音も破裂音の音声も鮮明に記録されているはずです。
そしてそれを、お姉さまがご覧になるのです。
いいえ、お姉さまだけではなくお屋敷のみなさまや、たぶん会社のみなさまにもお見せになるでしょう。
取り返しのつかない羞恥の記録を残してしまったことに、心の底から絶望しているのと同じくらい、残酷過ぎる現実がもたらす被虐の苦甘い快感が全身を駆け巡っているのも、また事実でした。
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