「あら。それ面白いかもしれないわね。どう?」
シーナさんが薄笑いを浮かべて私に聞きました。
私は、自分の顔を何度も激しくブンブン横に振ります。
つられておっぱいが激しくプルプル揺れてしまうのもおかまいなしに。
「それが、ゆりさまのご命令、だとしても?」
シーナさんの言葉に、私はハッとして動きを止め、うつむいてしまいました。
いくらやよい先生のご命令だとしても、自分の顔がお化粧で変わっているとしても、こんな格好でお外を歩き回るなんて・・・
甘美な妄想が広がり始める反面、あまりにも自分が可哀想で、どんどんみじめな気持ちになってきてしまいました。
「バカね。いいわよ。着替えて」
シーナさんが私にやさしく言ってから、ギャル店員さんのほうへ向きました。
「あなたのご提案はすごく面白そうだけど、やっぱりこの格好は刺激が強すぎていろいろとマズイわよ。私たちまだ、ケーサツのご厄介になりたくないし」
「それもそうですよねぇ」
ギャル店員さんがあっさり言って、ザザーッとカーテンを閉めてくれました。
いつの間にかホタテ貝の震動も止まっていました。
本当にこの格好でデパートとかを歩いたら、どうなっちゃうのかな?
女性からは蔑みの目で見られ、知らない男性に襲われちゃうかも・・・
私は、ワクワクと恐怖が入り混じったフクザツな妄想をしつつ、手早く着替えました。
元のスタンドカラーリネンワンピース姿に戻って、試着した3着のお洋服を手にフロアへ出ました。
シーナさんとギャル店員さんは、すでにレジのほうに向かっていました。
あわててその背中を追いかけます。
「あの、私もお金、出しますから・・・」
「しつこいわね、あなたも。少しはわたしに、年上らしいことさせてちょうだい!」
シーナさんは、わざと怒ったようなお顔を作ってから、すぐにニッコリ笑いました。
「ここにご住所とお名前を書いていただくとぉ、お買い物のたびにポイントが溜まったりぃ、うちのお店の特別バーゲンご招待の特典とかがあるカードが発行されるんですけどぉ」
ギャル店員さんが私に、何かの用紙とペンを差し出してきました。
「えっ?えっとー・・・」
あんな姿を晒した私が、自分の住所とか教えられるわけがありません。
「そのカードならわたし、すでに持っているから。わたしにポイント付けておいて」
シーナさんが助け舟を出してくれました。
「はいはい~」
ギャル店員さんがシーナさんのカードを受け取ってしげしげと見てから、お会計をしてくれました。
「ありがとうございましたーっ!」
ギャル店員さんは、買った荷物を持ってお店の入り口まで送ってくれて、深々とお辞儀してくれました。
なんだか憎めない人です。
でも、私たちが去った後、他の店員さんたちに私のこと、言いふらしたりしちゃうかも。
もうこのお店には来れないかな?
「なかなかノリのいい子だったわね?あの店員さん」
再びファッションビルからデパートのほうへ歩きながら、シーナさんが私に聞いてきました。
「あ、はい。あの人、ひょっとしてシーナさんのお仲間ですか?」
「まさか。あのお店では何度かお買い物したことはあるけれど、あの子と会ったのは初めてよ」
シーナさんは私の手を握って、ずんずんとデパートのほうに歩いていきます。
「けっこうスジが良さそうだったから、スカウトしちゃおうかな・・・」
シーナさんが独り言っぽく謎なことをつぶやきました。
「スカウトって、やよい先生のお店に、ですか?」
「ううん。わたしの仕事。あ、でも気にしないで。独り言だから」
「直子さん?かなりコーフン出来たでしょ?あの店員の子のおかげもだいぶあったけど」
シーナさんが無理やりお話の流れを変える、みたいに話しかけてきました。
「はい。お化粧で顔を変えていただいたおかげもあって、すっごく大胆になれちゃった」
「そうね。あーしておけばまた、あのお店で遊べるわよ」
「でも・・・普段にはあのお店でお買い物、もう出来ませんよね?」
「大丈夫。普段の顔で行けば気づかれないわ。それに、もし気づかれたとしても、わたしのカンだけどあの店員の子は、こういう遊びを理解していると思うから、普段の顔なら普通に接してくれるわよ」
そういうものなのかな?
シーナさんと私は、デパートのエスカレーターを乗り継いで、上へ上へと向かっていました。
「今度はどこへ行くんですか?」
「コーフンして喉渇いちゃったでしょ?お茶しましょう」
8階のレストランフロアに着きました。
「うーん。別にお腹は空いていないから、なんだかピンと来ないわねえ・・・」
レストランフロアを手をつないであちこちうろうろしました。
「そうだ!せっかくいいお天気なんだから、屋上行ってみない?」
もう一つフロアを上がり、園芸用品売場のドアから屋上に出ました。
屋上は、予想していた以上に広くて、閑散としていました。
何も無い空間が広々と広がって、真ん中へんの端のほうに、おうどんとかフランクフルトとかを売っているスナックコーナーの売店が4、5軒と飲み物の自動販売機群。
その売店の前の空間に、日よけパラソルを頂いた白くて丸いテーブルが十数個、無造作に並んでいました。
テーブルのところどころに中年のおばさま二人連れとか、小さなお子さま家族連れ、一人でおうどんをすすっている中年おじさまとかがポツポツいました。
あとは、柵のところまで行って景色を眺めているお子さま連れ、じーっと遠くを見ている若いサラリーマン風みたいな人たちがポツンポツン。
そんな人たちを夏の陽射しが容赦なく照りつけていました。
時折吹く風が気持ちいい。
このくらいの風なら、スカートがまくれてしまうこともないでしょう。
「デパートの屋上なんて、すんごく久しぶりに来たけれど、今はこんなに寂れてるんだねー。子供の頃来たときは、ここじゃなくて地元のデパートだったけど、すっごく楽しい、って思ったのに」
シーナさんは、さすがの暑さにスーツのジャケットを脱いで、白いフリフリ付きの半袖ブラウス姿になっていました。
胸はほとんど目立たないけれど、でもすっごく可愛らしくて可憐なお姿。
シーナさんがご自分のバッグから折りたたみの白っぽい日傘を出し、私がそれを持って相合傘で売店のほうへ近づきました。
「あっ、ソフトクリームがある!わたし、おごってあげるわよ!」
シーナさんが相合傘を飛び出して、まもなくソフトクリームを2つ持って戻ってきました。
まわりに人がいない端のほうのパラソルのテーブルでイスに隣り合って腰掛け、ソフトクリームを舐めました。
「シーナさんて、やっぱり椎の木の椎に名前の名なんですか?」
「ううん。エス、エッチ、イー、イー、エヌ、エー、SHEENA」
「あ、ハーフさんなんですか?」
「母方の母がスペイン系とかなんとか。だからクォーターなのかな。でも背がぜんぜん伸びなかったのはなぜ?」
シーナさんが楽しそうに笑います。
「でも名字は椎の木に名前、だから椎名シーナ」
「はあ・・・」
私は、からかわれているんだと思います。
「今日のゆりさまの指令はね、けっこうややこしかったのよ?」
シーナさんが突然まじめなお顔で私を見つめました。
「基本的には直子さんをどう苛めてもかまわない、って言われたけど、一つだけ、絶対守って、て言われたことがあったの。何だかわかる?」
「いえ・・・」
「絶対に男性を巻き込まないこと」
「あ!そうだったんですか!」
私は、今更ながらやよい先生の細やかなお心遣いに感動していました。
「わたし、悩んじゃったわよ。露出させるにしても、男性の目が絶対無い場所ってどこだろう?って」
「で、あの店の試着室にしたのだけれど、ノリのいい店員の子に出会えたのはラッキーだったわね。ゾクゾクしたでしょう?」
私の頬を舐めんばかりにお顔を寄せてきて、私の耳にささやいてきます。
「は、はい・・・」
「もう、オマンコ、グッショグショ?」
「は、はい・・・」
「直子さん、ゆりさまに愛されてるわねえ?」
「あ、ありがとうございます・・・」
「春先にゆりさまのお家に泊まったときも、大騒ぎだったんだって?」
「えっと、そ、そんなには・・・」
シーナさんの言葉責め、すっごく気持ちいい・・・
不意にシーナさんが、脱いだジャケットのポッケからホタテ貝のコントローラーを取り出して一瞥し、驚いたお顔になりました。
「ライトが消えちゃってる・・・電池切れかあ、ってことは、もう震えていないの?」
「は、はい・・・」
「ダメじゃない!早く報告しなきゃ。いつから?」
「さ、さっきのお店を出るときには、もう・・・」
「ふーん」
試着室で見たシーナさんのイジワルなお顔が復活していました。
「アイス食べたら余計喉が渇いちゃったわね。ちょっと待ってて」
ガタンと音をたててパラソルを後にしたシーナさんは、自販機でミネラルウォーターのペットボトルを一本買い、戻ってきました。
「これ飲みながら、少し屋上をプラプラしましょう」
私の手を握って立たせ、もう片方の手にペットボトルを持たせてくれました。
シーナさんは、脱いだジャケットとお買い物の入ったビ二ール袋と日傘を持って、ご自分のバッグは肩に提げました。
私とシーナさんは、交互に一本のミネラルウォーターを口に含みながら、お外が遥かに見渡せる背の高い柵のほうに移動しました。
「ここならいいわね」
何か物置みたいな建物の陰になった屋上の片隅。
確かに屋上にいる人たちからは、見えなそうな場所です。
「直子さん。やっぱり歩きにくそうだから、パンツ脱いじゃいなさい」
「えっ?ここでですか?」
「もちろんよ。大丈夫。わたしが隠しといてあげるから」
シーナさんはそう言うと、バッと日傘を開いて私の足元に置きました。
そんなことしたら、余計目立つんじゃ・・・
「この前に私が立って見張っててあげるから、景色見ているようなフリしてさっさと脱ぎなさい」
確かに屋上にいる人からは見えないでしょうが、私の目の前に広がった空間には、ここより高いビルがいくつも立ち並んでいました。
どれもここより数十メートル向こうなので小さくですけれど、こちらから窓ガラス越しに人の姿が見えるということは、あちらからも私の姿が見えているんじゃないでしょうか?
「ほら、さっさと脱ぎなさい!誰か来ちゃうわよ?」
シーナさんが日傘を拾い、肩に乗せてクルクル回します。
そんなことをしたら、屋上にいる人たちはもちろん、他のビルの窓際の人たちの目を余計にひいちゃう。
「わかりました。ここで脱ぎますから、ちゃんと見張っていてくださいますよね?」
はしたない自分の言葉に自分でキューンと感じてしまいます。
私は覚悟を決めて中腰になりました。
お願いですから、ビルの人たちが私に気がつきませんように!
願う気持ちでギューッと目をつぶり、太腿のてっぺんにひっかかったような状態のピンクのショーツを一気に足元まで下げました。
それからササッとしゃがんでサンダルを脱ぎ、両足首からショーツを抜きました。
素足で下りた屋上のコンクリートの床は、すごく熱くなっていました。
「おーけー。ついでにホタテ貝のおもちゃも、ね?」
私が脱いだピンクの布片をつまみ上げ、濡れて変色してしまった部分がよく見えるように私のほうに広げながら、シーナさんがイジワルく言います。
「えーっ!こ、これもですか?」
「だって、もう動かないそんなもの、挿れてても面白くもなんともないでしょう?せっかくのパイパンマンコも見えないし」
シーナさんのお下品な嘲り声。
「それとわたし、ゆりさまみたいに格闘技や護身術の嗜み、無いからね。もし強そうな男の人が近寄ってきたら、直子さん置いてさっさと逃げちゃうからね」
シーナさんは日傘を肩に乗せて、ゆっくりと私から離れていきます。
私は、キョロキョロと屋上の内部を見渡します。
今のところ、ここから見える範囲には誰もいません。
早くしなきゃ!
お外を向いてその場にオシッコするみたいにしゃがみ込んだ私は、ワンピースの裾から両手を入れてホタテ貝の黒いゴムひもを引っぱり、ホタテ貝をかかとまで一気にずり下げました。
「ああんっ!」
突起の凹凸が激しく膣壁を擦りました。
ホタテ貝の裏側の突起がビショビショでしたが、炎天下の公衆の場にいつまでもこんなものを晒しておくわけにはいきません。
急いで立ち上がり自分のバッグからバスタオルを取り出し、それに乱暴に包んでまたバッグに押し込みました。
バスタオルを出したとき、入っていたピンクのブラもこぼれて、屋上の床にヒラヒラ落ちていきました。
「きゃっ!」
小さく悲鳴を上げながらあわてて拾って、それもバックの奥深く押し込みました。
少し離れた場所から、そんな私の一挙一動を眺めていたらしいシーナさんがツカツカと近づいてきました。
「よく出来ました。えらいわ。あっちのビルの窓で2、3人、直子さんの怪しい挙動に気づいている人がいたみたいだけど。ほら、まだ見てる」
シーナさんが指をさしているみたいでしたが、私は怖くてそちらを向くことが出来ませんでした。
サンダルを履き直した私の手を引っぱり、シーナさんは屋上を横切って、反対側の柵のほうに連れて行こうとしています。
シーナさんの片手には私のピンクのショーツがむき出しで握られていました。
屋上内は、相変わらず閑散としていて、幸い私たちに注目している人たちもいないようでした。
「夕方になったらビアガーデンとかになって、もう少し人が集まるのかしらねー?」
シーナさんは、そんなのん気なことを言いながら私の手を引いています。
スナックコーナーのパラソル群からかなり離れた柵際で立ち止まりました。
屋上内の人たちから私たちの姿を遮るものは何もありませんが、人影はだいぶ遠くです。
近くにも誰もいません。
眼下に広がる風景は電車のターミナル駅で、さっきみたいに近くに高いビルもありませんでした。
「直子さん。こんな真昼間のお外で見事ノーパンになったご褒美に、いいものをあげるわ。ちょっと屈んでみて」
何をくれるんだろう?って怪訝ながらもシーナさんに向き合って屈むと、すかさずシーナさんがペットボトルにまだ半分残っていたお水を、ジャジャーッと私のワンピースの胸元に振り撒きました。
「いやんっ!」
みるみるワンピの布地が肌に貼りつき、いくらピンタック柄と言えど、クッキリとおっぱいと乳首の形が浮き出ました。
「それと、これ」
さっきファッションビルで買っていた鎖付きのポシェットを私の肩に提げます。
右と左のおっぱいの間に、斜めに鎖が通るように。
布地がへこんで、ますますおっぱいの形が強調されてしまいました。
「大丈夫よ。この炎天下ですもの、ほんの4、5分で乾くわ。ほら、さっきまであんなにグショグショだったあなたのパンツでさえ、持って歩いていたら今はもう生乾きにまでなっているもの」
シーナさんがそのピンクの布片を器用にたたんでから、私の右腕を取りました。
私の右手首にスルスルッと通します。
「あらカワイイ!大丈夫。みんなアクセ代わりにシュシュでも着けてるんだろう、って思うわよ。まさかあなたのスケベなおツユでヌルヌルに汚れたパンツだなんて、誰も思わないわ」
シーナさんの楽しそうなお顔。
「そうそう、直子さん、愛液多いんだったわよねえ?そのポシェットの中にタンポン入っているから、不安だったら突っ込んでおきなさい。見知らぬ人たちの前でおツユしたたらせて歩きたい、って言うんなら、無理にとは言わないけど」
「それにしても暑すぎ!わたし、園芸コーナーの横にあったペットコーナーでワンちゃんと遊んで涼んでいるから、人前に出る準備が出来たら迎えに来なさい」
イジワルなお顔のままそう言い捨てたシーナさんは、私の足元に日傘だけを残して行ってしまいました。
私は、縄ブラおっぱいを形も露にクッキリとワンピースに貼りつかせ、右手首には汚れたピンクのショーツを巻かれ、パイパンノーパンの姿で炎天下に放置されてしまいました。
ワンピースの胸元を乾かしつつ、この場でなんとかタンポンをアソコに押し込んでからでないと、デパートの店内には戻れません。
*
*氷の雫で濡らされて 08へ
**
直子のブログへお越しいただきまして、ありがとうございます。ここには、私が今までに体験してきた性的なあれこれを、私が私自身の思い出のために、つたない文章で書きとめておいたノートから載せていくつもりです。
2011年8月15日
2011年8月13日
氷の雫で濡らされて 06
試着室の壁には、全身が映せる大きな鏡が前方と左右の計3面に貼ってありました。
そこに映った自分の顔。
あ、そうだった。
今、私はこの顔だったんだ。
太めに描いた眉毛、ダーク系なアイメイク、両頬を薄いベージュのファンデで塗りかためた上に、輪郭クッキリなリップの粉っぽい顔。
普段の私とは別人のよう。
こんな顔だったら、少しくらい恥ずかしいことをしでかしちゃっても大丈夫かな?
ワンピースの前ボタンをはずして両袖を抜き、足元に落とした途端に、そんな考えは吹き飛びました。
今の私の格好、やっぱり本当にいやらし過ぎ。
おっぱいを横8の字でくくるロープ。
上下から絞られて尖がった乳首。
ンーーッって低く唸っているアソコのホタテ貝。
股間ギリギリにずり下げられたピンクのショーツ。
そんな私のヘンタイ性癖丸出しな肢体が、3方の鏡に鮮やかに映っています。
あわててグリーンのチュニックを頭からかぶりました。
こんなにすけべ全開な自分の姿を、少しの間でもお外の空気に晒してはおけません。
グリーンのチュニックは、イイ感じに私に似合っていました。
襟ぐり幅の広いボートネックが首筋から鎖骨のあたりの肌をセクシーに覗かせています。
丈は膝上10センチくらい。
ジーンズやレギンスを合わせればお外にも着ていけそう。
ずり下がったショーツも完全に隠れているし、カーテンを開けて、この姿をシーナさんに見てもらうのに何の問題も無いのですが、ただ一点、恥ずかしすぎる部分がありました。
しっとりした生地なので、おっぱいの頂上がクッキリと浮き上がってしまっていること。
アソコに挿さった突起がくれるゆるい震動に、はしたなく反応している乳首が形もあらわに、パステルグリーンの布を二箇所、露骨に尖らせていました。
「着替え、終わったー?」
シーナさんの無邪気なお声が聞こえて、答える間も無く、試着室のカーテンがザザーッと開けられました。
「あらー、いいじゃない?」
シーナさんがニッコリ笑いました。
「うわー!カワイイですぅ。お似合いですよぉ!」
ギャル店員さんも長い睫毛をパチクリさせて、大げさに賛同しています。
私は、胸元の突起が気になって気になって、無意識のうちにチュニックの裾を下に引っぱっていました。
でも、そうしていると余計に胸の布地がおっぱいに密着して、かえって乳首の突起を強調しちゃうことに気づき、あわてて裾から手を離しました。
それまで私の顔とからだを漫然と眺めていたギャル店員さんの目が、私の胸元に吸い付きました。
「シルエットもキレイだしぃ、本当にカワイイですよぉ」
ニコニコ顔でそんなことを言いながらも、ギャル店員さんの視線は私の胸元をチラチラ意識していました。
二つの突起を、視線が盗み見るように追いかけてきます。
私は、どうしようもない恥ずかしさに全身がどんどん熱くなってきてしまい、両腕を後ろ手に組んでうつむいて、ギャル店員さんの好奇な視線に耐えました。
ノーブラ乳首が浮いた姿を初対面の人に見られるなんて、生まれて初めてかもしれません。
「おーけー。それじゃあ今度はピンクねー」
シーナさんがそう言ってくれて、ザザッとカーテンが閉じられました。
ふーーっ・・・
消え入りたいほど恥ずかしいけれど、なぜだか同時に、すっごく気持ちいい電流の放電を全身に感じていました。
ギャル店員さんの熱い視線・・・
私は、3面鏡の中でグリーンのチュニックを脱ぎ、再びすけべ性癖全開な半裸になりました。
「へー、そおなんですかぁー。うふふ」
「大きいですよねぇ?・・・あらぁ、やだぁ」
着替えている最中に、カーテンの向こうでシーナさんとギャル店員さんがコソコソお話しているのが、かすかに聞こえてきました。
「うわー。すごそぉー。楽しそうですねぇー」
ピンクのほうもデザインは同じ。
相変わらず胸の突起だけが露骨でした。
「こっちだと、ますますカワイイですぅ。妖精さんみたーいぃ」
ギャル店員さんの視線は、心なしか露骨になっていました。
私の頭のてっぺんから爪先まで、不躾にジロジロと舐めまわすように眺めてきます。
とくに、裾から太腿のあたりをニヤニヤと見ているような・・・
私は、その視線がくれる恥ずかしさにキュンキュン感じていました。
「もっと近くで見たいから、フロアに下りてきてみて」
シーナさんがフロアに脱いだ私のサンダルを揃えて、ニヤッと笑いました。
「えっ!?」
私は一瞬、取り乱しそうになりましたが、すぐに思い直しました。
動揺してモジモジしていたら余計悪目立ちしちゃう、何でもないふうを装わなきゃ。
「は、はい・・・」
試着室の床からお店のフロアに下りようと、右足をサンダルのほうに伸ばしたとき、ギャル店員さんがササッと私の足元にしゃがんで、もう一度私のサンダルを揃えてくれました。
ギャル店員さんはそのまましゃがみ込んで、私を見上げてニコニコしています。
ギャル店員さんのフリルのスカートが膝までまくれ上がり、真正面の私からは、黒いストッキング越しに薄っすらと白くなっている股間が丸見えでした。
今、サンダルを履くために足を踏み出せば、しゃがんでいるギャル店員さんに短かいチュニックの裾から、ヘンタイ状態な内部を覗き込まれてしまう・・・
ギャル店員さんの行動の意図が、はっきりわかりました。
でも、いいんです。
ギャル店員さん、悪い人ではなさそうだし、スカートの中見せてくれたし。
それに私、苛められに来たのだもの。
私の両脚の動きに合わせて、ギャル店員さんの頭と視線も動いていました。
見られちゃった・・・よね?
「ふーん。イイ感じじゃない?」
サンダルを履いて試着室の外に出た私を、シーナさんは腕を上げさせたり、裾を引っぱったりしていじりまわしました。
ギャル店員さんと、お隣の試着室の付き添いらしい若い女性から至近距離で見つめられ、試着室に近い棚のお洋服を見ていた数人の女性客や店員さんからも注目されてしまいました。
私は、シーナさんにされるがままになりながら、堂々と、堂々と、って自分に言い聞かせていました。
頭の中は恥ずかしさで、はちきれそうなのに。
私を見ている人たち全員の視線が、私の胸のふしだらな二つの突起だけに注がれているような気がしていました。
「それじゃあ最後に、わたしが見立てたアレ、着てみて、ね?」
シーナさんの一言で、私はサンダルを脱いで再び試着室内に戻りました。
カーテンが引かれ、私は三たび、ヘンタイ丸出し半裸姿に。
シーナさんが渡してくれたそのお洋服は、着てみる前から絶望的な気持ちになってしまうものでした。
ニットみたいなクタッとして伸縮性のある質感、布地部分の小ささ、明かるいベージュ色な布地の薄さ・・・
その布地を頭からかぶった瞬間、私は、この日最大級の恥辱感に身悶えしてしまいました。
そのお洋服は、ボディコンシャスなノースリーブの無地ワンピースでした。
胸元が大きく開いて、おっぱいの裾野を縛っている麻縄がギリギリ見えそうです。
背中は、お尻の割れ目近くまで開いていて、もちろん、麻縄の後ろの結び目がバッチリ鏡に映っていました。
布地は全身に吸い付くようにピタッと貼りつき、私のプロポーション通りの曲線を描いています。
尖った乳首はおろか、ロープに絞られたおっぱいの形と、麻縄の凹凸まで露骨に浮かび上がらせています。
ノーブラよりも恥ずかしい縄ブラ。
裾は、絶対領域ギリギリの超ミニ。
まっすぐに立っていれば、ずり下げられたショーツもかろうじて見えませんが、少しでも屈んだだけで、途端にピンクの布片が覗いてしまいます。
おまけに全体が明るめのベージュ色、透けてはいないものの、遠目なら全裸に見えちゃうんじゃないかな?
鏡に映った、麻縄やら乳首やらホタテ貝の形を布の凹凸でクッキリ浮かび上がらせている自分の姿は、いっそ全裸のほうがまだまし、っていうぐらい、いやらしくも卑猥な姿でした。
さっきから震えているホタテ貝と、鏡に映っている自分のあまりにえっちな格好に、私はグングン感じてしまい、アソコの奥からトロトロトロトロ、えっちなおシルが分泌されているのがわかりました。
なんとかピンクのショーツ布でせき止めているけれど、それもグッショリで今にも雫がしたたっちゃいそう。
私は、着てきたワンピのポッケからハンカチを取り出し、脱ぎかけショーツのズブ濡れ部分を懸命に拭き取りました。
「どう?どんな感じー?」
シーナさんのやけに楽しそうなお声とともに、カーテンがザザーッと開けられました。
「!」
さすがのシーナさんもギャル店員さんも、一瞬息を呑んだようでした。
「きゃーっ。超せくしーですぅ!すっごーいっ!えっろーいっ!」
ギャル店員さんがコーフンしたカン高い声で騒ぎ出します。
ちょ、ちょっと、そんな大きな声出さないで、またみんなから注目されちゃう・・・
私は、まっすぐ突っ立ったまま、胸の突起が強調されてしまうのもかまわず、裾を下に引っぱっていました。
ギャル店員さんに、わざとずり下げられたピンクのショーツを正面から見られてしまうことだけは、なんとか死守したいと思っていました。
さっきまでの、堂々と、いう気持ちなど木っ端微塵になくなって、これでまた、フロアに出てみて、なんて言われちゃったらどうしよう、って、プルプル震えていました。
「うーん。何て言うか、すっごくあなたらしいわよ。似合ってるわ」
シーナさんの超嬉しそうなお顔。
ギャル店員さんも嬉々とした顔で、私の胸のふくらみの先端からまわりを囲っている布の凹凸を容赦ない視線でなぞり、不意に後ろの鏡に視線を投げて、そこに映った私の裸な背中部分の麻縄の結び目を確認したようです。
それから、ゆっくりと左の鏡に目線が移動しました。
私もつられてそちらを見ます。
あっ!ノースリーブの脇からも麻縄がバッチリ覗いちゃってる。
「本当はぁ、こーゆーボディコン系のご試着は、お買い上げ前提でないとお断りする場合もあるんですけどぉ、お客様は特別ですぅ。めがっさお似合いですよぉ」
完全にいやらしいおじさまのような目付きになってしまったギャル店員さん。
今は、その視線が私のお腹をすべり、不自然な形、ホタテ貝の形に浮いている下腹部をじーっと見つめています。
私はワンピの裾を引っぱりながら、自分の意思と反してジュクジュク疼いているアソコを心配していました。
ギャル店員さんの前で、はしたない雫を垂らすことだけは、したくない・・・
「おっけー。それじゃあこの3着、全部いただくわ。おいくらになるかしら?」
シーナさんが突然ギャル店員さんに言いました。
「えっ?、えっと、あのーシーナさん・・・」
私は不意を突かれてあたふた、シーナさんのお顔を見つめます。
「ほんとですかぁ?ありがとうございますぅ!」
ギャル店員さんは、口ではそう答えたもののその場を動かず、私のからだをじーっと見つめたままでした。
シーナさんがご自分のバッグからお財布を取り出しました。
「あっ、えっと、私、払いますから・・・」
あわてた私はちょっと前屈みになってしまい、裾がせり上がるのを感じて、またあわてて上体を起こしました。
「いいの、いいの・・・」
バサッ。
言いながらシーナさんが私に近づいてきて、試着室の中に投げ込むようにわざとらしく自分のお財布を落としました。
「あっ、お財布落としちゃった。ごめん。拾っていただける?」
シーナさんがイジワルなお顔で私を見つめてきます。
ギャル店員さんは、私とシーナさんを交互に見た後、私に向けて小さくニッって笑いました。
どうしよう?
上半身を屈めても、思い切ってしゃがみ込んでも、いずれにしてもワンピの裾は盛大にせり上がってしまいます。
目の前にはギャル店員さんの好奇心むきだしな視線。
どっちが恥ずかしいかな?
しゃがんじゃうとお尻が見てもらえないかな?
「あ、は、はい・・・」
答えてから、私は両足の間の幅を少し広げ、ゆっくりと上半身を屈め始めました。
腕が下にいくほどに、ワンピースの裾が上にせり上がってきました。
ワンピの裾でかろうじて隠されていた、両腿の付け根で伸びきっている一筋のピンクの布片があっと言う間に現われ、つづいて黒いゴムひもで繋がれた真っ白なホタテ貝のオブジェも丸見えになりました。
上目遣いにギャル店員さんを盗み見ると、彼女は目を大きく見開いて私のソコを凝視していました。
それから、彼女の目線が泳いで後方へ。
そこには、黒いゴムひもが割れ目スジ上に一本だけ通った、私の丸出しのお尻が鏡に映っていることでしょう。
シーナさんのお財布を拾って、上半身をまっすぐに起こしたとき、ワンピースの裾は私のお腹のところまでせり上がったままでした。
ホタテ貝を咥え込んだ下半身丸出し。
その下にずり下がったピンクのショーツ丸見え。
そのままの格好でカーテン側に一歩踏み出し、お外のシーナさんにお財布を渡しました。
私のドキドキは最高潮でした。
もう一歩踏み出せば、試着室近くの他のお客さんにも見られちゃう。
「ああんっ!」
がまんしきれない吐息が洩れて、とうとう私の左内腿を液体が一筋、滑り落ちてしまいました。
お財布を渡し終えて試着室の奥に戻り、シーナさんたちに背中を向けてワンピースの裾を直しました。
もっとも3面鏡張りですから、背中を向けても無意味なのですが。
裾を直している間、ギャル店員さんはカーテンの束を握ったまま、鏡の中の私をじっと見つめていました。
私にはその視線が、まだまだこのカーテンは閉じてあげないわよ?ってイジワルく言っているみたいに感じていました。
ギャル店員さんの傍らのシーナさんも、イジワルな顔でニヤニヤしていました。
裾を直し終え、私はまたシーナさんたちのほうを向きます。
「それでは、この3点、お買い上げということでよろしいですかぁ?」
ギャル店員さんが、まだカーテンの束を握ったままニッコリ笑ってシーナさんに語りかけました。
私はもう抵抗せず、黙ってワンピの裾を引っぱりながらうつむきます。
「ええ。全部この子によく似合っているもの。わたしからプレゼントしちゃうわ」
シーナさんがお芝居がかった口調で答えました。
「ありがとうございます、お客様ぁ」
ギャル店員さんがそこまで言って、ニヤッと私に笑いかけました。
「そのワンピース、こちらのお客様にとってもよくお似合いですからぁ、もしよろしければぁ、そのままお召しになってショッピングをおつづけになったらいかがでしょう?」
えーーーーっ!
私の左内腿を液体がまた、ツツーッとすべり落ちていきました。
*
*氷の雫で濡らされて 07へ
*
そこに映った自分の顔。
あ、そうだった。
今、私はこの顔だったんだ。
太めに描いた眉毛、ダーク系なアイメイク、両頬を薄いベージュのファンデで塗りかためた上に、輪郭クッキリなリップの粉っぽい顔。
普段の私とは別人のよう。
こんな顔だったら、少しくらい恥ずかしいことをしでかしちゃっても大丈夫かな?
ワンピースの前ボタンをはずして両袖を抜き、足元に落とした途端に、そんな考えは吹き飛びました。
今の私の格好、やっぱり本当にいやらし過ぎ。
おっぱいを横8の字でくくるロープ。
上下から絞られて尖がった乳首。
ンーーッって低く唸っているアソコのホタテ貝。
股間ギリギリにずり下げられたピンクのショーツ。
そんな私のヘンタイ性癖丸出しな肢体が、3方の鏡に鮮やかに映っています。
あわててグリーンのチュニックを頭からかぶりました。
こんなにすけべ全開な自分の姿を、少しの間でもお外の空気に晒してはおけません。
グリーンのチュニックは、イイ感じに私に似合っていました。
襟ぐり幅の広いボートネックが首筋から鎖骨のあたりの肌をセクシーに覗かせています。
丈は膝上10センチくらい。
ジーンズやレギンスを合わせればお外にも着ていけそう。
ずり下がったショーツも完全に隠れているし、カーテンを開けて、この姿をシーナさんに見てもらうのに何の問題も無いのですが、ただ一点、恥ずかしすぎる部分がありました。
しっとりした生地なので、おっぱいの頂上がクッキリと浮き上がってしまっていること。
アソコに挿さった突起がくれるゆるい震動に、はしたなく反応している乳首が形もあらわに、パステルグリーンの布を二箇所、露骨に尖らせていました。
「着替え、終わったー?」
シーナさんの無邪気なお声が聞こえて、答える間も無く、試着室のカーテンがザザーッと開けられました。
「あらー、いいじゃない?」
シーナさんがニッコリ笑いました。
「うわー!カワイイですぅ。お似合いですよぉ!」
ギャル店員さんも長い睫毛をパチクリさせて、大げさに賛同しています。
私は、胸元の突起が気になって気になって、無意識のうちにチュニックの裾を下に引っぱっていました。
でも、そうしていると余計に胸の布地がおっぱいに密着して、かえって乳首の突起を強調しちゃうことに気づき、あわてて裾から手を離しました。
それまで私の顔とからだを漫然と眺めていたギャル店員さんの目が、私の胸元に吸い付きました。
「シルエットもキレイだしぃ、本当にカワイイですよぉ」
ニコニコ顔でそんなことを言いながらも、ギャル店員さんの視線は私の胸元をチラチラ意識していました。
二つの突起を、視線が盗み見るように追いかけてきます。
私は、どうしようもない恥ずかしさに全身がどんどん熱くなってきてしまい、両腕を後ろ手に組んでうつむいて、ギャル店員さんの好奇な視線に耐えました。
ノーブラ乳首が浮いた姿を初対面の人に見られるなんて、生まれて初めてかもしれません。
「おーけー。それじゃあ今度はピンクねー」
シーナさんがそう言ってくれて、ザザッとカーテンが閉じられました。
ふーーっ・・・
消え入りたいほど恥ずかしいけれど、なぜだか同時に、すっごく気持ちいい電流の放電を全身に感じていました。
ギャル店員さんの熱い視線・・・
私は、3面鏡の中でグリーンのチュニックを脱ぎ、再びすけべ性癖全開な半裸になりました。
「へー、そおなんですかぁー。うふふ」
「大きいですよねぇ?・・・あらぁ、やだぁ」
着替えている最中に、カーテンの向こうでシーナさんとギャル店員さんがコソコソお話しているのが、かすかに聞こえてきました。
「うわー。すごそぉー。楽しそうですねぇー」
ピンクのほうもデザインは同じ。
相変わらず胸の突起だけが露骨でした。
「こっちだと、ますますカワイイですぅ。妖精さんみたーいぃ」
ギャル店員さんの視線は、心なしか露骨になっていました。
私の頭のてっぺんから爪先まで、不躾にジロジロと舐めまわすように眺めてきます。
とくに、裾から太腿のあたりをニヤニヤと見ているような・・・
私は、その視線がくれる恥ずかしさにキュンキュン感じていました。
「もっと近くで見たいから、フロアに下りてきてみて」
シーナさんがフロアに脱いだ私のサンダルを揃えて、ニヤッと笑いました。
「えっ!?」
私は一瞬、取り乱しそうになりましたが、すぐに思い直しました。
動揺してモジモジしていたら余計悪目立ちしちゃう、何でもないふうを装わなきゃ。
「は、はい・・・」
試着室の床からお店のフロアに下りようと、右足をサンダルのほうに伸ばしたとき、ギャル店員さんがササッと私の足元にしゃがんで、もう一度私のサンダルを揃えてくれました。
ギャル店員さんはそのまましゃがみ込んで、私を見上げてニコニコしています。
ギャル店員さんのフリルのスカートが膝までまくれ上がり、真正面の私からは、黒いストッキング越しに薄っすらと白くなっている股間が丸見えでした。
今、サンダルを履くために足を踏み出せば、しゃがんでいるギャル店員さんに短かいチュニックの裾から、ヘンタイ状態な内部を覗き込まれてしまう・・・
ギャル店員さんの行動の意図が、はっきりわかりました。
でも、いいんです。
ギャル店員さん、悪い人ではなさそうだし、スカートの中見せてくれたし。
それに私、苛められに来たのだもの。
私の両脚の動きに合わせて、ギャル店員さんの頭と視線も動いていました。
見られちゃった・・・よね?
「ふーん。イイ感じじゃない?」
サンダルを履いて試着室の外に出た私を、シーナさんは腕を上げさせたり、裾を引っぱったりしていじりまわしました。
ギャル店員さんと、お隣の試着室の付き添いらしい若い女性から至近距離で見つめられ、試着室に近い棚のお洋服を見ていた数人の女性客や店員さんからも注目されてしまいました。
私は、シーナさんにされるがままになりながら、堂々と、堂々と、って自分に言い聞かせていました。
頭の中は恥ずかしさで、はちきれそうなのに。
私を見ている人たち全員の視線が、私の胸のふしだらな二つの突起だけに注がれているような気がしていました。
「それじゃあ最後に、わたしが見立てたアレ、着てみて、ね?」
シーナさんの一言で、私はサンダルを脱いで再び試着室内に戻りました。
カーテンが引かれ、私は三たび、ヘンタイ丸出し半裸姿に。
シーナさんが渡してくれたそのお洋服は、着てみる前から絶望的な気持ちになってしまうものでした。
ニットみたいなクタッとして伸縮性のある質感、布地部分の小ささ、明かるいベージュ色な布地の薄さ・・・
その布地を頭からかぶった瞬間、私は、この日最大級の恥辱感に身悶えしてしまいました。
そのお洋服は、ボディコンシャスなノースリーブの無地ワンピースでした。
胸元が大きく開いて、おっぱいの裾野を縛っている麻縄がギリギリ見えそうです。
背中は、お尻の割れ目近くまで開いていて、もちろん、麻縄の後ろの結び目がバッチリ鏡に映っていました。
布地は全身に吸い付くようにピタッと貼りつき、私のプロポーション通りの曲線を描いています。
尖った乳首はおろか、ロープに絞られたおっぱいの形と、麻縄の凹凸まで露骨に浮かび上がらせています。
ノーブラよりも恥ずかしい縄ブラ。
裾は、絶対領域ギリギリの超ミニ。
まっすぐに立っていれば、ずり下げられたショーツもかろうじて見えませんが、少しでも屈んだだけで、途端にピンクの布片が覗いてしまいます。
おまけに全体が明るめのベージュ色、透けてはいないものの、遠目なら全裸に見えちゃうんじゃないかな?
鏡に映った、麻縄やら乳首やらホタテ貝の形を布の凹凸でクッキリ浮かび上がらせている自分の姿は、いっそ全裸のほうがまだまし、っていうぐらい、いやらしくも卑猥な姿でした。
さっきから震えているホタテ貝と、鏡に映っている自分のあまりにえっちな格好に、私はグングン感じてしまい、アソコの奥からトロトロトロトロ、えっちなおシルが分泌されているのがわかりました。
なんとかピンクのショーツ布でせき止めているけれど、それもグッショリで今にも雫がしたたっちゃいそう。
私は、着てきたワンピのポッケからハンカチを取り出し、脱ぎかけショーツのズブ濡れ部分を懸命に拭き取りました。
「どう?どんな感じー?」
シーナさんのやけに楽しそうなお声とともに、カーテンがザザーッと開けられました。
「!」
さすがのシーナさんもギャル店員さんも、一瞬息を呑んだようでした。
「きゃーっ。超せくしーですぅ!すっごーいっ!えっろーいっ!」
ギャル店員さんがコーフンしたカン高い声で騒ぎ出します。
ちょ、ちょっと、そんな大きな声出さないで、またみんなから注目されちゃう・・・
私は、まっすぐ突っ立ったまま、胸の突起が強調されてしまうのもかまわず、裾を下に引っぱっていました。
ギャル店員さんに、わざとずり下げられたピンクのショーツを正面から見られてしまうことだけは、なんとか死守したいと思っていました。
さっきまでの、堂々と、いう気持ちなど木っ端微塵になくなって、これでまた、フロアに出てみて、なんて言われちゃったらどうしよう、って、プルプル震えていました。
「うーん。何て言うか、すっごくあなたらしいわよ。似合ってるわ」
シーナさんの超嬉しそうなお顔。
ギャル店員さんも嬉々とした顔で、私の胸のふくらみの先端からまわりを囲っている布の凹凸を容赦ない視線でなぞり、不意に後ろの鏡に視線を投げて、そこに映った私の裸な背中部分の麻縄の結び目を確認したようです。
それから、ゆっくりと左の鏡に目線が移動しました。
私もつられてそちらを見ます。
あっ!ノースリーブの脇からも麻縄がバッチリ覗いちゃってる。
「本当はぁ、こーゆーボディコン系のご試着は、お買い上げ前提でないとお断りする場合もあるんですけどぉ、お客様は特別ですぅ。めがっさお似合いですよぉ」
完全にいやらしいおじさまのような目付きになってしまったギャル店員さん。
今は、その視線が私のお腹をすべり、不自然な形、ホタテ貝の形に浮いている下腹部をじーっと見つめています。
私はワンピの裾を引っぱりながら、自分の意思と反してジュクジュク疼いているアソコを心配していました。
ギャル店員さんの前で、はしたない雫を垂らすことだけは、したくない・・・
「おっけー。それじゃあこの3着、全部いただくわ。おいくらになるかしら?」
シーナさんが突然ギャル店員さんに言いました。
「えっ?、えっと、あのーシーナさん・・・」
私は不意を突かれてあたふた、シーナさんのお顔を見つめます。
「ほんとですかぁ?ありがとうございますぅ!」
ギャル店員さんは、口ではそう答えたもののその場を動かず、私のからだをじーっと見つめたままでした。
シーナさんがご自分のバッグからお財布を取り出しました。
「あっ、えっと、私、払いますから・・・」
あわてた私はちょっと前屈みになってしまい、裾がせり上がるのを感じて、またあわてて上体を起こしました。
「いいの、いいの・・・」
バサッ。
言いながらシーナさんが私に近づいてきて、試着室の中に投げ込むようにわざとらしく自分のお財布を落としました。
「あっ、お財布落としちゃった。ごめん。拾っていただける?」
シーナさんがイジワルなお顔で私を見つめてきます。
ギャル店員さんは、私とシーナさんを交互に見た後、私に向けて小さくニッって笑いました。
どうしよう?
上半身を屈めても、思い切ってしゃがみ込んでも、いずれにしてもワンピの裾は盛大にせり上がってしまいます。
目の前にはギャル店員さんの好奇心むきだしな視線。
どっちが恥ずかしいかな?
しゃがんじゃうとお尻が見てもらえないかな?
「あ、は、はい・・・」
答えてから、私は両足の間の幅を少し広げ、ゆっくりと上半身を屈め始めました。
腕が下にいくほどに、ワンピースの裾が上にせり上がってきました。
ワンピの裾でかろうじて隠されていた、両腿の付け根で伸びきっている一筋のピンクの布片があっと言う間に現われ、つづいて黒いゴムひもで繋がれた真っ白なホタテ貝のオブジェも丸見えになりました。
上目遣いにギャル店員さんを盗み見ると、彼女は目を大きく見開いて私のソコを凝視していました。
それから、彼女の目線が泳いで後方へ。
そこには、黒いゴムひもが割れ目スジ上に一本だけ通った、私の丸出しのお尻が鏡に映っていることでしょう。
シーナさんのお財布を拾って、上半身をまっすぐに起こしたとき、ワンピースの裾は私のお腹のところまでせり上がったままでした。
ホタテ貝を咥え込んだ下半身丸出し。
その下にずり下がったピンクのショーツ丸見え。
そのままの格好でカーテン側に一歩踏み出し、お外のシーナさんにお財布を渡しました。
私のドキドキは最高潮でした。
もう一歩踏み出せば、試着室近くの他のお客さんにも見られちゃう。
「ああんっ!」
がまんしきれない吐息が洩れて、とうとう私の左内腿を液体が一筋、滑り落ちてしまいました。
お財布を渡し終えて試着室の奥に戻り、シーナさんたちに背中を向けてワンピースの裾を直しました。
もっとも3面鏡張りですから、背中を向けても無意味なのですが。
裾を直している間、ギャル店員さんはカーテンの束を握ったまま、鏡の中の私をじっと見つめていました。
私にはその視線が、まだまだこのカーテンは閉じてあげないわよ?ってイジワルく言っているみたいに感じていました。
ギャル店員さんの傍らのシーナさんも、イジワルな顔でニヤニヤしていました。
裾を直し終え、私はまたシーナさんたちのほうを向きます。
「それでは、この3点、お買い上げということでよろしいですかぁ?」
ギャル店員さんが、まだカーテンの束を握ったままニッコリ笑ってシーナさんに語りかけました。
私はもう抵抗せず、黙ってワンピの裾を引っぱりながらうつむきます。
「ええ。全部この子によく似合っているもの。わたしからプレゼントしちゃうわ」
シーナさんがお芝居がかった口調で答えました。
「ありがとうございます、お客様ぁ」
ギャル店員さんがそこまで言って、ニヤッと私に笑いかけました。
「そのワンピース、こちらのお客様にとってもよくお似合いですからぁ、もしよろしければぁ、そのままお召しになってショッピングをおつづけになったらいかがでしょう?」
えーーーーっ!
私の左内腿を液体がまた、ツツーッとすべり落ちていきました。
*
*氷の雫で濡らされて 07へ
*
2011年8月7日
氷の雫で濡らされて 05
「ほら、そんなにモジモジしてたら、かえって目立っちゃうわよ?普通に堂々と歩けって、ゆりさまにも言われたでしょ?」
シーナさんが私の手を引きながら、小声で叱るように言いました。
そう言われても・・・
からだを動かすたびにロープでバストを縛られていることを思い出すし、乳首がワンピの裏に擦れるし、ショーツがずり下げられているから、一歩歩くたびに腿に引っかかっている布地が伸び縮みしているのがわかるし・・・
気にするな、というほうが無理なお話です。
ただ一つの救いは、ホタテ貝の震動が止まっていること。
でも、これだって、いつスイッチが入るか、って思うとビクビクしてしまって・・・
私は、意識を自分のからだからそらすために、シーナさんに無闇にいろいろ問いかけました。
「シーナさんは、いつ、こちらへ来られたのですか?」
「今年のお正月。ゆりさまに、お仕事手伝ってくれない?って頼まれて、わたしも地元での仕事に飽きていたから、二つ返事で引き受けちゃった」
「お店のお仕事をお手伝いされているんですか?」
「ううん。それとは別のビジネス。ゆりさま、こっちに来てから、いろいろお知り合いが増えたみたいで、面白いこと企んでるのよ。今は直子さんにも言えないけど」
「百合草先生、私には大学卒業するまで、絶対新宿のお店には来ちゃいけない、っておっしゃるんです。私、まだ未成年だから、あたりまえと言えばあたりまえなんですけど・・・」
「ふーん。未成年にお酒出したのバレたら営業停止間違いないからね。でも、ゆりさまのことだから、それだけじゃないはずよ。何かお考えがあってのことだと思うわ」
シーナさんは、その口ぶりから、本当のところを知っていそうな気もしました。
「直子さん、もうお酒飲めるの?」
「あ。はい。大学のお友達に鍛えられて。シャンパンと、あと、セクシーなボディコンワンピで有名なアメリカ産のビールだったら。でも、2杯も飲んだらお腹いっぱい」
「へー。学校生活、楽しそうじゃない?」
そんなお話をしている間、シーナさんと私は手をつないだまま、いろんな売場を見て回りました。
スーツとか、ドレスとか、カジュアルとか、下着とか、水着とか、小物アクセサリーとか。
「デパートをのんびりプラプラするなんて、かなり久しぶり。ワクワクしちゃう」
シーナさんは、私一人だったら物怖じしちゃって、とても入って行けないようなフランス高級ブランドの厳かな雰囲気を醸し出している売場にも、ツカツカと普通に入っていって、ショーケースからスカーフを出してもらったりもしていました。
私はそれを傍らで見ていて、カッコいいなー、オトナだなー、って感心するばかり。
そんなふうに色とりどりのステキなお洋服を眺めているうちに、いつしか私も自分のワンピースの下の状態についての意識が薄れ、普通にウインドウショッピングを楽しんでいました。
お客さんも、私が着いた頃よりは増えているみたいで、かなりな年配のかたから女子大生風、お子さま連れまで、幅広い年齢層の女性が通路を行き来して、賑やかな雰囲気になっていました。
「でもやっぱり、デパートは少し雰囲気がお堅いわよね?お隣のファッションビルに移動しましょ」
デパートの婦人服売場を一通り見て回った後、シーナさんに手を引かれて、デパート北側にフロアつづきで隣接されているファッションビルに入りました。
こちらのビルは、アパレルのブランド店をテナント形式で集めたフロアになっていて、デパートに較べると雰囲気がいっそう華やか。
お客さんの年齢層も低めで、学校帰りらしい女子高生風がお友達同士でキャイキャイしていたりもします。
シーナさんもいっそう楽しげな様子であちこちのお店を覗いて、カワイイ絵柄のTシャツとか、細い鎖で吊るすポシェットとかを買っていました。
「直子さんにも何か、買ってあげよっか?」
「あ、いえ。欲しいものあったら、自分で買いますから・・・」
「遠慮しないでいいのよ?直子さんと再会出来た記念の日なんだから。一応わたし、社会人なんだしさ」
シーナさんが可愛らしい笑顔で言ってくれました。
カラフルなデザインで女子学生を中心に人気のある、とあるお店に立ち寄りました。
さすがに人気店らしく、他のお店に較べてフロアも広い感じ。
軽快なヒップホップな音楽が賑やかに流れています。
サマーセール中だからなのか、店内にも10人くらいの若い女性がウロウロしています。
そこで、可愛いチュニックをみつけました。
淡いパステルカラーのグリーンで、ゆるやかなAラインがきれいなボートネック。
しっとりした質感の素材ですっごく軽そう。
部屋着にいいかな。
お値段もそこそこお手頃だし。
あっ、でもこっちのピンクのもいいなあ。
どっちにしようかなー。
そうだ、シーナさんに選んでもらおう。
そう思って私は、シーナさんの姿を探しました。
もちろん、自分でお金を出すつもりでした。
シーナさんはお店の奥で、片手にお洋服を持って、店員さんと何か楽しげにお話していました。
シーナさんのお相手をしている店員さんは、派手なウエーブヘアーを明るい茶色に染めた、一見してギャル風の人でした。
シーナさんがキョロキョロしている私に気がついたらしく、こちらへ歩いてきました。
「あ、それカワイイねー。直子さんに、絶対似合う」
シーナさんが楽しそうに言ってくれます。
「こっちのグリーンと、こっちのピンクと、どっちがいいかなー、って迷っちゃって」
「うーん、どっちもいいけど、強いて言うと、グリーンかな?」
「ですよねー。私、こういう色合いのお洋服、まだ持っていないし」
「こっちのベージュもけっこう良くない?」
「よろしかったら、あちらのフィッティングルームで合わせてみてくださいねぇー」
いつの間にか、さっきシーナさんとお話していたギャル風の店員さんが傍らでニコニコしていました。
「こちらでしたら、お客様なら絶対お似合いですぅ。ぜひぜひご試着してみてくだいませぇ」
ギャル風店員さんは、近くで見るとまさしくギャルでした。
両目の周りのハデハデなシャドウ、瞬きすると風が起きそうな長い睫毛、蛍光色なテカテカルージュ。
でも、お顔全体はなんだかカワイラシイ感じで、おまけに何故だかブリッ子口調。
ユニークな人みたい・・・
いえいえ、そんなことよりも、今、このギャル店員さんが言った言葉が問題です。
試着?
その言葉を聞いた途端、今現在の私のワンピースの下の状態を、くっきり思い出しました。
あんな姿なのに試着室でワンピースを脱ぐなんて、出来るわけありません。
「あ、あの、別に試着するまでも・・・」
おずおずとお断わりしようとする私の言葉をさえぎるように、
「試着していいの?だったらさせてもらおうよ。着たのを見て、わたしがどっちがいいか決めてあげる!」
シーナさんがすっごく嬉しそうに言いました。
「フィッティングルームはこちらですぅ」
ギャル店員さんは、早くもお店の奥のほうに歩き始めていました。
シーナさんがグリーンとピンクのチュニックをハンガーごとはずして手に持ち、もう片方の手で私の手を握り、引っぱります。
「あ、あの、シーナさん・・・」
「面白い展開になってきたじゃない?ほら、早くこっちに来なさい」
あっという間に試着室の前まで連れて来られてしまいました。
「さあ、どうぞぉ」
ギャル店員さんが試着室のカーテンを開けて、ホテルのドアボーイさんみたいなポーズをしています。
面白い人・・・
でも、今はそんなことに感心している場合じゃありません。
「あ、あの、シーナさん?」
「ほらー、早く入って、入って」
シーナさんが私の背中を押して、試着室のほうへ押しやります。
「あ、サンダルは脱いでくださいねぇー」
相変わらずニコニコ顔のギャル店員さん。
もう逃げられそうにありません。
ヘンにごねて、店内のお客さんたちの注目を浴びるのはイヤだし。
普通にしていなきゃ。
私は覚悟を決めて、サンダルを脱ぎました。
「ねえ、これもこの子に試着してもらって、いい?」
シーナさんがさっきから持っていた、ベージュ色っぽいクタッとした感じのお洋服を店員さんに見せて、聞いています。
悪い予感がします。
「もちろんいいですよぉ。どうぞぉ」
シーナさんがそのお洋服を私に手渡しました。
こうなったら、ささっと試着して、ささっと逃げるしかありません。
私が試着室のカーテンを閉めようとすると、シーナさんが寄って来て、私に耳を貸すように手招きしました。
「パンツ、直したら、ダメよ」
私の右耳に吐息を吹きかけながら、低く冷たい声で言いました。
「は、はい・・・」
同時に、長らく沈黙していたホタテ貝が、震え始めました。
*
*氷の雫で濡らされて 06へ
*
シーナさんが私の手を引きながら、小声で叱るように言いました。
そう言われても・・・
からだを動かすたびにロープでバストを縛られていることを思い出すし、乳首がワンピの裏に擦れるし、ショーツがずり下げられているから、一歩歩くたびに腿に引っかかっている布地が伸び縮みしているのがわかるし・・・
気にするな、というほうが無理なお話です。
ただ一つの救いは、ホタテ貝の震動が止まっていること。
でも、これだって、いつスイッチが入るか、って思うとビクビクしてしまって・・・
私は、意識を自分のからだからそらすために、シーナさんに無闇にいろいろ問いかけました。
「シーナさんは、いつ、こちらへ来られたのですか?」
「今年のお正月。ゆりさまに、お仕事手伝ってくれない?って頼まれて、わたしも地元での仕事に飽きていたから、二つ返事で引き受けちゃった」
「お店のお仕事をお手伝いされているんですか?」
「ううん。それとは別のビジネス。ゆりさま、こっちに来てから、いろいろお知り合いが増えたみたいで、面白いこと企んでるのよ。今は直子さんにも言えないけど」
「百合草先生、私には大学卒業するまで、絶対新宿のお店には来ちゃいけない、っておっしゃるんです。私、まだ未成年だから、あたりまえと言えばあたりまえなんですけど・・・」
「ふーん。未成年にお酒出したのバレたら営業停止間違いないからね。でも、ゆりさまのことだから、それだけじゃないはずよ。何かお考えがあってのことだと思うわ」
シーナさんは、その口ぶりから、本当のところを知っていそうな気もしました。
「直子さん、もうお酒飲めるの?」
「あ。はい。大学のお友達に鍛えられて。シャンパンと、あと、セクシーなボディコンワンピで有名なアメリカ産のビールだったら。でも、2杯も飲んだらお腹いっぱい」
「へー。学校生活、楽しそうじゃない?」
そんなお話をしている間、シーナさんと私は手をつないだまま、いろんな売場を見て回りました。
スーツとか、ドレスとか、カジュアルとか、下着とか、水着とか、小物アクセサリーとか。
「デパートをのんびりプラプラするなんて、かなり久しぶり。ワクワクしちゃう」
シーナさんは、私一人だったら物怖じしちゃって、とても入って行けないようなフランス高級ブランドの厳かな雰囲気を醸し出している売場にも、ツカツカと普通に入っていって、ショーケースからスカーフを出してもらったりもしていました。
私はそれを傍らで見ていて、カッコいいなー、オトナだなー、って感心するばかり。
そんなふうに色とりどりのステキなお洋服を眺めているうちに、いつしか私も自分のワンピースの下の状態についての意識が薄れ、普通にウインドウショッピングを楽しんでいました。
お客さんも、私が着いた頃よりは増えているみたいで、かなりな年配のかたから女子大生風、お子さま連れまで、幅広い年齢層の女性が通路を行き来して、賑やかな雰囲気になっていました。
「でもやっぱり、デパートは少し雰囲気がお堅いわよね?お隣のファッションビルに移動しましょ」
デパートの婦人服売場を一通り見て回った後、シーナさんに手を引かれて、デパート北側にフロアつづきで隣接されているファッションビルに入りました。
こちらのビルは、アパレルのブランド店をテナント形式で集めたフロアになっていて、デパートに較べると雰囲気がいっそう華やか。
お客さんの年齢層も低めで、学校帰りらしい女子高生風がお友達同士でキャイキャイしていたりもします。
シーナさんもいっそう楽しげな様子であちこちのお店を覗いて、カワイイ絵柄のTシャツとか、細い鎖で吊るすポシェットとかを買っていました。
「直子さんにも何か、買ってあげよっか?」
「あ、いえ。欲しいものあったら、自分で買いますから・・・」
「遠慮しないでいいのよ?直子さんと再会出来た記念の日なんだから。一応わたし、社会人なんだしさ」
シーナさんが可愛らしい笑顔で言ってくれました。
カラフルなデザインで女子学生を中心に人気のある、とあるお店に立ち寄りました。
さすがに人気店らしく、他のお店に較べてフロアも広い感じ。
軽快なヒップホップな音楽が賑やかに流れています。
サマーセール中だからなのか、店内にも10人くらいの若い女性がウロウロしています。
そこで、可愛いチュニックをみつけました。
淡いパステルカラーのグリーンで、ゆるやかなAラインがきれいなボートネック。
しっとりした質感の素材ですっごく軽そう。
部屋着にいいかな。
お値段もそこそこお手頃だし。
あっ、でもこっちのピンクのもいいなあ。
どっちにしようかなー。
そうだ、シーナさんに選んでもらおう。
そう思って私は、シーナさんの姿を探しました。
もちろん、自分でお金を出すつもりでした。
シーナさんはお店の奥で、片手にお洋服を持って、店員さんと何か楽しげにお話していました。
シーナさんのお相手をしている店員さんは、派手なウエーブヘアーを明るい茶色に染めた、一見してギャル風の人でした。
シーナさんがキョロキョロしている私に気がついたらしく、こちらへ歩いてきました。
「あ、それカワイイねー。直子さんに、絶対似合う」
シーナさんが楽しそうに言ってくれます。
「こっちのグリーンと、こっちのピンクと、どっちがいいかなー、って迷っちゃって」
「うーん、どっちもいいけど、強いて言うと、グリーンかな?」
「ですよねー。私、こういう色合いのお洋服、まだ持っていないし」
「こっちのベージュもけっこう良くない?」
「よろしかったら、あちらのフィッティングルームで合わせてみてくださいねぇー」
いつの間にか、さっきシーナさんとお話していたギャル風の店員さんが傍らでニコニコしていました。
「こちらでしたら、お客様なら絶対お似合いですぅ。ぜひぜひご試着してみてくだいませぇ」
ギャル風店員さんは、近くで見るとまさしくギャルでした。
両目の周りのハデハデなシャドウ、瞬きすると風が起きそうな長い睫毛、蛍光色なテカテカルージュ。
でも、お顔全体はなんだかカワイラシイ感じで、おまけに何故だかブリッ子口調。
ユニークな人みたい・・・
いえいえ、そんなことよりも、今、このギャル店員さんが言った言葉が問題です。
試着?
その言葉を聞いた途端、今現在の私のワンピースの下の状態を、くっきり思い出しました。
あんな姿なのに試着室でワンピースを脱ぐなんて、出来るわけありません。
「あ、あの、別に試着するまでも・・・」
おずおずとお断わりしようとする私の言葉をさえぎるように、
「試着していいの?だったらさせてもらおうよ。着たのを見て、わたしがどっちがいいか決めてあげる!」
シーナさんがすっごく嬉しそうに言いました。
「フィッティングルームはこちらですぅ」
ギャル店員さんは、早くもお店の奥のほうに歩き始めていました。
シーナさんがグリーンとピンクのチュニックをハンガーごとはずして手に持ち、もう片方の手で私の手を握り、引っぱります。
「あ、あの、シーナさん・・・」
「面白い展開になってきたじゃない?ほら、早くこっちに来なさい」
あっという間に試着室の前まで連れて来られてしまいました。
「さあ、どうぞぉ」
ギャル店員さんが試着室のカーテンを開けて、ホテルのドアボーイさんみたいなポーズをしています。
面白い人・・・
でも、今はそんなことに感心している場合じゃありません。
「あ、あの、シーナさん?」
「ほらー、早く入って、入って」
シーナさんが私の背中を押して、試着室のほうへ押しやります。
「あ、サンダルは脱いでくださいねぇー」
相変わらずニコニコ顔のギャル店員さん。
もう逃げられそうにありません。
ヘンにごねて、店内のお客さんたちの注目を浴びるのはイヤだし。
普通にしていなきゃ。
私は覚悟を決めて、サンダルを脱ぎました。
「ねえ、これもこの子に試着してもらって、いい?」
シーナさんがさっきから持っていた、ベージュ色っぽいクタッとした感じのお洋服を店員さんに見せて、聞いています。
悪い予感がします。
「もちろんいいですよぉ。どうぞぉ」
シーナさんがそのお洋服を私に手渡しました。
こうなったら、ささっと試着して、ささっと逃げるしかありません。
私が試着室のカーテンを閉めようとすると、シーナさんが寄って来て、私に耳を貸すように手招きしました。
「パンツ、直したら、ダメよ」
私の右耳に吐息を吹きかけながら、低く冷たい声で言いました。
「は、はい・・・」
同時に、長らく沈黙していたホタテ貝が、震え始めました。
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