2010年9月11日

また雨の日にカクレガで 06

「カ、カズキくん?」 
私は、思わず口をはさみます。
いろいろ突っ込みどころ満載の性知識ですが、それよりも、必要最低限のクギはさしておかなきゃと、にわかに大人としての自覚と責任感が芽生えます。

私は、できるだけやさしい声で言いました。
「あのね、カズキくん。いろいろ知っているのはいいことだけれど、えっちなことって、あんまりむやみにしゃべっちゃ、いけないの」 
「お姉さんにならいいけれど、他の人には言っちゃだめ。今のパパとママのこととか、オネーチャンのこととかね」
「あと、セックスっていう言葉と、オマンコっていう言葉も使っちゃだめ。とくに女の人の前ではね。その言葉を使うと、カズキくん、カッコワルイって思われちゃうよ」

カズキくんは、叱られた、と思ったのか、またシュンとしてしまいました。
しばらくして、おずおずと口を開きます。
「でもねでもね。こんなことしゃべったの、お姉さんにだけだよ。今まで誰にもしゃべってないよ・・・」 
「ボク、お姉さんなら聞いてくれると思ったんだ。お姉さんならやさしいから・・・それに・・・なんかえっちだし」
断言されてしまいました。
「うん。お姉さんにならいいの。でも、みんなお姉さんみたいにえっちじゃないの。だから他の人にはゼッタイだめ。わかった?」 
「わかった・・・」

「ねえ、お姉さん?」
カズキくんが甘えるような声を出してきます。
「さっきボク、オマ・・って言っちゃったでしょ?」 
「うん?」 
「お姉さんもボクのこと、カッコワルイって思った?」 
「なんでそう思うの?」 
「だってさっきお姉さんが、そういう言葉を言うと、女の人にカッコワルイって思われるって・・・」 
「そうだよ。だからカズキくんがちゃんと大人になるまで、そういう言葉は使っちゃだめ」
「でもね、お姉さんにだけならいいよ。お姉さんはえっちだし、カズキくんのこと好きだから」
カズキくんは、ホっとしたって感じで嬉しそうに笑いました。
もう!カワイイなあ!

「カズキくんには、女の子のお友達はいないの?」 
なんとなくな話の流れで聞いてみます。
「いるよっ」
カズキくんが明るく答えます。
「みさこちゃんでしょ。かずみねーちゃんでしょ。ゆいちゃんでしょ・・・」 
「カズキくん、もてもてじゃーん」
照れるカズキくん。

「ボクね、お友達の中だと、みさこちゃんが一番かわいいと思う」
「ふーん」 
「みさこちゃんはね、ボクより一つ下の2年生。おうちも近所だよ」 
「でもね、みさこちゃん、お医者さんごっこで患者さんになると、いっつも泣いちゃうんだ。それがちょっとね・・・」 
「あらー。カズキくん、お医者さんごっこなんてやってるんだ?」
カズキくんは、しまった!って顔をして口を押さえます。
「ご、ごめんなさい・・・」 
「別にあやまらなくてもいいよ」
笑いながら私が言います。
「だ、だって、ボク、またえっちなこと言っちゃった・・・さっき、お姉さんに、そういうことは言っちゃだめって言われたのに・・・」
カズキくんは、本当にすまなそうで、すがるように私を見ています。
「だからー、お姉さんにならいいの。そういうお話は、お姉さんとだけにしなさいね、ってこと」
「うん。わかったっ!」
カズキくんは、安心したようです。
わかりやすくて、カワイイなーもう。

「何人くらいでやってるの?お医者さんごっこ」 
「ボクでしょ、みさこちゃんでしょ、かずみねーちゃんでしょ、けんちゃんでしょ、とおるくんでしょ、あとたまに、みきねーちゃんと、しげにーちゃん。みんな近所のお友達だよ。この人たちとしかやらない」 
「女の子と一緒にかあ。やっぱり女の子が患者さんになるの?」 
「まさかあ。女の子のほうが強いし、みさこちゃんは泣いちゃうから。あ、でも、みきねーちゃんがいると、いつも患者さんやってくれる。みきねーちゃんは患者さんになるの、好きみたい」
なるほど。
みきねーちゃんが昔の私のポジションか。

「だから、ボクが患者さんになるの多いかな。男の中ではボクが一番小さいから・・・」 
「あらあら。カズキくんは患者さんになるの好き?」 
「やだよ。恥ずかしいもん。お尻とか見られるの・・・。やっぱりお医者さんがいいなあ」 
「あ、でもね、いつもやってるわけじゃないよ。たまに、誰かんちがパパやママおでかけしてて、ボクたちだけになる時・・・」
私たちもそうだったなあ。
いつの時代も子供が思いつくことは同じみたい。
「あと、お外でやったこともある」 
と言ってから、カズキくんは何か思い出したみたいです。

「そうだ、お姉さん。ボクとお医者さんごっこしようよ」
また、とんでもない提案をしてきました。
うーん、ワクワクするアイデアだけど・・・
「お医者さんごっこって、ここで?誰か来たらお姉さん困っちゃうよ?」 
「ここでじゃないよ。絶対にみつからないカクレガがあるのっ!」

カクレガ、はいいんですが、カズキくんと会ってから、かれこれもう一時間以上は過ぎています。
腕時計を見るともう2時半近く。
「カズキくんは、おうちに帰らなくていいの?オネーチャン心配してるんじゃない?」 
「心配なんかしてないよ。きっといまごろゲームやってると思う。3時から見たい番組があるのに・・・ボクにテレビ見せてくれないんだ・・・だから学校でも、その番組のお話だとボクはまざれないんだ・・・オネーチャンはきっとボクがじゃまなんだよ・・・」
なんだか、今更ながら、カズキくんがすごくかわいそうに思えてきました。

「そっか。カズキくんは何時までに帰ればいいのかな?」 
「ママが帰ってくるのが6時くらいだから、5時までに帰ればいいかな?ううん、5時半まででだいじょーぶ」
5時までに帰すとして、あと約2時間半くらいあります。
「そう。じゃあ、お姉さんとお医者さんごっこ、やろっか?」 
「やったー」
元気良く返事するカズキくん。

「で、そのカクレガは、どこにあるの?」 
「あっちー」
カズキくんが指さしたのは、神社の裏に広がる雑木林でした。
「あのバクダン山の中にあるの。ボクたちしか知らないの。ちゃんと屋根もあるから雨でも濡れないよ」
おそらく、子供たちがあの雑木林の中に、ひそかに作った『ひみつきち』 みたいなものでしょうか。

私が小学生のときも、そんなのを作って仲間内でニヤニヤしている男子がいたっけなあ。
でも、たいていの場合、その子たちは誰にも知られていないと思っていても、近所の大人たちは知っていて、あえて知らないフリしてるケースも多いものです。
それに雨の日とはいえ、学校がお休みの土曜日です。
地元のやんちゃな中学生たちが先にいて、タバコとか吸っているかもしれません。
人様の土地にしのびこむっていうのも、ちょっとリスキーかなあ?
私は、かなり及び腰になって聞きました。

「でも、そのカクレガを知っているのはカズキくんだけじゃないんでしょう?カズキくんのお友達が来たり、大きいおにいさんたちが来たりしない?」 
「ううん。ぜったいだいじょぶなの。カクレガを知っている子たちは・・・」 
カズキくんは、指を折々数えていましたが、もう一回だいじょうぶ、みたいに頷いて、つづけます。
「今日は塾に行ってたり、あとの子はぜったいおうちであの番組見てる」
さっき、カズキくんが見たがっていた、3時からのテレビ番組のようです。
小学生をそこまでひきつける番組って、いったい?・・・

「大きな子たちもぜったい来ない。5年生より上の子たちと中学生には、また別のカクレガがあるの。それで、大きい子は小さな子のカクレガには絶対行っちゃいけないの。それがシキタリなの」 
「シキタリ?」 
「うん。シキタリ」 
「そんなこと、誰が言ってたの?」 
「パパっ!」


また雨の日にカクレガで 07

2010年9月5日

また雨の日にカクレガで 05

このあと、私に予想できる展開は二つ。

一つは・・・
やっぱり『キモチワルイ』 になっちゃったの?
それじゃあ、そろそろ帰ろうか。
もうここには来れないな。
カズキくんのご両親さん、ごめんなさいっ!

もう一つの展開は・・・
私の頭がその対処の方法と、その後の展開を妄想してめまぐるしく回転します。
こっちが私の希望ルートです。

ふいに、スカートの布地が太腿に戻る感触がしました。

やっぱり『キモチワルイ』 のほうだった?
後悔の気持ちが、むくむくわきあがってきます。

無意識のうちにギュっとつぶっていた目を恐る恐る開けてみると、カズキくんは、私が予想していたどっちの言葉も言わずに、真剣な顔をして私を見上げていました。
両手の指と指を組合わせて固く握ったまま、両腕を精一杯頭上に伸ばしている私を。
私の妄想の中では、今の私は、両手を頭上に上げたまま縛られて恥ずかしい場所を隠すことができずに耐えている、晒し者マゾ女=直子、なのですが・・・

「どーしたのっ?」
私は思わず、語尾上がりの、なじるような声を上げてしまいました。
一気に緊張が抜けてしまい、上げていた両腕の力も抜けて、からだ全体がヘナヘナと地面にへたりこみます。
両膝が開いて、その拍子に、私のアソコにたまってたいやらしいおシルが、一滴、二滴、内腿をすべり落ちて足元の玉砂利にしたたり落ちたみたい。

「ねえ?・・・」 
カズキくんは、同じ目線までしゃがみ込んでしまった私に、もう一度問いかけてきます。
何か不思議なものを見て、興味シンシンという顔つきでした。

「お姉さんは、なんでココに毛がないの?」
「えっ?」
そっち・・・ですか?・・・

思いがけない展開です。
『キモチワルイ』 ルートは、完全に回避されたみたい。
とりあえず、私の覚悟は間違っていなかったようです。
ちゃらららっちゃっちゃ、ちゃっちゃちゃー!
頭の中でレベルアップのファンファーレ!
言葉責めターンは、まだまだつづきそうです。

「カズキくんは、女の人のココに、普通は毛が生えていることを知ってるの?」
「あたりまえだよ。だってボク、いつもママと一緒にお風呂入ってるもんっ!」
「ママもちゃんと生えてるよ。でも、たまに切ってるみたい。多かったり少なかったりするもの」

そうですよね。
このくらいの年なら、まだお母さんとお風呂、入ってますよね。
カズキくんが得意気につづけます。
「前にママに聞いてみたの。なんでママのソコの毛、少なくなっちゃったの?抜けちゃったの?って」
「そしたらママは、カズくんが床屋さんに行くみたいに、ここの毛もときどき切ってもらわなきゃいけないの、って言ってた」
カズキくんちのパパとママ、ご円満のようです。

カズキくんの家庭暴露話は、まだつづきます。
「オネーチャンがね、なんでか、ぜんぜんボクと一緒にお風呂に入ってくれなくなっちゃたのね」
「ボクが一緒に入ろう、って言うと、ゼッタイイヤっ!って怒るんだ。なんであんなにすぐ怒るんだろう・・・」
カズキくんたら、またちょっとインブルー。

「でもね・・・」
急に声をひそめて、私の耳に小さな唇を寄せてきます。
「ボク、聞いちゃったんだ。ママとオネーチャンがテレビのお部屋でお話してるの」
「オネーチャン、ソコに毛が生えてきたんだって。それで、ちょっと泣いてるの、恥ずかしいって」
「それでママがね、それはね、大人になったショーコだって。ぜんぜんヘンじゃないし恥ずかしいことでもないんだって。大人はみんな生えてるんだって、オネーチャンの頭なぜなぜしながら言ってた」

「カズキくんのオネーチャンて今、何年生?」
「中1」 
中1かあ・・・懐かしいなあ、私は小6の終わりだったっけなあ・・・
思い出に耽っていると、
「お姉さんは、大人だよね?」 
カズキくんが問いかけてきます。 
「何年生?」 
「えっ?私?私は高三」 
「じゃあ大人だよね?なんで毛がないの?」
カズキくんたら、言葉責めのセンスいい。
私の被虐心を的確にヒットしてくれます。

「う~ん・・・とねえ・・・」
「お、お姉さんもカズキくんのママみたいにお手入れしてるの。でもね、お姉さん、ここの毛があんまり多くないの。多くないとちょっとね、カッコ悪いでしょ?」
「ハゲな男の人でも、中途はんぱに髪の毛残ってる人より、丸坊主の人のほうがカッコイイでしょう?だから剃っちゃったの」
カズキくんには、ハゲ、という言葉がヒットしたみたいで、私の話の途中で、きゃはは、ってカワイク笑って、なんとなく納得してくれたみたい。
「それにね・・・」
私は、調子にのってつづけます。
「毛がないほうが、カズキくんによーく見てもらえるでしょ?お姉さんのココ、どうだった?」 
「つるつるで、キレイだった」 
「好き?」 
「好き!」 
私は、幼い子供に何を言わせているんでしょうか。

「でも、カズキくんっていろんなこと、いっぱい知ってるんだねえ」 
「うん。ボク本当は、えっちなこと、もっと知ってるんだ。せっくすも知ってるよ」
カズキくんはさらっと、もの凄いことを言いました。
「セックス?」 

「せっくすってね、男の人のオチンチンを女の人のアソコに入れるの。それで、その男の人と女の人が両想いだったら、赤ちゃんが生まれるの」 
「せっくすのときはね、女の人は苦しいみたいな大きな声を出すんだって。でもそれは苦しいんじゃなくて、楽しいんだって。ヘンだよね?」
最近の小学生って、こうなの?

私はちょっと、引き気味になって聞いてみます。
「それもママに教えてもらったの?」
「ううん。さとしにーちゃん」 
「さとしにーちゃん?」
「サッカークラブの6年生。ボク、町内会のこどもサッカークラブに今年入団したの」 
「さとしにーちゃんは、えっちなこと大好きで、ボクよりなんでも知ってるんだ」
「女の子のアソコはオマンコっていう名前で、オチンチンは大人になると時々大きくなることがあって、大きくなるとオチンポになるんだよね?」

ろくでもない先輩がいるようです。

「ボクのオチンチンはまだ大きくなったりはしないんだ。ムズムズすることはあるけど・・・。今もちょっと、ムズムズしてる」
カズキくんは、誰かに聞いて欲しくてたまらなかった、って感じでつづけます。

「でね、ボク、パパとママがせっくすしてるのも聞いちゃったんだ」
「夜にね、寝てたらのどがかわいたから、ジュースが飲みたくなって、テレビのあるお部屋に行こうとしたら、お部屋が暗くなってて、なんか、ガサゴソ音がしてたの」
「ボク、怖くなったけど、パパとママみたいな声がしてて、ヒソヒソなんか話してる声も聞こえたの」 
「ボクは、テレビのお部屋に入ろうかどうか迷ってたのね。そしたら、ママがなんか苦しそうな声出したの」
「ボク、ビクっとした。そしたらパパが、気持ちいいのか?ってママに聞いてたの」
「ボク、すぐ自分のベッドに戻った。さとしにーちゃんの言ってたのは、ほんとなんだなあ、って思った。パパとママはせっくすしてたんだよねえ?」

私は、何も言えません。
私が黙っていると、また話し始めます。

「ボクはね、パパとママがせっくすするのは、なんかイヤだなあ、とも思った・・・」
「でもパパとママが両想いだから、ボクが生まれたんだよね?・・・」 
「それからね、男の人がイヤがってる女の人にむりやりせっくすしようとするのは、ラペっていってね・・・」 


また雨の日にカクレガで 06

また雨の日にカクレガで 04

私は、呼吸を整えながら無理に笑顔を作り、平静を装って答えます。
「な、なんでそう思うの?」 
ちょっと声が掠れてしまいました。

「だって、だってさっきボク見てたんだ。お姉さんが猫と遊んでるの。お姉さんしゃがんでたから・・・でも遠かったから、ちゃんとは見えなかったんだけど・・・パンツ、はいてないみたいだったんだもんっ・・・」 
男の子は、そう早口で言った後に、なぜだか自分が悪いみたいに、
「ごめんなさいっ!」 
と大きな声で言って、うなだれています。
私は、なんだか自分が男の子を苛めてしまったような気がして、あわてて付け加えました。
「ボクがあやまることはないんだけれど・・・」
さあ、どうしましょう?

「ボクの見まちがいだよー」
そう言って、強引におさめることもできそうです。
でも、
「じゃあ、証拠見せて・・・」
そんな展開になってしまったら、私はどうするんでしょう?
怒って帰ることもできるけど、その選択は、さっき消しました。
「えへへ。ごめんねー。お姉さん、嘘ついちゃったー」
と、自らスカートまくる被虐羞恥な展開もいいかな?・・・

みたいなことを、混乱した頭で5秒くらいの間にアレコレ考えていました。

「キ、キミが穿いてないように見えたんなら、お姉さんはきっと、アナタの見たまんま、穿いていないんじゃないっ?かな?」
なんだか典型的な大人の言い訳を、ちょっと強い口調で言ってしまいました。
自分でも笑ってしまうくらい、支離滅裂な言い訳。
男の子のことも、キミだとかアナタだとか・・・ぐだぐだ。
私のマゾ性が、男の子の言葉責めに屈しました。

私は、覚悟を決めました。
この男の子の要求にとりあえず、逆らわないことにします。
私が今日ここに来たのは、この男の子に苛めてもらうため、だったのでしょう。

意味なくしょげている男の子と目線が合うように膝を折って、できる限りやさしく言いました。

「ねえボク?お名前は?」 
「サトナカカズキですっ!」 
なんだかやけくそ気味に叫ぶのが、すごくカワイイ。
「お姉さんの名前は、やましたなおこ」 
ちょっと嘘言ってます。

「ごめんね。カズキくん。さっきお姉さん、絶対怒らないって、お約束したのに・・・」
覚悟を決めた私は、自分の性癖に素直になっています。
「お詫びに、カズキくんが聞きたいこと、なんでも答えてあげる。ね?」
カズキくんは、おずおずと顔を上げ、私の顔をうかがっています。
・・・だいじょうぶ。私はキミの言いなりだよ・・・
心の中で問いかけながら、その頭をやんわりと撫でてニッコリ笑いかけました。
「えへへ・・・」 
カズキくんがやっと嬉しそうに笑ってくれました。

「じゃあお姉さん、やっぱりパンツ、はいてないんだ?」 
復活したカズキくんが興味シンシンな顔で聞いてきます。
「・・・うん」 
「なんで?」 
「なんでかなあ?」 
「寒くない?」 
「うーん、ちょっと寒いかなあ・・・」
私は、極力フレンドリーに答えます。

「でも、スカートまくりされたら、見られちゃうよ?」 
「そうだねー。カズキくんもスカートまくりとかするの?」 
「うん。たまにだけど・・・学校でやると、すぐ女子が先生に言いつけに行くから学校では最近あんまりやんない」
無邪気になったカズキくんは、子供らしく饒舌です。
「オネーチャンにむかつくと、たまにやっちゃうけど・・・ママが叱るのは、いつもボクばっかりなんだ・・・」
カズキくん、また自分の世界へ。

「そっかー。カズキくん、かわいそうだね。お姉さんは、カズキくんに見られるなら、ウレシイ、かな?」 
私も絶好調。
「ほんとっ!?」
カズキくんのHPが大きく復活したようです。

「お姉さんの、見たい?」 
「うんっ!」
ちょっとイジワルしたくなって、聞いてみます
「なんで?」 
「だって・・・」 
「カズキくん、えっちなの?」 
「ボク・・・。えっちじゃない!・・・けど・・・」 
「じゃあ、なんで見たいの?」 
「うーーんと。見たいから見たいのっ!」
思わずまた、ぷっ、と吹き出してしまいます。

外は、少し雨が強くなったようです。
こんな雨なら、この場所に近づいてくる人も、たぶん、いないでしょう。
私は、完全に覚悟を決めました。

「そっかー。じゃあ、お姉さんのスカート、めくって、見ていいよ・・・」
念のため、じりじりと軒先から奥のほうに移動しながら言いました。
あんまり奥に入っちゃうと今度は暗すぎでつまらなそうなので、猫さんをいじっていた場所から2メートルくらい奥へ。
カズキくんも、たぶん自分でも無意識のうちに、じりじりついてきてます。

「さっき、カズキくんを怒っちゃった罰だから、お姉さん、カズキくんの邪魔しないように両手を上に上げてるね・・・」 
私の大好きな『囚われのマゾ』 のポーズ。
両手を組んで精一杯上に伸ばすと、手の先がちょうど軒下の天井に届きました。

「うん・・・」 
言われた意味がわかっているのかいないのか、カズキクンの視線は、私のスカートの裾に釘付けです。
「でもね・・・」
やっぱり、言っておいたほうがいい、と思って言葉をつづけました。
「カズキくん、がっかりしちゃうかもしれないよ・・・」
カズキくんは、何も答えずに私のスカートだけをじーっと見つめています。

「じゃあ、カズキくん。お姉さんのスカート、めくって・・・」
言ったとたんに、私のからだ中をしびれるような快感が駆け巡りました。
なんて、はしたない言葉・・・

カズキくんは、私のスカートの裾をおそるおそるな感じで両手でつかみ、そろそろとめくり上げていきます。
カズキくんの背丈は、私の胸のちょっと下くらいなので、カズキくんが中腰になってスカートの裾をつまんだ両手を私のおへそくらいまで上げると、ちょうど私のアソコがカズキくんの目線の位置になります。
スカートを頭にかぶるような格好でカズキくんが動かなくなりました。

上から見おろす形になっているので、私にはよくわかりませんが、きっとカズキくんは、薄暗がりの中、目を爛々と輝かせて私のアソコを食い入るように見ているのでしょう。
ちょっと上付き気味な私の無毛のアソコ。
さっきからの展開で充分に潤ってしまい、今にもしたたり落ちそうな私のいやらしいおシルのにおいも、カズキくんの鼻腔をくすぐっているはずです。
カズキくんは、どう思っているのでしょうか?
万が一、『キモチワルイ』 と感じていたら、私は、この素直そうな幼い男の子の、この先の人生を狂わせてしまうかもしれません・・・

私は、ヘンタイです。
さっきは、猫さんの前でノーパンの股間を開いて喜び、今は、幼い男の子にスカートをめくらせてノーパンのアソコを見てもらってコーフンしている、恥ずかしいことをするのが、されるのが大好きなドMのヘンタイです・・・
そして今、行なっている行為は、おそらくハンザイです。
一般的には、チカンとかヘンシツシャと呼ばれる、ハンザイ・・・

カズキくんがこの状況を喜んでいてくれるのなら、誰も傷つかない、ツミの無いハンザイ行為で終わりますが、もしも『キモチワルイ』 になってしまったら・・・
私は、自分が昔されてトラウマになってしまったようなことを、性別は逆ですが、カズキくんにしてしまったことになるのです。

私の理性が怖気づいて、もうおしまいにしようね、と言おうとしたとき、ふいに、
「ねえ?・・・」 
私のスカートをかぶったままのカズキくんから、くぐもった声がかかりました。
私は、ピクンと小さく震えます。


また雨の日にカクレガで 05