2015年5月24日

オートクチュールのはずなのに 05

 崩れる落ちるようにバックシートに倒れ込むと、自然と右手が胸元のボタンへ。
「あぁぁぅぅぅふぅぅ・・・」
 中を激しく震わせてくるローターの振動に急き立てられて、一刻も早くおっぱいをわしづかみたくてたまりません。
「んふぅぅぅ・・・」
 とりあえず座席に浅く腰掛けた体勢ではあるのですが、ボタンを外しながら上半身がくねくね身悶えてしまい、ズルズルと横座りで寝そべるような格好になってしまいます。

「こらこら。まだ寝そべっちゃ駄目。高速に入るまでは、ちゃんと座っていて」
 車を発進させたお姉さまのお叱り声と共に、ローターの振動が急に緩やかになりました。
 ああん、またおあずけ?お姉さまのイジワル、なんて思いましたが、上半身を直して窓の外に目を遣ると、すぐ横を他の車が並走していて、助手席の女性のお顔までハッキリと見えました。
 そう、ここは紛れも無く天下の往来。
 黒のショーツ全開で、だらしなく投げ出していた両脚を大慌てでピタッと閉じ、胸元を押さえて窓から顔を背けました。

「あたしの真後ろに座って、ちゃんとシートベルトもしていてね。来るとき、高速出口にパトカー止まっていたから念のため。高速の入口過ぎるまではね」
「あ、はい」
「高速に入っちゃったら、好きにしていいから。リアは横も後ろもスモーク貼ってあるし、これから暗くもなるし、まず大丈夫だと思うわ」
「わかりました」

「もうブラは取った?」
「あ、いえ、まだです」
「早く取っちゃいなさい」
 お姉さまに促され、すでにウエスト近くまでボタンを外していた胸元を開き、フロントホックを外しました。

「取ったら助手席に置いて」
「はい・・・はあぅっ!ぁふぅぅん」
 からだを助手席のほうに乗り出すと、右肩から斜めに掛けたシートベルトがはだけた右おっぱいを押し潰してきて、尖った乳首の側面をベルトのザラザラが直に擦りました。
「直子にかかったら、シートベルトも拘束具のひとつになっちゃうのね。呆れちゃう」
 お姉さまは、ルームミラーで後部座席の私の動向をチラチラ確認されているようです。

「そうそう、忘れていた。直子、あたしがあげた首輪は持ってきたわよね?」
「あ、はい。メールでご指定いただいたものは、全部持ってきましたけれど・・・」
「じゃあ、その首輪を着けて。リードはまだ付けなくていいから、首輪だけ」
「今、ここで、ですか?」
「そうよ。あたしは直子を連休中、家政婦、つまり使用人として雇ったのだもの。だから首輪は、雇い主に対して絶対服従な使用人としての、証、みたいなもの。それを着けたら直子は、あたしのしもべになるの」
 お姉さま、私を虐める気満々だ・・・
 すっごく嬉しくなって、自分のバッグをガサゴソします。

 でも、首輪を着けている最中、一気に不安になってきました。
 首輪を着けたまま、お外に出たことは、もちろん今まで一度もありませんでした。
 こんなアクセサリーを身に着けて出歩く女の子なんて、そうそうお目にかかれません。
 強いて言えば、ゴスロリ趣味の子とか、パンクとかヘビメタのバンドをやっている子、あとはコスプレの一環、そのくらいかな。
 今日の私の服装は、それのどれにも当てはまらないですから、首輪を着けたら違和感ありまくりでしょう。

 そして首輪という器具は、ある種の趣味嗜好を持つ人たちにとって共通の、とある性的イメージを象徴しています。
 それは、さっきお姉さまがおっしゃった通り、服従の証としての拘束具。
 ご主人様と奴隷、飼い主とペット、サディストとマゾヒスト。
 いずれの場合でも、後者が着けるべき装飾品として広く認知されているアイテムでした。

 数年前、白昼のデパートのティーラウンジで、シーナさまからワンちゃんの首輪そっくりなチョーカーを渡され、ここで着けなさい、とご命令されたとき。
 着けるそばからみるみる私の顔が、はしたないドマゾ顔に変わっていった、と呆れたシーナさまは、以降、人前での装着禁止を言い渡しました。
 そして事実、私はそれを着けたその場で、ショーツをたくさん濡らしていました。

 私にとって、人前で首輪を着ける、ということは、そういうことなのです。
 首輪を着けてお外を出歩くということは、私はマゾです、と、周りのみなさまに宣伝しながら歩いているようなもの。
 お姉さまのご命令で、これからその恥辱を味わうことになるんだ・・・
 ドキドキする不安感と、未知の被虐へのワクワク感を半々に感じつつ、赤い首輪を着け終えました。

「着けた?着けたらちょっと身を乗り出してみて。このミラーによく映るように」
 お姉さまが前を向いたままおっしゃいました。
「はい」
 上半身をミラーのほうへ寄せると、再びシートベルトが私のおっぱいを押し潰してきます。
「あふぅん・・・こ、これで、見えますか?」
「うわっ。首輪したら一段とサカっちゃったわね。いやらしい顔。どエムそのものじゃない」
 シーナさまと同じ感想をおっしゃるお姉さま。
 助手席にはまだ、私が外した黒いブラジャーが、所在なげにポツンと置いてありました。

「最初はね、車に乗せたらすぐに首輪させて、高速を使わずに下走ってゆっくり帰ろうと思っていたの」
 まっすぐ前を向いて運転しつつ、ミラー越しに私をチラチラ窺がいながら、お姉さまが教えてくださいました。

「助手席に乗せて、下半身だけ丸出しにさせて、直子のイキ顔を信号待ちの歩行者や対向車、あと、それこそ前の車のミラー越しとか、街中のみんなに愉しんでもらおうかな、って」
「おっぱい出しているわけじゃないから、ちょっと見じゃ気づかれないじゃない?窓から覗き込みでもしない限り、下半身は見えないだろうし」
「でも、ぜんぜん気づかれないのも面白くないって考えて思いついたの。首輪をしていれば、目を惹くでしょ?おや、なんだかあの子、おかしいぞ、って」
「それで、みんなの視線を惹きつけつつ、思う存分直子にオナってもらって、淫ら顔を飯田橋まで晒し者にしたかったのだけれど、たまほのを拾っちゃったから、作戦変更になっちゃった」

「拉致監禁、ていうキーワードから、裸で手足縛って目隠しに猿轡でトランクに放り込む、っていうのも考えたわ。本物の誘拐犯みたいにね」
「もちろん、ローターのスイッチは最強で入れっぱなし。直子は、窮屈なトランクでからだ丸めたまま身動き出来ず、情け容赦無く震えつづける快感に悶え苦しむの」
「でも、そうすると運転中はあたしひとりになっちゃうから、直子をイジれなくて、思うよりはつまんなさそうなのよね。それに、万が一検問とかひっかかってトランク開けなくちゃいけなくなったりしたら、えらく面倒くさいことになりそうだし」

 今のふたつのご提案を、自分の身で実行することを想像してみます。
 助手席での下半身裸オナニーと、トランクに全裸緊縛監禁。
 どちらも背筋がゾクッとするくらいスリリングで、怖いけれどぜひともやってみたいと思いました。
 いつか機会があるかな?
 それと同時に、ひとりでは絶対出来ない、そういうアソビを私のために考えてくださる、お姉さまと出逢えて本当に良かったと、心の底から思いました。

「ま、いずれにしてもこれからの3日間、直子はその首輪を着けて過ごすこと。それが全裸家政婦に許された唯一の制服よ。寝るときは外していいわ。それ以外は外しちゃだめ。首輪以外の衣服は、あたしの許可無しでは一切着せないから、そのつもりでね」
「・・・はい」
「そろそろ高速入口だわ。ベルト直して、一応ちゃんとしていて」
「はい」

 開けすぎた胸元のボタンを留め直しながら考えました。
 そう言えばお姉さまは、お休み中はほとんど、ひきこもり状態っておっしゃっていたっけ。
 ということは、外出しないでずっとお部屋の中でふたりきり、ということになるわけで、それならば首輪を着けつづけることなんて、まったくプレッシャーにはならなそう。
 なんだかそれも残念な気も少ししたのですが、ずいぶんホッとしたのは事実でした。

「ほら、高速に入ったわよ?好きにしていいのよ?」
 考えごとでボーっとしている私を煽るように、お姉さまの投げつけるようなお声が響きました。
「あ、はいっ!」
 ビクンと我に返って窓の外を見ると、薄暗くなり始めたお空と、びゅんびゅん飛び去っていく何本もの外灯が見えました。
 お姉さまは左寄りの車線を走っているので、窓のすぐ横を後ろから追いついてきた他の車が、瞬く間に追い越していきます。
 
 私、こんなところで今から、オナニーしようとしているんだ・・・
 後ろめたい罪悪感と背徳感は、それをしなくてはいけない、という被虐感へと姿を変え、蔑まれたいというマゾの恥辱願望が、どんどん昂ぶってきます。

「だけどさ、後部座席でコソコソグチュグチュやられても、何しているのか見えないあたしには退屈なだけだから、こうしない?」
 お姉さまのよく通るお声が、運転席の背もたれの向こうから聞こえてきました。
 流れていたモーツアルトのボリュームが少し下がっています。

「正直言って、さすがのあたしもけっこう疲れていて、運転しながら眠くなりそうなのね。だから、あたしの眠気を吹き飛ばすくらい、派手にやって欲しいのよ」
「これから直子は、自分のしていることをあたしに全部、言葉で説明しなくちゃいけない、っていうルールにしましょう。つまり、セルフ実況中継」
「ルームミラーに見入ることもできないあたしが、たやすく想像出来るくらい、こと細かに説明するのよ?それと、あたしの質問には正直に答えて、命令には絶対服従すること。いい?」
「は、はい・・・」
「おっけー、じゃあ始めて」
 そのお声と共に、ローターの振動が最強に跳ね上がりました。

「あぁふぅぅぅ・・・」
「早速いやらしい声。直子はこれから、何をしようとしているの?」
「あん、はいぃオナニーです」
「こんな走っている車の中で、オナニーしちゃうんだ?それってヘンタイじゃない?」
「あぁん、はい、直子はヘンタイなんですぅ」
 振動が高まったローターに私のからだも、みるみるうちに回転数が上がっていました

「なんかカサカサ音がしているけれど。今何しているの?」
「はい、ワンピースのボタンを外しています」
「ほら、だからそういうのはちゃんとわかるように実況しなきゃだめでしょう?」
「あ、はい。ごめんなさい。今、おへそのところまでボタンを外しました。襟元がはだけて、おっぱいが見えていますぅ」

「隣を車がびゅんびゅん通り過ぎるところで、おっぱい出しちゃっているんだ?恥ずかしくないの?」
「あぅぅ、恥ずかしいです。今、ボタンを全部外しました。ショーツまで全部見えちゃってますぅ」
「それなら、シートベルトしたままワンピースを脱ぎなさい」
「はい・・・あうぅ、あああんっ・・・脱ぎましたぁ。乳首がベルトに弾かれて気持ちいいですぅ・・・」

「乳首はどうなってる?」
「両方ともコリコリですぅ、んんん、ああん、硬いぃ、それに熱いですぅ」
「今、パンツ一丁ってことね?脱いだワンピも助手席に置きなさい」
「はいぃぃ、ああん、またベルトさまが、乳首を虐めてきますぅ、うぅぅぅ・・・」
「じゃあまず、おっぱい揉んで、おっぱいと乳首だけでイキなさい。直子ならイケるでしょ?ロータも入っているし。シートベルトに虐めてもらいなさい。ちゃんと実況するのよ」
「わかりましたぁ、やってみますぅ」

「ぁあん、えっと今、左手は左のおっぱいを掴んで、あうっ、むにゅむにゅ揉んで、右手はシートベルトの縁で右乳首をカリカリ虐めています。あうっ!いたぁいぃ」
「ベルトさまのギザギザがすごく気持ちいいですぅ、表面もザラザラしててぇ、ぁあん、もっと、もっと、ぁああんっ!」
「ベルトごと右おっぱいを掴んで揉んでいます。ああん、気持ちいいぃぃ」
「んふ、んふ、んふうぅぅ・・・おっぱいがジンジン熱いですぅ、ぁぁぁ、ローター気持ちいぃぃっ」
「あっ、あっ、あぁ・・・なんだかアソコの奥が、どくどく波打っているみたいです、もうすぐイケそうぅ・・・」

「はぁふぅ、乳首が伸びるぅ、いたぁい、でもきもちいいぃぃぃ、いっ、いっ、いぃぃぃl」
「乳首に爪立てて引っ張ってまぁすぅ・・・ううぅぅぅ、もっとぉ、つよくぅぅ・・・」
「本当は、お姉さまに噛んで欲しいんですぅ・・・直子のいやらしく尖った硬い乳首、噛み切るくらいに・・・ああん、いたぃ、いやあ、いたぁいぃ、ちぎれそぉー!でも、もっと、もっとぉぉぉ」
「あ、あ、あ、お姉さまぁ、ごめんなさいぃ、イっちゃいますぅぅ、あ、あ、あ、あ、あぁ、イキますイキますぅぅぅ・・・!!!」

「はぁ、はぁ、はぁ・・・・」

「本当に、おっぱいだけでイっちゃったみたいね。たいしたものだわ。でも、ずいぶん溜まっているみたいだから、まだまだイケるでしょ?ねえ、パンツはどうなっている?」
「はぁ、はあ、はぁ・・・パ、パンツは、あ、いえ、ショーツはもうグッショリですぅ、あぁん、冷たいぃ」
 股間に手を遣ることを許されて、あてがったら、愛液がベットリ。
 滴り落ちたおツユで、茶色いシートが黒ずむほどシミになっていました。

「ごめんなさいお姉さまぁ、シートを汚してしまいましたぁ」
「いいわよそんなの。気にしなくて。なんなら潮だって吹いちゃっていいから。車内が直子臭くなるなら大歓迎」
「ああん、お姉さま、私、ショーツも脱ぎたいです。脱いでもいいですかぁ?」
 窓の外がずいぶん暗くなったこともあり、私もずいぶん大胆になっていました。
 おっぱい虐めで味わった、ほぼひと月ぶりのオーガズムに、理性のタガの2、3本は、とっくに外れていました。

「なあに?ここでスッポンポンになっちゃうんだ?さすが全裸家政婦を自認するだけあるわね。いいわよ。脱いじゃいなさい」
「あ、でも、紐を解かないで、ずり落としなさい。そのほうが後々ラクだから」
「はぁい。ありがとうございますぅ」

 元々ローライズなのがシートに擦れ、一本の細い紐のようになっていたショーツを、座った姿勢で一気に足首までずり下げました。
 股間のワレメとクロッチとのあいだに、何本もの透明な糸が引いては切れました。
 クロッチ部分は、プールから上がったときみたいにグッショグショ。
 ショーツを足先から抜くときに、履いていたミュールも一緒に脱いじゃいました。
 これで私は、赤い首輪以外、一糸纏わぬ全裸です。
 脱いだショーツはご命令される前に、助手席に献上しました。

 走行中の車の中で全裸になっているという事実に、私のマゾ性が歓喜していました。
 もしもお姉さまが、高速降りてもそのままでいいわね、なんておっしゃったら、私は、お姉さまのお部屋にたどり着くまでずっと、全裸でいなければなりません。
 高速を降りたら、歩行者も行き交う一般道。
 その道中も、駐車場からお姉さまのお部屋までも、首輪のみ全裸のままかもしれません。
 そう考えただけで、マゾの被虐心が下半身を激しく疼かせます。
 もちろんそんなこと、絶対に出来ないのですが、心のどこかで、そんな非情なご命令さえ、待ち望んでいました。

「それじゃあ今度は、下半身でイってもらおうかな。早く弄りたくて仕方ないのでしょう?」
「はいぃ」
「何だっけ?直子のその、普通は生えているべきヘアさえわざわざ抜き去っちゃった、いつもよだれを垂らしている淫乱な箇所の名前は?」
「あの、えっと、性器です・・・女性器・・・」
「ずいぶんお上品なこと。でも直子のは、そんなお上品なものではないでしょう?今だってよだれダラダラのくせに」
「あぁんっ、ごめんなさい。オ、オマンコです・・・直子のよだれダラダラ、淫乱オマンコですぅ」
 
 こんなになっても私は、その言葉を誰かに向けて口にするとき、恥ずかしくてたまりません。
 一方で、その恥ずかしさに興奮しちゃう、別な私もいるのですけれど。

「よくそんなお下品な名称を大きな声で口に出来るものね。だけど、直子のだったら、それでもまだ上品過ぎるわ。オなんか付けちゃって生意気よ。そもそも御って、丁寧語や尊敬語の接頭辞だもの」
「あたしが直子にピッタリのお下品な名前を付けてあげる。うーんとそうね・・・」
 お姉さまがしばし長考。
 私はそのあいだ、股間のローターの振動に意識を集中していました。

「よし決めた!直子のソコはね、今日から、剥き出しマゾマンコ、に決定ね。あたしに聞かれたら、いつもそう答えること。わかった?」
「あ、はいっ!」
「言ってごらんなさい、直子の剥き出しマゾマンコ!」
「あぁん、直子の、剥き出し、マゾマンコ・・・」

 一言一句、実際に声に出すごとに、ゾクゾクッと背筋が震え、私のソコの呼び名にはピッタリな感じがしました。
 淫乱で、貪欲で、救いの無い私の万年発情女性器。
 パイパンにしたのは、へアで隠さずじっくり視ていただきたいためだし、はしたないクリトリスはすぐ剥き出しになっちゃうし、ピッタリすぎ。
 頭の中で、その呼び名を反芻するだけでイっちゃいそう。

「ああん、お姉さま、ありがとうございます。直子は自分の性器を、これからずっと、直子の剥き出しマゾマンコって呼ぶことを誓います」
「あら?気に入っちゃったの?そんなの恥ずかしくて言えませーん、みたいなリアクションを期待していたのに」
「いえ、お姉さまがおっしゃる通り、直子のは、どうしようもないマゾマンコですから。今だって弄りたくて仕方ないんです。お姉さま、直子の剥き出しマゾマンコ、弄ってもいいですか?」
 理性が薄れた私は、お下品な言葉、恥ずかしい科白をワザと自虐的に口にする快感に酔っていました。

「仕方ないわね。そうなっちゃった直子は行き着くところまで行くしかないものね。今半分くらいまで来たから、高速はあと残り20分位かな?何回イケるか、がんばりなさい」
「そうだ!せっかく首輪しているのだから、シートベルト外して、シートに四つん這いになっちゃいなさいよ。全裸のお尻突き上げて、メス犬みたいにイキなさい」
「わかりました。きっとシートを汚してしまいますけれど・・・」
「だから、それはいいから。さっさとメス犬になりなさい」
「はい」

 シートベルトをはずし、後部座席に両膝を乗せ、四つん這いになりました。
 顔を助手席のほうに向けたので、今まで私の頭が見えていた窓から、今度は剥き出しのお尻が覗いていると思います。
 そのすぐ横を他の車が追い越して行っているはず。
 喩えようの無い甘美な恥辱感が、全身を覆いました。


オートクチュールのはずなのに 06


2 件のコメント:

  1. ぜひ、社員旅行で温泉など・・期待してます

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  2. 匿名さま
    コメントありがとうございます。

    社員旅行ぽいお話は、今のお話を終えた次に予定しています。
    またおひまなときに、覗きにいらしてください。

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