2015年1月18日

就職祝いは柘榴石 14

「んぐぅっ!」
 ローションまみれなお姉さまの両手が、私のお尻にペチャッと吸い付きました。
 冷たい感触に思わず喉が鳴りますが、ガーネットビーズを頬張っているので、ちゃんとした声にはなりません。
 大開脚まんぐり返しで拘束されている私のお尻越しに、お姉さまの端正なお顔が見えました。
 ときどきお顔を上げて私と目線を合わせる、その瞳が好奇心に爛々と輝いています。

 お姉さまのしなやかな指がお尻の割れスジをスリスリなぞり、お尻の穴周辺の皮膚を引っ張ったりすぼめたり、やさしくほぐしてくださいます。
「ふぅんんぅ」
 つられてアソコの唇までパクパクしているのが目前に見えて、どうしようもないほどの恥ずかしさです。

「そろそろいいかな」
 シーナさまの指でガーネットビーズ先端のリングが引っ張られ、ビーズの珠たちが私の口から引っ張り出されました。
「ケホンケホンッ」
 口内と喉を圧迫していた異物が去り、よだれだらけの唇で大げさにむせてしまいました。
「一応これにもローションを垂らしておきましょう」
 
 シーナさまの指にひっかけられたまま、私の目の前、丸めたお腹ギリギリに吊り下げられたガーネットビーズ。
 先端の珠の直径は1センチくらい。
 それぞれの珠のあいだには2~3センチくらいのテグスだけの空白があって、上に行く毎に珠の大きさが少しづつグラデーションで大きくなっていきます。
 同じ大きさの珠が2つづつ、合計8個の珠がつらなり、一番上の先端にはシーナさまの左手人指し指に通された金色のリング。

 そのガーネットビーズに、シーナさまが右手に持ったボトルからローションをたらたら垂らします。
 粘性で透明な液体が私のお腹にポタポタ垂れて、やがてわき腹のほうへと、左右に別れて流れ落ちていきます。

「はうっ!」
 マッサージ中のお姉さまの指が、私の肛門に突然侵入してきました。
「さっきよりいっそうやわらかくなったみたいよ。スルッと入った」
 お姉さまのお言葉に視線を遣ると、目の前にその光景。
 
 お子様ランチのケチャップライスのてっぺんに突き立てられた旗のように、私のお尻の真ん中頂上に、垂直に刺さっているお姉さまの細くて綺麗な指。
 第二関節くらいまで埋め込まれています。
「あううぅ」
 中をかきまわすみたいにヌルヌル動くお姉さまの人差し指。
「それなら準備万端ね。さあ始めましょう」
 シーナさまのお声と共に、指がスポンと抜けました。

 ガーネットビーズをお姉さまに手渡すシーナさま。
 ビーズを手にすると、お姉さまは嬉しそうに、ニッて笑いました。

「直子さんは緊張しないで、お腹の力を抜いていてね。いつもより大きく呼吸していると、挿入もラクになるはずよ」
 シーナさまのアドバイスに従って深く息を吐いたとき、肛門からヌルンと、何かが内部に侵入してきたのがわかりました。
「んっ!」
 
 私の目の前ではお姉さまとシーナさまが並んで身を屈め、私のお尻に手をかけて、真剣なお顔で私の肉体のある一点を熱心に見つめていました。
 まるでお医者さまと看護師さんみたい。
「んんっ」
 また何かが挿入される感覚。
 お姉さまとシーナさまの手によって私の肛門が押し広げられ、挿入が終わると手がどけられ、穴がすぼむのがわかります。

「このへんまではスルスルいくわよね。さっきみたいに指が難なく入っちゃうくらいは使っていたみたいだから」
 シーナさまのこれみよがしなイジワル声。
「直子さんてアナルオナニーも、けっこうしていたのでしょう?」
「い、いえ、そんなには・・・」
「ふーん。それが本当なら、やっぱり天性のものなのかしら。生まれついてのA感体質」
「だって、エミリーに肛門弄られ始めてからオマンコが凄いわよ、大洪水。感じすぎ」

 自分でもわかっていました。
 目の前にソレが見えているのですから。
 洞窟から溢れ出したおツユがラビアに沿ってクリトリスを濡らし、下腹をおへそのほうへとトロトロ滑り落ちていくのが、さっきから見えていました。

「このカーバンクルはね、一番小さいのが直径1センチ。それから5ミリづつ大きくなっていくの、同じサイズ2個づつでね」
 シーナさまが愉快そうに私の顔を覗き込み、語りかけてきました。
「今4つまで入ったから、直径の長さで言うと5センチ。さっき突っ込まれた指の深さと同じ長さくらいだわね。まだ苦しくはないでしょ?」
「ううっ、は、はい・・・」
「でも、ここから先は未知の領域かもね、珠も大きくなるし。ひとつ入れば7センチ、2つ入ると9センチ」
 私のお尻の頂点とお姉さまの指のリングとのあいだには、まだ珠が4つ残っています。
 それも、さっきより大きめの珠たちが。

「9センチって言ったら、あたしの薬指の長さくらいですね」
 お姉さまが左手の甲をこちらに向けて、薬指だけまっすぐに立ててみせます。
 お姉さまってば、それって欧米でのお下品なサインになっています。
「こんな長さがお腹の中におさまっちゃうんだ、凄い・・・」
 独り言のようにつぶやくお姉さま。
「その上、直径2センチっていったら、指の根元よりもいくらか太いからね」
 シーナさまが愉しそうに補足説明されました。

 再びお尻の穴を広げられる感覚。
「ううっ!」
 今度はさっきより強引に抉じ開けられる感じで、穴がいっぱいいっぱいなのが自分でわかります。
「痛いの?」
 お姉さまのお声。
「うっ、あ、いえ、すこし・・・」
「その痛さこそがマゾのご馳走でしょ?」
 こっちのイジワル声はシーナさま。
「あぅぅっ」
 もうこれ以上広がらない、と思った途端、スッポリと珠が体内におさまったのがわかりました。

 間髪置かずもうひとつ、ヌルッとした曲線の物体が、せっかくすぼんだ穴に圧し付けられます。
「あふうぅ」
 珠の侵入を拒む筋肉が圧力と潤滑に屈し、イヤイヤをしながら内側にめり込んでいきます。
「ううぐぅうう」
「これで珠6つ。見事に9センチ飲み込んだわね?初回にしては上出来よ。どう?苦しい?」
 今まで味わったことの無い感覚に肌が粟立ち、シーナさまのお声が、どこか遠くのほうから聞こえているような気がしました。

 苦しいか?と問われればまさにその通りなのですが、それよりも、何て言うか、得体の知れないおぞましさ、みたいなもののほうが勝っていました。
 お腹の中に感じる異物感と圧迫感は、まさに生まれて初めて味わう感覚でした。
 挿入された異物に、お腹の中全体が拒絶を露にして排除しようと蠢く、その肉体的な気持ち悪さと、脂汗さえ滲みそうな苦痛。
 でも片方で、そんな汚辱さえ甘美な刺激に変換してしまうヘンタイな自分。
 本来排泄だけに使われるべき場所から性具を挿入され、その苦痛に苛まれながらも性的に悦び興奮している自分のからだ。
 それらをひっくるめて感じる、自分のからだに巣食う欲望のおぞましさ。
 私はいつの間にか、ハアハアと荒く大きな、いやらしい吐息をくりかえしていました。

「あらあら、ずいぶん興奮しちゃっているみたいね。からだが小刻みに震えているわよ?」
 シーナさまのお声が朦朧とした意識にフェードインしてきました。
「ひとまずこのくらいで、いったん抜いてみましょうか。まずはオプション無しで」
 お姉さまに語りかけたのであろうシーナさまのお声が聞こえ、ビーズを繋いでいるテグスが緊張したような気がしました。
「なんてったってここからが、このアソビの醍醐味なんだから」
 シーナさまの得意気なお声。

 目前を見ると、お姉さまの指と一番最後の珠とのあいだのテグスがピンッと一直線に張りつめていました。
 お姉さまはなおも、テグスを上に引っ張ろうとされています。
「ゆっくり、ゆっくり、ツンツンって、じらすみたいにね」
 シーナさまのお姉さまへのアドバイス。

 引っ張られた珠によって、お尻の穴を内側から膨らませつつ押し広げられる感覚は、言葉に出来ないほどの衝撃でした。
「あーーーっ、あーーーっ!」
 思わず大きな声をあげてしまいます。
 これって排泄をするときの、あの感じとほとんど同じです。
 その行為が、お姉さまの指によってコントロールされているのです。

「いやーっ、だめーーーっ、あああーーーっ」
 直径2センチの珠が肛門を内部から抉じ開けてきます。
 排泄行為を見物されているような屈辱感、背徳感、罪悪感・・・
 だめ、だめだめ、ああ、出ちゃうぅ、出ちゃうぅ、あああ・・・

「ここのことを、菊の蕾、って最初に喩えた人は、たいしたものよね」
 テグスのコントロールをすっかりお姉さまにお任せしたシーナさまが、私の肛門を大げさに覗きこみながらの実況中継。

「襞ひだの花弁が割れて、ガーネットの紅がまあるく覗き始めたわ。柘榴石とも呼ばれるけれど、この色ってなんだか卑猥よね?グロに近いエロさ」
「あーーーっ、いやーーっ!」
 私はひっきりなしに愉悦の声をあげています。
「菊の弁がもっこり盛り上がってる。あと少しで抜けそう、ゆっくりゆっくり、焦らして焦らして」
「だめーー、いやーー、んんんーーっ、だめーっ」
「ほら、菊の穴が満開」
 蕾の内側を擦る球状の感覚が最大限になり、これ以上は無理、ってなったとき、最初の珠がスポンと飛び出しました。

 珠がようやく外へ抜け出し、蕾がシュルンとしぼんだときの感覚も、今まで味わったことのないほどの爽快感でした。
 達成感にも似た安堵感と、排泄を視られたような恥辱感、肛門をもてあそばれている被虐感。
 それらが一体となった、私みたいな被虐願望マゾにとっては至高の超快感。
 ハアハア息を切らしながら、からだ中しびれたみたいに陶酔していました。

 すぐにテグスに緊張が戻り、2個目の珠が内側から肛門を抉じ開け始めます。
 皮膚の内側を珠の球面が滑る感覚に、五感がゾワゾワ震えます。
 無理矢理抉じ開けられる筋肉に、マゾ性がヒクヒク身悶えます。
 そんなふうにして、3個、4個と、体内に埋め込まれた珠を引っ張り出されました。
 そのたびに私は大騒ぎで喘ぎ、からだを打ち震わせました。
 肛門を内側から責められる、その未知だった感覚は、異様としか言いようの無い不思議な快楽で、私はすっかり虜になっていました。

「あらら、目尻に涙まで溜めちゃって。とてもお気に召したみたいね、直子さん?」
 私の体内から抜き出されたばかりのビーズをプラプラ揺らしながら、シーナさまが顔を覗き込んできます。

「生え際にすごい汗。脂汗かしら?苦しいクセにゾクゾク感じちゃったんでしょう?」
 おっしゃいながら、吊り下げたビーズの先端を私の鼻先に持ってきました。
 微かに香る、ケモノじみた匂い。
 一瞬顔をそむけてしまいましたが、すぐに思い直します。
 かつて、その匂いを嗅いだ途端、理性が吹っ飛んだことがありました。
 そしてもちろん今の私には、その背徳的な匂いは欲情の促進剤でした。

「もう一度、して欲しい?」
「はいっ!お願いします。もう一度してくださいっ」
 何日もごはんをもらっていないワンちゃんみたいに、飛び掛るようにお願いしました。
「そんなに気持ち良かったの?もうマゾ全開ね」
「はい。はしたなくてごめんなさい。ヘンタイでごめんなさい。だけどもっとされたいんです」
「だったらこれをキレイにしなくちゃ」
 躊躇無く、大きく口を開いて受け容れました。

 めちゃくちゃになりたい。
 めちゃくちゃにして欲しい。
 いつまでも屈辱と快楽の挟間で溺れたい。

 自分の体内、それも肛門から排出されたばかりのガーネットビーズを口いっぱいに頬張りました。
 ローションと自分の体液や愛液が入り混じり、少し苦味のある珠を夢中で味わいました。
「またひとつ、リミッターが外れちゃったみたいね」
 心の底から愉快そうなシーナさま。
 ほどなく口からビーズが引きずり出されました。

「直子さんがお願いするのは、わたしじゃないわ」
 ビーズに再びローションを垂らしながら、シーナさまがお姉さまに目線を送りました。
「直子さんの今の飼い主はエミリーなのだから。ほら、大好きなお姉さまに、直子さんが何をして欲しいのか、はっきりお願いしなくちゃ」
 私のお腹にもローションを垂らしつつ、シーナさまがお姉さまの傍に戻っていきました。

「お姉さま、私に、直子のお尻に、もう一度それをください」
 私の正面で睨むように私を見つめてくるお姉さま。
「それ、って何よ?」
 冷たいお声が投げつけられます。
「ビ、ビーズです。柘榴石のビーズ・・・ア、アナルビーズです・・・」
「直子のどこに挿れろ、って?」
「お尻の穴・・・こ、肛門です。直子のいやらしい肛門にです」
「そんなところに、こんなものを挿れて欲しいんだ?それで直子は悦んじゃうの?」
 お姉さまの瞳が放つ妖しい輝きは、完璧にエスの人のそれでした。

「はい。直子はマゾでヘンタイなんです。汚らわしい肛門にアナルビーズを突っ込まれて、挿れたり出したりされると、苦しくて気持ち良くって、めちゃくちゃになっちゃうんです・・・めちゃくちゃになりたいんです・・・」
 私は泣きそうな勢いで、お姉さまに哀願しました。
「だからどうか、こんなヘンタイ直子に、直子のふしだらな肛門に、その、唾液やいろんなもので汚れたアナルビーズをもう一度、思いっきり突っ込んでやってくださいぃ!」
「本当にいいのね?今度はここまで、全部挿れるよ?」
 お姉さまは冷たい瞳のまま、ビーズの端の一番大きな珠を指差しました。

 一瞬、ゾクリとからだが震えました。
 でもすぐ決心して、コクリとうなずきます。
 「いい子ね」
 お姉さまが唇の端で、ニヤリと笑いました。

「はい。よく言えました。ご褒美にトッピングを加えてあげましょう。マゾっ子直ちゃんが大好きな各種トッピング~」
 シーナさまが歌うようにおっしゃりながら、私の頭のほうへ近づいてきます。
「エミリー、直子さんのからだにさわるの、許してくれる?」
「どうぞどうぞ、ご自由に。こんなヘンタイマゾ女でよろしかったら」
 お姉さまもお顔を崩し、笑顔でお芝居っぽく応えました。

 シーナさまが私の脇にしゃがみ込みました。
「ちょっと体勢を変えましょう」
 首輪とバーを繋いでいた短い鎖を外してくださり、窮屈な体勢が少しマシになりました。
 丸まっていた背中を伸ばすと、上半身が自然に後方へ倒れていき、床の銀色シート上のバスタオルにペタンと背中を着ける私。
 お腹の中央に溜まっていたローションが、からだの四方へと滑り出しました。

「だけど、このままじゃエミリーがやりにくいわね」
 相変わらず1メートル近くの左右泣き別れ状態な両手足。
 その格好で背中を着けて寝転ぶと、腰の浮き方が中途半端。
 上下左右を見渡して少し考えてからシーナさまは、エイヤッとバーを掴んで私の顔のほうに引きました。
 両脚が上がって引っ張られ、つられて浮き上がる私の腰。
 バーの真ん中の金具にロープを通し、天井付近に通るスチールパイプに結び付けて高さ調整。
 私の股間は大股開きのまま、再び宙に浮き上がって固定されました。

「これでだいたいさっきと同じ位置よね?」
「そうですね」
 開脚前転の途中で固定されたようなまんぐり返し姿勢は同じ。
 今回は、バーと一緒に手足が上に行き、肩から背中半分くらいが床に着いた半宙吊りのような格好。
 からだがそれほど丸まっていないので、頭が床に着き、おっぱいがさっきより露になったのが違うところです。
 顔を上げれば自分のアソコも見えちゃうでしょう。

「それじゃあ始めましょうか」
 お姉さまにウインクするシーナさま。
 笑顔で応えるお姉さま。

「最初のトッピングは、これね」
 シーナさまが私のバストやお腹にローションをたっぷり垂らし、私の上半身を撫ぜ始めました。
「はうっ」
 ヌルヌルな薄手ゴム手袋の両手に素肌を撫ぜられます。
「気持ちいいでしょ?さっきまで窮屈な姿勢だったものね」
 妙におやさしいシーナさまが、私のおっぱいを揉みしだき始めます。
「あふうぅ」
 ずっとかまってもらえなかった乳首が、グングン硬くなっていくのがわかります。

 私の股間で膝立ちのお姉さまは、そこへのマッサージもそこそこに、私の肛門に珠を圧し当ててきました。
 最初のふたつまでは難なくツルンと飲み込んで、3個目、4個目と進み、直径2センチの5個目。
 シーナさまの手でおっぱい付近をマッサージされているので、そちらの気持ち良さでお尻への違和感もさほど辛くなく、あふあふ喘いでいると6個目になりました。
 珠が圧し当てられてちょっと苦しかったとき、シーナさまが突然、右の乳首をつまみました。
「あぁんっ!」
 腰がビクンと動いて、珠をヌルンと飲み込んじゃったみたい。
 
 シーナさまはそのまま乳首虐めに専念することにしたようです。
「コリッコリだね、直子さんの乳首。それにすごく熱い」
 潰され引っ張られ捏ね繰り回されて、私の喘ぎ声はどんどん騒がしくなっちゃいます。
 お尻にあてがわれた珠のことも忘れそうなほどだけれど、次は初体験の7個目、2.5センチ珠のはず。
 これが入っちゃったら10センチ超え、11.5センチです。
 怖さと期待半々で、意識がお尻ばかりに集中してしまいます。

 珠を肛門にギュッと圧しつけられると、お腹の中の珠の圧迫感なのか、腰全体に痺れみたいなものが広がりました。
「あうっ、んんん、いたいぃ」
 珠の三分の二くらいはもう体内にめりこんでいるみたい。
「はうぅぅ」
「大丈夫よ。じきに良くなるわ」
 私の左右の乳首をヌルヌルの両手でキュッキュッと捻りながら、シーナさまが天使の笑顔でおっしゃいました。


就職祝いは柘榴石 15

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