2014年8月3日

ランデブー 6:42 05

 お姉さまおっしゃるところの、前貼り、一枚だけでほぼ裸な腰にスカートをまとい、ボタン全開で頼りないことこの上ないブラウスの前を掻き合わせてから、ジャケットに袖を通しました。
 
 私が着てきたベージュのジャケットは、ブレザータイプで前ボタンは二つ。
 Vラインの下、一番上のボタンが私のおへそのちょっと上くらい。
 そのボタンを留めても、首下からブラウスのボタンで数えて5つ分、V字の胸元が大きく覗いてしまいます。
 ブラウスの前立てに施されたフリルがストッパーとなって、ブラウスの前合わせがジャケット襟の裏側まで潜り込んでしまうことは無さそうですが、左右に分かれたフリルのあいだには、私の胸元の素肌がバストの谷間からアンダーまで、全部大胆に見えていました。
 ちょっと前屈みになったらジャケットが浮いて、Vライン越しにおっぱい全体が覗けそう。

「いいわね。とってもコケティッシュ。さあ、そろそろ出ましょうか」
「で、でも、お姉さま・・・」
 左手でブラウスの襟元をギュッと押さえながら、お姉さまのお顔をすがるように見ました。

「こ、これでお外を歩くのですよね?ちょっと大胆すぎるような・・・」
 じっと座っているのならともかく、歩いたり、からだを動かしたら、ジャケットの下でブラウスの前がどんどんはだけてしまいそうな気がします。
 なにしろブラウスは一番下まで、まったくボタンが留まっていないのですから。
 それに、ジャケットの裾からブラウスの裾が5センチくらいはみ出しているのもだらしないし。

「大丈夫。そういうルーズなコーデの女子高生やギャル、この街にはたくさん歩いているから。もう夜で暗いし、多分誰も気にも留めないわ」
「それに、万が一前がはだけちゃっても、さっきニプレスしたじゃない?乳首は見られずに済むわよ」
 それから、私の顔を細めた瞳でじっと見つめ、イジワルっぽいお声でつづけました。

「直子だって、内心ワクワクしているのでしょう?心配そうな顔をしていても、目がサカッちゃっているもの」
「直子には、お似合いなのよ。そういう格好が」
 フッと笑って、襟元を掴んでいた私の左手を取り、下へと降ろさせます。
「ほらまた。襟が、曲がっていてよ」
 私の首元に両手が迫り、掻き合わせていた襟元をゆっくり左右に押し広げました。
 フリルの縁取りで大きくV字に露になる、私の胸元。
「それ、直したらダメよ。さあ、行きましょう」

 ご自分のトートバッグを左肩に提げ、右手で私の左手を握ってくるお姉さま。
 手をつないだまま個室を出て、お会計のレジへ。
 廊下に出ると、左右の個室からの賑やかな酔声が、いっそう大きく耳に飛び込んできます。
 私は手を引かれつつ、自分の胸元に視線を落とし、ドキドキキュンキュン感じていました。

 お会計をしてくれたのは、さっき伝票を持ってきてくれた女の子、間宮さんでした。
「ありがとうございましたぁ。またのご来店を心からお待ちしておりまぁす」
 可愛いらしいお顔をペコリと下げながらも、その視線は私の大きく開いた胸元に釘付けでした。

「ふう。やっぱり夜になると少し肌寒いわね」
 お外に出たお姉さまと私。
 時刻は10時ちょっと前。
 ネオン瞬く週末の繁華街には、まだまだたくさんの人たちが行き交っています。
「でも、ワインが少し回っているから、このくらいの温度が気持ちいいわ」
 私の右手を握って歩き始めるお姉さま。

 私はうつむいて自分の胸元を見つめながら、お姉さまに引っ張られています。
 かなり大胆に開いちゃってる・・・
 ブラジャーをしていたら、センターモチーフがあるべきところまで素肌が覗いちゃっているので、ノーブラということもバレバレです。
 私の右手はお姉さまの左手に握られ、左手には自分のハンドバッグ。
 だから歩きながら直すことは出来ません。
 からだがどんどん火照ってしまって、気温を正しく感じることも出来ません。

「もっと堂々と歩いたほうがいいわよ?モジモジしていると悪目立ちするから」
 そんなことをおっしゃられても・・・
 妙齢の女性がふたり、手をつないで歩いているだけでも目立つと思うのに、その上、お姉さまは超美人だから普通に目を惹くし、私はこんな格好だし。
 絶え間なく行き交う老若男女な人たちから、次々と視線が浴びせられるのを全身で感じていました。

「ところで直子は、このへんに住んでいるのよね?ここから歩くと何分くらい?」
 大きな交差点の信号待ちで立ち止まったとき、お姉さまが私を振り返って尋ねてきました。
「そうですね・・・地下鉄の駅まで行けば、ソコから5分かからないくらいですから、このへんからだと20分くらいでしょうか・・・」
 私の隣に立ったご中年の男性が、私の胸元にチラチラ視線を投げてくるのを感じながら、ボソボソとお答えしました。
「そう。あ、でも、同じマンションにシーナさんも住んでらっしゃるのだったわね?」
 信号が変わり、男性の視線から逃げるようにお姉さまを追いました。

「はい。最近はぜんぜんお会い出来ないのですけれど」
「今日はいらっしゃるのかしら?そのマンションに」
「さあ・・・先月メールしたときは、インドネシアにいらっしゃるって返ってきましたが・・・私も去年の暮れにちょこっとお会いしたきりなんです」
「ふーん。いるかいないかは、わからないのね。でも、もしいらっしゃったら、さっきの話だと、直子のところには出入り自由なのでしょう?」
「そうですね。お部屋の鍵を渡してありますから・・・」
「せっかくの直子との夜に、万が一乱入されたら台無しよね。やっぱり、あたしんとこ行こっか」
「えっ!?お姉さまもこの辺に住んでらっしゃるのですか?」
 自分が今しているはしたない服装のことも一瞬忘れるほど、本気でびっくりしてしまいました。

「あたしの住まいというワケではないのだけれど、スタッフたちのために一部屋あるのよ、オフィスの近くに」
「仕事が立て込むと徹夜もままあるからね。オフィスに泊まれないこともないけれど、シャワーとかが無いから。トイレも室外だし」
「うわー。すごいですね。スタッフ思いの社長さんなんですね、お姉さま」
「ほら、みんなで寝泊りとかすると楽しいじゃない。学生時代みたいで」

「一昨日ちょうど、全社挙げてずっとかかりきりだった大きめなプロジェクトが終わってね、パーッと打ち上げてからみんなで泊まったのよ」
「まあ、全社挙げて、なんて言っても、スタッフはあたしも入れて6人だけだけどね」
「だから今日はみんな早めに自宅に帰ったわ。今夜あそこを利用する人はいないはず」
「でも、社長と呼ばれる身にとっては、それからが仕事なの。最終確認だの契約だの。あたしは、明日の朝早くに羽田に行って北海道」
「だから都合がいいって言えばいいのよね。空港行きバス乗り場もすぐそこだし」

 お姉さまは、メインの通りからは少しズレた、私もあまり通ったことの無い路地を、有名な高層ビル方面へと歩いていました。
 確かこのへんはお役所街。
 お勤めされているかたたちは、とっくに帰宅されたろうとは思うのですが、それでもけっこう人が行き交います。

 私の胸元は、歩いているうちにブラウスのフリルがどんどんジャケットの襟裏に潜り込んでしまい、ほぼジャケットのV字通りに露になっていました。
 ジャケットの下に着ているブラウスのボタンがひとつも留まっていないのですから、フリルがあったとしてもからだを動かしつづけていればやっぱり、そうなってしまいます。
 ジャケットの裾からはみ出ているブラウスの裾も、左右の腰骨の辺りにまで泣き別れ。
 直したいけれども、両手は塞がっていって直せません。

 だけど、こんな格好をしている自分を自分で、愉しみ始めていることも事実でした。
 誰かとすれ違うたびに、恥ずかしさに疼いてしまって仕方ありません。

「あたしはね、実家は鎌倉なの。それで会社起ち上げるときは、横浜あたりにしようと思っていたの」
 私の手を引いて、のんびりと歩くお姉さま。
「鎌倉と横浜って、近いのですか?」
 その辺の地理はまったく疎い私。
「そうね。電車だけなら30分かからないくらい。場所にもよるけれど、歩き入れても充分通勤圏内よ」

「だけど、いろいろ成り行きで結局、池袋に決まってね。だから飯田橋にマンションを買ったの」
「どこに住もうかいろいろ迷ったけれど、探していたのがちょうど春で、ほら、あそこってお濠端の桜がとても綺麗じゃない?だから決めちゃった」
「飯田橋だったら、都内のターミナル駅ならどこにも近いし」
「でもいざ仕事始めてみたらすごく忙しくて、ほとんど家に帰れないのよ。終電逃してオフィスに泊まったり、ビジホで仮眠したり」
「だからオフィスのそばに、寮的なものも置くことにしたの」
「最初の頃は毎日って言っていいくらい、みんなでそこに泊まっていたわ。やっと最近、かなり落ち着いたけれどね」
「でも、あたしは、明日みたいに地方に行くことも多いから、今でも飯田橋に帰るのは、忙しくないときの週末くらいね」

「それで今は、そのお姉さまの会社のほうへ向かっているわけですよね?」
「そう。でもあたし、ごちゃごちゃした人混み苦手だから、少し遠回りしているけれどね。歩道橋も嫌いだし」
 車のヘッドライトがまぶしく行き交う幅の広い通りを渡ると、人通りがずいぶん減りました。
 ときたますれ違う人はみんな駅のほうへ向かう中、私たちだけが反対方向へと歩いています。

「あのぅ、お姉さま?そこに着くのって、まだまだ時間がかかりますか?」
 数分前から徐々に催していたある感覚が急に勢いづいてきたので、がまん出来ずにお姉さまに尋ねました。
「うーん。あと5、6分だと思うけれど、どうしたの?」
「あの、私、ちょっと、急におトイレに行きたくなって・・・」
 かなり向こうでしたが、コンビニのネオンが見えたので、そこに寄ってくれませんか、ってお願いするつもりでした。

「あら、困ったわね。オシッコ?」
 お姉さまがとても嬉しそうなお顔で、振り返りました。
「直子は視られたがりのマゾっ子なんだから、どこかそのへんの物陰でちゃちゃっとしちゃえば?って言いたいところだけれど、そんなことしたら、この辺のご近所さんに迷惑だものねぇ」
 私のはだけた胸を見ながら薄い笑みを浮かべています。
「はい。だからあそこのコンビ・・・」
 私が提案を言い終わらないうちに、お姉さまのお声がかぶさってきました。
「歩きながら漏らしちゃってもいいのよ。そういうのも好きなんでしょ?マゾっ子ちゃんは」
「あ、でも、お漏らしするなら、もっと人通りがたくさんある道に行けばよかったかな」
 もうっ!お姉さまのイジワル・・・
 私がつないでいる手に力を込めてギュッと握ると、お姉さまが振り向いてニッて笑いかけてくださいました。

「大丈夫よ。安心して。このあたりにはね、なぜだか公園が多いのよ。確かその先を曲がったところにもあったはずよ」
 お姉さまはマイペースで、私の手を引っ張って進んでいきます。

「ほら、あった。これだけ広い公園だったらトイレもあるでしょう。あ、あれかな?」
 たどりついた入口のちょうど対面奥に、コンクリート製っぽい長方形の小さな建物がありました。
 手をつないだまま、公園の敷地内に入ります。
 かなり広いのに、灯りは縁石沿いにポツンポツンとしか点いていないので、公園内の暗闇が濃くてなんだか不気味な感じです。
 ふたり、早足で公園のほぼ真ん中を突っ切ります。

 遊具などは置いていない広場のような公園でした。
 あまり背の高くない木々でほぼ正方形に囲まれた暗闇。
 灯りの傍の木にもたれて、煙草を吸っているスーツ姿の男性が居ます。
 ベンチが点在していて、その上で寝ている人も何人か居るみたい。
 公園内に何人の人がいるのかはわかりませんが、おしゃべりしている人はひとりもいません。
 聞こえるのは、遠くを走る車の音と屋外灯のジーッという音だけ。
「お昼時は、お弁当持ったOLとかで賑わっているのに、さすがに夜は別世界ね」
 お姉さまがヒソヒソ声でおっしゃいました。
 私たちが突っ切った公園中央はとくに暗かったので、彼らに私の服装までは分からなかったと思うけれど・・・

 白地にぼんやりと赤い女子マークが浮かんでいる建物に飛び込みました。
 外灯の近くなので少し明るい薄暗闇。
 ぼんやり見える内部はかなり古い感じ。
 そしてもちろん、綺麗とは言えず、臭いもかなり。
 入ってすぐに洗面台と三分の一くらいが割れて失くなっている鏡。
 その奥の個室はふたつ?

「電気はどこかしら?」
 お姉さまが目を凝らしてみつけたらしく、パチンという音とともに、ふたり、つないでいた手を互いにギュッと握り合うほど、びっくりするくらい明るくなりました。
 同時に、その絶望的なまでの、綺麗じゃなさ、も目に飛び込んできました。
 黄ばんだ壁、剥がれ落ちたタイル、濡れた床、お下品な落書き・・・
「さ、ちゃっちゃとやっちゃって、さっさと行きましょう」
 怒っているみたいなお声と共に、お姉さまが私を奥の個室に押し込みました。

「えっ?お姉さまもご一緒ですか?」
「もちろんよ。あんな真っ暗で得体の知れない人たちが居る中で、直子のオシッコが終わるのを独りポツンと待つなんて、絶対ごめんだわ」
 ということは、私のオシッコ姿、お姉さまに視られちゃう。
「ここでじっくり視ていてあげる。あ、ひょっとして直子、大きいほうだった?」
「えっ?いえいえ、違いますけど・・・」
「ふぅー。出会って2回目で、いきなりそんな姿まで見ちゃうのは、いくら直子がマゾっ子でも、うら若き女子としてどうなのかなって、一瞬、考えちゃったわ」
 お姉さま、その最初のため息は、安堵?それとも落胆?

 オシッコ姿をお姉さまに視られちゃうのも、うれしはずしなのですが、別の理由で私は、臨戦態勢に入るのを躊躇していました。
 
 煌々と輝く蛍光灯に照らし出された個室内の全貌。
 満遍なく汚れた便器は、和式でした。
 そしてなぜだか満遍なく水浸しな、黒く汚れた床。
 こんなところでしゃがんだら・・・

「ここでしゃがんだら、間違い無く服の裾が汚れてしまうわね。スカートだって危ないわ」
 私の心を読んだかのようなお姉さまのお言葉。
「紙が無いのは想定内ね。大丈夫、あたしはウエットティッシュをいつも持ち歩いているから」
「だけど、ここまで汚いとは思っていなかったわ」
 お姉さまのお顔が、ここに足を踏み入れたときとは打って変わって、なんだか愉しそう。

「仕方ないわね。服を汚したくないなら、全部脱いでからするしかないみたいね」


ランデブー 6:42 06


2014年7月27日

ランデブー 6:42 04

「直子のココがヌルヌルだから、お箸が難なく滑り込んじゃったわね」
 膝立ちだったお姉さまが更にからだを屈めて、私のアソコを下から覗き込むように見ています。

「この中にいいものが隠れているのよね?今でもちょこっと顔を出しているけれど」
「直子のは大きいのに包む皮が浅いから、気持ちがいいとすぐに、こんにちは、しちゃうのよね。かまって欲しくて」
 おっしゃりながら、2本の箸先がゆっくりと左右に分かれ始めます。
「ぁぁんっ!ぉ姉さまぁ・・・」
 柔らかな皮膚がひきつる感覚、粘膜が無理矢理抉じ開けられる感覚がからだを駆け巡り、痺れるような恥ずかしさと被虐感が全身に広がります。

「このあいだのスタジオライブショーのとき、直子、ココを自分で思いっきり押し広げていたでしょう?洗濯バサミまで使って」
「あのときあたし、本当に驚いたの。人前でそこまでする女の子って本当にいるんだ、って。こういう子を本当の自虐マゾっていうんだな、って」

「もう釘付けだったわ。間近で見たい、今すぐスタジオのドア開けて、かぶりついて見ていたい、って、いてもたってもいられなかったのよ」
「自分の立場を考えて、なんとかガマンしたけれどね。うふふ、でも今日からココは、あたしだけのもの」
「あたしが直子のからだを独り占めして、自由にもてあそんでいいのよね?楽しみだわ。ゾクゾクしちゃう」
 独り言みたいなお姉さまのSっぽいお言葉に、私の隷属願望が狂喜乱舞しています。

 お姉さまの箸先は、私の亀裂のほぼ真ん中に潜り込み、お箸を開く力で幅4~5センチくらいの菱形っぽい窪みを作り出していました。
 その箸先が粘膜を擦りながら徐々に上のほう、すなわち私のお腹側のほうへと動き始めています。
 割り箸のザラザラとした木の感触が粘膜に新鮮。

「わたしのお目当ては・・・やっぱり今日もテラテラ元気一杯に飛び出しているわね」
「あのときもスゴイと思ったけれど、やっぱりスゴイわ」
「まるで大きな真珠みたい。露に濡れてツヤツヤ輝いてとっても綺麗。だけどシャボン玉みたいに敏感なのよね、直子のピンクパールは」

「ぁ、そ、そこは・・・お姉さまぁ・・・だめ・・・ここでは・・・だめです・・・」
 箸先は、ゆっくりその部分へ近づいています。
「ぉ姉さま、本当にソコは、今、今は、ぁ、ゆるして、ゆるしてくださぃ・・・ぃやっ、やめて・・・」
 途切れ途切れのコソコソ声でお姉さまにお許しを請いました。
 こんなところで、こんな状況で、こんな格好でソコを弄られたら、声を押し殺せる自信がまったくありませんでした。
 窪みからは嬉し涙がトロトロ滴り落ちて、腿を濡らしています。

「んっ!」
 片方の箸先がとうとう、ソコの側面に軽く触れました。
「んんっ!」
 つづいてもう片方の箸先も。
「んんんーっ」
 腫れ上がった肉の突起が、お箸の先で軽くつままれ引っ張られます。

「がまんしなさい。そして、そのがまんしている顔をあたしに見せて。ほら、直子、下を向いて。あたしの顔を見なさい」
 
 ほぼ真下から聞こえてくるお姉さまのお声に、後頭部で組んだ両手に力を込め、歯を食いしばってうつむきます。
 見上げるお姉さまの妖艶な笑顔と目が合いましたが、そのときお箸がソレをもっと強く挟んできて、たまらずに目をギューッと閉じました。
 唇は真一文字、目もギューッ、からだは硬直、膝はガクガク。
 一瞬でも力を抜いたら、私の喉元からはしたない淫声がほとばしってしまうことでしょう。
 お姉さまの箸先は、ときに強く、ときに弱くその部分を挟み、円を描くように引っ張ったり離したり。
 ・・・だめ・・・これ以上はもう・・・やめて・・・ぉ願い・・・ィキそう・・・だめ・・・ほんとうに・・・

 もういい、もうどうなってもいい、がまん出来ない、快感に身を委ねよう・・・
 頭の中が真っ白になりかけて、捨て鉢になる寸前。
 唐突に蹂躙が終わりました。
 充血した芽への刺激が消え、ジーンと興奮が遠のいていきます。
 私の両膝がヘナヘナと崩れました。

「よく声をがまんしたわね。偉いわ、直子」
 しゃがみ込んだ私と同じ頭の位置にお姉さまのお顔。
「あら?イけなかったから拗ねているの?わかりやすい子。試着を終えたときも、そんな顔をしていたわね」
 
 昇華出来なかった快感の渦が行き場を失くしてモヤモヤとした欲求不満に姿を変え、その憤りの矛先は、さっきまで刺激を与えてくれていた人、すなわちお姉さまに向けられて・・・
 おそらく私は、すっごく恨みがましい顔で、お姉さまを睨んでいたと思います。

「それよりもそろそろお店を出る仕度をしなくちゃ。9時半までには出るって言っちゃったし」
 しれっとしたお姉さまのお言葉に、ますますジト目になる私。

「そんな顔しなくても大丈夫よ。夜はまだ長いのだし、あたしだって久しぶりだから見たいもの、直子のマジイキ顔」
「だけど、直子が本気出したときのヨガリ声の凄さも、あたしは知っているから。こんな場所であんな声出されたら、たまったものじゃないわ」
 お姉さまの愉快そうなお顔が、すっごくニクタラシイ。
「だから寸止め。ね?」
 
 お姉さまったら、美味しそうに割り箸の先端をキャンディみたいにしゃぶっています。
 もう!お姉さまのイジワル!
 だけど、お姉さまとのデートはまだまだ終わらないってわかって、お姉さまが私のイク顔を見たいっておっしゃってくれて、ずいぶんご機嫌が直りました。

「とりあえず服を着ましょう。ブラウスはここにあるけれど、スカートは?」
「あ、えっと、あそこです」
 スカートはさっきお姉さまに脱がされて、まだ掘りごたつ式テーブル下の床に横たわったままでした。

「そうだったわね。すっかり忘れていたわ」
 マゾの服従ポーズを解いてテーブルに向かおうとした私を、お姉さまが手で制しました。
「せっかくあんなところに落ちているのだし、直子はマゾなんだし、ここはやっぱり四つん這いで手を使わずに回収する、っていう牝犬プレイじゃない?ベタだけれどさ」
 
 お姉さまってば、どんどん調子が出てきているみたい。
 ご自分では、エスっぽいとは思わない、なんておっしゃっていたけれど、どうしてどうして、なかなかのイジワルなご主人さまっぷりです。

「はい。わかりました、お姉さま」
 おずおずと両手をついて四つん這いになった私のお尻を、お姉さまの右手がペチンと軽くはたきました。
「ほら、取っておいで。直子のスカート」
 居酒屋の個室のお座敷を、ニーソックスだけのほぼ全裸の四つん這い、両肘と両膝を交互に動かし、裸のお尻だけ高く突き上げて這うようによたよた進みます。

 スカートが落ちている掘りごたつ風テーブルの床下は、お座敷から5~60センチの段差。
 お座敷とテーブルの間が40センチくらい空いているので、その隙間から潜り込めば床下に降りられます。
 手を使ってはいけない、ということなので、スカートは、本当のワンちゃんみたくお口で咥えるしかありません。
「犬だったら当然、こういう軒下みたいなところには、頭から潜り込むわよね?」
 お姉さまの愉しそうなお声が背中から降ってきました。

 四つん這いのまま、まず頭をテーブルの下に入れ、それから右手、左手と床下につきました。
「ああんっ!」
 剥き出しで垂れ下がったおっぱいがお座敷の縁でべったり潰され、動くたびに尖った乳首が木の床を擦ります。
 この状態をお姉さまから見たら、お座敷とテーブルの間にぽっかり、私の裸のお尻だけ覗いていることでしょう。

「あらあら、いい格好だこと。柏餅の中身も、お尻の穴まで全開、丸見えよ」
 案の定、愉快そうなお声と共に、尻たぶをまたペチンと叩かれました。
「あ、いい忘れていたけれどあたし、直子のお尻も大好きよ。白くて柔らかくてまん丸で」
 
 お姉さまの手が私のお尻をさわさわ撫で回してきます。
 ああん、気持ちいい・・・
 いつまででもそうされていたかったのですが、お姉さまの、早く取ってらっしゃい、の一言で、股間を大きく割って両膝とも床下に降ろし、スカートを咥えてお座敷に這い戻りました。

「よしよし。いい子ね。服を着せてあげるから、またそこに立ってくれる?」
 さっきの衝立の前で再びマゾの服従ポーズ。

「今日は、本当はね、これを直子に試させるのが、あたしの中ではメインだったのよ」
 お姉さまがガサコソとご自分のバッグの中から何かを取り出しながらおっしゃいました。

「直子のノリがいいから、ずっと出しそびれてしまったけれど」
「このあいだ直子が言っていた、服を着たままでも脱げる下着、っていうのが印象的だったから、頭の中にずっとひっかかっていたの」
「あたしにはそういう発想は無かったから、面白いな、って思って。あたしの仕事にも大いに関係することだし」
「それで、まあこれは下着っていうのとは少し違うのだけれど」

 お姉さまの手のひらの上に、直径5~6センチくらいのピンクがかった肌色の平べったくて少しだけ厚みのある、まあるいものが乗っていました。
 まあるいものの円周は、梅の花形に可愛く波打っています。

「あっ、それってニプレスですね?」
「それは日本特有の呼び方ね。ヌーブラとか。欧米ではパスティーズとか、ニップルカバー、ニップルパッドって呼ぶみたい」
 お姉さまが手のひらを軽く握ってまた開くと、そのまあるいものが手品みたいに2枚になりました。

「一般的には、ノーブラのときに乳首を目立たせたくない人が着けるのだけれど、直子は着けたことある?」
「いえ、ないです」
「直子の乳首は大きいから、大きめで接着力の強いのを持ってきたわ」
「肌が湿っているとつきが悪いから、汗を拭ってあげるわね」

 バッグから取り出したタオル地のハンカチで、お姉さまが私のおっぱいを拭いてくださいました。
 タオル越しにやさしく揉むような手つき。
「ぁんっ」
 乳首がタオル地のザラザラに包まれて、ピクっと反応してしまいます。

 そのパッドから透明な薄紙のようなのを剥がしたお姉さまが、私の右おっぱいの先端にペタリとそれを貼り付けました。
「あら。直子の尖った乳首でもちゃんとくっついたわね」
 つづけて左おっぱいにも。
「ほら、さわってごらん」

 後頭部で組んでいだ手をほどき、おそるおそるパッドの表面に触れてみます。
「プニプニしてますね?」
「シリコンだからお肌っぽいでしょ?乳首つぶされて痛かったりはしない?」
「それはないです。内側もやわらかいし。だけどやっぱりなんだか、周辺がむず痒いような・・・」
「素肌に何かがくっついているワケだしね、接着剤はお肌に害の無い成分らしいけれど」
 パッドが肌とよく似た色なので、ぱっと見るとあるべきところに乳首が無くて、おっぱいがのっぺらぼうでヘンテコな感じです。

「それで、ボトムはこれ」
 次にお姉さまがバッグから取り出したのは、ペラペラの布きれでした。
 広げると全長30センチに満たないくらいの奇妙な形をした一枚の布。
 底辺の幅が5~6センチくらい、高さ15センチくらいの細長い二等辺逆三角形のV字の頂点から、数センチだけ細い帯状となり、その先に三角形の幅と同じくらいのハート型が逆向きに付いています。

「ストラップレスパンティなんて呼ばれている代物なの。薄い生地のドレスのときとかに下着のラインが出ないから、欧米のセレブたちが愛用している、っていう宣伝文句。本当か嘘かは知らないけれど」
「両端の接着部分を肌に直に貼るシール式。まあ俗に言う、前貼り、ね」

「直子はソコにヘアが無いから貼りやすいのはよいのだけれど、ちょっとその周辺の湿りは拭っておかないと、つきが悪そうね」
 お姉さまが小さく笑いながら、テーブルの上にあったおしぼりのビニールを破き、私の股間にあてがいました。
「ぁぁんっ」
「あらあら、腿までヌルヌルだわ」
 おしぼりを私の割れ目にしばらくぎゅうっと押し付けてから、たたみ直して左右の内腿、太腿まで拭いてくださいました。
 新しいおしぼりも使って念入りに。
 冷たいおしぼりが火照った肌に気持ちいい。

「おしぼりが2本ともくまなくヌルヌルベトベトになっちゃったわ。これ片付ける人、かわいそうよね?」
「時間がたつと臭ってきちゃうでしょうね。分かる人には分かる臭いが」
 ご自分のタオル地ハンカチで、私の土手とお尻の上のほうを乾拭きしてくださりながら、そんなイジワルをおっしゃるお姉さま。
 私の奥は、今さっき綺麗に拭いていただいたのに、いろいろ弄られた刺激で懲りもせずヒクヒクヌルリ。

「まず、ここにこうして・・・」
 三角形の底辺に幅2センチくらいの糊代があり、その部分を私の無毛な土手の割れ始めすぐ上くらいに貼り付けました。
 逆三角形が私の局部を覆い、そのまま余っている布をふんどしみたく股のあいだに通して、お尻側で持ち上げます。
 逆三角の頂点付近がお尻の穴を隠し、Tバックくらいの細い帯からつながったハート型の部分が、お尻の割れ始めあたりの背中まできたようです。
 ハート型部分の糊代の台紙も剥がして背中にペタリと貼り付けると、私の股間は、必要最小限の布地で隠されました。
 これも布地が肌の色に近いので、ぱっと見のっぺらぼう。

「なんだか一昔前のマネキン人形のボディみたいね」
 立ち上がって一歩下がり、私の全身をまじまじと見つめつつ、お姉さまがおっしゃいました。
「セクシー、っていうのとは少し違う感じね。隠そうとして、かえって不自然さが目立っちゃって少し不気味かな。機能的過ぎるのね。色っぽさが感じられないわ」
「いっそ下のヘアをちゃんとケアしていないほうが、微妙にはみ出したヘアで、ぐんと卑猥っぽくなるかもね」

「これは、お姉さまの会社の製品なのですか?」
「ううん。両方とも輸入物。開発の資料として取り寄せたの。うちが扱うとしたら、もっと何かしらオシャレな感じにイロつけるわよ」
 お姉さまが真面目なお顔で即答しました。

「ちょっとそこでしゃがんでみてくれる?」
「あ、はい」
 お言葉通りにその場でしゃがんでみます。
 当然、両腿が左右に割れ、アソコのスジも開きます。
「剥がれない?背中側」
「はい。大丈夫みたいです」
「ふーん。けっこう接着力強いんだ。布の伸縮性もいいみたいね。立っていいわよ」
「はい」

 立ち上がった私の股間に目を遣ったお姉さまが、苦笑いみたいなものを浮かべました。
「やれやれ。直子のソコって、まるで枯れない泉ね。伝説のせいなる泉。セイントじゃなくてりっしんべんのほう」
 
 お姉さまのお言葉で自分の股間に目を遣ると・・・
 アソコが当たっている部分が、はしたないおツユに濡れて薄い生地に浸み出し、色濃く変色していました。
 肌の色に近いベージュ色が、そこだけクッキリ濃い茶色になってしまっています。
「そのシミはずいぶん目立っちゃって、かなり恥ずかしいわね。一気に淫靡な感じになったわ」
「辱められ願望の直子にはそれでいいのでしょうけれど、布質はよーく考えなければいけないみたいね」
 お姉さまの呆れたような薄笑みに、私の奥が更にヒクヒクヌルリ。

「ワッハハーッハーッ!いやー、今日はもうサイコーでしたねーっ!」
 突然、数人の男性たちの出来上がっちゃったらしい酔い声の洪水が、遠慮の一切無い大きな笑い声とバタバタという乱暴な足音とともに、格子戸を隔てた通路をフェイドインしてフェイドアウトしていきました。
 途端に、自分が今居る場所、していること、を今更ながらに思い出します。
 忘れていた不安が一気に押し寄せ、いてもたってもいられないのに、アソコの奥が盛大にビクビクン。

「ま、それはそれとして、そろそろお店を出ましょう。約束の時間、少し過ぎちゃったから」
「急いで身支度して。はい、これ。ブラウスとスカートね」
「あ、はいっ!」

 やっとお洋服を着ることを許された安堵感に大きな声でお返事し、お姉さまから渡されたブラウスの袖に大急ぎで腕を通します。

「ただし、ブラウスのボタンは全部はずしたままよ。スカートにもウエストインしないで裾は出しっぱね」
「えっ!?」
「ほら、早くスカート穿いて」

 お言いつけに戸惑いながら、ブラウスの前を開きっ放しのまま、スカートを着けました。
 まさかこんな全開な格好で、週末で賑わう夜の繁華街へ出ろと!?

「うんうん。ブラウスから覗く肌がなかなかセクシーでいい感じ。はい上着。そのジャケットのボタンだけ、留めていいわよ」


ランデブー 6:42 05


2014年7月19日

ランデブー 6:42 03

「お姉さまっ?!」
「ほら、早く!店員さんが来る前にはずし終えていなかったら、スール解消するわよ?」
「そ、そんな・・・」
「大丈夫。あたしがうまくやるから、直子はうつむいて、そのアイスクリームを食べているフリでもしていればいいわ」
「わ、わかりました・・・」
 
 お姉さまにイジワルなお顔で促され、震える指でボタンを全部はずしました。
 ゆったりめのブラウスなので、前がモロに左右に割れてしまうことはありませんが、開いた胸元とチラチラ覗く素肌がすっごく不安。
 ドキドキして乳首が痛いくらい。

 コンコン!
 ドキンッ!
「お呼びでしょうかっ?」

 格子戸がガラガラッと開くと、作務衣のような制服を着た若い男性の店員さんが満面の笑みを浮かべて立っていました。
 その瞬間、私はブラウスのお腹のあたりを左手で押さえながら思いっきり背中を丸めてうつむき、目の前のアイスクリームのスプーンを口に運びました。

 私の左隣、店員さんに近い側で背中を向けていた形のお姉さまが、ゆっくりと店員さんを振り返ります。
 隣でうつむいている私の視線には、Vラインがたわんだブラウスの襟ぐりから自分の胸の谷間が丸見え。
 だけど、これだけ前傾していれば、お座敷の縁に膝立ちの店員さんからは、私の後頭部とブラウスの背中しか見えていないはず・・・

「えーっと、グラスワインの白、同じ銘柄をもう一杯と、直子のは何だっけ?あ、梅酒のソーダ割をおかわり」
「それからお食事のお皿は全部さげてください。ご馳走さま」
 おっしゃりながら、テーブルの上の空になったお皿を次々と、店員さんの膝元に置いてあげているようです。
「一緒に冷たいお水もふたつ、いただけますか。それとチェックを。9時半前には出ますので」
「かしこまりました。少々お待ちください」

「ずいぶん大げさに丸まっていたわねえ。店員さんが不思議そうに見ていたわよ?」
「だって・・・」
 格子戸が閉じられた音と同時に顔を上げた私の真正面に、愉快そうなお姉さまのお顔がありました。
「ちゃんとボタンはずした?」
「はい・・・」
「本当?自分でブラウス開いてみせて」
「えっと、あの、は、はい・・・」
 お姉さまの瞳にまっすぐに見つめられた私は、従うほかはありません。

 ブラウスの前立てを両手でつまみ、おずおずと左右に開き始めます。
 素肌が徐々に外気に晒されていきます。

「もっと開いて」
「そんなんじゃだめ。もっとよ、もっと」
 私の両手は、縄跳びをするときみたいな形で左右に分かれ、ふたつのふくらみが完全に露になりました。
「やっぱりツンツンね。硬そうに尖ってる」
 愉しそうなお姉さま。
 衝立越しに聞こえてくる他のお客様たちの喧騒が、一段と大きくなったような気がしました。

「あたしがいいと言うまで閉じたらダメよ」
 おっしゃりながらお姉さまの上半身が私のほうへ傾いてきました。
 パンティをはずされたときと同じように、私の下半身に膝枕みたいな格好のお姉さまが、私の左腰のあたりをゴソゴソいじっています。
 ジジーーッ。

「あっ!?」
「おっけー。少しお尻を浮かせてくれる?」
 お姉さまの言いなりモードな私は、招く結果がわかっていても、逆らうことは出来ません。
 お姉さまの手が私のスカートのホックをはずし、ジッパーを一番下まで下げていました。
 私がためらいながらも少しお尻を浮かせたタイミングを逃さずスカートが下へと引っ張られ、腿からニーソックスの脛、足先へとスルスルッと滑り落ちていきました。

「ああんっ、お姉さまぁ・・・」
「そのブラウス、意外と丈が長いから大丈夫。ギリギリ隠れるわよ」
 上体を起こしたお姉さまが私の横にピッタリ寄り添うように座り直し、満足そうに微笑みます。
「それに直子は余計なヘアがまるで無いから、ソコが悪目立ちしないし」
 ブラウスを開いているので今は丸見えな私の肌色な土手に、ジーッと視線が注がれます。
「これで残るはブラウスだけね。こんなところで裸にされるのって、どんな気分?・・・」

 コンコン!
 ドッキーン!!
 お姉さまのイジワルなご質問が終わらないうちに、またしてもノックの音が。
 私は反射的に開いていたブラウスを掻き合わせ、両手で前立てをギュッと押さえたまま盛大にうつむきました。

「お待たせしましたぁ。お飲み物をお持ちしましたぁ」
 ふうわりしたお声の主は女性です。
 うつむいたまま横目で窺がうと、作務衣姿にひっつめ髪の可愛らしい女の子店員さんでした。

「ありがとう」
 お姉さまがグラスを受け取ってテーブルに置いています。
「あとこれ、おしぼりです。お帰りの前にお使いください。それと、これがお会計の伝票です。お帰りの際に出口脇のレジでお支払いください」
「はい。ありがとう」
 お姉さまと店員さんの会話を聞きながら、再び視線を下に落としました。

 やだっ!隠れてないっ・・・
 自分の視線の先に、掻き合わせたブラウスの白い裾。
 そのほんの少し先に、ピッタリ閉じた私の両腿の付け根の肌色が覗いていました。
 少しプックリふくらんだ丘の先端にはちょっぴりスジまで。

 まさか店員さんから、見えていないよね???
 あっ!て言うか、後ろは?
 ひょっとして私の生お尻、お座布団の上ではみ出しちゃっているかも!?
 店員さんから丸見えかも!?
 ブラウスの背中側って、普通、前よりちょっと丈が長いよね?だから隠れているよね?大丈夫よね!?
 ちょっとしたパニック状態。
 パニックがコーフンを呼び、コーフンがムラムラを呼び起こします。

「へー、あなた間宮さんっていうんだ?こういうお仕事大変でしょう?」
「あれ?なんで名前を・・・って、ああ、この名札でしたね。いえ。楽しいです。うちのお店は良いお客様ばかりですから」
「けっこうカップルとかが多いみたいね」
 お姉さまったら、のんきに店員さんとおしゃべりされています。
 ああん、早くその店員さんにお引取り願ってくださいませぇ、バレないうちにぃ・・・

「それではどうぞごゆっくり」
 世間話がやっと終わって、店員さんが立ち去ろうとするのを、
「お待ちなさい」
 お姉さまが呼び止めました。

「直子、あなたの前のそのアイスクリームのお皿も下げてもらいましょう。こっちにちょうだい」
 お姉さまが店員さんのほうを向いたままおっしゃいました。
「あ、はい・・・」
 お姉さまが取ってくれない以上、私から差し出すしかありません。
 覚悟を決めて前屈みの上体を少し正しました。
 左手でブラウスの胸元、ちょうどおっぱいの上辺りをギュッと押さえたまま、目の前のアイスクリームのお皿を右手で持って上体だけひねり、お姉さまのほうへ差し出しました。
 左肩越しに店員さんと目が合いました。

 お皿を受け取ったお姉さまは、それを店員さんの膝元に置きました。
「これもお願いね」
「はい。あのう、そちらのお客さま、大丈夫ですか?お顔が真っ赤ですよ?」
「ああ。この子はね、お酒が弱いのよ。飲むのは好きなクセにね。だからちょっと休んでいるの。ご心配ありがとう」
「そうでしたか。どうぞごゆっくり」
 
 それからお姉さまが私のほうへ向き直りました。
 至近距離で見つめあうふたり。

「襟が、曲がっていてよ」
 お姉さまの両手が私の襟元に伸び、ブラウスの襟を左右に押し広げるように引っ張られました。
 私は本能的に、胸元を抑えている左手にギューッと力を込めます。
「身だしなみは、いつもきちんとね。間宮様が見ていらっしゃるわよ」

 きょとんとした表情でその様子を見ていた店員さんは、ペコリとひとつお辞儀をすると首を少し右に傾けたまま、静かに格子戸を閉じました。

「どうやらあの子は、スールの小説は知らなかったようね。残念」
 店員さんが去ってから、お姉さまがそんなに残念そうでも無い感じでおっしゃいました。
「天然ぽい子だったけれど、あの子の位置からなら、直子のブラウスのボタンが全部はずれているのもわかったはずだし、何かヘンだって感づいたかしら?」
「帰るとき首をかしげていたから、今頃厨房で誰かに話しているかもね」
 
 ワイングラスに唇をつけて少し傾けた後、お姉さまはそんなことをおっしゃりながら、なぜだか新しい割り箸を一膳、パチンと割りました。
 もうお料理もおつまみも何も無いのに。

「さあこれで、あと20分くらいは誰もここには来ないわね。ゆっくり楽しみましょう」
 お姉さまの両手が再び私のブラウスに伸びてきました。
「ほら早くそれも脱いで。あたしの可愛い妹の、生まれたままの姿を見せて」
 お姉さまの手でブラウスが両肌脱ぎとなり、あれよという間に両袖からはずされました。
 私の素肌を隠しているのは黒いニーソックスだけの、ほぼスッポンポン。
 お姉さまがまた、私の横にピッタリ密着するようにからだを寄せてきました。

「うふふ。あたし、直子のこのおっぱい、大好きよ。アンダーがぽってり重そうで、ふしだらな感じ」
「直子のお顔からすると、もう少しこう、青い果実的なもの想像しちゃうけれど、実際は熟々、たわわ、って感じよね」
「それにこの乳首。すごい存在感。それに乳輪も派手めで。直子って、ぱっと見清楚そうなのに、脱いだらアンバランスなところがいいわ」
 お姉さまが右手に持った割り箸で、私の左乳首をつまんできました。
「ああんっ!」
「ほら!声は出さないのっ!」
 おっしゃりながらもお箸でキュッキュッとつまんできます。
「すごく硬い。コリコリ。軟骨みたい」
「んんっ・・・」

「えっちな声って意外と通るものなのよ?酔った男性とかとくにそういうのにはビンカンだから、直子がヘンな声出していると、なんだなんだ、って、個室の前に人だかりが出来ちゃうわよ?」
 今度は割り箸を下乳にあてがい、持ち上げたり下ろしたりして、たゆんたゆん揺らされます。
「あうっぅーっ・・・」
「それともそれがお望みなのかしら?おっぱい揺らされているところ、みんなに見てもらいたいの?」
「い、いえ、ちがいますぅ・・・」
 快感をこらえながら、小声で必死の弁明。
「そう。いい顔よ。あたし、直子がそうやって、気持ちいいのを一生懸命ガマンしている顔が大好き」
 お姉さまのお箸の先が胸の真ん中をツツツッと滑っておへその中へ。
「んぐぅっ・・・」

「座ったままだと直子の一番ステキな部分が暗くてよく見えないわね。立ちましょう」
「で、でも、大丈夫でしょうか?」
「大丈夫よ。衝立は充分な高さがあるし、さっきも言ったけれどもう誰も来ないから」
「は、はい・・・」
 立ち上がるために恐る恐る右腿から上げると、内腿が擦れてヌルッと滑りました。
 もうこんなになっちゃってる・・・

 今更意味の無いことと知りつつも、右腕で胸をかばい左手で股間を隠して、その場に立ちました。
「あらあら、お店の座布団、汚しちゃったわね」
 お姉さまが小さく笑いながら、私のお尻が敷いていたお座布団を、クルッとひっくり返しました。
「そこじゃなくて、そっちの衝立の前に立って。それから、直子の両手は、そこじゃないと思うけどな」
 お姉さまがお隣のお部屋とを仕切る衝立の前を指差しながら、ご自分も立ち上がりました。
 私はお言いつけ通りに場所を移動し、両手を組んで後頭部に回して、両足を、休め、くらいまで広げました。

 今まで何人かのかたから命ぜられ、お姉さまと出逢ったときも当然のように要求された、私に一番お似合いの姿勢。
 腋の下から乳房、そして下半身までも一箇所として自分で覆い隠すことの出来ない、自分のからだのあらゆる部位の鑑賞と処遇を全面的にお相手に委ねる完全降伏状態、マゾの服従ポーズ。
 お姉さまの瞳が私の全身を舐め始めました。

 立ち上がると、周りから聞こえてくるお話し声や店員さんの応答、酔客独特の奇声や騒ぎ声が更にボリュームアップした気がしました。
 私ったら、こんなころで、こんな格好に・・・
 そしてそれを、お姉さまだけにじっくり視られている・・・
 背徳感みたいなアブノーマルさが興奮に油を注ぎ、いっそうムラムラを煽り立ててきます。
 そんなことを考えている私を知ってか知らずか、お姉さまがニッと笑って私の背後に目を遣りました。

「さっきトイレ行ったときチラッと見たら、お隣の個室は合コンみたいだったわ。直子と同じ年頃くらいの男女が5、6人、楽しそうにキャッキャウフフしていたわ」
 私が背にしている個室のことでしょう。
「そこだけじゃなくて、トイレの行き帰りに、サラリーマンの上司悪口大会とか学生さんのバカ騒ぎとか、絶え間なく聞こえていたわ」
「そんな中で全裸になっている、あ、正確には全裸じゃないわね。でもそのソックスは脱がなくていいわよ。裸にソックスだけっていうのも妙にいやらしいものね」
 お姉さまのお箸がまた、私の乳首をつまんできます。
「ぁぅっ、はぁはぁ・・・」
 私は必死に悦びを押し殺し、その分息遣いがどんどん荒くなってしまいます。

「今、このお店の中でそんな格好しているのって、間違い無く直子だけでしょうね。他のお客さんはみんな楽しく飲んでいるというのに」
「どう?このあいだの試着室と比べて、どっちが興奮する?」
 お箸が乳首をキュッ。
「ぁんっ。どっちも同じくらい、は、恥ずかしいです・・・」
「でもさ、少なくとも試着室なら、試着っていう、服を脱ぐための大義名分があるから、裸になっているのがもしもみつかっても、幾らか言い訳出来るわよね?」
「だけど、居酒屋で裸は、おかしいわ。だって脱ぐ理由がないもの」

「あ、いいこと思いついたわ。直子はあたしと飲みながら野球拳をして、負けちゃったの。負け続けて全裸。お酒の席でそういう遊び、することあるものね」
「言い訳出来るなら見られても大丈夫よね。呼び出しベル押して、店員さん呼んでみようか?」
 お箸がおっぱいの皮膚をツンツン突いてきます。
「ぁ、許してくださいぃ・・・そんなイジワル言わないで・・・」
 小さな声で途絶え途絶えに、お姉さまのご提案に異議を申し立てます。
「いいじゃない?さっきの可愛い店員さん、間宮さんだっけ?に、直子の裸、見てもらえるかもしれないのに。直子、そういうの好きなクセに」

 お姉さまのお箸が私のバストからだんだん下に降りてきました。
 それに伴って、お姉さまが私の足元で膝立ちになりました。
 お姉さまのすぐ目の前に私のアソコ。

「でもまあ今日は、あたしがじっくり直子を見せてもらわなくちゃね。スールになった記念の日なのだから」
 おっしゃいつつ、お箸で私の土手をつつきます。
「ううっ・・・」
 背中を這い上がってくる快感が口から出てしまうのを、必死にこらえます。
「そう。一生懸命がまんなさい。あたしはその顔が見たくて直子とおつきあいするのだから」
 お姉さまが私の顔を下から見上げて妖しく微笑みました。

 お姉さまのお箸が円を描くように、私の下腹部を撫ぜ回します。
「あたし、直子のココも大好きよ。色白でプックリしててプヨプヨの柏餅」
 お箸が徐々に両腿の付け根に近づいてきます。
「中身のアンコは、何味かしら?あらあら、おシルが滲み出てきちゃっているわね」
「あうっ!」
 愉しそうなお姉さまのお声と共に、プスリ、という感じで、2本のお箸の箸先が私のワレメにごく浅く、突き刺さりました。


ランデブー 6:42 04