2011年10月22日

ピアノにまつわるエトセトラ 06

 その週の金曜日は、10月最後のピアノレッスンでした。
 レッスンが終わって、私のお部屋でしばし雑談。
 
 その頃には、ゆうこ先生ともかなり打ち解けて仲良くなれて、いろんなお話を和気藹々としていました。
 私の部活のこととか、お友達のこととか、ゆうこ先生の学生時代のお話とか、最近のお仕事のお話とか。
 
 母ももう、私のお部屋でのレッスンには同席しないようになっていて、キッチンで篠原さんと一緒に、美味しいお夕食を作るのに張り切っているはずです。
 ゆうこ先生と二人きりのレッスンタイム。
 
 それでも私は、ゆうこ先生にえっち関係のご質問、とくに、遠い夏の日の水着をめぐる謎、については、出来ないままでいました。
 それを言い出しちゃうと、ゆうこ先生との楽しい関係のバランスが崩れてしまうような気がして、どうにも言い出せないままでいました。

 レッスンのとき、ゆうこ先生は私の背後に立ち、ときどき私の背中に覆いかぶさるようにからだをくっつけてきて、私の運指の間違いやタッチのミスをやさしく正してくれます。
 
 背中に感じるゆうこ先生のやわらかい胸。
 両手に触れるゆうこ先生のしなやかな指。
 鼻腔をくすぐるゆうこ先生のパフュームの甘い香り。

 鍵盤に集中していた緊張感がフッと緩み、何とも言えない気持ち良さを感じながら、急に胸がドキドキし始めます。

「ほら、こうしたほうが弾きやすいでしょ?」
 
 私の手の甲に、ご自分の手のひらを重ねて運指を教えてくれた後、私の顔を覗き込むように見つめてニコッと笑いかけてくださるゆうこ先生。
 私は、その笑顔を見るたびに、振り向いて正面から、ゆうこ先生を思いっきり抱きしめて、胸に顔を埋めたい衝動に駆られ、抑え込むのが大変でした。

「来週のレッスンのことなのだけれど…」
「それでですね、私、来週は…」

 私の部活のお話が一区切りして、会話が途切れて一呼吸置いた後、私とゆうこ先生が同時に口を開いて、お互いの言葉がかぶってしまいました。

「あ、ごめんなさい。直子ちゃんからどうぞ。なあに?」

「あ、いえ、いいんです。先生からお先におっしゃってください」

「そう?じゃあ、わたしから・・・」

「直子ちゃん、予想以上に上達が早いから、そろそろ次のステップに移ろうと思うのね」
「デジタルピアノとアコースティックピアノは、やっぱり鍵盤のタッチが違うから、打鍵の強弱による音の響かせ方とか、あと、足元のペダルの使い方なんかも、そろそろ知って、慣れておいたほうがいいと思うの」

「試験のとき、デジピかアコピかは、たぶん半々くらいだと思うけど、アコピに当たったときにまごつかないように」
「それに、幼稚園もきっと、アップライトのアコピのところが多いと思うし」
「だから、これからは月に一、二回くらい、わたしの家に来てアコピでのレッスンもしたらどうかな?なんて考えているの」

 ゆうこ先生のお宅におじゃましてのレッスン!
 それは、願ってもない嬉しいお誘いでした。
 
 母たちに気兼ねすることなく、ゆうこ先生と二人きりで親密に、何時間か一緒に過ごせるんです。
 考えただけでどんどん胸が高鳴ってきます。

「どう?」

「もちろん、お願いします!先生さえご迷惑でなかったら」
 
 小首をかしげて私を見つめるゆうこ先生に、私は即答しました。

「でも…」
 
 答えてから、さっき私が言おうと思っていたことを思い出して、盛り上がったテンションが一気に降下しました。

「さっき、私が先生に言おうと思っていたことなのですけれど、来週は、文化祭の前日なので、準備とかで夕方まで忙しいと思うのでレッスンお休みにしてもらいたい、って…」

「あら、そうだったの。文化祭かあ、懐かしいなあ」
 
 ゆうこ先生が遠くを見るような目で宙を見つめました。

「それなら、再来週の金曜日にしましょう。そうか。あそこの女子高、文化祭なんだ」

「はい」

「直子ちゃんたちは何をやるの?」

「クラスではクレープ屋さん。文芸部では毎年恒例の機関紙作りとバザー、です」

「へー。楽しそうね。わたしも高校の頃の文化祭では、毎年体育館のステージで演奏していたわ。高校の頃は、いわゆるハードロック」

「えっ、そうなんですか?先生がハードロック!?見たかったなー」

「たぶんビデオが残ってるから、うちに来たら見せてあげる。直子ちゃんビックリするよ。すんごいステージ衣装だから」
 
 ゆうこ先生が、うふふ、って笑いました。

「先生もよかったら来てくださいよ、うちの文化祭。ご案内しますよ?」

「そうねえ。近くだから行きたいのはやまやまなのだけれど、仕事の一つの締め切りが迫っているからなー。行けるかどうか、って感じだから、お約束は出来ないの」

  ゆうこ先生が残念そうに言って、私はがっかり。

「あの高校にはね、私の昔からの友達が今、先生やっているのよ。美術の先生」

「へー。そうなんですか」

「だから何度か、文化祭に遊びに行ったことはあるの。けっこう人が集まるのよね?」

「はい。なんかお祭りみたいで、すっごく楽しいです」

「だって直子ちゃん、文化祭って、お祭りよ?」

「あ、そっかー」
 
 二人でアハハと笑いました。

「そうだっ!先生!文化祭の翌日、月曜日は学校お休みなんですよ。だから金曜日のレッスンを月曜日にする、っていうのはどうでしょう?」
 
 私は、我ながら名案を思いついた、って、またテンションが上がってきました。

「それはかまわないけれど・・・でも直子ちゃん、お祭りの翌日で疲れていない?」

「ううん。ゆうこ先生に会えるなら、疲れなんてぜんぜん感じません!」

「それはそれは。嬉しいお言葉をありがとう。レッスンは月四回ってお約束だったから、一回飛ばすのは心苦しかったけれど、それならお約束もクリア出来そうね」

「あ、でも先生、お仕事の締め切りが…」

「それは大丈夫。そういうことならなんとか、早々に仕上げちゃうから、直子ちゃんのために」

「ねえ、直子ちゃん。どうせなら早い時間から、わたしのお家に来ない?その日」

「いいんですか?」

「うん。わたし、レッスンのたびに直子ちゃんちでご馳走になりっぱなしだから、その日は直子ちゃんにご馳走してあげる。それに、直子ちゃんとは、もっとゆっくりたくさん、おしゃべりしてみたいから」
 
 ゆうこ先生が私をじっと見つめてから、お花が咲く瞬間みたいな綺麗な笑顔を私にくれました。

 ピンポーン。
 そのとき、お夕食の準備が出来たという、母からのコールが私のお部屋に届きました。

「それじゃあ直子ちゃん、月曜日のこと、もとこさんにはわたしからご説明するから、ね?」
 
 ゆうこ先生がゆっくり立ち上がり、私に一つ、パチンとウインクをくれました。
 あっ、そうそう。
 もとこさん、っていうのは素子って書いて、私の母の名前です。

 文化祭二日目に、私はまた、しーちゃんがいる、名物!!喫茶 白百合の城 美術部、に、ご招待されていました。

 今回のコンセプトは、砂漠の民と王室のハーレムパーティ、だそうで、お部屋のあちこちにエジプトというか中近東あたりというか、ピラミッドやスフィンクスやラクダさんっぽいオブジェが飾られ、全体にゴールドと赤とベージュなキラキラした雰囲気のお部屋になっていました。
 
 部員の人たちは、みんなお鼻の下からをシースルーのシルクみたいなペラペラな一枚の布で覆い、目のまわりのお化粧が派手め。
 
 服装も、ビキニまではいかないセパレートの水着にツヤツヤなガウンを羽織っている人や、金の紙で作ったらしい王冠やアクセサリーで飾り立てた人、ギリシャの哲学者みたく白いカーテンをからだに巻きつけただけみたいな人など、全体的に昨年よりキンキラ&セクシーな感じになっていました。

「ねえ、しーちゃん。去年より、みなさんのお肌の露出度が上がっていない?」
 
 大きめな男物のストライプなワイシャツに黒いスカーフ、薄茶色のスカートに大きめの黒縁メガネとヒール、っていう、この空間ではかなり地味めな、でも見ようによっては、インディジョーンズとかに出て来そうなインテリ歴史研究家、みたいなたたずまいのしーちゃんに尋ねました。

「去年まで風紀を細かくチェックされていた高齢の先生が退任されたからネ。今年は少し羽目が外せるんだヨ。井上先生のおっけーももらってるし」
「その代わり、今年はカップルさんでも先生でも男子禁制入室不可。完全無欠な女の園なんだヨ」
 
 しーちゃんが笑いながら説明してくれました。

「それから、これはインディージョーンズじゃないヨ。ハムナプトラのエヴリンのイメージ、ネ?」
「それで、こちらがアナクスナムーンっ!」

 長い髪を左右に分けて前に垂らし、おっぱいのふくらみは髪に隠れていますが、その下はビキニの水着でしょう。
 黒い布地が髪の隙間から少し覗いています。
 まっすぐで真っ白なお腹におへそがちょこん。
 
 下半身はさすがにビキニはまずいのか、黒いパンストに黒いハイレグな短パン。
 スラッと伸びた足がすっごくセクシー。
 目元パッチリでキラキラ光るメイクを施した端正なお顔は、まさに砂漠のお姫さまなクリスさんが、ニッコリ微笑んでくれました。

「ごきげんよう。お久しぶりね、森下さん」

「あっ、ごきげんよう、えっと、クリスさん、じゃなくて二宮先輩」
 
 クリスさんの艶やかなお姿にボーッと見蕩れていた私は、声をかけられて盛大にアタフタしてしまいました。

「あら、ごきげんよう森下さん。お変わりなくて?」
 
 クレオパトラ風おかっぱソバージュに金の飾りを付けて、衣装も胸元が大胆に開いたエナメルっぽいテカテカなボディコン姿の村上先輩や、金ぴかアクセサリーを山ほど身に着けて、一歩歩くたびにジャラジャラ音がしそうな小川先輩にお声をかけられて、しばらくおしゃべりタイムに花が咲きました。
 
 そんな格好をしていても、口調は基本、マリみてなのがなんだかミョーに微笑ましいです。

 そのうちに、卒業された鳥越先輩と落合先輩もお顔を見せ、他にも去年知り合った先輩がたや、しーちゃんと仲がいい同級生や後輩の人たちも入り乱れて、楽しい時間が過ぎていきました。


ピアノにまつわるエトセトラ 07

2011年10月16日

ピアノにまつわるエトセトラ 05

 そんな恥ずかしすぎる映像課題を提出してから約一週間後。
 学校から帰ると、やよい先生からパソコンにメールが届いていました。
 
 きっと、提出した映像についてのご感想が書かれているのだろうな、なんて書いてあるんだろう? やよい先生、イジワルなこと書いてるだろうな、読むの恥ずかしいな…
 なんて考えながら、ドキドキする胸を押さえてメールを開きました。

 そこには意味不明なアルファベットと数字の羅列。
 それだけ。
 他に、説明だとかご挨拶文さえも書かれていませんでした。
 ???
 私は、考え込んでしまいました。

 お夕食やお風呂の間も、ずっとその謎なメールについて考えていました。
 やよい先生にメールか電話で聞いちゃおうか。
 お風呂から上がって、自分のお部屋で髪の毛をお手入れしながら少しイライラしていました。
 
 つまり、あれはきっと何かのパスワードなんだよね?
 やよい先生から、何かパスワードが必要なもの、もらっていたっけ?
 パスワード、パスワード…パスワード!

 不意に、思い出しました。
 やよい先生がお引越しされてすぐの頃、最初の課題をいただいたときに送ってこられた、アダルトビデオのえっちな映像が満載な数枚のDVDと一緒に入っていた1本のUSBメモリ。
 
 そのUSBメモリにはあの夏の日、やよい先生とのプレイ中にケータイやデジカメでたくさん撮られた私の写真が入っているのだけれど、日が経ってあらためて見返すと、私がショックを受けそうな刺激が強すぎる、恥ずかしすぎる写真ばっかりなので、もうちょっと課題が進んで私のヘンタイ度が上がったらパスワードを教えてくれる、ということになっていました。
 
 そのときに、お勉強机の鍵がかかる引き出しの奥にしまいこんで以来、今の今まですっかり忘れてしまっていました。

 私が提出したオナニーショーの映像を見て、やよい先生は私のヘンタイ度が上がった、と判断されたのでしょうか。
 それはそれでなんとなく、嬉しいような、情けないような…
 フクザツな心境。

 いずれにせよやよい先生は、あの日の自分の写真を見てみなさい、とご命令されているわけです。
 あの日やったさまざまな行為は、もちろん今でも鮮明に憶えていますし、どのプレイで写真を撮られたかも、だいたい憶えていました。
 
 そんなプレイの数々を、久しぶりに引き出しから発掘されたUSBメモリを握りしめながら、まるで昨日のことのように思い出していました。
 あんな場面、あんないやらしいことをした、今より少しだけ若い私自身の画像が、この中に入っている…
 もはや見る前から、心臓がドキドキ高鳴り、顔は赤面、からだはみるみる紅潮していました。

 絶対に平常心で見つづけることなんて出来るはずないので、最初からそれなりの準備をすることにしました。
 
 着ているものは全部脱ぎ、椅子の上にはバスタオルを敷きました。
 やよい先生からいただいたえっちなお道具が詰まったバッグも傍らに置きました。
 それからお部屋のドアの鍵をかけ、全裸でパソコンに向かい、USBメモリを差し込んで教えていただいたパスワードを慎重に打ち込みました。

 naokoの後に日付らしい数字が加えられたフォルダが現われ、恐る恐る開くと、画像を表わすアイコンがぎっしり詰まっていました。
 画像ファイルは、5桁の通し番号で整理されているみたい。
 お部屋の電気を暗くして、手動のスライドショーモードに設定しました。

 最初の2枚は、ポラロイド写真のスキャン画像。
 これらは、私も一度見ていますから、そんなに衝撃度は強くありません。
 でも、自分のいやらしい姿が強烈に恥ずかしいことには変わりありませんが…
 やよい先生に差し上げた2枚以外のポラロイド写真は、私が持っていて、一度見たきり厳重に封をしてヒミツの隠し場所に保管しています。

 3枚目からはすべて初見の写真。
 最初の写真は、ピザの配達バイトさんだったユマさんに、やよい先生のお家の玄関先で、裸で椅子に縛り付けられた私がイタズラされている写真でした。
 真横から撮られたその写真の中で、ニヤッと笑ったユマさんの右手が私の股間に伸び、私の顔はなんとも気持ち良さそうに歪んでいました。
 少しアングルを変えながら7枚ほど、撮られていました。

 それらの写真を見ながら、私はもう、いてもたってもいられなくなっていました。
 あれから約3ヶ月。
 時折甘酸っぱい記憶とともに思い出す、誰も知らないやよい先生たちとの秘め事…
 のはずだったのに、現実にその日の証拠が、記録が、鮮明に残っているのです。
 もちろん、私も同意の上で撮っていただいた写真でした。
 
 でも…

 この後ユマさんが去ってから次の日の夕方自宅に帰るまで、やよい先生とどんなことをしたのか、私は全部憶えています。
 だからこの後、どんな写真が出てくるのかも、予想出来ます。
 
 それらを見るのは、すっごく怖くて、逃げ出したいくらい恥ずかしいことでした。
 自分主演のハードSM写真集なんです。
 でも一方で、私の両手は私の意思とは無関係に、こそこそと自分のからだをまさぐり始めていました。

 時折目をそむけたり、急に立ち上がってお部屋をうろうろしたり、写真の自分があまりにも恥ずかしすぎる罰として肌を洗濯バサミで噛ませたりしながらも、スライドショーの、次の写真へ、をクリックすることが止められませんでした。

 素肌にエプロン一枚で、食器を片付けている私。
 全裸でトイレに四つん這いになって、お尻にお浣腸器を挿されている私。
 おっぱいのところだけ切り取られたタンクトップ姿で、泣きべそかいている私。
 
 机に這いつくばって、お尻を真っ赤に腫らしている私。
 お尻の穴を自分で拡げて、タンポンを突っ込まれている私。
 コブつきロープをまたいで、裸の下半身を擦りつけている私。
 仰向けのカエルさんみたいな格好で、アソコをまあるく拡げる器具をつけられた私…

「いやっ、いやっ、いやん・・・」
 
 ちっちゃな声でつぶやきながら、私の左手の指が3本、アソコの中でクチュクチュ啼いています。

 車の助手席でお洋服をめくって、おっぱいとアソコがあらわな私。
 神社の境内で、自らお洋服の裾をめくってノーパンの下半身を晒している私。
 おっぱいとお尻を出したまま駐車場を歩く私。
 
 ファミレスの座席で、おっぱいを露出する私とユマさん。
 車の後部座席で、全裸で絡み合う私とユマさん。
 通っている高校の裏門で、露出狂変質者の人みたいにレインコートの前をはだける私。
 学校裏の農道を全裸で屈んで、お尻を突き出して歩く私とユマさん…

 最後は、私と、やよい先生、ユマさん、シーナさんとのそれぞれのツーショットでした。
 写真は全部で200枚以上ありました。
 私は、それらの写真をくりかえしくりかえし見ながら、いつしか本格的に自虐オナニーを始めていました。

 こんな写真たちが現存する、ということ自体が、マゾな私の被虐心を煽り立てる責めのお道具でした。
 写真の一枚一枚が、ヒュン、という、鞭が空気を切り裂くような音をたてて、私の被虐心を打ちつけてきました。

 私は、なんてはしたない女。
 こんな写真を平気で撮らせちゃう女。
 日本中の女子高校生の中で、こんなにもいやらしい写真を撮られている人なんて、いないはず。
 
 私は、本当にいやらしいヘンタイマゾ女。
 気持ち良くなるためなら、どんなに恥ずかしくて屈辱的な責めも、悦んで受ける女。
 一生、普通の人間には戻れないんだ。
 だから私はどんどん、自分を虐めて、苦しまなければいけないけないんだ。

 そんな自分への侮蔑の言葉を自分に投げつけながら、私の両手は自分のからだを虐めつづけました。
 
 スライドショーが4周くらいした頃、私のからだはフラフラとお勉強机から離れ、ベッドの上に四つん這いになっていました。
 頭の中では、今見た自分主演のヘンタイ画像スライドショーと、約一週間前に見た自分のオナニーショーの映像とがごちゃまぜになって、延々と再生されていました。

 いつの間にか、からだ中にたくさんの洗濯バサミがぶら下がり、おっぱいを麻縄でキツク縛り、猿轡をして、股縄をアソコに食い込ませて、ローターを挿れて、オモチャの手錠をかけて、何度も何度も何度も何度も、イきました。
 
 イってもイっても、からだの奥底の発情が収まることは無いんじゃないか、と思うほど、からだへの快楽を貪欲に欲していました。

 真夜中一時前、イき疲れてウトウトしていたらしい意識が、からだにしつこくまとわりついている疼痛の刺激にハッとして目覚め、やっと我に帰りました。
 
 お部屋のどこかに飛んでいってしまったオモチャの手錠の鍵を焦りながらやっとみつけて手錠をはずし、びっくりするほどたくさんからだに付いている洗濯バサミを、顔をしかめながら一つ一つはずし、めちゃくちゃに結んでしまったロープを苦労して解きました。
 後片付けをしてからバスルームに下りて、こっそりシャワーを浴びました。

 バスルームの鏡の中には、肌に食い込んだロープ痕や洗濯バサミが噛んだ赤い痕が全身に残る、無残な、でも見方を変えれば艶かしい、私のからだがありました。
 
 あーあ…
 またやらかしちゃった。
 きっと2、3日、痕が消えないな…
 今は冬服だからたぶん隠せるけれど、明日、明後日、体育の授業は無かったけか…
 急激に眠くなってきた頭で、そんなことを考えながらシャワーを手早く浴びました。

 お部屋に戻ると、パソコンは点けっ放しでした。
 naokoフォルダからは、やよい先生たちとの健全な写真だけをパソコンに移し、念のためUSBメモリを開くためのパスワードを変えてから、机の引き出しに再びしまいました。

 やよい先生と私のツーショット写真の、ニッコリ微笑むやよい先生のお顔をじっと見つめていたら、なんだかすっごくせつない気持ちになってしまいました。
 今すぐに、やよい先生に、ユマさんに、シーナさんに会いたいと思いました。
 会って、ギュッと抱きしめて欲しいと思いました。

 いけない。
 ウルウルしてきちゃった。
 涙が零れ落ちてしまわないうちに、あわててパソコンを終了して、裸のままベッドに潜り込みました。


ピアノにまつわるエトセトラ 06

2011年10月15日

ピアノにまつわるエトセトラ 04

 鏡に映った、あまりに屈辱的かつ破廉恥な自分の姿。
 私は、食い入るように自分のアソコの中を凝視したまま、赤いロープの縄手錠を両手首にかけました。
 
 両手首の間をつなぐロープは、約15センチ。
 私の両手の自由度は、その範囲に限定されてしまいました。
 膝を折ったままロープで一つにくくられた左右の脚を目いっぱい真横に広げて背中を後ろにそらし、赤いリングを鏡に突き出すようにしゃがみました。

 足元に置いてあるお道具は三つ。
 やよい先生からいただいた子猫ちゃんのマッサージ器と、先っちょがギザギザのアイストング、そしてバターナイフ。
 バーカウンターでのオナニーショーという設定なので、氷つかみはうってつけだな、って思ったのです。

 ブーーーン…
 右手で持った子猫ちゃんのマッサージ器のスイッチをいきなり強に入れ、まずは乳首を洗濯バサミもろともいたぶります。

「んぅあーっ」
 
 子猫ちゃんからの震動でカタカタカタと鳴きながら、木製洗濯バサミが私の左乳首に噛み付いたまま細かく震え出します。

「いいーーっ!」
 
 子猫ちゃんと同じバイブレーションで乳首が小刻みに揺れて、その震動が左おっぱい全体をプルプル揺らします。
 疼痛と快感が入り混じった気持ちいい波が、左おっぱいを中心として水面に波紋が広がるように、全身に伝わっていきます。

「うぅーーっ」
 
 15センチ幅の自由で右手首からつながれた左手は、疼く下半身には届くことが出来ず、もどかしげに右おっぱいを下乳のほうから鷲づかみ、その頂点に取り付いた洗濯バサミをブラブラ乱暴に揺らしています。

「ああーんっ、そんなにしたら、乳首がちぎれちゃいますうぅーんっ!」
 
 妄想に入り込んで、思わず声が出てしまいました。

 すっかり欲情しきっている私の両手は、おっぱい虐めもそこそこに、すぐにでも、卑猥な中身を晒け出している赤いリングの中央部分を陵辱したくて仕方ありません。
 子猫ちゃんを左手に持ち替え、右手でデジカメの延長シャッターを操作して録画を開始しました。

 右手に持ったバターナイフで、楕円形に広げられた私のアソコの外周をなぞるように撫ぜ回します。
 金属のヒンヤリした感触がしたのは最初だけ、すぐに火照る粘膜の熱が伝わって、バターナイフ全体が生温かくなっていました。

「あーんっ!やよいせんせえ、許してくださいぃ」
 
 実際に大きく声に出しながら、バターナイフですくったヌルヌル透明なおシルを両方の内腿にペタペタ、パンにバターを塗るように何度も擦りつけます。
 両内腿がみるみるヌルヌルのベタベタ。

「あーっ!恥ずかしいですぅ~、やよいせんせえぇ、こんな格好、見ないでぇーーーっ」
 
 言ってることとは正反対。
 にじり寄るように鏡に下半身を突き出し、アソコが鏡により大きく映るように腰全体を近づけました。
 
 金属のスベスベにヌルヌルが加わったバターナイフが文字通り滑るように、強制的にくぱぁって広げられたアソコの粘膜を、飽きもせず執拗に撫ぜ回しつづけます。
 ただし、一番敏感な部分はワザとはずして。

 左手に持っている子猫ちゃんの頭は、ずーっとお尻の穴の上でブルブル震えつづけています。
 お尻の穴がムズムズうごめいているのが自分でわかります。

「やよいせんせぇー、お許しくださいぃーっ、見ないでくださいーっ~」
 
 ギュッと目を閉じた私の瞼の裏には、薄暗い地下室のような一室のカウンターの上で、今と同じ行為をしている自分の姿と、それをいやらしい目つきでニヤニヤ見守る、たくさんのお客さまたちの姿が見えていました。

「ほら、あの子ったらラビアまで、派手にヒクヒク動いてるわよ?」
「ビラビラだけじゃないわよ。中のピンクの粘膜全体がスケベそうにウネウネうごめいてるわ」
「あんなにオマンコおっぴろげちゃって、恥ずかしくないのかしらねえ?」
「恥ずかしい格好を見られるのが気持ちいいんだってさ。どうしようもないどヘンタイ女なのよ」
 
 私を蔑む声、声、声…
 見物客の後ろのほうで、呆気に取られたように見入るゆうこ先生のお顔も見えました。

 どんどん昂ぶっていく自分のからだ。
 確かあのデジカメは、あまり長い時間、動画は撮れなかったはず。
 快感の高まりに合わせて、さくっと最終段階に進むことにしました。

「あーーーーっ!!」
 
 左手の子猫ちゃんを蟻の門渡り越しに滑らせ、広げられた穴の奥深くまで無造作にヌプッと挿し込みました。
 子猫ちゃんの頭のリボンの尖った部分がヌルヌルな膣壁をひっかきました。

「あっ、いやんっ!」
 
 アソコから、広げられた穴と同じ形の水冠のように、薄っすら白濁した粘液がヌルリと溢れ零れました。

「うううーーーっ!!」
 
 震動が粘膜を絶え間なく震わせ、子猫ちゃんのいびつな頭が中でゆっくりと回転し、騒ぐ粘膜が陶酔ををからだ全体に送ってきます。

「いいいーーーっ!!」
 
 埋め込まれた子猫ちゃんの持ち手部分が2センチぐらいだけ外に覗いて、その先端が小さな円を描いて震えています。
 右手にアイストングを握りました。

「そろそろフィニッシュね?よい旅を」
 
 妄想の中のやよい先生が、アイストングをカチカチ言わせてニヤリと笑いました。

「この先っちょのギザギザで、なお子のド淫乱の元凶、はしたないおマメをひねり潰してあげるわ」
 
 アイストングの開いたはさみの先端が、私のプックリ膨らんだクリトリスを挟むようにあてがわれました。

「いやーっ、それだけはお許しくださいぃ、やよいせんせぇー、なんでもしますから、なんでもしますからぁ~」
 
 私の右手に握られたアイストングのギザギザばさみが、徐々にクリトリスの表皮に迫ってきました。

「いやいやいやーーっ!!」

 チクン。
 尖った金属が左右から、クリトリスの皮膚にちょこっと触れた感触。
 途端にビクンッと大きく背中がのけぞり、腰も大きく浮いて鏡にくっつくほどアソコを突き上げてしまいます。

「あああーーーーっ!!」
 
 すぐにガクンと腰が落ちると同時に、アイストングのギザギザが今度はより強く、クリトリスの表皮に食い込みました。

「ひいいいいぃーーーーーっ!!」
 
 再びのけぞる背中、浮かぶ腰。
 それでもアイストングの切っ先はクリトリスを離さず、噛み付いたまま引っぱったり揺さぶったり。  
 そのたびに腰全体が上下に激しく動いてしまいます。

「ああ、いいっ!もっと!もっと!もっとつよくぅーーっ!!」

 性器の四ヶ所に噛みついて、穴が閉じないように皮膚を引っぱりつづけている洗濯バサミの疼痛。
 穴の奥深くまで潜り込んで、アソコをグニグニ震わせている子猫ちゃんの震動。
 
 そして、一番敏感な場所の皮膚に食い込んで離れない、金属のギザギザがくれる強烈な刺激。
 それらが紡ぎ出す快感が束になって私を蹂躙し、私のからだが空高く放り上げられました。
 頭の中は真っ白け。

「い、いやんっ、い、くぅ、いくいくぅぅぅ、むうぅんんーーっ!!!」
 
 腰全体をビクンビクン震わせて、たてつづけに3回イキました。

 その日の夜10時過ぎ。
 やっと決心して、録画した映像を見てみました。

 アソコの毛を剃る映像を撮ったとき、画面いっぱいに映し出された自分のアソコをパソコンのモニターで見返して、あまりの恥ずかしさにショックを受けたので、今回のは確認せずに送ってしまうつもりでした。
 
 自分がイクところが映っている映像を見るなんて、あまりに恥ずかしすぎる…
 それもとても正気とは思えない、屈辱的な器具をアソコに取り付けてのヘンタイオナニー…
 撮影を終えて後片付けをした直後は、そう思っていました。

 お夕食を終えてお風呂に入って、胸と太腿に薄っすらと残るロープの痕を見たとき、さっき自分が行なった行為をまざまざと思い出しました。
 そして、ゾクッと感じて勃ち始める自分の乳首を見て、やっぱり見ておかなくちゃ、ってなぜだか強く思いました。
 
 私は、マゾのヘンタイ女でいやらしいことが大好きなんだから、自分のありのままの姿を受け入れなくちゃいけないんだ。
 恥ずかしい自分の姿を見ることまでが、やよい先生の課題なのだから、って自分に言い聞かせました。
 早速妄想が湧き、やよい先生に無理矢理さっき撮影した映像を見せられる、というシチュエーションに自分を放り込みました。

 映像は、約7分間、撮れていました。
 お部屋を真っ暗にして、パジャマでお勉強机の前の椅子に座り、パソコンの画面を固唾を呑んで見守りました。
 赤いリングで押し広げられた自分の性器がモニターに映し出された途端、反射的に顔をそむけてしまいました。
 
 鮮やかなピンクが誘うようにうごめいている、なんていう卑猥な性器。
 目をそらしているうちに、ヘッドフォンから自分のせつない喘ぎ声が聞こえてきました。
 いやーーっ!
 恥ずかしいぃーっ!

 ほらっ!目をそらしちゃだめじゃないっ!
 ちゃんと自分のどうしようもないどスケベさを直視なさい!
 やよい先生の声が聞こえました。

 何度もくりかえし見てしまいました。
 知らず知らずに右手がショーツの中に潜り込み、性懲りも無く再び丸々と勃起したクリトリスを懸命に擦っていました。
 
 左手は、パジャマの上からノーブラのおっぱいを激しく揉みしだいていました。
 洗濯バサミに噛みつかれて痛そうな自分の乳首に欲情し、無理矢理押し広げられたアソコに欲情し、自分のはしたない喘ぎ声に欲情していました。

 映像が終わったらまた最初から。
 最初に感じた恥ずかしさは嘘みたいに消えて、その映像がくれる迫力に魅入られたみたいに、瞳を凝らしてモニターの中の自分の行為を見つめていました。
 
 最初の数十秒間だけ顔も映っていましたが、コーフンしてくるにつれて上半身がのけぞって鏡の枠をはみ出し、最後のほうは激しく揺れるおっぱいから、のたうつアソコまでの映像になっていました。
 イク寸前に激しく上下する自分の腰つきは、まるで獣でした。
 
 スゴイ…
 私って、こんななんだ…
 感じている自分の表情も、どうせなら見たかったかな…
 そんなことを思いながら、止まらない右手で私はまた、気持ち良くイかされてしまいました。

 はあ、はあ、はあ…
 せっかくお風呂に入ったのに、また汗びっしょりになっちゃった…


ピアノにまつわるエトセトラ 05