「さあ、少し遅くなってしまったけれど、ディナーにしましょ」
拘束具を外してくださり、ぐったりな私を立たせて抱きかかえるようにお部屋へ連れて行ってくださいました。
お部屋に入ると、とてもいい匂い。
お醤油やケチャップが熱せられて漂う、食欲を思い出させる香り。
途端に性欲から食欲に切り替わってしまうのですから、人間のからだって良く出来ていると思います。
私だけ軽くぬるま湯シャワーを浴びてから、裸のままテーブルへ。
お献立はニンニク風味なトマトスパゲティと何かお魚のソテーのクリームソースがけ、レタスサラダとコンソメスープ。
さっき私が飲めなかったアルコール分ちょびっとのスパークリングワインが添えてありました。
「先生のお料理、みんな美味しいーっ!」
ダイニングテーブルにふたりとも全裸で向かい合わせに座っています。
ふたりともおっぱいを中心に太腿辺りまで、あちこちにつねられたような赤い痕。
傍で見ていたら、何?この人たち…裸族?と思われちゃうディナータイム。
ゆうこ先生も私も性欲はいったん引っ込んだみたいで、デザートのキウイのタルトまでシアワセに舌鼓を打ちました。
お料理をたいらげて一段落の食休み沈黙タイム。
向かい合わせに見つめ合い、相思相愛を感じさせてくれる、言葉に出来ない充足の時間。
「さてと…」
先生がお片付けを始めようと席を立ちかけたとき私の口からこんな言葉が、ごく自然にこぼれ出ていました。
「ゆうこ先生には、ステディなお相手、パートナーはいらっしゃるのですか?」
立ち上がりかけたゆうこ先生の剥き出しなお尻が、ペタンと椅子の座面に戻りました。
「パートナーかぁ…うーん、いないかなー…ずっといない気がするなー」
美しいお顔で宙空を見つめられ、思案に耽られるゆうこ先生。
「あのあのあの、あのときうちにご一緒に来られたタチバナさんは?」
ずっと心の隅に引っかかっていたお名前を思わず口にしてしまいます。
これまで交わしたゆうこ先生の性癖遍歴に関する会話の中で、幾度となく口にされたお名前…
「ああ、レイカね。彼女とは腐れ縁で友達、と言うより天敵かな」
ゆうこ先生が少し残っていた白ワインのグラスをクイッと煽られます。
それから、なんともアンニュイなまなざしで私を見つめてきます。
「彼女とわたしの関係は、今日直子ちゃんとしたSMごっこのロールプレイングとまったく同じなの」
ゆうこ先生のクリっとした瞳が昔を想うみたいに細まります。
「かいつまんで言うと、わたしたちが大学生の頃、構内でわたしがひとり露出プレイを愉しんでいたときに、たまたま遭遇しちゃったのがレイカなの」
「彼女もあの小説の愛読者だったから、一瞬にして察してわたしの特殊性癖を見破っちゃたみたい。ちょうどデジカメ持っていて、証拠写真もたくさん撮られちゃったし」
スゴいお話なのにゆうこ先生、とても懐かしそう。
「それからはありきたりの展開。この画像を学内にバラまかれたくなかったら、って、言いなりになって、レイカから虐められ放題」
「ノーパンノーブラで講義を受けたり、ホテルのプールで水着剥ぎ取られたり。レイカ、被服科だったから人間着せ替えマネキンもずいぶんさせられたな」
「顔に紙袋だけかぶされた状態で美術サークルにヌードクロッキーのモデルとして貸し出されたこともあったっけ…」
「そのみつかっちゃった露出プレイって先生、何をされていたんですか?」
ワクワクしながらの質問です。
「だからムラムラしているときならよくやるひとりアソビよ。講義時間中に使われていない教室に忍び込んで脳内セルフ調教妄想でストリップさせられて全裸になったところを、たまたま通りかかったレイカに目撃されちゃったっていう。直子ちゃんだって経験あるでしょう?」
いえいえ。
私、そんな大胆過ぎること、したことありません。
「それで、レイカに有無を言わせず連行されて飲みに連れて行かれて。写真撮られたのが痛恨のミスね。居酒屋で根掘り葉掘り取り調べられて、自分の性癖を洗いざらい告白しちゃったの、ピアノの先生のところから。レイカって、人の懐に飛び込むの上手だから」
「へー、大貫さんって普段は澄ました顔してるのにマゾの露出狂でレズ寄りの変態なんだ、ってニヤニヤ笑いながら言われて、何も言い返せなくてただただドキドキドキドキ感じてたな」
「それからはもう言いなりセイドレイ。ノーブラで来い、ノーンパンで来い、裸コートで来い、縄で縛って来い、リモコンバイブ、トイレで私を慰めろ…」
「でもそんなレイカに従えたのは彼女、決して男子を巻き込まなかったの。ほら、よくある話じゃない?そんなに淫乱なら男と寝て稼げとか、乱交用肉便器とか。そういうことは一切させなかったの」
ゆうこ先生がワイングラスに注ぎ足して唇をつける頻度が上がっています。
「彼女の人生はずっと本当に女王様みたいな立ち位置。美人で気さくでノリがよくて学内でも目立つ存在。いろんな男とくっついた飽きて別れたとか噂になってたな」
「男でも女でも結局、従わせちゃうのね。根っからのエス気質。でも彼女もレズ寄りだと思う」
「実際わたしとスルの大好きで、さんざんわたしを辱めた後ふたりでベッドに入ると、わたしの指テクであられもないほど喘いでくれるんだ」
「それでお互い卒業して、わたしはレイカが段取ってくれた合コンで、音楽談義で意気投合した資産家の次男で自称起業家にコロっとやられちゃってね。まあまあイケメンで音楽の好みの波長がぴったり…な気がしたの」
「実際は、音楽の話も浅い知識の知ったかぶりで必死にわたしに合わせていただけで、自慢してたギターも下手くそだし、仕事も親の七光りで、自分の見た目と体裁だけに全人生を傾けている、みたいな人だった」
「レイカはさすがでね、自分より三まわりくらい歳上の、わたしの元ダンナより数十倍大金持ちなおじいちゃんを虜にして、わたしの結婚半年後くらいにすんなり後妻におさまってた。晴れて名実ともに立花玲香女王様の誕生。凄く豪華な結婚式だった」
「で、わたしはそのややイケメンと一緒になったのだけれど、ひどかった。最初は気にしなかったけれど彼とのセックス、何も感じないの。ゴム着けてガバっと抱きついてきてさっさと射精しておやすみ」
「わたしのことなんて何も考えていないの。会社起こしたばかりだから子供もまだいいね、だって」
「わたしも男性相手だと普段の生活からエスっ気出ちゃうし、そのくせ夜の生活は淡白だしだから、彼も新婚二ヶ月くらいで飽きちゃったんじゃないかな。あまり求めてこなくなった」
「彼はただ単純に一回、わたしを抱きたかっただけなんじゃないかな。それで結婚して抱いてみて、ああ、こんなもんか。って」
「わたし、男性にはマゾ性見せないから。むしろ、抱きたい?いやよ、あなた魅力無いし下手そうだから、なんて虐めちゃう」
「それで彼はなんとかわたしを手篭めにしたかったんだろうけれど、わたし、男性のエスっ気では濡れないの。反発だけ」
「新婚当初は演技でも感じているフリしちゃってたな。だって彼が大切だと思いたいから。でもスるたびに欲求不満が募るばかりなの」
「そんな頃にレイカから久々に電話が来たの。どんな感じよ?って」
「レイカの嫁ぎ先がこの近隣の大富豪なのね。わたしはまだ東京に居て」
ゆうこ先生が対面の椅子から、私の横へ移動されてきました。
すぐ横に先生の体温を感じています。
「わたしは正直に、そろそろ耐えられない、って答えたの。籍入れてまだ一年ちょっとしか経っていないのに」
「レイカは、だろうね、って嬉しそう。だったらいい弁護士つけてあげるから離婚しちゃえば、って。旦那の財産、根こそぎ奪い取ってあげるよ、って」
「わたしも薄々、彼が他に女作ってるのはわかってたの。こっちが人肌恋しさに誘ってみても、疲れているから、って拒まれたこと何度もあったし」
「自分だけ腰振って自分だけ満足してガーガー寝ちゃうような男でしょ?こいつとずっと暮らしていたら、いくら世間体とかあっても、わたし自身が確実に駄目になる、って思ったの」
「レイカの人脈はやっぱり凄くって、瞬く間に浮気の証拠たくさん揃えてくれて、あっちの実家や複数の浮気相手も巻き込んでこちらの要求額満額以上の示談金もらえたの。ますますレイカに頭が上がらなくなっちゃうでしょ?」
「それで久しぶりに会ったときに凄いことしてくれたの。銀座の高級ブティックに連れて行かれて、信じられない露出度の水着を試着させられて」
「試着室のカーテン全開にして、わたしのそんな姿をお店にいた人みんなに晒したの。わたし、恥ずかしさと一緒になぜだか涙まで出てきて」
「その夜レイカの豪邸に泊まって、虐めやからかい一切無しでゆっくり抱いてもらって、ゆっこの人生はこれからよ、って」
ゆうこ先生、何てお言葉をかければいいのかわかりません。
「旧姓に戻ったのを契機にここに引っ越して、ずっと趣味的にチマチマやっていた作編曲活動を本格的に始めて、ピアノの演奏技術も真剣におさらいして、少しづつ人に教えるようにもなって」
「一方では、腋とVIOを永久脱毛して、これもレイカが段取ってくれたの。ネット通販でSMグッズ集めて、街角での露出遊びもまたこっそり愉しむようになって」
「それでわたしがフラダンスのスクールに入ったのもレイカの発案なの」
「独身に戻って経済的にも落ち着いての再スタートなのだから、何か新しいことにチャレンジ!私もつきあうから、ってレイカに言われて」
「ゆっこはえっちな姿を誰かに視て欲しいヘンタイなんだから、やるならダンス系じゃない?音感いいんだし、だって」
「いわゆる流行りのエクササイズは老若男女混ざり過ぎてて面倒くさそうだし、バレエは今更無理、ヒップホップは激しすぎて無理だし、かと言って社交ダンスは、それこそ面倒くさそうな中年男性群が出ばってきそうだし」
「それで残ったのがフラ。南国の踊りだから肌露出も充分だし人前で踊るときに大胆な格好もできそう、ってレイカが選んだの」
「それでいざ最初のお試しレッスンに臨んだら、わたしたちが一番年下っぽくて、周りは見渡す限りたるんだ脂肪の展示会場…」
「て思ったら、直子ちゃんのお母様とミサコさんだけは、お歳は少し召していてもちゃんと女性的な艶やかさをご維持されているふうに見えたの」
「おふたり仲良いようだからお近づきになってグループになっちゃおう、ってレイカが決めてお友達になれたの」
「直子ちゃんのお家にあんな水着でお邪魔したのは、三回に分けて振り込まれた示談金の二回目もらったすぐ後」
「ミサコさん、わたしとレイカの格好に若干戸惑われていたけれど、素子さんは本当に楽しそうだった」
「それであの日、びしょ濡れのレオタードでバレエを踊ってくれた、まだ幼さの残るシャイな女の子が、わたしの心の片隅に棲み着いちゃったの」
「わたし、直子ちゃんに日焼け止めを塗ってあげたでしょ?そのときの反応見て、あ、この子、わたしだ、って」
「機会があれば、もう一度会いたいなって。フルートを吹いてくださった女性も素敵だと思ったけれど…」
すっかり食べ尽くしてしまった空の食器の前で、ふたり静かに回想しています。
念の為に言うとふたりともずっと全裸です。
あのときすでに、ゆうこ先生も私と同じように感じてくれていたんだ…
「でもさっき、友達って言うよりも天敵とおっしゃった、天敵、って、どういう意味なのですか?」
ゆうこ先生の人生はだいたい把握出来た気がしているのですが、立花レイカさんの立ち位置が今ひとつ理解出来ていません。
つまり、私は立花さんの代わりになれるのでしょうか?
「ああ、レイカね…」
言ったきり遠くを眺めるようなゆうこ先生。
「レイカね、って…レイカさまとか立花さまとか、ご主人さまポジションでは無いのですかっ?」
一番お聞きしたいところなので、声が大きくなってしまいます。
「レイカがご主人さま?」
両方の瞳をまん丸くされたゆうこ先生。
「そう思ったことは無い、な。さっきも言ったように彼女とわたしは脅し脅される、弱味を握り握られた関係だもの」
「たまに会って辱めプレイをさせられるときは、確かに主とセイドレイ的な主従関係みたいにはなるけれど…だからつまり天敵じゃない?」
「彼女には彼女なりの、そのときそのときの役割みたいなのがあって、男女に関係なくいろいろ関係持って遊んでいるみたい。その中のひとり、羞恥露出プレイとかちょっとハードなSMごっこにうってつけなのがわたしっていうだけ」
「レイカは本当、順風満帆だもの。生前贈与も凄い額もらっているし、ちゃんと男の子生んでいるし、夜遊びの浮気バレもまったくないみたいだし」
その結論を聞かされて、私は失恋を自覚しました。
どう考えてもゆうこ先生とレイカさんは相思相愛です。
これまでのお話を聞く限り、レイカさんはゆうこ先生のことを凄く大切に想われているのでしょうし、先生もレイカさんと居るときが一番自分らしくいられると感じられているように思えます。
たとえ四六時中一緒に居なくても、心の奥底でずっと強く惹かれ合っているおふたり、みたいな。
私はつい最近、似たような関係性をやよい先生とミーチャンさんで教わったばかりでした。
ある意味ホッとしてしまうと、弛緩して気怠くなってしまうまだまだ子供な私のからだ。
その後すぐ、眠りに落ちてしまったようでした。
夢の中で私はゆうこ先生に甘えまくって、ずっと裸で抱きしめてもらっていました。
後日談。
結局その後、私とゆうこ先生との蜜月は長くはつづきませんでした。
年が明けて3月上旬くらいまで、ゆうこ先生のマンションを訪れての個人レッスンはつづきました。
協議の上での相互マゾレッスン。
ふたりともレッスン中ミスを犯したペナルティは脱衣。
全裸になるまで剥くことが前提。
私のレッスン中はゆうこ先生がエス。
先生の模範演奏中は私がエス。
容赦なくプラステイック定規を振るい合いました。
ゆうこ先生は定規で恥丘からお尻の穴までのあいだ、とくに膨らんだクリトリスを潰すみたいにペチペチ叩かれるのが凄くお気に入りらしく、頻繁におねだりされました。
全裸で大きく腰を落としたガニ股に立たせ、下から定規を股のあいだに潜り込ませて両脚の付け根そのものをペチペチするんです。
ゆうこ先生が教わっていたピアノ講師の女性が好んでよくされていたお仕置きだそうですが、初日は私のマゾ程度がどのくらいなのかわからなかったし、性器をピンポイントでひっぱたくという、ヘンタイ度も行き過ぎ過ぎた行為ですから、ゆうこ先生もおねだりを躊躇われていたそうです。
お美しいゆうこ先生が全裸でみっともないガニ股に腰を落とし、私は前から後ろから、定規で性器を打ち据えます。
ゆうこ先生の両手はもちろん後頭部に充てていなければいけません。
定規が当たるたびに、苦痛と歓喜半々で、あふうんっ!と淫らに哭かれるゆうこ先生。
その惨めで哀れで無力過ぎる姿と背徳的な雰囲気はまさに、お仕置き、という呼び名がぴったりでした。
もちろん私もしてもらって、すぐにお気に入りになりました。
腫れて飛び出た肉の芽を叩かれていると途端にトロトロ恥ずかしい蜜が溢れ出し、プラスティックがヌルヌルに汚れました。
陰唇と陰核と膣口と肛門と、全部が狂おしいほど熱く火照り、数発でその場にへたりこんでしまいそう。
でもお仕置きですから姿勢を崩すことは許されません。
鏡の前でやられると否が応でも見てしまう、みっともない自分の姿の屈辱感、服従感もたまりませんでした。
レッスンの度に互いのお尻やおっぱいやオマンコをひっぱたき合い、拘束具で動けなくして蹂躙し合い、どちらがより苦痛に耐えられるかを競い合い、互いのオマンコを擦り付けて愛し合いました。
マンションでエレベーターが7階に着いたら、もう着衣は不要。
どうやって虐めようか、虐めてもらおうかしか考えていませんでした。
エントランスの暗証番号はすでに教えてもらっていましたから、あらかじめ全裸でエレベーター前で待つように命令しておいて、到着を教えずに焦らして上がったり、逆にエレベーター下りたらお部屋に入る前に全裸になっているように命じられたり。
鍵盤の音程当てブラインドテストで間違えるたびに洗濯バサミを全身に貰ったり、それに対抗してゆうこ先生に目隠しして私の全裸のからだを触らせてどこの部位かを答えさせ、間違えたら同じ部位に洗濯バサミを噛ませたり。
ゆうこ先生が全裸でピアノを弾き、私も全裸でバレエの金平糖の踊り、ただしうろ覚え、を踊ったり。
私はゆうこ先生の衰えを知らない美貌と被虐への貪欲さを妬み、ゆうこ先生は私の若さゆえの持久力、回復力と常識外れな好奇心を妬み…
エスとエムのあいだを行ったり来たりしながら、お互いのマゾ性を刺激し合いました。
あの後にお泊りレッスンの機会は残念ながら無く、夜九時過ぎに母が迎えに来るまでの3~5時間くらいのあいだでしたが、ふたり必ず終了間際には数回イキ果てていました。
あるとき迎えに来た母がピアノルームを覗いて、このお部屋何か臭うわね?と言ったとき、ゆうこ先生は慌てず騒がず、
「そうですか?きっとレッスンが盛り上がり過ぎてやっとついさっき食べた、世界のチーズたっぷりピザの残り香のせいかしら?」
なんてシラッと答えていましたっけ。
そんなかりそめの蜜月が崩れ始めたのは3月中旬から。
そのあいだにゆうこ先生が作曲編曲プロデュースされたTVアニメの曲がかなりヒットしちゃったんです。
あっ、ヒットしちゃったんです、なんて言い方はゆうこ先生に失礼でしたね。
ヒットして注目を集められ、お仕事のご依頼が急増したんです。
そのアニメの映画化まで決まり、ゆうこ先生もにわかにお忙しくなられました。
今日は東京で打ち合わせ、東京で歌手さんと顔合わせ、東京でレコーディング、東京で関係者パーティ…
レッスンでマンションに行ってもおられない日々がつづき、私の恋心は募るばかり…
もちろんNGになってしまった日は事前にご連絡くださっていたのですが、もしかして、と思ってしまう私の一人芝居…
結局お仕事のご都合に合わせる形でゆうこ先生が東京にも住居をお借りになられ、ピアノレッスンはやむなくフェイドアウト。
私の手に残ったのは、いつでも来て練習に使っていいよ、わたしが仕事で使っているかオナニーしていないときなら、と笑いながらおっしゃって渡してくださった、スタジオ仕様のほうのお部屋=ピアノルームの合鍵一本だけでした。
私が好きになった人、みんな東京に行ってしまうんです…
*これまでのお話を未読or忘れていたら ピアノにまつわるエトセトラ01へ
↑(全編加筆訂正更新済2021/06/12)
*できればカクレガの前にもひとつお話を挟みたいと思っています