2022年10月16日

肌色休暇三日目~避暑地の言いなり人形 10

「…コです…奥の奥まで、どうぞ、じっくり…」

 お姉さまからのお電話でいただいた、動いては駄目、両手は椅子の背もたれの後ろに、というご命令が頭をよぎり、お電話に出てもいいものか一瞬迷います。
 だけどこれは明らかにお姉さまからのコールなのだし…
 結局、着信音声を黙らせたのは、すべて言い終えてしまい二周めに移った真ん中辺の頃でした。

「んっ、ハァ、はいィ…」

 お電話に応答しつつも周りをキョロキョロ見回してしまいます。
 …よかった、気づいた人はいないみたい…
 そう思っていると、唐突に停止するローター。

「お料理受け取ったから、これから戻りまーす」

 お姉さまってば、人の気も知らないでとても愉しげなお声。

「んーッ、は、はいィ……」

「どうしたの?ずいぶんと声が上ずっているけれど」

 んもう、わかっていらっしゃるクセに、お姉さまのイジワル…
 私が数秒黙り込むと、すかさずお姉さまのヒソヒソ声。

「それで、イッちゃった?」

「あ、あの、ハアァ、えっと、はい…」

「ふうん、そんな感じじゃまだご不満みたいね」

 なんでもお見通しなお姉さま。

「なら、そっちに戻るまでボーナスタイムをあげましょう。数分かからずに着くと思うけれど、せいぜい頑張りなさい」

「ハァハァ…いえ、あの、それはもう…」

 充分ですから、とつなげるつもりがプチンと切れた通話。
 数秒遅れて膣内でローターが前にも増した勢いで暴れ始めました。

「いやんっ、んんーーーッ、ンッ、ンッ、ンヌぅーーーーッ!!!」

 電話を置いて十数秒で膣奥から全身へとくまなく行き渡る気持ちいい陶酔、あんなにがまんしていたのにあっさりイキ果ててしまう私。
 頭の中はハレーション状態、ご命令も忘れて両手で顔を覆ったままテーブルに突っ伏してしまいます。

 それでも股間のローターは相変わらずの暴れまくりで、意識を手放すことさえ許してくださいません。
 頭脳以下のからだはぐったりしているのに、下半身だけがヒクンヒクン反応しています。
 快感が極まった、と思った途端にもっと深くて濃密な絶頂感がこみ上げてきています。

 両手を枕にしてテーブルに突っ伏したまま終わらない快楽の暴力を耐え忍んでいると、複数のお声が近付いてこられるような気配。
 と思う間もなく伏せた背中をゆさゆさ揺すられます。

「ちょっと、大丈夫?」

 あ、お姉さま?と思い、しんどいながらもなんとかからだを起こすと、私の顔を覗き込まれているのは中村さま。

「顔、真っ赤じゃない。まさか熱中症?暑くてまいっちゃった?」

 ご心配してくださっているような声音ですが何かお芝居っぽくて、無理矢理笑みを噛み殺されているようなそのお顔を拝見すれば、中村さまが愉しんでいらっしゃることが丸わかりです。

「へー、本当にあんな距離からでも届いちゃうんだ!直子、ちゃんとイっちゃってるじゃん」

 弾んだお声は五十嵐さま。

「今朝、何気に取説を読み返していて気づいたのよ。あたしも半信半疑だったのだけれど」

 今度こそ正真正銘なお姉さまのお声。

「最初にセッティングしたときは、あたしのスマホから直でコントロールしていたのだけれど、直子のスマホをハブとして介することで、どんなに遠くからでも管理可能なんだって」

 気がつけばいつの間にか、あんなに暴れておられたローターさまが今は力尽きたみたいに沈黙されています。

「ブルートゥースでしょ?確か届く範囲はせいぜい10メートルって言われてるよね?」

「それがあたしのスマホから直子のスマホを呼び出して、直子のスマホのブルートゥースでコントロールするらしいの。だから、どんなに遠く離れていても、極端な話、海外からでもネットさえ繋がれば直子のマゾマンコに埋まったローターを管理出来るそうよ」

 五十嵐さまとお姉さまが喜々として何やら専門的なお話をされています。
 そんな会話をお聞き流しつつ、私も徐々に現実世界へと意識が戻ってきました。

「ほら、とりあえずこれ、飲みなさい」

 お姉さまが差し出してくださったのは、プラスティックのコップになみなみと注がれた透明の液体。
 恐る恐る口をつけたら普通の冷たいお水で、これが火照ったからだに気持ち良くて、ごくごくごくごく飲み干しました。

 ひと息つくと急にいい匂いに鼻をくすぐられ、テーブル上にみなさまのお料理が乗せられているのに気づきます。
 パスタらしき平皿に盛られた麺類が二種類と、一番良い香りを漂わせているのはオムライスのプレート。

「直子の分はモッチーたちが持ってきてくれるわよ。彼らステーキ頼んでいたからもう少し時間がかかるみたい」

 お姉さまからのご説明は、自分の分は無いみたいとちょっと落胆気味に曇った顔を見られてしまったからでしょうか。
 五感が落ち着くにつれて空腹が戻ってきています。

「あたしたちは先にいただいちゃいましょう。どうせ彼らのほうが食べるの早いでしょうから」

 お姉さまの音頭でみなさま、いただきまーす。
 中村さまが良い匂いのデミグラスソースたっぷりなオムライス、五十嵐さまは冷やしごまダレぶっかけのおうどん。

 お姉さまは何かのバラ肉と温泉玉子等が乗った、こちらも冷たいおうどんでパスタではありませんでした。
 お姉さまだけ生ビールのジョッキをお供にされています。

 お姉さまがたが食べ始められて少ししてから、本橋さまと橋本さまもお戻りになられました。

「森下さん、お待たせー」

 本橋さまが私の目の前に置いてくださったのは、学校のお給食みたいなワンプレートに盛られたお料理。
 ハンバーグがメインで付け合せのナポリタンとコーンバターにポテトフライ、そこに市販のフルーツゼリーが付いて、ご飯は型で半球形に盛られ頂上に小さな緑色の旗まで立っています。

「可愛らしいでしょ?キッズプレート、お子様ランチ。直子は食欲よりも性欲だから、そのくらいがちょうどいいんじゃないかなって思ったのよ」

「でも、お子様なのに性欲のほうが強かったらやばくない?」

「うちはおねショタも好物だけどね」

 私の左隣のお席に陣取られたお姉さまから私へのご説明を混ぜっ返されたのは、私の対面のお席の中村さま。
 右隣の五十嵐さまが脈絡の無いご感想を述べられ、そこから私が先月リンコさまのご親戚の男の子とそのご友人たちと行なったあれこれをお姉さまが面白可笑しくお話され始めて、バツの悪さにお尻がムズムズしちゃう私。
 その一件も映像でちゃんと残されているから今度見せてあげる、なんてお約束までしてしまわれるお姉さま。

 極力聞こえないフリを装ってお食事に全集中しようとしていると、

「いっただきまーす」

 右隣のテーブルから弾んだ男性のお声。
 本橋さま橋本さまの前には、肉片がびっしり敷き詰められた大きな丼がおふたつ。
 ああいうの、ステーキ丼ていうのかな?

 おふたりともその丼を片手で持たれ、もう片方の手でお箸を動かされ、お口からお迎えに行かれて美味しそうにわしわし食べ進めていらっしゃいます。
 私もハンバーグが好みの味付けだったので俄然食欲が湧き、食べ切れるかな?と思った量でしたが大丈夫みたい。
 こちらのテーブルの話題がずっと私の事なので、全集中のまま黙々と食べ進めます。

「美味かったー。ごちそうさまでした」

 私たちより5分くらい遅く食べ始めたのに私たちより先に食べ終えられる男性おふたり。

「早っ。あそこのステーキ、美味しいからね。うちも肉でもよかったかな」

「うん。でもワタシらは夜のお楽しみがあるでしょ?冷凍庫に秘蔵のマツザカ、あるから」

 五十嵐さまと中村さまがこそこそ謎の会話。

「食休みに何か飲み物でも買ってきますよ。今度はぼくらが奢ります。ドリンクでもデザートでも」

 本橋さまが立ち上がられ、私たちにお声がけ。
 あら、気が利くじゃない、と盛り上がる女性陣。

「アルコールが欲しいところだけれど車の運転ありそうだしなー」

「まあそれも夜のお楽しみってことで、ワタシはアイスコーヒー」

「あたしたちは純然たる観光客だから昼飲みおっけーよね。あたしにハイボールで直子にはカシスオレンジ」

 五十嵐さまがソフトクリーム、中村さまがアイスコーヒー、お姉さまがハイボールで私にカシスオレンジ。
 私もネットで評判のご当地ソフトクリーム食べてみたいな、とも思うのですが、お姉さまのご決定は絶対です。

 ご注文品を忘れないようにということなのでしょう、男性おふたりはお隣のテーブルに座り直され、何やらメモを書かれているご様子。
 それからガタガタとトレイや食器をまとめられる音。

「空いた食器もついでに戻してきますよ」

 本橋さまが再度立ち上がられます。
 その頃には私も含めてみなさま食べ終えられていて、橋本さまが形の違う食器をひとつのトレイ上にご器用にまとめられます。
 そんなトレイをお互い両手で捧げ持たれ、肩寄せ合わられテラス敷地から建物へと遠ざかっていかれる男性おふたりのお背中。

「やっぱりゲイって一般男性に比べて細やかでよく気が利くんだね」

 五十嵐さまがなんだかしみじみとおっしゃいます。
 テーブルの上にはお水の入った手つかずのコップがふたつと私のスマホだけ。
 ランチを終えた方々がフードコートの建物からショッピングに戻られるのでしょう、背後の芝生に人影が増えてきています。

「ひと息ついたら二手に別れようか、ワタシとエミリーで食材買ってくるから、イガちゃんと直子は好きに遊んでいて。あ、でも先生から頼まれている…」

 中村さまがお話しされている最中に、突然割り込んできた音声。

「これが直子のマゾマ…」

 中村さまもびっくりされたようで、お言葉が宙ぶらりんのまま絶句されます。

 ギョッと一瞬うろたえた私も、すぐに立ち直り急いでテーブルに手を伸ばしながら横目で見ると、すぐ横でお姉さまがニヤニヤ笑いでテーブルに置いたご自分のスマホを見つめつつ、ハンディビデオカメラのレンズを私に向けておられます。
 えっ、どういうこと?少し迷ってしまい、…どうぞ、じっくり、視て…のところでやっと応答ボタンを押しました。

「もしもし…」

 困惑しつつ私が答えてもお姉さまはスマホを見つめられたまま。
 伸ばされた指がスマホ画面上で踊っています。

「あれ?」

 今度はお姉さまが怪訝そうなお声を出されます。

「直子?ローター動いていない?」

 お隣のお席から直接私に尋ねられるお姉さま。
 カメラもいったん下げられました。

「あ、はい…」

「おっかしいな、故障?それとももう電池切れ?距離が長いとたくさん電池使っちゃうのかしら」
「あたしのも直子のもスマホはまだバッテリー充分だし、ローターのほうの充電が不充分だったのかな。いずれにしてもこれは今後の製品化に向けて要検討事項だわね」

 ご不満そうなお姉さまのお声。
 そのお声のまま私にこう告げられます。

「動かないんじゃ挿れていても意味ないし、直子?ローター出しちゃっていいわよ」

 お姉さまがそうおっしゃると、右隣の五十嵐さまが身を乗り出されてきます。

「いいですね。うちも、そろそろ直子のパンツを脱がせようかな、って思ってたとこ」

「そうなの?ならイガちゃん、直子に命令してやって。今日は本来イガちゃん用の取材でディレクターなのだから」

 ご命令役をあっさり五十嵐さまに譲られ、お姉さまは再び私にカメラを向けてこられます。

「そういうわけだから直子?今ここでパンツを脱いでマンコに挿しているローターを抜きなさい。こんな屋外でひとりイキ果てていた直子のパンツがどれくらい濡れまくっているのか、見ものだわね」

 五十嵐さまの私への蔑みぶりに、どんどん磨きがかかっています。
 私ももう、でも、とか、今ここでですか?とかの異議は申し立てません。
 
 したところで状況が変わらないのはわかり切っていますし、お食事をいただいて食欲が収まった代わりにムラムラがぶり返してきている私自身が、性懲りも無くドマゾモードに逆戻りしたがっていました。

 椅子に座った腰を少し浮かせて両手を裾側からスカートの内側奥へと入れ、腰骨の辺りのショーツのゴムに指を掛けます。
 少し触っただけでショーツがゴムの辺りまで、じんわり湿っているのがわかります。

 もう少し腰を浮かせた半立ち前傾姿勢となり、ショーツを一気に膝まで下ろします。
 そこからは手探りで、サンダルに引っ掛けないように右足、左足とくぐらせると、私の左手に生暖かい濡れた布片が残りました。

 それをテーブルの下で隠し持ったまま、今度は右手だけをスカートの奥に突っ込み、膣口から覗いているはずのローターのアンテナ部分を手探ります。

「んっ!」

 最初の淫声は、股間をまさぐっていたとき誤って、やっぱり貪欲に充血しつつある肉芽を指先で擦ってしまったときのもの。

「んーっ!」

 二度目の淫声は、やっとみつけたアンテナを引っ張り、ローターが膣壁をなぞって出ていったときのもの。
 このとき、腫れ切った肉芽が完全に脱皮して空気中に露出したのが自分でわかりました。

「ほら、早くテーブルの上に出して、見せなさい」

 五十嵐さまにせっつかれますが、ふたつとも、こんな晴天の公衆の場でお見せ出来るような物体ではありません。
 かたや、ヌルベトな愛液にまみれた薄青色のビキニショーツ、こなた、ついさっきまで私の中に埋まっていた体温でまだホカホカ温かい、これまた愛液滴るローター…

 だけどいつまでもそうしているわけにもいきません。
 目を瞑って思い切って、えいやと左右の手を同時にテーブルの上に出します。

「ぅわっ!」

 お化け屋敷で耳にするような驚愕のお声がユニゾンで聞こえ、私も思わず目を開けます。
 ぅわっ!
 みなさまと同じように驚き、心の中で盛大に恥じ入る私。

 細長い円柱が少し反り返るようにカーブしたローターの黒くシリコンコーティングされた側面が満遍なく濡れそぼり、ひと筋、ふた筋、白い粘液状のラインも見て取れます。
 それは明らかに、俗に言う本気汁、白濁した愛液が作る筋でしょう。

 ショーツのほうも、最初に穿いたときのお色とは全く変わり、薄青色が満遍なく濃青色に変色し、薄青色が見えるのはゴム近辺に僅かだけ。

「うわ、パンツ、グッショグショじゃない、これ本当にえっち汁だけなの?潮も吹いていない?」
「ローターのほうにはしっかり本気汁。本気で気持ち良かったんだろうねえ」
「どっちも冬だったらホカホカ湯気立ってるよね。生々し過ぎてまさに、the性欲、theスケベって感じ」

 口々に私を恥じ入らさせてこられるみなさまですが、本当に生々し過ぎるようで、どなたも現物には手を伸ばしてこられません。
 両手をテーブルの上に伸ばし、恥ずかしい貢物をただ差し出している私に、お姉さまが黙ってレンズを向けています。

「イガちゃん?ちょっと撮影変わってくれる?」

 最初に行動に移られたのはお姉さまでした。
 五十嵐さまにビデオカメラを渡され、まず私の右手からローターを取られます。

 しげしげと少し眺められた後、形の良い唇を艶っぽくお開けになり、ローターの先っぽから躊躇なくパクっとお咥えになられます。
 キュンと高鳴る私の心臓。
 少しのあいだジュブジュブとしゃぶられた後、ご自分の足下に置かれたバッグからタオルをお出しになられ、ローターを包んで仕舞われました。

「さすがお姉さま。直子のおツユは美味しいの?」

 からかうように問われた中村さまに、それが困ったことに美味なのよ、クセになっちゃった、と嬉しいご返事を返されるお姉さま。
 そして、お姉さまの右手が濡れそぼったショーツに伸びてきます。

 お姉さまの手に渡ったショーツはお姉さまの手で機械的に広げられ、完全なビキニショーツの形となってテーブル中央に置かれます。
 それもご丁寧にクロッチ部分を中心として裏返された状態で。

「うわっ、触らなくてもベトベトヌルヌルってわかるわね」
「こっちにも本気汁が混ざってる」
「それに少しオシッコ臭くもない?」

 再び口々に私を恥じ入らさせてこられるみなさま…
 それに、こんな場所でみなさまが身を乗り出されて凝視するようなものではないはずのものなのですが…
 周りからでも少し注意して見れば、それが何なのか、すぐにわかってしまうはず…

「パンツがお尻のほうまでこれだけ濡れているということは、スカートのお尻のほうにも滲み出しているはずよね、どう?直子」

 お姉さまの的確なご指摘に、私は正直にお答えするだけ。

「は、はい…」

 実際、今は生尻が直にスカート裏地に密着する状態で座っているのですが、お尻を下ろした途端にヒヤッとするほど布地が湿っているのがわかりました。

「それなら今のうちに粘液だけでも拭っておかないと、シミが残ったり、乾いたら嫌な臭いを放ったりしそうだわよね?」
「そのスカートはあたしや直子の私物じゃなくて、今日知り合ったばかりの五十嵐さんからお借りしているスカートだったわよね?」

「…は、はい…」

 お姉さまが私の顔を覗き込まれ、その様子を五十嵐さまが至近距離からじーっと撮影されています。

「だったら直子は、どう対処するべきだと思う?」

 イジワルさご満開なお顔で尋ねてこられるお姉さま。
 すなわちお姉さまは私に、この場でスカートまで脱いで下半身丸出しにおなりなさい、とおっしゃられているのです。

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