「はぁうぅぅっ!」
パンパンに腫れ上がったおマメにキュッと吸い付いたクリットローターの強烈な刺激に、思わず腰がビクビクンと跳ねました。
おマメを覆うカバーの内側には、ヘアブラシのようなケバケバがついていて、それが、充血し切って超敏感になっている表皮をザワザワと擦ってきます。
「あーんっ、いやぁー、だめぇー!」
あっ、という間に天国への階段を駆け登っていきます。
ブゥゥゥーーーン。
悪魔のオモチャで抉じ開けられた穴の中には、ローターがふたつ、互いに身を寄せ合うように震えているので、その振動にプラスティック同士も共鳴して、びっくりするくらい大きな音となり、私の股間から淫らに鳴り響いてました。
「あーーっ、あーーーっ、あーーーーっ!」
視界が閉ざされた暗闇の中だからこそ、他の四感が研ぎ澄まされ、中でも触覚が突出して敏感になっているようです。
膣壁を擦るように震えるローターの振動が直接脳に響き、脳から全身へと快楽信号が伝達されていきます。
「イくぅぅ、イぃますぅ、おねえまさぁぁ、イきますぅぅ!!」
お姉さまとのお約束通り叫ぶように宣言し、階段のてっぺんから身を躍らせました。
「んんーーーーーーっ!!!」
一度イってからは、たてつづけに二度、三度、四度と小さくイって、最後に一番大きな絶頂感がやって来ました。
頭の中が真っ白にスパークして意識が吹っ飛びます。
「イクっ、イクイクイクイグぅんぐうんぅーーーーーぐぅーーっ!!!」
あまりの気持ち良さに、自分のからだが溶けて消えてしまったよう。
五感すべても消え去って、残ったのは快感だけ。
ヌメヌメの液体のようなからだで、そのまま快感の海をフワフワ漂いました。
そんな至福の静寂も長くはつづかず、やがて、ブゥゥゥーーン、という低い持続音がフェイドインしてきました。
再び、自分の窮屈な肉体を思い出します。
私の脳裏には、さらに数倍も高い、天国への階段がそびえ立っていました。
アソコへの物理的な陵辱はまったく緩むことなく、プルプルサワサワ私を苛んでいます。
「あうっ、んんんんぅー」
さらなる高みに到達するために、再び一歩一歩、快感の蓄積。
からだに四感が戻り、私は身悶え、喘ぎ始めます。
このような、不自由に拘束されての強制的な連続オーガズム放置責め、を、私は今までに何度か体験していました。
最初はシーナさまから、アイスタイマーあそびの一環として教わって、その後ひとりで何回かやってみて、より大きな快感が得られる方法を、自分なりに編み出していました。
その方法とは、今、自分がこうしてみじめに拘束放置責めされている姿が、大勢の見知らぬ人たちの見世物にされている、と思い込むことでした。
私の周りに何十人もの人たちが好奇の目を光らせて、その淫乱ぶりを観察している、という妄想。
ケダモノのように何度も何度もイク姿を、見ず知らずのみなさまに視られてしまう、なんて、女性にとって何よりも浅ましく恥ずかしいことです。
だから、なるべくはしたなく身悶えたり暴れたりせずに、出来る限りじっと、イキそうになってもがまんにがまんを重ねること。
自分がヘンタイマゾ女であるということを、最後の最後まで隠すこと。
そんな妄想で、被虐感や陵辱感、自分のみじめさや可哀相さをより高めると、否応なくからだに与えられ蓄積されていく物理的な快感との相乗効果となって、いずれどうしてもがまん出来なくなって迎え入れざるをえない絶頂時の快楽とカタルシスが、何倍にも、何十倍にも膨らむのです。
最初の大きな波が去ったあと、そのことを思い出し、その妄想をしようと思いました。
だけど、頭の中に思い浮かぶのはお姉さまのことだけ。
敏感な箇所をノンストップで陵辱しつづけているローターたちの刺激も、お姉さまからの乱暴な愛撫と変換されていました。
もはや、余計な妄想など必要無く、お姉さまを想いながら、感じるままからだに任せればそれだけで、妄想の力を借りたとき以上の快楽を得られるようになっていました。
「ああ、もうだめぇ、許してくださいぃ、お姉さまぁぁ」
ひたすらがまんしつつ、被虐やみじめさをも感じて高まっていくのは妄想のときと一緒なのですが、妄想では得られなかった、ある種の幸福感さえも同時に感じながら、幾度も幾度もグングン昇りつづけました。
「ああっ、またくるぅ、きちゃう、イっちゃうぅ、おねえさまぁ!!!」
「だめぇ、もうだめぇ、いやいや、イちゃうぅ、おねえさまぁ、イきますぅ!!!」
「ごめんなさい、ごめんなさい、おねえさま、またくる、またくるぅぅんぐうんぅーーーーーっ!!!」
何度イったのかわからないくらいの何度目かの天国の後、股間への振動がすべて止まっているのに気がつきました。
からだはぐったり、意識は朦朧。
うるさいくらいに聞こえていたローターの唸りも途絶え、しんと静まり返った中、自分のハアハア荒い息遣いだけが聞こえています。
視界が無いので、自分のからだが今どんな状態なのかもわからず、とくに下半身を中心にジンジン痺れているのだけ、感じられました。
意識がだんだんハッキリしてきて、興奮状態の全身の熱が、まず皮膚に戻ってきました。
つづいて早鐘のような心臓の鼓動。
汗やよだれに濡れているのであろう肌の感覚。
棒枷に繋がれて自由に動かせない両方の手と足。
そんなふうにひとつひとつ、現実の自分を認識していきます。
天空から地上へと、徐々に舞い降りてくる感覚です。
「ぉ、お姉さま?」
ローターたちが停止したのだから、きっとお姉さまが戻って来て、スイッチを止められたのだろう。
それに、微かに我が家のシャンプーの香りもしたので、嬉しくなって声をかけました。
でも、お返事はありません。
「お姉さま?戻られたのですよね?」
気配のするほうへ顔を向けて発した私の声は、かなり掠れていました。
「あぅっ!」
そのとき、突然私のアソコから、ふたつのローターが一緒にスポンと抜かれました。
「はぁうっ!」
つづけてクリットローターが引っ張られ、おマメが伸びる感覚とともにスポッと抜けました。
「ああんっ、お姉さまのイジワルぅぅ」
媚びるような私の声と同時に、明らかに人の指の感触で、再びおマメがつままれました。
「あうっ、お姉さま、そこは、そこはもう・・・」
言い終わらないうちに、穴にも指が二本、挿入されました。
「あっ、いや、だめですぅ、お姉さまぁ、さっきいっぱいイったから、もう、もうぅ・・・」
おマメはプニプニ弄られ、アソコの穴もおそらく二本の指でグリグリ掻き回され始めました。
「本当にもう、だめぇ、許して、ゆるしてくださぁいぃ、おねぇさまぁ・・・」
言っていることとは裏腹に、性懲りも無く昂ぶり始めました。
ローターではない、本物のお姉さまの指、お姉さまのいたぶり。
「あっ、お姉さま、もっと、もっとつよぉくぅ・・・」
そのとき、今度は私の胸を、何かパラパラした紐状のものが撫ぜてくるのを感じました。
これはきっとバラ鞭・・・
えっ!?
お姉さまってば、片手でアソコを嬲って、もう片方の手でバラ鞭を操ろうとされているの?
下半身を嬲られる快感にグングン高まりながらも、必死に考えようとします。
でも、クリットは間違いなく指二本に挟まれているし、アソコの中にも指が二本から三本、入っている感覚なのに・・・
おっぱいを撫ぜるバラ鞭はユラユラ揺れて、両乳首の洗濯バサミをフルフル揺らしてきます。
どういうことなの???
クリットをつまむ指と、膣内を描き回す指のピッチが上がり、グングン昂ぶっていきます。
「あっ、お姉さま、イ、イキそうですぅ、いいっ、いいっ!」
その瞬間、バラ鞭がパサッと、私のおっぱいを軽く打ちつけてきました。
「はうっ!いい、もっとぉ!」
私の懇願とは裏腹に、バラ鞭の感触はおっぱいに戻りません。
「ほら、直子。イっていいわよ」
唐突なお姉さまのお声は、私の股間のほうからでした。
「あっ!お姉さま!イキますっ、イってもいいですかぁ?」
「いいわよ、ほらっ!」
クリットを爪で引っ掻かれました。
ヒュンッ!
「あふぅっ!ぎゃぁっ!!」
激痛がからだをつらぬき、全身がビクンビクン跳び跳ねました。
お姉さまの、ほらっ、というお声を合図に、おマメにギュッと爪を立てられ、同時にヒュンという空気を切り裂く音とともに、鞭、おそらく乗馬鞭の切っ先が私の左乳首を噛んでいた洗濯バサミを弾き落としたのです。
「うんうん。いい啼き声だわ。瞬間、直子の膣がギュッと締まったわよ?こんなに無理矢理抉じ開けられているにも関わらず」
お姉さまの愉快そうなお声は、相変わらず股間のほうから。
そのあいだ乗馬鞭のベロが、ジンジン痺れて痛痒い私の左乳首を慰めるみたいに、サワサワ愛撫してくれていました。
「イったの?ねえ直子、今のでイった?」
アソコを責める指は止めずに、お姉さまが尋ねてきます。
「あぅっ、え、えっと、イったような、ちがうような・・・んっ、んーっ・・・」
あまりに唐突な激しい痛みに、瞬間すべてが真っ白く逝ってしまい、快感は間違いなく感じたのですが、自分でもよくわからない状態。
からだはまだまだ、どんどん昂ぶっています。
「そう。でも大丈夫よ、もうひとつあるから。今度こそちゃんとイきなさいね?いい?」
「は、はい。お姉さまぁ・・・イ、イカせてくださいぃ」
再びあの激痛がやってくる。
唐突なのはもちろんですが、来るとわかっているのも、それはそれで怖いもの。
あの痛みは、まぎれもなく快感でした
だけど、出来れば何度も味わいたくない種類の激痛でもありました。
恐怖と快楽は紙一重。
左おっぱいの疼痛が薄れると、右おっぱいの洗濯バサミの疼痛に意識が集中して、ドキドキが止まりません。
「さあ直子、イクときはどうするのだっけ?」
「はい。お姉さま、イカせてください、マゾでヘンタイのどうしようもない直子を、どうか、どうかイカせてくださいぃ」
「ふふふ。からだが小刻みに震えているのは、気持ちいいからだけではなさそうね?」
お姉さまの愉しそうなお声に覚悟を決めて、アイマスクの下でギュッと目をつむります。
鞭を操っているかたの見当はついていました。
こんなに見事に乗馬鞭を操れるのは、あのかたくらいしかいらっしゃらない。
憶えのあるパフュームも微かに香っているし。
でも、なぜ今日ここへ?
「さあ、イクわよ、さん、にー、いち、ぜろっ!」
お姉さまの、ぜろっ、の掛け声でさらに目をギュッと強くつむると、ワンテンポ、いいえツーテンポ遅れて、ヒュンと鞭が鳴りました。
「ぎゃあっ、あぁーーーーーっ!!!」
フェイント大成功。
来るっ!と思ったら来なくて、あれっ?と思った瞬間、緊張が途切れた瞬間を、激痛が見事に襲いました。
そのあいだ中、クリットが潰され引っ張られ、膣内は滅茶苦茶に掻き回され、弾け跳んだ洗濯バサミが転がる音に間髪入れず、バラ鞭がバシバシッとおっぱいを乱れ打ってきました。
私のからだは、触覚がヘンになったみたく、どこもかしこも感じまくっていました。
後から後から快感の波が全身に押し寄せてきます。
「あっ、あっ、まやイク、またイク、イっちゃうーーーっ!!!!」
「いやっ、だめっ、もう、もうっ、いやーーーっ!!!!」
「イクイクイクイクイクぅーーーーっ、くるくるくるくぅーーっ!!!」
私の意識は、この日最大級の快楽の大波に遠くまでさらわれ、からだの機能もすべて失われ、今度はしばらく戻ってきませんでした。
「ごきげんよう。おひさしぶりね、直子さん。お元気そうで何より」
目を開けると、アイマスクはすでにはずされていました。
仰向けの私の視界に、覗き込むように私を見下ろすシーナさまのお姿がありました。
シーナさまは、黒のエナメルっぽいビスチェと、同じ素材らしいTバックを身に着けていらっしゃいました。
あとは、素肌に素足。
こういうちゃんとした、と言うのもおかしいですが、本格的なボンデージファッションに身を包んだシーナさまを拝見するのは、ずいぶん久しぶりな気がします。
「ご、ごきげんよう、シーナさま。あの、えっと、お久しぶりです・・・」
一応ご挨拶を返す私の姿は、赤い首輪に手枷足枷の全裸で仰向け。
おまけに両足は棒枷で大きく広げられたまま、左右とも手首と足首を繋がれた超M字状態。
さらにとどめで、アソコは相変わらず悪魔のオモチャでポッカリ抉じ開けられたまま。
そんな私の姿を、シーナさまがニヤニヤ見下ろしていました。
「あたしが無理言ってお呼びしたのよ。いろいろアドバイスいただこうと思って」
おそらく私が不思議そうな声を出したからでしょう。
視界の届かないところからお姉さまのお声が聞こえ、やがてお姿も視界に入りました。
お姉さまもシーナさまとお揃いのボンデージファッションでした。
シャワー上がりらしく、いつもはサイドに垂らしているワンレングスをセンター分けして後ろに束ねたお姿は、とても知的で切れそうな感じ。
ボンデージ姿とも相俟って、一段とクール、この場合は意味通りに冷酷、に見えました。
「これはエミリーのブランドの商品なのよ。私も出た頃一着作ってもらって愛用しているの。すごくいい感じよ」
「ありがとうございます。シーナさんにそうおっしゃっていただけると、あたしも一安心です」
お姉さまがにこやかに、シーナさまの後ろに立たれました。
お揃いのボンデージファッションの女王さまがおふたり。
ふたりの女王・・・あれ?あっちは王女だったかな?・・・そう言えば、お姉さまのお見立てだとシーナさまは、月影先生だったな・・・
「だから、まあ、今日はそういうことなの。直子さんの所有権の移譲と、引き継ぎもろもろね」
シーナさまがお姉さまを振り返り、おふたりで、うん、と頷かれました。
「それと、一応おめでとうも言いにきたのよ。直子さんにもやっと、ステディな恋人が出来たのだから」
「あ、ありがとうございます・・・」
私はまだ、なんだかドギマギしながら、小さくお礼を言いました。
「それにしても、こんなに大歓迎されるとは思ってもいなかったわ。わたしがこの部屋に入るなり、直子さんはいやらしい声でイクイク喘いでいるし、そばに寄ったらオマンコ、こっちが恥ずかしくなるほど大きく開きっぱにしちゃっているし」
「こういうの、ネットでは、くぱぁ、って呼ぶのよね」
「エミリーがまだシャワー中だったから、しばらくそばで見ていたのよ?そしたら、アンアン喘ぎながらも、お姉さま、お姉さまって、ひっきりなしにエミリーのこと呼んでいて、お熱いったらありゃしない」
「こういうのはネットで、リア充爆発しろ、っていうのよね」
「あたしが見ていた限りでも直子さん、最低3回はイっていたわね。あ、あたしがまざってからのは除いてよ」
シーナさまは、なぜだかネット用語の注釈を挟みながら、いつものイジワルなお声で私をからかってきます。
その毒舌口調がニクタラシクも懐かしくて嬉しいのですが、反面、私への呼び方が、直子、から、直子さん、へ戻っているのに気がついて、一抹の寂しさも感じました。
お姉さまを見ると、お姉さまはシーナさまと私を交互に見ながら、シーナさまのお話にニコニコうんうん頷いていました。
シーナさまはお姉さまのこと、エミリー、って呼んでいるんだ・・・
「ま、とりあえず、一休みしましょうよ。直子さんもイキ疲れてぐったりしているようだし。わたし、美味しいアイスクリーム買ってきたから」
シーナさまが、私とお姉さまのお顔を交互に見ておっしゃいました。
「そうですね。このあとの予定もありますし」
お姉さまも賛成され、私を見てニッと笑いました。
「そうそう。このあと直子さんは、さらなる未体験の快感に打ち震えることになるのだから。夜はまだまだ、これからだもの」
シーナさまが愉快そうにおっしゃって、録画装置に付いているデジタル時計のほうに視線を遣りました。
私もつられてそちらを見たら、時刻は22時22分でした。
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*就職祝いは柘榴石 08へ
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