シアワセな夢を見ていました。
全裸のお姉さまと私が結婚式場みたいな華やかなメインステージ上で抱き合い、互いによだれが滴るほどの熱いくちづけ。
青空と芝生も見えるのできっとお外でのお式なのでしょう、私たちを見守られるゴージャスな色とりどりのドレスで着飾られた見知ったみなさまからの温かい拍手。
そのままお姉さまの右手が私のマゾマンコに潜り込み、壮麗なBGMと満場の拍手の中で絶頂を迎える私…
「…ほら、そろそろ起きなさい。お布団を片付けられなくてみなさん困っていらっしゃるじゃないっ…」
頬をペチペチされる感触。
お姉さまの手が気持ち良い場所から離れてしまった、と思わずその手を掴まえようとします。
「ああん、あ姉さまぁ、もっとっ、もっとぉぉっ!」
掴まえた手を自分の下腹部に誘導しようとして振り払われ、ハッと目が覚めました。
えっ!?私どこにいるのだっけ?あれ?今のは夢?
慌てて両目を開けても寝起きなのでぼんやりぼやける視界。
徐々に焦点が合ってくるうちに、理性も戻ってきました。
私は全裸で、はだけた掛け布団に抱きつくみたいにしがみつき、グイグイ腰を押し付けていたみたい…
完全に焦点が合った両目で辺りを見回すと…
作務衣姿のキサラギさま、他にも見覚えのある仲居さまがおふたり、そしてサマーニットとサブリナパンツをスマートに着こなされたお姉さまが私をニヤニヤ笑いで見下されていました。
「あっ、はいっ!ごめんなさいっ!すぐ起きます、今すぐ起きますっ!」
「ほら、もう8時回っているのよ?直子もさっさと準備なさい!10時にはチェックアウトだからねっ!」
お姉さまの右手が私の剥き出しな尻たぶをペチンと叩きます。
「あんっ!」
上半身だけ起こすと、傍を通られた仲居さまと目が合いました。
そこでまた、このお部屋でひとりだけ全裸なんだ、と思い至る私。
手放していた掛け布団を慌てて引き寄せようとしたとき…
「ほらほら、さっさと内風呂で全身洗ってきちゃいなさい。ちゃんと髪まで洗うのよ。あと歯磨きもね」
お姉さまのお声とともに掛け布団から引き剥がされ、両腋を持たれて強引に立ち上がらせられました。
同じ目線の高さになって、あらためて着衣のみなさまから全裸の私へ注がれる視線。
「ああんっ、ごめんなさいっ」
慌てて前屈みになり、一目散に内風呂へと逃げ込みます。
寝起き早々、マゾ性がグングン膨れ上がってしまいます。
とりあえず落ち着かなくちゃ、と冷たいシャワーをまず浴びることにします。
素肌に当たる冷たい水滴のおかげで、眠気がサッパリ洗い流されます。
全身がクールダウンすると共に、からだのところどころにムズムズ疼く箇所があることに気づきました。
お尻とか乳暈とか下乳とか太腿とか、淡いピンク色に微熱を持って腫れている箇所が…
途端に思い出されるのは、昨夜の恥辱の宴。
コンパニオンのみなさまと何やら訳あり妙齢OLのみなさまとの女子会で、ひとりだけあっさり全裸にされ散々お尻をぶたれ、開脚ポーズでいたぶられてお姉さまの指でアヌスを貫かれ…
あれ?その後どうしたのだっけ?
ずっと気持ち良かったような記憶はあるのだけれど、つづきはさっきまで見ていた夢の顛末に置き換わっていました。
すっ飛んでしまった記憶に一抹の不安は感じるのですが、それよりも今はお風呂です。
ちょうどいいお湯加減の浴槽に浸かってから、本格的にからだを洗い始めます。
ほぼ丸一日半ぶりのボディソープの洗礼は気持ち良く、お姉さまと同じシャンプーの香りと泡立ちですっきり爽やか。
歯磨きも入念に行ない綺麗サッパリ生まれ変わった気分。
脱衣籠にどなたかがご用意してくださった真っ白で真新しいバスタオルで入念に水気を拭い、さあ、と思ったところで…
脱衣籠には、私が着けるべき衣服は下着も含め何ひとつ用意されていませんでした。
仕方なくバスタオルを巻きつけてお部屋へと戻ります。
お部屋では幾人かの仲居さまたちが、私たちの朝食の準備をしてくださっています。
そんな中で、さも当然のように私のバスタオルを取り上げられ、全裸に戻して椅子に座らせるお姉さま。
黙々と働かられる仲居さまがたが真正面に見える位置で私の背後に立たれ、私の髪を梳かしドライヤーを当ててくださるお姉さま。
仲居さまがたもそこにハダカの女なんていないみたいに、敢えて目線を逸らされ粛々とご自分の責務を全うされていました。
仲居さまがたが去り、着衣のお姉さまと全裸の私との差し向かい。
小上がりにご用意してくださった瑞々しい季節のフルーツサラダとプレーンヨーグルトの朝食。
フォークとスプーンを優雅に動かされつつ、お姉さまが昨夜私が気絶した後のことを教えてくださいました。
お姉さまのアヌス責めでイッた後、すぐに始まったみなさまの愛撫でもイキまくり、やがて失神してしまったこと。
大丈夫?死んじゃった?ってみなさまがご心配してくださっているあいだに、スヤスヤと寝息を立て始めたこと。
大丈夫、この子よくこうなるの、とお姉さまがおっしゃり、再びみなさまのお手が私のからだへ伸びたこと。
眠りながらもからだに感じているのであろう刺激で頻繁にアンアン喘いでいたこと。
コンパニオンのサラさまとOLのトモミさまが避妊ゴムをもらって、私のお尻の穴に指を挿し込んでみたこと。
眠り込んでる裸の女にイタズラするのって凄くセイハンザイっぽいよね、てみなさまで笑ったこと。
11時頃にそろそろお開きで、とキサラギさまがいらしたこと。
その後をぞろぞろと女将さま、他の仲居さまがた、花板さま、フロントさまと新妻さまのカップル、初めて見る男性従業員さま数名も現われ、とくに男性陣が眠る私の裸体を至近距離で舐めるように凝視されていたこと。
テーブルの上は満遍なくびしょ濡れで、みなさま総出で拭き取られ、絨毯も含めてご入念に殺菌消毒されていたこと。
シヴォンヌさまが私をお姫様抱っこしてくださり、お部屋まで運んでくださったこと。
いろんな汁でベトベトな私のからだを、お姉さまとキサラギさま、黄色い浴衣のコガさまが濡れタオルで丁寧に拭いてくださったこと。
別れ際にトモミさまから、なんかいろいろスッキリしちゃった、あなたの直子にありがとうって伝えておいて、ってお姉さまが言われたこと。
みなさまが去られた後、おひとり残られたキサラギさまがそーっと私の膣に人差し指を挿れられていたのを、お姉さまが目撃されたこと。
私はお布団にしどけなく横たわっているのに、そのとき、あぁんっ、て反応していたこと。
キサラギさまも去られた後に目隠しを外して、お姉さまもなぜだか居ても立ってもいられなくなられ、眠る私を愛撫しながら自慰行為をされてから、すぐに眠りに落ちられたこと。
聞けば聞くほどに身が縮こまる思いでした。
穴があったらそこに潜り込んで、一生出てきたくありません。
心の底からそう思うのに、性懲りもなくキュンキュン疼く私のマゾマンコ…
「昨夜の女子会出席者の何人かは、同性でするのも愉しいかもしれないな、なんて思ったのじゃないかしら?」
「たぶん昨夜それぞれの部屋に戻ってから、好奇心ゆえの淫靡な雰囲気で何らかの関係の変化があったんじゃないかな、って思うわ」
そんなことをのんきにおっしゃるお姉さま。
そのとき館内電話の呼び出しコールが鳴りました。
「はい…あ、そうですか。わかりました。わざわざありがとうございます」
お姉さまが受話器を置かれ、急に慌てだされたご様子。
「あと30分くらいでお出迎えの車が着いちゃうってさ。直子もサクッと出かける用意をして」
おっしゃるなりご自分のバーキンバッグからお化粧ポーチを引っ張り出されるお姉さま。
えっ?お出迎えの車って…これからどなたかと合流するのかしら?
出かける準備と言われても、もともと私はポシェットひとつの身でしたから慌てる必要はありません。
それよりも、私の着衣…
「あ、あの、お姉さま?私は何を着て出かければいいのでしょう…」
コンパクトミラーを覗き込まれアイメイク真っ最中なお姉さまに、恐る恐るお尋ねします。
「ああ、そうだったわね、そこの風呂敷の中にお洗濯から戻ってきた服がまとめてあるから」
ミラーを覗き込まれたまま、右手に持たれたアイブラシで広間のテーブルを指さされるお姉さま。
確かにその上に大きめな渋いちりめん柄の風呂敷包みが置かれています。
「下着類はまだ着けないでいいわ。取りあえず家から着てきた前開きワンピだけ羽織っておきなさい」
風呂敷包みのところまで移動して、結び目を解こうとしていた私に背後からお声がかかりました。
「…はい」
お答えして結び目を解きます。
一番上にはビニール袋に包まれたカッパさまこけし。
ご丁寧に、消毒済み、という紙片が貼ってあります。
得も言われぬ気恥ずかしさ…
その下に自宅から着けてきたブラとショーツ、以下、前開きワンピース、前結びTシャツ、ローライズデニムショーパン、ほとんどシースルーなお花柄ヘナヘナブラウス、赤いおふんどし、赤いシルクおふんどし、水色ハッピと帯、水色浴衣と帯。
どれも一枚づつビニール袋で密閉されていて、まさにクリーニング屋さんから戻ってきたときみたい。
お言いつけ通り前開きワンピースのビニールだけ破り、取り出しました。
急いで袖を通します。
素肌に触れる布地の感触が凄く久しぶり。
ボタンを留めてもいいのかな?なんて考えてしまうところが私のはしたない露出マゾ性なのでしょう。
「あと、これも着けておきなさい」
すっかりメイクを終えられて、より艶やかになられたお姉さまから手渡されたのは、お姉さまとの歴史が刻まれた、くすんだ赤色のごつい首輪。
受け取った途端にゾゾゾっと被虐が背筋を駆け上りました。
「着け終えたらあたしがメイクして上げるから。すぐ出れる準備は出来ているわよね?」
「あ、はいっ…」
えっと、ポシェットにはお泊りコスメミニセットと、あ、お風呂場に歯ブラシ置きっぱだった…
あとは、フェイスタオルとスマホ…あ、そうだ、風呂敷包みも結び直さなきゃ…
大急ぎで風呂敷を結び直してから、自分の首に首輪を巻き付けました。
ああんっ!
ほぼ丸一日ぶりの無骨な首輪の感触。
別に首周りがキツイわけでもないのですが、そのほんの少しだけ重たい首枷に、お姉さまとの絆を感じます。
私はやっぱりお姉さまからの束縛を欲しているんだ、とあらためて思い至ります。
同時に内股がジュンと潤み…
「直子?何でワンピの前ボタン、ひとつも留めていないの?」
お姉さまにメイクしていただくために差し向かいになったときの、お姉さまの第一声です。
「あ、はい、お姉さまがワンピだけ羽織っておきなさい、とおっしゃられたので、羽織るっていうのは、こういうことかな、って…」
「じゃあ直子は、ずっとその格好でいられるの?これからここを出て、車に乗って山谷超えて他の県にある別荘までドライブするのよ?ずっとそうしていられる?」
「…えっ、いえ、それは…」
「ここではいいでしょうよ、昨日一日で従業員も宿泊客もみんな直子のヘンタイぶりを知ったでしょうから。でもここを出たら、一般道通って高速乗って、途中サービスエリアで休憩するかもしれないし否が応でもいろんな人と出会うことになるの。そのあいだずっとおっぱいとマゾマンコ丸出しに出来るの?」
「あ、いえ、それは…」
「あたしはごめんだわ。公然猥褻幇助罪かなんかでケーサツに捕まったら一生の恥だもの」
そのときは私が公然猥褻罪なのでしょうが、幇助罪なんてそんな罪もあるのでしょうか?
「ご、ごめんなさい…あ、あの、ボタンを留めてもよろしいでしょうか?」
「あたりまえよ。一番上から下までキッチリ留めなさい。そのほうがアブノーマルな首輪とのコントラストでギャップ萌えが際立つから」
今朝のお姉さま、なんだかご機嫌ナナメ?
それでもなぜだか凄くご丁寧にメイクしてくださり、自分でも写真に残したいほど可憐で儚げなメイクを施してくださいました。
「ま、こんなもんかな?最近じゃなかなかお目にかかれない清純派アイドルっぽいイメージ。ま、アイドルなんてしている時点で清純なはずはないのだけれど。どっちにしても昨夜の淫乱痴女直子とは別人だわね」
おひとりでクスクス笑われるお姉さま。
ご自分のスマホの画面をチラ見されてから立ち上がられます。
「それじゃあフロントロビーで待ちましょうか。直子の服一式が入った風呂敷は自分で持って出て。他に忘れ物無いわね?」
お化粧ポーチをご自分のバッグにしまいつつ、中を覗き込まれています。
お部屋の時計を見ると10時15分前。
「あ、これは直子のポーチに入れといて」
手渡されたのは無線ローターの受信器のほう。
渡された途端にキュンときて、大急ぎでポシェットにしまい込みました。
お廊下に出ると、ワゴンを押した仲居さまがたと頻繁にすれ違いました。
もちろん私たちの姿を認めるとその場で立ち止まられ、おはようございます、と深々お辞儀してくださるのですが。
この仲居さまは昨夜の私をご覧になったのかな、とそのたびにドキドキしてしまいます。
フロントロビーに降りるとロビーは無人。
フロントカウンターには昨日の新婚旦那さまがおられ、お元気に朝のご挨拶をくださいました。
昨夜の女子会の方々と鉢合わせしちゃうかな、とビクビクドキドキしていたのですが、大丈夫みたい。
その他の未遭遇なご宿泊客さまがたらしき人影もありませんでした。
お姉さまがカウンターでご精算を済まされているあいだ、私はソファーで手持ち無沙汰。
するとそこへキサラギさまが、どこからともなくやって来られました。
「昨夜はよくおやすみになられましたか?」
「あ、はい…」
「本日はこれからどちらへ?」
「あ、はい、あの、お姉さまのお知り合いの別荘にお邪魔することになっていて、えっと、高速道路で、お隣のそのまた向こうの県まで行くみたいです…」
到着したときと同じように物腰柔らかくご対応してくださるキサラギさまなのですが、昨夜のことがあったので気恥ずかしいと言うか照れくさいと言うか…
お姉さまは?とカウンターのほうを見遣ると、いつの間にかいらっしゃった女将さま、本日のお着物は鮮やかなスカイブルー、と楽しそうに談笑されています。
「またぜひいらしてくださいね?渡辺さまと直子さまのようなお客様は、従業員一同大歓迎ですから」
「あ、ありがとうございます。ぜひ、また来たいです…ご迷惑でなければ…」
キサラギさまからたおやかな笑顔で語りかけられ、慌てて御愛想笑顔に戻る私。
ソファーに座っている私の前で中腰になられているキサラギさまの視線が頻繁に私の首輪に注がれているような気がして、やっぱりなんだか居心地が…
助けをすがるようにもう一度お姉さまのほうを見ると、フロント男性さまが受話器を持たれていました。
「渡辺さまのお迎えのお車がご到着しました」
ロビー中に凛と響き渡るフロント男性さまのお声。
カウンター越しに女将さまと愉しげに笑い合われていたお姉さまが深いお辞儀の交換の後、私のほうへと戻っていらっしゃいます。
「さあ、行きましょうか」
お姉さまに促され三和土に出て、自分のベージュピンクなフラットシューズに履き替えます。
靴を履こうと屈もうとしたとき裾が大きく広がり、自分が今、裸ワンピ、ノーパン状態なのを思い出しました。
履き替えて自動ドアが開いた途端ドッと押し寄せる残暑の熱気。
ポシェットをパイスラ状に掛け、自分の衣類が入った風呂敷包みを抱えた私。
右肩にバーキンを提げ、左手にキサラギさまから手渡された別の風呂敷包みを持たれたお姉さま。
お見送りにお外まで出てくださったのは女将さま、キサラギさま、フロントさま、新妻の仲居さま、花板さま、バスの運転手さま、松ちゃんさま。
どなたも昨夜の私の痴態をご存知なみなさまばかりでした。
恥ずかしさにいたたまれなくなって前方を向くと、あれ?
旅荘の門前に横付けされているのは、池袋の駐車場に置いてきたはずのお姉さまの愛車。
その前に横並びで立たれている、おひとりのかたには見覚え有るような無いような、いかにもバカンス中とわかるくだけた服装で長身なシルエットなおふたりのお姿。
おひとりはタレ目のミラーサングラスをかけておられます。
よーく目を凝らして見たら…
えーっ!?なんでここにこの方々が!?
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