2011年9月25日

氷の雫で濡らされて 19

何かにからだを強く揺さぶられている気がして、目が覚めました。
「・・・と、カゼひいちゃうわよ?」
誰か、女性の声がぼんやりと耳に届きました。

閉じていたまぶたをゆっくりと開けていくと、私の顔を覗き込んでいる誰かと視線が合いました。
「わっ!」
声を出すと同時に意識がハッキリして、私はガバッと上半身を起こしました。
反射的に飛び退く誰か。

「あんまりぐっすり眠っているから、起こすの可哀相とも思ったのだけれど、そんなに汗かいたからだで裸で眠っていたら100%、カゼひいちゃうからさ」
目の前にシーナさまがいました。
ハワイのムームーみたいなカラフルで涼しげなお洋服を着て、私を見てニコニコ笑っています。
「あ、シーナさん!あ、さま・・・なんでここに?」
言ってから私は、意味も無くまわりをキョロキョロ見渡してしまいました。

「直子さんが無事、脱出できたか心配で見に来てあげたのよ。あと、今はプレイ中じゃないから普通にシーナさんでいいって」
シーナさんがまたベッドのほうに近づいてきて、私の枕元の縁にチョコンと腰掛けました。
「一応自力で脱出できたみたいね」

そうだ。
私、最後にイった後、急に眠くなってきて、そのまま眠っちゃったんだ。
私のからだには、大きなバスタオルが2枚、かけられていたみたいでした。
でも、起き上がってしまったから、今はおっぱい丸出し。
タオルの下で開いている膝を閉じようとしたとき、足首の鎖がジャランと鳴って、両脚は鎖に繋がれたままだったことを思い出しました。

お部屋は、心地良い温度に戻っていました。
シーナさんがエアコンを点けてくれたのでしょう。
バスタオルをかけてくれたのもきっとシーナさん。
マイクスタンドも片付けられ、窓にはレースのカーテンだけ引かれていました。
お外はすでに暗くなっていました。

「わざわざありがとうございます、シーナさん。ご心配とお世話をおかけしちゃったみたいで・・・お部屋も片付けていただいたみたいだし・・・」
「いいの、いいの。わたしもおかげですんごく面白いものが見れたから」
シーナさんがイタズラっぽく笑いかけてきました。

「わたしがいつ、ここに戻ってきたのか、知ってる?」
「えっ?」
「わたしがリビングのドアをそっと開けたとき、部屋はカタカタカタカタうるさい音がしてて、この上で直子さんが、すんごい勢いで悶えてた。オマンコいいーっ、なんて、おっきな声で叫びながら」
シーナさんが愉快そうに笑いました。

「えーーーっ!?」
見られちゃってたの?
それも一番見られたくない、恥ずかしすぎる修羅場なワンマンショーを・・・
私の全身を、全血液が逆流しました。

「直子さんたら、ドアを開いても閉じても、ぜんぜん気がつかないんだもの。夢中になってバイブをズボズボ出し挿れして、おっぱいめちゃくちゃに揉みしだいて」
「腰がビクンビクン、いやらしく何度も浮いていたわ。わたし、リビングのドアのところに立って、ずーっと見ていたの」
「そのうち、床に落ちたローターが私の足元まで転がってきたのね」
「カタカタ凄い音だったから、いくら防音とは言え、下に住んでる人が在宅だったら絶対苦情来るなーってハラハラしてたから、思わず拾い上げちゃった」
「そしたらあなたったら、あれだけうるさい音が鳴り止んだことさえ、気がつかないんだから」
シーナさんが苦笑いを私に向けました。
私は、あまりの恥ずかしさに火照ったまま、うつむいて上目遣い。

「とにかくすんごい喘ぎ方だったわねえ。上半身ガクガク震わせて、おっぱいプルンプルン揺らして、両手でからだ中まさぐって。見方によったら悪魔祓いの儀式中、みたいな?」
「潮噴いたのもバッチリ見ちゃったわよ。ずいぶん飛んだわねえ」
「そのうちに、ローターとかスポイトとかを床にぶん投げた、と思ったらぐったりしちゃって、ベッドにひっくり返って。やがて寝息が聞こえてきた」
「部屋はすんごく暑かったけど、固唾を呑んで見守っちゃたわよ。一部始終。それで、直子さんが眠ってから軽く片付けした後、起こした、ってワケ」
「だから、直子さんが眠っていたのは、ほんの15分くらいね。ちなみに、わたしは、出て行ってから1時間20分くらいで戻ってきたの。そのときはもう鍵は落ちていたから、アイスタイマーもだいたい予想通りだったみたいね」

シーナさんは、お話している最中に立ち上がり、お話しながらダイニングへ行って、またすぐ戻ってきました。

「そんなワケでお疲れさま。わたしが目撃した野生の直子さんは、すんごくいやらしくて、すんごくスケベで、すんごく淫乱で、すんごくマゾで・・・」
言いながらシーナさんの指が、依然としてうつむいている私の顎にかかり、クイッと私の顔を上向きに持ち上げました。
シーナさんと見つめ合います。
私は、絶望的な恥ずかしさで、火傷しそうなほど真っ赤に火照っているはずです。

「それで、すんごくセクシーで、すんごく可愛かった」
「目を閉じて、口を大きく開けなさい」
シーナさま、お久しぶりなご命令です。
この冷たい口調を聞くとやっぱり、シーナさん、ではなく、シーナさま、と呼びたくなります。
私は素直に言われた通り従い、両目を閉じて、口を大きく開けました。

私の口の中に何か冷たい雫がポタリと垂れて、思わず目を開けてしまいました。
シーナさまが長さ8センチくらいのゴツゴツした菱形のロックアイスを端から三分の一くらい、ご自身のお口で咥え、そのお顔を私の顔に近づけてきていました。
シーナさまが目を軽く閉じているのを見て、私もあわててまた目を閉じました。
ロックアイスのゴツゴツした感触が私の口中に侵入してきて、一瞬、唇同士が触れた、と思ったら眼前の気配が遠のきました。
「たぶん、すんごく喉が渇いているでしょう?それしゃぶって落ち着いたら、シャワーを浴びてサッパリしちゃいなさい」
シーナさまがやさしくおっしゃいました。

確かに口の中がカラッカラに乾いていて舌がまわらず、しゃべるのにも不自由なほどだったので、シーナさまに口移しでもらった氷の塊は、まさに甘露の味がしました。
その上、今、たしかに触れ合った私とシーナさまの唇・・・
嬉しさに我を忘れて、思わずシーナさまの細い腰に両腕でギューッとしがみつきました。
ずいぶん前にデパートで出会ったときと同じパフュームのいい香りがしました。

「ひーにゃひゃにゃ。ひゃひひゃひょーひょにゃひひゃひゅ!」
氷を口いっぱいに頬張ったまま感激してお礼を言うと、シーナさまが少し照れたようなお顔になり、これじゃイケナイと思い直したのか、キッと真面目なお顔を作って、私の両腕を邪険に払い除けました。
「言っておくけど、今のはキスじゃないからね?喉が渇いてるだろうと思ったから・・・奴隷にあげる飴と鞭の、単なる飴のほうだから・・・」
「それに、直子さん?どうするつもりだったの?この鍵、ずっと向こうのほうまですっ飛んでたわよ?わたしが来なかったら、足の鎖はどうやってはずすつもりだったの?」
シーナさまは、わざと怖いお顔になって、わたしの目の前に輪っかの付いた南京錠の鍵をプラプラさせました。

それは知らなかったけれど、もうそんなことはどうでもいいような気分でした。
私は、シーナさまと唇チューが出来たことで、すっごくルンルンな気持ちになっていました。
もう、シーナさまったらツンデレなんだからー。
シーナさまは、照れると怒った感じになっちゃうみたいです。

シーナさまが私の両脚の鎖もはずしてくれて、ついでに赤いエナメルの手枷と足枷、ショーツとワンピースも脱がせて丸裸にしてくれました。
私はずっとされるがままで、ソファーベッドの上をゴロンゴロン。
口の中の氷は、とっくに溶けて無くなっていました。

「ずいぶんあちこちに痣が出来ちゃったわねえ。見るからにマゾ奴隷って感じでわたしは好きだけど。完全に消えるまで一週間てとこかな?それまでプールとか温泉には、行けないわねえ」
シーナさまはイジワルそうに言いますが、私は、そんなこともどうでもいいと感じていました。
確かに、私のからだのあちこちに、赤紫や真紅やピンクの痣やみみず腫れが痛々しく、白い肌を飾っていました。
でも、それはそれで艶かしく淫靡で、かえってセクシーにも思えました。
シーナさまにぶたれるなら、どんなに痕が残ったって・・・
シーナさまの細い指が気まぐれに、私のおっぱいや太腿やお尻の痕をなぞるたびに、性懲りも無くゾクゾク感じていました。

「さ、ゆっくりシャワーを浴びてきなさい。その間にわたし、お夕食の用意しといてあげる。さすがにお腹、空いたでしょ?」
「あ、はい。でも、いいんですか?」
「さっき、フードコートでいろいろ買い込んできたから。出来合いのお惣菜だけど、美味しいって評判のお店なの。直子さんと一緒に食べようと思って」
「うわー、嬉しいです。今夜は泊まっていかれます?」
「わたしも当初はそのつもりだったんだけど、急に用事が入っちゃってね。夜の9時から」
「9時からお仕事、ですか?」
急激にガッカリしながら聞きました。
「仕事、とも言えるのか、言えないのか・・・奴隷の一人に急に呼び出されてね・・・」
シーナさまが謎なことを言って、言った後また苦笑い。

「奴隷に呼び出されるご主人様、ってのもなんだか可笑しな話だけどね。ま、いろいろあるのよ、長く生きていると」
「直子さんにもそのうち説明する機会があるでしょう。それまでは、今のは聞かなかったことにしといて、ね?」
シーナさまがニッて笑いかけてきました。

「もちろん直子さんとはまた近いうちに時間作って、じっくり遊ぶつもりよ。あなた面白いもの。どんどんアイデアが湧いてくるし、何よりわたしが萌えられる」
「ゆりさまともさっき電話でお話したの。前半戦のご報告がてら。それで、ゆりさまからも直子さんの今後の貸し出し許可もいただいたし、当分わたしからは逃げられないわよ?」
シーナさまがニヤリと笑って、今は普通に戻っている私の右の乳首をピンって人指し指で弾きました。
「いやんっ!」
その途端に私の官能がポッと小さく燃え上がり、背筋がゾクッとしてしまいました。

どうやら私は、本気でシーナさまとのSMアソビを気に入ってしまったようでした。
今夜はダメでも、近いうちにまたシーナさまが遊んでくれる。
そう考えるだけで、心がワクワクして前向きな気持ちになれました。
奴隷の一人、っていう言葉は少し気になったけれど、シーナさまは社会人だし、昔からやよい先生ともお付き合いされていたし、確かにいろいろあるんだろう、って考え直して、そのことについてはそこで思考停止することにしました。

「ほら、早くシャワーしてらっしゃい」
シーナさまに裸の背中をパチンて軽くはたかれました。
「はい。シーナさまとのお夕食、すっごく楽しみです」
確かにお腹も空いていました。
私は、本心からそう言ってシーナさまに深々とお辞儀をしてから、バスルームに駆け出しました。


氷の雫で濡らされて 20

2011年9月24日

氷の雫で濡らされて 18

「んんんーーーーっ!!」
セルフ焦らしによって蓄積されてきた全身を啄ばむ被虐的官能が、クリトリストを嬲る震動と激しく共鳴していました。
からだのあちこちから湧き起こる凄まじい快感が束ねられ、一点めがけて押し寄せてきます。
「んぐぅーーーーーっ!!」

私は、あえて自分に身悶えることを禁じ、両手両足先に力を入れて、じっと横たわったまま快感の波に耐えてみることにしました。
許して、許して・・・
でも、それも一分ともたず、押し寄せる快感に知らず知らず、腰が激しく上下左右にグイングインとグラインドしていました。
両手両足はウネウネと波打って、私の自由を奪う鎖がジャランジャランと派手な音を響かせました。
「んぬぐぅーーーーーっ!!!」

自分のからだであって、自分のからだではありませんでした。
空っぽの頭の中に、気持ちいい、っていう言葉だけが浮かんでいました。
まるで誰かの体内で精製された快感という液体を、頭の中になみなみと流し込まれたよう。
私とは関係の無い肉塊と化した淫らな肉体は、気持ちよさそうにフワフワクネクネと頭上を漂っていました。

そして今回は、クリトリス責めを止めることが出来ません。
鍵を手にして鎖の拘束から逃げ出せるまでは、嬲られっぱなし。
イった後、ほんの少しだけ遠ざかった気がしたクリトリスへのキツイ刺激が、急激にフェードインしてきました。
この責めを止めるためのスイッチは、イジワルなシーナさまに捨てられてしまった。
そんな妄想が、いっそうの被虐感を煽ります。

発情しきって沸点の低くなったからだに、すぐさま絶頂へ至る波が押し寄せてきます。
自分ではコントロール出来ない、強制的な快感。
来る、来る来る来る・・・
欧米のえっちなビデオで金髪のお姉さんがイきそうなとき、come,come,って喘いでいる訳がわかったような気がしました。
とてつもなく甘美な感覚が、からだの奥底から私に襲いかかってきます。
来る、来る、来るぅ・・・来たぁーーーーっ!
「うんぐぅーーーーーーーっ!!!」
再び私の肉体が空高く放り投げられました。

短かいスパンでたてつづけに何度もイきました。
イった直後の短かいインターバルの間、気絶することさえ許してもらえませんでした。
クリトリスに吸い付いた悪魔の器具からの刺激は、遠のこうとする意識をその都度強引に、現実へ連れ戻しました。

何度目かのインターバルのとき、ふっと顔を上に向けると、すでに輪っかはストッキングを通り抜けて、鍵が落下していました。
あわてて右側に向けた私の視界に、私の右手スレスレで左右にブラブラ揺れている、糸で吊り下げられた鍵が見えました。
ベッド際に立てたマイクスタンドのブーム部分の根元に糸で結ばれ、揺れが収まればちょうど私の右手に鍵が届く位置に調節されていました。
強制陵辱の終焉に目途が立ちホッと安堵したのも束の間、からだがまたまた勝手に昂ぶってきていました。
とりあえず鍵を掴まなきゃ。

高まる快感にあがらいながら上半身をよじって右に向け、右手の指先を伸ばして、でたらめにブラブラ揺れている鍵を捕まえようとします。
・・・触れた。
んっ!
人差し指と中指の間に小さくて平べったい金属が挟まりました。
取れた!
掴んだ途端に鍵をグイッと引っぱったので、マイクスタンドに繋いでた糸がプツンと切れました。
「んんんーーーーーっ!!!」
右手のひらに鍵をしっかり握ったまま上半身がのけぞり、またイきました。
ストッキングからはまだ、ポタポタポタポタ水滴が落ちて、ワンピースのおっぱいを濡らしていました。

次は、右手首の南京錠をはずす番です。
右半身をひねって顔を右手首のほうに寄せ、不自由な右手の鎖を目一杯内側に引っぱって顔のほうに寄せます。
意識を鍵だけに集中させて快感を遮ろうと試みますが、震動は容赦なく全身の官能を炙ってきます。
「んうぅーーんっ!」
上体をひねったおかけで左腿が浮き上がり、股間のバイブレーターの柄が左内腿に当たって激しく膣壁を擦りました。
イレギュラーな刺激に全身が快感で激しく呼応し、あやうく右手を開いて鍵を落としそうになりました。
「んっ!!」
なんとか持ちこたえました。

猿轡をされた口のビチャビチャな布地を舌先で口の奥に押し込み、開いた唇の隙間に鍵を咥えます。
鍵は、長さ10センチくらいの糸で直径5~6センチの金属リングに繋がれていました。
鍵を咥えると、鍵に結ばれた紐の下にリングがぶら下がる格好になります。
重いというほどではないですが、かなりジャマ。
快感の波にさらわれて鍵を挟む唇の力を少しでも緩めたら、鍵は重力によってたやすく下に落っこちてしまうことでしょう。
私の首の上か、胸の上か。
落ちてしまった鍵を再び咥えるのは、容易なことではありません。

私は、なるべく全身を動かさないように唇と手首以外の力を抜きました。
右に捻った顔の唇から飛び出した鍵の先を、手首が届く空間に突き出すように、自分の顔を固定しました。
それから、右手首をソロソロと慎重に顔に近づけていき、手首の南京錠の鍵穴を、突き出した鍵に差し込もうと試みました。
鍵穴が近づくにつれて目の焦点がボヤケ、鍵穴を目視できません。
快感がどんどん高まってきていますが、流されまいと必死に理性が抵抗しています。
カン頼りで3回トライして、ようやく鍵が鍵穴に差し込まれました。

そのまま、顔と手首をおのおの反対方向にひねります。
カチッ!
鍵がはずれたみたい。
鍵は唇に咥えたまま、右手首を顔から離します。
右手首の南京錠が付いた側をタオルケットに何度も擦りつけていると、南京錠のUの字が開きました。
すかさず右手首をでたらめに振って、南京錠がつないでいる鎖をふるい落とします。
カターンッ!
はずれた南京錠が床まで飛ばされて、赤いエナメルの手枷はつけたまま、右手が鎖から解放されました。

間髪を入れず咥えていた鍵を右手でつまみ、上体を左側に傾けます。
左手首の南京錠も右手の鍵で難なくはずれ、やっと両手が自由になりました。

それからの行動は、今思い出してもあまりにはしたなくて、思い出すたびに脊髄反射的に火照ってしまうほど恥ずかしいものでした。

右手は、躊躇無くまっすぐ股間へ伸び、暴れまわるバイブレーターの根元をショーツの布ごとしっかり掴んで、より奥へとグイグイ押し込んでいました。
左手は、口元の猿轡を顎方向へずり下げた後、ワンピースの上から自分のおっぱいを、貼られた電動ハブラシごと激しく、めちゃくちゃに揉みしだいていました。
「あああーーーんっ、もっとぉ、もっとーーーつよくぅぅぅーーーっ!!」
自由になった口が思い切り淫らに悦びの叫びをあげていました。
自由になった上半身がむっくり起き上がり、左手の愛撫で盛大に身悶えていました。

右手は、ショーツの下に突っ込んでバイブの柄を直に持ち、チュプチュプ音を響かせながら高速ピストン運動をくりかえしました。
ショーツは腿の真ん中へんまでずり下がり、びしょ濡れのピンクの布片が左右にだらしなく一文字に伸び切っていました。
もちろんクリトリスは吸いつかれて震わされたまま。
「ああんっ!あああんっ!ああああーーーっ!!」

左手は、ワンピの肩紐を両肩から抜いて、おへそのあたりまでだらしなく諸肌脱ぎになり、露になった赤い痣だらけの右おっぱいを鷲掴みにしていました。
右腕は左おっぱいにギュッと押し付けられてせわしなく上下しています。
腋の下や脇腹に貼りつけてあったローターはとっくにテープが剥がれ、タオルケットの上や脱ぎかけワンピースの中でブーンって唸っていました。
乳首を挟んでいた特製電動ハブラシも、左右ともとっくにはずれていました。

今、わたしのおっぱいは、私の左手で自由自在に陵辱されていました。
乳首をつままれ、ひねられ、引っぱられ、そのたびに大きなアンアン声が響き渡ります。
鎖に繋がれている間中、もっとこうして欲しい、と思っていたことを、一つ残らず左手が実現してくれていました。
爪の痕が残るくらい、おっぱいのお肉に食い込む左手の5本の指。
全身汗でヌルヌルになったからだを激しく撫ぜまわすうちに、左手全体がみるみるふやけていきました。

「あーーんっ、もっと、もっと、もっとぉーーっ!」
「めちゃくちゃにして、めちゃくちゃにしてっ、めちゃくちゃにしてぇーーっ!!」
「あ、オマンコいいっ!オマンコいいっ!オマンコいっちゃうぅぅーー!!」

ローターの一つが床に転がり落ちたらしく、カタカタカタとやかましく響き始めました。
すごくうるさい音なのですが、私にはぜんぜん気になりませんでした。
拘束放置責め最後を締めくくる絶頂を、最高のものにするために必死で自分のからだをいじくりまわしていました。

「ああ、ああ、ああ、ああ・・・」
「もうだめ、もうだめもうだめもう・・・」
自由な上半身を思う存分身悶えさせ、下半身はバイブレーターをより奥へ引きずり込むみたいに激しく上下し、右手が右乳首を、左手が左乳首をギュッとつまんで力任せに思い切り上に引っぱっていました。
両目は半開き。
でも、目先の快楽以外、何も見えてはいませんでした。

「いやっ、だめっ、イっちゃうん、イっちゃうぅーんっ!!」
「ふぅーっはぁーっ、ふぅーっはぁーっ、ふぅーっはぁーっ・・・」
「イク、イクイクイクイク、イクぅーーーーっ!!」
「んっ!!!」
起こしていた上半身が後ろへ大げさにのけぞり、力尽きるように背中がタオルケットに着地しました。
まだ蠢いている電動ハブラシといくつかのローターが、私の背中の下敷きになり、それでも健気に震動を送ってきます。

イった、と自覚した後、ワンテンポ置いて上半身を起こし、右手でクリトリスのスポイトを強引に引き剥がしました。
「んんーーーーっ!!」
グリトリスがありえないくらいグイーッと引っぱられてから、スポンと抜けました。
つづいてバイブレーターを膣壁を思い切り擦りながら抜きました。
ビチャッ!
バイブの先が膣口から飛び出たと同時にアソコ全体が震えたように感じて何かの液体が大量に勢いよく噴出、ベッドを飛び越えて床に飛び散りました。

「ハア、ハア、ハア、ハア・・・」
運動会の徒競走で全力疾走した後の数百倍、息が切れていました。
もうダメ・・・
起こした上半身を再びベッドに倒しました。
背中に当たるローターたち。
「んーーもうっ!」
私は、不機嫌に背中起こし、手に触れたローターを片っ端から胴をひねって電池の通電を止め、ベッドの下に落としました。
2組の電動ハブラシとバイブレーターもスイッチを止めてベッドの隅に放り、クリ責めスポイトは震えているまま遠くに放り投げました。

もう一度背中からベッドに倒れ込みます。
室内は、熱気が充満してすごく暑くなっていました。
全身グッショリ。
エアコン、点けたいな・・・
でも、両足の鎖をはずしてエアコンのリモコンを探すのが億劫で仕方ありませんでした。

床に一個、落ちたはずのローターの音は、いつの間にか、なぜだか聞こえなくなっていました。
見上げると、伸びきったストッキングがだらしなくぶら下がっていました。
氷は、全部溶けちゃったみたい。
ピンクのショーツは、両腿の中間辺りで紐状に、ベージュのワンピースは、お腹のおへその辺りで紐状になっていました。
私は、相変わらず両足首を鎖に繋がれたまま、おっぱいと下半身丸出しで仰向けに寝転んでいました。

両方のまぶたが急激に、重たくなってきました。


氷の雫で濡らされて 19

2011年9月18日

氷の雫で濡らされて 17

押し寄せる快感に翻弄されながらも、なんとか床に落とすことなく、左手でリモコンスイッチを掴むことが出来ました。
リモコンさえ手にすれば、クリトリス虐めは自分でいつでもコントロール出来ます。
リモコンを手に出来てホッとしたせいでしょうか、クリトリスへの刺激が一段とからだ中に響いてきました。

「んーーっ、んーーっ、ぅうーーーっ!!!」
何度目かの絶頂感に酔い痴れた後、余韻の中、手探りの指先でスイッチを切ることが出来ました。
「んーふーっ、んーふーっ、んーふーっ・・・」
荒々しい呼吸音とともに、自分の胸全体が激しく上下しているのがわかりました。

再び乳首とアソコの3ヶ所責めに戻った器具の陵辱は、さっきまでの、クリ肛門脇腹腋の下責め、とのコンボがあまりにも強烈だったせいもあり、最初の頃のように敏感には刺激を感じなくなっているようでした。
と言っても、その刺激に身を任せていれば、じりじりと着実に快感が体内に蓄積されていくのは明白なんですが。
全身もかなりぐったりしていて、その分、頭の中は幾分冷静になってきたようでした。
私は、あらためて自分の今の状況を確認してみました。

猿轡は、よだれでグッショリ。
よだれは、顎や耳のほうまで垂れていて、枕元のタオルケットまでしっとり濡らしていました。
上気しているのに加えてエアコンが切られたせいもあり、体感温度がさっきよりかなり上がっていました。
額の髪の生え際や首筋、そして全身に汗が滲み出て、時折ツツーッと肌を滑るのがわかります。

吊り下げられた氷の塊は、見たところさして大きさに変化はありませんが、胸元へ落ちて来る雫のスピードが上がっていました。
ポタポタポタポタとひっきりなしに雫が私のおっぱいやお腹の上に落ちてきます。
ワンピースの布に染みこんで、火照った肌を一瞬ヒヤリとさせてくれて、とても気持ちいい。

氷入りストッキングが吊るされてから、もう40分くらいは経っているはずです。
エアコンが切られて20分くらい?
とすると、後40分くらいはこの、ベッドに磔陵辱器具責め、から解放されないのでしょうか。
カーテンが開け放されたすりガラスの窓の外も、段々と日が翳ってきていました。
ただ、お部屋の中は、切られたエアコンの残存冷気が薄れるにつれて、ムンムンと熱気が上昇していました。

下半身は、もうヌルヌルのグショグショでした。
イクたびに何かいろんなおシルをアソコから放出していたような気もします。
ショーツは表も裏も満遍なくビッショリみたい。
それでもまだグチュグチュヌプヌプと膣内で蠢いているバイブレーターに、私の性感が懲りもせず昂ぶりつつありました。
「ぬぅーんっ!」
冷静になって頭で考えていた間、からだへの震動が導く快感は、やっぱり律儀に蓄積されていたようです。
「うーーんっ」
鎖を鳴らして両膝を捩り、大きく開いて膣壁のさまざまなところにバイブが当たるように工夫してしまう私は、やっぱり根っからのヘンタイどスケベなのでしょうね。

シーナさまが去って、一人残された自分のお家。
普段普通に生活している見慣れたリビングで、なぜだかソファーベッドに大の字に磔にされ、おっぱいとアソコを電池切れまで止まらないオモチャで嬲られている私。
氷が溶けて鍵が手に入らないうちは、この震動陵辱責めから解放されない私。
シーナさまがプレゼントしてくれた、まさに私好みな被虐シチュエーションを思う存分に楽しまなくちゃ、っていう気持ちになっていました。
あれだけ何度もイったのに、まだ昂ぶってくる自分のからだにちょっと呆れながらも、鍵が落ちて来るまで、囚われのみじめな自分を徹底的に苛めよう、って決めて両目をつぶり、妄想の世界に入りました。

「あの女の人に呼ばれて来てみたら、お姉さん、すんごい格好してますねぇ」
私の目の前に現われたのは、数時間前、ファッションビルのフィッティングルームでお相手してくれた、睫毛パチパチのギャル店員さんでした。
「それ、さっきお買い上げいただいたボディコンワンピでしょ?どうしてそんなに布地が凸凹してるんですかぁ?」
ギャル店員さんが言いながら、私のおっぱいのところにお顔を近づけてきました。
「うわっ!電動ハブラシ2本で乳首挟んでるんだぁ。信じられなーい。どヘンタイぃ」
「ハブラシって歯を磨くために使うんですよぉ?それをこんなふうに使うなんて、淫乱丸出しぃ。きっとオマンコにも突っ込んでるんでしょぉ?」
ギャル店員さんが呆れたようなお顔で、私の顔をマジマジと見つめました。

そのままギャル店員さんのお顔が私の下半身に移動していきます。
「ひゃー。オマンコのほうは、ぶっといバイブぅ!クネクネ動いてグチュグュいってるぅ!」
実際、私の耳にも低い震動音とともにニチャニチャ音が聞こえていました。
「さっきもお店で、ホタテ貝の形のオモチャをオマンコに突っ込んだままお買い物してたんですよねぇ?お連れの人に教えてもらいましたぁ」
「ブーンて音がお店中に聞こえてましたよぉ?恥ずかしくないんですかぁ?」
ギャル店員さんは、心底軽蔑した口ぶりで、それでもギャル口調で私を苛めてきます。

「おっぱいは、SMみたいにロープで縛ってたでしょぅ?背中のロープ丸見えだったしぃ、でっかい乳首がツンツンになっちゃってノーブラ丸わかりだしぃ。ひょっとしてお姉さん、そういういやらしい姿をみんなに見せたいんですかぁ?」
ギャル店員さんは、好奇心剥き出しの視線で私のからだを舐めるように視姦してきます。
「だったらやっぱりぃ、その恥ずかしいムチムチワンピのままショッピングすれば良かったのにぃ。乳首突っ立てて、SMロープチラ見させて、オマンコに挿さったホタテ貝覗かせてぇ」
「そのワンピでしゃがんだら、お尻もオマンコも丸出しになるでしょ?スケベな男どもがわんさか寄って来て、たちまちマワしてくれたでしょうにぃ」
ギャル店員さんのお下品にニヤニヤしたお顔。

私は顔をブンブン横に振って、私は男の人はダメなの、って訴えました。
「ふーん。男はダメだけどヘンタイなんだぁ。なんだかめんどくさいのねぇ」
「なら、女の人にだけ見て欲しいんだぁ。だったらアタシがじーっくり見ててあげるよぉ」
ギャル店員さんの目が、少しショーツがずり落ちた私の剥き出しな土手に気がつきました。

「あらー何これ?おマメにスポイトが吸い付いてんじゃん。ひゃはーっ!チョーウケルぅ!」
「でっかいクリぃ。テラテラおマメがスポイトのプラスチックにへばりついてるぅ。さっすがヘンタイお姉さん。ひっわーぃ。でもこのスポイトは、震えないのっかなぁ?」
私は、わざとらしく左手をぎゅっと握り締めて、背後に隠すような素振りをしました。
もちろん鎖に繋がれているので隠せるはずもなく、無駄にジャラジャラ鎖を鳴らしただけでした。

「ハッケーン!自分でスイッチ持っててもしょーがないじゃん。貸しなさぁーいっ」
あっという間にリモコンをギャル店員さんに奪われてしまいました。
「ここをポチッと、なっ」
ギャル店員さんの長い付け爪の先が、リモコンのスイッチをひねりました。
「むうぅーーっ!」
私のクリトリスに久しぶりの快感が走り、蓄積された震動とともに性感が一気に燃え上がりました。
「うわー、おマメごとプルプル震えるんだぁ。ねえ、気持ちいいぃ?」
私は顔をブンブン縦に振ります。
「だらしのないアヘ顔ねぇ」
でもすぐにスイッチは切られてしまいました。

「あれーっ?お尻のほうからも音がしてたよーなぁ?」
ギャル店員さんが私のお尻とタオルケットの間に腕を滑らせ、手探りで確かめました。
「うひゃー。こいつ、肛門にまでローター貼られてやんのぉ。信じられねーチョーヘンタイぃ」
ギャル店員さんの口調までが段々お下品になってきました。

「んぐぅーっ!」
「んふっー!」
「むぅーっ!」
ギャル店員さんは、スイッチを5秒くらい入れては切りをくりかえして、私をもてあそびます。
「スイッチいれるたんびに、んぐんぐ鳴いてるよぉ、こいつぅ。チョーオモシレーよぉ、このオモチャ、よだれ垂らして悦んでやんのぉ」
ギャル店員さんは、リモコンスイッチを私の顔の上でヒラヒラさせて、ヘラヘラ笑っています。

「この人、屋上で下着脱いで、タンポン挿れてたんです!」
いつの間にか、デパートの屋上で私を心配してくれた、年下学生カップルのツインテの女の子もベッド横に現われ、私を見下ろしていました。
「この人、ワタシが見ているの知ってるクセに、青空の下で平気でしゃがんで、スッポンポンの下半身丸出しにして、パカッと両膝広げちゃって」
「ワタシに見せびらかすみたいにマン毛剃ったオマンコ開いて、いやらしい顔してタンポン押し込んでたんです!本当、不潔な女!」

ツインテ彼女さんがギャル店員さんからリモコンを渡され、また少しの間、スイッチが入りました。
「んぅーんっ!」
「おまけに手首には、脱いだパンティをこれみよがしに巻いてるんですよ?信じられない!」
「そんなにノーパンなことをみんなに知らせたいのかしら?こんなヘンタイ女に声かけなきゃよかった」
ツインテ彼女さんが怖いお顔をして、スイッチのオンオフをくりかえします。
「おまけにそのパンティ、今穿いてるし。ビッチャビチャに濡らして、バイブまで突き挿して」

「イきたいんでしょう?でもイっかせてあっげないよぉー」
「あんたみたいなヘンタイ女、一生いやらしい姿で縛りつけられてればいいのよっ!」
「イきたかったら、今度お店に来るときは、必ず裸にそのワンピだけ着て来るって約束なさーい。カーテン開けっ放しでたくさん試着させてあげるぅ」
「イかせてもらいたかったら、次からは脱いだパンティ、足首に巻くこと。そのほうがもっとみんなにノーパン、気づいてもらえて嬉しいんじゃないっ?この露出狂女」
「それともお店でマネキンする?素っ裸で人間マネキン。みんなの前ですんごくスケベな服ばっか着せ替えてあげるぅ。じーっと動かなければ気づかれないかもよぉ?」
「どうせなら、ここにヘンタイ露出狂女がいまーす、って屋上のみんなに教えてあげればよかったわ」
ギャル店員さんとツインテ彼女さんが交互に私を罵ってきます。

私のからだは、もう待ったなし、っていうくらいものすごーく高まっていました。
最初のうちは10秒くらいスイッチを入れては切りをくりかえし、段々とオンの時間を長くしていきました。
でも、どんどん気持ち良くなっていく途中で、いつも無常にオフになってしまいます。
ギャル店員さんとツインテ彼女さんがイかせてくれないんです。
二人の蔑みの罵声を浴びながら、セルフ焦らしのクリ責めを執拗につづけました。
あーっ、もうイっちゃいたい・・・もうすぐ、もうすぐ、あーんっ、スイッチ、止めないでー・・・

ふっと見上げた視線に入ったストッキング内の氷の塊は、だいぶ小さくなっていました。
この調子ならもうすぐ、鍵が落ちてきそう。
私は、全身汗ビッショリ。
からだがカッカと火照っているのは、エアコンが切れているせいだけではありません。
執拗なセルフ焦らしで、今日一番最高に発情していました。

一刻も早くめくるめく快感に身を委ねたい・・・
イって、イって、イきまくりたい・・・
もう、壊れちゃってもいい・・・
覚悟を決めました。

左手の指先でリモコンのスイッチを入れました。
「んぐうんぅーーーーーぐぅーーっ!!」
たちまち私のからだがでたらめにジタバタのたうちました。
ジャラジャラと響く4本の鎖の金属音。
すさまじい快楽の大波。

その波に思い切り全身で身悶えしつつ、左手首を軽く扇ぐように上に振りました。
私の左手のひらに乗っていたオンのままのリモコンスイッチが、手のひらを離れて小さく放物線を描き、ベッドの縁を越えてフローリングの床にコトンと音を立てて落ちました。


氷の雫で濡らされて 18