2017年10月16日

夏休み自由研究観察会 12

 男の子たちのまっすぐな瞳が私の剥き出しの、女性たる部分、を食い入るように、無言で凝視しています。
 あれほどキャイキャイ弾んでいたお声も、体温計のスイッチを入れた途端にピタリと静まり、肩寄せ合うように身を乗り出した至近距離から固唾を呑んで。
 
 体温計の挿さった陰唇を抉じ開けてくるような視線の圧。
 まさに視姦という表現がピッタリ。

 これから先しばらく、この子たちが思春期となり、ネットなどでこっそり無修正のアダルトビデオを鑑賞出来るようになったり、セックス込みのガールフレンドと巡り逢うときまで、女性器とかオマンコという単語を見たり聞いたりするたびに、今日の私のパイパンマゾマンコを思い出すことになるのだろうな・・・
 そんなはしたないことを考えて、より強く体温計を締め付けてしまうヘンタイな私。

 恥ずかし過ぎる静寂を破り、唐突にピピピッという電子音が軽やかに鳴り響きました。
「おっ、計れたみたい。マサヒデ、抜いて」
 大先生のご指示でマサヒデ先生の右手が私の股間に伸びてきます。

「あふぅんっ・・・」
 温度計の先端が名残惜しそうに膣壁を擦り、か細い糸を引きつつ皮膚から離れました。
「うわー、体温計がベチョベチョだぁー」
 なぜだかとても楽しそうなお声を出されるマサヒデ先生。

「何度?」
「えっとね、えっ?37てん3度?お尻のときよりずいぶん上がっちゃってる」
 
 純粋に驚いたお声をあげられるマサヒデ先生。
 自分の淫乱さを数値で突きつけられ、カーッと恥じ入る私。

「へー。ミコトさんのマンコ、ずいぶん熱持っちゃってるんだ。平熱より1度近くも高いだなんて、お尻とマンコ視られて弄られて、かなりコーフンしちゃったみたいだね」
 大先生のからかい口調は、主に私に向けられたもの。

「そっか、気持ち良くてコーフンしちゃったから、体温が上がっちゃったんだ」
「ミコトさん、マンコに体温計が挿さっているあいだ中、ずっとジェットコースターの顔してたもんね」
「うん。マンコの中も動いてたみたいで、体温計の頭のところが、ときどきピクピク動いてた」
「そうそう、それに合わせてお尻の穴もヒクヒクって」

 みなさま、とても注意深く私のマゾマンコを観察してくださっていたよう。
 その恥ずかしいお言葉の数々に、私の菊座がまたヒクヒク蠢いてしまって恥の上塗り。

「これであんたたちもひと通り注射はしたから、最後は約束通りみんなでミコトさんのお尻とマンコをショクシンして、お医者さんごっこは終わりにしよっか」
 大先生のお言葉に、わーいっ!と、えーっ!?で、子供たちの反応がふた手に分かれました。

「まだ夕方じゃん。今日は夜の10時までに帰ればいいんでしょ?もっとずっとお医者さんごっこやろーよっ!」
 一番大きく、えーっ!?と叫んだユタカくんが、大先生に詰め寄るように猛抗議。

「わかってるって。あんたたちがミコトさんのショクシン終わる頃には、たぶんピザが届くから、そこで夕飯にして一息入れよう、っていう意味だから」
 凛子大先生が余裕のニヤニヤ笑いで子供たちにご説明されます。

「ユメコママには、あんたたちを遅くとも10時までには家に送り届ける、って約束したから、まあ9時にここを出ればラクショー」
「今6時過ぎだから、まだまだたっぷり時間はあるし、夕飯終わった後、みんなで何するかもアタシがちゃんと考えてあるから」
 大先生のお言葉に一斉の、やったーっ!

 気がつけば、さすがの真夏の陽射しもやや翳り、窓から射し込む光がずいぶんやわらいでいました。
 かと言ってまだ、電気を点けるほどの暗さでもなく、なんとも妖しく艶めかしい淫靡な薄暗さ。
 そんな中私はまだ、後ろ手を突いてマゾマンコを差し出した格好で、みなさまと対峙しています。

「じゃあ、これからもずっと、ボクらが帰るまで、ミコトお姉さんはハダカんぼでいてくれるんだねっ?」
 何が、じゃあ、なのか脈絡のわからないマサヒデくんの念押し。

「そうだね、あんたたちがそうして欲しいなら、ミコトさんもきっとそうしてくれるよ。ね?ミコトさん?」
 イジワルく私に承諾を迫る大先生。

「あ、はい・・・マサヒデさ、いえ、マサヒデくんたちが、そんなに私の裸を視たいと、おっしゃってくださるのであれば・・・」
 危うくマサヒデさま、とお呼びしそうになるほどに、わたしのマゾ度は昂ぶりきっています。

「それで次のショクシンだけど、ミコトさんは腰が凝ってだるいって、さっき言っていたから、みんなでお尻とか腰周辺をマッサージしてあげるといいよ」
 私のマゾマンコ周辺を指差しつつの、大先生からのアドバイス。

 覚えている限り、子供たちと出会ってから私は一言も、そんなこと言っていません。
 おそらくこれは、大先生が男の子たちに、さっき弄っていたマッサージ器=電マ、を私に使わせようという目論見のご誘導暗示。
 案の定、次にこんなお言葉がつづきました。

「あそこにある、さっきあんたたちがイタズラしてたいろんなオモチャ使ってさ、ミコトさんをいろいろ気持ち良くさせてあげるといい」
 大先生のお言葉で、子供たちの視線が一斉にワゴンへと走りました。

「で、その前にあんたたちがビビんないように、あらかじめ教えておくんだけどさ」
 子供たちと私を交互に見遣ってニヤニヤ顔の大先生。

「大人の女の人って、本当に気持ち良くなると、さっきからちょっと聞こえていたみたいな、えっちな声がいっぱい出ちゃうんだ。切ないみたいな苦しいみたいなやつね」
 真剣なお顔でウンウンうなずく男の子たち。

「それで、からだがビクンビクン震えたり、のけぞっちゃったりもするんだけど、それは決してイヤがっているわけじゃなくて、気持ち良すぎて身悶えちゃっうからなんだ」
「あんたたちがくすぐりっこしてふざけているようなもん。そうよね?ミコトさん?」
「あ、はい・・・」
 他にお答えのしようがありません。

「だから、あんたたちがショクシンしてて、ミコトさんがどんなに切なそうに身を捩ったり大きな声出しても、ビビって止めないこと。それはミコトさんが悦んでいるシルシだから」

「ただ、さっきマサヒデがオシッコの穴に体温計を突っ込もうとしたときみたいに、本当にイヤなときは、ミコトさんが、痛い、とか、やめて、って言うから、そのときはサクっとやめて、ごめんなさいをすること。わかった?」

「はーいっ!」
 大先生のご忠告に元気良く同意される男の子たち。

 どうやら大先生、子供たちの責めで私をイカせてくださるご決断をされたみたい。
 と同時に、今まで自分の中だけの決め事だった、痛い、いや、やめて、と口走ることも公式に禁じられてしまいました。

 気持ちいいときの口癖みたいになっているそれらの言葉を、口走らずに最後まで耐えられるかしら・・・
 一抹の不安がよぎります。

「それで、どんな格好でミコトさんにショクシンを受けてもらうか、なんだけど」
思わせぶりに男の子たちを見渡す大先生。

「ほら、寝たままだと、おっぱいかお尻のどっちかが触りにくくなっちゃうじゃない?」
「えっ!?おっぱいもまた、さわっていいの?」
 飛びつくような勢いで大先生に尋ね返すシンイチくん。

「あたりまえじゃない。おっぱいだってミコトさんの気持ちいい場所だもん。触ってあげなきゃ可哀想でしょ?」
「よかったー。オレ、あのおっぱいの感触、大好きなんだー」
「オレはマンコに指、挿れてみたいな」
「ボクはお尻の穴に挿れてみたい」
「オレは、あのマッサージ器使って、ミコトさんの腰をほぐしてあげるんだ」

 口々に私への責め方を、あらかじめ教えてくださる男の子たち。
 それらをお聞きしているだけで、快感への期待にからだの疼きがグングン高まってしまいます。

「そう言えばさっきマサヒデ、映画でミーコが悪者に捕まって縛られてた、って言ってたよね?」
 弾む子供たちの会話に、意外な方向から割り込んでくる大先生。

「うんっ!」
「どんなふうに縛られていたの?」
 マサヒデくんがお目々をキラキラさせて大先生を見上げます。

「えっとね、ミーコがディーにさらわれて、ザウルスの中に閉じ込められてね、木のツルみたいなやつで両手を広げて繋がれて、こんなふうに縛られてた」
 マサヒデくんが、バンザイと大の字の中間くらいに両手を広げ、映画の中でミーコさんがされていたのであろう縛られ方を再現されました。

「ああ、磔みたいな感じか。それは裸で?」
「まさかー。ちゃんと服は着てたよ。ライブのときと同じやつ。上着は脱がされててミニスカートで、両方の肩とおっぱいの谷間はちょっと見えてた」
 じっと私のからだを視ながら、照れたようにお答えになるマサヒデくん。

「ふーん。そんなミーコを見て、マサヒデはどう思った?」
「うーん・・・ミーコが可哀想、とも思ったけれど・・・本当はなんだかえっちだな、とも思ってた・・・」
 うわー、マサヒデのスケベー、と一斉にあがる冷やかしのお声。

「だって、その格好でミーコはディーにお歌の力を吸い取られて、苦しそうに何度もえっちなお顔になってたでしょ?そこんとこが・・・」
 怒ったように弁明されるマサヒデくんと、かまわず、えっちー、スケベー、と冷やかされるひとつ歳上のお三かた。
 今ここで、こんなアソビを楽しんでいるのですから、子供たち全員、充分平等にえっちでスケベだと思うのですけれど。

「でも、オレもあの縛られてる場面は、えっちだと思ったな」
 冷やかしに飽きたらしいユタカくんが、クルッと手のひらを返してマサヒデくんに賛同の意を表します。

「それにオレがディーだったら、ミーコをさらってきたらすぐに、まずハダカにしちゃう」
 その上、マサヒデくん以上のスケベさをご披露。

「だってハダカにしちゃえば、恥ずかしくて外に逃げられなくなるじゃん?ミーコは捕虜なんだからさ。それに、縛って動けなくしちゃえば、じっくりハダカが見れるし」
 ユタカくんのあけすけなご意見に、またひとしきり、えっちー、スケベーの冷やかし声。
 明らかに呆れ顔の大先生。

「ま、ユタカがしょーもないドスケベなのは仕方ないから置いとくとして、面白そうだから今ここで、ミコトさんにミーコの役を再現してもらおっか?」
 子供たちのお話をニヤニヤお聞きになられていた大先生が、ここぞとばかりにご提案。
 間髪入れず、さんせーっ!の大合唱。

「ユタカが言ったみたいにミコトさんは捕虜、っていうことで、悪の親玉のユタカによって逃げられないように真っ裸にされちゃった、っていう設定でどう?スケベなあんたたちには、正義の味方より悪の軍団のほうがお似合いだし」
 笑い混じりの大先生のディスりに、んなことねーよ、とかおっしゃりつつ大盛り上がりされる男の子たち。

「でも、ミコトお姉さんは、本当に縛られちゃってもいいの?」
 おやさしいマサヒデくんが、私の顔を心配そうに覗き込みながらお尋ねくださいます。

「あ、は、はい・・・みなさまがお望みでしたら、縛られても大丈夫です。私は、捕虜になったみたいですし、捕虜はよく縛られてますし・・・」
 自分でもよくわけのわからない理由で、自らの拘束願望を口走る私。
 それよりも凛子センパイはよろしいのでしょうか?
 縛る、なんていうSMの領域にまで、男の子たちを引き込んでしまって・・・

「ミコトさんも大丈夫って言ってくれたから、最後のショクシンは、映画のミーコと同じ格好で、捕虜として縛られて受けてもらうことにしよう」
 どうやら子供たち以前に大先生自身が、私を縛らせたくて仕方ないようです。

「じゃあミコトさん?ベッドを下りて立ってくれる?」
 やっと大先生のお許しが出て、後ろ手マゾマンコ差し出し姿勢を解くことが出来ました。
 いったんお尻をタオルに着地させ一息ついてから、ゆっくりと両足を床に下ろし、ヨロヨロと立ち上がります。

「ただし、今日は特別だぞ?女の人を裸にして縛って触りまくる、なんてことをするのはヘンタイだし、女の人が嫌がっていたら、それは立派なハンザイで、おまわりさんに捕まって牢屋に入れられることなんだからな」
 一応、子供たちに釘を刺しておくことも忘れない凛子大先生。

「今のあんたたちは悪の組織で、やさしいミコトさんがやっていいって言ってくれたから、そんなヘンタイなごっこアソビが出来るんだからな?学校や家で女の子相手には絶対やるなよ?大人になってからもだぞ?」

 珍しく厳しい口調でおっしゃった大先生に、はーいっ!と元気の良いユニゾンのお返事。
 でも、その後すぐ、やーいヘンタイー、オレたちってヘンタイなんだー、とワイワイなぜだか嬉しそうな男の子たち。

「まあ、縛るって言っても、今はこんなのしかないんだけどね・・・」
 私にお顔を向けて、すまなそうに言い聞かせるみたくおっしゃりながら、大先生が取り出されたのは荷造り用のビニール紐でした。

 よくある小ぶりのキャベツ玉くらいの大きさに巻かれた、白色の梱包紐。
 たぶん、このお部屋のどこかにSM緊縛用麻縄の一本や二本はご用意されてそうな気もするのですが、さすがにそういう本格的なお道具は、子供たちにお見せになりたくないのかもしれません。

「ただ、ビニール紐って細い上に伸びるから、手首を直に縛っちゃって暴れると激しく肌に食い込んじゃって、ミコトさんが痛そうなんだよなー」
 大先生が私の肌を傷つけまいと真剣に悩んでいらっしゃるところを見ると、私を縛っちゃうシチュエーションは、本来のご予定に無かったアドリブな思いつきなのかもしれません。

「そうだ、テニス用のコットンのリストバンドが一組あったはずだから、それ嵌めて、その上から縛ろうか・・・」
 大先生が弾んだお声をお出しになったとき、シンイチくんが、あのぅ・・・とお声をかけてきました。

「オレ今、縄跳び持ってる。2本か3本なら・・・」
 おおっ、とどよめく一同。
「いいね、いいね、それ。ナイス、シンちゃんっ!」
 ホッとされたように、一番嬉しそうな笑顔をお見せになった大先生。

 私たちの元を離れ、入口ドア近くに置いたご自分のバックパックをガサゴソされるシンイチくん。
 やがて確かに縄跳びらしきロープの束を持って、戻ってこられました。

「シンちゃん、なんでそんなもん、持ち歩いてんの?」
 ユタカくんがストレートに尋ねます。

「オレ、新学期にやる体育のテストの二重跳び、まだ出来なくてっさ。時間あったら練習しようと思って、夏休みのあいだ持ち歩いてんの。でもほとんど練習してないんだけどね・・・」
 気弱そうに笑うシンイチくん。

「こんな重そうな縄跳び、使ってるからじゃない?」
 ミツルくんが、シンイチくんの縄跳びの束をチェックしながらダメ出しします。

 シンイチくんが持ってこられた縄跳びは3本。
 ずいぶん汚れてるのと真新しそうなのの2本は、綿ロープっぽい感じで、もう1本は青いビニール製。
 そのうちの綿ぽくて汚れたほうを、ミツルくんが指し示しています。

「だから、ビニールのほうででも出来ないのっ。だから重い縄跳びで練習すれば、軽いのなら楽勝かな、って」
 ちょっと怒ったように弁明されるシンイチくん。
「ボクもう、二重跳び3連続だって出来るもんねー」
 ムダにお兄さまを苛立たせるマサヒデくん。

「シンちゃん、ちょっとデブいからなー。ダイエットしたほうがいいんじゃね?」
「だから、スイミングスクールにも通ってるだろっ?」
 からかい口調のユタカくんに、ムキになって言い返すシンイチくん。

「まあ、まあ、まあ・・・」
 苦笑いの大先生が割って入ります。

「シンイチのダイエット問題も今は置いといて、この縄跳び、本当に使っていいのか?使うとしたらこっちの綿ロープ二本になるけど、こっちは買ったばっかりだろう?」
「うん。古いのが汚れちゃったから一昨日買ったばかりで、まだ長さも合わせてないんだけど、ミコトさんを縛るんなら、ぜんぜんいいよ。この縄跳びでミコトさんを縛ったんだなー、って思い出せば、練習も楽しくなりそうだし・・・」

 可愛らしいことをおっしゃってくださるシンイチくん。
 それに、古い縄跳びの汚れ方を見ると、人知れずけっこう練習されているみたいで、いじらしく思えます。

「おーけー。じゃあシンイチのご厚意に甘えて、この縄跳びを使わせてもらおう。その代わりシンイチには、真っ先にミコトさんのからだを触らせてあげる」
 大先生が汚れた方の縄跳びの縄をウェットティッシュで拭きながら、粋な計らい。

「ほんと?だったらオレ、これ使いたいっ!」
 ワゴンに駆け寄って他のものには目もくれず、電マを掴み取るシンイチくん。

「あ、ずりい。オレも狙ってたのに・・・」
「交代制だかんな。最初がシンちゃんていうだけで」
「ボクもボクも」
 一斉ブーイングのお三かた。

「まあ、そうあわてるなって。他の道具だって使い方次第で面白いことになるから」
 苦笑いが止まらない大先生。

「はいはい、それじゃあ捕虜を磔にするよ。ミツルはこの縄跳びの端をあそこに結んできて。ユタカはこれの端をあそこな」
 入口ドアの上に取り付けられたハンガーレールのスチールパイプと、反対側の窓の上のハンガーレールを順番に指さされた大先生。
「届かないだろうからダイニングの椅子使って、しっかり結びつけて」

 汚れたほうの縄跳びをミツルくん、新品のほうをユタカくんが持ち、それぞれ椅子に乗って縄跳びのグリップ部分をハンガーレールに縛り付けています。
「結び終わったらもう片方の端を持って再集合」
 椅子から下りたおふたりが、再び私たちに近づいてこられます。

「ミコトさん?こっち来て」
 大先生に呼ばれ、全裸で近づく私。
 どうせもうすぐ両腕全開のおっぱい開けっぴろげで拘束されてしまうのですから、今更ヴィーナスの誕生ポーズも取っていません。

 ドア側の汚れた縄跳びのほうが幾分短いようで、ベッドの場所より2歩分くらいドア寄りの場所で左手を取られ、大先生によって手首に縄跳びのグリップ部分を巻き付けられました。
 左腕を斜め上にまっすぐ伸ばした格好で、今度は右側へカニさん歩き。
 窓からの縄跳びロープは、私の右手首までの長さがギリギリで、両脚も大きく開き横幅を稼ぐことでやっと、右手首にロープが巻き付きました。

 大の字の横線部分だけがYの形となったようなバンザイ磔状態で、全裸拘束されてしまった私。
 磔と言っても壁際にではなく、前後に充分空間がある状態。
 したがって、おっぱいもお尻も触り放題揉み放題な磔です。

 両手首に絡みつく縄跳びロープは、左右のハンガーレールからピンと張り詰め、たとえ数歩でさえ前後に動くことは出来ません。
 それは大の字に踏ん張った両脚も同じことで、無理に閉じようとすれば綿ロープが容赦無く、手首に食い込んできます。
 そんな姿は、さっきよりレンズに近づいた入口ドア上の監視カメラで、全裸横向き状態の全身として、美咲センパイのパソコンへと配信されているはずです。

「これで捕虜は身動きできないね。彼女は敵のスパイだから、容赦無く泣き叫ぶまでたっぷり悦ばせてあげなさい」
 悪の組織のラスボスそのものといった感じで、凛子大先生のイジワルいお芝居声が響きます。
 虐める、というお言葉を使わないところに、教育的な配慮が窺えます。

「何か重要なものを隠し持っているかもしれないから、からだ中の穴という穴は、とくに念入りにじっくり調べるんだよ・・・」
 最後に、うふふ、とゾッとするような艶っぽい冷笑を漏らされた大先生。

 気がつくと、お部屋内は更に薄暗くなり、お部屋のあちこちにポツンポツンとやけに明るく光るデジタル機器のライトが、なんだかSFっぽい。
 薄暗さで輪郭が曖昧になった男の子たち。
 束の間、自分がどこにいるのか、なんで裸で縛られているのか忘れてしまい、途端に妄想が広がります。

 まるで見知らぬ異星人の宇宙船に連れ込まれちゃったみたいで幻想的、と思うと同時に、自分より背の低い異星人たちによる、人体実験的と言うか、猟奇的な淫猥さを欲している自分がいます。

 電マ片手のシンイチくん。
 書道筆片手のユタカくん。
 ピンセットをカチカチされるミツルくん。
 スースーするお薬の容器片手のマサヒデくん。

 身動き取れない全裸姿を4人の異星人たちに取り囲まれ、ああ、これからこの異星人たちから興味本位の人体実験をされ、淫らなイキ顔をはしたなくご披露することになるんだ・・・
 マゾ性全開で恥辱に埋没する覚悟を決めた、そのとき・・・

 ピンポーンッ!
 インターフォンの音がやけに大きく、お部屋中に響き渡りました。


夏休み自由研究観察会 13


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