2013年10月20日

コートを脱いで昼食を 16

 ソファー、テーブル、ソファーと川の字にレイアウトされた豪華な応接セット。
 みなさまがよーくご覧になれるようにとシーナさまに手を引かれ、ソファーが無い側のテーブルの後ろに立たされました。
 さっきまで私とシーナさまが座っていたソファーには、研修のお3人がお座りになり、5人全員が座ったまま少しからだを斜めにひねって、私に注目しています。
 小野寺さんは、入口近くの椅子に座ったままでしたが、視線はしっかりこちらに向けられていました。

「ほら、さっさと脱ぎなさいっ!」
 私の傍らにお立ちになったシーナさまが、どこから取り出したのか、アンテナ式のポインターペンを伸ばして、私のジャケットをつっついてきます。
「もう少しテーブルから離れなさい。みなさんから下半身が見えにくいでしょう?」
 シーナさまのご指示通りにしながら、私は観念しました。
 こんな状況になったら、もはやシーナさまに逆らえるはずがありません。
 それに私は、こんな状況をいつも妄想していたはず。
 シーナさまは、私の妄想を実現させてくれようとしているのです。
 だけど現実になると、やっぱりすごく、例えようもないほど恥ずかしいです。

 ジャケットのボタンをはずし、両腕を袖から抜きました。
 いつの間にか私の傍らに来ていた小野寺さんが、私が脱いだジャケットを受け取ってくださいました。
「あ、ありがとうございます・・・」
 小さな声でお礼を言うと、小野寺さんはニコッと笑い、ジャケットを持ったまま私の至近距離に立ち、そのまま待機されました。

 ちょっと迷ってから、先にスカートを脱ぐことにしました。
 ホックをはずして足元に落とし、スリッパを脱いで拾い上げました。
 小野寺さんが手を差し伸べてきたのでお渡しします。

 次はブラウス。
 このブラウスを脱ぐと、上半身はブラジャーだけになってしまいます。
 でも、それよりも心配なのは下半身でした。
 一枚づつ脱いでいるあいだずっとドキドキ心臓が高鳴り、それはもちろん性的興奮なので私の淫乱なアソコはヒクヒクとのたうち、恥ずかしいおツユをとめどなくジワジワ分泌していました。
 それは、淡いピンク色のショーツの薄いシルク地など、いともたやすく浸透して広範囲を色濃く変色させ、パンティストッキングの表面にまで滲み出ているはずでした。
 今はブラウスの裾でかろうじて隠れていますが、ブラウスを取れば、誰の目にもあからさまにわかってしまうくらいに。
 リボンをほどき、ボタンをはずしていきます。
 ブラウスを左右にそっと開くと案の定、股間がお漏らしでもしちゃったみたいに盛大に変色していました。

 私は、お洋服を脱ぐあいだ中ずっとうつむいていました。
 アンジェラさんたち6人のほうを、どうしても見ることが出来ませんでした。
 どんなお顔をされて、どんなお気持ちで、私の、この突然のストリップショーをご覧になっているのだろう?
 ちょっぴり知りたくもありましたが、それの100倍以上の恥ずかしさで、どうしても顔が上げられませんでした。
 みなさまも、誰も一言も発さず、まるでこのお部屋には誰もいないかのようにシンと静まり返っていました。
 ただ、痛いほどの視線が素肌に突き刺さってくるのだけを感じていました。

 ブラウスを開いたとき、この後、とめどなく襲われることになる、今すぐこの場を逃げ出したいほどの恥ずかしさの、最初のピークが訪れました。
 こんな恥ずかしいシミで汚れたソコは、絶対視られたくない。
 もういてもたってもいられず、クルッとみなさまに背中を向け、手早くブラウスを脱ぎました。
 すかさず小野寺さんの手がブラウスに伸び、レストランのウェイターさんのトーションのように左腕に掛けていた今までのお洋服とひとまとめにして両手で持ち、入口のほうへスタスタ歩いて行かれるのが、視界の端に映りました。
 
 シーナさまに叱られるかな?とも思ったのですが、何もおっしゃらないので、背中を向けたままの姿勢で一気にパンティストッキングもずり下げました。
 穿き慣れていないので、足首から抜くのに少し手間取り、からだが大きく揺れて、おっぱいがプルンと跳ねます。
 足首から抜いて丸まったパンティストッキングの一部分は、少し粘りのある液体でジットリ濡れていました。

 これでもう、あとはブラジャーとショーツだけになってしまいました。
 首にマゾの首輪も着けていますが、たぶんこれは、はずさないほうが良いのでしょう。
 シーナさまがまだ何もおっしゃってこないので今のうちと思い、みなさまに背中を向けたまま、両手を背中へまわしてブラのホックをはずし始めました。
 気が焦って手元が震え、なかなかはずれないホックにジリジリしながら、頭の中で考えていました。

 これはすべて、シーナさまの計算ずく。
 私におめかしさせたのも、みなさまの前で時間を掛けてお洋服を脱がさせることで、私の羞恥心を最大限に煽るための手段だったのでしょう。
 どうせ人前で裸になるのであれば、始めからノーパンノーブラのワンピース姿か何かで、一枚脱いで即全裸、みたいなほうが、気持ち的にラクだったような気がしていました。
 
 ノーパンノーブラで人前に現われること自体が、すでにかなり恥ずかしいことではあるのですが、そんな格好をする人はつまり、そういう人として見られますから、裸になったときのインパクトもそれなりのものになるでしょう。
 一方、お洒落してきちんとした格好をしていれば、一般的にごく普通の人として見られます。
 そんな人が、シーナさまのご命令ひとつで、お洋服を脱ぐ過程を第三者にじっと視られながら、裸になる。
 視ていらっしゃるかたも、この人はいったいどんな人なのだろう?って興味シンシンになられるだろうし、脱ぐほうも、出来ることなら隠しておきたい自分のヘンタイ性癖を、自らの手で、時間を掛けてあからさまにすることになるので、その恥辱感は相当キツイものになります。
 そこまでお考えになっての、シーナさまのご指示。
 シーナさまって、やっぱりスゴイな、って、そんな場合ではないのですが、感心してしまいました。

 ブラジャーをはずして足元に置き、覚悟を決めてショーツに手をかけたとき、シーナさまのポインターペンがヒュンと一閃、前屈みでショーツを脱ぎかけていた私の裸のお尻をペチッと叩きました。
「ぁんっ!」
「ちょっと何?みなさんにお尻なんか突き出して?失礼な子ね。みなさんのほうへ向きなさい!」
「あっ、は、はい!」
 膝の上までずり下げていたショーツを素早く足首まで下ろしました。
 中途半端に生え揃った翳りの下から垂れ下がる透明なか細い糸が、何本か足首のほうへとツーっと伸びては切れました。

「それと、悪いのだけれど小野寺さん?バスタオルか何か、一枚貸していただけるかしら?」
 再び私の傍らに戻っていた小野寺さんが、またスタスタと入口のほうへ行かれたようでした。
 私は背中を向けたままその場にしゃがみ、ショーツの濡れている部分が表に出ないように丸めてから、隠すように足元のブラジャーのカップに押し込みました。

「ほら、小野寺さんからタオル受け取って、自分の足元に敷いて、さっさとみなさんのほうに向きなさい!」
「直子、お股からえっち汁、ダラダラじゃない?綺麗なペルシャ絨毯が台無しになっちゃうわよ?この絨毯、お高いのよ?ほら、早くしなさいっ!」
 誰かがクスッと笑い声を洩らしたのが聞こえました。
 ポインターペンでお尻をペチペチされ、私は足元にバスタオルを敷き、右手は股間に、左腕でバスト全体を隠しながら、ゆっくり回れ右をしました。

 私がみなさまのほうを向いたと同時に、小野寺さんがその場にひざまずき、私が脱いだブラジャーとショーツとパンティストッキングを拾い上げました。
「あっ、それは・・・」
 小野寺さんは立ち上がってニッと笑い、丸まったパンティストッキングとショーツをもう一度広げ、丁寧に折りたたんでからブラジャーと一緒に入口のほうへ持って行ってしまいました。
 小野寺さんの指が私のおツユで汚れちゃった・・・
 言いようのない恥ずかしさが、全身を駆け巡りました。

「ねえ直子?あなたのさっきからのその態度は何?」
 シーナさまが怒ったみたいなお顔になり、私の顔を覗き込みます。
「今日はね、アンジーたちがあなたのからだをいっそうキレイにケアするためにわざわざ集まってくださったのよ?」
「それなのに、背中を向けるは、お尻を突き出すは。今だって、うつむいちゃって、隠しちゃっててどうするのよ?」
「直子が裸になったら、するべき姿勢があるでしょう?わたし、さんざん教えたはずよ?」
「ほら、まず顔を上げなさい!」
 同時にお尻をペチッとされて、私はうつむいていた顔を恐々上げました。

 アンジェラさんと蘭子さんは、困ったような曖昧な笑顔をされています。
 研修のお3人は、肩を寄せ合って興味シンシンのワクワク顔。
 小野寺さんは唇の両端だけを少し上げたクールな微笑。
 みなさんじっと私のからだを見つめていました。
 おのおののかたと視線が合うたびに、からだの奥がキュンキュン疼いてしまいます。
「顔を上げて、前を向いて、それから?」
 シーナさまが間髪を入れずにたたみかけてきました。
「直子のからだを隅々までじっくり視ていただくのに、ピッタリなポーズがあるでしょう?」

 シーナさまがおっしゃっているのは、マゾの服従ポーズ、のことだとわかっていました。
 ここまで来たらもう仕方ありません。
 私は、まず両脚を、休め、の姿勢くらいに開き、一呼吸置いてから意を決して、両手をゆっくり胸と股間からはずし、頭の後ろで組みました。
 私の動きに合わせて、アンジェラさんたちが少し身を乗り出し、隠されていた部分が露になるに連れて、視線がアチコチに散らばるのがわかりました。

 ああんっ!
 なんていう恥ずかしさ。
 なんていうみじめさ。
 みなさまがきちんとお洋服を着ている中で、ひとりだけ裸んぼの私。
 それもこんな豪華なお部屋の中で、全員がファッショナブルに着飾っている中で、私だけが首にマゾな証のチョーカーひとつだけの素っ裸。
 両腕を頭の後ろで組み、腋からおっぱい、アソコまで隠すことを禁じられた恥ずかしすぎるポーズで、シーナさまを含めて7人からの容赦ない好奇の視線を素肌に浴びせかけられている私。
 このセレブな空間の中で、一番身分が低いのは誰なのか、ということを嫌と言うほど思い知らされる、残酷なシチュエーションでした。

 妄想の中でなら今まで何度も思い描いたことがありましたが、現実でこんな目に遭うのは初めてでした。
 今日出会ったばかりの、昨日までは見知らぬ同士だった人たちに全裸を視られている私。
 この場にいるかたたち7人が全員お美しく、服装にも居住まいにも優雅な雰囲気を醸し出されているので、なおさら今の自分の立場が屈辱的でした。
 みなさまの慰み者・・・
 そんな言葉が頭に浮かび、狂おしい被虐感で今にも膝が崩れ落ちそう。
 今の私ほど、メス犬マゾペットの首輪が似合う女は、この世にいないでしょう。

「あら、ずいぶんと薄いのね・・・」
 私の股間をじっと見つめていたアンジェラさんが、ポツンとつぶやきました。
「そのくらいなら、たいした手間もかからなそうだし、研修にはうってつけね」
 張りつめていた緊張を和らげるみたいに、アンジェラさんがおやさしいお声でおっしゃり、ほっこり笑いかけてくださいました。
「それにミス・ナオコ、きれいな裸だわ。バストも良い形だし、腋も綺麗ね。肌も良くお手入れされているようだし」
「まあ、強いて言えばウエストをもう少し絞りたいかな?」
「ほら直子、褒められたのだからお礼を言いなさい」
「あ、ありがとうございます」
 シーナさまに促されて、服従ポーズのままペコリと頭を下げました。

「そんなに薄いのなら、うちに3、4回通ったら、永久ハイジニーナにもなれそうね。ミス・ナオコはそれがお望みなのでしょう?」
「あ、えっと、ハイジニーナって?・・・」
「パイパンのことよ。パイパンのエステ風おシャレな呼び方」
「直子はずっとパイパンのままが理想なんでしょ?視られたがりのマゾだから」
 シーナさまが教えてくださり、私は小さく、はい、とアンジェラさんにお答えしました。
 アンジェラさんが沈黙を破ってくださったおかげで、場にリラックスしたムードが若干戻り、研修のお3人も、私を視つつ、何やらヒソヒソしてはクスクス笑っていらっしゃいます。

「ご覧いただいた通り、直子はこういう女なの」
 シーナさまが私の横に立ち、アンジェラさんたちにお話し始めました。
「人前で裸にされて、恥ずかしがっているクセに、ここはこんなだし・・・」
 ポインターペンで、私の尖りきった左乳首をピンと弾きました。
「ぁあんっ!」
「ここも洪水みたいに濡らしちゃう、露出症のヘンタイ女」
 ポインターペンが私の土手をつつきます。
「その上、わたしの命令には絶対服従の真性マゾヒスト」
 ポインターペンが私の両腿の間を通過してから上に上がり、ワレメにグイッと食い込んできました。
「あっ、だめ・・・ですぅ・・・」
 シーナさま、ヒドイ。
 みなさまの前でそんなこと・・・

「だからくどいようだけれど、一切遠慮無しで、ぞんざいに扱っちゃっていいからね。虐めれば虐めるほど、この子は悦ぶはずだから」
「ほら、直子からもお願いしなさい」
 私の股間にポインターペンの側面を食い込ませてゆっくり前後しながら、シーナさまがニヤリと笑いました。
「ほ、本日は、よ、よろしくお願いいたしますぅ」
 ポインターペンの刺激にクラクラしつつ、マゾの服従ポーズのまま、悦びの声を抑え込んでなんとかご挨拶しました。
 アンジェラさんたちもそれぞれ、ビミョーな笑みを浮かべて会釈を返してくださいました。

「さあさあ、それではみんな着替えて。手早く準備をしましょう!」
 アンジェラさんの一声でみなさまが立ち上がりました。
「あ、直子のシャワーは、わたしが連れて行くから、蘭子さんたちはまだゆっくりしていて」
 シーナさまが蘭子さんと小野寺さんにそう告げて、私の右手を取りました。
「直子は、その今踏んでいるタオルで自分のオマンコを押さえて、わたしについてきなさい」
 アンジェラさんについてお部屋の外に出ようとしていた研修のお3人が、クスクス笑う声が聞こえてきました。


コートを脱いで昼食を 17


0 件のコメント:

コメントを投稿