2010年6月27日

グノシエンヌなトルコ石 01

私が初めて、本格的な『レズビアンSM』 を体験したときのお話です。

お相手をしてくれたのは、私が中学一年のときから通っていたバレエ教室で、私のレッスン担当講師だった、百合草やよい先生。
他の生徒さんたちは、ほとんど『ゆり先生』 と呼んでいましたが、私はずっと『やよい先生』 と呼んでいたので、ここでもその名前で呼ばせてください。

やよい先生は、私が中二のときに遭遇したある出来事で男性恐怖症みたいなことになってしまったとき、親身になって相談相手になってくれました。
その出来事や、その後のあれこれについては、あらためて読んでいただこうと思っているので、ここでは、やよい先生のかんたんなプロフィールだけ。

年齢は、当時たぶん20代中頃か、ちょっと上?
ごめんなさい、聞いたことありませんでした。
身長は、普通。
たぶん160センチいかないくらい。
今の私と同じくらい。
髪は、耳が隠れるくらいのベリーショート。
目が大きくてぱっちりしていて睫も長め、口も大きめ。
ちょっと上向きでぽってりした上唇が肉感的。
エキゾチックな感じがする超美人さんです。
なんて言うか、美少女というより美少年、っていう顔立ちでした。

からだは、全体に細め。
でも、レオタード姿になると、出るところはバランスよく出ていました。
腕や脚の筋肉もゴツゴツしているんじゃなくて、しなやか。
つまり、プロポーションがすごく良くて、背は高くないのに、スラっとした印象。
とくに、踊り始めると、その動きの一つ一つが優雅でありながら迫力もあって、しなやかで、実際の背の何倍も大きく見えました。
私たち生徒にも、気さくに接してくれて、すごく頼りになるお姉さんという感じ。
私はいつも、尊敬と憧れの目で、やよい先生を見ていました。

そして、やよい先生は、真性のレズビアンでした。

そんなやよい先生が、バレエの講師の仕事をやめて、パートナーの人と一緒に東京でお酒を飲ませるお店をやることになりました。
やよい先生との最後のレッスン終了後に、私は一人で講師室を訪ね、特別にお願いして、この町を出て行く前に二人だけで逢う約束をもらいました。
その日付は、私が高校二年の夏休みに入ったばかりの、金曜日のことでした。

私は、やよい先生のお部屋に向かうために、電車に乗っています。
良く晴れた、とても蒸し暑い夏の真昼。
冷房は苦手なほうなのですが、効き過ぎな感じもある電車のクーラーが、今は気持ちいいです。
私は、お土産に、と母が用意してくれたアイスクリームの詰め合わせとドライアイスの入ったビニール袋を片手に、一応、着替えなど、お泊りセットを入れた小さなボストンバッグを、もう片方の手に持って、窓際に立っていました。
電車は空いていて、座ろうと思えば座れますが、なんか心臓がどきどきしているので、外の景色を眺めていようと思ったんです。

母もやよい先生には何度も会っているので、今日最後の思い出にお泊りに行く、と告げると、
「ご迷惑おかけしないようにね。バレエがじょーずに踊れるコツを、じっくり教えてもらいなさいね」
って、笑って送り出してくれました。

私が住んでいる家の最寄の駅から3つめの駅が、このあたりでは一番栄えているターミナル駅。
そこの駅前にバレエ教室があります。
その駅を通り越して、二つめの駅が、今私が通っている女子高。
そのまた二つ先の駅が、やよい先生の住んでいる町です。
駅の改札を出たところで、やよい先生と待ち合わせしています。

約束の時間の10分くらい早く着いて、改札を出ます。
照りつけるお日様を避けるために、駅の屋根がある日陰で文庫本を読んでいると、約束の5分前に、やよい先生が私をみつけてくれました。

「今日は、あっついねーっ。相変わらず、なおちゃんは真面目だねえ。まだ5分前だよ」
やよい先生が、明るく声をかけてくれます。
「あっ、先生。今日はよろしくお願いします」
私は、あわてて頭を下げます。
「うん。まあね。それより暑すぎっ。さ、早く車に乗って」
そう言って、やよい先生は、たったったった、と駆け出しました。
私もあわてて後を追います。

迎えに来てくれたやよい先生の格好は、おへそが出てるカラフルな縞柄のピチピチタンクトップ、たぶんノーブラ、に、マラソンの選手が履くような薄手の短パンで、素足にぺったんこのサンダル。
長くて細い手足が軽快かつリズミカルに走っていきます。
少し日焼けしています。
すごくカッコイイです。

今日の私の格好は、濃いブルーのシンプルなデザインでウエストから下がざっくりとした膝丈のノースリーブワンピース。
そして白い綿のつばが広い日除け帽子。
ワンピースは、背中のジッパーを下ろして肩紐を両方はずせば、すぐパサっと下に落ちてしまうでしょう。
これは、脱ぎやすくて、すぐ裸になれるように、と選びました。
下着は、シンプルな白レースのブラとショーツ。
あと、素足にヒール低めな白いサンダル。

やよい先生の愛車は、駅の近くにエンジンをかけたまま路駐していました。
色は真っ赤、小さめで丸っこい、なんだか、かわいい感じの車でした。

クーラーの良く効いた車の中で、やよい先生は、お店を開くことが、いかに急に決まったか、それからお引越し先決めるまで、いかにあたふたしたか、を面白おかしく話してくれました。
私は、大笑いしながら、黙って聞いていました。
車の中ではずっと、レゲエっぽい、ゆったりしたリズムな外国の曲が低く流れていました。

車をマンション地下の駐車場に入れてから、エレベーターでやよい先生の部屋に向かいます。
エレベーターの中で、やよい先生が私に聞きました。

「なおちゃん、なんか無口ね。緊張してるの?」
「は、はい・・・少し・・・」
「怖いの?それとも楽しみで?」
「どっちも・・・です・・・」
「あは。だいじょうぶ。心配しないで。あたしがちゃんとやって、あ・げ・る・っ」

やよい先生の部屋は7階でした。
「このマンションでは一番上。この部屋の窓から見下ろすこの町の景色、すごくキレイで、せつなくて、あたし、かなり気に入ってたんだ」
やよい先生が、ドアに鍵を挿しながら、ぽつんと言いました。

「お掃除しといたから、裸足でどうぞ」
やよい先生のお部屋は、私が根拠もなく予想していた通り、シックな感じの色調でまとめられた、2LDK。
家具や調度品、壁の色、床のマットが、バランス良く純白とグレイと茶と黒、それにシルバーとゴールドでまとめられていて、いかにも大人の女の部屋、って感じです。
フローリングのリビングには、日当たりのいい大きな窓が2箇所あって、そこにかけられているカーテン、今は左右にタッセルでまとめられています、だけ、鮮やかだけれども落ち着いたグリーン、まるで快晴の日に見上げた森の木々の葉っぱの色。
やよい先生、センスいい。
部屋に香っている芳香剤も、ナチュラルな感じのネイチャー系。
リラックスできる香りが、そこはかとなく漂っています。

やよい先生は今月末には、ここを出て行くと聞いていましたから、お引越し準備の真っ最中で、部屋の中もごたごたかな?みたいな予想をしていました。
そんな中に、無理にお願いしてお泊まりにいくのは悪いかな、って思ってました。
そう正直に伝えると、やよい先生は、

「ほんと、なおちゃんはやさしいねえ。あたしも、何もなかったら、さっさと片付け始めるタイプだから、そう考えてたんだけどさ・・・」
「ご、ごめんなさい・・・」
やっぱり、と思い、私はうなだれます。
「そうじゃなくてね。ほんと、なおちゃんは素直だなあ・・・」


グノシエンヌなトルコ石 02

第二次性徴期と私 11

私が入ったレッスンコースには、同じ中学校の女の子が2人いて、そのうちの一人が私と同じクラスの子でした。
彼女は、川上愛子さんといって、クラスの女子の中でも目立っている人でした。
どちらかと言うと童顔で、いつもポニーテールなスポーツが得意そうなタイプ。

レッスンの初日に、終了後着替えているときに川上さんのほうから話しかけてくれました。
お話してみると、明るくて人好きのする性格で、お友達が集まってくるのもよくわかります。
好きな少女マンガがいくつも同じだったのでお話がはずみ、私もすぐ打ち解けました。
帰りの電車でもずっとおしゃべりしてました。

川上さんによると私は、
「クラスの女子がみんな知らない、って言うから、ちょっと話しかけずらかったのよね」
「いつも一人で本読んでるし、成績いいし、かと言って、陰気な感じではなかったから、ある意味、謎だった」
「あなたの近所に住んでいる子がいて、お家がすごく大きい、って言ったんで、ひょっとして、お嬢様?なんて噂して」
「一部の子たちは、あなたのこと面白がって『姫』って呼んでるわ」
だそうです。

川上さんとお友達になれたおかげで、学校のクラスでは川上さんのグループの子たちにまず紹介してもらえました。
姫がしゃべった、ってずいぶんからかわれました。
そうこうしているうちに、知ってる顔が一人もいなかったクラスにも、いつのまにか溶け込めていました。

そして、バレエのレッスンとやめられない妄想オナニーのおかげでしょうか。
私のからだは、中一の夏から中二にかけて、大きく成長していきました。
中一の夏休みが終わる頃までに、背が2センチくらい伸びて、胸もややふっくらとなり、最初のレオタードがさすがにきつくなってしまいました。
新しく買ってもらったレオタードも前と同じグリーンにしました。

そして、中学一年の二学期末頃には、普通に冬服を着ていてもよく目立つくらい、おっぱいがふくらんでいました。
走るとゆれて走りづらいくらい。
腰も張りが出てきて、その分ウエストのくびれも目立つようになります。
身長もさらに2センチくらい伸びました。
見る見る女性っぽいからだつきに成りつつありました。

「なんか最近、なお姫、すごく成長してね?」
お友達の女の子が、そんなことを言って軽くスクールカーディガンを着てる私の胸をもむイタズラをしてきます。

クリスマス間近の土曜日、母とターミナル駅までショッピングに出かけました。
新しいレオタードを買うためです。
今度はカップ付きのやつじゃなきゃダメです。
いつものスポーツ用品店で、なじみになった女性店員さんに試着室の中で、私のふくらんだ生おっぱいをしげしげと見られたときは、すごく恥ずかしいと同時に、少し感じてしまいました。
今回は、以前のより少しだけV字が鋭いデザインのレオタのグリーンと白の2着を買ってもらいました。

次に下着売場に行って、生まれて初めてソフトワイヤーが入ったブラジャーを買ってもらいました。
それまでは、小6の始め頃から、スポーツブラみたいな感じのかぶる式の下着、あれは正式にはなんて言うんだろう?
タンクトップの胸から下を切っちゃったような形の綿のやつ、私は『子供ブラジャー』 って呼んでました、を着けていました。
ふくらみが目立ち始めてからは、とりあえずソフトブラでごまかしていました。

その日は、母がサイズを選んでくれた、オーソドックスなデザインでレース付きの白とピンクと水色のプラとおそろいのショーツを買ってもらいました。
「本当は一週間分くらい買っちゃてもいいんだけど、なおちゃんのおっぱいは、まだまだ日々成長しそうだからね。着け心地みて、また買いに来ましょ」
「ちょっとでもキツくなったなと感じたら、すぐママに言いなさい。また測ってあげるから」
母は、コートの上から私の胸に軽くタッチして笑いました。

その前日に母とした会話は、今でもたまに思い出します。

ショッピングに出かける前の日の夜、お風呂に入った後、母に呼ばれてリビングに行きました。
その日は特別寒い日でしたが、リビングは暖房がよく効いていて快適です。
父はまだ帰っていません。
母は、ソファに座って、ぼんやりしていました。

「あら、なおちゃん。ごめんね。呼びつけちゃって。宿題は終わってる?」
「だいじょうぶ。なあにママ?」
母の隣に腰かけます。

「なおちゃん、最近だいぶ女性らしいからだつきになってきたでしょ?だから明日また、新しいレオタ、買いに行きましょう」
「嬉しい。ありがとう、ママ」
「それとね、ブラジャーもそろそろ、ちゃんとしたものを着けるようにしたほうが、いいと思うの」
「だから、それも明日買いましょう」

「それでね、あなたのサイズを測っておきたいの。ちょっと脱いでママに見せてくれる?」
私は、ちょっとどきどきしましたが、なんだか嬉しくて、急いでパジャマのボタンをはずしてはだけました。
言うまでもないですが、ノーブラです。
「へー、もうほとんど大人のおっぱいね。さわるよ、いい?」
私がうなずくと、ママの両手がやさしくわたしのおっぱいを包み込んで、少しだけ動かします。
「うん。いい感じに成長してる。なおちゃんキレイなおっぱいになるわよ」
「ちゃんと合うブラしてれば、カッコイイおっぱいになりそう」
「あんっ」
私は、少し声が出てしまいます。

やわらかくて暖かい手に包まれた私のおっぱいは、気持ち良くなってきて、どうしても乳首が疼きはじめます。
母の手にもそれは感じられているはずですが、何も言わず、しばらくそうしていました。

「はい。ありがとう。なおちゃんのサイズはわかったわ。もうしまっていいわよ」
突然手を離しながら、母はそう言いました。
「えっ?メジャーで測ったりしないの?」
私は、パジャマをはだけさせたまま、母に聞きました。
「ママにまかせて。ママが選んだブラをしていれば、なおちゃんもママみたいな美乳になれるわ」
母は嬉しそうにそう言って、私の頭を撫でました。

「ねえ、ママ・・・ママのおっぱいさわっていい?」
「あら、なおちゃん、さわりたいの?どうぞ」

私のほうに胸を突き出してくれます。
母は、ラベンダー色で七分袖のシルクのネグリジェを着ていました。
座っているし、ネグリジェもゆったりしているので、よくわからなかったのですが、胸を突き出したときに突起ができたので、ノーブラのようです。
ゆっくり両手を持っていき、シルクのつやつやとした感触とともに、母のおっぱいをゆるくつかみました。
私の手に余るほど豊かで、やわらかくて、弾力のあるおっぱいでした。
母は目を軽くつぶっています。
私にはうっとりしているように見えました。
私はそのまま自分の左頬を母の胸に押しつけました。
やわらかくて、シルクがすべすべして、いい気持ち。
母がいつもつけているコロンのいい香りがします。
人差し指で、突起を軽く撫ぜ撫ぜしてみました。
「あはん」
母が小さくため息を洩らしました。

「なおちゃん」
母はゆっくりと身を引いて、私を胸から離し、私の目を見て言いました。
「なおちゃんなら、もうわかると思うから、この機会に言っておくわね」
「なあに?」
「セックスのこと」

「なおちゃんは、これからどんどん女らしくなって、きれいな女性になるでしょう?」
「そうすると、男の人がいろいろ言ってくると思うの」
「なおちゃんもその男の人を好きになれれば、それはいいことなんだけど、なかなか世の中ってうまくいかないことが多いのね」
「男の人って、なおちゃんがかわいいっていうだけで、えっちなことしたがったりもするの。なおちゃんの気持ちなんか関係なくね」
「なおちゃんをどこかにさらって、無理矢理やっちゃおうとか、電車の中でからださわろうとか」
「だから、なおちゃんね。なおちゃんが本当に好きな人ができるまでは、あんまりセクシーな格好とか、お外でしないほうがいいと思うのね」
「好きな人のためにおしゃれするのは当然だけど、街を歩いてるすごく短いスカートの子たちとか、ママあんまり好きじゃないの。男の人に媚てるみたいで」
「なおちゃんには、エレガントでいてほしいの。どう?」

「うん。わかってる。私もあんな格好はしたくない」
今パジャマの胸をはだけている私のくせに、真剣にそう思っています。

「これから、なおちゃんのまわりのお友達にも、誰かとえっちしたとか、そういう話題が増えてくると思うの。でもね、そういうのに振り回されないで、なおちゃんは、本当にしたい人とだけ、そういうことをしてほしいの」
「街を歩いているとね、モデルになりませんか、とかタレントになりませんか、なんて誘ってくる人たちもいるけど、あれは絶対ついてっちゃだめよ。お金騙し取られたり、えっちなことされちゃうらしいから」
「そういう悪い人たちもいっぱいいるっていうことを覚えておいてね。あと自分の身を守る方法も」

「やよい先生が、護身術教えてくれてるよ。やよい先生、空手と合気道もやってたんだって」
バレエレッスンの合間に、百合草先生が、悪い男から身を守るため、と言って、ときどき、痴漢されたときの腕のひねり方とか、後ろから襲われたときの避け方や反撃の仕方なんか教えてくれていました。
「あらー、そうなの。あの先生カッコイイわねえ」

「だからね、なおちゃん。自分を安売りしないでね。あなたがいいなと思った人にだけ、セクシーになりなさい。それが言いたかったの」
そう言って、私を抱き寄せて、自分の胸にぎゅっと押し付けてくれました。
「ありがとう、ママ」
私もママのウエストに両腕をまわして、負けないくらいぎゅっと抱きしめました。
「はい。それじゃあ、いくらきれいだからって、おっぱい見せびらかせていないで、パジャマのボタンして、おやすみなさい」
からだを離しながらママはそう言うと、私の右の乳首を指で軽くピンって弾いて笑いました。

次の年の春、中学二年に進級してクラス替えがありましたが、愛子ちゃんたちのグループの子たちみんなと同じクラスになれました。
愛子ちゃんたちとは、遊園地に行ったり、映画見に行ったり、プールで遊んだり、お泊り会したり、いつも仲良く遊んでいました。
入学式の頃の憂鬱が嘘のように楽しい毎日でした。

二年生でも私は図書委員になりました。
一年の最初の委員決めのときに、担任の先生の推薦でなってから、ずっとやっていました。
おそらく、小学校からの連絡票に、この子は読書好きって書いてあったのでしょう。

バレエ教室も一度も休まずに通っていました。
バーレッスンを一通り終えて、センターレッスンに移りました。
百合草先生からは、
「森下さんは、からだが柔らかいし飲み込みが早い」
と、よく褒めてもらっていました。

家では、相変わらず休日以外父の顔はほとんど見れませんでした。
母は、近所のお友達や大学の頃のお友達と旅行やパーティなどでそれなりに忙しそうです。
何か習い事も始めたみたいなんですが、うまくなったら教えあげる、と言って、まだ教えてくれません。

私は、一時ほど性欲が高まることは少なくなっていましたが、相変わらず妄想オナニーは楽しくて仕方ありませんでした。
そんな比較的まったりした日々を過ごしながら、中学二年生の夏休みが始まろうとしていました。


トラウマと私 01

第二次性徴期と私 10

もちろん、家でも学校でも、私がそんな行為をしてることが絶対バレないように気をつけていました。
汚した下着やタオルは、お風呂のときに一緒に持って入って軽く水洗いしてから、洗濯カゴに入れていました。

そしてもちろん、いつもえっちなこと考えて部屋でオナニーばっかりしていたわけではなく、ちゃんと勉強もしていました。
私はもともと勉強が苦にはならないタイプなので、新しい知識を得ることは普通に楽しみでした。
とくに、中学から始まった英語と、自然界の仕組みを理屈で説明する理科が好きでした。

そして、中学生になって二ヶ月過ぎた頃、もう一つ私の楽しみが増えました。
バレエ教室に通い始めたんです。
母がみつけてきてくれました。
私たちの住んでいる町から3駅先にある、この沿線では一番にぎやかなターミナル駅にお買い物に行ったとき、みつけて寄ってみたそうです。

「良さそうなお教室だったわよ。レッスンルームもキレイで、華やかで」
「なおちゃんくらいの年代の子が、きれいなプロポーションに成長できるように考えられたコースがあるんですって」
「なおちゃん、まだ部活入ってないんでしょ?体力使わないと体重増えちゃうわよ?」

母は、自分が習うみたいにウキウキして勧めてくれました。
私もまだ学校で親しい友人ができていなかったので、ヒマだしやってみようかな?
と思いました。
体力は、夜毎のオナニーでけっこう使ってるとは思うけど。
通うことになれば、毎週一人で電車に乗って繁華街に行ける、っていうのも魅力でした。

翌日の放課後、母と待ち合わせて二人で電車に乗って、そのバレエ教室を見学に行きました。
そのお教室は、駅前すぐの大きなビルの5階にありました。
受付で母が、見学の予約を入れた者です、と告げるとすぐ、レッスンルームに通されました。

大きな壁一面が鏡になっていて、その前のバーに片手を置いた6人の女の子たちが、真剣に膝の屈伸みたいなことをしています。
私は、そのレッスン風景を見てすぐ、やりたい、と思いました。
そのとき、踊っていたのは高校生からのコースの人たちでした。
彼女たちが身につけている色とりどりのレオタードに一目惚れしちゃったんです。
かわいくて、綺麗で、ちょっぴりえっちで・・・

一人、胸がかなり大きくてプロポーション抜群の女の人がいました。
私は、その人の姿ばかりを追いかけて、
私もあんなふうになれたらいいなあ・・・
と見蕩れていました。

私が希望している中学生の6月からのコースは、すでにレッスンが始まっていましたが、受付の人がなんとかしてくれる、と言うので、一週遅れで次の週の木曜日から毎週、バレエ教室に通うことになりました。

受付の人が教えてくれた、近くの駅ビルに入っているスポーツ用品店で、レオタードやタイツや練習用シューズなど、必要なもの一式を母に買ってもらいました。
お店の人は、
「このくらいの年齢の女の子は、日々成長していくから、少し大きめなくらいのレオタードを買ったほうがお得」
って教えてくれましたが、母は、
「きつくなったら、また買い直します。今この子にぴったり似合うレオタードにしてください」
と譲りませんでした。
色もいろいろありましたが、私は迷わずグリーンを選びました。
さっき見学したとき見た、胸の大きな女の人がグリーンのレオタードだったから。

こまかい調整をしてもらうために、母と一緒に試着室に入り、着てみました。
私の胸は、まだカップが必要なほどふくらんではいないので素肌の上から着ました。
下半身は、ショーツを履いたままです。
母が無言でじーっと、私が制服を脱いでレオタードに着替えるまでを見つめていて、恥ずかしかった。
着終わって、鏡を見てみます。
「なおちゃん、よく似合うわあ」
母はすごく嬉しそうです。

肩紐のところが若干ゆるくて、胸元が少し開いてしまっている以外、お腹や腰はピッタリでした。
学校で着ているスクール水着より両腿のVラインがやや鋭角ですから、今はショーツがはみ出してしまって恥ずかしくもカッコワルイですが、レッスンのときは、レオタード用のショーツやタイツを穿くので問題ありません。
母も同意見だったらしく、
「ちょっと両肩を詰めなきゃだめね」
と言いながら、両手でそこを持って上にクイッと上げました。
胸元が閉じると同時に、私の二つの乳首の突起が、グリーンの布地に浮き上がりました。
「やんっ」
思わず言ってしまいました。
母は気に留めもせず、試着室のカーテンを開けて顔を出し、
「よろしいかしら?」
と店内に大きな声をかけます。
男性の店員が近づいてきたらしく、
「あなたじゃダメ。女性の方、さっきの店員さんはいらっしゃらないの?」
こういうときの母は頼りになります。
でも、さっきからカーテン開けっ放しなので、私はどきどきでした。

女性の店員さんと相談して、肩紐を少し詰めてぴったりにして、バストトップはその部分に裏からあて布して隠すことになりました。
母は、レオタードと同じ色のカチューシャと初心者用のバレエの基礎が図解されている教則本も買ってくれました。

その二日後、仕立て直したレオタードを、母がお買い物のついでに引き取ってくるのを、私はワクワクしながら待っていました。
母から手渡されるや否や急いで自分の部屋に戻り、服を脱いで、いったん全裸になってから、レオタード用のショーツをまず穿きます。
激しく動いてもはみださないように、V字が鋭角になっていてセクシー。
後ろはほとんどTバックです。
姿見に映してみます。
ショーツがベージュなので、一見全裸のように見えます。
我ながら、かなりセクシーです。
そして、おもむろにレオタードに脚を通しました。
胸の部分もうまく補修してあって、不自然さはありません。
「似合ってるじゃん」
私は、鏡に向かって声に出して言ってみました。
最後に髪をまとめて、頭にカチューシャをします。
バレエを習うと決めて、ウエストくらいまであった髪を肩くらいまで切りました。
少しウエーブもかけて、自分では大人っぽくなった、と思っているのですが、そう言ってくれる人はいませんでした。

そのまま、部屋の中で、この二日の間に教則本で覚えたバレエの基本ポーズのいくつかを、やってみます。
すごくウキウキしてきて、軽快な足取りで階下に降りました。

「じゃーんっ!」
自分でそう言いながら、母の前で教則本で知ったばかりの『アラベスク』のポーズの真似をします。
「あらあら、なおちゃん。ピッタリね。よく似合ってるわー」
母も嬉しそうに笑ってくれます。
確かに生地の伸縮性が良くて、どんなポーズをしてもからだにぴったり張り付いたまま、ついてきてくれます。
水泳のスクール水着は、水に入ってないときは少し窮屈ですが、このレオタードは、まるで着ていないみたい。
私は、すごく気に入ってしまいました。

「ねえねえママ、私お風呂に入るまで、この格好でいていい?」
「寒くないならいいわよ。慣れなきゃね。でも、こんなにセクシーなお嬢さんに家の中をそんな格好でうろうろされたら、ママ目のやり場に困って、どきどきしちゃう」
「えへへ」
「パパも早く帰って来ればいいのにね」
母は、少しさみしそうに、そう付け加えました。

次の週の木曜日、また母と二人でバレエ教室に向かいました。
一週分の遅れを埋めるために、レッスン開始時刻の30分前から、前回分のレッスン内容をマンツーマンでざっと教えてくれるとのことでした。
早めに行ったほうが良いだろうということで、更に20分余裕をもって到着しました。
お教室に入ると、前のレッスンの生徒さんたちが着替え終わり引き上げる頃のようで、小学3~4年くらいの女の子が数人、ロビーでキャイキャイしてました。
母が受付で名前を告げると、奥のほうから、スラっとしたボーイッシュな感じの若い女性が現れました。
「はじめまして。担当講師の百合草やよいです」

百合草先生には、本当に良くしてもらいました。

その約一年後に遭遇した、私にとっては重大なある出来事のとき、親身になって相談にのってくれて、アドバイスしてくれました。
百合草先生とのあれこれは、また別の機会に詳しくお話します。

そんなふうに、私のバレエレッスンは始まりました。
そして、もう一つ、バレエ教室に通うようになったことによる大きな変化がありました。


第二次性徴期と私 11

2010年6月26日

第二次性徴期と私 09

そんな経緯で私は、早くもオナニー二回目で、イク、という感覚を知ってしまいました。
そのとき見ていた『普通じゃないオカズ』 の刺激が強すぎたせいだと思います。
結局あの写真集は、2冊とも父の本棚には戻しませんでした。
いつか持ち出しがバれるなら、1冊でも2冊でも同じだし、と自分を納得させていました。
あの2冊の写真集が与えてくれる刺激を、もはや私は手放せなくなっていました。

初めてイった日以来、毎日と言っていいくらい、母が家にいないときや深夜にあの2冊を机の引き出しから取り出しては眺めました。
眺めていると、生理期間中はさすがにがまんしましたが、自然に手が胸や両腿の間に伸びてしまいます。
ただ、あまり夢中になって、あの日みたいな大騒ぎ状態に陥るのも怖れていました。
おそるおそる、気持ち良くなりたいけど、声が出るのをがまんしながらみたいな感じで、していました。

写真集の淫靡な写真を見て、頭の中でいやらしい妄想を広げながら、自分のからだをあちこち弄る行為自体が気に入っていたので、それだけで、たいていは満足していました。
たまに、私のむらむら感が強いときは、その先まで、少し真剣にやりました。
熱心にあちこちさわっていると、どんどん気持ちが良くなってきます。
その気持ち良さを、声を押し殺してがまんして、がまんして、がまんしていると、あの日ほどではありませんが、意識がふいにトンで、快感にからだ全体が押し流されるような瞬間が来ることがありました。
そんなふうに、中一の夏休み前までに私は、小さくイクことも覚えました。

図書館通いも、再び活発化しました。
大人用の棚にある医学的な性の知識書みたいなのを、まわりを気にしながらこっそり読んだり、以前の経験を活かして、大人向けの悩み相談の本を探したり。
そういう本で、SM、マゾ、被虐、緊縛、変態、陵辱、恥辱といった言葉の意味も知りました。

成長期の乳房は、あまり手荒に扱うと成長を阻害する、とある本に書いてあったので、おっぱいへの刺激は極力、やさしくもむだけにしました。
夢中になると、つい乳首をつまみたくなっちゃうんですけどね。
ふくらみ始めの頃からしばらくは、ちょっとさわるだけでも痛かったのですが、この頃はそれも薄らいでいました。

そしてクリトリス。
ここへの刺激が一番気持ち良いと、どの本にも書いてありました。
私が初めて、それがそういう器官だと意識して鏡で観察したときは、完全に皮をかぶって隠れていました。
ある日、オナニーをしているときに気づきました。
皮が少しめくれて、ツヤツヤとしたピンクの芽が顔を出していることに。
そっと指で触れてみました。
チクっていう、針に刺された痛みに似た感覚とともに、背筋がぞわぞわーっと粟立ちました。
なにこれ?
もう一度。
ぞわぞわーっ。
もう一度。
ぞわぞわーっ。
何度かそうしているちに、軽くイってしまいました。

あまりの気持ち良さに、しばらくの間クリトリスばかり責めてオナニーしていました。
興奮の度合いで、より大きくなることにも気づきました。
ある日のオナニーで、している最中にふとそこを見たら、平常時の倍以上に膨れ上がってツヤツヤ光っていました。
それを見た瞬間なぜだか、そこばかり弄ってはいけないような気になりました。
その後のオナニーから、イきたいときの最終手段としてだけ用いることにしました。

本屋さんに行くと、男の人たちが立ち読みしている後ろから、さりげなく、ある種の本の背表紙を眺めるようにもなりました。
『SM』とか『緊縛』とかタイトルに書かれている本です。
あの2冊だけじゃなく、もっと他の写真集が見たいという欲求がふくらんでいました。
もちろん、恥ずかしさと世間体で買うどころか手に取ることさえできませんでした。

テレビや映画のDVDを見ていても、女の人が縛られていたり、脅されて苦しそうな顔や怯えた顔をしている場面に敏感に反応するようになっていました。
近所のレンタル屋さんに行くと、ホラーとか、日本映画の文芸ものとか、それらしい写真がパッケージに写っている映画を借りてみたくてしょうがないのですが、やっぱり恥ずかしくて借りれません。
とりあえず、母と一回家で見て記憶に残っている映画の中から、えっちな場面や女優さんが縛られる場面があった映画を借り直してじっくり見ることで、欲求を紛らわしていました。

そんなオカズ面での欲求不満は、もはや頭の中に叩き込まれている2冊の写真集のお気に入り場面と、自分のえっちな想像力をフル回転させて描き出す妄想で補いながら、私は、自分が主人公の被虐ストーリーオナニーに嵌っていきました。

悪い人に捕まって手足を縛られて、無理やり服を脱がされようとしている私・・・
裸で縛られて、たくさんの手にいろんなとこを弄りまわされている私・・・
プールの後、下着が盗まれてノーパンで授業を受けることになった私・・・
宿題を忘れた罰に、みんなの前でショーツを下げられてお尻を叩かれる私・・・
オナニーしてるのを知られて、みんなにも見せてあげなさいと命令される私・・・
早くイかないと、洗濯バサミを乳首にはさむわよ、と脅されている私・・・

そんな妄想の中で、私を苛め、蔑み、嬲り、罵り、嘲笑うのは、なぜだかいつも私に似た声の女性でした。

洗濯バサミは、すぐ試してみました。
最初は、ベランダにあったカゴから適当に二つ取ってきて、自分の部屋でとりあえず指の爪のとこにはさんでみました。
予想以上に強い力ではさんできます。
腕の皮膚がやわらかいところをつまんではさんでみます。
痛いっ!
噛まれた瞬間に、激痛に近い痛みが走って、その後もじーんと痛みが継続しています。
5秒くらいで、はずしました。
はさんだ跡が赤くなっています。
これは、私には無理かな・・・
一瞬思いました。
でも、あの写真の女の人は、あんなに気持ち良さそうだし・・・

思い直して、今度は皮膚をたくさんつまんで、腕の別のところにはさんでみました。
さっきよりは、マシになりました。
はさんだときに、やって来る痛みがどのくらいなものか予想出来るようになったので、マシになったのかもしれません。
さっきより長い時間はさめました。
はさんでいると、だんだん痛みが鈍くなってきて、周辺がしびれるような感覚になってきます。
そして、はさんでいるのをはずすとき、もう一度大きな痛みが来ることも知りました。
噛まれた跡がまた赤くなっています。
はさまれている間の鈍い痛みは、少し気持ちいいのですが、はさむときと、はずすときの痛みはイヤだな。
そんなことを考えていたら、気づいてしまいました。
私のアソコの中がじんわり濡れ始めていました。
いやらしい妄想とかぜんぜんしていないのに・・・

母が出かけて家にいないある日の午後。
洗濯バサミの入ったカゴごと自分の部屋に持ち込みました。
その日は、洗濯ものがまったく干されていなかったので、我が家の洗濯バサミはすべて、このカゴの中です。
それらを一個一個手に取って、時間をかけて、はさみ具合の強弱を確かめました。
100個近くあったと思います。
母はそういうのに無頓着なので、いろんな形の、いろんな色の洗濯バサミがありました。
最終的に一番はさむ力が弱いのから、8個選んで自分用にしました。
必然的に、古びた感じのものばかりになりました。
残念だったのは、ほとんどがプラスチック製だったこと。
写真集の女性がしていたような木製のは、我が家にはありませんでした。
ただ、12個だけ、針金を曲げて作った金属製洗濯バサミがありました。
これは、とくにはさむ力が強くて、肌にはさんだらすごく痛そう。
これも2個、もらうことにしました。
これをはさめるようになるのが目標です。
下手に隠していると変だと思ったので、目に付いたハンガーに合計10個ひっかけて、クロゼットにしまっておくことにしました。

カゴをあった場所に戻してから、母が帰って来ると言っていた時間までまだ2時間くらい余裕があったので、早速実験してみます。

はさむ力が弱いと言っても、やっぱりはさむと痛いです。
ふくらみかけのおっぱい付近は絶対無理です
脂肪の多いところ、お尻、二の腕、脇腹、腿を候補にしました。
下着姿になって、いろいろ試してみました。
二の腕と脇腹は、痛さもちょうど良くてがまんできる感じでしたが、痛みを発する場所が胸やアソコから遠いので、オナニーのとき気が散ってしまうような気がしました。
二の腕だと、オナニー中は激しく動かすことになるので、よけい気になりそうです。
お尻はいい感じだったのですが、つけたままでは座れません。
立ってするか、うつぶせでするときなら、使えそう。
最後に残ったのは腿。
いろいろやった結果、アソコに近い内腿のあたりに左右一つずつはさむと、近くのアソコを痛みがジンジンと刺激して気持ちいいようです。
私は、内腿に左右一つずつ、さらに脇腹にも左右一つずつはさんでから、ある日発見して以来、小道具の定番となっていたマジックテープ付きのカーテンタッセルで両手首を一つに縛った姿になって、姿見の前に立ちました。
鏡に映った私の顔は、痛みで眉根にシワを寄せていて、自分で見てもえっちな顔でした。
写真集の女の人たちに一歩近づけた気がしました。

そのままの姿で、ベッドに仰向けに寝転びました。
頭の中を、あの写真集のように私が誰かに苛められている妄想でいっぱいにして、縛られた両手をアソコに持っていきます。
ショーツの上からそっと触れると、すでにえっち液が滲み出てきていて、すごく湿っています。
クリトリスのあたりをショーツの上から軽く撫ぜます。
その途端にビビビッと電流みたいなのが、腿と脇腹の痛みとともに、からだ中を駆け巡りました。
「あっ~~んっ!」
思わず大きな声が出てしまいます。
縛られている不自由な両手で、そこをしばらく撫ぜていると、気持ち良さが波のように押し寄せてきます。
「あん、あん、あーんっ!」

「ゆ、許してくださいっ、あんっ、お、お願いですっ」
妄想の相手に声を出して許しを乞うてみました。
「んんんんーーーーっ」
大きな快楽の波が押し寄せてきました。
「あ~んっ、いいいいいいーーーーっ」
そのままイってしまいました。

数十分間はさみっぱなしだった洗濯バサミをはずすときは、かなり痛かったです。
「んっ!」
涙が出そうなほどの痛さをがまんして、はあはあ言いながらなんとか4つはずしました。
噛まれた跡が、脇腹は赤くなってる程度でしたが、内腿は内出血したように少し青く、痣みたくなっていました。
私は肌が白いほうなので、すごく目立ちます。
これは、夏とか薄着になるときは気をつけないといけません。

母が帰ってくる前に大急ぎでシャワーを浴びて、噛まれた跡を入念にマッサージしました。
内腿の跡は1日くらいで消えて元通りになりました。

やっぱり私は、痛いのも気持ちいいみたいです。
やみつきになってしまいそうな自分に、もう一人の自分が少し呆れていました。


第二次性徴期と私 10

第二次性徴期と私 08

目が覚めたのは、午前4時過ぎでした。

私は寝起きが悪いほうなのですが、あのときは、まさにパチッという感じで両目が開きました。
ヘンな疲れも残ってないし、頭もすっきりしています。
きっと、すごく深い眠りについていたのでしょう。
上半身を起こして、電気がついたままの部屋を見回しました。
数時間前に私がしでかした痴態の名残が、そのままの状態です。
さくっと起き上がり、全裸のまま、後片付けに入りました。

まずは、椅子の上のバスタオルの処置です。
私のお尻の下で、私のえっち液を存分に吸ったバスタオルは、全体にしっとりと濡れていて、なんとなく生臭いにおいを発していました。
うわあ、けっこうにおうんだあ・・・
そう思いながらクロゼットを開け、適当なブティックの大きなビニール袋を取り出して詰めこみます。
口を厳重に締めてテープでとめて、またクロゼットに隠しました。
母がいないときに、こっそり洗濯するつもりです。

からだの汗を拭いたほうのタオルは、広げてハンガーにかけて、窓辺の梁に吊るしました。
6時くらいになったら、朝シャワーで使ってから洗濯カゴに入れるつもりです。

そして、机の上を見ます。
汗で濡らしてしまった写真集の書店カバーは、汗が乾いて全体がシワシワになっています。
問題はこれです。
カバーに書かれている書店の住所は、この近所ではなく遠い県の住所でした。
その書店まではるばる行って、似たような大きさの本を買って付け替えるべきでしょうか。

しばらくいろいろ考えて、この写真集は戻さない、返さないという結論に達しました。
二冊の写真集の奥付で発行年月日を見ると、一冊目は父が大学生の頃、二冊目は高校生の頃のものでした。
私が生まれる何年も前です。
父はきっと、この写真集に何か思い入れがあって、引越しのたびに捨てられずに、この家まで持ってきたのでしょう。
それで、本を並べるときに、とりあえず、適当な本の裏に隠したのでしょう。
仕事に忙しくてめったに家にいず、家にいるときは、母とちゃんとセックスしている父です。
この写真集を今でもしょっちゅう見ているとは、私には思えません。
そしてもし、この写真集がなくなっているのがわかったとしても、騒ぎ立てるような父とも思えません。
まあ、疑われるのは、この家では私しかいませんし、そうなったら、ちょっと気まずいでしょうが、そのときはそのときです。
そう楽天的に考えて、この写真集は私がもらうことに決めました。

早速、机の袖の鍵がかかる引き出しの奥に、その写真集を隠して鍵をかけました。
最初に見たほうの一冊は、借りた英和辞典を返すときに、元の場所に戻しておく予定です。
父が出張から帰るのは、しあさってですから、あさっての夜までは手元に置いておけます。

これで後片付けは終わりました。
私は、さっきのバスタオルのにおいのことを思い出して、部屋に三つある窓を全開にしました。
五月上旬の朝5時前ですから、外は少し明るくなっています。
私の部屋は2階ですが、お庭を囲む外塀がかなり高いので、裸で外を見ていても誰かに見られることはないだろうと、しばらく窓辺でお庭を眺めていました。
ちょっと寒いけれど、早朝の空気は気持ちがいいです。
早起きな鳥が、ときたまちゅんちゅん鳴くだけで外はしんとしています。
今日もいい天気になりそうです。

なんか私、大胆になってるな。
自分のお部屋で裸でいるの、クセになっちゃうかも・・・
そんなことを考えて、一人でクスクス笑いました。
窓は開けたままレースのカーテンだけ閉じてからベッドに腰掛け、さっきのオナニーのことを考えました。

「あんなに気持ち良くなるなんて・・・でもすごく疲れるし、そんなにいつもはできないかな」
「でも、すごくストレス解消になるみたい。今こんなにすっきりしてるし」
「声はどのくらい出してたんだろう?夢中だったから大きかったかも。ママのところまで聞こえてたらどうしよう」
「でも、パパとママの寝室、たぶん防音とか施してそうだから、だいじょうぶかも」
「私のえっち液は多いのかな?誰でもあんなに出ちゃうのかな?」
「男の人とのセックスは、もっと気持ちいいのかな?」
「縛られるって、どんな気持ちなんだろう?」
「痛いの試してみたいかも。洗濯バサミ、使ってみようかな?」
「あのモデルさん、私に似ているって、パパも思ってるのかな?」
「マゾって?ヘンタイって?SMって?」

2冊の写真集の内容を思い出しながら、いろいろと考えても今はえっちな気分になってきません。
今、私の性欲メーターは、空を指しているようです。
それよりも今は、私がまだ知らないセックスに関する知識をもっとたくさん蓄えたい、という好奇心、探究心が、初潮を迎える前の頃みたいに私の頭を支配していました。
また、図書館でいろいろ調べよう。
そう決めて、ベッドから立ち上がり机に向かいました。
干していたバスタオルを一応椅子に敷いてから座り、昨夜やろうとしていた英語の宿題を全裸のまま解き始めました。

朝の6時過ぎ、シャワーを浴びるために自分の部屋を出ました。
母は、休日はいつも8時頃まで起きてこないので、また全裸でいいか、とも思いましたが、一応念のため裸にバスタオルだけ巻いていきました。
バスルーム前の廊下で、起き抜けの母に出会いました。

「あら、なおちゃん、おはよう。今日は早いのね」
一瞬ぎくっとしましたが、笑顔を作って、
「おはようママ。ママも、今日は早いね」
「昨夜、早く寝ちゃったから、早く起きちゃったの。あら、なおちゃん、セクシーな格好ね。これからシャワー?」
「えへへ。なんとなくね。さっき鏡の前で自分の裸見てたから」
私は、やっぱりなんだか大胆になっています。
「へえー。いい傾向ね。でもカゼひかないようにね」
「はーい」

元気よく返事して脱衣所に入ろうとすると、
「そうそう、昨夜遅く、なおちゃんのお部屋のほうから、あーあーっていう声が聞こえてたような気がするの。ママ、トイレに起きたときに聞いた気がしたんだけど、寝ぼけてて勘違いかもしれないけど。なおちゃん、お歌の練習でもしていたの?」

ぎくっー!
聞こえてた・・・

「う、うん。今度お友達の家でカラオケ大会するの。でもそんなに大きな声じゃなかったと思うんだけど・・・」
「なおちゃん、ヘッドフォンしてたんでしょ?あれしてると、自分の声の大きさ、わからないからね」
「そ、そーかなー」
と言ったとき、からだに巻いていたバスタオルが、ぱさっと足元に落ちました。
「あらー、なおちゃん、大サービスうー」
母が嬉しそうに笑っています。
私は「キャッ」と鳴いて、バスタオルも拾わず脱衣所に逃げ込みました。
「ごゆっくりねー」
母は去って行ったようです。
「ふー」

シャワーから出ると、またバスタオル一枚で自分の部屋に戻りました。
今度はちゃんと、昨夜さぼったお顔の手入れなどを入念にやりました。
さっきシャワーを浴びながら、もし母に昨夜のオナニーがばれていても、それはそれでいいや、と決めました。
私のママは、そんなことで怒る人じゃない。
そう思えたからです。
きっと母も通った道です。

ドライヤーで髪を乾かして、いつもより丁寧にブラッシングした後、さっき自分で言った言葉を思い出し、姿見の前でバスタオルを取りました。
全裸のまま、いろいろからだをひねってポーズを作り、自分のからだを観察しました。
気のせいでしょうが、昨日より胸がふくらんだような気もします。
やっぱりもむと大きくなるのかなあ・・・
とは言っても、写真集のお姉さんたちに較べたら、それこそ大人と子供。
私もママみたいにステキなからだになれるといいなあ・・・
そう思いながら、洗濯したてのお気に入りのショーツを両脚に通しました。

次の次の日に、生涯2度目の生理が訪れました。


第二次性徴期と私 09

第二次性徴期と私 07

次の一冊は、もっと強烈でした。

これも写真集でした。
8ページくらいずつ一つのストーリーになっていて、そのたびに違う女の人が写っているようです。
みんな美人さんです。
男性は出てきません。
各写真の下のほうにキャプションというか、台詞が書いてあって、それもすごくいやらしいんです。
『美少女SM写真集』 というタイトルでした。

SM?

会社のオフィスみたいな場所。
下半身は裸にハイヒール。上半身のブラウスとブラがはだけられて、後ろ手に縛られ、裸のおっぱいをコピー機のガラスに押しつけられている女性。
「先輩。ミスばっかりの私をもっと叱ってください。このコピーを社内に貼り出してください」

学校の教室。
教壇におおいかぶさるように全裸でお尻を突き出している女生徒。
両足首は、教壇の脚に縛りつけられています。
そのお尻を平手で叩こうとしているスーツ姿の女教師。
女生徒のお尻は、腫れて赤くなっています。
「苛められたくてわざと宿題を忘れました。勉強してこなかった私を、もっと強くぶってください」

どこか公園みたいな場所。
青空の下、鉄棒に全裸で両手両脚を大の字に縛られた女性。
「ああ、これじゃあ何もかも丸見え。みじめな私の姿を、もっと近くでよく見てください」

私のからだの温度が、またどんどん上がっていきます。
私の左手が自分でも気づかないうちに、おっぱいをわさわさとさわっていました。
乳首に触れるたびにピクンとからだが震えます。
心臓もどくんどくん早くなっています。

病院のベッドに大の字に縛りつけられたナース。
はだけられた白衣の下は全裸。
股間にはシェービングクリームが盛られています。
「剃毛実習て縛ってやるんですか?先輩、アタシのオマンコ、傷つけないでくださいね」

犬の鎖につながれた赤い首輪を嵌められた裸エプロン姿の女性が、キッチンでお料理をしています。
お尻の穴のあたりに、キューリをあてがう別の女性の手。
「お嬢様、私を苛めるのはお食事の後にしてください。そのあとなら、なんでもします」

歩道橋の下に、両手首を上に上げたまま縛られてるセーラー服の女の子。
胸ははだけられ、スカートはまくられたまま裾をウエストにはさまれて固定。
ショーツを膝まで下げられて、股間に、ご自由にお触りください、の貼紙。
「ここは通学路。誰が最初にみつけて、マゾ奴隷の私を苛めてくれるかしら」

私の左手は、勝手に胸から離れてアソコをまさぐっていました。
アソコはすごく熱くなっていて、あとからあとからにじみ出てくる、えっち液でびちゃびちゃになっています。
そこを手のひら全体でこするように、私の左手が上下しています。
「あうん、あうんっ!」
たまらず声が洩れてしまいます。
くちゅくちゅと、いやらしい音が聞こえます。

そして、ついに、その写真がきました。

神社か、お寺の裏庭みたいな場所。
大きな木に荒縄で、おっぱいと、ウエストと、腰と、左の太腿と足首が縛りつけられています。
全裸でです。
おっぱいはあの絞り込む縛り方。
右脚だけ、膝から縄で吊られて枝に縄がひっかけてあるので、アソコのところが大きく開いています。
「お姉さま。こんなところで縛られたら、誰かに見られてしまいます」

次ページ。
バストアップになって、張りつめたおっぱいに左右4つずつ、乳首を囲むように木製の洗濯バサミがはさまれました。
「痛い。でもこの痛みはお姉さまからのプレゼント。もっと、もっと苛めて」

次ページ。
再び引きになって全身ショット。
左右内腿にも、洗濯バサミがいくつかぶらさがっています。
そして、ぼかしてありますが、アソコのワレメのふちを左右洗濯ばさみではさみ、紐でひっぱって、こじあけている状態で固定されています。
太腿に、えっち液が垂れた跡が幾筋も。
「恥ずかしい。全部丸見えですね。でもそれが気持ちいいんです。お願いです。マゾな私の乳首にも罰を」

私は、本当に食い入るように見入っていました。
このモデルさんの顔、私に少し似ているんです。
目元のホクロや唇の感じが。
その人が、お外で全裸で、恥ずかしい格好に縛られて、苦痛に顔を歪めながらも、気持ち良さそうに洗濯バサミだらけになっているんです。

私の左手の動きが加速していました。
知らないうちに中指が穴の中に入っていました。
中はすごく熱くてぬるぬるです。
「あっあっあっあうっん」
右手が震えながら次のページをめくります。

レンズがちょっと寄って、顔からアソコまでの写真。
ピンと尖っている両乳首にも洗濯バサミが。
その洗濯バサミは紐でつながっていて、
その紐をモデルさんが口にくわえています。
あごを上げて紐を上にひっぱっているので、
洗濯ばさみにはさまれた両乳首がビーンと、上にひっぱられてちぎれそう。
「ありがとうございます。私はこれが大好きなヘンタイです。イクまで見ていてくださいね」

もうだめでした。
私は本を押さえていた右手を胸のところにもっていき、両乳首を強くつまんだり、ひねったりしていました。
ふくらみかけのおっぱいなので、もんだり、乳首をつまむと、快感よりも痛みのほうが、普段なら勝るはずです。
でも、このときは、特別でした。
右手を離してしまったので、本は自然にぱたんと閉じられました。
でも、私の頭の中には、今まで見てきた写真の数々が鮮明に記憶されていました。

苦しそうな女優さんの顔・・・
白い肌に食い込んだ縄・・・
女優さんたちが置かれている恥ずかしすぎる状況・・・
そんな状況をむしろ喜んでいる台詞・・・
乳首をはさんだ洗濯バサミ・・・
無理やり広げられたアソコ・・・

それらが、ごちゃまぜになって頭の中をかけめぐりながら、私に、自分のからだを苛めろ、もっと苛めろ、と、そそのかしてきます。
私は顔を上に向け、のけぞるような姿勢で、右手と左手を激しく動かしつづけました。
左手の中指は、穴の中で勝手にぐにぐに動いています。
「あんあんあんあんっ!」
やがて、今まで感じたことのない、宙に浮くような感覚がからだ全体に渦巻いてきました。
「あーいーあーいーあーひーっー」
頭の中が真っ白になります。
「んんいーーーーーーーーーーっ!!!」

「はあ、はあ、はあ、・・・」
上半身を机の上につっぷしたまま、
しばらく動けませんでした。
左頬が机にへばりついています。
私の裸の肩だけ、別の生き物みたいに激しく上下しています。
両腕はだらんと垂れ下がっています。
お尻に敷いたバスタオルはグッショリ濡れています。

今まで味わったことのない感覚に、私は戸惑っていました。
それは、すごく気持ち良くて、いくらでも感じていたいような快感だったのですが、同時に、こんなことをしてはいけない、していたらいつか大変なことになる、とも感じさせる、本能的に後ろめたさを感じさせる快感でもありました。

しばらくして、のろのろと顔を上げました。
本の上に私の頬が乗っていたらしく、汗で今見ていた写真集の書店カバーが濡れていました。
「あっ。これちょっとまずいかも・・・」
と思うのですが、どうでもいいような気もします。
私は、考えるのをやめて、今はとりあえず寝てしまおうと思いました。
快感の余韻があるうちに、寝てしまえばなんとかなる、となぜだか思ったんです。
よろよろと立ち上がって、部屋の中央に捨ててあったバスタオルを取り、からだ中に吹き出た汗を適当に拭ってから、全裸のままベッドにもぐりこみました。


第二次性徴期と私 08

2010年6月20日

第二次性徴期と私 06

自分の部屋に戻ると、ドアに鍵をかけました。
部屋の中は寒くもなく暑くもなく、ちょうど良い感じなので、このまましばらく全裸でいることにしました。
自分の部屋で意識して全裸のままウロウロするのも、考えてみると生まれて初めてみたい。
誰が見ているわけでもないのに、やっぱりなんか恥ずかしい。
でも、なんか楽しい。

いつもお風呂上りにやっている、顔の手入れやマッサージ、髪へのドライヤーも後回しにして、頭にはタオルを巻いたまま、写真集のつづきを見ることにします。
ベッドの上で見ようか、と一瞬考えましたが、真剣に見たかったので、勉強机で椅子に座って見ることにしました。
椅子に座るとき、裸のお尻が椅子のビニールレザーにひんやりして、気持ちいい。

さっきの写真集を、また最初から見ていきます。
やっぱりスゴイ。
ページをめくるたびに、からだの温度が上がっていくのがわかります。

シースルーのキャミソールを着て、ゴムバンドみたいのにぐるぐる巻きにされていたり・・・
青空の下、薄い白のスケスケ浴衣で、片脚だけを満開の桜の木の枝に縄で高く吊られていたり・・・
花のついた小さな桜の枝を裸のお尻に挿されていたり・・・
どこかの砂浜で、全裸に鉄の鎖を幾重にも巻かれて放置されていたり・・・

どの写真も、すごくいやらしくて、でもキレイなんです。
そして、どの写真も、その女優さんの表情が、すごくイイんです。
絶対にこの人は、そういうことをされて喜んでいるはず。
痛そうに、つらそうに、苦しんでいる表情ばっかりなんですが、絶対に嫌がっていない、むしろ、もっとして欲しそうな顔。

最後のページまで見てしまうと、また最初のページに戻ります。
とくに私が気に入ったのは、一番最初に見た、縄できつく上下から絞りこまれてしまって窮屈そうに飛び出たおっぱいの写真でした。
その女優さんは大きな形のよいおっぱいなんですが、肌に縄が食い込んで、肌が引っ張られ、おっぱいが今にも弾けそうにパンパンになっています。
両方の乳首もピンと上向きに勃っています。
すごく痛そう。
でもその女優さんの顔は、苦痛に歪みながらも、なんだか気持ち良さそうなんです。

ふと、自分の乳首を見てみました。
なんだかいつもより大きいみたい。
そして両方ともツンと張って勃っています。
そっと指で右乳首を触ってみました。
「ああんっ!」
思わず声が出て、電流みたいな刺激がビビビンって、乳首から下半身に駆け抜けました。

こ、これは気持ちいい・・・
右手で右乳首。
左手で左乳首を交互に撫ぜてみます。
「あんあんあんあんっ!」
腰が浮くほどの快感でした。
そしてお尻が冷たい・・・

視線を下に落すと、座っている椅子とアソコが密着しているビニールのところに、小さな水溜りができています。
私のアソコから漏れた、えっちな液体でしょう。
「わっ!」
あわてて立ち上がって、ティッシュで拭いました。
「私、こんなに・・・」
私は、自分のからだが恐くなりました。

からだは、まだすごく火照っています。
このまま、今度はアソコをさわったら、もっと気持ち良くなるのでしょうか?
これだけ濡れていれば、指を入れてもだいじょうぶそうです。
指を入れたら、もっと気持ちいいのでしょうか?
指を入れたら、その後どうすればいいのでしょうか?
もっと気持ちいいっていうのは、どのくらい気持ちいいんでしょうか?・・・

私は混乱してしまいました。
このままやると、私はどうなってしまうのか。
本当に恐くなってしまいました。

ちょっと休憩することにしました。
からだは、つづけてほしくてうずうずしていますが、怖いんです。
私は立ち上がり、クロゼットから大きめのバスタオルを二枚取り出しました。
まず一枚で椅子のえっち液を拭い、裏返して、自分の股間にあてがい、押し付けながら、アソコのえっち液を拭いました。
からだも汗ばんでいたので、もう一枚のバスタオルで拭いました。
喉も渇いていたので、ダイニングの冷蔵庫に飲み物を取りに行くことにしました。
この状況で、新しいショーツを穿いてから、パジャマ着て、っていうのもなんだかバカらしく感じたので、また、全裸でそーっと、廊下に出ました。

家の中は静まり返っています。
私は廊下や階段の電気はつけず、手探りで階下へ降りました。
リビングのドアをそっと開けます。
手探りで電気のスイッチをつけました。
ぱっと明るくなって、照明に見慣れたリビングが浮かび上がります。
そのままダイニングのドアを開けて、冷蔵庫にたどり着きました。
ふっと目線を泳がすと、大きな食器棚のガラスに私の全裸の姿が全身映っていました。
いつもは、普通に食事している場所で私は今恥ずかしい全裸・・・
ぞくぞくっと、気持ちのいい波が押し寄せてきました。
そして、私は本当にこういう状況が好きなんだな、と実感しました。

部屋に戻って、よく冷えたオレンジジュースをごくごく飲みます。
美味しーっ。
頭にかぶりっぱなしだったタオルを取って、生乾きの髪に軽くブラッシング、オールバックにして後ろで束ねました。

さあ、どうしましょう。
今9時50分。
私は、いつも10時から11時の間には寝るのですが、今はぜんぜん眠くありません。
からだが興奮から醒める気配がありません。
明日もお休みだし、もう一冊も見てみることにします。

私は、さっきえっち液を拭いたバスタオルを椅子に敷きました。
このバスタオルは、母がいないときに、こっそり洗濯するつもりです。
机に向かって、どきどきしながら、もう一冊の本を開きました。

次の一冊は、もっと強烈でした。


第二次性徴期と私 07

第二次性徴期と私 05

そこに現われたのは・・・、

『・・・一面真っ白な雪の中、全裸で、おっぱいを上下からしぼり出すような形に荒縄で縛られ、アソコも、T字のパンツのような形で縄をされ、冷たそうな雪面に仰向けに寝かされて、こっちをじっと見ている美しい女性・・・』

の写真でした。

その女性の目線は、まっすぐに私に向けられています。
眉根を寄せて少しシワを作り、苦しがっているような、すがるような、あきらめたような、悩ましげな視線で私を見つめていました。
私の心臓が大きく、どくん、と波打ち、反射的にばっと、その本を閉じました。
呼吸が荒くなって、肩も微かに上下しています。

「えっ?これって何?」
「なんでこの人、裸で縛られているの?」
「雪の上に素肌って冷たそう・・・」
「パパって、こういうのが好きなの?」

脈絡もなく、いろんな想いが私の胸にうずまいています。
私は、気持ちを落ち着けようと、しばらく目をつむり、呼吸がおさまるのを待ちました。
そして、もう一度、その本を開こうと思いました。
理由の一つは、その女性の姿がとても美しく思えたから。
もう一つは、その女性の顔が、どことなく母に似ていると感じたから・・・

その本は、とあるアダルトビデオ女優さんの写真集でした。
1ページ目に女優さんの名前と、『緊縛写真集』 というタイトルが書いてあります。
『緊縛』
という二つの漢字が読めませんでしたが、裸を縄でくくられた、この女の人の姿をなんだか的確に表わした字の形だな、と思いました。
ずっと同じ女優さんの写真だけで構成されていました。
その女優さんの顔は、やはりどことなく母に似ていましたが、からだの特徴はぜんぜん違っていました。

最初のページからゆっくりとめくり、食い入るように一枚一枚、写真を見ていきました。

どこかのお庭で、手に荒縄を持ち、赤い長じゅばんをはだけておっぱいと濃いめの陰毛を見せているその人。
全裸で立ったまま、太い木に荒縄で乱暴にくくられているその人。
どこかの家の梁に、片脚を無理やり上げられるような格好で、縛られているその人。
雪の中、全裸にコート一枚で、縄にくくられた自分のからだを見せつけるように、自らコートの前を開いて私をにらむその人・・・。

私はページをめくる手が止められませんでした。

その時、ダイニングのほうから、かすかに、がたっ、とドアを開くような音がしました。
つづいて、ずるずるという引き摺るような足音。
母の部屋はダイニングの向かいですから、母はこの部屋に向かっているに違いありません。
あまり長い時間、私が父の部屋にいるので、おかしく思ったのかもしれません。
どうしようっ、どうしよう!?
一瞬パニクりましたが、その写真集をささっ、と私のジーンズのお尻の下に置き、その上にぺたんと座って、かたわらの英和辞典を開き、熱心に見ているフリをしました。
向かってくる足音は、私には声もかけず父の部屋のドアを通り過ぎ、やがてまた、がたん、ばたん、とドアが開く音と閉じる音がしました。

母は、今夜は一人で、自分の部屋のベッドではなく、あの広い寝室で眠ることにしたようです。

さっさと自分の部屋に戻ろう。
積み上げていた辞書類をなるべく音をたてないよう元通りに戻していると、その段に並んでいる他の本たちがまたバラバラ倒れはじめました。
おさまったあと、もう一冊、書店カバーをされた本が、倒れた本たちの裏に隠されているのが見えました。
私は、それも苦労して音をたてないように抜き取ったあと、外に積んだ本をまた元通りに並べ直しました。
そして、英和辞典とカバーのついた本を2冊、小脇に抱え、慎重に父のドアの開け閉めして廊下に出て、抜き足差し足で階段を昇り、やっと2階の自分の部屋に戻りました。

ずいぶん長い間、父の部屋にいたような感覚でしたが、時計をみるとまだ9時前でした。
すぐにでもあの写真集のつづきを見たい気持ちなんですが、私は汗びっしょりでした。
そんな私の姿が、買ってもらったばかりの姿見に映っていて、その姿は、ひどく下品に見えました。
私はまず、心を落ち着けるためにも、先にお風呂に入ることにしました。

お風呂に入るのだから、別にこそこそする必要はないので、普段通り階段をぱたぱた降りて脱衣所に入りました。
お風呂場は、母が今寝ているはずの寝室とは、けっこう距離があります。
私は、たてる物音には気兼ねせずに、ばさばさと服を脱いでいきました。
ジーンズを脱いで、ショーツを見ると、太腿の付け根が湿ってシミができていました。
このあいだ、初オナニーで湿ったときよりも、もっとひどくアソコが湿っているのはあきらかでした。
あの時は、胸とアソコをモミモミしたからでしたが、今日は、ただ縛られた女の人の写真集を見ていただけなのに、モミモミした以上の湿りになっています。
私には、あの写真を見ることのほうが、モミモミよりも気持ち良かったのでしょうか?・・・

かああーっと、からだ中の血が騒ぎ出すのを、全身に感じました。

お風呂場に脱いだショーツを持って入ると、すぐ、シャワーを出しっぱなしにして、しばらく、あえて自分のからだをさわらないように、立ったまま両腕をだらんと下げて、ぬるま湯に打たれました。
だんだん気持ちが落ち着いてきました。
一段落すると、持ってきたショーツをシャワーで軽く洗いました。
ショーツに付いた湿りが乾くと、どんな跡になるのかはわかりませんが、私がショーツを汚してしまったことを母には知られたくなかったからです。
ショーツを軽く絞って、シャンプー台に置いてからバスタブにつかって、からだを伸ばしました。

ゆったりとしたところで、さっき湧き起こった感情をもう一度考えてみました。

「パパは、ああいうのが好きなのだろうか?」
「私は、なんであの写真をキレイだと思ったんだろう?」
「パパもママに、ああいうことをしているんだろうか?」
「苦しそうな女の人の顔は、なんでキレイなんだろう?」
「痛くされるのって、気持ちがいいんだろうか?」
「・・・」

そんなことを考えていると、もういてもたってもいられなくて、バスタブから飛び出しました。
急いで髪を洗い、からだを洗います。
胸とアソコ周辺はとくに入念に洗ってから、お風呂場を出ました。
とにかく早く、あの写真集のつづきが見たくて、見たくてたまりませんでした。
脱衣所で、からだを拭いたバスタオルをからだに巻きつけ、頭にもう一枚タオルを巻いて、新しいショーツを穿こうとしたとき、ふと、このまま、裸のまま、部屋に戻ってみようか、と思いました。

からだに巻きつけたバスタオルを、ゆっくりはずします。
蛍光灯の光に照らされた、ふくらみかけのおっぱいで、薄い陰毛を生やした、やせた女の子の裸が洗面台の鏡に映りました。

着替え用のショーツと、さっき脱ぎ捨てたジーンズを片手に持ち、脱衣所のドアをゆっくり開けました。
当然ですが、廊下には誰もいません。
脱衣所の電気を消すと、あたりは真っ暗になりました。
そっと、一歩外に踏み出します。
母は寝室で寝ているはずです。
この家に、他に人はいません。
廊下の電気をぱちっとつけました。
浮かび上がる、私の裸体と家の中の見慣れた風景。

今は誰にも私の裸を見られる心配はありません。
なのに、なんでこんなにゾクゾクするのでしょう?
日常的な空間に、裸でいることの罪悪感と快感。
あの懐かしい感覚がまたやって来ます。
すごく恥ずかしいのに、下半身から、なんだか気持ちいい電流が、からだ中にじーんと駆け巡る、そんな恥ずかしさ・・・


第二次性徴期と私 06

第二次性徴期と私 04

その年5月の連休後半は、6連休でした。

父は珍しく、その初日から三日目までまるまる休めることになりました。
引越してきてから、まともに休める日が数日しかなかったので、新居の中は、母がいろいろと整理してはいたみたいですが、ほとんど手つかずでした。
なので、この連休に家族みんなで片付けてしまうことになりました。

初日は、車で近郊のターミナル駅に行き、家具や調度品、食器、食料品などをたくさん買い込みました。
そのとき私は、その後とても長いおつきあいになる、移動式の大きくて洒落た姿見を買ってもらいました。
その姿見を買うときに母が私に言った言葉は、ある意味、私のその後を暗示していました。
「なおちゃんもこのあいだ大人になったのだから、これからは誰にいつ見られても恥ずかしくないように、お風呂上りとかに、この鏡で自分のからだをチェックなさいね」
「女の人はね、誰かに見てもらうことで、キレイになっていくの。だから最初はね、自分の目で自分をよーく見て、キレイなれるように努力しなくちゃね」

そして、これは私からのおねだりで、私の部屋用に20インチのテレビとDVDレコーダーを買ってもらいました。
そもそも私は、数年前から、ほとんどテレビは見ていませんでした。
テレビを見るなら小説を読んでいたほうが、ずっと楽しかったからです。
母もテレビの放送はめったに見ず、私がいない平日の昼間のことはわかりませんが、テレビがついているときは、ほとんど母が近所のレンタル店で借りてきた映画のDVDが流されていました。

母は、気に入った映画があると一日中、音声を絞って流しっぱなしにしていたようです。
それで夕食後、
「なおちゃん、これ面白かったわよ」
って言われて、私もヒマなときとかには、一緒に見ていました。

母が借りてくるのは、洋画の恋愛ものやコメディが多く、中にはセクシーなシーンが長くつづくようなものもありました。
そういうときは、私のほうがちょっと気恥ずかしくなって、横目でちらっと母のほうを盗み見したりしました。
母はいつも、たぶん昼間に一回は通して見ているでしょうに、真剣に見入っていました。
「ねえ、なおちゃん。この子のおっぱい、きれいよねえ?」
なんて、ときどき言いながら。

そうしているうちに、私の趣味に映画鑑賞も加わりました。
中学生になって、英語を習いはじめた頃でもあったので、英語の台詞の、もちろん真剣に字幕を読まないとストーリーがわからなくなってしまうのですが、映画を見ている自分がなんとなくカッコイイ気もしていました。
あと、母の手前、あまり食い入るように見ることができなかった、セクシーシーンのある映画をこっそり一人でもう一度見てみたい、というもくろみもありました。

パソコンもできれば欲しかったのですが、高校生になってから、という父の意見でおあずけとなりました。

二日目は、届いた家具などのレイアウトやお掃除で一日暮れてしまい、やっと三日目に普通ののんびりした休日がやってきました。
おだやかに晴れた日で、家族3人でお庭をブラブラしたり、おのおのの部屋を見てまわりました。

そのとき、初めて入ったのは、まず、父の部屋。
大きな本棚がしつらえてあって、本がぎっしり詰まっていました。
ただ、それは小説とかではなくて、なにやら難しげな専門書のようでした。
そしてベッドと立派な机。
机の上には大きなモニターのパソコンが置いてありました。

そして、その隣の父と母の寝室。
広々として立派なベッドが奥の窓際にあって、その脇には、母が使うのであろう、細かい装飾が綺麗に施された大きめな木製の折りたたみ式三面鏡台。
入口側には、小さめなホームバーのセットとお酒の瓶とグラスが並ぶサイドボード。
小型のオーディオセットに大きめの籐椅子が二脚。
ベッドサイドにはアクリル製のオールシースルーな移動式テーブル。
そして、どっかで見たことあるような綺麗で大きな裸婦画が壁に一枚。
全体の色合いがシックに統一されていて落ち着いた雰囲気ながら、なにやら複雑な動きができる間接照明とともに、子供の私でも感じるくらい、なんとなく艶かしい空間でした。
もうこれで、休日のケーキのお楽しみはなくなったな、と思うと、ちょっぴり残念な気もしました。

次の日の夕食後、
「この3日間、はりきりすぎて疲れちゃったから、早めに寝るわ」
母は、そう言って、すぐにお風呂に向かいました。
父は今日から出張で4日間帰りません。
私は、食事の後片付けを終えた後、自分の部屋に戻って、休みの間手をつけていなかった英語の宿題を片付けてしまうことにしました。

だんだん解いていって、わからない単語が出てきたとき、英語の辞書を学校に置いてきたままなことに気がつきました。
パタパタと階下に降り、母を探します。

母は、ダイニングの食卓に座り、ネグリジェのままテーブルに頬杖をついて、ぼんやりしていました。
「ねえ。ママ、英語の辞書持ってない?」
「英語の辞書?」
母はしばらくぼんやりと考えているふうでしたが、やがてアクビしながら、
「パパのお部屋にあるんじゃない?」
どうやら、ビールかなんか飲んでたようです。
「入っていい?」
「いいわよん。ママもう眠くなっちゃたから、そろそろ寝るわ。お風呂入ったら、ちゃんと火消してね。あとお部屋の電気もね」
母は、本当に眠たそうに、ふんわりしていて、その目元が上下にあつぼったくなっていて、すごく色っぽくてセクシーでした。
私は、なぜだかそんな顔の母からあわてて視線をそらして、逃げるようにダイニングを出ました。
「わかった。それじゃあ、おやすみなさい」

私は、父と母の寝室の手前にある父の部屋のドアを開けて、電気をつけました。
昨日の昼間にはじめて見た、父の本棚。
今日あらためて見ても、その蔵書の多さは迫力があります。
背表紙の文字もほとんど漢字ばかりで、なんとか概論、とか、なんとか研究っていうタイトルばかりでした。
これ、本当に全部読んだのかしら?
パパって、ああ見えて意外とインテリさんなんだ・・・
なんて思いながら、英和辞典を探します。

えーとえーと。
下の棚から順番に探していくと、三段目の左端が辞書コーナーでした。
広辞林、国語辞典、漢和辞典ときて、次が英和辞典。
あった、あった、と思いながら、視線をまだ右にずらしていくと、和英辞典、フランス語辞典、スペイン語辞典、中国語辞典、韓国語辞典、ロシア語辞典までありました。
英和辞典を抜いたあと、ロシア語の辞書ってどんなんだろうと思って抜いてみたら、その棚の本全体が左斜めに倒れて、右のほうにある本の裏に書店のカバーをかぶせた本が一冊、隠されているのが見えました。

ははーんっ!

あの父でも、やっぱりそういう本を隠し持っているんだなと思うと、なんかニヤニヤしてしまいます。
辞典類をいったん全部外に出して、そのカバー付きの本を取り出しました。
もしここに母が、「あったー?」 とか言いながら顔を出したら、「パパの秘密、みつけちゃったー」 なんて言いながら笑えるのにな、と思いながら、
「さあて。パパはどんなのが好きなの?」
小さな声で言って、わくわくしながら、適当なページをぱっとめくりました。

そこに現われたのは・・・、


第二次性徴期と私 05

2010年6月19日

第二次性徴期と私 03

初めてのオナニーに挑戦したのは、生理がひけて4日後の土曜日の夜でした。

もちろん、生理後すぐに、やる気まんまんでした。
でも、生理自体が初めての体験です。
ショーツは汚れなくなっていましたが、本当に終わったのか私にはわかりません。
つい前の日までは血を流していたんです。
がまんして、様子を見ているうちに3日たっていました。

夕食のあと早めにお風呂に入って、パジャマに着替えました。
母はリビングで映画を見ていました。
けっこう大きい音を出して見ていました。
父は出張中で帰ってきません。

「ママ、私宿題やってから、寝るね」
「そう。おやすみー」
「おやすみなさい」

自分の部屋に入り、一応鍵をかけます。
わくわくしています。
自分の姿が映ると恥ずかしいので、鏡を裏返しにします。
部屋の電気を二段ほど暗くして、ベッドの中央に座りました。
キッチンからこっそり、ウエットティッシュを5枚くらい持ってきていました。
両手の爪も短く切りそろえてあります。

まず、パジャマの上のボタンを全部はずして胸をはだけ、下は足首まで下ろしました。
ショーツはそのままで、仰向けにベッドに寝転び、上半身だけ起こします。
両脚は、膝を立ててちょっとだけ開きました。
両手を入念にウエットティッシュで拭ってから、左腕を胸をかばうような形に置き、右手はショーツの上から、手のひらでアソコを包み込むような感じに置いて、右手と左腕を同時に上下にサワサワと動かしてみました。
しばらくそうしていましたが、くすぐったいのが気持ちいいといえば気持ちいい、のかな?みたいな感じです。

そこで今度は、アソコに置いた右手を、軽く全体を握るようにモミモミ、胸は、左手のひらで右の胸、左の胸と、交互にモミモミしてみました。
その状態でしばらくつづけていると、なんだか、からだ全体がふわっとしたような、くすぐったさとは違う、不思議なむずむず感を覚えました。
なんとなくいい気分。

そうか、これがオナニーなんだ、と思いながら、少しモミモミの速度を上げると、気持ち良くなるにつれて、アソコの奥から、じわっと、何か液体がにじみ出ててきたような感覚がありました。
この感覚は、つい最近初めて味わったもの・・・
そう、生理のときに血が出始めたときの感覚です。

「えっ!?」

私は思わず、大きな声を出して、両手の動きを止めました。
また、生理になっちゃうの!?
おそるおそる右手をショーツのアソコからはずしてみます。
ショーツは別に汚れていません。
まだ少量の出血なのでしょうか?
アソコに指を入れて確かめるわけにもいきません。

そのとき、ひらめきました。
さっき感じていた、むずむず感はオシッコをしたいときの感覚に似ていました。
私はオシッコをしたいのかもしれません。

そうだ!トイレに行って、見てみよう。

パジャマの前がはだけたまま部屋を出て、2階のつきあたりのトイレに駆けこみました。
パジャマの下をショーツごとずり下げて便座に座り、オシッコする体勢に入りました。
出ません。
さっきのむずむずの余韻はあるのに出ません。

私は、便座に座ったまま、自分の裸のアソコを覗き込みました。
この頃には、私の陰毛は、密度は薄いながら上から見ると狭い逆三角形に生え揃っていました。
私は、ぐいっと上半身をかかがめて、アソコを覗き込みながら、大きく両膝を開いてみました。
ワレメの綴目が少し開きました。
何か内臓を思わせるようなピンク色の内部が、全体に濡れたようにテカっています。

私が、自分のアソコの内部を見たのは、たぶんこれが初めてでした。
ちょっとキモチワルイと思いましたが、ちょっとキレイとも思いました。
血が出ている様子は、ありません。
私は、思い切ってさわってみようと、右手の人差し指をそろそろ近づけていきました。
そこに触れるか触れないかまで来たときに、指先に何かぬるっとした、透明な液体がつきました。

そうか。
これが気持ちいいときに出る液なんだ。

なんだかほっとして、力が抜けました。
やっぱり、私は気持ち良かったんだ。
今日はもうこれでいいかな・・・
興奮が醒めてしまい、ちょっと眠くもなってきたので、この先は、また日をあらためて挑戦することにしました。

このままだと、なんだかキモチワルイので、オシッコを拭く要領でトイレットペーパーをオシッコの穴より、ちょっと下にあててみました。
なんか、ぬるっと、指がアソコの内部に入る感触があります。
しばらくペーパーで押さえつけてから、ゆっくりとアソコから離して行くと、液がアソコとペーパーの間でツーーッと糸を引いている感覚がありました。

ふと気づいて、トイレの洗浄装置のうち、まだ使ったことのなかった『ビデ』 を使ってみようと思いました。
確か、これはアソコを洗うためのもの。
お尻用のは、いつも使っていて、その、こそばゆさがすごく好きでした。

スイッチを押してみると、お尻の穴よりちょっと前の部分に、ぬるま湯がシュワシュワと当たります。
あ、これも気持ちいい。
これなら、ぬるぬる液も洗い流されるでしょう。
しばらくあてた後、スイッチを切りました。
これからは、ビデも使うようにしよう。
そう決めました。

洗われてキレイになったはずのアソコをペーパーで軽く拭いてから、ショーツとパジャマを上げました。

その後、なんとなくオナニーに再挑戦する気になれず、気がつけば4月下旬からの連休に突入していました。


第二次性徴期と私 04

第二次性徴期と私 02

そして、もうすぐ小学生最後の夏休みというある日。

ひさしぶりに母と一緒にお風呂に入っていたときに、
「あら、なおちゃん。生えはじめたのね。おめでとう」
という、母の言葉で、私のアソコにうっすらと毛が生えてきていることを知りました。

あわてて自分のアソコを覗き込むと、たしかにスジの割れはじめあたりにうっすらと、産毛ではなく、もっと色の濃い毛がぽつぽつと、生え始めていました。
私はなんだか、すごく恥ずかしくなって、きっと泣きそうな顔をしてたんだと思います。
「恥ずかしがることはないのよ。なおちゃん。大人に一歩近づいたんだから」
「あなたも、もうすぐママみたいなセクシーボディのステキな女性になるわよ」
おどけた声でそう言って、母は私の前に全裸で立ち、上半身を反って形の良いおっぱいを前に突き出し、片手を頭の後ろ、片手を腰に当てて、片脚をくの字に曲げた、よくある『セクシーポーズ』 をとりました。
母とは、小さい頃からよく一緒にお風呂に入っていましたが、あんなにまじまじと母の裸を至近距離で見つめたのは、初めてでした。
女性の裸って、キレイなんだなあ、って思いました。

そして、毛が生えてきた、と指摘されたとき感じた恥ずかしさが、昔なにかのときに感じた恥ずかしさとよく似ているな、と思いました。
すごく恥ずかしいのに、下半身から、なんだか気持ちいい電流みたいなのが、からだ中にじーんと駆けめぐる、そんな恥ずかしさ・・・

今私はこれを、自分のマンションの部屋で全裸のままPCに向かい、打っているのですが、今思うと、私のからだは、あの時見た母の裸にそっくりです。
なんて言うと、私のからだはきれいなのよ、って、自分で言ってるみたいで、はしたないのですが・・・
下の方がぽってりしてるおかげで、ちょっと垂れ気味な、まあるくて弾力のある乳房。
白い肌にくっきり浮かぶ若干広めな乳輪と、ツンと上向きで長めな乳首。
そして、下半身に狭く三角形を作る、縮れの少ない薄めな陰毛。
あらためて自分のからだを見てみると、私のからだの特徴は、全部、母から受け継いだものでした。
あの頃の母は、今の私より10いくつ歳上だったはずですから、プロポーションを維持するために、ずいぶん陰で努力していたんだろうなあ、と思います。
私もがんばらなくっちゃ・・・
と、話がズレました。

初潮が訪れたのは、中学校の入学式を2日後にひかえた日の夕方でした。
家にいたので、まっ先に母に伝えると、
「おめでとう、なおちゃん。あなたは、もう女の子じゃなくて、おんな、よ」
と、私の手を握り、抱き寄せて頬ずりくれました。
その日の夕食は、私の大好きなオムライスでした。
ケチャップの文字で「なおちゃんLOVE」 と書いてありました。

小学校5年の終わり頃に、放課後女の子だけが集められて開かれた講習会を、ちゃんとまじめに聞きましたから、だいたいの心がまえは出来ていました。
その後、自分でも本でいろいろ調べたりして、ついでに知った、『あるお楽しみ』 のために、初潮が来るのを心待ちにしていたと言ってもいいでしょう。

でもやっぱり、自分のアソコから血が出ている・・・っていうのは、びっくりするし、なんか不安になります。
最初の生理が始まって終わるまで、私はヒマさえあれば、学校でも家でも、ナプキンをこまめに変え、トイレやものかげで、こっそりスカートをめくり、母が用意してくれた生理用ショーツのゴムをひっぱって、出血が止まっていないか確認していました。

そんなわけで、中学校の入学式は、生理まっただ中での出席でした。
一緒に来てくれた母と別れてから、クラス分けを見て、新しいクラスの教室に入ります。
遠くの町から転居してきた私には、見事に全員知らない顔です。
他の子たちはみんな、地元の小学校から上がってきていますから、一人や二人、知っている顔がいるようで、がやがやとおしゃべりをしています。
私は一人だけ無言で、ぽつんと座っています。
すごく不安になっていました。
クラスでずっと一人だったらどうしよう・・・

小学4年生の転校のときを思い出してみます。
あの時は、一応先生が『転校生』 として紹介してくれましたから、みんなも気を使って話しかけてくれて、比較的早くなじめました。
でも今回は違います。
いきなり私だけがよそ者です。
みんなが、あれ誰?、とヒソヒソ話してるような気にさえなってきました。
不安と恥ずかしさで、胸がすごくドキドキしていました。

そして、これは後になって気づいたことですが、私の性的なむらむらは、大きな不安や恥ずかしさ、みじめさを日常の場で感じたときに、スイッチが入りやすいみたい。
それはどんどん、えっちで淫らな妄想に姿を変えて私の中でふくらみ、ときには現実世界にまで暴走してしまい、今までも何度か、後で思い出すと、何であんないやらしいことができたんだろう?、と赤面してしまうようなことを、やらかしてきました。

中学のクラス担任になった先生が、何かお話している間、私は、目先の不安から目をそらすように、生理後にやってくる『あるお楽しみ』 のことばかり考えていました。こうしている間にも、生理が終わっているのではないかと確認したくて、その場でスカートをまくり上げ、ショーツを下ろしてみたくて、たまりませんでした。

私の初めてのお客さんは、4日で去っていきました。

私の胸が少しずつふくらみはじめた頃から、私の知的好奇心は、えっちなこと、性的なことに大きく比重が傾いていました。
ティーン向けの月刊誌やレディースコミックっていう女性向けマンガ雑誌には、そういうえっちなことが、たくさん載っているらしいことは知っていましたが、小6女子な私には、恥ずかしくて買えません。
それに、その町の本屋さんで私は、何冊も小説や少女マンガを買っているので、店員さんにも顔見知りの人が何人かいます。
なので、立ち読みもできません。

結局、一番の情報源は町の図書館でした。
図書館の『医学』 のコーナーにこそこそ行って、性器の図解をながめたり、セックスの項目を調べたり・・・。
でも一番役に立ったのは、子供向けの悩み相談を集めた本でした。
そこには、学校での悩みとか、家庭での悩みなんかにまざって、からだの悩み、の項目がありました。
女の子向けの編集なので、女の子のことしか載っていないのも私向けでした。
初潮が来ない、とかアソコの毛が濃い、みたいな悩みと、その答えを夢中で読み耽りました。

その『悩みシリーズ』 の本は、3巻までありました。
借り出したいのですが、貸し出しカードのところに私の名前が書かれてしまうのも恥ずかしく、その本をみつけてから三日間くらい毎日、学校が終わると、まっすぐ図書館に飛び込んで、一時間くらい飽きもせず、その3冊の同じ項目、つまり、えっちなところだけを何回も読みかえしました。

その本によって知った新しい知識が『オナニー』 という行為。
オナニーに関して重要と思われる知識を、私は勉強のノートに、すごく小さな字で書き留めました。

「初潮が来ると、性欲を感じるようになる」
「性器の周辺や、胸をやさしくマッサージすると、気持ち良くなれる」
「汚れた手でしてはいけない。ちゃんときれいに洗うこと」
「ワレメに無理に指を入れると、中を傷つけるので、注意」
「気持ち良くなると、奥からオシッコではない、ぬるぬるした液が少しずつ出てくる」
「そうなったら、指が入る」
「オシッコの穴の上にある突起がクリトリス」
「クリトリスが一番敏感」
「胸もアソコも、あまりさわりすぎると黒ずんでくることがあるので、やりすぎないこと」

ノートの切れ端を小さく折りたたんで、定期入れの中に入れて持ち歩いていました。
そして、何かつまらないことがあったときとかに取り出し、そのメモを何度も読み返しながら、私は、初潮がやって来るのを心待ちにしていました。

初潮が来て、中学生になった私は、生理の間中、何度も何度もそのメモを読み返して過ごしました。


第二次性徴期と私 03

第二次性徴期と私 01

私の父は、とある貿易関係の会社に勤めています。
父のお仕事の都合による転勤で、子供の頃に私は引越しを3回経験しました。
最初は、私がもの心つく前。
これは、私には記憶がありません。
次が小学校4年生のとき。
そして、今回のお話の始まりとなる、私が小学校を卒業したとき、です。

自分で言うのは、とてもはしたないのですが、私はかなり裕福な環境で育ちました。
父と母の実家がそれぞれ、大きなお屋敷でしたから、その援助もあったのかもしれません。
でも、父は、朝早く仕事に出かけて行って、夜遅くに帰ってくる、という生活をずっとしていました。
すごくがんばってお仕事しているのは、子供の私にもわかりました。

父は、娘の贔屓目をさしひいても、ハンサムでした。
目鼻立ちのはっきりした整った顔をしていて、背も高く、からだつきは細身だけれど、がっしりしていました。
幼い頃の私は、8時か9時にはもう眠っていましたので、一週間のうち父の顔が見れるのは、日曜日のお昼過ぎからだけでした。
私はそれがとても待ち遠しくて、父が起きる頃になると、父と母の寝室に駆けて行き、寝ている父のお布団の上に飛び乗ったものでした。
そんな私を、眠そうな目をこすりながら抱き上げて、高い高いをしてくれる父が大好きでした。

父と母は、大学の頃にレジャー系サークルで知り合い、5年間交際してから結婚したと、母から聞いていました。
父との交際時代の思い出を、少し照れながらも嬉しそうに話してくれる母も大好きでした。

小学校の卒業式を終えた翌日に、私たち家族は新居に向かいました。
今度のお家は、新築の一戸建てです。
父の転勤もこの先はなさそうだ、という見通しがついたので、東京近県のベッドタウンに、思い切って新築したものでした。
広い敷地に大きく芝生のお庭をとった、洋風でかわいい感じのお家でした。
中に入ると、広いリビングとダイニング、お庭にはウッドデッキまでしつらえてあります。
親子3人で住むには、いささか広すぎる感じもしました。
私が、思ったままにそんな素直な感想を言うと、
「でも、ひょっとしたらもうすぐ、なおちゃんの弟か妹がやってくるかもしれないでしょ?」
母が、照れたように笑いながら言ったのを、今でも思い出します。

順番にお話します。

小学校高学年から中学生時代の私の趣味は、読書でした。
きっかけになったのは、小学4年生のときの引越しです。

引越してしばらくは、お友達もできなかったので、家に早く帰っては、それまで両親が買ってくれていた本を全部もう一度読み返していました。
子供向けの文学全集みたいなやつです。
低学年の頃に、一度ずつくらいは読んでいたはずですが、理解力が違います。
それからすっかり、『私じゃない誰かの物語』 の世界で遊ぶことにはまってしまい、学校でも、自然と一人で本を読んでいることが多くなりました。

そんな内気な転校生の私でしたが、毎日学校に通っていれば、だんだん新しい環境にもなじんできます。
夏休み前までには、おしゃべりしたり一緒に遊ぶお友達が何人かできていました。
そして、お友達との交流とは別枠で、知的好奇心を満たす趣味としての読書の習慣も私の中に定着していました。

面白そうだと思った本を、手当たりしだい、学校の図書室や町の図書館で借りたり、自分のおこずかいで買ったりして、ひまさえあれば読んでいました。
母は、私が本を買いたいと言うと、いつも黙ってお金をくれました。
その代わり、どんな本を買ったのか、ちゃんと報告すること、がルールでした。
でも、母は一度も、私が買ってきた本に関して注意めいたことを言いませんでした。
少女マンガを買ってきても、今思えばちょっと猟奇的な場面が多い推理小説を買ってきたときも、
「読んでおもしろかったら、私にも貸してね」
と、笑っていました。
そして実際、私の買ってきた本を、母は、ほとんど読んでいたみたいです。

6年生になる頃には、ベストセラーになった大人向けの本なども普通に読んでいました。
私がムラカミハルキさんの本を買ってきたときの、母の言葉を覚えています。
「あら、なおちゃん。その本なら、私持ってたのに。きれいなお話よ。ちょっとえっちだけどね」

たしかにえっちでした。でも、すごくロマンティックなお話でした。
登場人物の一人の名前が、私と同じだったこともあり、感情移入してしまい、何回か読み返したほどでした。
性的なシーンでは、もちろん当時の私に具体的なイメージを描くことはできませんでしたが、なんとなくきれいで、儚い、肌色な映像を思い浮かべていました。
男性と女性が愛し合うと、自然とそういうことをしたくなるんだろうな、と素直に受け入れていました。

ムラカミさんの本だけでなく、他の作家さんの小説にも、ときどきその手の性的なシーンが描かれていていました。
そして、後から思えば幸いなことに、それらはすべて男女の愛あればこそ的な、愛情の確認のためのセックス描写ばかりでした。

そんなふうに、読書を通じて性的なものに『耳年増』 状態となっていた私は、それに対する好奇心と期待感のほうが、その年頃の女の子にありがちな、セックスや、えっちなことに対する嫌悪感よりも、上回っていたように思います。

だから、あの日母に、弟か妹うんぬん、と言われたときも、あ、やっぱりしてるんだな、くらいにしか思いませんでした。
父と母がセックスしている、ということは、彼らが愛し合っている証拠なのですから。

その頃に思い当たったことなのですが、実際、父と母は、頻繁にセックスしていたみたいです。

小学校4年生から6年生まで、私たち家族が住んでいたのはマンションでした。
家族向けのけっこう広い賃貸で、一応、部屋はリビングを除いても4部屋あり、父、母、私に一部屋づつ、残りの一部屋は畳の部屋で、客間と呼んでいました。

4年生の頃、夜中にオシッコがしたくなって、その客間の前を通ったとき、なにか、がさごそする音を聞いたことがありました。

翌朝、母にそれを告げると、母は笑顔で、
「ああそれね。あのお部屋には、我が家の神様が住んでいるの。なおちゃんには、見えないけど、ずっとおしゃかさまみたいに座った形でフワフワ浮いて、なおちゃんを見守ってくれているのよ。夜だけ、下に降りてきて、ちょっと運動をなさるの。だってずっと浮いてたら疲れちゃうでしょ」
しれっと言ったものでした。
それを、つるっと信じてしまった私は、それからもたまに聞こえていたその音を、ぜんぜん気にしなくなっていました。
「あ、今日も神様いるな」
なんてくらいにしか。
親が親なら、子供も子供ですね。

休日の昼下がりに、私とさんざん遊んだあと、父がふっと、いなくなることもありました。
そして、15分後くらいに、父から家に電話がきて、母が私に告げます。
「パパが、今、会社の人と会ってて、大事なものをお家に忘れてきちゃったんだって。ママ、車で届けてくるから、しっかり、お留守番、お願いね」
みたいなことを。
母も出かけていき、夕方にケーキを持って、二人で車で帰ってきます。

一月に一回か二回、そんなことがありました。
もちろん、二人が出かけていくときに、いろんな言い訳があったと思いますが、いちいち覚えていません。
でも、いくら鈍い私でも、それが半年もつづけば、なんかパターン化しているのくらいはわかりました。
そして私は、そのパターンの日は、ケーキが食べられる日、と喜んでいました。

そんな謎も、小学校6年のその頃には、解けていました。
二人はきっと、国道沿いにあるラブホテルまで行っていたのだと思います。
たまには、大きな声出して、やりたいですものね。

そしてその頃、私のからだに大きな転機が訪れていました。
胸が、かすかにふくらみはじめたのが、小学校6年生になった頃。
乳首に、なんかひきつるような痛みを感じることが増えて、お風呂の時に毎回、脱衣所の鏡でチェックしていると、日に日に乳首がちょっとずつ大きくなっているような気がしました。
そのうち胸全体も少しずつふくらんできました。


第二次性徴期と私 02

2010年6月14日

ランジェリーショップ 13

「あ!大事なことを忘れていたわ。これ!」

 お姉さまのお店のロゴが入ったビニール袋が差し出されました。 
「?」
「あなたにあげるって約束した、残りの下着」
「そんな悪いです。お金も5千円しか払っていないし」
「いいの。これは、あたしたちが出逢った記念のシルシよ。悪いと思ったら、今度来るとき、何か差し入れでも持って来て。ワインがいいかな?白ワイン」 
 お言葉が途切れたとき、エレベーターが到着しました。
 誰も乗っていません。

 エレベーターの扉が閉まると同時に、私はお姉さまの胸に顔をうずめました。
「それから、今渡した記念のシルシ、お家につくまで絶対開けちゃだめよ。もし途中で開けたら、あたしがおばあちゃんになっちゃうからね?」
 抱きついているお姉さまの胸に、ギューッと私の顔を押しつけました。
 不意に、エレベーターが降下し始めました。
 お姉さまがやっと、4階のボタンを押したのでしょう。

 エレベーターの中で私はずっと、お姉さまの胸に顔をうずめていました。
 私は泣いていました。
 お姉さまの胸の、どくんどくん、という音を聞いていて、なぜだかポロポロ涙がこぼれてきてしまったのです。

 4階に到着してエレベーターを降りると、お姉さまが私をやさしく抱き寄せて、私の頬をつたう涙を一つ一つ、唇で消してくれました。
 それから急に激しく私の唇を奪い、行きのエレベーターのときのように私の舌を激しく吸ってきました。
 私もそれに夢中で応えました。

 カチャン!
 扉の鍵をはずすような音がしたので、私たちはあわててからだを離しました。
 扉を開けて入ってきた若い女性は、どこかの店員さんのようでした。
 その人は、内鍵を閉めると私たちをチラッと横目で見て、この階で止まったままのエレベーターにそそくさと乗り込んでいきました。

 お姉さまが両手で、私の両手を取りました。
「それじゃあ、今日はここでさよならね。あたしは、もう一度上まで行って、鍵とか返してこなきゃいけないから・・・」
「その扉を開ければ、4階の売り場フロアね。私のお店は八時までで、サトミもいると思うから、よかったら寄ってやって・・・ま、どっちでもいいけれど・・・」
「あと、帰る前にまたトイレに寄って、髪とお化粧、直していきなさい。またひどい顔になってる・・・サングラスいる?」
「・・・うん」
 お姉さまが私の顔にかけてくださいました。
 それから、さっき店員さんがかけた鍵を、カチっとはずしました。

「あなたが出て行ったら、あたしがこっち側からまた鍵かけるから」 
「・・・また絶対逢いに来ますから!」 
 半泣きベソ声で言ってから、お姉さまの右手を私の左のおっぱいの上に誘導し、お姉さまの唇に軽く自分の唇を重ねた後、お姉さまの耳元にそっと自分の唇を寄せました。
「揉んで・・・」 
 私がささやくと、お姉さまは3回、右手を軽くニギニギしてくれました。
「ありがとぅ・・・」
 私は、もう一度お姉さまのお顔をじっと見つめてから、目をそらして鉄の扉を外へ向かって押しました。

 おトイレにもサトミさんの所にも寄らず、ファッションビルを出て、横浜の街に出ました。
 もう、あたりはすっかり薄暗くなっていました。
 数歩も歩かないうちに猛烈な疲労感が、からだ全体に襲ってきました。
 緊張が一気に解けてしまったようでした。

 それはそうでしょう。
 今日一日、いいえ正確には半日くらいで、何度イったことでしょう。
 この疲労感では、これから1時間弱電車に乗って自宅に帰りつける自信がありません。
 きっと電車の中で、だらしなく眠りこけてしまうに違いありません。
 タオルで一応拭いたけれど、からだ中がなんかベトベトしているのも、すっごく気になってきました。
 ちょうど目についたシティホテルに飛び込みました。

 シンプルなシングルルームに入ると、電気も点けずにバッタリとベッドに倒れこみました。
 しばらく、そうしていましたが、これではいけない、と思い、起き上がります。
 本当に今日は、着たり脱いだり大忙しね?ヘンタイ直子さんは・・・
 なんて思いながら、また服を脱ぎました。
 お姉さまに穿かせていただいたパンティだけは、紐が解けないように慎重に脱ぎました。
 全裸になって、シャワールームに入ります。

 ジャワーを全開にして、しばらく頭から浴びていました。
 気持ちいい。
 今日、私のからだから分泌された汗や、愛液や、よだれや、涙や、その他いろいろな液体が洗い流されていきます。
 ちょこっと元気が戻ってきたので、丁寧に髪を洗い、からだもゆっくり洗いました。

 備え付けのバスタオルでからだを拭いながら冷蔵庫を開け、アメリカ製の缶ビールを一本取り出しました。
 裸のままベッドに座り、プシュっと栓を開けてビールを喉に流し込みます。
 ごくごくごくごく・・・
 あー美味しい!
 午後中ずっと何も食べていないのに、不思議にお腹は空いていませんでした。

 髪にドライヤーをかけているうちに、酔いがまわってきたのか、また急激な眠気が襲ってきました。
 最後の力を振り絞ってドライヤーをかけ終え、髪をまとめてナイトキャップをかぶります。
 全裸のまま、冷たいシーツにもぐりこみました。
「おやすみなさい。お姉さま・・・」

 夢も見ず、グッスリ眠り込んでいたようです。
 目覚めたのは、朝の七時過ぎでした。
 一瞬、自分がどこにいるのかわからなくて、あたふたしました。
 昨日ベッドに入ったのは、確か夜の七時過ぎでしたから約12時間、一度も起きずに眠っていたことになります。

 全裸のまま歯を磨き、顔を洗い、長いオシッコをしました。
 昨日、あんなに尖りっぱなしだった乳首も今朝は極めて平常心のよう。
 クリちゃんも鞘に包まれて、ひっそりしています。

 不意に、昨日お姉さまが去り際に渡してくれた、記念のシルシ、のことを思い出しました。
「まだ、家に着いていないけれど、日付も変わっているから、いいよね?」
 独り言を言いながらベッドの上で、お店のロゴが入ったビニール袋の口を留めているテープを丁寧に剥がしました。

 袋の中には、昨日穿かせていただいたピカピカ以外の、お姉さまが見立ててくれたパンティ2着と一緒に、最初にお姉さまが持ってきてくれた、あなたには絶対似合う、お姉さまお墨付き過激なパンティ3着まで入っていました。
 おまけに、昨日試着したストラップレスブラと同じデザインで水色のブラまで。
「・・・お姉さま・・・」
 口に出した途端、なぜだかポタポタと涙がこぼれて、私の裸のおっぱいを濡らしました。

 タオルを取ってこよう、とベッドから立ち上がろうとしたら、下着の束に引っかかっていたらしい小さな紙片が、シーツの上にこぼれ落ちていたことに気がつきました。
 何だろう?
 拾ってみました

 お姉さまの名刺でした。

 カラフルでポップなデザインの名刺には、お店の名前と、
 店長 渡辺 絵美
 の文字がありました。

「絵美お姉さま・・・」
 裏返すと、手書きの文字で携帯電話の番号。
「今日は楽しかった。今度はプライベートで遊びましょ」
 という小さな文字が、綺麗な女性らしい筆跡で書かれていました。
 その上に、紙面いっぱいに口紅キスマークまで!
「絵美お姉さま!」
 もう一度、声に出して言ってみます。
 私は、泣きながら笑っていました。

 ようやくお腹も空いてきました。
 早めにここを出て、いったんお家に帰りましょう。
 途中で食材を買って、お料理しながら、夜が来るのを待ちましょう。
 夜になって、絵美お姉さまのお店が終わる頃に、自宅から電話をしてみましょう。
 電話をして、プライベートデートの日にちを決めましょう。
 そのデートのときは、絵美お姉さまが似合うはずとおっしゃった、このシルクの穴あきパンティを穿いていきましょう。

 また、私の乳首がむくむくと、元気になってきました。


ランデブー 6:42 01

ランジェリーショップ 12

「うっ、うーーんっ・・・」

 肌を撫ぜるくすぐったい感覚に、ふっと目が覚めました。
 重たいまぶたをゆっくりと開けてみると、私は、あの機械のお部屋のソファーに寝かされていているようでした。
 見上げる視線の真正面に、大好きなお姉さまのお顔がありました。
 枕になっているのはお姉さまの太腿みたい。
 お姉さまは、手のひらで私のおっぱいを、乳首に触らないようにやさしく撫ぜていました。
 洗濯バサミに噛まれた痕が、おっぱいのあちこちをピンク色に染めています。
 私は、全裸のままでした。

「ごめんなさいっ!」
 私が驚いて起き上がろうとすると、
「いいのよ。あわてないで。あと少し時間はあるから」
 とおっしゃり、私のおへそのあたりにお姉さまが手を置きました。

「私、気絶していたんですね?」 
「そう。凄かったわ。私も思わずつられてオナニーして、イっちゃったもの」
 お姉さまが照れたみたいに笑いました。
「あなた、本当にキレイな肌しているわね?」
 おへその下あたりを指ですーっと撫ぜられました。
「でも、またその気になられちゃうと困るから、さ、そろそろ服を着ましょう」
 お姉さまは、私の上体だけを起こさせ、ソファーから立ち上がりました。

「そこに、水に濡らしたキレイなタオルが二本、絞ってあるから、ざっとからだを拭きなさい」
「あなたが気絶している間に、あたしが丁寧に拭いておいたから、ざっとでいいわよ」
 私は座ったまま、ソファーのそばのテーブルに置いてあるタオルを一本手に取って広げて、まず上半身を拭きました。
 冷たくて気持ちいい。
 二本目で下半身。
 お姉さまは、私が拭き終わるのを待って、ハンガーにかかっていた私のお洋服一式を取ってくださいました。

「下着は、またあたしが着せてあげる」
 お姉さまは、上半身を起こしたもののまだボーッとしている私の背中にまわり、ストラップレスのブラを私のおっぱいにあてがい、そっと背後から私に覆いかぶさるようにフロントホックをはめてくださいました。
 あれほど尖っていた乳首も今は普通なので、ほんと、着けてないみたい。
「パンティは紐を解かずに脱いだのね?それじゃあ立って」
「はい右足あげて」
「はい左足あげて」
 お言葉通りにすると、パンティはお姉さまの手でスルスルッと両脚を登っていき、ぴったり股間におさまりました。
「はい。あとは自分でやってね」
 ブラウスとミニスカートを手渡してくださいました。

「あ、私、帰りはこれじゃないのを着て帰ります」
 来るときに着てきた地味なワンピースを着ようと思い、えーっと私のバッグは?・・・
 確か防音のお部屋だったっけ?
 思い出せずに、とりあえず防音のお部屋に戻ろうとすると、
「あなたのバッグ?それならここ」
「後片付けも、やっておいたわよ」
 私は、あわてて窓から防音のお部屋を覗き込みました。
 まっ暗になっています。
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!・・・」
 何度も何度も必死にあやまりました。
「いいのよ。楽しいもの見せてもらったし。かわいかったわよ。あ・な・た・」
 お姉さまは、パチンってウインクをくださいました。

 バッグの底からワンピースを取り出して、頭からかぶりました。
 お姉さまが寄ってきてくださり、背中のジッパーを上げてくださいました。
「あなた、何着ても似合うのね。うらやましい」
「そんなことないです」
 ブラウスとミニスカートをバッグに詰め込みながらお答えしました。
「後片付けのこと、本当にごめんなさい!一人では大変でしたよね?」
「いいの。サトミにも手伝ってもらったから」
「サトミさん?」
「そう。あなたをここまで運ぶの、あたし一人じゃ無理そうだったからね」
「でもお店は?」
「5時からもう一人来たから、だいじょうぶ。でもごめんなさいね。サトミにあなたのオールヌード、ばっちり見られちゃったわよ?」
「それは、別にいいのですけれど・・・」
 ちょっぴり心臓がドキドキし始めました。
「きれいな肌、って言っていたわよ」
「あと、気絶しているあなたの性器に、指をちょこっと入れたりもしていたみたい」
 お姉さまが愉快そうに笑っています。

「私、どのくらいの時間、気絶していたんですか?」
「そうね。オナニーショータイムがジャスト30分。たいしたものよ。時間厳守。ここで終われば、予定通りだったのだけれどね。気絶タイムが延長20分。今5時42分で、ここは6時までには出なくちゃならないから、あたしたちのデートタイムは、あと15分てとこね」
「帰り支度は、全部終わった?忘れ物はない?」

「あたしたちが誰にもじゃまされない時間は、あと10分くらい、ステキなショーのご褒美に、あなたの好きなこと何でもしてあげる。でもえっちなのはだめよ。終わらなくなっちゃうから。何したい?お話?膝枕?」 
「キスしてください」
 私は即座にそう言って、お姉さまにそっと抱きつきました。
 唇を重ねてゆっくりと舌をからませます。
 そのままの状態でソファに座り、やさしくやさしく抱き合いながら、お互いのの舌をからませ、唇を吸い続けました。
 からだをまさぐったり強く抱きしめたりとかではない、おだやかでやさしく長いキスでした。

 唇を離したとき、時計は5時51分を示していました。

「じゃあ、帰りましょうか?」
 お姉さまのお言葉で、ふたり、立ち上がりました。
 私はトートバッグを肩に提げ、お姉さまはお店の名前が入ったビニール袋を一つ、手に持って部屋を出ました。
「あ、お姉さま?あのバスタオル、私、持って帰って洗濯してお返しします」
「だーめ。あれはあたしの宝物よ」
 お姉さまが艶っぽく微笑みました。

 エレベーターホールまでの道を、またふたりで手をつないで歩いて行きます。
「あ、そうだった!お姉さまのお名前とご連絡先、教えてください」
「うーん、それは今度にしましょ。お店に来てくれればいつでも逢えるし。あなたのからだのすみずみまで知ってるサトミにも、ね?」 
 お姉さまがおどけて、はぐらかされてしまいました。
「えー、でもぉ・・・」
「わかったわ。次逢ったとき必ず教えてあげる。だから絶対またお店に来なさい。あたしがびっくりするような格好で、ね?」
「はい!絶対うかがいます」 
 真剣にお答えたしたとき、エレベーターホールに着きました。


ランジェリーショップ 13

2010年6月13日

ランジェリーショップ 11

 お姉さまに私のアソコがよく見えるよう、再びM字開脚でしゃがみ込みました。

 今度はまず、両方のおっぱいに乳首を囲むようにそれぞれ三つずつ、洗濯バサミをはさんでいきました。
 肌をはさむたびにチクッと注射針で刺されたような痛みが走り、それが徐々に鈍い疼痛に変わっていきます。
 すべてはさみ終わったら、両手のひらで洗濯バサミの取っ手部分に触れて、両手を上下させてパラパラと洗濯バサミを揺すりました。
 いったん収まっていた痛みが肌を引っぱられることで、ぶり返します。
「あんっ!あ~~んっ!」

 次は乳首です。
 私が乳首に洗濯バサミをはさめるようになるまでには、長い時間がかかりました。
 痛さがハンパじゃなかったのです。
 最初にチャレンジした頃は、はさんだ瞬間のキリで刺されたような鋭い痛みと、乳首がちぎれてしまいそうな持続する痛みに3秒もつけていられず、本当に涙をこぼしてしまいました。
 洗濯バサミの噛む力を苦労して調整し、ゆるめなもので慣らしつつ、協力してくれる人も現われて、今では普通の力の洗濯バサミならだいじょうぶになりました。
 あまり努力を誇れる成長ではありませんけれど。

 右の乳首。
「んーっ!」 
 やっぱり今でも、噛まれた瞬間の鋭い痛みは強烈です。
 その痛みがやがて、しびれるようなジーンとした痛みに変わっていきます。
 左の乳首。
「むんーっ!」
 息がハアハア激しくなり、首筋からおっぱいまで汗びっしょり。
 心地良い痛みが両方の乳首を中心にジンジンと、おっぱいからからだ全体へ広がっていきます。

次はアソコです。
 タコ糸を長めに結んだ洗濯バサミを四つ、開脚したアソコの左右ラビアに、2つずつで噛ませます。
 私のラビアは地味めなので、ちょっと苦労します。
 ビラビラとまわりのお肉を、洗濯バサミを大きめに開いて一緒にはさみます。
 乳首ほどの痛みではありませんが、やっぱりジンジンした痛みが襲います。
 4つ全部はさめたら、結んであるタコ糸を左右の太腿に巻きつけて、洗濯バサミが穴を左右に大きく広げるようになるまで引っぱります。
「ああ~~んっ!」
 私の恥ずかしい場所がパックリと開いたままになるように、タコ糸を太腿に結んで固定します。
 そのまま立ち上がって両脚を広げていくと、お肉とビラビラを噛む洗濯バサミが糸に引っぱられ、 恥ずかしい穴をより大きく広げようとしてきます。
 すっごく痛くて、ひどくみじめな格好です。
「ぬん!あーんっ~~ふ~っ!」 

 そのままの格好で窓のほうを見ると、お姉さまは相変わらず左腕で頬杖ついて、私をじーっと見ていました。
 ただ、心なしかお姉さまのからだが、小刻みに動いているような気もしました。
 ひょっとするとお姉さまも、右手でご自分のアソコをまさぐっているのかもしれません。
 私は、嬉しくなりました。
 お姉さまが、私のみじめな姿を視てコーフンされているのかも・・・
 悦んでくださっているのかも・・・

 苦労して分銅みたいな形をした錘を2つ拾った私は、お姉さんによく見えるようにそれを掲げてから、右乳首の洗濯バサミの金具のところに引っ掛けてぶら下げました。
 乳首が下にグイーッと引っぱられ、激痛が走ります。
「んんんんー!うううっっ!」
 左の乳首にも。
「あんっ!あんあーんあんっ!」
 全開になっているアソコの穴からは、すけべなおシルがヌルヌルと、とめどなく流れ落ちていました。

 お姉さまがじっと視てくださっているのを確認して、今度はその場にひざまづき、そのままお姉さまのほうにお尻を向けて四つん這いになりました。
 おっぱいが重力によって真下に垂れて、乳首を噛んでいる洗濯バサミから吊り下がった錘も、今度は床に対して垂直に乳首をビローッと引っぱります。
 洗濯バサミとタコ糸によって大きく開きっぱなしなアソコの穴は、奥の奥までお姉さまに丸見えのはずです。
 バターナイフを右手に持ち、お尻の上から腕を回して開かれた穴の中に挿入して、ペタペタと撫でまわし始めました。
 金属の冷たい感触が熱くなった穴にすっごく心地いいです。

「あーーっ!お、お姉さま、いやらしい直子のオマンコを見てくださいっ!奥の奥まで見てくださいっ!」 
「お姉さまに弄られるのを想像して、ヌルヌルになっている淫乱なオマンコです!ヘンタイな直子ですぅっ!」 
「んん~っ!お姉さまぁ!お尻の穴も見てくださいぃ!痛くして感じてしまうドMな直子のはしたないコーモンですぅっ~!」

 あまりに昂ぶっている自分の欲情をお姉さまに知って欲しくて、大きな声でそう叫びながら、落としてしまったバターナイフの代わりにお尻のほうからあてがった右手全体で、全開オマンコをかきまわし始めていました。
 右手の中指以外を穴の中に潜り込ませ、ピンと立てた中指だけはクリトリスを求めて必死に伸ばしました。

 四つん這いのからだが激しく前後に揺れ、おっぱいも激しく前後に揺れて、お尻は絶えず上下していました。
 右乳首の洗濯バサミが錘の重さと振動に耐え切れず、乳首の皮膚を徐々に擦りつつ、はずれて落ちました。
 普段ならかなりの激痛のはずですが、この状況では快感のスパイスでした。
 同じように左乳首の錘と洗濯バサミもいつの間にかはずれ、枷から開放されたおっぱいは垂れ下がりながらプルンプルン前後に激しく波打っていました。

 からだを支えていた左手も力尽き、お姉さまのほうを見ようと左後ろにひねっていた顔の左頬が今はシートにベタッと貼りついて、四つん這いを支える支点となっていました。
 乳首を囲むようにおっぱいを噛んでいた洗濯バサミも、シートになすりつけられて次々にはずれていきました。
 それでもオマンコをまさぐる右手のスピードをゆるまず、高く突き上げられたお尻が円を描くようにぐるんぐるんと波打っています。
 ラビアを噛んでいた洗濯バサミたちも、その激しい動きにいつのまにか全部はずれてしまったようでした。

「お姉さま見てー!お姉さま見てー!お姉さま見てーお姉さま見てーお姉さま見てーお姉さまぁっ!」
 うわごとのようにくりかえしながら、私のからだが絶頂の高みへとのぼりつめていきます。
「お姉さまぁ見てー見てー見てー見てー見てー見てー見てー見てー見てー」
「ああんああんあんあんあんんんっーあああああーっ!!!」


ランジェリーショップ 12

ランジェリーショップ 10

 そんなことを考えていたら扉が開き、お姉さまが戻ってこられました。
 大きな袋を抱えていました。

 お姉さまが袋をガサゴソやって、いろんなものを取り出し始めました。

「まずこれね」
 最初に手渡されたのは、大きなレジャーシート。
「これを敷いて、フロアの真ん中あたりでやりなさい。これだけ大きければ床を汚すことはないでしょ?」
 次に渡されたのは、お店の試着室で使ったバスタオル。
「新しいのじゃなくてごめんね。でもいいわよね?全部あなたのおツユだし」
 お姉さまは、たまにすっごくイジワルクなるみたい。
「終わったら、そのシートを汚したおツユは、このバスタオルで拭きとって。ざっとでいいからね」
「そうだっ!あなた、タンポンはどうした?」
「まだ入っています。もう役に立っていないみたいだけれど・・・」
「じゃあ、それ抜いたら、それもこのバスタオルにちゃんと包んでおいて。この部屋に使用済みタンポンが落ちていたなんてことになったら、大変なことになっちゃうから」
 お姉さまが笑いながらおっしゃいました。

 最後に渡されたのは、何かジャラジャラ音がするものが入った紙袋。
「それは、防音の部屋の中に入ってから開けてね」
「あと、中に入ったら、照明はなるべく明るくしてね。暗くされちゃうとこっち側からよく見えないから。いやらしい姿をよーく見てもらいたいのでしょう?あなたは」
「入ってすぐ左の壁に、照明のスイッチがあるから」
「時間は30分。今4時40分くらいだから、5時10分くらいまで。延長はあなたの熱演しだいね」

「それじゃあ、いい?」
 私がコクンとうなずくと、お姉さまは私の手を取って防音のお部屋のドアのところまで見送ってくださいました。
「あなたの気が散らないように、最初のうちは、あまり覗かないから」
 お姉さまがまた、やさしいキスをくれました。
 そして、私の耳元でセクシーに囁きました。
「愉しんで。そして、あたしも愉しませて・・・」

 防音のお部屋に入り、お言いいつけ通りに照明のスイッチを全部点けました。
 スライド式になっていて、全部上げると、恥ずかしいくらい明るくなりました。
 機械のお部屋にいたときに確認した、あの窓から一番見やすそうな位置まで行き、レジャーシートを広げます。
 シートの中心に自分がくるようにシートを再調整してからサンダルを脱ぎ、シートにあがりました。

 シートの中心にしゃがみ込んで、まず、渡されたバスタオルを出します。
 やっぱり、なまぐさい臭いを放っていました。
 その臭いをかいだだけでクラクラしてしまうほど。
 次に、中で開けて、と言われた紙袋を覗き込みます。
 いろいろなものが入っているようなので、シートの上に袋からぶちまけてみました。

 中に入っていたのは・・・

 木製の洗濯バサミたくさん。
 ルレット2本。
 タコ糸とはさみ。
 洗濯バサミにぶら下げられる錘4個。
 縄手錠2組。
 バターナイフ。
 塗るとスースーする塗り薬・・・私の愛用品と同じブランドのものでした。
 アイマスク。

 これはっ!
 これってなんなんでしょう?
 私がいつも、自宅でのオナニーで使っているものばかりです。
 と言うか、使いたくないものは一つも入っていなくて、私の好きなものばかりが入っていました。
 ひょっとしたら、私の自宅オナニーを見られていたのではないか、と思えるくらい見事な一致でした。

 なぜだかとても、せつない気持ちになってしまいました。
 お姉さまは、今日お逢いしたばかりなのにすでに、私のすべてをわかってくださっている・・・

 せめてお洋服だけでもお姉さまに脱がせてもらおうと思い、ドアのところまで裸足で駆け出しました。
 でもドアは、向こう側から鍵をかけたようで、開きませんでした。
 ドアのガラス越しに見てみると、お姉さまは機械のお部屋にもいないみたいです。
 おトイレにでも行かれたのかな?と考えながら、とぼとぼ元の位置に戻りました。

 まさか、知らない人たちを大勢連れてきて、あの窓越しに見世物にされたりして・・・
 いえいえ。
 あのお姉さまが、そんなことをするはずありません。

 気を取り直します。
 素敵なお姉さまに本当の私を、いやらしいヘンタイな私を余すところなくお見せしよう、そう決心しました。
 今だったら、このお道具を使わなくても、かんたんに何回でもイケそうです。
 でも・・・

 立ち上がって、まずブラウスのボタンをはずしました。
 今日、これで何度目でしょう。
 つづいて、スカートも取りました。

 お姉さまに着けていただいたブラをはずします。
 乳首は、まだ思いっきり尖っています。
 今日は、一日中尖りっぱなしみたい。
 最後は、お姉さまに穿かせていただいたパンティです。
 お姉さまが結んでくれた紐が、両方とも解けないように、慎重にずり下げました。
 これでまた、全裸。
 お家ではない、見知らぬ場所で全裸。
 脱いだ服を全部丁寧にたたんで、シートの隅のほうに置きました。

 元の位置に戻ってしゃがみ、機械のお部屋の窓のほうを向いてゆっくりM字開脚しました。
 お姉さまの姿は見えません。
 タンポンの紐をゆっくり引っぱります。
 ぐっしょり、重さと太さが増したタンポンが徐々に、私の膣壁を擦りながら出てきました。
「んううううーー」
 声を押し殺す必要もなく、普通に出せるのが気持ちいい。
 録音スタジオって聞いたせいか、声がよく響いている気もしました。

 抜き出したタンポンは、お言いつけ通りにバスタオルのところまで行って置きました。
 機械のお部屋の窓のほうを、もう一度見てみます。
 まだ、お姉さまの姿は見えません。

 ムラムラが強いときにいつもお家でやっている手順でオナニーすることにしました。
 それを、お姉さまに視てもらいたいのです。

 しゃがんでいたお尻をシートにペタンと下ろし、両脚を大きく横に広げました。
 スースーする塗り薬を右手人差し指にたっぷり取り、背伸びしている左の乳首に擦りつけました。
 尖った乳首にジーーンと冷気が走り、股間がヌルっとゆるんできます。
 とくに今日は何をやっても、からだが異常に反応しちゃうみたい。
 次に右乳首。
「あっ、あんっ、んー!」
 自分でもびっくりするくらい、大きな声が出てしまいました。

 考えてみれば、お家でやってるときも、自然と声は抑えめにしています。
 いくらお部屋に防音が施してあると言っても、そこは日常の空間。
 なかなか思いっきりは出しません。
 こんなに自由に声を出してオナニーするのは、いつ以来だろう。

 そしてクリトリスへ。
 その前にもう一度、塗り薬の缶を取り、指の腹にたっぷり乗せました。
 そう言えば今日、自分でクリトリスにさわるのも、初めてでした。
 お姉さまにも、直には一回しかさわってもらっていませんでした。
 声を出しちゃいけない状況がつづいていたので、自分でさわるのを、がまんしていたのも事実です。
 広げた両脚をV字のまま空中に高く上げて、少し後ろに反って腰を上げ、窓のほうにお尻を突き出しました。
 クリトリスに近づけていく右腕が、ちょっこと震えていました。
 ものすごいことになりそうな予感がします。

 塗り薬を盛った右手の人差し指が、テラテラのクリトリスに触れました。
「あーーーっ!」
「あっあっあっ、うーんーっ!」
 触れた途端に頭の中がスパークして、気持ちいい電流が全身を駆け巡りました。
 腰全体がビクンビクン波打っています。
 上げていた両脚は、力無くシートにM字の形で着地していました。

 私の右手は、自分が意識するよりも先に、アソコ全体を上下に激しく擦っていました。
 中指と薬指が穴の中に潜り込んで激しく内壁をかき回しています。
「あんっあんっあんっあんっ!」
 左手全体をおっぱいに擦りつけて激しく上下させ、人差し指と中指が右の乳首をちぎれるような強さでつまんでいました。
「あうあうあうあう」
 何度も何度も強い快感がからだを駆け巡り、やがて右腕と左腕のリズムが一緒になり、快感にのけぞるに連れて、仰向けのお腹だけが段々とせり上がってきました。
 ブリッジしているみたいな格好から首だけ無理やり起こして、あの窓に目をやります。
お姉さまが頬杖ついて、こちらを眺めているのが見えたとき、今まで味わったことのない快感の波が私のからだを蹂躙しました。
「あーんんー、あっ、あーんっ、あーんっあー、んんんっ!!!」

 二本の腕の動きが段々ゆっくりになり、ついに最後は、だらんとシートに垂れました。
 私はしばらく、仰向けのまま起き上がれませんでした。
 からだ中の皮膚が、ヒクヒクうごめいていました。

 まだまだこれからよ、せっかくお姉さまが視てくださっているのだから・・・
 自分に言い聞かせてヨロヨロと立ち上がり、窓の向こうを見上げました。
 お姉さまがニッコリ笑い、小さく手を振ってくださいました。
 私もニッて笑い返してシートに座り直し、第2ラウンドの準備を始めました。


ランジェリーショップ 11

ランジェリーショップ 09

 手をつないだままお店を出て、ファッション関係のショップが並ぶ通路をゆっくりと歩いていきました。

 お姉さまは空いたほうの手に、さっき私のために使ったバスタオルを入れたビニール袋と、同じくらいの大きさの別なビニール袋を持っていました。
 日曜日なのでお買い物客もたくさん歩いていて、ときどき、その人たちを避けるために手が離れてしまいますが、またしっかりつなぎます。
 でも、おそろいのサングラスした妙齢の女性がふたり、手をつないで歩いている、って世間的にはどうなのでしょう?
 私は嬉しいけれど。

「お姉さまって、店長さんなのですね?」
 さっきから聞きたくて、うずうずしてたことを切り出しました。
「うん。そう、今はね」
「すごいですね」
「あたし、この手の仕事、けっこう長いからね。それにスタッフにも恵まれているのよ」
「サトミさん、でしたっけ?」
「うん。サトミは、とくによくできた子よ」

 ここで私は、ちょっとためらいがちな口調になります。
「あの・・・さっきみたいなことになったときって、サトミさん、どうされているのですか?」
「しっかり見張りしているわよ。さりげなくBGMの音量上げたり、うるさめの曲に変えたりなんかして・・・」
 お姉さまは、くくっ、と小さく笑いました。
 そんなことしていたんだ?
 ぜんぜん、気がつかなかった・・・

 ここで私は、またちょっと口ごもりました。
「あのう・・・。ああいうことって、私以外でもよくあるのですか?」 
 聞いてしまった・・・
 答えを聞きたくない疑問を聞いてしまった・・・

 お姉さまは、少し考えてから、
「よくある、ってわけじゃないけれど・・・いろんな子がいるし・・・サトミも最初はお客さんだったし・・・」
「・・・」
「あ。着いたわ」

 気がつくと、ファッションビルの縦長なフロアを縦断して、関係者以外立入禁止、と大きく書かれている鉄の扉の前に来ていました。
「ちょっと待ってて」
 お姉さまは、私の手を離すとワンピースのポケットから鍵の束を取り出し、手馴れた手つきで鍵穴に差込みました。
 扉を引いて中へ入り、お姉さまが内側からの鍵をカチリとまわしました。
 そして、なぜだか二人同時に、サングラスをはずしました。

 その先は、エレベーターホールになっていました。
 私はどこへ連れていかれるのだろう?
 ふたりで手をつないだまま、エレベーターが来るのを待ちました。
 ほどなくエレベーターが到着し、扉が開きます。
 誰も乗っていません。

 エレベーターの中に入ると、お姉さまは9階のボタンを押しました。
 エレベーターが上昇を始めるのを待って、
「それで・・・」
 と、私が口を開こうとした瞬間、お姉さまは持っていた荷物を床に落とし、乱暴に私を抱き寄せ、激しく唇を重ねてきました。
 お姉さまの舌が私の口にねじ込まれて、私の舌や唇を激しく吸ってきました。

 一瞬戸惑った私ですが、すぐに欲情してお姉さまの舌を激しく求めます。
 私の両腕は、お姉さまのなめらかな背中と細いウエストをしっかり抱き寄せ、絡みついていました。
 あごから、ふたりのよだれがしたたり落ちていきました。

 でもそれもつかの間。
 チーンッ!
 電子レンジのような間抜けな音がして、エレベーターは停止し、扉が開きました。
 ふたりで顔を見合わせて、お互いのあごのよだれを手で拭いながら、
「うふふ」
 って、照れ笑い。
 お姉さまが荷物を拾い、またふたり、よだれまみれの手をつないでエレベーターの外に出ました。

 そこは、会社のオフィスのような雰囲気の空間でした。
 背の高いパーテーションで仕切られた小さなお部屋が、いくつもあるようです。

 お姉さまと私は、奥へ奥へと歩いていきました。
「ここはね、このビルの事務所兼控え室みたいなところ。休憩のときとかに使うの」
「ちなみに、このフロアは女性オンリー。男性立入禁止なの」
「つまり、私はここで、つづきをやらせてもらえるのですか?」
 少し照れながら聞きました。
「そういうこと」

 でも、こんなパーテーションで仕切られただけだと、大きな声出したらフロア中に響いちゃう・・・
 心配になってきました。

 何回も曲がり角を曲がりました。
 洗濯機が3つ並んでいるところや、水道の蛇口が五つ並んでいるところがありました。
「なんでもあるわよ。シャワーもあるんのだけれど、残念ながら日曜日は使えないの。ごめんね?」
「ううん」 
 そんなことをお話しているうちに、エレベーター側から正反対のフロア隅に着いたようです。

「あそこ」
 お姉さまが指さしたほうを見ると、頑丈そうなガラスが何枚もはまっている重そうなドアのお部屋が見えました。
 お姉さまがまた、ポケットから鍵束を出して、一つを鍵穴に差し込みました。
 重い外開きのドアを引いて中へ入ると、お部屋の中には、何か見慣れない機械?装置?がたくさん並んでいました。

「ここはね、館内放送とかの素材を作るための録音スタジオ。今はほとんど使われていないのだけれどね」
「館内放送は、今はこの階の下の放送ブースでやっているし」
「前にこのビルに入っていたデパートが残していったものらしいわ」
 私がピアノを習っていた頃、こういうふうな重い扉のお部屋に入ったことはありましたが、本格的な録音スタジオなんて見るのは初めてだったので、なんだかキョロキョロしちゃいました。

「で、あなたが楽しむのは、こっちの部屋」
 ずらっと並んでいる機械?装置?の隙間にもう一枚の、これまた頑丈そうなドアがあります。
 そのドアを開くと、十二帖ほどの広さの、何一つ置いていない薄暗い空間がありました。
「完全防音。ここで楽器演奏とかしていたのでしょうね」
 床にはグレーの薄い絨毯が敷いてあって、ちょこっとカビ臭いかな?
 壁が鏡張りならバレエスタジオっぽい雰囲気もあります。
 さっきいた機械のあるお部屋に大きな窓ガラスがはまっていて、そこから、こっちのお部屋の様子を見ることが出来る、という仕組みになっているみたいです。

 機械のお部屋に戻って、お姉さまと並んでソファーに腰掛けました。
「あの部屋なら、あなたがどんなに大きなヨガリ声を出したって、平気なはずよ?」
 お姉さまがイジワルくおっしゃいます。
「だからあなたは、あの部屋で思う存分楽しんでね」 
「えっ?お姉さまは?」 
「あたしも一緒になってやっちゃったら、誰が見張り番するのよ?」
「ここの責任者もあたしのツレだから、だいじょうぶとは思うけれど、めんどくさい人にみつかっちゃうとめんどくさいことになっちゃうからね」 
「だから、残念だけれど、じゃなくて、かわいそうだけれど、あたしは手伝えないの」
「あなた一人で、楽しみなさい。あたしはそんなあなたを視て、愉しむから」 

「そんなに寂しそうな顔しないの。安心して、あなたのオナニー、録音したりしないから」 
 からかうように笑ったお姉さまはまた、私の唇に自分の唇を重ねてきました。
 今度は、ソフトでやさしく蕩けるようなキスでした。
 私は、思い切りお姉さまのからだを抱きしめてしまいます。
 互いのお洋服越しに、お姉さまのおっぱいが私のおっぱいにあたります。
 それは予想通り、ちょっと硬い感じのおっぱいでした。
 私がお姉さまの胸元に手を差し込もうか、と迷っているところで、やさしくからだを離されました。

「さあ、それでは始めていただきましょう!」
 お姉さまがおどけた感じでおっしゃいました。
「ねえ?何か道具いる?バイブとか?」
 私は少し考えてから、
「ううん。いらないです。今日なら指だけでも何回でもイけそうだから・・・」
「本当にいやらしい子・・・」
 お姉さまの目がまっすぐに私の顔を見つめてきます。
「あっ、でもあなた、愛液多いのよね?あんまり床を汚しちゃってもあれだから・・・ちょっと待ってて」 
 お姉さまが重い扉を押し開けて、機械のお部屋を出ていきました。

 今日は、なんていう日なのだろう。
 一人で残された私は考えます。
 つい数時間前からの出来事が、まるで夢のようです。
 そして、それはまだ終わりません。
 今度は、素敵なお姉さまの目の前で、私の本気オナニーをご披露するのです。

 そう言えばまだ、お姉さまのお名前、まだ聞いていなかったな・・・


ランジェリーショップ 10

ランジェリーショップ 08

「まだぜんぜん足りない、って顔をしているわね、あなた。そうよね、ここでは大きな声も出せないし、思いっ切り乱れること、出来なかったものね」 
「すごくスケベな顔になっているわよ。見る人が見たらわかっちゃう。あなた、今だったら相手、誰でもいいのじゃなくて?」
「あなたが帰り道でヘンな男に襲われでもしたら大変だし・・・」

 確かに私のからだ中に、欲求不満が渦巻いていました。
 何回かはイったのに・・・
 欲望どおりに声が出せない状況が、こんなにつらいものなのだとは知りませんでした。
 男の人と、いう選択肢は私にはありえませんが、今だったら駅のおトイレかどこかで、後先考えずに大きな声を出して本気オナニーくらいしちゃいそうです。
 なんとかお家まで、私の理性が欲望に勝てればよいのですが・・・
 
 それに、これ以上お姉さまにご迷惑をおかけしてはいけない、予想以上の良い思いが出来たのだから、感謝して、笑顔でさよならを言わなければいけない、ということも、心の底ではわかっているのですが、疼くからだの欲求が大きすぎて、言い出せずにいました。
 何よりも、素敵なお姉さまと、このままあっさりお別れしたくない、という想いが、わがままとわかっていても抑え込めませんでした。
 何も言えず深くうつむいたままの私。
 気まずい沈黙がしばらくつづきました。

「そうだっ!」
 突然、お姉さまの大きなお声が試着室に響きました。

「今日、日曜日だったわね?」
「えっ?あ、はい」
「日曜だったらあそこが使えるはず」 
 お姉さまが私の両手を取りました。
「だいじょうぶ。あなたにたっぷり声を出させて、乱れさせてあげられる」
「あたし、ちょっと準備してくるから、あたしが帰って来るまで、ここで待っていて」
 そうおっしゃってから、あらためて私の顔を覗き込んできました。

「それにしてもあなた、ひどい顔になってる」
「髪の毛もヨレヨレ。トイレでお化粧直してきなさい。ブラシとか持ってる?」 
「はい、一応・・・」
 お姉さまが私の手を取ったまま試着室のカーテンを開けて、お店のフロアに連れ出しました。

 レジの前には、来たときとは違う小柄でカワイイ感じな女の子、たぶんサトミさんという人、が立っていました。
「長い時間、お疲れさまでしたー」
 ニッコリ笑いながら明るくお声をかけてくれました。
 皮肉とかからかいのニュアンスは感じられなかったのですが、お疲れさま、という言葉が、ヘンな意味に聞こえてしまって、見透かされているようで恥ずかしい。

 店内フロアにはお客さまがちらほら。
 時計を見ると、そろそろ4時になろうとしていました。
 どれくらいの時間、試着室の中にいたのだろう?
 考えてみますが、入った時間が思い出せません。

 レジブースの奥でしばらくガサゴソやっていたお姉さまがフロアに出て来て、私にツバの広いベージュのキャスケットをかぶせ、細いセル縁で淡いピンクのサングラスを手渡してくれました。
「これつけて、このフロアの女子トイレに行って顔を直してきなさい。場所は、そっちの壁沿いを行って右に折れたところ」
 このフロアに着いたとき、私が直行した女子トイレのほうを指さしました。

 私、知っています、お姉さま。
 そのおトイレの場所。
 だってお姉さまに逢う少し前に私、そのおトイレの洗面台の鏡の前で、さっきお姉さまが脱がせてくれたピンクのパンティを膝まで下ろしていたのですもの。
 
 そう言ったら驚くだろうな・・・

「身づくろいが終わったら、ここに戻って待っていて。あんまり待たせないようにするつもりだけれど」
 お姉さまは再びレジブースへ入っていかれました。

 レジ前のベンチのところに置いておいた自分のバッグから、お化粧ポーチを取り出して、おトイレへ出かける前に、なんとなくお姉さまの姿を追ってみます。
 お姉さまはレジブースの奥で、さっき私の恥ずかしい液体をたっぷり吸い込んだバスタオルを、お店のロゴが入ったビニールのショッパーに入れているところでした。

 そう言えばあの試着室、きっとまだ匂いが残っているよね?
 今の私は、馴れてしまっているからわからないけれど、外から来た人は、牝臭さ、と言うか、何かいやらしい臭いに気づいているかも。
 淫臭・・・
 そんな言葉が浮かんで、字面の恥ずかしさに、性懲りも無く下半身を疼かせる私。
 上気してきた顔を隠すように、キャスケットを目深にかぶり直してサングラスをかけ、お店を出て女子トイレに向かいました。

 女子トイレの鏡の前で顔を洗い、薄めのお化粧で整えてパフュームをふり、入念に髪をとかしました。
 試着室でのことをなるべく思い出さないようにつとめながら鏡に向かっていると、このビルに着いてすぐのときとはうって変わって、入れ替わり立ち代り、たくさんの人がドアを開けて用を足しに来ます。
 妄想アソビのときは、本当にラッキーだったんだなあ・・・ 
 のんきなことを考えたのもつかの間、私、こんなにたくさんの知らない人が行き来するファッションビルの試着室で全裸になって、あんなことしちゃったんだ、って今更ながら思い出し、恥ずかしさがドドッとぶりかえしてきてどうにかなりそう・・・

 隣の洗面台で手を洗っていたご中年の派手な身なりのおばさまが、鏡を見るともなく頬を染めてボーッと立っている私の横顔をジロッと一瞥した後、スタスタとおトイレを出て行くのが鏡に映っていました。

 身づくろいに15分くらいかかって、お店に戻るとお姉さまはいませんでした。
 レジ前のサトミさんが、
「おかえりなさあーい」
 って笑いかけてきました。

 「これ、ありがとうございましたー」
 私も精一杯ニッコリ笑って、キャスケットとサングラスをレジカウンターの上に置きました。
 それから自分のバッグが置いてあるベンチに座り、お財布を取り出して2万円抜きました。

「お代金、お支払いしまーす」
 サトミさんに呼びかけます。
「あっ、はいはーい」 
 サトミさんの明るいお返事、机の上を何か探しています。
 みつけたメモを片手に、
「えーっと、5千円ですねー」
 とサトミさん。
「あのー、それは、困りますー」
 レジカウンターに2万円置きました。
「いいえ、チーフから言われていますからー」
 サトミさんも譲らず、1万円札を一枚取り、レジを打って5千円札とレシート、それに残った1万円札を差し出してきました。
「あの、それでは悪いですしー」
「いえいえ。チーフの命令ですからー。またぜひここにお買い物に来てくださいねー」
 サトミさんのニッコリ笑ったお顔を見ると、それ以上言えなくなり、あきらめてお札をお財布に戻しました。

 店内にお客さまはいません。
 手持ち無沙汰になったので、立ち上がって思い出の試着室のほうへ歩いてみました。
 すると、さっきまでは香っていなかった、フローラル系のパフュームのいい香りが漂っていました。
 それをかいだ途端、私はまた、カーッっと熱くなってしまいます。

 やっぱり、臭っていたんだ・・・
 淫臭・・・
 私がいなくなった後、サトミさんがパフュームをふりまいてくれたんだ・・・ 

 サトミさんがこちらを見ている気配を感じますが、恥ずかし過ぎてそちらを向けません。
 でも、いつまでもそうしていることも出来ず、恐る恐るレジのほうをうかがいました。
 サトミさんと目が合うと、サトミさんはとってもやさしげな笑顔でうなずいてくれました。

 私がとぼとぼとベンチに戻り、腰を下ろそうとしたとき、
「お待たせー」
 大きめなお声でおっしゃりながら、お姉さまが戻られました。
 さっき、私が貸していただいたのと同じデザインのサングラスをかけています。
 サトミさんがまた、
「おかえりなさーい」
 と明るく答えました。

「ごめんごめん、ちょっと準備に手間どっちゃって」 
 お姉さまは、手に持っていたペットボトルの冷たいスポーツドリンクをくださいました。
 すっごく喉が渇いていたので、すっごく嬉しかった。
「それゆっくり飲んで、一息ついたら行くからね」
「でもその前に、もう少しここでやることがあるから、もうちょっとだけ待ってて」
 そうおっしゃってお姉さまはまた、レジブースの奥に消えました。

 ドリンクを一気に半分くらいゴクゴク飲んで、一息つきます。
 美味しいーっ。
 残ったドリンクにちびちび口をつけながら、どこへ連れて行ってくれるのだろう?何をしてくれるのだろう?なんてワクワク考えていたら、いつの間にかお姉さまが目の前に立っていました。

「それじゃ行こうか?」
 お姉さまが私の右手を取って、立たせてくれました。
「忘れ物は無い?」
 自分のトートバッグを肩にして、うなずきます。
「おっと、これはしたほうがいい」
 さっきカウンターの上に戻したサングラスを取って、私の顔にかけてくださいました。
 そして、再び私の右手を取り、手をつないだままレジの前のサトミさんに、
「サトミ、あたし休憩、はいりまーすっ!」
 おどけたお声で告げました。
 サトミさんも、
「ごゆっーくりーどーぞー」 
 おどけて答えています。

 そしてお姉さまは、不意に私のほうにお顔を向け、素早くその唇を私の唇に重ねてきました。
 ごく軽く。
 私の心臓が、トクン、って大きな音を立てました。
 視界の隅に見えていたサトミさんは、相変わらずニコニコ笑っていました。


ランジェリーショップ 09

2010年6月11日

ランジェリーショップ 07

「さてと。それじゃあ、またそこにお尻をついてお座りなさい」

 私は鏡を背に、体育座りの格好で座り込みました。
 紙ショーツが入っていた紙袋をガサゴソさせていたお姉さまが、やがて何かを取り出しました。
「その格好でゆっくり脚を広げてちょうだい。あなた、がまん出来なそうだから、口は押さえておいたほうがいいかもね」
 イタズラっぽく笑っています。

 私はドキドキしながら、ゆっくり両膝を割っていきました。
 俗に言う、M字開脚の形になりました。
「そのままの格好で、お尻だけ上げなさい」
 両膝を広げたまお尻だけ浮かせると、両足裏を床にペッタリ着けてしゃがみ込んだ格好、野球のキャッチャーさんみたいな恰好になりました。
 アソコのスジがパックリ割れてしまっています。
 ピンクの中身が丸見えです。
 両手は無意識のうちにまた、頭の後ろで組んでいました。

 お姉さまが私の両膝のあいだにしゃがまれました。
 お姉さまの両膝が私の両膝をさらに押し広げるように、あてがわれます。
 お姉さまのワンピースの裾がたくし上がり、ストッキング越しに黒いパンティが覗きました。

 お姉さまは、さっき取り出した細長い何かを右手に持ち、しゃがんだまま私のアソコを覗き込んでいます。
 そして、ご自分の左手を私の口にかぶせて塞ぎながら、右手だけでゆっくりと、それを私の穴に挿入してきました。

「むんっ、うっうぅー」
 後頭部に組んだ両手で自分の頭全体をお姉さまの左手のひらに押し付けながら、必死に悦びの声を押し殺しました。
 私の穴に挿入されたのは、タンポンでした。
「これ入れておけばしばらくの間、あなたがどんなに感じちゃっても、そのはしたないオマンコが垂れ流す、スケベなおツユを吸いこんでくれるのじゃなくて?」
 わざとお下品なお言葉遣いで、薄笑いのお姉さまが私を罵ります。

「試着をつづけましょう」
 立ち上がりながらそうおっしゃると、私の手を取って引っぱり、私も立ち上がらせてくれました。
 それからチラッと、ご自分の左腕にはめた腕時計をご覧になりました。
 この試着室にふたりでこもってから、もうかれこれ一時間近くは経過していると思います。
 お姉さまも、これはちょっとマズイと思われたのかもしれません。

「でもまあ、試着しても、どうせこれは全部あなたにあげるのだし、どれもあなたに似合うことは決まっているから。なんてったって、あたしの見立てだから、ね?」
「ねえ、あなた、この中のどれを穿いて帰りたい?それをあたしが穿かせてあげるっていうのは、どう?」

 私は、ピンクのサテンぽいピカピカしたやつを選びました。
「それね?了解。じゃあまたいつものポーズになりなさい」 
 両脚を少し開き気味にして、両手を頭の後ろで組み、お姉さまの目の前に立ちました。
「そうね。でも今度は反対向きになりましょう」
 お姉さまは私の肩を軽く押して、鏡のほうに向けさせました。
「もうちょっと前に出て」
 私が一歩前に出て鏡の真正面に立ち、お姉さまは私の背後にまわりました。

 鏡に映った私の姿は、さっきとちょっとだけ違っていました。
 茂みのない両脚の付け根から、タンポンの白い紐が顔を覗かせているところです。

「そのままの姿勢でいなさい」
 鏡に映るお姉さまの一挙一動を、私はじーっと見つめていました。
 お姉さまは、これから穿かせるピカピカパンティの紐を左右ともはずして、一枚の布にされました。
 そして、背後から私の両脚の間に布を挟み込み、前とお尻にぴったりとあてがったあと、食い込ませるように上にひっぱりました。
「んーっ!」 
 私が唸るのにもかまわず慣れた手つきで、まず左の腰骨あたりにきつく紐を結びました。
「キツクない? あ、キツイほうがいいのよね?あなたは」
 鏡の中のお姉さまのイジワルな微笑。

 左腰側は固定されましたが、パンティはまだその形を成してはいません。
 アソコとお尻を半分くらい隠したピンク色のピカピカした布地が、私の下半身の前と後に、左寄りに垂れて揺れています。
 これもなんだか、中途半端な脱がされかけ、みたいで、かなりえっちな絵だと思います。

 お姉さまも私の背後でしばらく、そのえっちな絵を見つめていましたが、不意に腰を落とし、右手のひらをお尻のほうから、私の内腿のあいだに差し入れてきました。
 そして、本来布地が覆うべきデリケートな部分を包み込むように、ご自分の手のひらで覆いました。
 「あっ?!」
 それから、指、たぶん人差し指と中指のあいだに、私のはちきれんばかりに充血しきったクリトリスを挟み、ゆっくりと、10数秒間くらい、弱く、強く、ぐりぐりぐりぐり蹂躙し始めました。
 お姉さまの手のひらに私の亀裂も擦れて割れて、チュプチュプチュプチュプ音がしていました。

「んぬぐっうー!、んんうっふんふうっうっうっー!!!」

 鏡の中のお姉さまの右手が不穏な動きを始めそうな予感がした瞬間、反射的に、組んでいた両手をほどき、自分の口を塞いでいました。
 タンポンがみるみるうちに膨張していくのが、私の中ではっきりわかりました。
 その綿が吸いきれなかった雫たちが、出口を求めて次々に顔を出していました。

「これは特別サービス、ねっ?」
 鏡の中で、お姉さまがイタズラっ子みたく笑っています。
「はううぅう~ん、イジワルぅ・・・うぅ~ん」 
 肩で息をしながら、押さえた手の隙間から掠れた声で答えました。

 私のクリトリスは、欲情するとかなり大きくなっちゃいます。
 皮もすぐに剥けて鞘から飛び出してしまい、パイパンで上付きでラビアが地味ですから、少し脚を広げて普通に立っているだけでもモロ、わかっちゃうくらい目立つんです。
 私自身でさえ、鏡に映った自分の姿を見て、どうしてもそこに目がいってしまい、気になって気になって、すっごく恥ずかしかったのに、お姉さまは今まで、そのことにはまったくふれませんでした。
 
 気がついていないはずはありません。
 タイミングを計っていたのだと思います。
 私の欲情が再びピークになる頃を。
 お姉さまがすごく憎たらしくなりました。
 そしてもちろん、お姉さまをもっともっと大好きになりました。

「もうしないから、安心して」
 ニヤニヤ笑ったまま、お姉さまが右側の紐もキツク結んでくださいました。
 もうしない、というお言葉がすごく残念。
 でも、ここであれをもっとつづけられたら、私はもう湧き出る声をがまんできず、結果、大変なことになってしまうでしょうから、仕方ありません。
 ようやく、ピカピカパンティを着け終わりました。
 イカせていただいた余韻が落ち着いていくのが、とても寂しい・・・

「そうだっ」
 お姉さまが突然、少し大きな声をあげました。
「あなた、ブラジャーも変えなくちゃ。あんなブラ着けていたらだめよ?せっかくえっちなおっぱいしているのだから」
「ねえ、どんなのが欲しい?」
 お姉さまったら、イジワルなのか、おやさしいのか・・・

 私は、さっきお店の売り場で考えた、私が欲しい下着のことを隠さずにお話しました。
「あなた、そんなことを考えていたの?どこでも脱げる下着って。呆れた」
 お姉さまがお言葉通りの呆れたお声でおっしゃいました。
「正真正銘の、本当に視られたがりのヘンタイさんなのね?」
 そうおっしゃったあと、あらためてまじまじと、私の顔を見つめてきました。
 私は恥ずかしさで、いてもたってもいられないほど。
 だけどからだはまた、どんどん欲情していました。
「まっ、いいか」
 フッと笑うお姉さま。

「街中で脱ぎやすい下着、そういうコンセプトなのね?それで下が紐パン、上はストラップレスのフロントホック・・・了解っ!サイズは、っと・・・」
 私の背後からおもむろに両腕を伸ばし、私の両方のおっぱいをやんわりと揉みしだき始めました。
「んふぅんっ」
 いやらしい声が洩れてしまいます。
 両手の人差し指と中指の間に私の大きな乳首を逃がし、時々その指で軽く挟んだりしてきます。
「あんっ、ああんっ!」
 10秒くらいそうした後、
「わかったわ。しばらくそのままの格好で待っていて」
 カーテンをザザッと全開にして、フロアに出て行かれました。

 でも今回はカーテンを閉じてくれませんでした。
 全開のまま。
 えーっ!?だ、だいじょうぶ!?・・・なの?・・・かな?

 カーテンを閉じてもらえなければ、半裸の私と、ランジェリーショップの売り場フロアを仕切るものが何もありません。
 日常風景の中にパンティ一枚で取り残された私。
 お客さまなら誰でも、自由にここまで入って来れるのです。
 試着室の鏡に映る範囲を見る限り、付近に人の目は無いようですが。
 動揺で心臓がバクバクし始めます。
 
 いつ、誰がこちらへやって来てもおかしくありません。
 試着室の向かいには可愛いキャミソールがたくさん飾ってあります。
 それがお目当てのお客さまが来たら・・・
 他のお客さまが試着を希望したら・・
 私がリクエストしたブラを探すのにお姉さまが夢中になって、こちらへやって来る人を見逃したら・・・
 パンティ一枚で裸の背中をお外に向けた、服従マゾポーズの私を見られてしまいます。
 奥の鏡まで覗けば、私の顔もおっぱい丸出しで乳首尖らせている姿も全部、見られてしまうのです。

 それでも私は、姿勢を崩したり、カーテンを閉じに行ったりすることはしませんでした。
 じっとそのままの姿勢で立ち尽くしていました。
 からだの底から喘ぎだしたくなるような陶酔感が、私のからだを支配していました。
 そして、もし誰かに見られたとしても、あのお姉さまなら、その場をうまく取り繕ってくれるだろう、という根拠のない信頼と安心感も感じていました。

 それでもやっぱり臆病な私に、この現実は刺激が強すぎました。
 両脚がプルプル震えて、からだ中がじっとり汗ばんでいました。
 心の中でお姉さまに、早く帰ってきてください、と必死に哀願していました。
 怖くて怖くて仕方ないのに、感じまくっていました。
 タンポンの許容量をとっくに超えちゃっていました。

「あら?カーテン閉めてもよかったのに。閉めないで待っていてくれたの?」
 お姉さまがまたイジワルく笑っています。
「でもあなた、こういうのがお望みなのでしょう?」
すべて見透かしたようなお姉さまのお顔。
「あらあら、汗びっしょりじゃない?」
 おっしゃりながらバスタオルで全身を軽く拭ってくださいました。

 実際は3分くらいだったでしょうか?
 私にとっては永遠にも思えた晒し者放置プレイの末、お姉さまが持ってきてくださったのは、素材は違うようですが、今穿いているピンクのパンティと似た色合いのストラップレスブラでした。

 お姉さまが私の背後から、今度はブラでやさしく私のおっぱいを包んでくださいます。
「こっち向いて」
 振り返った私の胸元で、パチンとフロントホックをはめてくれました。
 今回は何もイタズラもされませんでした。
「どう?」
 お姉さまが尋ねました。

 ストラップレスブラは、肩紐の代わりに軽い締め付けで胸から落ちないようにする仕組なので、どうしても若干の窮屈感があるものですが、お姉さまが持ってきてくださったブラは、その締め付け感がすごく気持ちいいんです。
 布少なめなカップも、まるで私のおっぱいに合わせて作られたようにジャストフィット。
 今は乳首が盛大に勃っているので、若干違和感ありですが、落ち着けばまさに、着けているのを忘れそう、です。
 さすが、プロは違います。
 私のおっぱいを少しさわっただけで、最適なものを選んでくださるなんて。

 そんな感想をつたない言葉で告げました。
「そう言ってくれるとうれしいわ」 
 お姉さまがニッコリ笑ってくださいました。

「はい。これでいいわよね?長い間お疲れさまでした」
 お姉さまが試着室の中で、まるでお外の誰かに聞かせるかのように、大きめなお声でおっしゃいました。
 私には、すっごく名残惜しい気持ちになるお言葉です。
 でも、いつまでもここにいるわけにはいかないことも、わかっています。

「本当にありがとうございましたっ!」
 つとめて明るく告げて頭を下げ、ハンガーにかけてあったブラウスを取りました。
 私が身支度を整えているあいだ、お姉さまは試着室から出ずに、じーっと私の身繕いを眺めていました。
 鏡に映る私の背後に、お姉さまのお顔。
 ブラウスのボタンをはめてスカートを身に着けます。
 もちろん今度は折り返したりしないで、普通の膝上5センチ丈のままです。

 鏡の中で、私の身支度を見守ってくれていたお姉さまと視線が合いました。
 お姉さまの唇が動きました。


ランジェリーショップ 08

ランジェリーショップ 06

「そんな感じで、あなたのことはよく憶えているの。さっき、お店に入って来たあなたの顔を見たときは、まさか、と思ったけれど」
「でも、なんだかワザとらしくえっちな格好しているし、その右目の下のホクロも憶えていたし」
「で、さっき、あなたがしゃがんでいたときに見えた、その見覚えあるパンツで、確信したの」

 私がこのお店に入る前に、なんの気なしにはずしたファッショングラスも、お姉さんの記憶を呼び起こすのに一役買っちゃったみたいでした。
 やっぱりこの泣きボクロ、目立つのかなあ。

 お姉さんは、お話している間中ずっと左手で、私の右手を掴んでいました。
 私の手の汗ばんだ感触や、お話の最中にビクッとしたり、力が抜けたり、きつく握り返してきたりする反応で、私の本性、性癖は、すべて伝わってしまったことでしょう。

 そして、そんな私をお姉さんは受け入れてくれそうです。
 妄想以上の展開に、私の胸は張り裂けそうです。
 もちろん、期待、にです。

「あなたにそういう趣味があるのなら、あたしもつきあってあげるわ、キライではないほうだから」
 お姉さん、いえ、お姉さまがイタズラっぽくニヤッと笑いました。
 背筋にゾクゾクっと電流が走ります。

「それじゃあまず、その汚れたパンツを脱ぎなさい」

 カーテン一枚向こうは、ファッションビルのランジェリーショップのフロア。
 薄い板と商品ディスプレイ什器で仕切られた向こう側は、一般のお買い物客が楽しげに行き交う通路。
 そんな危うい試着室の狭い空間で、お姉さまが私の耳元に息を吹きかけながら、低いお声でささやきました。
 口調もさっきまでとは違って、冷たく変わっていました。

 私は、すがるようにお姉さまを見つめながら、はあはあ、と息遣いを荒くしていました。
 全身が羞恥と期待で盛大に火照ってきています。

「それから、大きな声やため息は出しちゃだめよ。ここがお店の中ということを忘れないで、出来る限りがまんなさい」
「あのう・・・」
 私は、さっきから気になっていることを口にしようとしました。

 もうかれこれ20分くらい、この試着室にふたりでこもっています。
 外からは、あのレジ前の女の子でしょう、いらっしゃいませえ、の声が何度か聞こえていました。
 さらに、下着の説明をしているような別のマヌカンさんらしき声や、お客さまの声も頻繁に聞こえていました。

「お店のことだったら、だいじょうぶ。ここのスタッフは、みんなあたしのチームだから。3時からはサトミも来ているし。誰もあなたを怖がらせるようなことはしないわ」

 私が聞きたかったことを、お姉さまは先回りして教えてくれました。
 意味はよくわかりませんでしたが、なんとなく安心して私がスカートに手をかけようとすると、
「スカートはまだ。まずはパンツから」
 お姉さまの冷たいお声。
 一瞬、間を置いて、
「あなた、パンツとパンティ、どっちがいい?」 
「パ、パンティ・・・です」 
「そう。じゃあパンティから・・・」

 スカートの裾から手を入れて、右の腰に結びつけてある紐をスルスルッと引っぱりました。
 私のピンクのパンティは、右側の支えを失って斜めに落下しようとしますが、アソコのヌメりにしばらく布地が貼りついて、落ちまい、と抵抗を見せていました。
 それもやがて重力に負け、よたよたと左膝を通過し、足元に落ちました。
 輪っかになっているほうだけ、左足首にひっかかっています。
 落ちたパンティ、カーテン下の隙間から丸見えなのでは・・・

「それじゃあ、両手を組んで頭の後ろにまわしなさい。あとはあたしがやってあげる」
 私の大好きなポーズです。
 両腕を後頭部まで上げて、腋からおっぱいがまるっきり無防備になるポーズ。
名付けて、マゾの服従ポーズ。

 お姉さまが私のブラウスのボタンを手馴れた感じで下からはずしていきます。
 すべてはずして、ブラウスがはだけられました。

「あら?あなた、ずいぶん小さなブラしているのね?痛くないの?」
「合わないブラしていると、乳房の形が崩れちゃうわよ?まあ、わざとなのでしょうけれど」
 イジワルそうにそうおっしゃって、フロントホックもパチンとはずされました。
 圧迫されていた私のおっぱいが、プルン、と息を吹き返します。
 両方の乳首は、痛いほど上向きに背伸びして尖っていました。

「あらあら。こんなに勃たせちゃって。今の状況がよっぽど気持ちいいのね?」 
 お姉さまがブラの締め付けで赤くなってしまった痕をなぞりながら、ふいに右の乳首を指先で強く弾きました。
「うっ!・・・んんんーっ!」
 悦びの声を押し殺すのが大変でした。
 その途端、私のアソコからえっちなおシルが、今度は右腿をつたっていきます。
 試着室の床には、早くも小さな水溜りがいくつか出来ていました。

「ふーん。感じやすいのねえ?かわいいわ。それじゃあ腕をほどいて、ブラとブラウスを自分ではずしなさい」
 私はのろのろと腕をほどき、ブラとブラウスを両腕から抜いて、ちょっと迷ってからお姉さまの横の壁にかかったハンガーに掛けました。
 左足首にひっかかって、私が左足を動かしてもついてくるパンティは、なんだかこのままにしといたほうがいいように思って、そのままにしました。

 掛け終えて、またさっきの位置に戻ります。
 鏡を背にお姉さまの前に立ち、さっきと同じように両手を頭の後ろで組みました。
「よくわかっているじゃない?」
 お姉さまが薄く微笑み、私のスカートのホックに手をやります。
「あらあら。折返してわざと短くしているのね?」
 お姉さまは、呆れたようにそうおっしゃりながら、折り返しを丁寧に戻してからスカートのホックをはずし、脇のジッパーを一気におろしました。
 今日何回目かの、ストン、という感じでスカートが足元に落ちてしまいました。

 全裸です。

「あらあらー、いい格好ねー。こんなところで真っ裸よ?まわれ右してみなさい」

 おずおずと両足を動かし、からだを回転させます。
 姿見に、正面を向いた等身大の私の全裸が映りました。

 両手を頭の後ろで組んで、頬を火照らせた全裸の女。
 首筋まで淡いピンクに染まり、うっすらと全身汗ばんでいます。
 大きめな乳首が両方とも、痛そうなほどに尖って上を向いています。
 おっぱいのところどころに、何かで締めつけられていたような赤い痕が走っています。
 おヘソからずっと下へ視線をすべらせても、あるべき茂みは見あたりません。
 少し開いた脚の付け根の先端には、今にも垂れ落ちそうになっている雫が一粒、キラキラ光っています。
 両太腿には、カタツムリさんが這って行ったような細い跡が幾筋か。
 そして片方の足首にからまっているピンクの布片・・・

 視線をもう一度自分の顔に戻します。
 そのとき、私の左肩越しで、薄く微笑んで鏡の中の私を見つめている、お姉さまの蠱惑的な視線とぶつかりました。

「自分の立場がわかったでしょう?ふふん。さ、またこちらを向いて。試着を始めましょう」

「でもその前に、ここをなんとかしなくちゃ、ねえ?」
 お姉さまの右手が、ヌルヌルを幾筋もしたたらせて口を閉じようとしない私のアソコを、遠くから指さしていました。
「あ、紙ショーツは穿かなくていいわよ。こんな状態じゃ穿くだけ無駄だし」
「あと、これ全部あなたにあげるわ。お金もいらない。もし悪いと思ったら5000円くらい置いていって、ね?」

 それは、この用意してもらったパンティ一枚分くらいの金額です。
 私が何か言おうとした瞬間、お姉さまは、紙ショーツを一枚手に取って、私の内腿のあいだを後ろから前へ、ツルン、と撫ぜました。
 思わず組んでいた腕をふりほどき、自分の口を両手で必死に押さえました。
 どちらも、目にも止まらぬ早業でした。

 かろうじて、大きな声が出るのは防ぐことが出来ました。
「んぐー、んんん、ううーっ」
 口を押さえていても喉の奥から、くぐもった低い喘ぎ声が洩れてしまいます。
 全身がヒクヒク引き攣ります。
「むぅ、むぅうううぅ~っ!!!」

 私のおっぱいが大きく上下に弾み、両脚もピクピク痙攣したのもつかの間、よたよたと膝から崩れ落ちました。
 私の両膝が床を打つ、ゴンッ! という大きな音がしました。
 私は、呆気なくイッてしまいました。

 紙ショーツ越しでしたが、私の充血しきって待ったなしなクリトリスを、お姉さまの指が直撃したんです。
 つまんで、つぶして、さすられました。
 今までの出来事で爆発寸前だった私の昂ぶりが、その一瞬の刺激に、文字通り、爆発してしまいました。
 自分の口を力いっぱい両手で押さえつけて、何度も湧き上がって来る悦びの声が洩れてしまうのを必死にがまんしました。

 全身のあちこちがまだ、ヒクヒクうねっています。
 お姉さまは私が落ちつくまで、黙って私を見下ろしていました。
 あれほど大きな音をたてたのに、試着室に人が近寄ってくる気配はありません。
 私は、口をまだ押さえたまま立ち上がろうとしました。
「立たなくていいわよ」
 お姉さまがやさしくおっしゃってくれたので、床にペタンとお尻をつき、体育座りのような形でへたりこみました。

「ちょっと待ってて」
 お姉さまがいきなり、バーッと試着室のカーテンを開けました。
 一瞬カーテンが全開になり、お姉さまが外に出て、すぐにピシャリと閉まりました。

 放心状態の私の耳に、うるさくない程度に流れている洋楽のBGMが聞こえてきます。
「あっ、この曲、何だっけ?・・・」
 イってしまった余韻の中で脈絡もなく、そんなことを考えます。
 通路側のほうからは、ショッピングを楽しむ人たちの喧騒が、相変わらずザワザワ聞こえています。

 不意にカーテンが開き、お姉さまが現れました。
 手には大きなバスタオルを持って、またピシャリとカーテンを閉じました。
「ちょっとその隅のほうに立っていて」
 よろよろと移動しました。

 お姉さまが持ってきたバスタオルを広げて試着室の床に押しつけ、私が汚してしまった恥ずかし い液体の水溜りを、タオルにしみこませています。
 しばらくそうした後、
「こちらにいらっしゃい」
 とてもやさしいお声で呼ばれました。

 ひざまづいて試着室の床にタオルを押しつけているお姉さまの前に立ちました。
 お姉さまは中腰になり、バスタオルをたたみ直してきれいな面に替えてから再びひざまづいて、私の両脚をゆっくりと優しく、下のほうから拭いてくださいました。
 私のはしたない液体がつたって筋になった跡も片脚ずつ、丁寧に拭いてくださいます。
 やがてタオルは、私の両脚の付け根のところまで到達しました。
 お姉さまは、私の両脚が交わる中心に強く押しつけるようにタオルをあてがいました。
「ああんっ!」
 アソコ全体を揉まれるようなその感触がとても気持ち良くて、また、トロトロと奥のほうから滲み出てくる気配もありますが、タオルが吸い込む量に負けているようです。

 しばらくそうしてくれた後、
「これで良さそう、ね?」 
 私の耳元で囁きました。


ランジェリーショップ 07

2010年6月7日

ランジェリーショップ 05

 するとお姉さんは、完全に予想外なことを聞いてきました。

「あなた、このパンツ、新宿の○○で買ったでしょう?」
「は?はい?」
 私は両手で頬を押さえ、ドクン、ドクンって動揺しています。
 お姉さんがようやく私のスカートから手を離してつづけました。

「やっぱりそうなのね?あたし去年の暮れは、あのお店にいたのよ。それで、そのパンツ売ったときのこと、すごくよく憶えているの」 
「あなたたち、かなり酔っぱらっていたわよね?確かあなたの他にあと3人・・・」 
「あなたが他の子たちから、そのパンツ買いなさーい、って囃されていて、あなたもまんざらじゃないような顔してて」 
「それであたしが、うちのお店は試着もできますよ、ってあなたたちに声をかけてみたの」 
「そしたらあなたたち、キャーキャー喜んじゃって、お友達があなたの背中を押して試着室に押し込めたの」
「あなたたちみんな、本当にうるさくって、まわりのお客さんたちまで、何事?って、うちのお店覗き込んでいたくらいだったわ」

 お姉さんが小さく笑いました。
 私もなんとなく思い出しました。

 さっきお姉さんから、ボトムの試着もできるから、って声をかけられたときにひっかかったのは、このときのデジャヴなのかな?
 でも私は、お姉さんのお顔をぜんぜん憶えていませんでした。
 買った経緯はおぼろげながら憶えていましたが、そのお店の雰囲気さえ思い出せませんでした。

「あのとき、あなたはジーンズだったわよね?それで、あなたが試着室でゴソゴソしだすと、お友達が試着室のカーテンを揺らしたり、ちょっと開けたりイタズラし始めたの」
「あなたはそのたびに、キャッ、とか、ヤメテー、とか、呂律のまわらない声で言ってた」 
「あたしはそれを少しうんざりしながら見ていて、紙ショーツをあなたに渡すのもあきらめた。どうせ言っても無駄だろうって」
「でも、あなたたちの傍メーワクな振る舞いを黙ってスルーしていたのは、なぜだかあたしに確信があったの。あなたを見たとき、あなたは絶対そのパンツを買って帰る、っていう確信が」 
 そこで、お姉さんは私の顔をじっと見つめました。

「しばらくみんなでキャーキャーやってたわ。お友達が、どんな感じー?、早く見せてよぉー、とか聞いていて」 
「そしたら、あなたが、開けていいよー、って明るく答えて、お友達がカーテン開けたら、あなたがそのパンツ穿いて、片脚だけ、く、 の字に曲げたポーズで気取ってた」 
「しばらくそのポーズのままで、数秒したら、モデルさんみたいにクルッと一回転して、はーいっ、おしまいーっ! って」 
「そのときあたしもあなたを見ていたの。で、気づいたの。あれっ?この子、パイパン? って」 
「あなたが試着室に入ってからの間も、お友達がカーテンをイタズラしていたおかげで、外からけっこう見えちゃっていたのよ?あなたの白いお尻とか、試着室内の鏡に映った、その反対側とかも、チラチラっと・・・」

 ショックでした。
 初めて、あの夜の真相を知りました。
 私、無防備に、私の性癖を知らない大学の友人たちの前で、そんな恥ずかしいことしていたなんて・・・
 そして、それを私がほとんど憶えていないなんて・・・

 その夜、女子会をした彼女たちとは、大学一年生のとき、語学のクラスで知り合いました。
 初対面のときから、なんだかお互い波長が合って、それからもキャンパス内では、ほとんどいつもその4人でしゃべったり、遊んだり。
 私の短大生活をとても楽しいものにしてくれた、大切で大好きなお友達たちです。

 ただ、彼女たちから、私の特殊な性癖を理解してもらえそうな雰囲気、たとえば、やよい先生やしーちゃんに感じたそれ、は感じられませんでした。
 そちらの面での彼女たちは、普通に気になる男の子を探して追いかけて、好きなお相手との好いた別れた、セックスも含めた恋愛のあれこれに一喜一憂する、極めてノーマルな女の子たちでした。
 そういう人たちの前では、私は、ごく普通の、むしろ、そういうことには奥手な女の子を演じていました。

 私が私の性癖を開放するのは、私のことをわかっていてくれる人たちがいる世界でだけ。
 もしくは、独り遊びの妄想をこっそり実行できる、誰も私の素性を知らない場所。
 だから、私がひとりでえっちな冒険をするときは、今日のように、私の日常テリトリー外の場所で、と決めていました。

 もし私の性癖を、それを理解しない、もっと言えば、嫌悪するような人に感づかれて、面白おかしく、私が日常接している人たちに言いふらされてしまったら・・・
 私は、大多数の人がノーマルと思い込んでいる世界の異端、アブノーマルのレッテルを貼られてしまうでしょう。
 それを私は、一番恐れていました。

 バレちゃっていたのかな?彼女たちに・・・

 でも、その翌日からも彼女たちは、そんなそぶりを見せず、普通に接してくれていました。
 百合な嗜好なことは、それとなく匂わせていたし、M系なのも気づかれちゃっていて、彼女たち、それを面白がっていました。
 露出好き、という性癖だけは、極力隠していたつもりです。
 ただ、みんな女子大暮らしですから、普段から肌の露出に無防備になっちゃっていたところもあったので、たぶんその夜の私の行動も、彼女たちの想定内だったのでしょう。
 もっと楽天的に考えれば、きっとお酒のせいで、彼女たちは、私がそんな下着を買ったっていうことさえ、憶えていないのかも。
 みんな、ものすごーく飲んでいたし。
 翌朝起きたとき、その現物を穿いて寝ていた私でさえ、なぜ今こんな下着を着けているのか、しばらく思い出せなかったほどでしたから。
 とりあえずそう、自分に言い聞かせました。

「それで、あなたが試着室から元のジーンズ姿で、手ぶらで出てきて、この下着買います、穿いて帰りまっす!って、嬉しそうにあたしに言ったの」 
「あたしはホッとしたわ。自分のカンも捨てたものじゃないな、って」
 お姉さんがまた小さく笑いました。
「でね、あなたたちを見送ってから、なんだかおかしいな・・・って感じたの」
 お姉さんがいっそう小声になって、お話をつづけます。

「お友達がカーテンをめくっていたときとか、あたしも気になってチラチラ見ていたのね」
「あなた、几帳面な性格よね?脱いだジーンズがきちんとハンガーに吊るされていたわ。それ見てあたしは、この子、けっこう育ち良さそう?とか思ったもの」  
「何がおかしいのか、すぐにはわからなかったけれど、ずっと考えていたら、不意に気づいたの」
「穿き替えるときに脱いだはずの、今まで穿いていたはずの下着が、試着室に見当たらなかったな、って」

 私の心臓が、ドキン!って脈打ちました。

「たいていの人は、それまで着けていた下着はハンガー掛けの下のトレイの中に置くわ。普通の目線で見れば見えるはずなのに、無かった」 
「あなたのバッグは、お友達が持っていてくれたみたいだったから、あなた手ぶらだったわよね?試着室で」
「ジーンズのポケットにでも押し込んだのかしら?とも思ったのだけれど、几帳面そうなあなただから、そんなことしなそう。帰るときもジーンズのポッケはふくらんでいなかったし・・・
「あっ、仕事柄、試着しながら万引きとか、たまにあるから、お客さんのポッケとか自然にチェックしちゃう習慣があるのね、あたし」 

「そんなふうに考えてきて、導き出されたあたしの結論。最初から穿いていなかった・・・」
「ねえ?あなた、あのとき、わざとノーパンだったんでしょう?」 

 お姉さんが私の右耳にくっつくくらい唇を寄せて、低くささやいてきました。
「・・・は、はい・・・」 
 私は、声とともに吹きかかるお姉さんの熱い吐息にゾクゾクっと感じてしまい、恥ずかしいけれど正直に、小さくお答えしました。

 お姉さんの右手が再び私のスカートの裾に伸びて、ゆっくりとめくりあげられました。
 私は、されるがまま。
 お姉さんは、少し首をかしげて私の股間を覗きこむようにしながら、お話をつづけます。

「で、あたしもいろいろ想像しちゃったのよ。パイパンでノーパン。見ためは育ちの良さそうなお嬢様風。でも酔っていると、自分の裸を見られちゃうこともあんまり気にしていないようで、って言うより、むしろ喜んでるみたいで・・・」 

「あの子、ひょっとしたら、M系な露出願望女子じゃないかな?って・・・」

 そのお言葉を聞いた途端、アソコがヒクヒクッときて、お姉さんが見ている前なのに、ヌルっとした液体がパンティのクロッチ部分から滲み出て、左内腿、左ふくらはぎを伝って裸足のかかとまで、ゆっくりと一筋、流れ落ちていきました。


ランジェリーショップ 06

2010年6月6日

ランジェリーショップ 04

「何かいいのあった?」
 ディスプレイラックの下のほうの段をしゃがみ込んだ格好であれこれ探していた私に、突然上から声が降ってきました。
「ひっ!」
 小さく悲鳴をあげて顔を上げると、あの綺麗なマヌカンのお姉さんが真後ろから私を見下ろしていました。

 探すのに夢中になってしまいすっかり忘れていたのですが、この姿勢だと、短かいスカートのお尻側の裾が盛大にたくし上がって、見下ろされたらピンクのパンティが丸見えのはずです。
 いいえ、パンティの布部分は、もうすっかりお尻の割れスジにくいこんでTバック状態になってしまっていましたから、上から見たら裸のお尻状態、すなわちノーパンに見えているかもしれません。
 期せずして、さっきの妄想が現実となってしまいました。
 私があわてて立ち上がろうとすると、彼女も私のとなりにしゃがみ込んできました。

「こんなのは、どうかしら?」
 わざわざ選んで持って来てくれたらしい下着を、しゃがんだままいくつか広げて見せてくれました。

 全部ボトムでした。
 前も後ろも紐みたいなTバックと、ストッキングみたいな布質のスケスケビキニ、あとクロッチ部分が割れているシルクのビキニでした。
「え、えっと・・・こういうのは・・・ちょっと・・・」 
 えっちな下着とマヌカンお姉さんの綺麗なお顔を交互に見ながら、ドギマギしつつ小声で言うと、
「えー、なんでー?あなたにはこういうの、絶対似合うと思うんだけどなあ」
 ニッと笑って耳元でコソっとささやくんです。
 少しハスキーがかったそのお声に、からだがゾクゾクしてしまいました。

「それなら、どういうのがお望みなの?」
 興味シンシンな感じなマヌカンお姉さん。
「えっと、ボトムでしたら、両サイドを紐で結ぶような・・・」 
 お姉さんのニットもせりあがって、ストッキング越しの絶対領域が見えそうで見えない・・・
 私のドキドキが急激に高まってきてしまい、マヌカンお姉さんのお顔から目をそらして、小さく告げました。
「了解。待ってて!」
 マヌカンお姉さんは元気よく答えて立ち上がり、再び入口近くの棚に颯爽と歩いて行きました。
 えっ?ひょっとしてあのマヌカンお姉さん、けっこうえっちぽいのかな?
 
 マヌカンお姉さんが居ないあいだに私も立ち上がり、せり上がっていたスカートの裾とパンティの食い込みをコソコソ直しました。
 なんだか期待出来そうな展開になってきちゃったみたいです。
 パンティの布地にべったり貼りついてしまったアソコがヒクヒクうごめき、おシルが今にも内腿から滑り落ちそう。

「お待たせーっ」
 楽しそうなお声を響かせて、マヌカンお姉さんが戻ってきました。
 その左手には2、3枚のボトムらしき布を握っています。
 私の横に着くや否や、右手で私の手を握り、
「さあ、試着してみようっ!」
 おどけた感じで宣言され、私は右手を引っ張られ、レジとは反対側の隅へ連れていかれました。

 試着室が設えてあるのは、お店の入り口側、すなわち通路に面した側の奥で、ディスプレイ什器で隔てられた向こう側は一般のお買い物客が行き交う通路になっていました。
 2部屋ある試着室はけっこう広めで畳二畳分くらい、薄い木目の壁で仕切られていました。
 お店フロア側には横開きの厚めなカーテンがかかり、試着室に入って正面の壁には、全身が映る大きな姿見の鏡が貼ってありました。

「あっ、ちょっと待ってて」
 マヌカンお姉さんが一人スタスタとレジの方に向かいました。
 私も、バッグからティッシュとハンカチを取ってこようと後を追いました。
 マヌカンお姉さんはレジブースの中へ入り、棚から何かを取り出しています。
 どうやら試着用の紙ショーツみたい。
 それをいくつか紙袋に詰めています。

 マヌカンお姉さんを待つでもなく、レジの前でハンカチとテイッシュを手に、どうしよう?私、本当に試着しちゃう気?って困惑気味に立ち尽くしていると、マヌカンお姉さんがまた私の手を取りました。
「はい。準備完了よ!」 
 いたずらっぽく笑いながら、少し強引な感じで試着室のほうへ引っぱられます。
 手を引かれつつレジのほうを振り返ると、レジ前に戻って来ていた童顔なマヌカンさんがニコッと笑い、
「ごゆっくりー」 
 って、右手をパーにしてこちらへ向け、小さく振ってくれました。
 今現在、お店に他のお客さまは一人もいないようです。

 マヌカンお姉さんは、私に通路側の試着室に入るよう言いました。
「それから、これは試着用の紙ショーツ。これを穿いてからパンツを合わせてみてね」

 試着を迷いながらもマヌカンお姉さんのペースに流されちゃった形の私は、覚悟を決めました。
 穿き替えたら、お姉さんにお願いして、似合っているかどうか、じっくり見てもらおう・・・
 サンダルを脱いで試着室にあがり、カーテンをピタッと閉じました。

 お姉さんが選んでくれたショーツは、3種類。
 黒いレースのちっちゃめスキャンティタイプ。
 ピンクでサテンみたいなピカピカとした材質の若干ローライズなビキニ。
 前が布少なめ、後ろはV字型の大きめな布で覆うハイレグタイプの明るいブルー。
 どれも両サイド紐式で、片方だけ、すでに結んでありました。

 へー、いろんなデザインのがあるんだなー。
 それぞれ目の前で広げて感心しつつ、スカートに手をかけ、折り返しを戻そうとした瞬間、カーテンの端がめくれました。
「どうですかあ?」 
 お姉さんがカーテン越しにお顔だけ突っ込んで、覗いてきました。
「えっ?」 
 不意を突かれて驚きすぎて絶句していると、お姉さんがハイヒールを脱ぎ始めました。

「たまーに、紙ショーツ穿かないで試すお客さんがいるのよね。だから一応チェックを入れさせてもらっているの。いいでしょう?女同士なんだから、ね?」 
 ひそめた声で言いいながら、お姉さんが試着室に入ってきました。
 それは・・・そうかな?
 私にとって、すっごく嬉しい展開になってきました。

 こんな狭い空間で、私が一目見て惹かれた魅力的なマヌカンお姉さんに、恥ずかしい姿を間近で視てもらえそうです。
 このお姉さんも見かけによらず、えっちなタイプの人だったみたい。
 お姉さんが私の前に立ち、私たちが初めて顔を合わせたときみたいに、私の全身を上から下まで舐めるように見つめてきます。
 その切れ長な瞳に、なんだか妖しい光が宿っているように感じました。
 今までに何度か出会ったことのある、官能をくすぐるまなざし。
 これから私、どうなるのだろう?
 ドキドキワクワク、胸が盛大に高鳴ってきています。
 ただ、すぐ向こう側が通路ですから、間違っても恥ずかしい声とか、出したりは出来ません。

 お姉さんの視線は、私の足元を見つめて動かなくなっていました。
 うつむいて何かを真剣に考えているようにも見えます。
 ん?どうしたのかな?
 思ったと同時に、お顔を上げたお姉さんが私の短いスカートの裾に手をかけ、おもむろにバサッと大きくまくり上げました。

「えっ!?あ、いやっ!ちょ、ちょっと?!」
 思わず声は出たものの、されるがまま。
 あまりに突然過ぎてスカートを押さえるのも忘れて立ち尽くす私には委細かまわず、お姉さんは片手で私のスカートをまくり上げたまま、私の穿いているパンティをじーっと見つめています。
「・・・やっぱり、そうだわ・・・」 
 しばしの沈黙の後、独り言みたいにつぶやくお姉さんのお声が聞こえました。

 私のピンク色パンティの両腿付け根部分は、お家を出てからずーっと発情しっ放しな私のえっちなおシルで、一目でわかるほど色濃く変色していました。
 それを少しでも拭おうと思って、さっきハンカチとティッシュを取りに行ったのに・・・
 いやんっ!恥ずかし過ぎ・・・
 全身が、カーーッっと熱くなるのを感じました。


ランジェリーショップ 05

ランジェリーショップ 03

 おめあてのランジェリーショップは、フロアのつきあたり、一番奥まったとこにありました。
 
 下着売り場ということで、なんとなくこじんまりとしたショップを想像していたのですが、パッと見た感じ、けっこう売り場面積広くて品数多そう。
 色とりどりのブラやショーツが通路側にまでたくさん並べられています。

 通路側にディスプレイされているカラフルなポップやポスターを眺めて気持ちを落ち着かせた後、なるべくさりげなくお店に入りました。
 店内にも、棚やショーケース、ラックを使って、さまざまな下着が飾られています。
 奥行きがあって広々した、余裕のあるレイアウト。
 背の高いディスプレイ什器で売り場を取り囲むようになっているので、お店の奥のほうは、通路や他の売り場からは見えないようになっていました。
 壁際の一番奥まった隅にレジがあり、その前に立っていた小柄で童顔なマヌカンさんが、いらっしゃいませえ、と迎えてくれました。

 店内には、OLさんぽい女性が一人だけ。
 その人は、レジとは反対側の壁際にハンガー吊るしで飾られているボディスーツを真剣に眺めています。
 あともう一人、20代中頃くらいに見えるマヌカンさんらしきスラッとした女の人が、OLさんのそばで平台のショーツを並べ直していました。
 
 スカートの裾をなるべく気にしないようにしながら、目の前に広がる女性下着の山を眺めました。
 ファッションビルに入っているお店だし、そんなに過激なのは無いだろう、と予想していたのですが、甘くみていたみたい。
 レジのそばに飾ってあるマネキンたちが着けているそれが強力でした。

 一体には、全体が目の粗いメッシュで、どう考えてもスケスケにならざるをえないベージュのブラとお揃いのビキニパンツ。
 もう一体には、いわゆるティアドロップ。
 ブラは最低限乳首を隠すだけのごく小さな涙型、ボトムに至っては、最低限ワレメを隠すだけなほとんど紐状、他の部分は全部透明な細い糸っていう、普通に考えれば、こんなの誰がどこでいつ着るんだろう?としか思えない黄色い下着を着せられていました。
 ティアドロップのほうは、柔らかい素材らしく、マネキンのバストに、ご丁寧にも施されている乳首の出っぱりがくっきり浮き出ていて、卑猥さに拍車をかけていました。

 私は、中学生の頃、母の知り合いの女性がこの手の水着を身に着けているのを見て、すっごいショックを受けたことがあったので、多少の免疫はありましたが、こうして明るい店内であらためて見ると、やっぱり強烈です。
 
 今日は思い切って、こういうのを買っちゃう、っていうのもアリかなあ・・・
 なんて、ぞのマネキンを見ながら考えていたら、
 「今日はどんなのをお探しですか?」
 と、声をかけられました。

 あわてて声のしたほうに顔を向けると、私のすぐ左隣にスラッとした女性が来て居ました。
 さっき、平台のショーツを並べ直していた女性です。
 近くで見ると短かめなワンレングスがよく似合う、目鼻立ちのクッキリしたオトナな感じの美人さんでした。
 背は私よりちょっと高く、からだの線にフィットとした青いニットのシンプルなワンピースがすっごく似合っています。
 ニットがたおやかに曲線を描いている胸は、綺麗だけれどちょっぴり硬そうな感じ。
 ウエストのラインはキュッと締まっていて、腰はやや細め、腰から足先までスラッとしなやか。

 なんて綺麗な人なんだろう!
 お顔も、そしてプロポーションも。
 私は、一瞬でときめいてしまいました。
 セクシーって言うよりは、いえ、じゅうぶんセクシーなんですが、何て言うか、エロティックかつクールな感じなんです。

 こういう人は男の人がほっとかないだろうなあ、なんて、その美人さんを見ながら考えていたら、彼女の唇が動きました。
「あのマネキン見てびっくりしていらしたけれど、ひょっとして、セクシーなのをお探しなの?な~に?勝負下着とか?」 
 ニッと笑いながら、そんなことを聞いてきます。
 女性にしてはいくぶん低めの、少し掠れたような艶っぽいお声。

「い、いいえ。そんなのじゃないのですが・・・でも、あの・・・今日はちょっと、えっちなやつを・・・」 
 自分でもびっくりしてしまいました。
 なんで私、こんなに正直に答えちゃったんだろう?

 彼女は、ふーーん?って、少し首をかしげてから、私と向かい合うように立ちました。
 私の全身を正面から舐めるように見つめてきます。
 切れ長の目がとっても綺麗・・・
 文字通り頭のてっぺんからつま先まで、ゆっくりと彼女の視線が動いていくのが肌で感じました。

 彼女は、視線を再び私の顔に戻し、
「だいじょうぶ。あたしのお店なら、きっとあなたが満足できるインナーがみつかるはず」
「あと、バッグとかはレジの横のあのベンチに置いておいていいわよ」
「盗まれないように、スタッフがしっかり見張っててあげるから」
 とつづけました。

「あ、はい。ありがとうございます」 
 私は、少しドギマギしながらそう答えて彼女から離れ、レジ横のベンチに向かいました。
 レジ前の童顔なマヌカンさんも、ゆっくり見ていってくださいねー、って微笑んでくれます。

 ベンチにバッグを置いて一呼吸。
 どうしよう・・・でも、そうするために来たのだし・・・
 少しの躊躇の後覚悟を決め、カーディガンをササッと脱ぎ、バッグの上に置きました。
 ああん、とうとう自ら透けブラ姿になっちゃった。
 こんな営業中のお店の中で。
 
 さっき声をかけてくれた綺麗なマヌカンさんは、さっきと同じ場所で、私の一連の行動をずっと見ていたようでした。
 彼女、私のこんな姿、どう思うだろう?

 私がゆっくりと彼女のいるところまで戻るとまた、ニッコリ笑いかけながら、
「ごゆっくり、ね?」
 と言い残し、お店の入口のほうへ歩きかけました。
 でも、すぐに私のほうを振り向き、こうつづけました。
「あたしのお店は、ボトムも試着できるから、いいのがあったら遠慮せずに言って、ね?」

 その言葉を聞いた瞬間、私の心に何かがひっかかりました。
 以前、その言葉をどこかで聞いたような、デジャヴのような、それとも違うような・・・
 それが何かはわからないのですが、ウズウズするような不思議なざわめきに、私のからだと心が囚われました。

 彼女がすっごく魅力的でしたから、そのせいで頭が混乱しているのかもしれません。
 私の脳はすでに、素敵な彼女とのえっちな妄想を紡ぎ始めていました。

 彼女に私の恥ずかしい姿をもっと見せてみたい・・・ 
 軽蔑されちゃうかもしれないけど、でも見て欲しい・・・ 
 もしも嫌われちゃったら、もうここには来なければいいだけだもの・・・
 思い切ってやってしまおうかな・・・
 このスカートでしゃがみ込んだら、お尻を見てもらえるな・・・

 妄想を膨らませつつ彼女の姿を探すと、お店の入口近くで別のお客さまのお相手をされていました。
 何か熱心にそのお客さまとお話されている彼女の姿を、なぜだか熱く見入ってしまいます。
 この時間帯は客足もまばらで、私が来てからはまだ、レジのある奥のほうまでは誰も入って来ていません。
 ときどき、お店の外に飾ってある下着を見てはしゃいでいるのか、女子学生っぽい、かん高い嬌声が聞こえていました。

 しばらく待っても綺麗なマヌカンさんが戻って来てくれる気配が無さそうなので、がっかり気味な私はとりあえず、今日ここに来た本来の目的に戻ることにしました。
 
 えっちな下着・・・
 さて、どんな下着を買おうか?
 
 さっきのメッシュやティアドロップみたいなのは、出来れば一着くらい欲しいし、あればこっそり着てコーフン出来ることは間違いありません。
 でもいざ、これ買います、って、あの綺麗なマヌカンさんに告げることを想像すると、抵抗感がありました。
 そんなキワドイ下着を購入する女。
 それはそれで私の大好きな羞恥プレイにもなるのだけれど、あの綺麗なマヌカンさんをお相手とするのは、いきなり過ぎる気がするのです。
 ついさっきまで、嫌われてもいいから恥ずかしい姿を見せてみたい、なんて妄想していたクセに、イザとなったらビビリな私。

 お相手が私にとってどうでもいいマヌカンさんであれば、そんな羞恥プレイをひとり楽しんで、蔑まれたとしても、もう二度とこのお店に来なければいい、その場だけの関係で問題無いのだけれど、あの魅力的なマヌカンさんには、下手なことをしてあっさり嫌われたくない、という気持ちが芽生えたようでした。
 
 そうなると、彼女と仲良くなるために、とりあえずあまり強烈じゃないのを探しつつ相談しながら会話して、彼女の出方を見てみるのがいいのかな。
 強烈じゃないけれどえっちぽい下着・・・
 Tバックとかはありふれているし、フリルやレースとかはいっぱい持っているし、うーん・・・と悩んでいたら、ひとつ思いつきました。

 お洋服を着たままでも脱げちゃう下着ってないかしら?
 どこかで急にムラムラして、ノーパンノーブラアソビをしたくなったとき、周囲の人に悟られず、お洋服を着たままでもはずせる下着・・・
 シャツを脱がずにはずせるブラ、ジーンズを穿いていてもはずせるパンツ・・・

 しばらく真剣に考えて閃いたのは、上はストラップレスでフロントホックのブラ。
 下は両サイドを紐で結ぶ式のパンツ。
 そういう仕様の下着は、まだ私、持っていません。
 その線で行こう!

 探す目標が決まったので、手近なレジ付近の棚から、真剣に見てまわることにしました。


ランジェリーショップ 04

ランジェリーショップ 02

 バッグからピンクのブラを取り出しました。

 下乳のほうからすくうようにおっぱいにあてがうと、サイズが小さいので乳房がカップにおさまりきらず、おっぱい全体が上のほうに押し出される形になります。
 すでに尖ってしまった硬い乳首も、カップにつぶされて窮屈そう。
 フロントホックを無理してギュッとはめると、おっぱいを押し潰される責めを受けているような気持ちになり、あーんっ! と小さく声が出てしまいました。
 胸から首にかけて、肌がどんどん火照ってきました。

 その上からシルクのブラウスを羽織りました。
 薄手の白い生地に、微妙にブラのピンクが透けています。
 下からボタンをはめていくと、上から二番目のボタンが押し出されたおっぱいのお肉に阻まれてキツキツです。
 普段の私からすれば、かなり大胆な、大冒険的ファッション。
 お家から遠く離れた場所だからこそ出来るチャレンジ。
 その日のムラムラ具合は、そのくらい強いものでした。

 もちろん、ノーブラで、尖らせた乳首を透かせながら歩いてみたい欲求もあるにはあるのですが、臆病な私には到底無理なことはわかりきっていました。
 そんな乳首は今、ブラのカップに押しつぶされても、なおも尖ろうと背伸びをして、ブラの裏地にその卑猥な突起を擦らせています。

 次は、いよいよあのパンティです。
 目の前に広げてみると、レースですから全体にかなり透け気味。

 穿く前にティッシュでアソコの湿りを拭います。
 すでにかなりに濡れている・・・
 ティッシュをスジに捻じ込むように3回拭っても、まだテイッシュが湿ります。
 て言うか、あとからあとから溢れ出てきている感じ。
 5回拭ったところであきらめて、輪っかになってるほうに左脚を通し、前面部分の布をアソコにあてがいました。
 無毛な恥丘の肌色がレース部分に薄く透けています。

 うわっ!えろい・・・

 お家でも何回かは穿いたことがあったのですが、この状況、駅の女子トイレの個室の中、だと余計に卑猥に見えます。
 思ってた以上にローライズだし、後ろの布地も小さくて、歩いているうちにお尻の溝に食い込んで、絶対Tバック状態になっちゃいそう・・・
 えっちな期待にプルプル震える指で、右側の紐を右腰骨のところにしっかりと結びました。

 こんなにコーフン状態だと、ファッションビルまで行く途中、街を歩いているときに、アソコからいやらしいおシルが溢れ出てきて、太腿をつたわっちゃうんじゃないかしら?

 それを誰かに見られたら・・・
 誰かに何か言われたら・・・
 心配になってきました。

 悪い予感を頭を振って振り切って、仕上げのミニスカートを取り出しました。
 膝上5センチくらいのやつだから、階段とかでも気をつけていれば、見えてしまうことはないと思うけれど・・・
 今のムラムラ状態だと、それがなんだかじれったいような気持ちもちょっぴり・・・
 でも、仕方ないんです。
 私、臆病なヘンタイさんなのだから。
 それに何よりも、男の人の視線は怖いし・・・

 最後に大きめなファッショングラスをかけて準備完了。
 地元ではないので変装用のウイッグは無し。
 おトイレを出て、目標のファッションビルに向かいました。
 後ろ手に持ってお尻を隠しているトートバッグには、さっき脱いだジャケットとワンピースと下着類が底のほうに入っています。
 ブラウスの上には、ピンク色のカーディガンを羽織ってボタンもキッチリ留めたので、えっちなブラ透けを心配することもなく無事、ファッションビルに到着しました。

 このビルは、ビル全体がほとんど女性向けの品を扱っているお店ばかりなので、来ているお客さまも店員さんも女性ばかり。
 たまに見かける男性は、デート中の誰かのカレシさんかダンナさんなのでしょう。
 早く帰りたい、っていうお顔をしている男性ばかり目について、なんだか可笑しいです。
 私は、とりあえず安心して、お尻を隠していたバッグをはずし、肩に提げました。

 おめあてのランジェリーショップは4階にあるので、エスカレーターで4階へ。
 まず、その階の女子トイレを探して、洗面台でお化粧を直すことにしました。

 おトイレに入り、入口そばの洗面台の鏡を覗きました。
 これからすることへの期待と興奮とで、いやらしく火照っている自分の顔が映りました。
 早速個室に入ろうと思ったのですが、ふとまわりを見回すと誰もいません。
 個室も全部空いているようです。
 急に、より大胆な気持ちが湧き起こりました。
 個室でやろうとしていた妄想ごっこを、ここでやってしまおうか?
 鏡に映る私の顔が、瞬間、更にえっちに上気しました。

 この場所でやろうと描いていた妄想ごっこは、私が濡れやすいことをご存知なドSなお姉さまとの羞恥プレイの最中、お買い物客でにぎわうデパートのおトイレに連れ込まれて、アソコを入念にチェックされる、というものでした。
 シーナさまと東京で初めて出会ったときの再現、思い出しプレイみたいな感じ。
 もちろんイジワルなお姉さま役には、シーナさまのお顔が浮かんでいました。

 それを個室に入らずに、洗面台の鏡の中で実行できるチャンスがやって来ました。
 えーい、やっちゃおう。
 見知らぬ土地であることも相俟って、いつもの臆病さが影を潜めていてくれるみたいです。

 洗面台の鏡の前に立ち、うつむいてスカート正面の裾を指でつまみ、ゆっくりとまくり上げました。
 つまんだスカートの裾をウエストのおへそのところに挟み込みます。
 鏡に、真正面を向いたパンティ丸出しの女の子が映ります。
 羞恥に潤む目でそれを確認してから、パンティの紐はほどかず、ゆっくりと両膝のところまでずり下げていきました。

 洗面台の大きな鏡に、スカートをまくり上げられ、下着までも下ろされた、恥ずかしそうなメガネの女の子の姿が、両腿の付け根辺りから顔まで、鮮明に映っていました。
 そのままその場を一歩下がってみると、その子の無毛なアソコの割れ始めスジも、両膝下ににひっかかって揺れているピンクの布きれまでが、クッキリハッキリ映し出されました。

 あなたみたいなヘンタイが個室使うなんて贅沢よ!
 ここで見てあげるから、早くパンツずり下げなさい!
 早くしないと誰か来ちゃうわよ?
 
 私の頭の中には、シーナさま似の冷たいお声なご命令が聞こえていました。

 あら?直子ったら、またオマンコ濡らしているのっ!
 それに今日は、ずいぶんいやらしい下着なのねえ?
 ・・・ご、ごめんなさい・・・ 
 ほんとにスケベな子!オマンコの中、見せたくて仕方ないんでしょう?
 毛で隠す気なんてまったくないから、いっつもパイパンなのよね!

 妄想の会話をしながら、恥ずかしくって、でも愉しくって気持ち良くって、ドキドキジュクジュク感じてしまいます。

 でも、そうしているあいだも、周りの物音には敏感に耳をそばだてていました。

 あのドアが今開いたらどうしよう?
 ささっとパンティ上げて、一番近い個室に飛び込もう・・・
 でも入ってくるのは絶対同性だし・・・ 
 何しているの?って聞かれたら、正直に言っちゃおうかな・・・ 
 運良くエスっぽい人だったら、虐めてくれるかな?
 でも、警備員さんとか、呼ばれちゃうかも・・・
 今の私の恰好、紛れもないヘンタイさんだし・・・ 
 そろそろ、急いだほうがいいよね・・・

 コーフンし過ぎて、頭の中がとっちらかっちゃっています。

 そのままの姿勢でバッグからティッシュを取り出し、濡れてるアソコにあてがって、鏡を見ながら拭いました。
 ここに来るまで、人前でおツユがしたたることは幸いありませんでしたが、膝下で引っかかっているパンティの内側を見下ろすと、ソコ周辺がグッショリ濡れて濃いピンク色に変わっていました。

「私って、ほんとにヘンタイ・・・」
 小さく声に出してみたら、その途端にまた、ヌルって・・・
「んんんーっ」

 今回もティッシュ5回であきらめ、パンティをずり上げて穿き直しました。
 色が変わっちゃった部分の布が再度アソコに当たったとき、冷んやりして気持ち良かった。
 もう一度右腰の紐を結び直し、スカートの裾を戻しました。

 まだ、ひとりもこのおトイレに入ってきません。
 とりあえず私の恥ずかしい格好は、誰にも見られずに済みました。
 良かったような、残念なような・・・

 スカートを戻していくぶんリラックスした私は、あらためて鏡を覗き、今度は両手をスカートのウエストに置きました。
 最後の仕上げです。
 今まで公然ではやったことの無い、大胆なチャレンジ。
 地元や生活圏では絶対出来ないこと。

 スカートのウエスト部分全体の布を幅2~4センチくらいで一段ずつ、内側に折り込みます。
 こうするとスカートの裾も一段ずつ上にずり上がり、太腿の露出部分が増えていきます。
 大学のお友達に教えてもらった、ミニスカを超ミニスカにしちゃう、お手軽なワザ。

 二段、三段、四段と折り込んだところで、スカートの裾から、私の脚の付け根が2センチくらい覗いてしまいました。
 いやらしいお湿りで濃いピンク色に変色してしまったパンティのクロッチ部分がモロに。

 こんなモロ出しな格好でお外を歩くのは、どう見てもヘンタイ露出狂さんです。
 私はヘンタイ露出好きなのですが、臆病なヘンタイなのでやっぱりそれは、出来ません。

 三段に戻してみましたが、これでもクロッチ先端スレスレ過ぎ。
 もう一段戻すと、股下約10センチ、ギリギリの超ミニスカって感じになりました。
 チラ見せおっけー、という感じ。
 ただ、これでも、もしもしゃがんだり、前屈みになったら、それでなくてもタイトなスカートですし、裾がせり上がってきて戻らず、お尻や前が丸見えになってしまうでしょう。

 今日は大冒険の日だし、これでいってみようか?いざとなったらすぐ直せるし、って決めたとき、おトイレのドアが突然開きました。
 私は、かなりビクンとして、小さく、ヒャツ、って叫んでしまったほどでした。

 入ってきたのは、派手なお花柄の上着を召したおばさまでした。
 彼女は、切羽詰っていたのか洗面台前の私には目もくれず、素早く個室に消えていきました。

 それを見届けた私はホッとため息をひとつ。
 洗面台に散らかしたティッシュをゴミ箱に捨て、再びカーディガンを羽織ってからもう一度手を洗い、ちょっと迷ってからファッショングラスをはずしてポーチに入れました。
 口紅やらお化粧をちょちょいと直し、髪をブラシで整えました。
 バッグを肩に提げ、今やかなり短かくなったスカートの前を軽く両手で押さえて、おトイレを出ました。


ランジェリーショップ 03